JPH07146335A - Icテスタ - Google Patents

Icテスタ

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JPH07146335A
JPH07146335A JP5293282A JP29328293A JPH07146335A JP H07146335 A JPH07146335 A JP H07146335A JP 5293282 A JP5293282 A JP 5293282A JP 29328293 A JP29328293 A JP 29328293A JP H07146335 A JPH07146335 A JP H07146335A
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capacitance
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Toru Tsuno
徹 津野
Kiyoaki Koyama
清明 小山
Masahiro Ishibashi
昌宏 石橋
Shigeru Numazawa
茂 沼沢
Hideo Doi
英夫 土井
Kenji Uda
憲司 宇田
Muneo Ishibachi
宗男 石鉢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力容量の校正を自動的に行うことにより、
高速で高精度の試験が行えるICテスタを実現すること
を目的にする。 【構成】 本装置は、波形信号を発生する波形信号発生
手段と、被試験ICからの信号を入力する信号経路と接
地電位点との間に設けられた可変容量部と、この可変容
量部の容量を調整する容量調整手段と、を設け、波形信
号発生手段からの波形信号を測定し、被試験ICからの
信号に代えて、信号経路に入力すると共に、波形信号を
測定し、測定結果を基に可変容量を容量調整手段により
調整することを特徴とする装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被試験IC、例えば、
液晶ディスプレイのドライバなどの試験を行うICテス
タに関し、特に配線などの浮遊容量を主とする入力容量
に起因する入力信号の立ち上がり特性の悪化を自動的に
校正する機能を備えたICテスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高電圧,高速,高出力インピーダンスで
あるSTN方式の液晶ディスプレイのドライバなどの被
試験IC(以下DUTと略す)の試験を行う場合、1つ
のDUTのピンからの出力をうけるICテスタの入力段
には、DC精度を得るため、高抵抗の分圧抵抗を配し、
分圧後、バッファアンプまたはコンパレータを介して、
デジタルファンクションモジュールまたはウェーブフォ
ームデジタイザに入力されている。DUTの各ピンに接
続する配線などの浮遊容量が、入力信号の立ち上がり特
性を悪化させるので、その補正のため、コンデンサを配
して、浮遊容量の影響をキャンセルするようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の装置
では、浮遊容量のバラツキが、ICテスタのピン間のバ
ラツキになり、精度を悪化させるが、セトリングするま
でまてば、試験時間が長くなる。また、コンデンサをト
リマコンデンサで構成し、手動でトリマコンデンサを調
整するようにしても、ピン数が多いため、手動でトリマ
コンデンサの調整を行うと時間がかかり、必要な精度が
でないという問題点があった。
【0004】本発明の目的は、入力容量の校正を自動的
に行うことにより、高速で高精度の試験が行えるICテ
スタを実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被試験ICの
試験を行うICテスタにおいて、波形信号を発生する波
形信号発生手段と、前記被試験ICからの信号を入力す
る信号経路と接地電位点との間に設けられた可変容量部
と、この可変容量部の容量を調整する容量調整手段と、
を設け、波形信号発生手段からの波形信号を測定し、前
記被試験ICからの信号に代えて、前記信号経路に入力
すると共に、波形信号を測定し、測定結果を基に前記可
変容量を容量調整手段により調整することを特徴とする
ものである。
【0006】
【作用】このような本発明では、校正時に、容量調整手
段により、波形信号発生手段からの方形波を測定し、測
定結果を基に可変容量部の容量を調整する。
【0007】
【実施例】以下図面を用いて本発明を説明する。図1は
本発明の第1の実施例を示した構成図である。図におい
て、10はデジタルファンクションモジュール(以下D
FCと略す)で、タイミングジェネレータとパターンジ
ェネレータとパターンメモリとフェイルメモリとで構成
され、各種のデジタル信号を出力する。20は校正時に
取り付けられるパフォーマンスボードで、DFC10と
電気的に接続する。試験時には、パフォーマンスボード
20を取り外し、DUTを接続するパフォーマンスボー
ドに取り替える。30はピンエレクトロニクス部で、パ
フォーマンスボード20と電気的に接続する。そして、
DUTを試験するときには、DUTと信号の授受を行
う。40はマルチプレクサで、ピンエレクトロニクス部
30からの信号を選択する。50はウェーブフォームデ
ジタイザ(以下WFDと略す)で、マルチプレクサ40
が選択した信号の波形を測定する。60はデジタルシグ
ナルプロセッサ(以下DSPと略す)で、WFD50が
測定した信号を解析する。70はテストシステムコント
ローラ(以下TSCと略す)で、ICテスタの全体の制
御を司る。80はメモリで、TSC70が最終的に調整
を行った校正値を格納する。
【0008】パフォーマンスボード20において、21
は信号変換部で、DFC10からのデジタル信号を立ち
上がり特性の良い大振幅の信号に変換し、各ピンエレク
トロニクス部30に与える。ピンエレクトロニクス部3
0において、R1は第1の抵抗で、一端にDUTあるい
は信号変換部21からの波形信号が入力される。C1は
コンデンサで、抵抗R1に並列に接続される。31は可
変容量部である可変容量ダイオードで、抵抗R1の他端
と接地電位電位点との間に設けられる。32はドライバ
で、一端が抵抗R1に接続され、抵抗R1からの波形を
増幅する。33はD/A変換部で、TSC70により可
変容量ダイオード31に与える逆バイアス電圧を出力す
る。ここで、波形信号発生手段はDFC10と信号変換
部21とで構成され、容量調整手段はWFD50とDS
P60とTSC70とD/A変換部33である。
【0009】このような装置の動作を以下で説明する。
図2は図1の装置の動作を示したフローチャートであ
る。図3は校正の動作を説明する図である。図3におい
て、(a)は可変容量ダイオード31の補償過小の場
合、(b)は可変容量ダイオード31の補償過大の場合
である。
【0010】TSC70はマルチプレクサ40にCH1
のピンエレクトロニクス部30を選択させる。そして、
CH1のピンエレクトロニクス部30のD/A変換部3
3に最小の逆バイアス電圧を出力させる。また、DFC
10にデジタル信号を出力させて、信号変換部21から
ピンエレクトロニクス部30に信号を与える。そして、
WFD50はピンエレクトロニクス部30,マルチプレ
クサ40を介した信号を測定する。DSP60は図3に
示すようにA時点における振幅EAとB時点における振
幅EBからδ(=EA−EB)を演算する。
【0011】そして、EA>EBのとき、つまり、
(b)のとき、補償が過大であるので、可変容量ダイオ
ード31の容量を大きくしなければならない。そのため
には、可変容量ダイオード31に与える逆バイアス電圧
を小さくすれば容量が大きくなる。しかし、D/A変換
部33は最小の電圧値を可変容量ダイオード31に与え
ているので、これ以上容量を大きくすることはできな
い。したがって、オペレータに校正がフェイルであるこ
とを通知する。EA<EBのときは、D/A変換部33
に最大の逆バイアス電圧を可変容量ダイオード31に出
力する。そして、EA<EBのとき、つまり、(a)の
とき、補償が過小であるので、可変容量ダイオード31
の容量を小さくしなければならない。そのためには、上
記と逆で、可変容量ダイオード31に与える逆バイアス
電圧を大きくすれば容量が小さくなる。しかし、D/A
変換部33は最大の電圧値を可変容量ダイオード31に
与えているので、これ以上容量を小さくすることはでき
ない。したがって、オペレータに校正がフェイルである
ことを通知する。EA>EBのときは次の動作を行う。
【0012】TSC70はD/A変換部33が出力でき
る逆バイアス電圧の中間の電圧を出力させる。そして、
ピンエレクトロニクス部30から出力される信号をマル
チプレクサ40を介してWFD50で測定し、DSP6
0によりδを求め、δ≦±1(計算機の2進数の値)か
どうかを確認する。δ≦±1のときは、TSC70は中
間の電圧値を校正値として記憶する。そして、δ≦±1
以外のときは、TSC70はA時点とB時点の振幅が図
3の(a)か(b)かを求める。
【0013】EA>EBのとき、つまり、(b)のと
き、補償が過大であるので、可変容量ダイオード31の
容量を大きくしなければならない。したがって、D/A
変換部33の電圧値を小さくすればよい。EA<EBの
とき、つまり、(a)のとき、補償が過小であるので、
可変容量ダイオード31の容量を小さくしなければなら
ない。したがって、D/A変換部33の電圧値を大きく
すればよい。
【0014】上記のことより、TSC1は、EA>EB
のときはD/A変換部33が出力できる電圧の中間値と
最小電圧値との中間の電圧値を出力させる。EA<EB
のときはD/A変換部33が出力できる電圧の中間値と
最大電圧値との中間の電圧値を出力させる。そして、そ
れぞれ、ピンエレクトロニクス部30から出力される信
号をマルチプレクサ40を介してWFD50で測定し、
DSP60によりδを求め、δ≦±1かどうかを確認す
る。δ≦±1のときは、TSC70は電圧値を校正値と
して記憶する。δ≦±1以外のときは、TSC70はA
時点とB時点との振幅が図9の(a)か(b)かを再び
求める。そして、上記と同様にして、バイナリーサーチ
を行う。
【0015】以上のバイナリーサーチをδ≦±1まで行
う。TSC70は可変容量ダイオード31に与える逆バ
イアス電圧値を記憶する。そして、TSC70はCH2
のピンエレクトロニクス部30をマルチプレクサ40に
よりを選択し、最小電圧と最大電圧を可変容量ダイオー
ド31に与えて、校正フェイルになるかどうかを確認す
る。そして、バイナリーサーチにより可変容量ダイオー
ド31に与える逆バイアス電圧値を求め、記憶する。こ
のような動作を256CHのピンエレクトロニクス部3
0まで繰り返し、全てのピンエレクトロニクス部30に
対する校正が終了したら、メモリ80にすべてのピンエ
レクトロニクス部30に対する校正値、つまり、逆バイ
アス電圧値を格納する。
【0016】このように、可変容量ダイオード31の容
量を調整することにより、ピンごとにバラツキがなく、
入力容量の校正が自動的に行えるので、高速で高精度の
試験が行える。
【0017】その他の実施例を以下に示す。図4は本発
明の第2の実施例を示した構成図である。以下図1と同
一のものは同一符号を付す。図において、51はD/A
変換部で、所望の2種類の電圧を出力する。52はコン
パレータで、マルチプレクサ40が選択したピンエレク
トロニクス部30が出力する信号とD/A変換部51が
出力する電圧と比較し、比較結果を出力する。61はD
FCで、所望のタイミングでコンパレータ52の比較結
果を記憶する。ここで、容量調整手段は、D/A変換部
33,51とコンパレータ52とDFC61とTSC7
0とで構成される。
【0018】このような装置の動作は、マルチプレクサ
40により校正を行うピンエレクトロニクス部30を選
択する。そして、DFC10からデジタル信号を信号変
換部21を介してピンエレクトロニクス部30に入力す
る。コンパレータ52は、ピンエレクトロニクス部30
が出力する信号とD/A変換部51が出力する電圧とを
比較する。DFC61はコンパレータ52の比較結果を
格納する。TSC70は、DFC61に格納された比較
結果により、D/A変換部33が出力する電圧を上げる
か下げるかを決める。つまり、比較結果により、図3の
(a)の場合と判定されたら、TSC70はD/A変換
部33の電圧を大きくする。そして、図3の(b)の場
合と判定されたら、TSC70はD/A変換部33の電
圧を小さくする。D/A変換部51が出力する2種類の
電圧間にピンエレクトロニクス部30が出力する信号が
入るまで上記の動作を繰り返す。そして再び、マルチプ
レクサ40により他のピンエレクトロニクス部30を選
択し、以上の動作を行う。このように、ピンエレクトロ
ニクス部30の入力容量の校正を行う。
【0019】図5は本発明の第3の実施例を示した構成
図である。図において、1はDUTで、2は波形信号発
生手段である波形発生部で、波形信号を発生する。R1
は第1の抵抗で、一端にDUT1あるいは波形発生部2
からの波形信号が入力される。そして、DUT1の試験
を行う場合はスイッチSWが開放されている。また、入
力容量の校正を行う場合は、DUT1が外されており、
スイッチSWが接続され波形発生部2が抵抗R1に接続
される。C1はコンデンサで、抵抗R1に並列に接続さ
れる。
【0020】D1は第1の可変容量ダイオードで、カソ
ードがコンデンサC2を介して接地電位点に接続され、
アノードが抵抗R1の他端に接続されている。そして、
コンデンサC2はカソードと接地電位点との間に発生し
た電流の交流成分を接地電位点に流している。D2は第
2の可変容量ダイオードで、アノードがコンデンサC3
を介して接地電位点に接続され、カソードが抵抗R1の
他端に接続されている。そして、コンデンサC3はアノ
ードと接地電位点との間に発生した電流の交流成分を接
地電位点に流している。R2は第2の抵抗で、一端が抵
抗R1の他端に接続され、他端が接地電位点に接続され
ている。3はアンプで、一端が抵抗R1に接続され、抵
抗R1からの波形を増幅する。
【0021】4は波形測定部で、アンプ3の他端に接続
され、抵抗R1とアンプ3とを介した波形を測定する。
5は演算手段であるCPUで、波形測定部4による測定
結果を基に最適な可変容量ダイオードD1,D2に与え
る逆バイアス値を求める。6は記憶部であるメモリで、
CPU5が求めた逆バイアス値を記憶する。7は電圧供
給部で、CPU5が求めた逆バイアス値に基づいて、可
変容量ダイオードD1のカソードに正の電圧を与え、可
変容量ダイオードD2のアノードに負の電圧を与える。
【0022】電圧供給部7において、71はD/A変換
部で、CPU5で求めた逆バイアス値を電圧に変換す
る。ここで、D/A変換部71は0〜5Vまで出力でき
るとする。72はオペアンプで、D/A変換部71から
の電圧とオフセット電圧(ここでは10Vとする)とに
より加算を行い、可変容量ダイオードD2のアノードに
負の電圧を与える。73は反転アンプで、オペアンプ7
2からの出力を反転させて正の電圧を可変容量ダイオー
ドD1のカソードに与える。
【0023】ここで、可変容量部は、可変容量ダイオー
ドD1,D2であり、容量調整手段は、波形測定部4と
CPU5と電圧供給部7である。
【0024】実際のICテスタは、スイッチSW,抵抗
R1,R2,コンデンサC1,C2,C3,可変容量ダ
イオードD1,D2,アンプ3,電圧供給部7を1つの
ピンエレクトロニクスカードとして有している。そし
て、ピンエレクトロニクスカードは液晶ディスプレイの
ドライバの出力ピンに対して一つずつ設けらている。
【0025】このような装置の入力容量の自動校正の動
作を以下で説明する。DUT1が外された状態で、スイ
ッチSWを接続する。波形発生部2が方形波信号を出力
する。そして、波形測定部4が抵抗R1とアンプ3を通
過した方形波信号を測定する。CPU5が測定結果を基
に所望の入力容量が得られる可変容量ダイオードD1,
D2の逆バイアス値を求め、D/A変換部71に逆バイ
アス値に基づいたデジタル値を送る。また、メモリ6に
逆バイアス値を記憶させる。D/A変換部71は、デジ
タル値を電圧値にする。そして、オペアンプ72は、D
/A変換部71からの電圧とオフセット電圧との加算を
行う。ここでは、−10〜−15Vの出力電圧が得られ
る。この電圧を可変容量ダイオードD2のアノードに与
える。反転アンプ73によりオペアンプ72の出力電圧
を反転させて、+10〜+15Vの電圧を可変容量ダイ
オードD1のカソードに与える。可変容量ダイオードD
1,D2はそれぞれ逆バイアス電圧を受けて、容量を変
化させる。以上の動作を繰り返し、所望の特性を得る。
そして、次回、入力容量の校正を行うときは、メモリ6
から所望の特性が得られるバイアス値で校正を行う。そ
して、校正が終了したら、DUT1を接続して、DUT
1の試験を行う。
【0026】次に試験時における可変容量ダイオードD
1,D2の動作を説明する。図6は試験時における可変
容量ダイオードD1,D2の動作を説明する図である。
例えば、可変容量ダイオードD1のカソードに+10V
が与えられ、可変容量ダイオードD2に−10Vが与え
られて、入力容量が校正されたとする。そして、直流重
畳波形が抵抗R1に入力され、波形を増幅するアンプに
入力される前の減衰した波形を波形A,Bとする。ここ
で、図3に可変容量ダイオードD1,D2の逆バイアス
電圧−容量特性を示す。
【0027】波形が入力されていないとき、可変容量ダ
イオードD1,D2はどちらとも10Vの逆バイアス電
圧がかかっているので、容量は図3より17pFとな
る。合計すると容量は34pFとなる。波形が入力され
波形Aとなったとき、波形Aが2Vのときの可変容量ダ
イオードD1の容量は、逆バイアス電圧が8Vであるの
で、図3より20pFとなる。そして、可変容量ダイオ
ードD2の容量は、逆バイアス電圧が12Vであるの
で、図3より15pFとなる。可変容量ダイオードD
1,D2の容量の合計は35pFとなるので、合計とし
てはほとんど容量は変化しない。従って、直流重畳波形
が入力されても、入力容量は悪くならず、波形A,Bの
実線のように特性のよい波形が得られる。
【0028】しかし、可変容量ダイオードD2だけで入
力容量を調整した場合は、波形A,Bは破線のようにな
ってしまう。つまり、入力される波形の電圧変化で、可
変容量ダイオードD2の容量が入力容量を調整したとき
より、波形Aのときは容量が小さくなり、補償が過大と
なる。波形Bのときは可変容量ダイオードD1の容量が
大きくなり、補償が過小になる。
【0029】このように、可変容量ダイオードD1のカ
ソードに正の電圧を与え、可変容量ダイオードD2のア
ノードに負の電圧を与えたので、試験時に直流重畳波形
が入力された場合でも、入力容量を悪くさせずに試験が
行える。そして、過電流が入力された場合でも、可変容
量ダイオードD1あるいは可変容量ダイオードD2に過
電流が流れるので、過電流に対するアンプ3の保護回路
を設ける必要がない。さらに、可変容量ダイオードD1
は正の過電圧からアンプ3を保護し、可変容量ダイオー
ドD2は負の過電圧からアンプ3を保護するので、過電
圧に対するアンプ3の保護回路を設ける必要がない。
【0030】以下に実際の可変容量ダイオードD1,D
2の合計の入力容量と入力電圧との関係を説明する。図
8は可変容量ダイオードD1,D2の合計の入力容量と
入力電圧との関係を示す図である。図において、Vinは
抵抗R1に入力する入力電圧、VBは可変容量ダイオー
ドに与える逆バイアス電圧、Caは入力電圧Vinが0の
ときの可変容量ダイオードD1,D2の入力容量であ
る。そして、Cbは、入力電圧VinがVのときの可変容
量ダイオードD1の入力容量、あるいは、入力電圧Vin
が−Vのときの可変容量ダイオードD2の入力容量であ
る。Ccは、入力電圧VinがVのときの可変容量ダイオ
ードD2の入力容量、あるいは、入力電圧Vinが−Vの
ときの可変容量ダイオードD1の入力容量である。
【0031】入力電圧Vinが0のときの可変容量ダイオ
ードD1,D2の合計の容量は2Caである。そして、
入力電圧Vinが±Vのときの可変容量ダイオードD1,
D2の合計の入力容量はCb+Ccである。ここで、図8
から明らかなように、入力電圧Vinが変化すると合計の
容量は少し異なってくるが、ほぼ同一となる。また、入
力電圧Vinの変化する範囲を小さくすれば、合計の容量
の変化量は小さくなり、より特性の良い試験が行える。
【0032】そこで、逆バイアス電圧が異なるときの入
力容量と入力電圧の関係を図9に示す。図8と同一のも
のは同一符号を付す。ここで、V1<V2<V3(V1,V
2,V3:定数)の関係を有する。図から明らかなよう
に、逆バイアス電圧が大きくなれば入力電圧Vinが変化
しても可変容量ダイオードD1,D2の合計の入力容量
はほとんど変化しない。したがって、逆バイアス電圧を
大きく設定すれば、入力電圧が変化しても、より特性の
良い試験が行える。
【0033】その他の可変容量部を示した構成図を図1
0に示す。図5と同一のものは同一符号を付す。図にお
いて、D3は第1の可変容量ダイオードで、アノードが
接地電位点に接続され、カソードが抵抗R1の他端にコ
ンデンサC4を介して接続されている。D4は第2の可
変容量ダイオードで、カソードが接地電位点に接続さ
れ、アノードが抵抗R1の他端にコンデンサC5を介し
て接続されている。ここで、コンデンサC4,C5は直
流成分をカットしている。そして、電圧供給部から可変
容量ダイオードD3のカソードにコイルL1を介して正
の電圧を与え、可変容量ダイオードD4のアノードにコ
イルL2を介して負の電圧を与える。ここで、コイルL
1,L2は交流成分をカットしている。
【0034】波形の入力部分をこのような構成にするこ
とにより、同様な効果が得られる。そして、図5の装置
の可変容量ダイオードと図10の装置の可変容量ダイオ
ードとの組み合わせも本発明に含まれる。例えば、可変
容量ダイオードD1と可変容量ダイオードD4とにより
構成する。また、本発明では、CPUが波形信号発生手
段と容量調整手段とを含む構成も含まれる。
【0035】さらに、本発明の実施例は上記のものに限
定されるものではなく、図4の装置において、マルチプ
レクサ40を設ける構成でなく、D/A変換部51とコ
ンパレータ52とをピンエレクトロニクス部30ごとに
設ける構成にし、すべてのコンパレータ52からの出力
をDFC61で受ける構成にしてもよい。
【0036】また、可変容量部は、スイッチトキャパシ
タ、つまり、周波数で容量を変化させる構成にしてもよ
い。また、複数のコンデンサを選択して切り換えて、容
量を変化させる構成にしてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、容量調整手段で可変容
量部の容量を調整することにより、ピンごとにバラツキ
がなく、入力容量の校正が自動的に行えるので、高速で
高精度の試験が行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示した構成図である。
【図2】図1の装置の動作を示したフローチャートであ
る。
【図3】校正の動作を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示した構成図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示した構成図である。
【図6】試験時における可変容量ダイオードD1,D2
の動作を説明する図である。
【図7】可変容量ダイオードD1,D2の逆バイアス電
圧−容量特性を示した図である。
【図8】可変容量ダイオードD1,D2の合計の入力容
量と入力電圧との関係を示す図である。
【図9】逆バイアス電圧が異なるときの入力容量と入力
電圧の関係を示す図である。
【図10】その他の可変容量部を示した構成図である。
【符号の説明】
1 DUT 4 波形測定部 5 CPU 7 電圧供給部 D1,D2,31 可変容量ダイオード 10,61 DFC 21 信号変換部 33,51 D/A変換部 50 WFD 52 コンパレータ 60 DSP 70 TSC
フロントページの続き (72)発明者 沼沢 茂 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 土井 英夫 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 宇田 憲司 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 石鉢 宗男 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被試験ICの試験を行うICテスタにお
    いて、 波形信号を発生する波形信号発生手段と、 前記被試験ICからの信号を入力する信号経路と接地電
    位点との間に設けられた可変容量部と、 この可変容量部の容量を調整する容量調整手段と、を設
    け、波形信号発生手段からの波形信号を測定し、前記被
    試験ICからの信号に代えて、前記信号経路に入力する
    と共に、波形信号を測定し、測定結果を基に前記可変容
    量を容量調整手段により調整することを特徴とするIC
    テスタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006162492A (ja) * 2004-12-09 2006-06-22 Fujitsu Ltd 半導体試験装置及びテストシステム
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