JPH071451A - 高粘度液体の繊維束への連続的含浸法 - Google Patents

高粘度液体の繊維束への連続的含浸法

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JPH071451A
JPH071451A JP18770493A JP18770493A JPH071451A JP H071451 A JPH071451 A JP H071451A JP 18770493 A JP18770493 A JP 18770493A JP 18770493 A JP18770493 A JP 18770493A JP H071451 A JPH071451 A JP H071451A
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groove
roll
reinforcing fiber
fiber bundle
viscosity liquid
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JP18770493A
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Tatsuki Matsuo
達樹 松尾
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Abstract

(57)【要約】 [目的]熱可塑性樹脂の融液のような高粘度液体を強化
繊維束中に高い生産速度のもとで連続的に含浸させる方
法 [構成]周表面に周方向に沿った溝を有する回転ロール
があり、溝表面部は周方向に沿って加熱域と冷却域とに
分かれており、強化繊維束が張力をかけられつつ高粘度
液体の薄層を介して該加熱域の溝中に供給され、冷却域
の溝から該ローラを離れて出て行くことからなる高粘度
液体の強化繊維束への連続的含浸法

Description

【発明の詳細な説明】 [0001] [産業上の利用分野]本発明によって得られる典型的な
製品は1軸配向した強化繊維束にマトリックスとしての
熱可塑性樹脂が含浸したプリプレグテープ、リボン、ト
ウ状品であり、構造部材または半構造部材に用いられる
有用な成形材料である。 [0002] [従来の技術]ポリプロピレンやナイロン6などの熱可
塑性樹脂の融液は例えば3000ポイズと一般に高粘度
である。このような高粘度液体を強化繊維束に均一に連
続的に含浸させることは大変難しい技術である。そのた
めには種々の技術が工夫されてきているが、その生産速
度は例えば5m/分という遅いレベルにとどまってい
る。 [0003] [発明が解決しようとする課題]本発明は上記のような
高粘度液体を強化繊維束中に高い生産速度のもとで連続
的に含浸させる方法を提供する。 [0004] [課題を解決するための手段]上記の目的を達成するた
め、本発明では周表面に周方向に沿った溝を有する回転
ロールがあり、該溝表面には周方向に沿って加熱域と冷
却域とに分かれており、強化繊維束が張力をかけられつ
つ、高粘度液体の薄層を介して該加熱域の溝中に供給さ
れ、冷却域の溝から該ローラを離れて出て行くことによ
って、高粘度液体を強化繊維束へ連続的に均一に含浸さ
せる。 [0005]図面を用いつつ以下具体的に説明する。図
1は2個の回転ロールからなる本発明の装置の例の要部
を模式的に示したものである。図2は回転ロール周表面
の溝断面形状を模式的に示したものである。図3は回転
ロールの周表面溝に周方向に沿って加熱域と冷却とを実
現するための具体的構造例を模式的に示したものであ
る。図4は強化繊維束と高粘度液体とを回転ロールに供
給する一例を、図5は回転ロールの溝中で含浸が進行す
る様子を模式的に示したものである。図6は本発明で得
られるプリプレグテープ構造を模式的に示したものであ
る。 [0006]図1で1は強化繊維束、2a,2bは、熱
可塑性樹脂フィルム、3、5は回転ロール、4、6は回
転ロールの冷却部、7は半含浸テープ、8は含浸が殆ど
完遂したプリプレグテープである。4、6の部分を除く
回転ロールの他の部分は加熱域になっている。1、2は
該フィルムの流動開始温度よりやや低い(例えば20度
低い)温度にまで余熱してロール3の溝中に重ね合わさ
った状態で供給される。1、2、7、8の走行速度とロ
ール3、5の周速は実質的に同一である。1、7、8に
は張力がかけられてある。そのため1の供給部には糸張
力をかけるためのブレーキ手段が必要である。 [0007]溝は図2のように1条であってもよく、多
条であってもよい。溝幅は得ようとするプリプレグの幅
と実質的に同一にすればよい。なお図2で 9は回転ロ
ール、10は溝である。 [0008]図3で1はロールの溝表面を形成する金属
板で回転する。2は回転部と3、5、7、8等の固定部
との間に介在する耐熱性潤滑油の薄層、3はロール固定
部の骨格体、4、7は硬質の断熱材、5は冷却室体、8
は加熱室体、6は冷却媒体、9は加熱媒体である。 [0009]また加熱域と冷却域とを実現するための別
の方法は回転ロールの外側より、加熱域では例えば赤外
線ヒーター等で該ロールを加熱し、冷却域では冷却風を
吹き付ける等して冷却する方法もある。この場合図3の
2に当たる部分は空気層または真空層にすることが望ま
しい。また回転ロール表面を内部からと外部からの加
熱、冷却を併用する方法もある。 [0010]図1では樹脂フィルムが該樹脂の流動温度
に加熱された溝中にはいると速やかに流動温度にまで昇
温しロールと繊維束間に薄い高粘度液体層が形成され
る。図4はこうした液体層の形成の別例を示したもので
あり、11は強化繊維束、12は回転ロールの溝表面、
13は熱可塑性樹脂融液のスリット孔を有するダイから
吐出された融液層である。 [0011]本発明で使用される強化繊維束として炭素
繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などの高強力高弾性率
有機繊維、金属繊維、無機繊維のロービング、フィラメ
ントヤーン、紡績糸が挙げられる。ロール溝中では図6
のように溝一杯に拡がって開繊された状態であることが
好ましい。 [0012]高粘度液体の典型例は熱可塑性樹脂の融液
であるが、特にこれに限定されるわけではない。熱可塑
性樹脂としてはポリプロピレン、ナイロン6、ナイロン
66、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミドポ
リスルホン、ポリフエニレンサルファイド、ポリエーテ
ルケトン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわ
けではない。 [0013] [作用]図5で15は強化繊維束、16は高粘度液体
層、17はロール溝表面である。15にかかっている張
力によって、ロール表面との間で圧縮力が発生し、図5
で模式的に示されているように、強化繊維束内に液は浸
透して行き、含浸が進行して行く。同時に繊維束中に含
まれていた空気の大部分は下面からの液の浸透によって
上面方向に押し出されて排出される。こうした作用の結
果図6の例で示される構造を有するプリプレグテープが
得られる。 [0014]本発明では繊維束がロールに接続している
時間の間は常に圧縮力が働いているので、その間含浸が
進行する。すなわち接触長を大きく取りさえすれば、走
行速度を上げても含浸を進行させるに必要な時間を容易
に確保できる。 [0015]本発明では大がかりな機械的加圧機穫を必
要とせず、単に繊維束に張力を掛けることによって含浸
進行に必要な圧縮力を生み出すことができる。 [0016]本発明ではロール表面が回転しているの
で、接触長が長くなっても 又走行速度が上がっても糸
条にかかる張力の上昇は僅少である。 従来の含浸装置
でよく使用されている固定ピンの場合、含浸進行時間を
確保するため接触長を大きく取ったり、又速行速度を上
げるとプリプレグに加わる張力は急上昇し、糸条の破断
などにつながる。したがってこのような方式では高い走
行速度を取ることは難しい。 [0017]本発明ではロールの加熱部で糸条の昇温と
含浸進行を行い、冷却部ではロールに接触している糸条
表面を冷却することによってロールからの糸条の離型を
容易にしている。ロールから離れる際のロールと接触し
ている糸条の表面温度はその樹脂の流動温度より十分低
い例えば40℃低いことが必要である。 [0018] [実施例]断面直径13μm のEガラス単糸1600
本から構成されるシランカップリング剤とバインダーと
で表面処理されたガラス繊維ロービング1本と、17.
5μm の厚みを有する幅4mmのポリプロピレンフイ
ルム2枚とを、160cの温度に予熱して図1のように
[0009]記載の併用法による加熱域、冷却域とを有
する直径250mmの回転ロールに供給し、8(図1)
での張力10.5kg下で走行させた。加熱域のロール
溝の表面温度は200℃、冷却域の溝表面の温度は40
℃であった。ロールの直径は320mm、走行速度は6
0m/分であった。溝の深さh(図2)は3mm、溝幅
は4.5mmである。 [0019]その結果図6に模式的に示されている、厚
み78μm、幅4.5mmのプリプレグトウが得られ
た。18はガラス繊維、19はポリプロビレンである。
本プリプレグの含有するボイド率は2.7%であった。
なお本ボイド率の値は下記の連立方程式からボイド率υ
αを算出した。プリプグトウの比重ρは密度勾配管法
より実測した。またガラス繊維とフイルムの供給重量比
Rとしてはそれぞれの単位時間当りの供給重量の実測値
の比を取った。 一方、対比例として冷却域のロール表面温度を170℃
にして、他の条件は実施例と全く同一にして走行テスト
したところ、糸条がロールに粘着して走行が不能であっ
た。 [0020] [発明の効果]本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されているような効果を有す
る。 [0021]含浸度の高い(ボイド率の低い)プリプレ
グテープ、リボン、トウを高い生産速度下で作り得る。 [0022]得られるプリプレグの幅は一定でばらつき
が極めて少ない。また幅端部でのおわゆるバリは全く存
在しない。 [0023]表面の溝形状を変えることにより種々の幅
のもの、溝数を変えることによって種々の本数のプリプ
レグを作ることができる。プリプレグの組成として繊維
の種類とマトリックスの種類はいろいろな組合せが自由
度高く選択でき、組成の切り替えも簡単である。 [0024]装置は極めてシンプルな構造であり、設備
投資が安くてすむ。 [0025]本発明で得られる熱可塑性樹脂をマトリッ
クスとするプリプレグから、いわゆるロングファイバー
エンプラ成形材や、織物・組物等のテキスタイル加工品
を作ることができる。前者は射出成形等で射出成形品を
作ることができる。後者は直ちに型を用いた加熱圧縮操
作による成形を行い成形品を作ることができる。またこ
れらプリプレグより直接フィラメントワインデイング、
プルトルージョン成形、テープレイイング成形、オート
クレーブ成形等の方法を用いて種々の成形の形状の成形
品を得ることができる。こうした意味で本プリプレグは
熱可塑性コンポジットの基幹となりうる材料といえる。
【図面の簡単な説明】 [図1] 本発明の装置例の要部の模式図である。 [図2] 回転ロール周表面の溝断面形状例の模式図である。 [図3] 回転ロールの加熱域と冷却域の構造例の模式図である。 [図4] 強化繊維束と高粘度液体とを回転ロールに供給する例示
模式図である。 [図5] 回転ロールの溝中で含浸の進行する模式図である。 [図6] 本発明で得られるプリプレグの構造を示す模式図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [請求項1] 周表面に周方向に沿った溝を有する回転
    ロールがあり、溝表面部は周方向に沿って加熱域と冷却
    域とに分かれており、強化繊維束が張力をかけられつつ
    高粘度液体の薄層を介して該加熱域の溝中に供給され、
    冷却域の溝から該ローラを離れて出て行くことからなる
    高粘度液体の強化繊維束への連続的含浸法 [請求項2] 複数個の回転ロールを使用する請求項1
    の方法 [請求項3] 高粘度液体が熱可塑性樹脂の融液である
    請求項1の方法
JP18770493A 1993-06-17 1993-06-17 高粘度液体の繊維束への連続的含浸法 Pending JPH071451A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5647769A (en) * 1995-01-25 1997-07-15 Yazaki Corporation Electrical connection box
EP0810470A1 (en) * 1996-05-31 1997-12-03 Eastman Kodak Company Glass fiber/thermoplastic polymer composite for use as a photographic paper
CN113802299A (zh) * 2021-09-29 2021-12-17 浙江绿宇纺织科技有限公司 一种羊毛针织物染色方法及设备

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CN113802299B (zh) * 2021-09-29 2023-12-12 浙江绿宇纺织科技有限公司 一种羊毛针织物染色方法及设备

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