JPH07144701A - 内袋装着容易なゴミ容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴミ容器のフック装着位置を調節可能にし
て、ゴミ容器内に、大小さまざまな持ち手付プラスチッ
ク袋を袋素材がゴミ容器の上端を確実に覆う状態で装入
することができ、プラスチック袋とゴミ容器との間にゴ
ミがたまらないゴミ容器を提供する。 【構成】 筒状の側壁を有するゴミ容器の側壁の、容器
上端から一定の距離に等間隔に設けられた１対のスリッ
トを少なくとも１対穿設し、基部が該スリット内を摺動
自在に移動できると共に下部に開口部を有するフック
と、該フックをスリット上の任意の位置に一次的に固定
することのできる、ネジ、弾性体、磁石を用いた固定手
段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は室内で使用する通常のゴ
ミ容器において、小売店で買物を収納するために手渡さ
れる持ち手を有するプラスチック袋を、確実、且つ容易
にゴミ容器内部に懸架することにより、ゴミ容器内部の
汚れを防止する内袋装着容易なゴミ容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】小売店における買物を収納するために手
渡されるプラスチック袋は持ち手があり、各家庭におい
て多数存在するため、このプラスチック袋をゴミ袋とし
て使用するためにゴミ容器の内部に懸架するため、ゴミ
容器にフックを設ける方法は広く提案されている。ま
た、単なる枠体を設け、枠体上部に持ち手部分を懸架し
てゴミ袋として使用する方法も開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゴミ容
器にフックを設ける方法ではプラスチック袋を懸架する
位置が定まっているため、プラスチック袋の大きさに順
応することができない。フックの位置を小さい袋に合わ
せれば、大きい袋を使用することができず、逆に大きい
袋に合わせれば小さい袋を使用することができない。ゴ
ミ容器内にプラスチック袋を無理に装着しても、プラス
チック袋の外周とゴミ容器内面との間に空間が残り、こ
の空間にゴミが落下してゴミ容器を汚染する問題があっ
た。

【０００４】また、枠体を使用する場合にはプラスチッ
ク袋自体が露出するため、外観が悪い。そこで、各種の
大きさの持ち手付のプラスチック袋を容器内に懸架し、
プラスチック袋と容器との間にゴミが落下しない内袋装
着容易なゴミ容器が求められていた。

【０００５】

【課題解決の手段】本発明は上記課題を解決することを
目的とし、その構成は、筒状の側壁を有するゴミ容器の
側壁の、容器上端から一定の距離に等間隔に設けられた
１対の縦方向、横方向或いは斜め方向のスリットを少な
くとも１対穿設し、基部から延出する脚部が該スリット
内を摺動自在に移動できると共に下部に開口部を有する
フックと、該フックをスリット上の任意の位置に一次的
に固定することのできる固定手段を設けたことを特徴と
する。

【０００６】本発明における容器とは円筒形や、四角柱
形等の角柱形などが使用され、特に形状の限定はない
が、側壁に顕著な凹凸を有する形状は使用し難い。ま
た、容器上端は水平であることが好ましいが、多少の傾
斜があっても使用できる。容器底は必ずしも必要でな
く、単なる筒状体も使用できる。容器の補強を考える場
合には底に桟や、網状、すのこ状或いは単に１本の支持
棒からなる支持体を設けてもよい。

【０００７】本発明においては、側壁にスリットを有す
ることが必要である。スリットは容器上端から一定の距
離に設ける。一般に容器上端は水平であるから、容器底
部からの高さも一定である。スリットは等間隔に２個、
すなわち１対設ける。小売店からの持帰り用のプラスチ
ック袋は一般に２個の持ち手が付いているため２箇所で
よいが、場合によっては極度に大きさの異なるプラスチ
ック袋に対応するため、容器上端からの異なる位置に等
間隔で設けた他の対のスリットが穿設されていてもよ
い。

【０００８】スリットは図１に示すように、垂直方向に
設けられたスリットでも、水平方向に設けられたスリッ
トでも、また斜め方向に設けられたスリットでもく、更
にこれらのスリットを２以上連結したスリットを使用す
ることもできる。スリットが垂直の場合には、プラスチ
ック袋の大きさに従って後述するフックの位置を上下さ
せることが可能であり、大型の袋の場合にはフックの位
置を下降させる。スリットが水平の場合にはスリットの
両端に２個以上のフックを装着することが可能であり、
合計４個のフックによりプラスチック袋を安定に容器内
に懸架することができる。図２の（ｇ）に示すような斜
めのスリットは垂直スリットと水平スリットの両者の長
所を併有する。更に、これらのスリットを組合わせたス
リットは個々のスリットの長所を組合わせて利用するこ
とができる。

【０００９】スリットにはフックを装着して使用する。
フックは下部に開口部を、上部に基部を有する形状であ
る。袋本体をゴミ容器内に挿入し、袋の上端部でゴミ容
器の上端を覆い、持ち手をフックの下部の開口部から挿
入してフックに懸架し、袋本体からの力をフックの基部
において支える。フックの基部からフックの脚部が延出
し、この脚部がスリット内を自由に摺動できる。フック
を所定の位置まで摺動させた後、フックを固定する。

【００１０】フックの固定手段としては、ネジを使用す
る方法、磁石を使用する方法、弾性体を使用する方法な
どがある。ネジを使用する方法としては、フック基部に
鍔を設け、脚部をスリット内に自由に挿入できる太さの
オネジとし、このオネジと螺合するメネジを螺着する方
法や、容器内部からオネジを挿入しフック基部をメネジ
とする方法などがある。スリット近傍の容器素材がネジ
により押圧されることによりフックを固定することがで
きる。

【００１１】一方、ゴミ容器の内面は平滑であることが
プラスチック袋の破れを防止するために好ましい。した
がって、ネジを使用する場合であってもフックの基部を
メネジを刻設し、このメネジと螺合する平滑な円形或い
は半円形の頭部を有するオネジを使用することが好まし
い。

【００１２】磁石を使用する方法としては、ゴミ容器が
鉄板等の磁性素材からなる場合には、馬蹄形で一方の面
が磁石となっている面磁石が好ましい。この面磁石をゴ
ミ容器裏面に貼着し、馬蹄形の奥にフックの基部先端が
位置するようにすればフックの位置を固定することがで
きる。更に、フックの脚部をフックの基部とほぼ垂直で
フックの開口部とは異なる方向に折曲げ、この折曲げら
れた部位に面磁石を貼着してもフックを固定することが
できる。面磁石は剛性素材の一方の面を磁極としたもの
を使用してもよく、また、ゴム素材に磁粉を混練し、着
磁したシートも使用できる。磁石を用いる方法はフック
の位置固定をワンタッチで行うことができる。

【００１３】弾性体を使用する方法としては、脚部先端
の径を大きくし、径の大きい脚部先端とゴミ容器素材裏
面との間に介在させてその弾撥力によりフックの移動を
防止する方法がある。この場合には径の大きいフック脚
部先端の裏面は広い面を有する平面に近いことが好まし
い。ゴムなどの弾性体は一端が欠けたリング状や径の大
きいフック脚部先端を包み込む袋状でゴミ容器裏面のス
リット部位に自由に脱着できる形状が好ましい。弾性体
を用いる方法はフックの脚部先端の径が大きくなるた
め、フックの脱着を容易にするためにはフック本体全体
がスリットを通過し得る太さであることを要する。その
ため、フックを固定させるためにはスリットは斜めスリ
ットであることが好ましい。

【００１４】或いは、フック基部からフックの延出方向
は異なる方向に突起を延出し、フックの開口部を設けた
先端からスリットに挿入し、基部に至ってフック基部が
突起と共にスリットを通過できるようにフックを回動す
る方法もある。この場合にはスリットの方向に関係なく
弾性体を用いてフックを固定することができる。弾性体
を用いる方法においてもフックの位置固定をワンタッチ
で行うことができる。

【００１５】スリットがなく、フックが最初から固定し
ていても、使用するプラスチック袋の大きさがほぼ一定
であれば差支えない。

【００１６】

【作用】本発明はゴミ容器の外周面にフックを下向きに
設け、このフックに小売店で買物した際に収納用に使用
されるプラスチック製の２個の持ち手付袋の、持ち手部
分を懸架し、袋本体をゴミ容器中に入れ、プラスチック
袋をゴミ容器内において広く開口させ、且つその位置を
固定するものである。本発明の特徴は容器の側壁にスリ
ットを設け、このスリット内をフックを摺動させて任意
の位置で固定する手段を設け、フックの位置を調節可能
にした点にある。その結果、プラスチック袋の大小に関
係なくゴミ容器の上端をプラスチック袋素材で覆うこと
が可能になり、不用意に廃棄したゴミがプラスチック袋
とゴミ容器との間に落下してゴミ容器を汚すおそれがな
い。

【００１７】

【実施例】図１は本発明の１実施例を示し、ゴミ容器に
持ち手付の袋を懸架した状態の斜視図、図２はゴミ容器
に用いる種々のスリットを例示した説明図、図３はフッ
クの固定方法を示す容器のスリット部位の垂直断面図、
図４は他の固定方法を示すスリット部位の垂直断面図で
ある。

【００１８】１は円筒状のゴミ容器、２は持ち手３を有
するプラスチック袋である。４はスリットであり、５は
スリット４の一定の部位に装着固定されたフックであ
る。フック５は開口部６を下向きに装着し、このフック
５に持ち手３を懸架して、プラスチック袋２をゴミ容器
１内面に装着した。フック５の位置を上下させることに
より、プラスチック袋の大小に関係なく、ゴミ容器の上
端を袋で覆うことができ、ゴミがゴミ容器とプラスチッ
ク袋との間に落下してゴミ容器を汚すおそれがなくなっ
た。

【００１９】図３には袋の固定方法の１例を示した。図
３においては、フック基部７にフランジ８を設け、更に
フランジ８からオネジを設けた脚部９を延出した。１０
は脚部９のオネジと螺合する蝶ネジである。蝶ネジ１０
を締めることによりフランジ８と蝶ネジ１０によりスリ
ット４周辺の側壁素材１１が締めつけられフック５をス
リット４の所定の位置に固定することができる。本実施
例においては、蝶ネジを使用したため、フックの位置替
えに際してネジを緩め、フックを移動させ、次いでネジ
を締める作業が容易になった。

【００２０】図４には他のフック固定方法を示した。フ
ック５はフック基部先端を除く全ての部位がスリット４
を通過できる太さとした。したがって、フック５の脱着
はゴミ容器１の裏面からスリット４を通過してフックを
挿入すればよい。脚部先端１４は径の大きい球状であ
り、この脚部先端１４を包む袋状のゴムからなる固定具
１２を使用した。フック５をゴミ容器裏面から斜めのス
リット４を通過させて所定の位置に止めた後、脚部先端
１４に固定具１３を被せた。固定具１２の入口部位１３
はスリット４の周辺の側壁部材１１と脚部先端１４との
間にあって両者から押圧され、後素材の有する弾性によ
りフック５を所定の位置に固定した。また、脚部先端１
４を円盤状とし、一端を開口したリング状のゴム或いは
バネからなる固定具を介挿しても同様の効果が得られ
る。本実施例においては固定具の脱着がワンタッチで行
える長所を有する。

【００２１】図４において、フックの基部７にフックの
方向と直交する突起１５を対称位置に設けると、フック
を装着する場合には突起を設けた位置でフックを回動す
ればよい。フックの固定にあたっては、スリットの方向
に関係なく、突起１５と脚部先端１４との間に側壁素材
１１と弾性体が介在し、その弾撥力によりフックを確実
に固定することができる。

【００２２】図２にはスリット４の種々の形状を例示し
た。（ａ）はＴ字状であり、フック５を上下に移動させ
ることができると共にスリットの水平部の両端にフック
を装着すれば２個のフックを使用することができる。
（ｂ）は水平フックと傾斜フックが組合わされた形状で
あり、傾斜部位にフックを固定する場合には図４に示し
た方法を用いることができ、持ち手３をしっかりと固定
したい場合には水平スリット部分の両端に２個のフック
を装着することができる。（ｃ）は傾斜スリットを組合
わせたものである。この場合２本の傾斜スリットが接触
する部位を各スリットの端部にすれば山形或いは谷形の
スリットを得ることができる。

【００２３】（ｄ）と（ｅ）は垂直フックと水平スリッ
トを組合わせたもので（ａ）のＴ字形スリットと同様の
効果を有する。（ｆ）或いは（ｈ）に示すように２本以
上の水平スリットや垂直スリットを組合わせることも可
能である。また、（ｇ）のような傾斜スリットは図４に
示すようなフックの固定方法を可能にする。

【００２４】

【発明の効果】ゴミ容器にスリットを設け、このスリッ
トにフックを装着することによりフックの位置を調節可
能にした本発明により、大小さまざまな持ち手付プラス
チック袋を袋素材がゴミ容器の上端を確実に覆う状態
で、ゴミ容器内にプラスチック袋を装入することができ
る。その結果、ゴミ廃棄にあたり、プラスチック袋のみ
を廃棄すればよくゴミ容器は全く汚れることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１はゴミ容器に持ち手付の袋を懸架した状態
の斜視図である。

【図２】図２はゴミ容器に用いる種々のスリットを例示
した説明図である。

【図３】図３はフックの固定方法を示す容器のスリット
部位の垂直断面図である。

【図４】図４はフックの他の固定方法を示すスリット部
位の垂直断面図である。

【符号の説明】

１ ゴミ容器 ２ プラスチック袋 ３ 持ち手 ４ スリット ５ フック ６ 開口部 ７ フック基部 ８ フランジ ９ 脚部 １０ 蝶ネジ １１ 側壁素材 １２ 固定具 １３ 入口部位 １４ 脚部先端 １５ 突起

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状の側壁を有するゴミ容器の側壁の、
   容器上端から一定の距離に、プラスチック袋懸架用の２
   個のフックを基部を上に、開口部を下にして等間隔に固
   定したことを特徴とする内袋装着容易なゴミ容器。
2. 【請求項２】 筒状の側壁を有するゴミ容器の側壁の、
   容器上端から一定の距離に等間隔に設けられた１対のス
   リットを少なくとも１対穿設し、基部から延出する脚部
   が該スリット内を摺動自在に移動できると共に下部に開
   口部を有するフックと、該フックをスリット上の任意の
   位置に一次的に固定することのできる固定手段を設けた
   ことを特徴とする内袋装着容易なゴミ容器。
3. 【請求項３】 スリットが垂直スリット、水平スリッ
   ト、斜めスリット或いはこれらの少なくとも２以上を組
   合わせたスリットであることを特徴とする内袋装着容易
   なゴミ容器。