JPH07144025A - 加温治療装置 - Google Patents

加温治療装置

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JPH07144025A
JPH07144025A JP29181293A JP29181293A JPH07144025A JP H07144025 A JPH07144025 A JP H07144025A JP 29181293 A JP29181293 A JP 29181293A JP 29181293 A JP29181293 A JP 29181293A JP H07144025 A JPH07144025 A JP H07144025A
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JP
Japan
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slot
antenna
prostate
outer conductor
applicator
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JP29181293A
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Shinji Hatta
信二 八田
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は前立腺加温治療において直腸壁の温度
が過度に上昇することを防止し、前立腺部の温度を十分
に上昇させて加温治療の効率を高め、かつ構成を簡略化
して装置全体を小型化することを最も主要な特徴とす
る。 【構成】スロットアンテナ20の外部導体22のスロッ
ト26にスロットアンテナ20からの放射電波の周方向
の分布状態に偏りを形成し、放射電波の指向性を形成す
る導体接続部27を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば前立腺を加温して
癌や前立腺肥大を治療する加温治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、体外腹部に配置されたアプリケ
ータから放射されるマイクロ波によって前立腺を加温し
たり、或いは経尿道的に、また経直腸的に加温治療装置
のアプリケータを体内に挿入し、このアプリケータから
放射されるマイクロ波によって前立腺を加温して癌や前
立腺肥大を治療する加温治療装置が開発されている。
【0003】図8は加温治療装置のアプリケータ内に配
設されたマイクロ波放射用の従来のスロットアンテナ1
を示すものである。このスロットアンテナ1は同軸ケー
ブル2の先端部に形成されている。この同軸ケーブル2
には略筒状の外部導体3とこの外部導体3の軸心部位に
配置された中心導体4との間に絶縁材5が配設されてい
るとともに、外部導体3の外周面は被覆チューブ6によ
って被覆されている。
【0004】さらに、同軸ケーブル2における外部導体
3の先端部には電波放射用のスロット7が形成されてい
る。このスロット7は略リング状に切欠溝によって形成
されている。
【0005】また、図9はこのスロットアンテナ1から
放射される電磁波による加温分布状態を示すものであ
る。なお、図9の(A)はスロットアンテナ1の軸方向
に対して垂直な面での加温分布状態、図9の(B)はス
ロットアンテナ1を含む面での加温分布状態をそれぞれ
示すものである。
【0006】ところで、体外腹部から前立腺を加温する
加温治療装置や、経直腸的に加温治療装置のアプリケー
タを体内に挿入して前立腺を加温する方法では前立腺と
加温エネルギ放射部との間に距離があり、その間には正
常組織が存在する。そのため、前立腺の加温が難しくな
るので、実際的にはフォーカス等の方式を用いても経尿
道的に加温治療装置のアプリケータを体内に挿入して前
立腺を加温する方法のようにアプリケータから放射され
るマイクロ波を前立腺に直接的に照射して加温する場合
に比べて前立腺の加温効果が小さくなるのが現状であ
る。
【0007】また、前立腺加温治療にも各種の方式が採
用されている。例えば、完全な保存療法として患部を4
3℃に保つ方式や、患部を50℃程度の高温状態にまで
加温することにより、患部を熱により完全に組織変成さ
せてしまう方式等のように、加温温度についていろいろ
な設定で行われている。
【0008】さらに、例えば特開平2−180279号
公報に示すように加温治療装置のアプリケータに放射線
の反射板を取り付けたり、特開平2−289272号公
報、USP4,311,154に示すようにアプリケー
タ内のアンテナ位置を軸心位置から偏芯させたり、或い
は特開平4−28377号公報に示すようにアプリケー
タ内にマイクロ波遮断空間を設ける等の手段により、ア
プリケータの電力放射に指向性を与え、直腸側の加温を
制限する構成にしたものも知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8のスロットアンテ
ナ1から放射される電磁波は上記図9の(A),(B)
からも明らかな通り、同軸ケーブル2の円周方向に沿っ
て略全周的に均一に放射され、略同心円状の加温分布が
形成されることが判る。したがって、上記構成のスロッ
トアンテナ1が内蔵された加温治療装置のアプリケータ
を経尿道的に体内に挿入して前立腺を加温する方法を採
用した場合には前立腺内部がきちんと加温されるが、同
時にこの前立腺以外の方向、例えば直腸方向もその他の
方向も同じように加温されることになる。そのため、前
立腺内部を通常の加温治療温度以上の高温状態に加温し
ようとした場合には前立腺温度と共に直腸の温度が上昇
してくる。ここで、直腸壁の温度が極端に上昇した場合
には直腸壁が変性する等のように患者に悪影響を与える
おそれがある。
【0010】また、直腸への悪影響を防止するために直
腸内に温度センサを挿入し、直腸内が所定の設定温度以
上に上昇した場合には直腸の冷却を行なう等の手段によ
り、直腸壁の保護が行なわれているが、この場合には治
療用アプリケータのアンテナを尿道に挿入する他に、直
腸にも温度センサを挿入する必要があるので、不便であ
ると共に、患者に2本のアプリケータを挿入することと
になり、患者への侵襲度が高くなる問題がある。
【0011】さらに、アプリケータに反射板を取付ける
方法で直腸側の加温を制限する構成にした場合にはアプ
リケータ本体の内部に反射構造を形成する必要があるの
で、アプリケータ本体の内部構成が複雑になり、アプリ
ケータ本体全体が大型化し、小型化が難しくなる問題が
ある。
【0012】また、アプリケータ本体の内部に配設され
たアンテナの位置を軸心位置から偏芯させる構成にした
場合にはアンテナ位置を偏芯位置に固定するための構造
が必要になるので、例えば冷却水の中にアンテナを配置
する場合にはアプリケータ本体の内部構成が複雑な構造
になる問題がある。さらに、固形の誘電体内にアンテナ
が設置されている場合にはその誘電体によるマイクロ波
の加温エネルギのロスが大きく、加温治療の効率が悪く
なる問題がある。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、前立腺加温治療において直腸壁の温度
が過度に上昇することを防止することができ、前立腺部
の温度を十分に上昇させて加温治療の効率を高めること
ができ、かつ小型化が可能で構造の簡単な前立腺加温治
療用のアプリケータを備えた加温治療装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は略筒状の外部導
体とこの外部導体の軸心部位に配置された中心導体との
間に絶縁材が配設された同軸ケーブルの前記外部導体に
電波放射用のスロットが形成されたスロットアンテナを
備えた加温治療装置において、前記外部導体のスロット
に前記スロットアンテナからの放射電波の周方向の分布
状態に偏りを形成し、放射電波の指向性を形成する指向
性形成手段を設けたものである。
【0015】
【作用】スロットアンテナからの電波放射時には外部導
体のスロットの指向性形成手段によってスロットアンテ
ナからの放射電波の周方向の分布状態に偏りを形成し、
放射電波の指向性を形成するようにしたものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1乃至図2
(B)を参照して説明する。図1は加温治療装置のシス
テム全体の概略構成を示すもので、11は前立腺加温治
療装置本体、12はこの治療装置本体11に着脱可能に
連結されるアプリケータである。ここで、治療装置本体
11のフロントパネル13には図示しない各種の操作ス
イッチ、温度センサコネクタ14、マイクロ波コネクタ
15等が設けられている。
【0017】また、アプリケータ12には経尿道的に体
内に挿入される挿入部16と、この挿入部16の基端部
に連結された手元側端部17とが設けられている。さら
に、挿入部16の先端部には温度センサ18の温度検出
部が配設されている。この温度センサは温度センサケー
ブル19を介して治療装置本体11の温度センサコネク
タ14に着脱可能に接続されている。
【0018】また、挿入部16の内部には図2(A),
(B)に示すスロットアンテナ20が配設されている。
このスロットアンテナ20は挿入部16内に配設された
同軸ケーブル21の先端部に形成されている。この同軸
ケーブル21には略筒状の外部導体22とこの外部導体
22の軸心部位に配置された中心導体23との間に絶縁
材24が配設されているとともに、外部導体22の外周
面は被覆チューブ25によって被覆されている。
【0019】さらに、同軸ケーブル21における外部導
体22の先端部には電波放射用のスロット26が形成さ
れている。このスロット26は略C字状の切欠溝によっ
て形成されている。
【0020】また、外部導体22の先端部にはスロット
26の両側間を連結する導体接続部(指向性形成手段)
27が形成されている。この導体接続部27はスロット
アンテナ20からの放射電波の周方向の分布状態に偏り
を形成し、放射電波の指向性を形成するものである。
【0021】さらに、同軸ケーブル21の基端部側はマ
イクロ波ケーブル28を介して治療装置本体11のマイ
クロ波コネクタ15に着脱可能に接続されている。な
お、治療装置本体11には図示しない制御部が設けられ
ている。そして、前立腺加温治療装置本体11はフロン
トパネル13の操作スイッチからの指示と、温度センサ
コネクタ14から入力される温度センサ18の出力によ
って制御される電磁波出力をマイクロ波コネクタ12よ
り出力するようになっている。この時の出力値や、出力
のオン・オフ、加温時間、加温残り時間、温度センサ1
8の測定温度等のデータはフロントパネル13の表示部
に表示されるようになっている。また、マイクロ波コネ
クタ15から出力される電磁波出力はマイクロ波ケーブ
ル28を介してアプリケータ12に伝達され、アプリケ
ータ12の挿入部16内のスロットアンテナ20からア
プリケータ12の外部に放射されるようになっている。
【0022】また、アプリケータ12の挿入部16内に
は手元側端部17側からこの挿入部16の先端部側に冷
却水を導き、尿道表面の過熱を防止して前立腺内部の温
度のみを上昇させる図示しない冷却水流通路が設けられ
ている。この場合、アプリケータ12の手元側端部17
には冷却水流通路の冷却水流入コネクタ29および冷却
水流出コネクタ30がそれぞれ設けられている。
【0023】そして、冷却水流入コネクタ29には送水
チューブ31の一端部が連結されている。この送水チュ
ーブ31の他端部はポンプ32を介してリザーバタンク
33に連結されている。さらに、冷却水流出コネクタ3
0には排水チューブ34の一端部が連結されている。こ
の排水チューブ34の他端部はドレンタンク35に連結
されている。そして、ポンプ32の駆動によりリザーバ
タンク33から圧送される冷却水はポンプ32、送水チ
ューブ31を介して冷却水流入コネクタ29からアプリ
ケータ12の冷却水流通路内に送られ、アプリケータ1
2の先端部内を通った後、冷却水流出コネクタ30から
排水チューブ34を介してドレンタンク35に排水され
るようになっている。
【0024】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、加温治療装置を使用して前立腺を加温し、癌や前
立腺肥大を治療する場合にはアプリケータ12の挿入部
16が経尿道的に体内に挿入される。
【0025】そして、挿入部16の先端部が前立腺と対
応する位置まで達した時点で、スロットアンテナ20か
らマイクロ波が放射され、このマイクロ波によって前立
腺が加温される。このスロットアンテナ20からのマイ
クロ波放射時には外部導体22のスロット26の導体接
続部27によってスロットアンテナ20からの放射電波
の周方向の分布状態に偏りが形成される。
【0026】すなわち、スロットアンテナ20は基本的
には漏れを用いたアンテナであり、その為、外部導体2
2のスロット26の一部に存在する導体接続部27が一
種の反射板の効果を示す。したがって、スロットアンテ
ナ20から放射されるマイクロ波は図9の(A),
(B)のような略同心円の加温分布にはならず、導体接
続部27の方向は温度が低下するので、この導体接続部
27の方向を直腸側に合わせて配置することによって、
前立腺内部を十分に加温しながらも直腸壁の温度上昇を
防止することができる。そのため、放射電波の指向性を
形成する導体接続部27の方向を直腸側に高精度に位置
合わせすることにより、直腸方向に放射されるマイクロ
波の出力を少なくして直腸の過度の温度上昇を防止し、
他の方向に放射されるマイクロ波の出力を大きくして前
立腺をしっかり温度上昇させることができ、従来のよう
な直腸壁の温度測定や、冷却無しに前立腺内部温度を十
分高い温度に安全に上昇させることが可能となる。
【0027】さらに、外部導体22の先端部におけるス
ロット26の両側間を連結する導体接続部27を形成す
ることにより、スロットアンテナ20からの放射電波の
周方向の分布状態に偏りを形成し、放射電波の指向性を
形成するようにしたので、アプリケータ12の挿入部1
6の大きさを格別に大きくする必要がない。そのため、
従来に比べてアプリケータ12の挿入部16の小型化が
可能である。
【0028】また、固形の誘電体を用いていないので、
固形の誘電体内にアンテナ20を設置する場合に比べて
放射電力のロスも少なく、総合的に見て非常に使い易い
アプリケータ12を形成することができる。
【0029】また、図3(A),(B)は本発明の第2
の実施例を示すものである。これは、第1の実施例のア
プリケータ12のスロットアンテナ20の構成を変更し
たものである。すなわち、本実施例のスロットアンテナ
20には第1の実施例のような導体接続部27が無く、
代わりに同軸ケーブル21の外部導体22の先端部にお
けるスロット26の前部側部分31と後部側部分32と
の間の間隔tを変化させ、図3(B)に示すようにスロ
ット26の間隔tの狭い部分33とスロット26の間隔
tの広い部分34とを形成し、スロット26の間隔tの
狭い部分33によって指向性形成手段を構成したもので
ある。
【0030】ここで、例えば外部導体22の後部側部分
32におけるスロット26の端縁部位には軸心方向に対
して略直交する方向に沿って切欠させた直線状の端縁部
35が形成されている。
【0031】さらに、外部導体22の前部側部分31に
おけるスロット26の端縁部位には後部側部分32の方
向に向けて突設させた略円弧状の突設部36が形成され
ている。そして、この突設部36の端縁部36aの先端
部位と後部側部分32の端縁部35との間にスロット2
6の間隔tの狭い部分33が形成され、突設部36の端
縁部36aの付け根部分側と後部側部分32の端縁部3
5との間にスロット26の間隔tの広い部分34が形成
されている。なお、スロット26の間隔tの狭い部分3
3が直腸側になるようにアプリケータ12を尿道にセッ
トするようになっている。
【0032】そこで、上記構成のものにあってはスロッ
トアンテナ20からマイクロ波が放射される場合にはス
ロットアンテナ20のスロット26から漏れ出たマイク
ロ波の量がそのスロット26の間隔tの広さにより変化
し、スロット26の間隔tの狭い部分33からはあまり
マイクロ波が出ない。そのため、スロット26の間隔t
の狭い部分33を直腸側に合わせて配置することによっ
て直腸壁の温度上昇を抑えながら前立腺内部温度を上げ
ることができる。
【0033】また、図4(A),(B)は本発明の第3
の実施例を示すものである。これは、第2の実施例の変
形例を示すものである。すなわち、第2の実施例では外
部導体22の前部側部分31におけるスロット26の端
縁部位に後部側部分32の方向に向けて突設させた略円
弧状の突設部36を形成し、スロット26の間隔tを滑
らかに変化させる構成のものを示したが、本実施例のス
ロットアンテナ20ではスロット26の一部の間隔だけ
を変化させたものである。
【0034】ここで、外部導体22の前部側部分31に
おけるスロット26の端縁部位には図4(B)に示すよ
うに軸心方向に対して略直交する方向に沿って切欠させ
た直線状の端縁部41が形成されており、この端縁部4
1の一部に後部側部分32の方向に向けて突設させた突
設部42が形成されている。そして、この突設部42の
先端部位と後部側部分32の端縁部35との間にスロッ
ト26の間隔tの狭い部分43が形成され、この突設部
42以外の残りの部分と後部側部分32の端縁部35と
の間にスロット26の間隔tの広い部分44が形成され
ている。なお、スロット26の間隔tの狭い部分43が
直腸側になるようにアプリケータ12を尿道にセットす
るようになっている。
【0035】そこで、上記構成のものにあっては第2の
実施例と同様にスロットアンテナ20からマイクロ波が
放射される場合にはスロットアンテナ20のスロット2
6から漏れ出たマイクロ波の量がそのスロット26の間
隔tの広さにより変化し、スロット26の間隔tの狭い
部分43からはあまりマイクロ波が出ない。そのため、
スロット26の間隔tの狭い部分43を直腸側に合わせ
て配置することによって直腸壁の温度上昇を抑えながら
前立腺内部温度を上げることができる。
【0036】また、図5(A),(B)は本発明の第4
の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の変
形例を示すものである。すなわち、第1の実施例では外
部導体22の先端部にスロット26の両側間を連結する
導体接続部27を外部導体22に一体的に形成した構成
のものを示したが、本実施例では同軸ケーブル21の外
部導体22の先端部におけるスロット26の前部側部分
31と後部側部分32との間の間隔tを均一に形成した
リング状スロット51を形成するとともに、外部導体2
2とは別体の導電性テープで導体接続部52を製作し、
この導体接続部52を外部導体22におけるリング状ス
ロット51の前部側部分31と後部側部分32との間に
架設する構成にしたものである。そして、このアンテナ
20をアプリケータ12に実装する場合にはリング状ス
ロット51に接着剤と熱収縮チューブとを用いて絶縁を
施すことにより、この導電性テープの導体接続部52が
剥がれるおそれはない。
【0037】そこで、上記構成のものにあっても第1の
実施例と同様の効果を得ることができることは勿論であ
るうえ、特に上記実施例ではスロットアンテナ20の製
作時に第1の実施例のように外部導体22に略C字状の
切欠溝を形成し、導体接続部27の部分を残す手間のか
かる加工を省略できるので、スロットアンテナ20の製
作の容易化を図ることができる。
【0038】また、図6(A)は加温治療装置のアプリ
ケータ12の挿入部16の先端部に装着されたループア
ンテナ61を示すものである。これは、挿入部16内に
配設された同軸ケーブル62の先端部にループアンテナ
61のアンテナ部63を装着したものである。
【0039】この場合、同軸ケーブル62には略筒状の
外部導体64とこの外部導体64の軸心部位に配置され
た中心導体65との間に絶縁材66が配設されていると
ともに、外部導体64の外周面は被覆チューブ67によ
って被覆されている。そして、アンテナ部63のループ
ワイヤの一端部は外部導体64に接続され、このループ
ワイヤの他端部は中心導体65に接続されている。な
お、図6(B)はループアンテナ61から放射される電
磁波の指向性を示すものである。
【0040】したがって、上記図6(B)からも明らか
なようにループアンテナ61では電磁波が放射される方
向と、放射されない方向とを確実に分離できるので、電
磁波が放射されない方向を直腸側に向けることによっ
て、直腸壁の過熱を抑えながら前立腺内部を加温するこ
とができる。
【0041】なお、このループアンテナ61はループ状
のアンテナ部63を銅線等で製作してからテフロン等で
モールドしたものでも良いが、基板のパターンをアンテ
ナとした方が製作も容易であり、安定した性能のものを
大量生産する場合にも適している。この場合には基板上
にコンデンサやコイル等を実装して50Ωに整合をして
おくことも容易になる。
【0042】また、図7に示すループアンテナ61の変
形例のようにループ状のアンテナ部63は単独ではな
く、2重、3重等の複数のループを形成することによ
り、指向性が強くなり、さらに過熱防止の効果が高ま
る。
【0043】また、上記ループアンテナ61では放射し
ない方向の範囲が大きい場合には図7の2つのアンテナ
部63を角度を変えて設置することにより、発熱しにく
い方向が狭くなり、必要以上の発熱防止効果を抑えるこ
とができる。
【0044】さらに、図7の2つのアンテナ部63を同
一平面内に同軸ケーブル62の軸方向に並べて配置して
も良く、この場合には同軸ケーブル62の軸方向の放射
範囲を大きくすることができる。また、2つのアンテナ
部63のうち一方を選択的に使用することにより、加温
部位を選択することができる。また、2つのアンテナ部
63に供給するマイクロ波の位相をずらすことによって
も加温部位を選択することができる。なお、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば外部導体のスロットにス
ロットアンテナからの放射電波の周方向の分布状態に偏
りを形成し、放射電波の指向性を形成する指向性形成手
段を設けたので、前立腺加温治療において直腸壁の温度
が過度に上昇することを防止することができ、前立腺部
の温度を十分に上昇させて加温治療の効率を高めること
ができ、かつ小型化が可能で構造の簡略化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の加温治療装置全体の
概略構成図。
【図2】 (A)はスロットアンテナの要部構成を示す
斜視図、(B)は外部導体のスロットを示す横断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例を示すもので、(A)
はスロットアンテナの要部構成を示す斜視図、(B)は
外部導体のスロットを示す横断面図。
【図4】 本発明の第3の実施例を示すもので、(A)
はスロットアンテナの要部構成を示す斜視図、(B)は
外部導体のスロットを示す横断面図。
【図5】 本発明の第4の実施例のスロットアンテナの
要部構成を示す斜視図。
【図6】 (A)はループアンテナの要部構成を示す斜
視図、(B)はループアンテナから放射される電磁波の
指向性を示す特性図。
【図7】 ループアンテナの変形例の要部構成を示す斜
視図。
【図8】 従来のスロットアンテナの要部構成を示す斜
視図。
【図9】 従来のスロットアンテナから放射される電磁
波による加温分布を示す特性図。
【符号の説明】
20…スロットアンテナ、22…外部導体、26…スロ
ット、27,52…導体接続部(指向性形成手段)、3
3,43…スロット間隔の狭い部分(指向性形成手
段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略筒状の外部導体とこの外部導体の軸心
    部位に配置された中心導体との間に絶縁材が配設された
    同軸ケーブルの前記外部導体に電波放射用のスロットが
    形成されたスロットアンテナを備えた加温治療装置にお
    いて、前記外部導体のスロットに前記スロットアンテナ
    からの放射電波の周方向の分布状態に偏りを形成し、放
    射電波の指向性を形成する指向性形成手段を設けたこと
    を特徴とする加温治療装置。
JP29181293A 1993-11-22 1993-11-22 加温治療装置 Pending JPH07144025A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015513973A (ja) * 2012-04-06 2015-05-18 ウィスコンシン アラムナイ リサーチ ファウンデーション デュアルスロットマイクロ波アブレーションプローブ用供給構造
CN109529198A (zh) * 2018-11-27 2019-03-29 成都恒波医疗器械有限公司 一种毫米波前列腺治疗头

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015513973A (ja) * 2012-04-06 2015-05-18 ウィスコンシン アラムナイ リサーチ ファウンデーション デュアルスロットマイクロ波アブレーションプローブ用供給構造
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