JPH0714150Y2 - 複合支持型超高速船の下部船体 - Google Patents
複合支持型超高速船の下部船体Info
- Publication number
- JPH0714150Y2 JPH0714150Y2 JP7792089U JP7792089U JPH0714150Y2 JP H0714150 Y2 JPH0714150 Y2 JP H0714150Y2 JP 7792089 U JP7792089 U JP 7792089U JP 7792089 U JP7792089 U JP 7792089U JP H0714150 Y2 JPH0714150 Y2 JP H0714150Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hull
- lower hull
- ship
- ultra
- speed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)
- Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、概ね40乃至50ノット以上のスピードで航走
する超高速船に係り、詳しくは船を水中翼の揚力と下部
船体(ロワーハルあるいは没水体ともいう)の浮力の両
方で支持する形式の複合支持型超高速船の下部船体の形
状に関する。
する超高速船に係り、詳しくは船を水中翼の揚力と下部
船体(ロワーハルあるいは没水体ともいう)の浮力の両
方で支持する形式の複合支持型超高速船の下部船体の形
状に関する。
近時、陸海空の各種交通手段の高速化へのニーズが高ま
るなか、内海、離島等の旅客船航路もその例に漏れず、
快適性、高速性を重視したサービス向上を目指した大き
な変革期が訪れつつある。最近我が国でも高速時水中翼
で船体の全重量を支えてウォータジェット推進により超
高速で航走する超高速旅客船が登場して、かかる旅客分
野のニーズに応えんとしている。
るなか、内海、離島等の旅客船航路もその例に漏れず、
快適性、高速性を重視したサービス向上を目指した大き
な変革期が訪れつつある。最近我が国でも高速時水中翼
で船体の全重量を支えてウォータジェット推進により超
高速で航走する超高速旅客船が登場して、かかる旅客分
野のニーズに応えんとしている。
また、貨物専用輸送の分野でも、大量の生鮮食料品(野
菜や水産物等)や電子部品等を需要地へ即日(当日)配
送するために上記と同様超高速化のニーズが大きく高ま
って来ている。従来かかる生鮮品等は、鮮度低下防止の
ために大量輸送の場合には主に航空貨物として扱われる
ことが多いが、貨物専用の航空機にしてもその輸送重量
はせいぜい数十トン程度に止まり、近年の大量荷動きの
動向に対応できるものではない。
菜や水産物等)や電子部品等を需要地へ即日(当日)配
送するために上記と同様超高速化のニーズが大きく高ま
って来ている。従来かかる生鮮品等は、鮮度低下防止の
ために大量輸送の場合には主に航空貨物として扱われる
ことが多いが、貨物専用の航空機にしてもその輸送重量
はせいぜい数十トン程度に止まり、近年の大量荷動きの
動向に対応できるものではない。
また一方、近年、電子部品のような精密機器部品は労働
力の安価な東南アジアや台湾といった日本に比較的近い
国で生産され、それを日本に逆輸入して完成品を生産す
る方式が盛んとなってきている。この場合、管理上など
の都合からその在庫量を極力減少させるため、かかる電
子機器部品等をその時の生産に必要なパーツを必要な量
だけタイムリーに入手したいという要望が強く打ち出さ
れている。
力の安価な東南アジアや台湾といった日本に比較的近い
国で生産され、それを日本に逆輸入して完成品を生産す
る方式が盛んとなってきている。この場合、管理上など
の都合からその在庫量を極力減少させるため、かかる電
子機器部品等をその時の生産に必要なパーツを必要な量
だけタイムリーに入手したいという要望が強く打ち出さ
れている。
しかしながら、上述のような大量かつ超高速輸送の要求
に対し、従来の高速貨物(コンテナ)船では輸送日数が
かかり過ぎて対応できず、航空機輸送とした場合には重
量の制限があるうえ輸送費も割高となって生産コストに
影響するという不都合を生じている。
に対し、従来の高速貨物(コンテナ)船では輸送日数が
かかり過ぎて対応できず、航空機輸送とした場合には重
量の制限があるうえ輸送費も割高となって生産コストに
影響するという不都合を生じている。
また、上述した超高速旅客船と同様な形式の超高速貨物
船を採用するにしても、船体重量をすべて水中翼の揚力
で支持するタイプでは、自ずとその載荷重量にも制限が
出てくる。例えばこの船型で載荷重量数百トンの貨物船
を仮に設計した場合には巨大な水中翼が必要となり、実
現不可能と言われている。
船を採用するにしても、船体重量をすべて水中翼の揚力
で支持するタイプでは、自ずとその載荷重量にも制限が
出てくる。例えばこの船型で載荷重量数百トンの貨物船
を仮に設計した場合には巨大な水中翼が必要となり、実
現不可能と言われている。
そこで、従来より第6図(a)の側面図、同図(b)の
正面図に示すように船体を上部船体1と下部船体2とで
構成し、この両船体間の前後にストラット3を固定して
設け、更にこの下部船体2の両側に水中翼4を突設した
複合支持型の船舶が提案されている(例えば、特開昭61
−54382号公報参照)。ここで、複合支持型とは、超高
速で航走時、船体重量を下部船体2の浮力と水中翼4の
揚力の両方でもって支持する形式の船型をいう。つま
り、この複合支持型超高速船においては、第6図
(a),(b)に示すように低速時には上部船体1の下
部が水中に没するd2の吃水で航走(以下、この航走状態
を「艇走」とういう)し、超高速になると水中翼4の揚
力により浮上し、d1の吃水で航走(この航走状態を以下
「翼走」という)する。
正面図に示すように船体を上部船体1と下部船体2とで
構成し、この両船体間の前後にストラット3を固定して
設け、更にこの下部船体2の両側に水中翼4を突設した
複合支持型の船舶が提案されている(例えば、特開昭61
−54382号公報参照)。ここで、複合支持型とは、超高
速で航走時、船体重量を下部船体2の浮力と水中翼4の
揚力の両方でもって支持する形式の船型をいう。つま
り、この複合支持型超高速船においては、第6図
(a),(b)に示すように低速時には上部船体1の下
部が水中に没するd2の吃水で航走(以下、この航走状態
を「艇走」とういう)し、超高速になると水中翼4の揚
力により浮上し、d1の吃水で航走(この航走状態を以下
「翼走」という)する。
ところで、船舶には一般に針路安定性(舵を操作しない
状態で且つ外乱がない場合に針路を保持する性質で、保
針性ともいう)が要求されるが、上述のような翼走を行
う船舶においては、その翼走状態は制御装置が舵あるい
は左右のフラップ等に極めて高度な制御を与えることに
より実現しているため、上記下部船体2そのものが基本
的に高い針路安定性を具備していることが要求される。
状態で且つ外乱がない場合に針路を保持する性質で、保
針性ともいう)が要求されるが、上述のような翼走を行
う船舶においては、その翼走状態は制御装置が舵あるい
は左右のフラップ等に極めて高度な制御を与えることに
より実現しているため、上記下部船体2そのものが基本
的に高い針路安定性を具備していることが要求される。
ところで、上記船型の下部船体2は、一般には全体が軸
対称形状の葉巻形のものが考えられる(例えば、特開昭
61−46785号公報、特開昭61−46787号公報参照)。
対称形状の葉巻形のものが考えられる(例えば、特開昭
61−46785号公報、特開昭61−46787号公報参照)。
しかしながら、下部船体2が軸対称形状の葉巻形に形成
されている場合には、本考案が対象とするような超高速
で航走すると、速度の増加に伴って針路安定性の低下が
顕著になる。即ち、低速の場合にはさほど問題とならな
い程度の針路安定性を阻害する要因が、増幅された形で
現れる。
されている場合には、本考案が対象とするような超高速
で航走すると、速度の増加に伴って針路安定性の低下が
顕著になる。即ち、低速の場合にはさほど問題とならな
い程度の針路安定性を阻害する要因が、増幅された形で
現れる。
この針路安定性の低下の程度があまり大きくない場合に
は、舵を制御することにより補完(補正)することも不
可能ではないが、本考案が対象とするような超高速船の
場合、上述したように、本質的には下部船体の形状を改
良して上述のような傾向を解消じくいは減少させること
が好ましい。
は、舵を制御することにより補完(補正)することも不
可能ではないが、本考案が対象とするような超高速船の
場合、上述したように、本質的には下部船体の形状を改
良して上述のような傾向を解消じくいは減少させること
が好ましい。
これは、上述のように、下部船体が基本的に上記針路安
定性が低い場合には、舵を用いた制御は、速度と針路安
定性の変化の関係を加味した制御にしなければならず、
上記変化の関係は一義的なもので無い場合が多く、一般
に非常に複雑な制御をしなければならないこととなる。
定性が低い場合には、舵を用いた制御は、速度と針路安
定性の変化の関係を加味した制御にしなければならず、
上記変化の関係は一義的なもので無い場合が多く、一般
に非常に複雑な制御をしなければならないこととなる。
特に、そのときの天候により著しく変化する波浪中を翼
走するときには、それらの種々変化する波浪によって上
記針路安定性の変化も影響を受けることとなり、この変
化に自動的に対応させようとするとさらに複雑な(高度
な)制御を強いられることとなる。
走するときには、それらの種々変化する波浪によって上
記針路安定性の変化も影響を受けることとなり、この変
化に自動的に対応させようとするとさらに複雑な(高度
な)制御を強いられることとなる。
本考案は、上記現況に鑑みおこなわれたもので、下部船
体の形状を改良することにより、航走により生ずる船体
抵抗値を所定以下に且つ浮力を所定以上に維持しつつ、
超高速時にも高い針路安定性を有する下部船体を提供す
ることを目的とする。
体の形状を改良することにより、航走により生ずる船体
抵抗値を所定以下に且つ浮力を所定以上に維持しつつ、
超高速時にも高い針路安定性を有する下部船体を提供す
ることを目的とする。
上記目的達成のため、本考案の複合支持型超高速船は、
上部船体と下部船体とからなる船体を有し、超高速航走
中は没水している下部船体の浮力と水中翼の揚力の両方
で上記上部船体を支持する複合支持型の超高速船におい
て、上記下部船体の船尾部を、垂直面状よりなるヒレ状
に形成したことを特徴とする。
上部船体と下部船体とからなる船体を有し、超高速航走
中は没水している下部船体の浮力と水中翼の揚力の両方
で上記上部船体を支持する複合支持型の超高速船におい
て、上記下部船体の船尾部を、垂直面状よりなるヒレ状
に形成したことを特徴とする。
しかして、上述のように構成することにより、下部船体
に作用する横方向の力(横力あるいは流体力ともいう)
の作用中心が船尾側に移動し、超高速航走時における下
部船体は、外乱を受けてから後時間経過の経過とともに
針路を安定させようとする機能が増強され、該下部船体
の針路安定性は著しく向上する。
に作用する横方向の力(横力あるいは流体力ともいう)
の作用中心が船尾側に移動し、超高速航走時における下
部船体は、外乱を受けてから後時間経過の経過とともに
針路を安定させようとする機能が増強され、該下部船体
の針路安定性は著しく向上する。
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図は本考案にかかる下部船体を具備した複合支持型
超高速船を船底方向から見た斜視図、第2図は同じく上
方から見た下部船体部分の斜視図、第3図(a),
(b)は同じく下部船体の船尾部分の拡大平面図と拡大
側面図である。
超高速船を船底方向から見た斜視図、第2図は同じく上
方から見た下部船体部分の斜視図、第3図(a),
(b)は同じく下部船体の船尾部分の拡大平面図と拡大
側面図である。
第1図において、1は上部船体、2は翼走時にも没水す
る下部船体、3は上記上部船体1と下部船体2を連結す
るストラット、4は下部船体2の側部に付設された水中
翼、4Aは水中翼4のフラップ、5は推進用のウォータジ
ェット噴出口を示す。
る下部船体、3は上記上部船体1と下部船体2を連結す
るストラット、4は下部船体2の側部に付設された水中
翼、4Aは水中翼4のフラップ、5は推進用のウォータジ
ェット噴出口を示す。
第1に示すように複合支持型の船型は、主として、上部
船体1と、この船底中央部に前後に配設された断面翼状
のストラット3と、この前後のストラット3の下端部に
連結され上部船体1とほぼ同長の長さを有する下部船体
2と、この下部船体2のストラット位置において両側に
略水平に突設した水中翼4と、図示しない舵からなる。
そして、この水中翼4には船体の姿勢制御等のための複
数のフラップ4Aがそれぞれ付設されている。なお、航走
中には後部のストラット3の下端付近に設けた吸入口
(図示せず)から水を吸引して船尾端に設けたウォータ
ジェット噴出口5より高速で噴射して船体が推力を得る
ようになっている。
船体1と、この船底中央部に前後に配設された断面翼状
のストラット3と、この前後のストラット3の下端部に
連結され上部船体1とほぼ同長の長さを有する下部船体
2と、この下部船体2のストラット位置において両側に
略水平に突設した水中翼4と、図示しない舵からなる。
そして、この水中翼4には船体の姿勢制御等のための複
数のフラップ4Aがそれぞれ付設されている。なお、航走
中には後部のストラット3の下端付近に設けた吸入口
(図示せず)から水を吸引して船尾端に設けたウォータ
ジェット噴出口5より高速で噴射して船体が推力を得る
ようになっている。
そして、上述のような構成を有する複合支持型超高速船
は、超高速航走する際には、上記上部船体1が没水して
いる上記下部船体2の浮力と上記水中翼4の揚力によっ
て水面上に浮上した状態で航走(翼走)する。
は、超高速航走する際には、上記上部船体1が没水して
いる上記下部船体2の浮力と上記水中翼4の揚力によっ
て水面上に浮上した状態で航走(翼走)する。
本考案の対象である上記下部船体2は、第3図(a),
(b)あるいは第1図,第2図に図示するように、その
船尾部2Bが、魚の尾鰭に類似した垂直平面状のヒレ状に
形成されている。このヒレ状に形成する長さlは、下部
船体2の全長Lに対して、0.1<l/L<0.2程度に形成さ
れることが望ましい(第2図,第3図(a)参照)。
(b)あるいは第1図,第2図に図示するように、その
船尾部2Bが、魚の尾鰭に類似した垂直平面状のヒレ状に
形成されている。このヒレ状に形成する長さlは、下部
船体2の全長Lに対して、0.1<l/L<0.2程度に形成さ
れることが望ましい(第2図,第3図(a)参照)。
尚、本実施例の場合、超高速航走中に下部船体2の船首
が沈み込もうとする所謂「頭下げモーメント」を無くす
ため、該下部船体2の船首部2Aは、その底面2a側を、船
体の中心線(船体の各セクションの中心を結んで形成さ
れる線をいう。第4図(b)の一点鎖線Oを参照)に対
して、該船首部2Aの上面2b側の下方への反りに比べて、
大きな上方への反りを有するよう形成している。
が沈み込もうとする所謂「頭下げモーメント」を無くす
ため、該下部船体2の船首部2Aは、その底面2a側を、船
体の中心線(船体の各セクションの中心を結んで形成さ
れる線をいう。第4図(b)の一点鎖線Oを参照)に対
して、該船首部2Aの上面2b側の下方への反りに比べて、
大きな上方への反りを有するよう形成している。
しかして、上述のように下部船体2の船尾部2Bを構成す
ることにより、下部船体2に作用する横力の作用中心を
船尾側に移動させることができ、この結果、超高速航走
においても高い針路安定性を得ることができる。
ることにより、下部船体2に作用する横力の作用中心を
船尾側に移動させることができ、この結果、超高速航走
においても高い針路安定性を得ることができる。
本考案者は、上記作用効果を確認するため、上記第1図
〜第3図(a),(b)に示す下部船体と同じく船尾部
分を垂直平面状のヒレ状に形成した下部船体のモデル
(第4図(a)〜(d)参照)と、船尾部が葉巻形に形
成された下部船体のモデル(第5(a)〜(d)参照)
とを用いて、水槽実験をおこないそれぞれの形状の有す
る流体力微係数を得、その微係数を針路安定性を決定す
る針路安定指標「C」を求める判別式に代入して、上記
効果を確認した。
〜第3図(a),(b)に示す下部船体と同じく船尾部
分を垂直平面状のヒレ状に形成した下部船体のモデル
(第4図(a)〜(d)参照)と、船尾部が葉巻形に形
成された下部船体のモデル(第5(a)〜(d)参照)
とを用いて、水槽実験をおこないそれぞれの形状の有す
る流体力微係数を得、その微係数を針路安定性を決定す
る針路安定指標「C」を求める判別式に代入して、上記
効果を確認した。
即ち、第4図(a)〜(d)に示すモデルと、第5図
(a)〜(d)に示すモデルを水槽実験して得たこのモ
デルに作用する横力の微係数Yv′,Yr′,旋回モーメン
トの微係数Nr′,Nv′と、および質量(船の質量と付加
質量を加算したもの)の微係数m′を、下記の判別式に
代入した。
(a)〜(d)に示すモデルを水槽実験して得たこのモ
デルに作用する横力の微係数Yv′,Yr′,旋回モーメン
トの微係数Nr′,Nv′と、および質量(船の質量と付加
質量を加算したもの)の微係数m′を、下記の判別式に
代入した。
C=Yv′(Yr′−m′)× 〔Nr′/(Yr′−m′)−Nv′/Yv′〕 この判別式に、上記水槽実験で得られ二つのモデルにつ
いての各微係数を代入すると、第4図に示すモデルは上
記針路安定指標「C」の値が「正」(=0.014)となっ
て、針路安定性があることが確認された。一方、第5図
に示すモデルは上記針路安定指標「C」き値が「負」
(=−0.0024)となって、針路安定性がないことが確認
された。
いての各微係数を代入すると、第4図に示すモデルは上
記針路安定指標「C」の値が「正」(=0.014)となっ
て、針路安定性があることが確認された。一方、第5図
に示すモデルは上記針路安定指標「C」き値が「負」
(=−0.0024)となって、針路安定性がないことが確認
された。
ところで、上記針路安定指標「C」を求める判別式は、
船舶の針路安定性を求める(判別する)ときに一般に用
いられる周知の式で、周知の「操縦の運動方程式」にお
ける船舶の回頭角速度(回転角速度)の解に含まれる要
素(係数)で、外乱が与えられたとき時間とともに収束
するか発散するかを定める要素(係数)から得られるも
のである。そして、上記横力あるいは旋回モーメント等
の微係数(Yv′等)は流体力微係数と呼ばれ、船体の針
路安定性を含む船体の運動の特性を求めるときに必要な
もので、通常そのモデルを水槽実験することによって求
められるものである。
船舶の針路安定性を求める(判別する)ときに一般に用
いられる周知の式で、周知の「操縦の運動方程式」にお
ける船舶の回頭角速度(回転角速度)の解に含まれる要
素(係数)で、外乱が与えられたとき時間とともに収束
するか発散するかを定める要素(係数)から得られるも
のである。そして、上記横力あるいは旋回モーメント等
の微係数(Yv′等)は流体力微係数と呼ばれ、船体の針
路安定性を含む船体の運動の特性を求めるときに必要な
もので、通常そのモデルを水槽実験することによって求
められるものである。
尚、上記二つの下部船体のモデルでは、船尾部以外の条
件を同じくするため、船尾部は共に中心線に対して上面
の反りが底面の反りに比べて大きく形成している。
件を同じくするため、船尾部は共に中心線に対して上面
の反りが底面の反りに比べて大きく形成している。
以上説明したように、本考案は、複合支持型超高速船に
おいて下部船体の船尾形状を上述のように構成したの
で、超高速で航走する場合にも、高い針路安定性を得る
ことができる。
おいて下部船体の船尾形状を上述のように構成したの
で、超高速で航走する場合にも、高い針路安定性を得る
ことができる。
このため、複合支持型超高速船の航走時の制御が大幅に
軽減され、しかも制御に頼る部分が減少することに起因
して、航走(翼走)安定性に関する信頼性が向上する。
軽減され、しかも制御に頼る部分が減少することに起因
して、航走(翼走)安定性に関する信頼性が向上する。
本考案は、従来困難とされてきた大型の超高速船の実現
を一歩前進させる、極めて有効な考案である。
を一歩前進させる、極めて有効な考案である。
第1図は本考案にかかる複合支持型超高速船を船底方向
から見た斜視図、第2図は同じく下部船体部分の上方か
ら見た斜視図、第3図(a),(b)は第1図及び第2
図に示す下部船体の船尾部分の拡大平面図及び拡大側面
図、第4図(a)は本考案にかかる下部船体のモデルの
形状を示す平面図,第4図(b)は同モデルの形状をウ
ォータラインを付して示した側面図、第4図(c)は第
4図(b)に表す各セクションを示すラインにおける横
断面の右半分を示す図、第4図(d)は第4図(b)に
表す各ウォータラインにおける断面図、第5図(a)〜
(d)は対比する下部船体の船尾部が葉巻形のモデルの
第4図(a)〜(d)と同様の図、第6図(a),
(b)は従来の複合支持型船舶の側面図および正面図で
ある。 1……上部船体、2……下部船体、2B……船尾部。
から見た斜視図、第2図は同じく下部船体部分の上方か
ら見た斜視図、第3図(a),(b)は第1図及び第2
図に示す下部船体の船尾部分の拡大平面図及び拡大側面
図、第4図(a)は本考案にかかる下部船体のモデルの
形状を示す平面図,第4図(b)は同モデルの形状をウ
ォータラインを付して示した側面図、第4図(c)は第
4図(b)に表す各セクションを示すラインにおける横
断面の右半分を示す図、第4図(d)は第4図(b)に
表す各ウォータラインにおける断面図、第5図(a)〜
(d)は対比する下部船体の船尾部が葉巻形のモデルの
第4図(a)〜(d)と同様の図、第6図(a),
(b)は従来の複合支持型船舶の側面図および正面図で
ある。 1……上部船体、2……下部船体、2B……船尾部。
Claims (1)
- 【請求項1】上部船体と下部船体とからなる船体を有
し、超高速航走中は没水している下部船体の浮力と水中
翼の揚力の両方で上記上部船体を支持する複合支持型の
超高速船において、 上記下部船体の船尾部を、垂直面状よりなるヒレ状に形
成したことを特徴とする複合支持型超高速船の下部船
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7792089U JPH0714150Y2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | 複合支持型超高速船の下部船体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7792089U JPH0714150Y2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | 複合支持型超高速船の下部船体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0316594U JPH0316594U (ja) | 1991-02-19 |
JPH0714150Y2 true JPH0714150Y2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=31620738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7792089U Expired - Lifetime JPH0714150Y2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | 複合支持型超高速船の下部船体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714150Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-30 JP JP7792089U patent/JPH0714150Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0316594U (ja) | 1991-02-19 |
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