JPH0714107B2 - 絶縁基板上の金属パタ−ンの製造方法 - Google Patents

絶縁基板上の金属パタ−ンの製造方法

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JPH0714107B2
JPH0714107B2 JP25259785A JP25259785A JPH0714107B2 JP H0714107 B2 JPH0714107 B2 JP H0714107B2 JP 25259785 A JP25259785 A JP 25259785A JP 25259785 A JP25259785 A JP 25259785A JP H0714107 B2 JPH0714107 B2 JP H0714107B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気的接続のための孔があけられた絶縁基板上
の、サブトラクティブ法を用いたネガチブ・マスクによ
る金属パターン特にプリント回路の製造方法に関する。
本発明はさらに絶縁基板、特にプリント回路を包含す
る。
〔従来の技術〕
サブトラクティブ法を用いてスルーホールメッキされた
印刷回路板(pcbs)の製造においては、出発点は金属箔
で被覆したラミネートである。絶縁物質としては、特に
例えばガラスファイバーで補強されたエポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂紙、エポキシ樹脂紙、ポリイミド、PVCが
使用される。
金属箔(通常銅箔)はラミネートの両面に施用される。
両面印刷回路板は、両面上を被覆したこれらの絶縁基板
から製造される。もしもいくつかの電導パターンの層を
お互いにプレスすれば、それによって絶縁基板による分
離が起こり、これらは多層回路(多層板)と呼ばれてい
る。二層もしくは多層の印刷回路板の外面上へのスルー
ホールメッキ及び印刷回路板の製造は同一原理で成し遂
げられる。個々の電導パターンに接続するように所望場
所に穴(開口部)を形成(たとえば穴あけ、パンチン
グ、ミーリング加工などによって)した後及び(たとえ
ばブラッシングによって)金属薄膜の機械的洗浄工程の
後で、スルーホールメッキ及びパターンメッキは原則と
して下記の工程系列に従って行われる。
I.スルーホールメッキ 1.洗浄水溶液中で印刷回路板の洗浄, 2.金属薄膜のエッチング, 3.活性化, 4.化学メッキ、好ましくは化学銅メッキ、及び所望によ
り, 5.もし上記工程4の間に薄い層しか析出しない場合には
化学メッキ層(銅メッキ)の強化。
II.スクリーン印刷もしくはフォトレジストによるネガ
チブ・マスクの形成 6.基板のブラッシング, 7.たとえばフォトレジストによる被覆及びネガチブ電導
パターンの現像、もしくはスクリーン印刷インクによる
被覆, III.パターンメッキ 8.洗浄, 9.エッチング, 10.銅メッキ, 11.たとえばすずもしくは鉛−すずのようなエッチング
・レジストの付着, IV.印刷回路板のエッチング 12.ネガチブ・マスク(フォトレジストもしくはスクリ
ーン印刷インク)の除去, 13.エッチングレジストで被覆されていない金属(銅)
のエッチング, 14.はんだ付けつや出し、所望によりリフローウィング
(reflow:再溶融) この方法は、専門分野では、“金属レジスト法”と名付
けられている。
上記の一連の工程は、上記の金属レジスト方法の原理を
記載する。すべての専門家はこの一連の工程中で、例え
ばどの点に洗浄工程を置かねばならないか、もしくは製
造中に基板を輸送することができるようにどの点で基板
を適当な装置(例えばフレームまたはバスケット)上に
置かねばならないかを認識している。いくつかの工程段
階の後に、工程を中断する。すなわち基板はある時間の
間貯わえられ得る。
活性化段階は、金属核が穴の壁上に析出されて穴の壁上
に続く化学金属メッキを開始するような工程を構成して
いる。活性化は、たとえば: −予備浸漬, −すず−パラジウムをベースとするコロイドを含有する
溶液中での実際の活性化, −たとえばHBF4−溶液中での調節(促進化), のようないくつかの工程段階で起こる。
他の活性化工程では、銅を主体とするコロイドが使われ
る。この活性化工程は、ヨーロッパ特許出願第0,044,87
8号に記載されている。
金属コロイドに基づく活性化は下記に述べられるであろ
うようなある不利な点を有している。たとえば西ドイツ
特許公開第2,116,389号に対応して、無機の貴金属溶液
が代用物となり得る。
サブトラクティブ法によりスルーホールメッキされた印
刷回路板を作成することの他の可能性はいわゆるテンテ
ィング法である。この方法においては、一連の工程段階
は既に上記に記載されている金属レジスト法と比較すれ
ば、段階1ないし5と原理上同じである。工程段階4及
び1または5の操作条件を選択することにより、銅の最
終的な層の厚さが得られる。これに下記の工程が続く: II.フォトレジストによるポジチブ・マスクの作成, 6.a.ブラッシングによる表面の洗浄, 7.a.フォトレジストによる被覆、現像、またそれによる
フォトレジストからのポジ像の形成。
III.エッチング、熱浸漬すずメッキ 8.a.エッチング、ポジチブ・マスク(フォトレジスト)
の除去, 9.a.はんだ付けマスクの施用, 10.a.熱浸漬すずメッキ, が続く。
完全にするためには、プリント印刷回路板製造のための
アディティブ法及びセミアディティブ法を述べるべきで
あろう。基材物質として、接着剤を塗布したガラスファ
イバーで補強されたエポキシ樹脂、エポキシ樹脂紙、も
しくはフェノール樹脂紙からできている被覆してないラ
ミネートが用いられる。
上記に記載した方法は先行技術の一部であり、例えばハ
ンドブーフ デル ライター プラッテンテクニーク
(Handbuoh der Laiterplatlentechnik),オイゲン
ロイテェ フェアラーク(Eugen Leuze Verleg)1982年
に記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
テンティング(Tenting)法、アディティブ法及びセミ
アディティブ法のような他の方法と比較すれば、金属レ
ジスト法はスルーホールメッキされた印刷回路板の製造
のためには最も広く使われる方法である。この方法は、
工業的実用性、完成の見地から認容され経済的である。
それでもやはり、現在使われる形態においては、この方
法は多くの欠点を有している; 比較的に工程段階数が多い。活性化、特に第I節(スル
ーホールメッキ)における化学的金属溶着及び(銅メッ
キ)の強化が金属フィルム全表面に起る。
電導路が全く設けられないようなこれらの場所では、金
属メッキは一般的に無意味であり、メッキ、エッチング
及び流出処理における余分なコストを意味するのみであ
る。
最近に成し遂げられたある改良にもかかわらず、コロイ
ド溶液に基ずく活性化の体系は、真正な“無機の”溶液
と比較してあまり安定ではなく、不純物に敏感であっ
て、及び比較的複雑な製造方法のためにたいへん費用が
かかる。
段階4(化学金属メッキ)では、化学銅浴がほとんど例
外なく用いられる。しかしながら浴の費用及び浴の維持
に関しては、化学ニッケルメッキが、銅メッキに対して
はより経済的である。濃厚液の流出及び化学メッキ浴に
含有される洗浄水の処理のための費用は、特に弱酸性の
ニッケル浴に対しては、たとえばEDTAのような実際に用
いられる強力な錯生成剤を含有するアルカリ銅浴の場合
のようにはそれほど高くはない。
しかしながら化学ニッケル浴を使うことは次のような重
大な欠点を有している; 金属レジスト方法では、エッチング溶液は適当な速度で
銅をエッチングするように使われなくてはならないが、
(たとえばすずもしくは鉛−すずのような)金属レジス
トを攻撃しないように使われなくてはならない。弱アル
カリ性のエッチング溶液はその目的に適している。ニッ
ケルはこれらのエッチング溶液中ではたいへんゆっくり
かもしくは全く攻撃されないであろう。エッチング(IV
節段階13の工程)は大いに妨害されるかもしくは実施不
可能であろう。このことは、電導パターンの製造が可能
ではないことを意味している。
金属レジスト法のI節及びIII節の工程には、水溶液中
で多種の処理法の連続がある。印刷回路板はたとえば台
枠のようなホールダー装置上に置かれそして循環工程に
従って処理される。処理浴間の移動は、手動でもしくは
自動設備によってすみやかに行なわれる。
II節の工程は方法の中断を表示している。基板はホール
ダー装置(台枠)より除去されなくてはならない。基板
の機械加工(ブラッシング)はスルーホールメッキの前
に行なわれるけれども、この工程段階は、フォトレジス
トもしくはスクリーン印刷インクを続いて施用するため
に繰り返されなくてはならない。ネガチブ・マスクの施
用後、基板はたとえば台枠上に再び置かれ、その後さら
に処理を行なう。洗浄及びエッチングもまた繰り返され
なくてはならない。
この時点におけるエッチングは極めて重大であり、それ
は穴の壁の表面上の被覆はまだ薄く至極容易に蝕通され
得るからである。この種の腐蝕は所定の個所に生じる
が、そのため気付かないままに残り、はんだ付け工程に
おけるエラーの要因となる〔所謂、ガス発生(outgassi
ng)等〕。
I節及びIII節の工程間を中断させないためには、印刷
回路板のスルーホールメッキの前にネガチブ・マスクが
施用されねばならない。しかしながら、この工程の変法
は、克服できない困難を含んでいる。ネガチブ・マスク
を活性化の前に施用すれば、その時穴の壁のみならず同
時にネガチブ・マスクも、慣用の活性化剤を用いる時に
活性化されるであろう。活性化された表面上では、金属
メッキは化学メッキ浴中で製造されるであろう。たとえ
ば金属によるネガチブ・マスクの被覆のような不可避の
結果は、電導パターンの作成を不可能にする。
少なくとも公知の方法の現存する欠点を大いに除去する
金属レジスト方法を使えるようにすることが本発明の目
的である。
従って、本発明は、基板の電気接続のための穴が設けら
れ、そして基板の表面にサブトラクティブ法によりネガ
チブ・マスクの援けをかりて金属パターンが製造される
方法において、下記の工程が実施されることを特徴とす
る絶縁基板上の金属パターン、特に印刷回路の製造方法
である: a.ガス状三酸化硫黄中で、基板の両面に金属箔を張り合
わせたラミネートに穴開けしたものを処理し; b.製造されるべき電導パターンに相応するネガチブ・マ
スクを、上記処理したラミネートに適用し; c.b工程で得られた、基板の両面に金属箔を張り合わせ
たラミネートに穴開けしたものにイオン生成貴金属溶液
を施し; d.得られた、基板の両面に金属箔を張り合わせた穴開け
したラミネートに穴開けしたものを還元剤溶液中で処理
し; e.得られた、基板の両面に金属箔を張り合わせたラミネ
ートに穴開けしたものに化学メッキを、または化学メッ
キ及び次いで電気化学メッキを施し;それにより金属メ
ッキを製造されるべき金属パターンの表面にのみに形成
させる。
上記本発明の工程において、 i)まず第一に、a)のガス状三酸化硫黄による処理の
技術的意義は、処理を行う結果、基板と穴開け部分の表
面は化学的に改質され、該表面におけるパラジウム等の
貴金属イオンの吸着が可能になることである。これらの
貴金属イオンは還元によって、小さな金属種(metal se
eds)に変換され、化学メッキを触媒する。それらは、
ラミネートの表面上に−SO3H基及びあるいは−COOH基を
生成すると考えられる。ラミネートの表面および特に穴
開けされた穴中のエポキシ樹脂はガス状三酸化イオウに
よる処理後、イオン交換体と同様に作用する。結果とし
てとりわけ貴金属イオンの吸着が可能になる。つまり
a)工程は金属メッキの活性化に寄与する状態調節の工
程である。
ii)またb)のネガチブ・マスクの適用工程は、a)工
程の後に行うことが必要である。これにより、ネガチブ
・マスクの表面はガス状三酸化硫黄によって処理されな
いため、該表面は活性化されておらず、後のc)、
d)、e)の工程により金属メッキが形成されるのが回
避される。
これに対して、基板のマスクより被覆されていない部分
及びスルーホール部分はa)工程によりその表面が活性
化されているため、後のc)、d)、e)工程により金
属メッキが形成される。
これらの工程のうち一つが欠けても金属パターンは生じ
ない。すなわちa)、c)、d)およびe)工程は金属
パターンを形成するための必須工程である。
本発明の上記工程は、必要箇所のみのメッキが可能であ
るため、金属メッキ、エッチング及び流出処理が必要な
くなる。また、ボードの機械的処理は一度のみでよい。
従って本発明の工程は従来工程よりも少ない工程数でよ
い。
さらに本発明はより経済的なニッケルメッキ浴も使用可
能である。
方法のいくつかは、例えばプラスチックのメッキと同じ
ようにそれ自体公知である。しかしながら上記に示され
た連続する公知の工程の結合からなる利点は驚くべきほ
どである。
ガス状三酸化硫黄中での処理は続く金属メッキのための
非電導体の状態調節(conditioning)の為の公知の方法
の中にある。この工程は西ドイツ特許公告公報第2,126,
781号に記載されている。
クロム酸及び/またはクロム酸/硫酸溶液はまた、プラ
スチックの為の公知の条件調節剤である。時おりクロム
酸を含有する溶液中での処理より、プラスチック表面を
ある程度粗くしたりもしくは膨潤させる処理が先行す
る。化学メッキ中の金属による完全な被覆及びプラスチ
ックの表面上の金属メッキの接着強度に関してはこの処
理はクロム酸を含有する溶液中でのプラスチックの有用
な反応を可能にする。
印刷回路板の作成に特に関係する方法は西ドイツ特許公
開公報第2,105,845号に記載されている。この方法を用
いて、エポキシ樹脂ラミネートを先づジメチルホルムア
ミド水溶液中で処理し続いてクロム酸/硫酸水混浴中で
処理する。このようにして調節された基板はすず−パラ
ジウムに基ずくコロイドを含有する溶液中で活性化され
る。電導パターンはアディティブ法もしくはセミアディ
ティブ法を使って製造される。
クロム酸を主体とする膨潤剤を伴なうかまたは伴わぬ状
態調節剤は、本発明方法に適当でない。組成及び操作条
件が下記により十分に述べられる方法に用いることので
きる活性化剤を用いれば、穴の壁の完全メッキは化学メ
ッキ浴では行なわれない。
西ドイツ特許公開第2,126,781号に開示されたように、
プラスチック表面をガス状三酸化硫黄中で処理する方法
は、プラスチック表面をクロム酸を含有する酸性溶液で
調節する方法の有利な代替法である。
両方法はプラスチックメッキの他の方法と同じように、
次の工程よりなる: 1.状態調節, 2.貴金属塩を用いての活性化もしくは 2.a.2価のすず塩を含有する溶液中での増感及びそれに
続く貴金属塩溶液中での活性化 3.還元剤溶液中での処理, 4.化学メッキ。
ガス状三酸化硫黄中の状態調節がサブトラクティブ法を
用いての絶縁基板上の金属パターンの製造に適している
ことは、西ドイツ特許広告第2,126,781号からでは決し
て明白でない。本発明の実施例19ないし22では、セミア
ディティブ法もしくはアディティブ法に従う印刷回路板
の製造の為の可能性を記述する。
本発明による工程サイクルは、この特許中にいかなる形
においても述べられてもおらずまた示唆されていもいな
い。
本発明による工程サイクルは、西ドイツ特許公告第2,12
6,781号による方法と基本的に差異がある。西ドイツ特
許公告第2,126,781号による方法ではプラスチックはガ
ス状三酸化硫黄中で処理後直接に活性化される。活性化
に使われるパラジウム溶液は、確かに本発明のような方
法に利用できるが、パラジウム溶液は後に説明されるよ
うに有利ではない。すず溶液その後のパラジウム溶液中
での処理に基づく活性化は利用できない。というのは絶
縁基板並びにネガチブ・マスクの穴が活性化されそれに
よって続いて金属化されるからである。中断処理と中間
処理が本発明による活性化の前に可能であることが、見
出されたことは特に驚くべきことである。状態調節後に
敏感に反応するプラスチック表面が難なく繰り返し乾燥
し得るし、活性化工程以前の金属薄膜のエッチングのた
めのフォトレジスト現像液、湿潤剤を含有する洗浄液及
び酸化剤溶液のような各種の溶液の作用にさらすことが
でき、それによって貴金属を有用に受け入れる能力を失
なわないということは専門家にとり自明なことでない。
専門家はむしろ工程の中断およびネガチブ・マスクの施
用が、化学メッキの直前に、貴金属核が表面に固定され
た後、即ち活性化及び還元剤溶液中の処理の工程段階後
にのみ行われるべきだと信じている。しかしこの方法の
変更は金属による穴の壁の完全な被覆を生じず、即ち適
切なスルーホールメッキを生じないことが見出されてい
る。
プラスチックの前処理の為のガス状の三酸化硫黄を使う
ための方策は西ドイツ特許公告第2,126,781号で公知で
あり原則として本発明による方法にも適用される。穴の
壁上へのメッキ金属の接着は、穴の作成(ドリリング)
中穴の壁を粗くすることにより助長される。既に存在す
る接着に好都合な表面構造のために処理条件の選択にお
いては、なめらかな表面をもったプラスチックがメッキ
されるべき場合と比較してさらに大きな許容範囲が利用
できる。大部分のプラスチックに対して、使用される濃
度は、SO310mg/lから65%以上の発煙硫酸の25℃の蒸気
圧に対応するSO3の濃度に至るまでの範囲に及んでい
る。処理時間は1秒ないし20分の範囲、好ましくは10秒
ないし5分の範囲から選ぶ。
例えばスクリーン印刷インク、もしくはフォトレジスト
薄膜を用いてのネガチブ・マスクの施用は隔離(Isolat
ion)で見られる公知の方法であり、さらに説明する必
要はない。
たとえば活性化の前にネガチブ・マスクを製造後、基板
を水溶液中で洗浄する。この目的のための洗浄は通常市
販の洗浄剤中で行われる。これらの洗浄液は酸性かアル
カリ性かのタイプによって反応するしまたこれらの洗浄
液はたとえばりん酸、硫酸のような酸もしくは他の場合
はアルカリ、さらに無機の中性塩、多種の有機化合物、
そして特に湿潤剤を含んでいる。アルカリ可溶のフォト
レジストを用いると酸性で反応する洗浄剤のみが、使用
できると理解される。いくつかの洗浄剤は、化学金属メ
ッキを強く妨害する物質、いわゆる触媒毒を含んでい
る。たとえばこのグループはチオ尿素を含んでいる。こ
れらの洗浄剤中にこのような物質を用いることはその後
の化学メッキを妨害しないように避けるべきことが理解
できる。
金属はく(多くの場合銅はく)のエッチングのための慣
用のエッチング剤は過硫酸塩または過酸化水素を主体と
する。
原則として貴金属塩溶液は本発明による方法に使われ得
る。この後に還元剤溶液処理が続く。金属コロイドと作
用す活性化組成物もしくは基板が初めに2価のすずで増
感され、次に貴金属塩溶液中で活性化される組成物は、
壁の穴の表面上及びネガチブ・マスク上での同時効果の
ために使用することができない。
貴金属塩溶液は加水分解しやすい。加水分解を防ぐため
に、pH値を酸を添加することにより低い値に調整する。
貴金属イオンが非錯体の形で、存在する貴金属イオン溶
液特に酸性溶液から、貴金属がイオン交換によって非金
属の表面上にメッキされる。西ドイツ特許公告第2,126,
781号に記載されている続く金属メッキのための非電導
体の活性化に使われるイオン生成貴金属溶液はこのよう
な不利な点を有している。非電導体の慣用のメッキ法で
はこのような欠点は大したことではない。というのは非
電導体の表面のみが処理されるからである。サブトラク
ティブ法では非電導及び金属(銅はく)が同時に処理さ
れる。金属メッキはイオン交換によって行なわれる。
非貴金属上でのセメンテーション(cementation)を防
止するための方策は公知である。パラジウムの電気メッ
キでは、これは例えばpHを上げること及びたとえばアン
モニウム塩のようなキレート剤を添加することにより防
止される。この原則は例えば、メタル フィニッシング
ガイドブック(Metal Finishing Gaidebook)、357〜
359頁、メタルズ エンド プラスチックス(Metals an
d Plastics)出版社、ブロードウェイ、ウエストウッド
ニュージャージー(Brodway Westwood N.J)、USA(1
962)もしくはザ ハンドブーフ デル ガルバノデク
ニーク(The Handbuch der Galvanotechnik)、2巻、4
28頁、カール ハンザー ファーラーク ミュニッヒ
(Carl Hanser Verlag Munick)1966年に示唆されてい
る。
電気化学浴及び化学パラジウム浴は別として、活性化溶
液中で窒素原子を含有する化合物の施用は、西ドイツ特
許公告第1,621,207号及び西ドイツ特許公開第2,116,389
号より公知である。西ドイツ特許公告による方法ではプ
ラスチック表面を最初はすずの2価溶液で増感し次に窒
素原子を含有する化合物を含有するパラジウム塩溶液中
で活性化する方法が請求されている。この溶液のpH値
は、パラジウムが銅上で全くセメンテーション様に蒸着
せず、しかも2価のすずの化合物とパラジウム間の反応
が表面上で起こるように設定される。西ドイツ特許公告
第1,621,207号はパラジウムの結合が窒素原子を含有す
る化合物を添加させることにより防止されるという本発
明の出願時に公知であった事実を利用している。窒素原
子を含有する化合物を添加することにより、パラジウム
イオンの活性は活性化の点で減少する。西ドイツ特許公
告第1,621,207号により窒素原子を含有するパラジウム
塩溶液による活性化が増感化後に可能となる作動範囲が
見出された。この出版物は変性された活性化組成物を有
する公知のスルーホールメッキ法の実施態様として引用
されている。これらの活性化組成物は上記の如くネガチ
ブ・マスクの金属化化の可能性があるため、本発明によ
る方法には使用できない。
西ドイツ特許公開第2,116,389号による方法では、プラ
スチックを窒素原子を付加的に含有する貴金属塩溶液中
で活性化し、次に貴金属の還元のために例えばジメチル
アミノボランもしくはナトリウムハイポホスファイトの
ような溶液で処理して最終的に化学的にメッキ浴中で金
属化される。西ドイツ特許公開第2,116,389号の明細書
ではこの活性化は公知の方法によるスルーホールメッキ
基板製造に適しており、それによって銅はくの全表面が
活性化され、化学的にメッキされると特に述べられてい
る。
活性化溶液の機能容量は西ドイツ特許公開第2,116,389
号によると、大いにpH値に依存する。さらに活性化に関
して窒素を含有する個々の化合物間には差がある。たと
えば2−アミノピリジンを使う方が、アンモニアもしく
はアンモニウム塩を使うより好都合である。
西ドイツ特許公開第2,116,389号の実施例によると、窒
素原子含有化合物を貴金属塩に添加して次にpH値を約7
に上げる。これらの溶液は本発明の如き方法には使用で
きない。というのは化学メッキ浴のこのような活性化溶
液の影響により、金属が穴の壁上にメッキされるばかり
でなく実施例14に示されるようなネガチブ・マスクの表
面上にもメッキされるからである。
本発明に使われる及び/または好ましい活性化溶液は、
可能ならば同時に次のような要件に合ってなければなら
ない。
1.穴(非金属)の壁上の完全メッキに関して言えば、貴
金属による十分なメッキが保証されねばならない。
2.金属薄膜(銅)上の貴金属のセメンテーションが全く
起きないか又は起っても僅かて程度でなければならな
い。
3.ネガチブ・マスクは活性化されてはならない。
引用された特許文献中では非電導体(プラスチック)の
十分な活性化が、たとえば銅のような卑金属上での貴金
属の接着を同時に防止することと共に行われるような方
法が記載されている。しかしながら、非電導体に関する
効果は本発明の場合には望ましくない。というのはさも
なければネガチブ・マスク(非電導体)がメッキされる
からである。
塩基性窒素化合物を含有する貴金属溶液が、たとえば濃
度及びpH値のようなある操作条件下での上記の条件にす
べて合致することが見出された。窒素含有化合物とし
て、アンモニア、第1級アミン、第二級アミン、第三級
アミン及び塩基性窒素原子を含む他の化合物ならびにこ
れらの化合物の塩が用いられる。下記の例が挙げられ
る:エチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、
ピリジン、尿素、エチルヘチシルアミン、タウリン、グ
リシン。これらの化合物はたとえば硫酸塩、塩化物もし
くは硝酸塩として用いられる。
窒素含有化合物の有利可能な濃度はパラジウム濃度に依
存する。パラジウムイオンのモル濃度に対するアミノ基
にもとづくモル濃度の比は少なくとも2にすべきであ
る。溶液のpH値は1ないし7の間、好ましくは2ないし
3にする。
当業者にとっては、窒素含有化合物の型、パラジウム及
び窒素含有化合物の濃度ならびにpH値が本発明による方
法中の活性化の有用性に影響することは理解できる。
アンモニア及びアンモニウム塩は、パラジウムイオンに
対しては例えばエチレンジアミンよりも弱いキレート剤
である。銅上にパラジウムメッキを接合するためにはア
ンモニアを使う際の濃度よりより低い濃度のエチレンジ
アミンが要求される。一方、化学金属メッキ浴中での、
穴の壁の完全な被覆に関しての活性化は、より高濃度の
アンモニアにはあまり敏感でない。強力なキレート剤
(エチレンジアミン)を多量に添加すると、パラジウム
の効果を使用できる程度以下に減じそれによって比電導
体を完全に被覆するのを防ぐことができよう。
操作条件(濃度及びpH値)は、活性化溶液の有用性に逆
の影響を及ぼす。活性化の最も好都合な操作範囲は難な
く二、三の試験で見出すことができる。
パラジウム塩を溶液後、窒素原子を含有する化合物を加
えて、pH値をたとえば2ないし3に調整する。それから
の下記の如くに試験を実施し要望の結果が得られる方向
で任意に条件を変更する: 1.金属薄膜(銅)上へのパラジウムのセメンテーション
の試験。このセメンテーションはpH値を増加すること及
び/または窒素原子を含有する化合物の濃度を上げるこ
とにより減少する。
2.穴あけした基板を、ガス状三酸化硫黄中に調節して次
に洗浄し、エッチングしてそして利用可能な活性化溶液
中で活性化する化学メッキ浴での穴の壁の被覆試験。窒
素原子を含有する化合物を低濃度とする及び/またはパ
ラジウムを高濃度とすると化学メッキ中での結果を改善
する。
3.ネガチブ・マスクの被覆試験。試料は2、に記載され
たように処理するが、状態調節は行わない。原則的にこ
の試験は西ドイツ特許公開第2,116,389号もしくは西ド
イツ特許公告第1,621,207号に記載の方法に対応する。
これらの刊行物に関しては、この点でネガチブな結果が
得られるはずである。
比電導体(ネガチブ・マスク)の被覆が起きてはならな
い。このことは多くの場合pH値を低くすることにより任
意に達成できる。
これらの試験は3個の試料について別々に行なうことが
できるか、もしくは三酸化硫黄中で調整した穴あけした
試料とネガチブ・マスクで被覆した試料について同時に
行なわれる。
実施例6及び7は、試験中に起こった作用を証明してい
る。
活性化溶液が用いられる温度は重要ではない。理解でき
ることがあるが、活性化は室温で行なわれるが、より高
温でも低温でも許容され得る。20秒ないし10分、好まし
くは1ないし3分の作用時間で十分である。
活性化後、たとえばジメチルアミノボランのような還元
剤溶液中で処理を行なう。アルカリ可溶レジストへの攻
撃を除くために、この溶液のpH値を好ましくは弱酸性
(たとえばpH=5)にセットする。
化合物金属メッキは化学銅浴もしくは化学ニッケル浴中
で行なわれ得る。アルカリ化学銅浴はアルカリ可溶のレ
ジストを使う際には適当でない。この方法を普遍的に使
うことができるようにするには、好ましくは弱酸性の化
学ニッケル浴が使われるべきである。
通常の市販品で実際上用いられている化学ニッケル浴
は、ニッケル塩、キレート剤(通常は有機酸とそれらの
塩)、還元剤(通常はナトリウムハイポホスファイトも
しくはアミノボラン)、及びたとえば2価の硫黄もしく
は重金属の化合物のような安定化剤を含有する。これら
の浴は原則的には使用上の制限がない。好ましくはアミ
ノボラン化合物のみもしくは、還元剤としての次亜リン
酸ナトリウムを含有する浴が使われる。これらの浴は50
℃までの比較的低い温度で作用し得る。それによってネ
ガチブ・マスクへの可能な温度負荷が低く保持されそし
て発生の可能性のある気胞形成、特にフレーキングに伴
なうネガチブ・マスクのあまりに強い伸長が大きく避け
られる。
電導パターンをさらに形成することは、慣用の方法によ
り行なわれる。通常はこの点で、酸性浴中での電気銅メ
ッキならびにすず、鉛−すず、ニッケル、特に金のよう
な金属エッチングレジストのメッキが続く。たとえば化
学銅浴中でのような化学メッキは、原則として適当な
(耐アルカリ)ネガチブ・マスクを使う時に可能であ
る。
〔実施例〕
下記の実施例は可能な施用方法を示しており、本発明が
そのような例に限定されることはない。比較例は上記の
説明に関連している。
実施例1 プリント回路を銅で被覆されたエポキシ樹脂ラミネート
から製造する。処理の順序は次の通りである: 1.基板の穴あけ; 2.室温で20秒間35重量%の発煙硫酸と平衡にあるSO3
有雰囲気中での処理; 3.水中での洗浄; 4.基板の乾燥; 5.基板のブラッシング、市販のアルカリ可溶フォトレジ
ストフィルムでの被覆、ネガチブ・マスクの製造; 6.基板を台枠上に置くこと; 7.通常の市販の酸洗剤で室温で5分間のボードの洗浄; 8.水中での洗浄; 9.過硫酸ナトリウム溶液中での室温2分間エッチング; 10.水中での洗浄; 11.次の組成の溶液中での活性化: 硝酸パラジウムとしてのパラジウム 200mg/l 濃硫酸 20g/l 濃アンモニア溶液 25g/l pHは2.6に調整。
この処理は室温で2分間行なわれた; 12.水中での洗浄; 13.1g/lのジメチルアミノボラン溶液中でpH=5.5で室温
で1分間処理; 14.水中での洗浄; 15.45℃で15分間化学ニッケルメッキ。
化学ニッケル浴は次のような組成である: 硫酸ニッケルとしてのニッケル 7g/l 乳酸 30g/l 次亜リン酸ナトリウム 10g/l ジメチルアミノボラン 2g/l 酢酸塩としての鉛 0.3mg/l 水酸化ナトリウムで調整された 浴はpHは5.5である。
16.水中での洗浄; 17.室温で20秒間5%の硫酸中への浸漬; 18.通常の市販の硫酸銅浴での電気銅メッキ; 層の厚さは25μm; 19.水中での洗浄; 20.酸中での侵漬; 21.通常の市販の鉛−すず浴からの錫−すず皮膜; 22.水中での洗浄及び基板の乾燥; 23.台枠から基板の除去; 24.フォトレジスト薄膜の除去,残存する露光した銅薄
膜のエッチング。
印刷回路板を双眼顕微鏡下で化学的に評価したスルーホ
ールメッキ、電導体路の輪郭の欠陥は全く観察されなか
った。
実施例2 ガラス繊維で補強エポキシ樹脂から作られた4枚の銅被
覆して穴あけしたラミネートを実施例1と同様に処理し
た。三酸化硫黄を含有する雰囲気でラミネートを処理す
る条件は次の通りである。
1.発煙硫酸中のSO3濃度 35% 処理時間 20秒 2.発煙硫酸中のSO3濃度 35% 処理時間 40秒 3.発煙硫酸中のSO3濃度 42% 処理時間 20秒 4.発煙硫酸中のSO3濃度 50% 処理時間 20秒 電気銅メッキ(段階18)の間に、5μmの厚さの被覆が
メッキされる。
印刷回路板の光学的試験では、スルーホールメッキと電
導パターンメッキとに欠陥がないことが示された。
実施例3 実施例2と同じように、銅被覆PVC薄膜及び銅被覆エポ
キシ樹脂含浸紙の基板を処理する。穴の製造はパンチン
グによって行なわれ、ネガチブ・マスクはスクリーン印
刷カラーによって製造される。ガス状三酸化硫黄中の処
理中の条件は次の通りである。
PVCに対しての発煙硫酸濃度 65%SO3 処理時間 10秒 エポキシ樹脂含浸紙に対しての 発煙硫酸濃度 35%SO3 処理時間 20秒 銅メッキ(層厚5μm)後、スルーホールメッキを検査
した。その結果は欠陥がなかった。
実施例4 穴あけした銅被覆エポキシ樹脂ラミネートを上記の実施
例1と同じように処理した。段階9のエッチングでは過
酸化水素を主体とする通常の市販のエッチング溶液を50
℃で2分間用いた。スルーホールメッキと電導パターン
メッキは欠陥がなかった。
実施例5 銅被覆ガラス繊維補強エポキシ樹脂ラミネートを実施例
1と同じように処理した。段階11(活性化)の処理では
各種の活性化剤溶液を用いた。活性化剤溶液での処理は
各々の場合3分間継続し室温で処理した。この溶液の組
成は次の通りである: 活性化、溶液No.1 硝酸パラジウとしてのパラジウム 200mg/l 濃硫酸 20g/l ピリジン 32g/l pH値 2.7 活性化剤、溶液No.2 硝酸パラジウムとしてのパラジウム 200mg/l 濃硫酸 20g/l エタノールアミン 24g/l エタノールアミンを用いて調整したpH値 2.1 活性化剤、溶液No.3 硝酸パラジウムとしてのパラジウム 200mg/l 濃硫酸 20g/l ブチルアミン 30g/l ブチルアミンで調整したpH値 2.0 活性化剤、溶液No.4 二塩化パラジウムとしてのパラジウム 200mg/l 濃硫酸 10g/l 塩化アンモニウム 2.4g/l アンモニウムを用いて調整したpH値 2.6 活性化剤、溶液No.5 硝酸パラジウムとしてのパラジウム 200mg/l 濃硫酸 40g/l アンモニウムを用いて調整したpH値 2.7 上記のパラジウム溶液中での処理中、銅バッキング上に
認知し得るほどのパラジウムのセメンテーションは観察
されなかった。スルーホールメッキ及びネガチブ・マス
クの状態を5μmのメッキ後に検査した。スルーホール
メッキには欠陥がなく、ネガチブ・マスクは被覆されな
いままであり、そして電導路の輪郭にもまた欠陥がなか
った。
実施例6 実施例1と同じように、銅被覆し、穴あけしたエポキシ
樹脂ラミネートを処理した。段階11の処理中、パラジウ
ム及びエチルアミンを主体とする活性化を行なった。パ
ラジウム濃度は200mg/lであった。硫酸の量は添加した
エチルアミンの量に対応した近似的な化学量論量とし
た。17.9g/lのエチルアミン濃度(この溶液のpHは2.0で
あった。)を用いると肉眼で知覚し得るパラジウムのセ
メンテーションが銅箔上で見つかった。それでもやは
り、スルーホールメッキ及び電気化学的にメッキされた
銅層の接着強度には欠点がなかった。活性化のpH値が3.
1に上昇すると、銅箔上でのパラジウムのセメンテーシ
ョンが明らかに減少した。スルーホールメッキは欠陥が
なかった。それから硫酸をこの溶液に添加してそしてpH
値をエチルアミンを用いて3.2に調整した。エチルアミ
ンの濃度はその時38g/lであった。この場合もまたスル
ーホールメッキには欠陥がなく、一方金属によるネガチ
ブ・マスクの被覆がなかった。
実施例7 実施例6と同じように、グリシンもしくはエチレン・ジ
アミンを主体とした活性化剤溶液を調合した。最初に選
択されたキレート剤及びパラジウムの濃度と活性化溶液
のpH値により、不満足な結果が観測された。濃度とpH値
を変化させることによって、使用し得る作業条件を確立
した。下記の表はどのような条件変更が相互に起こるか
ということと、その試験の結果を示している。
溶液の組成は次の通りである。
硝酸パラジウムとしてのパラジウム…濃度については表
参照 濃硫酸 …10g/l キレート剤 …表参照 NaOHを用いて任意に調整したpH値…表参照 実施例8 実施例1と同じように、穴あけした銅被覆エポキシ樹脂
ラミネートを処理した。化学ニッケル浴の組成並びにニ
ッケルメッキの条件(No.15の方法段階)を変更した。
化学ニッケル浴No.1 実施例1に記載された通り 化学ニッケル浴No.2 硫酸ニッケルとしてのニッケル 6g/l リンゴ酸 30g/l コハク酸 10g/l ジメチルアミノボラン 2g/l 酢酸塩としての鉛 0.3mg/l 水酸化ナトリウムで調整したpH 5.5 温度 50℃ 処理時間 15分 化学ニッケル浴No.3 化学ニッケル浴No.2と同じようにするが、鉛の代わりに
チオ尿素(0.2mg/l)を用いた。
これら三種の化学ニッケル浴を用いると、欠陥のないス
ルーホールメッキが観察された。
実施例9 本例は溶媒可溶のレジスト及び化学銅浴の使用を示して
いる。
実施例1と同じように、No.5の工程段階ではネガチブ・
マスクを溶媒可溶のフォトレジストを用いて製造した。
工程段階No.15の化学金属メッキは、市販品で得られる
ような通常の化学銅浴中で行なわれた。スルーホールメ
ッキ及びネガチブ・マスクの状態を電気銅メッキ後に検
査して欠陥のないことがわかった。
実施例10 実施例1で示したような継続する方法により、20枚の基
板をはんだ付け試験のために作成した。ガス状三酸化硫
黄中の処理中の条件は、実施例2に従って変更した。N
o.24の工程段階後、プリント印刷回路をリフローリング
に付した。すべてのプリント印刷回路板がどんな欠陥も
なくはんだ付け試験をパスした。
実施例11(比較例) エポキシ樹脂ラミネートから出きている穴あけした銅バ
ッキングした基板をフォトレジストで被覆した。ネガチ
ブ・マスクを作成後、通常のスルーホールメッキが遂行
された。個々の処置段階は次の通りであった: 1.通常の市販の酸洗浄剤中で基板の洗浄, 2.水中での洗浄, 3.過硫酸ナトリウム溶液中で基板のエッチング, 4.水中での洗浄, 5.パラジウム・コロイドを主体とする活性化系における
活性化。そこにおいて活性化の為の個々の工程段階は次
の通りであった: a)予備浸せき, b)パラジウム・コロイド中での処理, c)洗浄, d)促進化, e)洗浄, 6.化学ニッケル浴中での化学メッキ。
化学ニッケル浴は、実施例1に記載されているのと同じ
組織であった。スルーホールメッキは欠陥がなかった。
ネガチブ・マスクは金属で約半分被覆された。その結果
基板が使用不能であることがわかった。
実施例12(比較例) 穴あけした銅被覆のエポキシ樹脂ラミネートを室温でジ
メチルホルムアミド水溶液(1:1)中で5分間処理して
次に水で洗浄した。その後次の組成: クロム酸 10重量% 硫酸 50重量% 水 40重量% を有するクロム/硫酸−水混合液中で処理した。
この処理は室温で5分間持続した。実施例1に対応し
て、基板は活性化され化学的にニッケルメッキされた。
即ち詳細には基板は実施例1で示されるようなNo.6ない
しNo.16の工程段階により処理された。
銅メッキ後、穴は被覆されておらず従ってボードはスル
ーホールメッキされてはいなかったことは明らかであっ
た。
実施例13(比較例) この実施例は、一連の方法における変化に言及してい
る。穴あけした銅でバッキングされた基板を下記の如く
如理した: 1.実施例1で示されるSO3含有雰囲気中での処理, 1.水中での洗浄, 3.実施例1の段階11ないし段階14と同じような活性化, 4.基板の乾燥、連続処理の中断, これに続くネガチブマスクの製造は省略した。
5.処理の継続:洗浄、エッチング、実施例1の段階No.7
ないし10及び15ないし18と同様に化学ニッケル浴中及び
電気化学的銅浴中での処理。
結果:完全なスルーホールメッキは全く観察されなかっ
た。
実施例14(比較例) 実施例5と同じように、200mg/lのパラジウムの活性化
溶液を0.95g/lの2−アミノピリジンで試験した。ガス
状三酸化硫黄中での処理はいくつかの試料では省略し
た。結果を下記の表に示した。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に電気接続のための穴が設けられ、そ
    して基板の表面にサブトラクティブ法によりネガチブ・
    マスクの援けをかりて金属パターンが製造される方法に
    おいて、下記の工程が実施されることを特徴とする絶縁
    基板上の金属パターン、特に印刷回路の製造方法であっ
    て; a.ガス状三酸化硫黄中で、基板の両面に金属箔を張り合
    わせたラミネートに穴開けしたものを処理し; b.製造されるべき電導パターンに相応するネガチブ・マ
    スクを、上記処理したラミネートに適用し; c.b工程で得られた、基板の両面に金属箔を張り合わせ
    たラミネートに穴開けしたものにイオン生成貴金属溶液
    を施し; d.得られた、基板の両面に金属箔を張り合わせた穴開け
    したラミネートに穴開けしたものを還元剤溶液中で処理
    し; e.得られた、基板の両面に金属箔を張り合わせたラミネ
    ートに穴開けしたものに化学メッキを、または化学メッ
    キ及び次いで電気化学メッキを施し;それにより金属メ
    ッキを製造されるべき金属パターンの表面にのみに形成
    させる、方法。
  2. 【請求項2】処理中、10mg/lから25℃で65%の発煙硫酸
    上の三酸化硫黄の蒸気圧に対応する濃度までの三酸化硫
    黄が用いられる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】ガス状三酸化硫黄中の処理が1秒ないし20
    分続く特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】ネガチブ・マスクがフォトレジストまたは
    スクリーン印刷によって製造される特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】活性化溶液がパラジウム塩を含有する特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】塩基性窒素原子を含有する1種またはそれ
    以上の化合物を活性化溶液に加える特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  7. 【請求項7】パラジウム塩のモル濃度に対して、窒素原
    子を含有する化合物の窒素に基づくモル濃度比が少くと
    も2である特許請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】活性化溶液がアンモニウムイオンを含有す
    る特許請求の範囲第6項記載の方法。
  9. 【請求項9】活性化溶液が第1級、第2級または第3級
    アミンを含有する特許請求の範囲第6項記載の方法。
  10. 【請求項10】活性化溶液のpHが1ないし7に調整され
    ている特許請求の範囲第6項記載の方法。
  11. 【請求項11】還元剤溶液がアミノボラン化合物を含有
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  12. 【請求項12】還元剤溶液がジメチルアミノボランを含
    有する特許請求の範囲第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】ネガチブ・マスクとして、溶媒可溶また
    はアルカリ可溶のフォトレジストまたはスクリーン印刷
    インクが使われる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  14. 【請求項14】化学メッキ浴として化学ニッケル浴が用
    いられる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  15. 【請求項15】化学メッキ浴が還元剤としてのアミノボ
    ランを含有する特許請求の範囲第14項記載の方法。
  16. 【請求項16】化学ニッケル浴がジメチルアミノボラン
    を含有する特許請求の範囲第14項記載の方法。
  17. 【請求項17】化学ニッケル浴のpHが5と7の間に設定
    されている特許請求の範囲第14項記載の方法。
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