JPH07140755A - 接触帯電装置 - Google Patents

接触帯電装置

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JPH07140755A
JPH07140755A JP31269293A JP31269293A JPH07140755A JP H07140755 A JPH07140755 A JP H07140755A JP 31269293 A JP31269293 A JP 31269293A JP 31269293 A JP31269293 A JP 31269293A JP H07140755 A JPH07140755 A JP H07140755A
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JP31269293A
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English (en)
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Masaaki Takenaka
正明 竹中
Naoki Shirai
直樹 白井
Kimio Nakahata
公生 中畑
Takuji Shibuya
卓史 渋谷
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Canon Inc
Canon Chemicals Inc
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Canon Inc
Canon Chemicals Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】接触帯電装置において帯電音を低減する。 【構成】導電性の支持部材6aと接着剤6bと基材層6
c、半導電性の抵抗層6d、絶縁性のスペーサ層6eを
積層させて帯電ブレード6を構成する。感光体3表面に
直接接触するスペーサ層6eには、その層厚方向に、抵
抗層6dと感光体3表面とを対面させるべく多数の貫通
孔6fを設ける。感光体3を矢印R3方向に回転させる
とともに、電源7によって帯電ブレード6に電圧を印加
すると、スペーサ層6eの貫通孔6fを介して感光体3
が帯電される。スペーサ層6eの材質、構成を、該スペ
ーサ層6eと感光体3表面との間の摩擦力が小さくなる
ように選定する。これにより、帯電時の帯電音を低減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置、静電記
録装置等の画像形成装置に装着される接触帯電装置に係
り、詳しくは、面移動する被帯電体表面に接触接触させ
た不動の帯電部材によって被帯電体表面を帯電してなる
帯電部材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真や静電記録等の画像形成装置に
おける一連の画像形成プロセスには、電子写真感光体や
静電記録誘電体等の像担持体(被帯電体)の表面に電荷
を供給してその表面を所定の電位に均一に帯電するいわ
ゆる帯電工程(1次帯電工程)が組み込まれている。
【0003】従来、帯電工程を行う手段としては、コロ
トロンやスコロトロン等のコロナ放電器が広く用いられ
ている。この空中放電を利用したコロナ放電器は構造が
比較的簡単であり、また像担持体に対して非接触である
ため帯電性能が安定し、帯電むらが少ないという利点が
あるものの、高価な高圧電源を必要とし、さらにコロナ
放電に伴うオゾン発生量が多く、オゾンによる環境汚染
を伴うという欠点がある。
【0004】そこで、近時、上述の欠点をなくすべく、
コロナ放電器に代えて、像担持体表面に直接接触させて
帯電部材によって像担持体を帯電させるいわゆる接触帯
電装置の採用が検討され、また実用化されている。
【0005】接触帯電装置は、電源により電圧(例えば
1〜2kV程度の直流電圧、あるいは直流電圧と交流電
圧との重畳電圧等)を印加した半導電性の帯電部材を像
担持体表面に接触させることにより、像担持体に電荷を
直接的に供給して該像担持体表面を所定の電位に帯電さ
せるものである。
【0006】接触帯電装置は、一般に、コロナ放電器と
比較してオゾンの発生量が著しく少ないという利点を有
する一方、帯電むらが発生しやすいという欠点を有して
いる。この問題を解決する手段として、接触帯電部材に
像担持体の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有
する振動電圧(時間とともに電圧値が周期的に変化する
電圧)を印加して、被帯電体としての像担持体との間で
電荷の転移、逆転移動を繰り返すことにより均一な帯電
性を得る方法が提案されている(特開昭63−1496
69号公報)。
【0007】上述の接触帯電装置に用いる帯電部材の例
として、例えば、帯電ローラ(特開昭56−91253
号公報)、帯電ブレード(特開昭56−194349号
公報、同60−147756号公報)などがあげられ
る。前者の帯電ローラは、帯電面となるローラ外周が像
担持体表面に当接されており、像担持体の回転に伴って
ローラが従動回転し、帯電面が移動するように構成され
ている。一方、後者の帯電ブレードは、弾性体からなる
板状のブレードを像担持体表面に当接させる構成で、ブ
レードが固定配置されているため、ブレードの帯電面は
移動することがない。後者の帯電ブレードは、前者の帯
電ローラに比して、可動部分がないため、構成が簡単
であり安価である、帯電バイアスの印加方法が簡単で
ある、などの利点を有している。
【0008】なお、上述の帯電ブレードによる像担持体
表面の帯電は、両者の接触部分を介して行われるのでは
なく、接触部分近傍の、所定の間隙を介して対面する非
接触の部分で行われる(例えば、特開平3−10387
9号公報)。例えば、回転駆動される円筒状の像担持体
の表面に、半導電性の板状の帯電ブレードを接触させる
と、両者の間には、像担持体の母線方向に線状の接触部
分が形成される。そしてこの接触部分の上流側と下流側
(像担持体の回転方向についての)とには、像担持体表
面と帯電ブレードとの距離が漸増する楔形の間隙が形成
される。帯電に際し、帯電ブレードに電圧を印加する
と、帯電ブレードの電荷は、像担持体との接触部分を介
して像担持体に注入されるのではなく、主として、上述
の楔形の間隙における帯電ブレードと像担持体表面との
距離が適宜な部分で行われることが知られている。した
がって、帯電ブレードにあっては、像担持体を良好に帯
電するためには、帯電ブレードが像担持体表面に接触す
ることが必須なのではなく、像担持体表面との間に適宜
な間隙を形成することが必要となる。
【0009】このことは、接触帯電部材が帯電ローラの
場合もほぼ同様である。すなわち、接触帯電部材が帯電
ローラであれ、帯電ブレードであれ、いずれも像担持体
表面との間に、良好な帯電を行うための適宜な間隙を形
成することが肝要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
帯電ブレードを用いた接触帯電装置は、帯電ローラを用
いたものと比べて、帯電時の帯電音が大きいという問題
があった。例えば、帯電ローラを用いて直流電圧に前述
の振動電圧を重畳させて印加した場合、発生する音(帯
電音)は比較的弱く、45〜55dB程度である。とこ
ろが、帯電ブレードを用いて同様の電圧を印加した場
合、帯電音の音圧レベルは65〜75dB程度にまで強
まり、実用化に対する重大な障害となるおそれがある。
【0011】ここで、帯電音の発生について簡単に説明
する。帯電音の音圧レベルは種々の要因により変化する
が、そのレベルが帯電ブレードにおいて著しく上昇する
主な原因は、帯電ブレードと像担持体との間の相対的な
移動速度の差、すなわち両者間の「滑り」の存在にある
と考えられる。したがって、帯電ブレードの本質にかか
わる問題であるといえる。
【0012】帯電ブレードが帯電音を大きくしている主
因が「滑り」にあるとする考えは、例えば次の事実によ
り確認される。
【0013】まず、帯電時には本来従動回転する帯電ロ
ーラを、回転しないように固定して使用した場合、これ
は帯電面が移動しないという意味で、一種の帯電ブレー
ドであると考えることができる。この場合の帯電音は、
回転させた場合よりも5〜10dB程度強くなる。つま
り、帯電ブレードにおける音圧レベルの上昇は帯電部材
の構造上の差異に起因するものではなく、滑りの有無に
大きく左右されていることがわかる。なお、帯電ブレー
ドに電圧を印加してないで像担持体を回転させた場合に
は音の発生が観測されないことから、単なる機械的な摩
擦音の重畳による音圧レベルの上昇ではないことも明ら
かである。
【0014】そこで、本発明は、上述の問題を解決し、
帯電音の音圧レベルを低減するようにした接触帯電装置
を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、電圧を印加した不動の帯電
部材を無端移動する被帯電体表面に接触させて前記被帯
電体表面を一様に帯電する接触帯電装置において、前記
帯電部材は、帯電電圧が印加された導電性の支持体と、
該支持体に保持された半導電性層と、該半導電性層の表
面を被覆するとともに、前記被帯電体表面に直接接触す
る絶縁性のスペーサ層とを有し、該スペーサ層が、その
層厚方向に多数の貫通孔を有し、これらの貫通孔を介し
て前記半導電性層と被帯電体表面とを対面させることを
特徴とする。
【0016】この場合、前記スペーサ層を、フッ素樹脂
またはポリアミドまたはポリエステルまたはポリオレフ
ィンによって形成することができる。
【0017】また、前記スペーサ層を直径5〜200μ
mのモノフィラメントによって形成したメッシュとする
ことができる。
【0018】さらに、前記スペーサ層を厚さ5〜200
μmの多孔質フィルムまたは織布または不織布とするこ
ともできる。
【0019】
【作用】以上構成に基づき、支持体に保持された半導電
性層は、スペーサ層を介して像担持体表面に接触するの
で、半導電性層と被帯電体(像担持体)表面との間に
は、少なくともスペーサ層の厚さよりも、広い間隙が形
成される。したがって、例えば、被帯電体の形状を、一
般的な円筒状とし、半導電性層を板状とした場合を考え
ると、両者の間にに形成される間隙は、最低でスペーサ
層の厚さと同じになり、この最低から漸増するように構
成される。したがって、スペーサ層の厚さを適切に選定
することによって、被帯電体表面と半導電性層との間
に、帯電に最適な間隙を確保することができる。
【0020】さらに、スペーサ層にはその層厚方向に貫
通孔が多数形成されいるので、被帯電体表面と半導電性
層とは、貫通孔を介して対面し、半導電性層に帯電電圧
を印加した場合には、これら貫通孔を介して被帯電体表
面に支障なく電荷の注入を行うことができる。
【0021】加えて、被帯電体の回転に伴い、被帯電体
表面とスペーサ層とが摺擦することになるが、上述のよ
うに、スペーサ層は、被帯電体表面と半導電性層との間
隙を適宜に確保するためのものであって、その材質につ
いては、選択の自由度が増し、例えば、その材質を被帯
電体表面との間の摩擦係数が小さくなるように選定する
ことができる。このため両者間の摩擦力が減ぜられ、帯
電音の低減が可能となる。なお、スペーサ層に設けられ
た多数の貫通孔によって、半導電性層と被帯電体表面と
の接触面積は小さくなり、このことによっても摩擦力は
小さくなる。
【0022】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。 〈実施例1〉図1は、本発明に係る接触帯電装置を装着
した電子写真複写装置(以下単に「複写装置」とい
う。)における画像形成部近傍の概略を示す縦断面図で
ある。なお、同図では、プロセスカートリッジを着脱す
る方式の複写装置について、該プロセスカートリッジを
複写装置本体に装着した状態の縦断面図を示している。
【0023】プロセスカートリッジ1は、枠状のカート
リッジ容器2によって回転自在に支持された、被帯電体
(像担持体)としてのドラム状の電子写真感光体(以下
単に「感光体」という。)3を備えている。感光体3
は、複写装置本体側の駆動手段(不図示)により、支軸
3aを中心に矢印R3方向に回転駆動される。
【0024】同図における、感光体3の左上方には、本
発明に係る接触帯電装置5が配設されている。接触帯電
装置5は、帯電部材として感光体3表面に当接された帯
電ブレード6(後に詳述)と、該帯電ブレード6に帯電
バイアスを印加して感光体3表面を均一に帯電する電源
7とを備えている。
【0025】感光体3の上方には、露光手段の一部を構
成する短焦点レンズアレイ9が配置されている。光源
(不図示)から発せられ、原稿によって反射された光
は、短焦点レンズアレイ9を通過し、さらにカートリッ
ジ容器2の上部に穿設された光透過窓1aを通過し、照
射光Lとなって感光体3表面を照射するように構成され
ている。照射光Lの照射を受けた感光体3表面には、静
電潜像が形成されるようになっている。
【0026】さらに、感光体3の右方には、感光体3上
の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現
像スリーブ10aを備えた現像装置10が配置されてい
る。感光体3の下方には、感光体3上のトナー像を転写
材に転写する転写ローラ11、また左方には、感光体3
上の残留トナーを除去するクリーニングブレード12a
を備えたクリーニング装置12が配設されている。
【0027】以上説明した各部材は、電源7、短焦点レ
ンズアレイ9および転写ローラ11を除いて、カートリ
ッジ容器2に一体に組み込まれており、全体としてプロ
セスカートリッジ1を構成している。
【0028】感光体3の下方には、トナー像の転写先と
なる転写材Pの搬送路が形成されている。この搬送路
は、不図示の給紙部から1枚ずつ給紙、搬送された転写
材Pを、感光体3の回転と同期どりして感光体3と転写
ローラ11との間に供給するタイミングローラ13と、
該タイミングローラ13と転写ローラ11との間に配設
された転写材ガイド部材15と、感光体3と転写ローラ
11との間を通過してトナー像の転写を受けた転写材P
を定着装置(不図示)に向けて搬送する搬送装置16等
によって構成されている。
【0029】上述の搬送路の上方に配置されるプロセス
カートリッジ1は、複写装置本体内に敷設された支持レ
ール17、19に沿って挿入装着することができ、また
反対に複写装置本体外に取り外しすることができる。プ
ロセスカートリッジ1を複写装置本体に装着することに
より、複写装置本体側とプロセスカートリッジ1側とが
機械的、電気的に相互にカップリングされ、複写装置と
して作動可能な状態になる。
【0030】画像形成に際し、感光体3は回転駆動さ
れ、その表面(外周面)が接触帯電装置5によって均一
帯電され、次いで、露光手段の照射光L(原画像のスリ
ット露光)を受けることにより露光光像パターンに対応
して静電潜像が順次に形成されていく。
【0031】感光体3表面に形成された静電潜像は、次
いで現像装置10により順次にトナー像として現像さ
れ、この現像された感光体3上のトナー像は、転写ロー
ラ11にて、供給されてきた転写材Pに転写される。
【0032】転写ローラ11を通過して像転写を受けた
転写材Pは、感光体3表面から順次に分離され、搬送装
置16で不図示の定着装置へと搬送され、定着装置(不
図示)によってトナー像が定着され、画像形成物として
出力される。
【0033】つぎに、上述の帯電ブレード6について、
図2を参照して説明する。
【0034】帯電ブレード6は、絶縁性のカートリッジ
容器2に固定された支持部材6aと、接着剤6bによっ
て支持部材6aの下面に接着された基材層6cと、基材
層6cの下面に順次積層した抵抗層(半導電性層)6d
と、スペーサ層6eとを備えている。帯電ブレード6は
全体としては、感光体3の軸方向(長手方向)に長い、
直方体状に形成されている。
【0035】支持部材6aは、導電性部材によって形成
され、リード線を介して高圧の電源7に接続されてい
る。支持部材6aに基材層6cを固定している接着剤6
bは、支持部材6aと同様、導電性を有し、電気的な導
通路としても作用する。抵抗層6dがあらかじめフィル
ム状に成形されている場合には、これを基材層6cに貼
付ける目的で半導電性接着剤が用いられる(不図示)。
【0036】なお、図2は帯電ブレード6の層構成の一
例を示すに過ぎず、例えば、抵抗層6dを欠いて、支持
部材6aと基材層6cとスペーサ層6eのみからなる構
成をとることもできる(不図示)。ただし、この場合に
は、基材層6cが抵抗層6dとしても作用するため、適
宜な体積抵抗を有するようにする。
【0037】上述の帯電ブレード6は、感光体3表面に
所定の押圧力をもって圧接されている。上述の抵抗層6
dおよびおよび基材層6cはそれぞれ異なる体積抵抗値
を有する半導電性重合体組成物により形成されている。
抵抗層6dを形成する半導電性重合体組成物に含有され
る重合体成分としては、耐オゾン性を有するとともに適
度な柔軟性、機械的強度、耐熱性、耐寒性、低吸湿性な
どを有するものであれば任意のものであってもよく、例
えば、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル
系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系の各種単独重
合体および共重合体、PTFE、FEP、PFA、ET
FE、PCTFEおよびPVdF等の各種フッ素樹脂な
どが使用できる。
【0038】基材層6cは半導電性ゴム組成物により形
成されており、低い押圧力であっても感光体3とスペー
サ層6eとの均一な当接が確保できるように発泡体や筒
状体とするか、あるいはオイル等の軟化剤を含有させる
などの手段により柔軟性を付与した構成とすることが望
ましい。このような半導電性ゴム組成物中に含有される
ゴム成分としては、耐オゾン性を有するものが好適であ
り、例えば、EPDM、ブチルゴム、アクリルゴム、ク
ロロプレンゴム、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン
化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、フルオロシリコンゴ
ムおよび各種のフッ素ゴムなどがあげられる。
【0039】上述の抵抗層6dおよび基材層6cをそれ
ぞれ形成する組成物に含有される導電性付与剤としては
公知の素材を使用することができ、例えば、カーボンブ
ラック、グラファイトなどの炭素微粒子、ニッケル、
銀、アルミニウム、銅等の金属微粒子、酸化スズ、酸化
亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカなどを主
成分とし、これに原子価の異なる不純物イオンをドーピ
ングした導電性金属酸化物微粒子、炭素繊維等の導電性
繊維、ステンレス繊維等の金属繊維、炭素ウイスカ、チ
タン酸カリウムウイスカの表面を導電性金属酸化物や炭
素等により導電化処理した導電性チタン酸カリウムウイ
スカなどの導電性ウイスカおよびポリアニリン、ポリピ
ロール等の導電性重合体微粒子などがあげられる。
【0040】抵抗層6dおよび基材層6cをあわせた全
体としての体積抵抗値は104 〜1012Ωcmの範囲内で
あることが望ましい。
【0041】次に、スペーサ層6eについて具体的に述
べる。スペーサ層6eには多数の貫通孔6fが設けてあ
る。この貫通孔6fは、スペーサ層6eの長手方向に向
いた直線状(スリット状)の多数の打ち抜き窓、または
平均径0.1μm以上500μm以下の多数の微小孔等
によって構成することができる。なお、打ち抜き窓につ
いては、後述のように感光体3表面を有効に帯電できれ
ば、1本であってもよいものとする。
【0042】上述の打ち抜き窓または微小孔等の貫通孔
6fは、いずれもスペーサ層6eの層厚方向に貫通して
おり、これら貫通部において抵抗層6dと感光体3表面
とが直接対面し、これにより抵抗層6dから感光体3へ
の放電が行われるようになっている。
【0043】スペーサ層6eの厚さは5〜200μmで
あることが望ましい。5μm未満ではスペーサ層6eに
十分な機械的強度を付与することが困難であって、帯電
ブレード6の耐久性が損なわれる。一方、200μm以
上では、上述の貫通部における放電を実現するのに必要
な印加電圧が高くなり、オゾンの発生量が増加するな
ど、接触帯電装置の有する利点が損なわれる。
【0044】スペーサ層6eがメッシュ、多孔質フィル
ム、織布または不織布である場合、これらが有する微小
孔の面積(または貫通部分の面積)の合計の、全面積に
対する比率を開孔率と呼ぶことにすると、開孔率は、2
5%以上、95%未満であることが望ましい。25%未
満では良好な帯電、ひいては良好な画像が得られず、一
方、95%以上ではスペーサ層6eの十分な強度が確保
できず、耐電ブレード6の耐久性が損なわれる。
【0045】スペーサ層6eを形成する絶縁性重合体と
しては、前記抵抗層6dに含有される重合体成分と同様
のものが使用できるが、さらに具体的には、例えば、6
ナイロン、66ナイロン、11ナイロン、12ナイロン
などのポリアミド、PET、PBTなどのポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ブテン
共重合体などのポリオフィンおよび前述の各種フッ素樹
脂などが特に好適である。
【0046】次に、帯電ブレード6の具体的な製造方法
について述べる。
【0047】まず、抵抗層6dは次のようにして調整し
た。フッ化ビニリデン共重合体(呉羽化学KF230
0)100部をN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、
これに導電性付与剤として導電性チタン酸カリウムウイ
スカ(大塚化学デントールBK−2000)13.5重
量部を添加し、均一に分散混合した。この分散液をガラ
ス板上に展開し、乾燥して、厚さ70μmのフィルムを
得た。
【0048】基材層6cは次のようにして調整した。E
PDM(三井石油化学EPT4045)100部、亜鉛
華1号10部、ステアリン酸2部、促進剤M2部、促進
剤BZ1部、イオウ2部、発泡剤(三協化成セルマイク
C)5部、発泡助剤(三協化成セルトンNP)5部、パ
ラフィオイル60部、HAFカーボン60部を配合し、
二本ロールを用いて均一に分散混練し、40℃、100
kgf/cm2 にてシート状に成形し、これを蒸気加硫
(160℃、30分)にて加硫し、半導電性のゴム発泡
体とした。
【0049】上述のようにして得たゴム発泡体を厚さ4
mmのシート状にスライスして基材層6cとした。基材
層6cに上述の抵抗層6d用フィルムを重ね、両者を半
導電性エポキシ接着剤により接着した。得られた複層シ
ートを長さ230mm、幅10mmの短冊状に切断し、
これを導電性の接着剤6bにより支持部材6aとしての
板金に接着することにより、図2に図示する帯電ブレー
ド6のうち、スペーサ層6eを除いた部分である帯電ブ
レード基部を得た。
【0050】次に上のようにして得た帯電ブレード基部
に、図3の表の実施例1の欄に示すスペーサ層6eを取
りつけることにより帯電ブレード6を完成させた。スペ
ーサ層6eの取り付け方法としては、実施例1において
は、長さ235mmのPTFEテープにあらかじめカッ
タナイフにより長手方向に直線状に幅1mm、長さ22
0mmの打ち抜き窓を3本形成しておき、これを抵抗層
6dに接着した。 〈実施例2〜実施例7〉実施例2〜実施例7において
は、メッシュ、多孔質フィルム、織布または不織布によ
り帯電ブレード基部全体を包み込んで、端部を支持部材
6aに固定する方法を採用した。したがって、これらの
場合、スペーサ層6eは抵抗層6dに接着されていな
い。
【0051】なお、実施例2および実施例3において
は、スペーサ層6eはそれぞれナイロンモノフィラメン
トおよびポリエステルモノフィラメントにより作られた
メッシュである。図3の「厚さまたは線径」欄のうち、
実施例2および実施例3についてはモノフィラメントの
線径を、その他の実施例についてはフィルムまたは布の
厚さを表している。
【0052】こうして得た帯電ブレード6をプロセスカ
ートリッジ1内に組み込み、作動時の帯電音を同一条件
で測定した。図3に示すように、スペーサ層6eを取り
付けることにより帯電音を著しく低減させることができ
た。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
帯電部材の半導電性層と被帯電体表面との間に層厚方向
に多数の貫通孔を有するスペーサ層を介在させることに
より、貫通孔を介して良好な帯電を行うことができる
上、スペーサ層の構成や材質についての自由度を向上さ
せることができるので、例えばスペーサ層として摩擦係
数の小さい部材を選択することにより、被帯電体とスペ
ーサ層との摩擦を減じて帯電音を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の感光体近傍の構成を示す縦断面図。
【図2】実施例1の帯電部材の構成を示す拡大縦断面
図。
【図3】実施例1ないし実施例7における各スペーサ層
の材質や構成の違いによる、帯電音の違いを示す図。
【符号の説明】
1 プロセスカートリッジ 2 カートリッジ本体 3 被帯電体(像担持体、感光体) 5 接触帯電装置 6 帯電部材(帯電ブレード) 6a 支持体(支持部材) 6b 接着剤 6c 基材層 6d 半導電性層(抵抗層) 6e スペーサ層 6f 貫通孔 7 電源 9 短焦点レンズアレイ 10 現像装置 11 帯電ローラ 12 クリーニング装置 P 転写材 L 照射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中畑 公生 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 渋谷 卓史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加した不動の帯電部材を無端移
    動する被帯電体表面に接触させて前記被帯電体表面を一
    様に帯電する接触帯電装置において、 前記帯電部材は、帯電電圧が印加された導電性の支持体
    と、 該支持体に保持された半導電性層と、 該半導電性層の表面を被覆するとともに、前記被帯電体
    表面に直接接触する絶縁性のスペーサ層とを有し、 該スペーサ層が、その層厚方向に多数の貫通孔を有し、
    これらの貫通孔を介して前記半導電性層と被帯電体表面
    とを対面させる、 ことを特徴とする接触帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記スペーサ層がフッ素樹脂またはポリ
    アミドまたはポリエステルまたはポリオレフィンによっ
    て形成されている、 ことを特徴とする請求項1記載の接触帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記スペーサ層が直径5〜200μmの
    モノフィラメントによって形成されたメッシュである、 ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の接触帯
    電装置。
  4. 【請求項4】 前記スペーサ層が厚さ5〜200μmの
    多孔質フィルムまたは織布または不織布である、 ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の接触帯
    電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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