JPH07138274A - Z軸上に脂溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(iv)錯体 - Google Patents
Z軸上に脂溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(iv)錯体Info
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- JPH07138274A JPH07138274A JP30716893A JP30716893A JPH07138274A JP H07138274 A JPH07138274 A JP H07138274A JP 30716893 A JP30716893 A JP 30716893A JP 30716893 A JP30716893 A JP 30716893A JP H07138274 A JPH07138274 A JP H07138274A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式
【化1】〔式中A−Aは1、2シクロアルカン(C5 〜
C8)ジアミン、2−アミノメチルシクロヘキシルアミ
ン、1,1−ジアミノメチルシクロヘキサン、o−フェ
ニレンジアミン、エチレンジアミン又はプロピレンジア
ミンであり、またL−Lは白金(IV)錯体にO,O−配位
の5あるいは6員環を形成する配位子、Xはカルボキシ
レート、カルボナート、カルバメート、スルフェルト又
はホスフェートである〕で表されるZ軸上の脂溶性基を
有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)
錯体。 【効果】 抗腫瘍性を有する白金(IV)錯体が提供でき
る。
C8)ジアミン、2−アミノメチルシクロヘキシルアミ
ン、1,1−ジアミノメチルシクロヘキサン、o−フェ
ニレンジアミン、エチレンジアミン又はプロピレンジア
ミンであり、またL−Lは白金(IV)錯体にO,O−配位
の5あるいは6員環を形成する配位子、Xはカルボキシ
レート、カルボナート、カルバメート、スルフェルト又
はホスフェートである〕で表されるZ軸上の脂溶性基を
有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)
錯体。 【効果】 抗腫瘍性を有する白金(IV)錯体が提供でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制癌剤として用いられ
る抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)錯体
に関する。
る抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)錯体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白金制癌剤としては、シスジクロ
ロジアンミン白金(II)錯体(一般名シスプラチン)やカ
ルボプラチンが卵巣癌、膀胱癌、肺癌、睾丸癌および頭
頸部癌を中心に使用されている。
ロジアンミン白金(II)錯体(一般名シスプラチン)やカ
ルボプラチンが卵巣癌、膀胱癌、肺癌、睾丸癌および頭
頸部癌を中心に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
白金制癌剤は、静注投与されており、患者への負担が大
きいと共に、卵巣、睾丸以外の他の臓器癌にも活性のあ
る白金制癌剤の開発が望まれている。そこで、本発明
は、より一層の抗腫瘍活性を有し、更に簡便な経口投与
を志向した抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金
(IV)錯体の提供を目的とする。
白金制癌剤は、静注投与されており、患者への負担が大
きいと共に、卵巣、睾丸以外の他の臓器癌にも活性のあ
る白金制癌剤の開発が望まれている。そこで、本発明
は、より一層の抗腫瘍活性を有し、更に簡便な経口投与
を志向した抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金
(IV)錯体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白
金(IV)錯体は、一般式
め、本発明の抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白
金(IV)錯体は、一般式
【化1】 〔化1の式中(化2)は(化3)で示される1,2−シ
クロアルカン(C5 〜C8)ジアミン(立体構造はシス
(R,S−)、トランス−d(1S,2S−)またはト
ランス−l(1R,2R−)である。)、(化4)で示
される2−アミノメチルシクロヘキシルアミン(立体構
造はシス−l(R,R−)、シス−d(S,S−)、ト
ランス−l(R,S−)またはトランス−d(S,R
−)である。)、(化5)で示される1,1−ジアミノ
メチルシクロヘキサン、o−フェニレンジアミン、エチ
レンジアミンまたはプロピレンジアミンであり、化1の
式中(化6)は白金(IV)にO,O−配位の5あるいは6
員環を形成する配位子である。なおそのような配位子と
しては(化7)、(化8)、(化9)、(化10) 、 (化
11) または (化12) で表される配位子を用いると良い結
果が得られるものである。またXはカルボキシレート、
カルボナート、カルバメート、スルフェト又はホスフェ
ートである。〕で表されることを特徴とするZ軸上に脂
溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体
白金(IV)錯体である。
クロアルカン(C5 〜C8)ジアミン(立体構造はシス
(R,S−)、トランス−d(1S,2S−)またはト
ランス−l(1R,2R−)である。)、(化4)で示
される2−アミノメチルシクロヘキシルアミン(立体構
造はシス−l(R,R−)、シス−d(S,S−)、ト
ランス−l(R,S−)またはトランス−d(S,R
−)である。)、(化5)で示される1,1−ジアミノ
メチルシクロヘキサン、o−フェニレンジアミン、エチ
レンジアミンまたはプロピレンジアミンであり、化1の
式中(化6)は白金(IV)にO,O−配位の5あるいは6
員環を形成する配位子である。なおそのような配位子と
しては(化7)、(化8)、(化9)、(化10) 、 (化
11) または (化12) で表される配位子を用いると良い結
果が得られるものである。またXはカルボキシレート、
カルボナート、カルバメート、スルフェト又はホスフェ
ートである。〕で表されることを特徴とするZ軸上に脂
溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体
白金(IV)錯体である。
【0005】
【実施例】以下に本発明の実施例について詳細に説明す
る。 実施例1、Pt(oxalato)(OCOCH3)2(l−
dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)5.00g
(11.6mmol)に無水酢酸50ml( 510mmol)を加え、70℃の温
度で3時間撹拌後、反応溶液を減圧下で濃縮乾固した。
ついで、残渣を60mlの熱水から再結晶してPt(oxa
lato)(OCOCH3)2(l−dach)を4.12g(69
%) 得た。 実施例2、Pt(oxalato)(OCOCH2 CH3)
2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)4.00g
に無水プロプオン酸40mlを加え、75℃の温度で25時間撹
拌した。室温に放冷後、反応液にn−ヘキサン250mlを
加え、析出物を濾取し、ヘキサンで洗浄後にメタノール
に溶かし、不溶物を濾過して濾液を減圧下で濃縮した。
ついで、残渣をメタノール−ジエチルエーテル−石油エ
ーテルから再結晶してPt(oxalato)(OCOC
H2 CH3)2(l−dach)を3.79g(75%)得た。 実施例3、Pt(oxalato)[OCO(CH2)2 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)7.00g
に無水n−ブチル酸70mlから実施例2と同様にしてPt
(oxalato)[OCO(CH2)2 CH3]2(l−da
ch)を1水和物として5.47g(57%) 得た。 実施例4、Pt(oxalato)[OCO(CH2)3 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00g
にN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)5mlと無水
n−ペンタン酸5mlを加えて75℃の温度で24時間撹拌し
た後、減圧下で濃縮し、残渣に多量のヘキサンを加え
た。析出物を濾取し、ヘキサン洗浄後にシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液、酢酸エチル)により単
離した。そして、メタノール−ジエチルエーテルから再
結晶してPt(oxalato)[OCO (CH2)3 CH
3]2(l−dach)を1水和物として0.49g(34%) 得
た。
る。 実施例1、Pt(oxalato)(OCOCH3)2(l−
dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)5.00g
(11.6mmol)に無水酢酸50ml( 510mmol)を加え、70℃の温
度で3時間撹拌後、反応溶液を減圧下で濃縮乾固した。
ついで、残渣を60mlの熱水から再結晶してPt(oxa
lato)(OCOCH3)2(l−dach)を4.12g(69
%) 得た。 実施例2、Pt(oxalato)(OCOCH2 CH3)
2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)4.00g
に無水プロプオン酸40mlを加え、75℃の温度で25時間撹
拌した。室温に放冷後、反応液にn−ヘキサン250mlを
加え、析出物を濾取し、ヘキサンで洗浄後にメタノール
に溶かし、不溶物を濾過して濾液を減圧下で濃縮した。
ついで、残渣をメタノール−ジエチルエーテル−石油エ
ーテルから再結晶してPt(oxalato)(OCOC
H2 CH3)2(l−dach)を3.79g(75%)得た。 実施例3、Pt(oxalato)[OCO(CH2)2 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)7.00g
に無水n−ブチル酸70mlから実施例2と同様にしてPt
(oxalato)[OCO(CH2)2 CH3]2(l−da
ch)を1水和物として5.47g(57%) 得た。 実施例4、Pt(oxalato)[OCO(CH2)3 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00g
にN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)5mlと無水
n−ペンタン酸5mlを加えて75℃の温度で24時間撹拌し
た後、減圧下で濃縮し、残渣に多量のヘキサンを加え
た。析出物を濾取し、ヘキサン洗浄後にシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液、酢酸エチル)により単
離した。そして、メタノール−ジエチルエーテルから再
結晶してPt(oxalato)[OCO (CH2)3 CH
3]2(l−dach)を1水和物として0.49g(34%) 得
た。
【0006】実施例5、Pt(oxalato)[OCO
(CH2)4 CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00
g、無水n−ヘキサン酸、DMF10mlを用い、実施例4
と同様にしてPt(oxalato)[OCO(CH2)4
CH3]2(l−dach)を0.83g (57%) 得た。 実施例6、Pt(oxalato)[OCO(CH2)5 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00
g、無水n−ヘプタン酸6ml、DMF10mlを用い、実施
例4と同様にしてPt(oxalato)[OCO(CH
2)5 CH3]2(l−dach)を1/2水和物として0.98
g (64%) 得た。 実施例7、Pt(oxalato)[OCO(CH2)6 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00
g、無水n−オクタン酸6ml、DMF10mlを用い、実施
例4と同様にしてPt(oxalato)[OCO(CH
2)6 CH3]2(l−dach)を1.16g (73%) 得た。 実施例8、Pt(malonato)(OCOCH3)2(l
−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach)1.00
gに無水酢酸10mlを加え、70℃の温度で2時間20分撹拌
した。室温に放冷後、多量のジエチルエーテルを加えて
5℃の温度に冷却した。析出物を濾取してエーテルで洗
浄後に水に溶かして不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮
した。ついで、残渣をメタノール−水−ジエチルエーテ
ルから再結晶してPt(malonato)(OCOCH
3)2(l−dach)を0.93g (78%)得た。 実施例9、Pt(malonato)(OCOCH2 CH
3)2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach)300m
g、無水プロピオン酸3ml、溶媒にトルエン3mlを用
い、実施例2と同様にしてPt(malonato)(O
COCH2 CH3)2(l−dach)を5/2水和物とし
て351mg(86%)を得た。
(CH2)4 CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00
g、無水n−ヘキサン酸、DMF10mlを用い、実施例4
と同様にしてPt(oxalato)[OCO(CH2)4
CH3]2(l−dach)を0.83g (57%) 得た。 実施例6、Pt(oxalato)[OCO(CH2)5 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00
g、無水n−ヘプタン酸6ml、DMF10mlを用い、実施
例4と同様にしてPt(oxalato)[OCO(CH
2)5 CH3]2(l−dach)を1/2水和物として0.98
g (64%) 得た。 実施例7、Pt(oxalato)[OCO(CH2)6 C
H3]2(l−dach)の合成。 Pt(oxalato)(OH)2(l−dach)1.00
g、無水n−オクタン酸6ml、DMF10mlを用い、実施
例4と同様にしてPt(oxalato)[OCO(CH
2)6 CH3]2(l−dach)を1.16g (73%) 得た。 実施例8、Pt(malonato)(OCOCH3)2(l
−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach)1.00
gに無水酢酸10mlを加え、70℃の温度で2時間20分撹拌
した。室温に放冷後、多量のジエチルエーテルを加えて
5℃の温度に冷却した。析出物を濾取してエーテルで洗
浄後に水に溶かして不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮
した。ついで、残渣をメタノール−水−ジエチルエーテ
ルから再結晶してPt(malonato)(OCOCH
3)2(l−dach)を0.93g (78%)得た。 実施例9、Pt(malonato)(OCOCH2 CH
3)2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach)300m
g、無水プロピオン酸3ml、溶媒にトルエン3mlを用
い、実施例2と同様にしてPt(malonato)(O
COCH2 CH3)2(l−dach)を5/2水和物とし
て351mg(86%)を得た。
【0007】実施例10、Pt(malonato)[OC
O (CH2)2 CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水ブチル酸10ml、溶媒にトルエン10mlを用い、実
施例2と同様にしてPt(malonato)[OCO
(CH2)2 CH3]2(l−dach)を1/2水和物とし
て0.37g(28%)を得た 実施例11、Pt(malonato)[OCO (CH2)3
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水n−ペンタン酸5ml、溶媒にトルエン10mlを用
い、実施例4と同様にしてPt(malonato)[O
CO (CH2)3 CH3]2(l−dach)を0.35g(25
%) 得た 実施例12、Pt(malonato)[OCO (CH2)4
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水n−ヘキサン酸 5.5ml、溶媒にトルエン10mlを
用い、実施例4と同様にしてPt(malonato)
[OCO (CH2)4 CH3]2(l−dach)を1/2水
和物として0.86g(59%) 得た 実施例13、Pt(malonato)[OCO (CH2)5
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水n−ヘプタン酸 4.5ml、溶媒にトルエン10mlを
用い、実施例4と同様にしてPt(malonato)
[OCO (CH2)5 CH3]2(l−dach)を1/2水
和物として0.69g(45%) を得た 実施例14、Pt(malonato)[OCO (CH2)6
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
gにトルエン10ml、無水n−オクタン酸5mlを加え、75
℃の温度で約18時間撹拌した。トルエンを減圧下で留去
後、DMFを10ml加えて75℃の温度で 1.5時間撹拌し
た。ついで、DMFを減圧下で留去後、ヘキサンを加え
て約−50℃の温度に冷却した。そして、沈澱を集めてシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー (溶離液、酢酸エチ
ル:ヘキサン=3:1)により単離した。しかる後、酢
酸エチル−ヘキサンから約−70℃の温度下で沈澱化さ
せ、Pt(malonato)[OCO (CH2)6 CH3]
2(l−dach)を0.72g(44%) を得たその中には、
1分子に対し1/4分子のヘキサンを含む。
O (CH2)2 CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水ブチル酸10ml、溶媒にトルエン10mlを用い、実
施例2と同様にしてPt(malonato)[OCO
(CH2)2 CH3]2(l−dach)を1/2水和物とし
て0.37g(28%)を得た 実施例11、Pt(malonato)[OCO (CH2)3
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水n−ペンタン酸5ml、溶媒にトルエン10mlを用
い、実施例4と同様にしてPt(malonato)[O
CO (CH2)3 CH3]2(l−dach)を0.35g(25
%) 得た 実施例12、Pt(malonato)[OCO (CH2)4
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水n−ヘキサン酸 5.5ml、溶媒にトルエン10mlを
用い、実施例4と同様にしてPt(malonato)
[OCO (CH2)4 CH3]2(l−dach)を1/2水
和物として0.86g(59%) 得た 実施例13、Pt(malonato)[OCO (CH2)5
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
g、無水n−ヘプタン酸 4.5ml、溶媒にトルエン10mlを
用い、実施例4と同様にしてPt(malonato)
[OCO (CH2)5 CH3]2(l−dach)を1/2水
和物として0.69g(45%) を得た 実施例14、Pt(malonato)[OCO (CH2)6
CH3]2(l−dach)の合成。 Pt(malonato)(OH)2(l−dach) 1.00
gにトルエン10ml、無水n−オクタン酸5mlを加え、75
℃の温度で約18時間撹拌した。トルエンを減圧下で留去
後、DMFを10ml加えて75℃の温度で 1.5時間撹拌し
た。ついで、DMFを減圧下で留去後、ヘキサンを加え
て約−50℃の温度に冷却した。そして、沈澱を集めてシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー (溶離液、酢酸エチ
ル:ヘキサン=3:1)により単離した。しかる後、酢
酸エチル−ヘキサンから約−70℃の温度下で沈澱化さ
せ、Pt(malonato)[OCO (CH2)6 CH3]
2(l−dach)を0.72g(44%) を得たその中には、
1分子に対し1/4分子のヘキサンを含む。
【0008】実施例1〜14で合成した化合物の分析デー
タを表1、表2に示す。
タを表1、表2に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】各表において、化合物番号は、実施例1〜
14の化合物に対応する。
14の化合物に対応する。
【0012】ここで、実施例1〜14で合成した化合物に
ついて、マウスの実験腫瘍L1210に対する抗腫瘍性を調
べた。CDF1 マウスにL1210 (移植細胞数はマウス当
り105 個) を腹腔内に移植した後、翌日より第1日目、
第5日目及び第9日目に、上記各化合物を薬剤として表
3に示す投与量で腹腔内に投与した。効果判定は、平均
生存期間T/C(%)(薬剤投与群の平均生存日数/対
照群の平均生存日数×100)でみた。L1210では、平均生
存期間T/C 125%以上を有効とし、その結果を表3に
示す。一群は、6匹である。
ついて、マウスの実験腫瘍L1210に対する抗腫瘍性を調
べた。CDF1 マウスにL1210 (移植細胞数はマウス当
り105 個) を腹腔内に移植した後、翌日より第1日目、
第5日目及び第9日目に、上記各化合物を薬剤として表
3に示す投与量で腹腔内に投与した。効果判定は、平均
生存期間T/C(%)(薬剤投与群の平均生存日数/対
照群の平均生存日数×100)でみた。L1210では、平均生
存期間T/C 125%以上を有効とし、その結果を表3に
示す。一群は、6匹である。
【0013】
【表3】
【0014】なお、表中のカッコ内の数字は、一群中の
治癒したマウス数を示す。表3から、各化合物が抗腫瘍
性を示すことがわかる。
治癒したマウス数を示す。表3から、各化合物が抗腫瘍
性を示すことがわかる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の抗腫瘍性
シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)錯体によれば、
Z軸上に脂溶性を有するので、従来の白金制癌剤に比し
てより一層の抗腫瘍活性を有し、かつ簡便な経口投与を
志向した白金(IV)錯体が提供できる。
シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)錯体によれば、
Z軸上に脂溶性を有するので、従来の白金制癌剤に比し
てより一層の抗腫瘍活性を有し、かつ簡便な経口投与を
志向した白金(IV)錯体が提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 〔化1の式中化2は化3で示される1,2−シクロアル
カン(C5 〜C8)ジアミン(立体構造はシス(R,S
−)、トランス−d(1S,2S−)またはトランス−
l(1R,2R−)である。)、化4で示される2−ア
ミノメチルシクロヘキシルアミン(立体構造はシス−l
(R,R−)、シス−d(S,S−)、トランス−l
(R,S−)またはトランス−d(S,R−)であ
る。)、化5で示される1,1−ジアミノメチルシクロ
ヘキサン、o−フェニレンジアミン、エチレンジアミン
又はプロピレンジアミンであり、化1の式中化6は白金
(IV)にO,O−配位の5あるいは6員環を形成する配位
子である。またXはカルボキシレート、カルボナート、
カルバメート、スルフェト又はホスフェートである。〕
で表されることを特徴とするZ軸上に脂溶性基を有する
抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(IV)錯体。 - 【請求項2】 上記化1の式中化6がオキサレート(化
7)、1,1−シクロブタンジカルボキシレート(化
8)、マロネート(化9)、グリコレート(化10)、マ
ロネート誘導体(化11)またはグリコレート誘導体(化
12)より選ばれる一種である請求項1記載のZ軸上に脂
溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体
白金(IV)錯体。 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 (化11及び化12の式中、RはC=1〜10の脂肪族環状ア
ルキルを含む脂肪族アルキル又は芳香族アルキルであ
る。)
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30716893A JPH07138274A (ja) | 1993-11-12 | 1993-11-12 | Z軸上に脂溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(iv)錯体 |
US08/317,919 US5648384A (en) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Anti-tumor platinum (IV) complex |
EP94202874A EP0646589A3 (en) | 1993-10-04 | 1994-10-04 | Anti-tumor platinum (IV) complexes. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30716893A JPH07138274A (ja) | 1993-11-12 | 1993-11-12 | Z軸上に脂溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(iv)錯体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138274A true JPH07138274A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17965858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30716893A Pending JPH07138274A (ja) | 1993-10-04 | 1993-11-12 | Z軸上に脂溶性基を有する抗腫瘍性シクロヘキサンジアミン誘導体白金(iv)錯体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138274A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100377328B1 (ko) * | 1997-12-30 | 2003-03-26 | 한국과학기술연구원 | 경구용 백금(iv) 착화합물 항암제 및 그 제조방법 |
-
1993
- 1993-11-12 JP JP30716893A patent/JPH07138274A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100377328B1 (ko) * | 1997-12-30 | 2003-03-26 | 한국과학기술연구원 | 경구용 백금(iv) 착화합물 항암제 및 그 제조방법 |
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