JPH0713604B2 - pH測定装置 - Google Patents
pH測定装置Info
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- JPH0713604B2 JPH0713604B2 JP28386586A JP28386586A JPH0713604B2 JP H0713604 B2 JPH0713604 B2 JP H0713604B2 JP 28386586 A JP28386586 A JP 28386586A JP 28386586 A JP28386586 A JP 28386586A JP H0713604 B2 JPH0713604 B2 JP H0713604B2
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- liquid
- internal
- kcl
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- internal liquid
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ガラス電極と比較電極を用いて被測定液のpH
値を測定するpH測定装置に係わるものであり、詳しく
は、KCl拡散型の比較電極にも用いることができる好適
な内部液を作り、これを比較電極に用いて成るpH測定装
置に関するものである。
値を測定するpH測定装置に係わるものであり、詳しく
は、KCl拡散型の比較電極にも用いることができる好適
な内部液を作り、これを比較電極に用いて成るpH測定装
置に関するものである。
<従来の技術> 従来のpH測定装置の技術においては、液絡部について内
部液の流出を極力抑えた構造のKCl拡散型のpH測定電極
(比較電極)が内部液の補充が不要な点から、或いは取
扱も容易なものが多い等の点から、一般に広く用いられ
ている(例えば、「pHの理論と測定法」昭和43年4月20
日、丸善株式会社刊、p151〜152参照)。
部液の流出を極力抑えた構造のKCl拡散型のpH測定電極
(比較電極)が内部液の補充が不要な点から、或いは取
扱も容易なものが多い等の点から、一般に広く用いられ
ている(例えば、「pHの理論と測定法」昭和43年4月20
日、丸善株式会社刊、p151〜152参照)。
即ち、この種の電極は、液絡部からの内部液の流出を極
力抑える必要があるため、例えば、細孔が非常に密な状
態になるように焼成されたセラミクスやテフロン等が用
いられている。
力抑える必要があるため、例えば、細孔が非常に密な状
態になるように焼成されたセラミクスやテフロン等が用
いられている。
そして、内部液としては、微量ずつ流出することが可能
な、例えば、0℃飽和4mol濃度の塩化カリウム(KCl)
溶液が用いられている。
な、例えば、0℃飽和4mol濃度の塩化カリウム(KCl)
溶液が用いられている。
<発明が解決しようとする課題> このような従来の技術にあっては、以下のような問題点
があった。
があった。
(イ)液絡部は細孔が非常に密な状態に形成されている
ために、内部液が一旦乾燥すると、電極を再び使用でき
る状態に戻すのに多くの時間や工数を必要とする。
ために、内部液が一旦乾燥すると、電極を再び使用でき
る状態に戻すのに多くの時間や工数を必要とする。
(ロ)又、液絡部は、製造工程において他のKCl補給型
と区別して扱う必要性があり、このためにpH電極製造過
程の上で煩雑さを惹起し、余分な工数を必要とする。
と区別して扱う必要性があり、このためにpH電極製造過
程の上で煩雑さを惹起し、余分な工数を必要とする。
本発明は、従来の有するこのような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、KCl補給型
の比較電極とKCl拡散型の比較電極との液絡部を共通化
できるような内部液を作って用いるようにしたpH測定装
置を提供するものである。
れたものであり、その目的とするところは、KCl補給型
の比較電極とKCl拡散型の比較電極との液絡部を共通化
できるような内部液を作って用いるようにしたpH測定装
置を提供するものである。
<課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するため、本発明は、ガラス電極と、
内部に内部液を有し該内部液と被測定液との間に液絡部
を有する比較電極とを用いて前記被測定液のpH値を測定
するpH測定装置において、前記内部液を、最大1%のヒ
ドロキシエチルセルロース又は最大7%の馬鈴薯澱粉又
は最大7%のプルラン又は最大15%のプロピレングリコ
ールを含む非イオン性の増粘剤を添加した塩化カリウム
溶液としたことを特徴とするものである。
内部に内部液を有し該内部液と被測定液との間に液絡部
を有する比較電極とを用いて前記被測定液のpH値を測定
するpH測定装置において、前記内部液を、最大1%のヒ
ドロキシエチルセルロース又は最大7%の馬鈴薯澱粉又
は最大7%のプルラン又は最大15%のプロピレングリコ
ールを含む非イオン性の増粘剤を添加した塩化カリウム
溶液としたことを特徴とするものである。
<作用> 本発明の内部液として、比較電極の液間電位差の発生が
少ない非イオン性の増粘剤を添加する。このときの内部
液の粘性を増加させる添加剤の条件としては以下の4つ
の要件を満足させる必要がある。
少ない非イオン性の増粘剤を添加する。このときの内部
液の粘性を増加させる添加剤の条件としては以下の4つ
の要件を満足させる必要がある。
液絡部からは内部液が極微少量流出するため、例え
ば食品産業等において当該電極を使用する場合にも安全
性を有すること。この要件を欠く添加剤としては、エチ
レングリコールやポリアクリルアミド等が挙げられる。
前者は毒性を有し、後者は未反応モノマーが有害であ
り、且つ未反応モノマーの完全除去作業が煩雑である。
ば食品産業等において当該電極を使用する場合にも安全
性を有すること。この要件を欠く添加剤としては、エチ
レングリコールやポリアクリルアミド等が挙げられる。
前者は毒性を有し、後者は未反応モノマーが有害であ
り、且つ未反応モノマーの完全除去作業が煩雑である。
加熱による分解や冷却による塩析(凝固)等という
科学的若しくは物理的な変質を生じないこと。この要件
を欠く添加剤としては、寒天やグアーガム等が挙げられ
る。前者は変形し易い上、ゲル化していて不均一層とな
っており、後者は加熱されると変質する。
科学的若しくは物理的な変質を生じないこと。この要件
を欠く添加剤としては、寒天やグアーガム等が挙げられ
る。前者は変形し易い上、ゲル化していて不均一層とな
っており、後者は加熱されると変質する。
温度変化に伴う粘度変化が少ないこと。この要件を
欠く添加剤としては、グリセリンが挙げられる。当該グ
リセリンは、温度に対する粘性変化が大きすぎて、液絡
部からの流出量を一定に制御するのが困難である。
欠く添加剤としては、グリセリンが挙げられる。当該グ
リセリンは、温度に対する粘性変化が大きすぎて、液絡
部からの流出量を一定に制御するのが困難である。
内部液に添加して使用しても所謂液間電位差を生じ
ないこと。この要件を欠く添加剤としては、ポリアクリ
ル酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロース等が挙げ
られる。これらは、イオン性物質であって、所謂液間電
位差を生じ易く、究極的に電極の性能を低下させる。
ないこと。この要件を欠く添加剤としては、ポリアクリ
ル酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロース等が挙げ
られる。これらは、イオン性物質であって、所謂液間電
位差を生じ易く、究極的に電極の性能を低下させる。
以上のことから、この全ての要件を満足する添加剤とし
ては、プルラン、馬鈴薯澱粉、プロピレングリコール、
ヒドロキシエチルセルロース(Hydroxy Ethyl、Cellulo
us、以下「HEC」と略称する)等の物質(増粘剤とい
う)が挙げられる。
ては、プルラン、馬鈴薯澱粉、プロピレングリコール、
ヒドロキシエチルセルロース(Hydroxy Ethyl、Cellulo
us、以下「HEC」と略称する)等の物質(増粘剤とい
う)が挙げられる。
そこでこれら増粘剤を前記0℃飽和4mol濃度のKCl溶液
に添加した内部液を作り、 (a)80℃で15日間放置するという実験、 (b)煮沸と氷水の間でヒートサイクルテスト、 を夫々行ったが、前者(a)については内部液の変質は
認められず、又後者(b)についてもその変質は認めら
れないという結果が得られた。
に添加した内部液を作り、 (a)80℃で15日間放置するという実験、 (b)煮沸と氷水の間でヒートサイクルテスト、 を夫々行ったが、前者(a)については内部液の変質は
認められず、又後者(b)についてもその変質は認めら
れないという結果が得られた。
<実施例> 実施例に付いて図面を参照して説明する。
図は本発明の具体的な実施例を示す図である。
図において、4mol/lKCl溶液にHEC、プルラン及びプロピ
レングリコールを夫々添加して、4mol/lKCl溶液中の夫
々の濃度が、“0.9%HEC"、“0.5%HEC"、“0.3%HE
C"、“1.3%プルラン”及び10%プロピレングリコール
となる内部溶液を作り、これ等各内部液についての温度
Tと粘度μとの関係を調べた実験結果を特性曲線図まと
めたものである。
レングリコールを夫々添加して、4mol/lKCl溶液中の夫
々の濃度が、“0.9%HEC"、“0.5%HEC"、“0.3%HE
C"、“1.3%プルラン”及び10%プロピレングリコール
となる内部溶液を作り、これ等各内部液についての温度
Tと粘度μとの関係を調べた実験結果を特性曲線図まと
めたものである。
図から、温度Tが10℃〜60℃の範囲で変化したとき、粘
度μは3〜6倍程度しか変化しないことが分かり、これ
は、各内部液が前記の“温度変化に伴う粘度変化が少
ないこと”という要件を満足できていることを意味す
る。
度μは3〜6倍程度しか変化しないことが分かり、これ
は、各内部液が前記の“温度変化に伴う粘度変化が少
ないこと”という要件を満足できていることを意味す
る。
次に、前記4mol/lのKCl溶液にHEC、デンプン、プルラン
及びプロピレングリコールを夫々添加して、4mol/lKCl
溶液中の夫々の濃度が、“0.5%HEC"、“0.3%デンプ
ン”、“2%プルラン”及び“10%プロピレングリコー
ル”となる内部溶液を作り、これ等各内部液について、
所謂液間電位差試験(JISZ8805)による液間電位差(m
V)を調べた実験結果を表1〜表3として表す。
及びプロピレングリコールを夫々添加して、4mol/lKCl
溶液中の夫々の濃度が、“0.5%HEC"、“0.3%デンプ
ン”、“2%プルラン”及び“10%プロピレングリコー
ル”となる内部溶液を作り、これ等各内部液について、
所謂液間電位差試験(JISZ8805)による液間電位差(m
V)を調べた実験結果を表1〜表3として表す。
尚、表中、No.1はKCl拡散型の比較電極の内部液として
使用した場合、No.2はKCl補給型の比較電極の内部液と
して使用した場合の液間電位差を示している。
使用した場合、No.2はKCl補給型の比較電極の内部液と
して使用した場合の液間電位差を示している。
以上の各表から、各内部液について、夫々の電極につい
て、液間電位差が少なく、良好な特性を得ることができ
ることが分かる。そして、このことから、KCl拡散型の
比較電極に、KCl補給型の比較電極と同一の液絡部を使
用しても、内部液にHEC等の増粘剤を添加したものを用
いることができる。
て、液間電位差が少なく、良好な特性を得ることができ
ることが分かる。そして、このことから、KCl拡散型の
比較電極に、KCl補給型の比較電極と同一の液絡部を使
用しても、内部液にHEC等の増粘剤を添加したものを用
いることができる。
<発明の効果> 本発明は、以上説明したように構成されているので、次
に記載するような効果を奏する。
に記載するような効果を奏する。
(イ)上述するような内部液を用いることで、比較電極
の液絡部について、KCl拡散型とKCl補給型とを区別する
ことなく共通のもの用いることができる。
の液絡部について、KCl拡散型とKCl補給型とを区別する
ことなく共通のもの用いることができる。
(ロ)内部液の流出量のコントロールが、従来のように
液絡部の物性(ハード面)のコントロールではなくて、
内部液に添加する増粘剤の濃度(ソフト面)をコントロ
ールするだけで済む。
液絡部の物性(ハード面)のコントロールではなくて、
内部液に添加する増粘剤の濃度(ソフト面)をコントロ
ールするだけで済む。
図は本発明の具体的な実施例を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】ガラス電極と、内部に内部液を有し該内部
液と被測定液との間に液絡部を有する比較電極とを用い
て前記被測定液のpH値を測定するpH測定装置において、 前記内部液を、最大1%のヒドロキシエチルセルロース
又は最大7%の馬鈴薯澱粉又は最大7%のプルラン又は
最大15%のプロピレングリコールを含む非イオン性の増
粘剤を添加した塩化カリウム溶液としたことを特徴とす
るpH測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28386586A JPH0713604B2 (ja) | 1986-11-28 | 1986-11-28 | pH測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28386586A JPH0713604B2 (ja) | 1986-11-28 | 1986-11-28 | pH測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63135852A JPS63135852A (ja) | 1988-06-08 |
JPH0713604B2 true JPH0713604B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=17671174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28386586A Expired - Fee Related JPH0713604B2 (ja) | 1986-11-28 | 1986-11-28 | pH測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0713604B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19515392C2 (de) * | 1995-04-26 | 1997-07-17 | Prominent Dosiertechnik Gmbh | Elektrochemische Meßzelle |
-
1986
- 1986-11-28 JP JP28386586A patent/JPH0713604B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63135852A (ja) | 1988-06-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |