JPH07134972A - 放電表示素子 - Google Patents

放電表示素子

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JPH07134972A
JPH07134972A JP28236393A JP28236393A JPH07134972A JP H07134972 A JPH07134972 A JP H07134972A JP 28236393 A JP28236393 A JP 28236393A JP 28236393 A JP28236393 A JP 28236393A JP H07134972 A JPH07134972 A JP H07134972A
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discharge
display element
discharge path
face plate
path
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JP28236393A
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English (en)
Inventor
Shinichi Shinada
眞一 品田
Takeshi Kimura
剛 木村
Yoji Arai
要次 新井
Yasushi Ikuta
靖 生田
Kanji Koname
寛治 木滑
Yuichi Minamimura
雄一 南村
Masashi Tsuchiya
正志 土屋
Makoto Yasuda
誠 安田
Etsuo Urataki
悦夫 浦滝
Masutomi Ota
益富 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Discharge Lamp (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】大画面カラ−ディスプレイ装置用の放電表示素
子を簡単な構造で、高輝度、高効率、高コントラストで
始動電圧が低く長寿命にする。 【構成】透光性の面板10をもつ放電管体5内に面板1
0と交叉する方向に区画して設けられた複数の放電路を
形成し、各放電路の面板側一端にそれぞれ電極7を設
け、他端にそれぞれ放電孔8を設け、各放電孔8に対抗
して設けた共通電極2との間で放電させる放電表示素子
において、放電路の断面形状を面板10に向かって開く
ように形成する。また、共通陰極2の近傍に補助放電用
の電極3を設ける。更に放電路の長さを開口の大きさに
合わせて最適な範囲内とする。 【効果】放電路の形状によって直線的な放電を発生で
き、面板側に多くの光が放出され、放電路の孔径が大き
く形成できるので放電の損失が少なく、蛍光体の劣化も
少ない等により、簡単な構造でありながら放電電圧、放
電開始電圧が低く、高輝度、高効率で長寿命となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電表示素子、特に映
像、情報表示等の大画面カラーディスプレイ装置に用い
られる表示用蛍光ランプ等の放電表示素子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、大画面カラーディスプレイ装置と
して、例えば図8((a)及び(b)は要部構成図及び
(a)のX−X’断面を示す)で示す放電表示素子1を
多数縦横に配列して組み込んだもので、これら多数の放
電表示素子1の点滅を適宜制御することにより、文字や
図形等の必要な情報を表示する表示装置が知られている
(例えば、特開平1−274355号公報、特開平1−
166459号公報)。
【0003】放電表示素子1は、単管で単色又は多色を
発光するものであり、図8に示すように共通陰極2を内
蔵した円筒状のガラスバルブ4上に、発光室を形成する
四角形の放電管体5を組合せ、放電管体5内を十字状の
仕切り板11により4つの発光小室6a、6b、6c、
6dに区画している。上部の放電管体5の各発光小室6
a、6b、6c、6dの各底面、内壁面と仕切り板11
の各側面には例えば発光小室6a、6cには緑、6bに
は赤、、6dには青に発光する蛍光体をそれぞれ塗布
し、各発光小室6a、6b、6c、6dの一端には共通
陰極2とそれぞれ選択的に放電を行う陽極7a、7b、
7c、7dが設けてある。
【0004】各発光小室中心部の底部には共通陰極2と
の放電路となる放電孔8があけられており、発光小室6
a、6b、6c、6d内は、内部仕切り板12a、12
b、12c、12dでU字型になっている。これら内部
仕切り板12a〜12dは放電孔8から陽極7a〜7d
へ向けて直進しようとする放電を折り曲げて、放電路長
を長くし、高輝度化を図っている。
【0005】放電表示素子1内にはアルゴン、水銀が封
入してあり、放電により水銀が紫外線を発生し、この紫
外線で蛍光体を励起発光し表示を行う。各発光小室6
a、6b、6c、6dで発光した光は表示面をなす面板
10を透過して外部に放射され、フルカラーの映像が得
られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の放電表示素子は、高輝度化のために、放電路を折り
曲げ、細長くしている。このため、発光効率が低下し、
構造が複雑になるとともに断面積が小さくなり、放電時
に管壁への損失が増加して発光効率が低下し、放電電圧
の上昇や蛍光体の輝度劣化が早くなる等の問題があっ
た。
【0007】さらに、従来の放電表示素子では、屋外で
使用する際に、放電表示素子内に入射した外光が発光面
で反射され表示光に重畳されるために、十分な画像コン
トラストを確保できないという問題もあった。また、水
銀を封入しているため周囲温度により放電開始電圧が影
響をうけて変化し、特に低温になると始動が不安定にな
り、放電開始電圧が大幅に上昇する問題もあった。
【0008】本発明の目的は上記問題点を解消し、高輝
度、高効率、高コントラストで、始動電圧の低く長寿命
の放電表示素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一端に表示面をなす透光性の面板をも
ち、他端が共通陰極を内蔵するバルブに組み合わされ、
内部に上記共通陰極側に放電孔、上記面板側に開口をも
つ放電路を複数個設けた放電管体をもち、各放電路の面
板側一端にそれぞれ独立に設けられた電極と上記共通電
極との間でそれぞれ放電させる放電表示素子において、
上記放電路の中心が上記面板と交叉する方向に延び、上
記放電路の断面積を上記放電孔側から上記面板側に向か
って増大するように形成した。上記放電路の中心軸に沿
った断面形状は、以下の実施例に示すように面板に向か
って直線状に開くテーパ状、開く勾配の異なる複数のテ
ーパ状を組み合わせたもの、テーパ状と曲面状を組み合
わせたものなどいずれでもよい。上記面板と交叉する方
向とは上記面板に直交する場合に限定されない。
【0010】さらに、本発明では表示素子として画質が
劣化しないように放電路の長さを開口寸法に合わせて最
適な範囲に収める。すなわち、開口面積をS、放電路長
をLとするとき、比率L/√Sの値が2以上になるよう
な構造とする。更に、画質がよくかつ視覚の疲れが生じ
ないように、3.5<L/√S<9とする。
【0011】更に好ましい態様として、上記バルブ内
で、上記共通陰極に対しその近傍に補助放電用の補助電
極を設ける。上記放電路を構成する壁面の面板の近く及
び放電孔はストレート、即ち上記面板と垂直をなすよう
に形成する。上記放電路を構成する壁面には紫外線で発
光励起される螢光体を塗布することが望ましいがこれに
限定されない。
【0012】
【作用】本発明の構成によれば、表示放電路を面板に交
叉する方向に伸ばすことでほぼ直線的な放電を発生でき
ることと、放電路が面板に向かって開くテーパ状で面板
側に多くの光が放出されること、勾配が急なテーパを併
用することで放電路の孔径が大きく形成できる等によ
り、放電の損失や蛍光体の劣化が少なくなり、簡単な構
造でありながら放電電圧、放電開始電圧が低く、高輝
度、高効率で長寿命の放電表示素子が得られる。テーパ
状の放電路は両端までテーパ状のまま製作すると、開口
部の面積のバラツキは長さの誤差の影響も受けるので、
バラツキが大きくなり、その結果表示面の輝度ムラも大
きくなる。しかし、本発明による放電表示素子は開口端
部がストレートなので、長さの誤差の影響がなく、輝度
ムラが少ない。
【0013】また、補助陽極を設けて、補助放電を発生
させておけば始動が確実で、放電開始電圧を低くでき、
周囲温度の変化による放電開始電圧の変動も少なく、信
頼性の高い放電表示素子を得ることができる。さらに、
開口面積をSとするときテーパ放電路の長さLを2√S
以上、好ましくは3.5√S以上9√S以下にすること
によって放電開始電圧を実用的な範囲に維持しつつ、高
い画像コントラスト比を得ることができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明による放電表示素子の一実施例の構成
を示す図で、(a)及び(b)はそれぞれ正面図及び
(a)のX−X’の断面図を示す。図1において、放電
表示素子1は単管で単色又は多色を発光するものであ
り、共通陰極2と補助陽極3を内蔵した円筒状のガラス
バルブ4上に、発光室を形成する四角形の放電管体5
を、例えば低融点ガラスを用いて気密封止して組合せて
あり、放電管体5内は4つの発光小室6a、6b、6
c、6dに区画されている。放電管体5の一端は表示面
をなす透光性の、例えばソーダガラス製の面板10がや
はり低融点ガラス等を用いて気密封止して組み合わせて
ある。
【0015】発光小室6a〜6dは放電路を形成し、そ
の中心軸が面板10にほぼ直交する方向に形成され、上
記放電路の軸方向断面形状を面板10に向かって開くテ
ーパ状とすると共に、テーパ状の放電路13の両端部分
はストレート部分14a〜14d、15a〜15dを形
成してある。ストレート部分とはテーパ状でなく、面板
10に垂直となる壁面で形成されることをいう。
【0016】放電管体5の各発光小室6a、6b、6c
及び6dのそれぞれの底部には共通陰極2との放電路と
なる放電孔8a、8b、8c及び8dがあけられてお
り、各発光小室6a、6b、6c及び6dの内壁面に
は、例えば発光小室6a、6cには緑、6bには赤、6
dには青に発光する蛍光体9がそれぞれ塗布され、各発
光小室6a、6b、6c及び6dの面板側端には共通陰
極2に対して選択的に放電を行う陽極7a、7b、7c
及び7dが設けられている。16、17、18及び19
は各電極に接続されたリード線であり、電力を供給す
る。
【0017】放電表示素子1内には水銀と始動ガスのア
ルゴンが500〜3000Pa封入してあり、放電によ
り水銀が紫外線を発生し、この紫外線で蛍光体9を励起
発光し表示を行う。各発光小室6a、6b、6c及び6
dで発光した光は表示面をなす面板10を透過して外部
に放射され、フルカラーの映像や情報が得られる。本実
施例の構成によれば、発光小室6a、6b、6c及び6
dで構成される放電路を面板10に直交する方向に伸ば
して設けることで、ほぼ放電路の中心が放電孔8から面
板10に直線的に形成されていて、直線的に放電がおこ
なわれ、管壁へのエネルギー損失が少なくなる。また、
放電路が面板10に向かって開くテーパ状であるため、
面板10側に多くの光が放出されることで、簡単な構造
でありながら高輝度、高効率の表示素子が得られる。
【0018】本実施例による表示素子の明るさは、1.
2Wの放電電力で白色のピーク面輝度が7000cd/
2以上になり、従来の5000cd/m2に比べ1.4
倍以上の高輝度化が図れた。また、発光効率は1.8倍
の値が得られた。テーパ状の放電路は両端までテーパ状
のまま製作すると、開口部の面積は長さの誤差の影響も
受けるので、表示開口部のバラツキが大きくなり、表示
面の輝度ムラも大きくなる。しかし、本構成による放電
表示素子は開口端部14、15がストレートに形成され
ているので、表示部開口率は長さの誤差の影響がなく、
開口部のバラツキが小さく、輝度ムラが少なくなる。
【0019】共通陰極2の位置は、放電管体5の放電孔
8端から負グロー、ファラデーダークスペース分程度だ
け離れ、陽光柱が発生しない位置に設けると良い。この
配置にすれば放電で発光に寄与する陽光柱部分は放電路
を構成する小室6の中だけに発生し、発光効率を低下さ
せることなく放電維持電圧を最も低くできる。
【0020】本実施例の表示素子は、共通陰極2の近傍
に設けた補助陽極3により共通陰極2との間で補助放電
を発生できる。補助陽極3の位置は、出来るだけ放電電
圧が低くなるよう、放電時に陽光柱が生じないように共
通陰極2の近傍に設けるのが良い。補助放電を行うこと
で表示放電は放電開始電圧を低くでき、始動が確実にな
る。また、補助放電が存在することで、周囲温度が変化
しても放電開始電圧の変動が少なくなり、信頼性の高い
放電表示素子を得ることができる。
【0021】補助放電の効果は、例えば表示陽極7と共
通陰極2間の距離が45mmの場合、補助放電の存在によ
り放電開始電圧は550V±30V程度の値になるが、
補助放電が無い場合には放電開始電圧が800V±10
0V程度に高くなり、バラツキも大きくなる。また、前
述のように補助陽極3を共通陰極2の近傍に設けてある
ので、補助放電は20V程度の低電圧で放電開始や放電
維持ができる。
【0022】放電管体5にセラミック、例えばソーダガ
ラスと熱膨張率が近いフォルステライト等を用いれば、
4つの発光小室はプレス、焼成により一体で形成するこ
とが出来るので生産性を向上できる。また、セラミック
スは素材自身が白色で反射率が高いため、蛍光体の発光
を有効に利用でき、高輝度化が図れると共に塗布作業も
簡単になる。上記実施例は放電路の形状が角形の例であ
ったが、これに限定されるものではなく、表示画素構成
により丸形、三角形等の形状や、これらの組合せでも勿
論かまわない。
【0023】図2は放電路の開口形状が円形の場合につ
いて放電路長Lと開口面積Sの平方根の比率L/√Sと
画像コントラスト比の関係の計算結果を示したものであ
る。図2において、L/√Sが大きい程、画像コントラ
スト比は高くなる。これは、放電路長が大きいと放電路
の深部に達する外光の量が減少し、結果として表示光に
重畳される外光反射の影響が低減されるためである。
【0024】カラーテレビジョン等の画像表示条件、特
にコントラスト比に関しては、例えば色彩科学ハンドブ
ック(日本色彩学会編、東京大学出版会発行)964頁〜9
67頁に記載されている。コントラスト比は周囲光の明る
さ、反射方向、画面輝度等互いに関連し合って作用する
ので一義的な値を決めるのは難しいが、一般にコントラ
スト比が小さいと画質が悪く実用上問題となる。また、
逆にコントラスト比が大きいと目が疲れ、長時間の観視
に耐えられない。これらの結果から、観視する上で好ま
しいコントラスト比の範囲が存在し、表示条件からみた
最小限必要なコントラスト比は10程度になり、図2に
おいて、上記L/√Sの比率は2以上にする必要がある
ことが言える。更に、カラーテレビ画像を最も見やすく
再現するにはコントラスト比が30の画像が望ましく、
低い場合でも15以上のコントラスト比が必要となる。
この値を図2に示したL/√Sの比率で置き換えると
3.5以上、9以下となる。図1に示した構造による放
電表示素子のコントラスト比の実測値はL/√Sが3.
46のとき15で、図2の結果とよく一致した。
【0025】コントラスト比の上限は表示素子の駆動電
圧からも制約を受ける。放電路長Lと開口面積Sの平方
根の比率L/√Sの比率を極端に大きくすること、すな
わち放電路を長くすることは放電開始電圧の上昇を招く
ことになる。通常の回路構成部品は耐電圧が1kVを超
えると非常に高価になったり、部品によっては入手出来
ない場合があり、放電開始電圧を例えば1kV以下にす
るためには上記比率を9程度に留める必要がある。図2
は円形開口に関するものであるが、コントラストに関係
するのが開口面積の大きさであり、角形開口、三角形開
口等任意の開口形状についても同様な条件が適用でき
る。
【0026】図3は本発明による放電表示素子の他の実
施例の構成を示す図で、(a)及び(b)はそれぞれ正
面図及び(a)のXーX’の断面図を示す。本実施例に
よる放電表示素子は、発光小室6a〜6dを形成する放
電路が前記実施例と同様にガラスバルブ4と平行方向、
すなわち面板10に直交する方向に伸び、放電路の断面
形状を面板10に向かって開くテーパ状で、勾配の異な
る2種類のテーパ部分20a〜20d、21a〜21d
で形成されると共に、テーパ状の放電路の両端部分にス
トレート部分14a〜14d、15a〜15dが形成さ
れている。他の部分は図1に示す実施例と同じで、同一
部分には同じ番号を付している。
【0027】本実施例による放電表示素子の構成によれ
ば、面板10に直交する方向に伸ばして設けた発光小室
6の放電路が面板に向かって開くテーパ状であり、この
テーパ部分を面板10側のテーパ部20と、放電孔8に
近い部分で勾配の急なテーパ部21との二種類のテーパ
で形成してあるので放電路の細い部分が少なくなり、管
壁へのエネルギー損失が減少する。このため、簡単な構
造でありながら図1に示した実施例よりさらに高輝度、
高効率の素子が得られる。また、放電路の細い部分が少
ないので蛍光体の劣化が少なく寿命特性の優れた素子が
得られる。さらに、水銀の可視発光も弱くなり色純度の
向上も図れる。
【0028】図4は放電電圧と封入アルゴン圧の関係を
示す図である。図中Aは図3の実施例による放電表示素
子の特性、Bは図1に示した放電表示素子の特性であ
る。素子の仕様は、Aが陰極2−表示陽極7間が35m
m、表示部8.5mm角、放電孔8が2mm角の孔で、表示部
と放電孔8は1/10と1/1の勾配を持つテーパを組合
せて放電路が形成されている。Bの素子は、陰極2−表
示陽極7間が35mmと同じ長さで、表示部が8.5mm
角、放電孔8が2mm角の孔を直線でつないだテーパで形
成した。図3の放電表示素子の放電電圧は40Vと、B
に比べ約6V低下している。この結果、発光効率で10
%以上の改善が図れている。
【0029】図5は放電開始電圧と封入アルゴン圧の関
係を示す図である。図中A、Bは前記したと同じ放電表
示素子の特性である。図3の構造による放電表示素子の
放電開始電圧は、例えばアルゴン封入圧が1400Pa
のとき350Vで、Bの素子の530Vに比べ大幅に低
下できた。これは図3の構造では放電路の狭窄部分が少
ないための効果が大きく作用したことによる。
【0030】図6は本発明による放電表示素子の更に他
の実施例における放電管体5の断面図である。本実施例
による放電路の断面形状はテーパ部20と曲面部22を
組合せたもので、曲面として、例えば半球面を用いた例
を示しており、放電孔8のストレート部15とテーパ部
20をつなげるように続けて曲面22を形成する。本構
成による放電表示素子は図3の実施例と同様に狭窄部分
が少く、放電路の孔径が大きく形成できるので図3の実
施例と同様の効果がある。使用する曲面としてはこの他
に回転放物面や楕円面等、反射光が面板側に放出される
ような曲面を用いてれば良い。
【0031】図7は本発明による表示素子の別の実施例
の断面図である。本実施例による放電表示素子の放電路
の断面形状は発光室6の面板側中心軸に対して放電孔8
側の中心軸を内側に近付けて各放電路の中心軸を偏心さ
せたことを特徴とする。本実施例によれば、4個の放電
孔8が中心即ち共通陰極2に近づくので、円筒状ガラス
バルブ4の直径を小さくできる。このため、表示素子1
の軽量化と部品コストの低減が図れる。例えば、屋外用
に使用した場合、表示素子1の表示面の大きさを25mm
角として、表示素子1を多数配列した表示画面の画面サ
イズを6×8mとすれば表示素子1数は76,800個
になる。本実施例の構造により1つの表示素子で4g軽
量化が可能であり、全体で300kg以上軽くできる。
このように、素子の重量を少しでも減らせることは非常
に大きな利点になる。4個の放電孔8は中心に近づくが
各々独立しており、面板側から見て共通陰極2が直接見
えないので、陰極前面の負グローの発光は見えず、コン
トラストは低下しない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば放
電路を面板にほぼ直交する方向に形成することでほぼ直
線的な放電を発生できること、放電路が面板に向かって
開くテ−パ状で面板側に多くの光が放出されること、勾
配が急なテ−パを一部分に用いることで放電路の孔径が
大きく形成できる等により、放電の損失や蛍光体の劣化
が少なくなり、簡単な構造でありながら放電電圧、放電
開始電圧が低く、高輝度、高効率で長寿命の放電表示素
子が得られる。また、面板表示部の開口面積に対して放
電路の奥行きが深い構造であるためコントラスト比が高
くなり、高画質の画像表示ができる効果がある。さら
に、水銀の可視発光も少なくなり色純度の向上が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放電表示素子の一実施例を示す正
面図及び断面図である。
【図2】放電表示素子の構造と画像コントラストの関係
図である。
【図3】本発明による放電表示素子の他の実施例を示す
正面図及び断面図である。
【図4】本発明による放電表示素子の実施例の放電電圧
を示す特性図である。
【図5】本発明による放電表示素子の実施例の放電開始
電圧を示す特性図である。
【図6】本発明による放電表示素子の更に他の実施例の
放電管体部の断面図である。
【図7】本発明による放電表示素子の別の実施例を示す
断面図である。
【図8】従来の放電表示素子を示す正面図及び断面図で
ある。
【符号の説明】
1……放電表示素子 2……共通陰極 3……補助陽極 4……ガラスバルブ 5……放電管体 6……発光小室 7……表示陽極 8……放電孔 9……蛍光体 10……透光性面板 11……仕切り板 12……内部仕切り
板 13……テ−パ部 14……ストレ−ト
部 15……ストレ−ト部 16……リ−ド線 17……リ−ド線 18……リ−ド線 19……リ−ド線 20……テ−パ部 21……テ−パ部 22……曲面部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 61/44 C (72)発明者 生田 靖 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 木滑 寛治 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 南村 雄一 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 土屋 正志 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 安田 誠 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 浦滝 悦夫 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 太田 益富 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報映像メディア事業部 内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に表示面をなす透光性の面板をもち、
    他端が共通陰極を内蔵するバルブに組み合わされ、内部
    に上記共通陰極側に放電孔、上記面板側に開口をもつ放
    電路を複数個設けた放電管体をもつ放電表示素子におい
    て、上記放電路の長さがL、上記開口の面積がSである
    とき、少なくとも1つの放電路について比率L/√Sが
    2以上であることを特徴とする放電表示素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の放電表示素子において、少
    なくとも1つの放電路について比率L/√Sが3.5以
    上、9以下であることを特徴とする放電表示素子。
  3. 【請求項3】一端に表示面をなす透光性の面板をもち、
    他端が共通陰極を内蔵するバルブに組み合わされ、内部
    に上記共通陰極側に放電孔、上記面板側に開口をもつ放
    電路を複数個設けた放電管体をもち、各放電路の面板側
    一端にそれぞれ独立に設けられた電極と上記共通電極と
    の間でそれぞれ放電させる放電表示素子において、上記
    放電路の中心が上記面板と交叉する方向に延び、上記放
    電路の断面積を上記放電孔側から上記面板側に向かって
    増大するように形成されたことを特徴とする放電表示素
    子。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の放電表示素子に
    おいて、上記バルブ内で、上記共通陰極の近傍に補助放
    電用の補助電極を設けたことを特徴とする放電表示素
    子。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の放電表示素子におい
    て、上記放電路の中心方向の断面形状を面板に向かって
    開く勾配の異なる二種類以上のテーパ状に形成したこと
    を特徴とする放電表示素子。
  6. 【請求項6】請求項3又は4記載の放電表示素子におい
    て、上記放電路の中心方向の断面形状を上記放電孔側に
    面板に向かって開く曲面と開口側にテーパ状面とを組合
    せた形状にしたことを特徴とする放電表示素子。
  7. 【請求項7】請求項3、4、5又は6記載の放電表示素
    子において、上記放電路の長さがL、上記開口の面積が
    Sであるとき、少なくとも1つの放電路について比率L
    /√Sが2以上であることを特徴とする放電表示素子。
  8. 【請求項8】請求項3、4、5又は6記載の放電表示素
    子において、上記放電路の長さがL、上記開口の面積が
    Sであるとき、上記放電路の長さがL、上記開口の面積
    がSであるとき、少なくとも1つの放電路について比率
    L/√Sが3.5以上、9以下であることを特徴とする
    放電表示素子。
  9. 【請求項9】請求項3から請求項8記載のいずれかの放
    電表示素子において、上記放電路の面板部及び上記放電
    孔をストレートに形成したことを特徴とする放電表示素
    子。
  10. 【請求項10】請求項1から請求項9のいずれか記載の
    放電表示素子において、各放電路を形成する内壁面に放
    電で発生した紫外線で励起発光する蛍光体が塗布された
    ことを特徴とする放電表示素子。
  11. 【請求項11】請求項1から請求項10のいずれか記載
    の放電表示素子において、上記複数の放電路が、各放電
    路の中心軸を放電孔側で密に面板側で粗になるように各
    放電路の中心軸を偏心させたことを特徴とする放電表示
    素子。
  12. 【請求項12】請求項1から請求項11のいずれか記載
    の放電表示素子において、上記共通陰極が上記放電孔端
    から負グロー、ファラデーダークスペース分だけ離れ、
    陽光柱が発生しない位置に設られたことを特徴とする放
    電表示素子。
  13. 【請求項13】請求項1から請求項12のいずれか記載
    の放電表示素子において、上記放電管体の少なくとも放
    電路を形成する部分がソーダガラスに近い熱膨張率を有
    するセラミックで構成されたことを特徴とする放電表示
    素子。
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