JPH07134138A - シート走行系におけるシート走行速度測定装置 - Google Patents

シート走行系におけるシート走行速度測定装置

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JPH07134138A
JPH07134138A JP30580493A JP30580493A JPH07134138A JP H07134138 A JPH07134138 A JP H07134138A JP 30580493 A JP30580493 A JP 30580493A JP 30580493 A JP30580493 A JP 30580493A JP H07134138 A JPH07134138 A JP H07134138A
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JP
Japan
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speed
traveling
seat
voltage
traveling speed
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JP30580493A
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English (en)
Inventor
Takanaka Adachi
宇央 足立
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Isowa Corp
Original Assignee
Isowa Industry Co Ltd
Isowa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート走行速度が急激に変化しても、正確な
シート走行速度を測定する手段を提供する。 【構成】 第1回転信号発生器22に接続する大径の第
1メジャリングロール18と、第1回転信号発生器から
の回転信号を速度電圧に変換する第1トランスジューサ
26と、第1トランスジューサで変換された速度電圧か
ら低周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ2
8と、第2回転信号発生器24に接続する小径の第2メ
ジャリングロール20と、第2回転信号発生器からの回
転信号を速度電圧に変換する第2トランスジューサ30
と、第2トランスジューサで変換した速度電圧から高周
波成分の速度電圧を取出す低周波フィルタ32と、前記
低周波成分の速度電圧および高周波成分の速度電圧を合
成して、シート走行系の制御回路に適切な走行速度指令
を与える信号合成器34とから構成したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば段ボールシー
トや紙シートその他フィルムの如き長尺シートの走行系
に好適に使用され、走行速度の変動に対して迅速に追従
可能であると共に測定精度も向上させ得たシート走行速
度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】段ボールシートを連続的に生産する所謂コ
ルゲータラインでは、そのライン中に与えられた諸々の
セクションを、長尺の中芯紙やライナ、片面・両面段ボ
ールシート等が高速度で走行する。例えば、コルゲータ
ラインの上流域に位置するシングルフェーサでは、長尺
の中芯紙とライナとが該シングルフェーサに供給され、
ここで波形成形された中芯紙とライナとを貼合わせるこ
とにより片面段ボールシートが連続して生産される。こ
の片面段ボールシートは、コルゲータラインの中流域に
位置するダブルフェーサに送られ、ここでバックライナ
と貼合わされて両面段ボールシートとされる。得られた
両面段ボールシートは、該コルゲータラインの下流に設
けたロータリーカッタにより所要長の枚葉シートに切断
される。このように長尺の中芯紙やライナ、段ボールシ
ートが高速度で走行するコルゲータラインでは、これら
走行物体の速度を正確に検出し、その速度値を該コルゲ
ータラインの制御系に制御情報として入力することが必
要である。殊に前記コルゲータラインにおいて、ダブル
フェーサからロータリーカッタに至る走行路での両面段
ボールシートの速度は、正確に検出することが要求され
る。ここで検出したシート速度を基準として前記ロータ
リーカッタの回転を制御することにより、正確なシート
切断が始めて実現されるからである。
【0003】前記コルゲータラインにおいて、段ボール
シートの走行速度を検出する手段としては、図5に示す
如く、所謂メジャリングロール10が従来から使用され
ている。このメジャリングロール10は、直径が150
〜300mm程度の大径でかつ比較的大きい慣性を有する
ロール本体12と、該ロール本体12の軸体に同心的に
接続したパルス発生器14と、このパルス発生器14か
ら得られるパルスを速度に変換するパルス・速度変換器
(トランスジューサ)15とから基本的に構成されてい
る。そしてパルス・速度変換器15で得られた走行速度
信号は、シート走行系の一環をなす前記ロータリーカッ
タの制御回路(図示せず)に与えられ、ここで該ロータリ
ーカッタでのシート切断指令に変換処理される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】メジャリングロール1
0におけるロール本体12は、走行中の段ボールシート
16の表面に圧接されて、該シートの走行に伴い追従回
転するようになっている。このロール本体12は、先に
述べたように、一般に大径でかつ比較的大きい慣性を有
するものが採用される。しかし走行系における段ボール
シート16の速度に関する挙動を観察すると、ダブルフ
ェーサでは該シート16を挾んで押し出す形態を呈する
と共に、下流のドライエンド側(ロータリーカッタやス
リッタ、スコアラ等)では多数のローラ群やベルト群に
より該シート16を引張る形態を呈することになる。こ
のためダブルフェーサおよびドライエンド側を走行する
段ボールシート16は、前記押し出し力と引張り力との
相違により急激に加速されて、通常のシート走行速度に
一定値以上の加速度が付与される現象を不可避的に生ず
る。このように段ボールシート16に生ずる加速度が、
該シート16とロール本体12との間の摩擦力を上回る
と、両者の間にスベリを生ずることになる。このスベリ
分は、そのまま段ボールシート16における走行量の誤
差となって現われるものであり、従って前記ロータリー
カッタでのシート切断長に誤差を生ずる原因となってい
た。
【0005】このように段ボールシート16とロール本
体12との間にスベリを生ずるのは、該ロール本体12
が大径で回転時に比較的大きな慣性を蓄積するからであ
ると考えられる。そこでロール本体12の直径を小さい
ものに設定して、回転時に生ずる慣性も小さくなるよう
にすれば、急激な加速度が段ボールシート16に生じて
も前記スベリの発生は或る程度防止し得るものである。
しかしロール本体12の直径が小さいと、図6に示す如
く、該ロール本体12が当接する段ボールシート16に
おける谷部16aの部分に凹みを生じ、これがシート進
行方向の速度(走行長)の誤差となって前記パルス発生器
14の出力に表われる不都合がある。またロール本体1
2の直径が小さいと、ロール表面での摩耗の影響が走行
長検出に直接的に生じ易いという欠点も有する。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前述した従来技術に係るシ
ート走行速度測定装置に内在している各種の欠点に鑑
み、これを好適に解決するべく提案されたものであっ
て、シートの走行速度が急激に変化するような場合で
も、正確なシート走行速度を測定(検出)し得る手段を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した問題点を解決
し、所期の目的を好適に達成するため本発明は、長尺シ
ートの走行系に配設され、走行中の該シートに当接して
その走行速度を測定するメジャリングロール式の走行速
度測定装置であって、大径でかつ比較的大きい慣性を有
し、これに第1回転信号発生器を同心的に接続してなる
第1メジャリングロールと、この第1回転信号発生器か
らの回転信号を速度電圧に変換する第1トランスジュー
サと、この第1トランスジューサで変換された速度電圧
から低周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ
と、小径でかつ比較的小さい慣性を有し、これに第2回
転信号発生器を同心的に接続してなる第2メジャリング
ロールと、この第2回転信号発生器からの回転信号を速
度電圧に変換する第2トランスジューサと、この第2ト
ランスジューサで変換された速度電圧から高周波成分の
速度電圧だけを取出す低周波フィルタと、前記高周波フ
ィルタからの低周波成分の速度電圧および前記低周波フ
ィルタからの高周波成分の速度電圧を合成して、シート
走行系の制御回路に適切な走行速度指令を与える信号合
成器とから構成したことを特徴とする。
【0008】同じく前述した問題点を解決し、所期の目
的を好適に達成するため本願の別の発明は、長尺シート
の走行系に配設され、該シートの走行速度を測定する走
行速度測定装置であって、前記シートの走行経路に非接
触で配設され、シート走行速度に関係して周波数応答の
低いドップラ周波数を出力するレーザ・ドップラ式のシ
ート走行速度検出器と、このシート走行速度検出器より
得られるドップラ周波数の信号処理を行なう信号処理ユ
ニットと、この信号処理ユニットより得られる速度電圧
から低周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ
と、小径でかつ比較的小さい慣性を有し、これに回転信
号発生器を同心的に接続してなるメジャリングロール
と、この回転信号発生器からの回転信号を速度電圧に変
換するトランスジューサと、 このトランスジューサで
変換された速度電圧から高周波成分の速度電圧だけを取
出す低周波フィルタと、前記高周波フィルタからの低周
波成分の速度電圧および前記低周波フィルタからの高周
波成分の速度電圧を合成して、シート走行系の制御回路
に適切な走行速度指令を与える信号合成器とから構成し
たことを特徴とする。
【0009】同じく前述した問題点を解決し、所期の目
的を好適に達成するため本願の更に別の発明は、長尺シ
ートの走行系に配設され、該シートの走行速度を測定す
る走行速度測定装置であって、前記シートの走行経路に
非接触で配設され、シート走行速度に関係して周波数応
答の高いドップラ周波数を出力するレーザ・ドップラ式
のシート走行速度検出器と、このシート走行速度検出器
より得られるドップラ周波数の信号処理を行なう信号処
理ユニットと、この信号処理ユニットより得られる速度
電圧から高周波成分の速度電圧だけを取出す低周波フィ
ルタと、大径でかつ比較的大きい慣性を有し、これに回
転信号発生器を同心的に接続してなるメジャリングロー
ルと、この回転信号発生器からの回転信号を速度電圧に
変換するトランスジューサと、 このトランスジューサ
で変換された速度信号から低周波成分の速度電圧だけを
取出す高周波フィルタと、前記低周波フィルタからの高
周波成分の速度電圧および前記高周波フィルタからの低
周波成分の速度電圧を合成して、シート走行系の制御回
路に適切な走行速度指令を与える信号合成器とから構成
したことを特徴とする。
【0010】同じく前述した問題点を解決し、所期の目
的を好適に達成するため本願の更に別の発明は、長尺シ
ートの走行系に配設され、該シートの走行速度を測定す
る走行速度測定装置であって、前記シートの走行経路に
非接触で配設され、シート走行速度に関係しかつ周波数
応答が比較的低いドップラ周波数を出力するレーザ・ド
ップラ式の第1シート走行速度検出器と、この第1シー
ト走行速度検出器より得られるドップラ周波数の信号処
理を行なう信号処理ユニットと、この信号処理ユニット
より得られる速度電圧から低周波成分の速度電圧だけを
取出す高周波フィルタと、前記シートの走行経路に非接
触で配設され、シート走行速度に関係しかつ周波数応答
が比較的高いドップラ周波数を出力するレーザ・ドップ
ラ式の第2シート走行速度検出器と、この第2シート走
行速度検出器より得られるドップラ周波数の信号処理を
行なう信号処理ユニットと、この信号処理ユニットより
得られる速度電圧から高周波成分の速度電圧だけを取出
す低周波フィルタと、前記高周波フィルタからの低周波
成分の速度電圧および前記低周波フィルタからの高周波
成分の速度電圧を合成して、シート走行系の制御回路に
適切な走行速度指令を与える信号合成器とから構成した
ことを特徴とする。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係るシート走行系におけるシ
ート走行速度測定装置を、好適な実施例を挙げて、添付
図面を参照しながら以下説明する。なお、図Aに関して
説明した部材と同一の部材については、同じ参照符号で
指示するものとする。
【0012】(第1発明について)図1は、第1発明に係
るシート走行速度測定装置の実施例を、そのブロック回
路と共に概略的に示したものである。すなわち実施例に
係る速度測定装置は、段ボールシート16の走行系に、
大径でかつ比較的大きい慣性を有する第1メジャリン
グロール18と、小径でかつ比較的小さい慣性を有す
る第2メジャリングロール20とを個別に配設した基本
構成を有している。第1メジャリングロール18の軸体
には、パルス発生器に代表される第1回転信号発生器2
2が同心的に接続され、また第2メジャリングロール2
0の軸体には、同じくパルス発生器に代表される第2回
転信号発生器24が同心的に接続され、各ロール本体1
2を段ボールシート16に適度の圧力で当接させてい
る。従って段ボールシート16の走行に伴い、第1およ
び第2メジャリングロール18,20は該シートと追従
的に回転する。なお第1および第2回転信号発生器2
2,24としては、前記パルス発生器以外に、内部に永
久磁石の磁極を有して回転数に比例した電圧を発生する
速度発電機も好適に使用される。
【0013】前記第1パルス発生器22は、パルス信号
を直流速度電圧に変換する第1パルス・速度変換器26
に接続され、この第1パルス・速度変換器26は変換さ
れた直流速度電圧から低周波成分の直流速度電圧だけを
取出す高周波フィルタ28に接続されている。すなわち
第1パルス発生器22からのパルス信号は、低周波成分
も高周波成分も含んでいるが、第1メジャリングロール
18が大径であるために前記パルス信号の周期は一般に
大きくなる。従って第1パルス・速度変換器26で直流
速度電圧に変換された速度信号は低周波成分を比較的多
く含んでいることになるので、前記高周波フィルタ28
により高周波成分を除去し、直流速度電圧である速度信
号を主として低周波成分で構成することにしたものであ
る。
【0014】また第2パルス発生器24は、パルス信号
を直流速度電圧に変換する第2パルス・速度変換器30
に接続され、この第2パルス・速度変換器30は変換さ
れた直流速度電圧から高周波成分の直流速度電圧だけを
取出す低周波フィルタ32に接続されている。すなわち
第2パルス発生器24からのパルス信号は、低周波成分
も高周波成分も含んでいるが、第2メジャリングロール
20が小径であるために、先とは逆に前記パルス信号の
周期は一般に小さくなる。従って第2パルス・速度変換
器30で直流速度電圧に変換された速度信号は、高周波
成分を比較的多く含んでいることになるので、前記低周
波フィルタ32により低周波成分を除去し、直流速度電
圧である速度信号を主として高周波成分で構成するよう
にしたものである。
【0015】そして高周波フィルタ28および低周波フ
ィルタ32の出力側は、信号合成器34に入力接続され
ている。すなわち高周波フィルタ28で濾去されて、主
として低周波成分の直流速度電圧からなる速度信号と、
前記低周波フィルタ32で濾去され、主として高周波成
分の直流速度電圧からなる速度信号とは、この信号合成
器34中で周波数の合成がなされる。この濾去後の低周
波成分と高周波成分とを合成して得られた速度信号は、
第1の大径メジャリングロール18が段ボールシート1
6との間で生じ得るスベリや、第2の小径メジャリング
ロール20が該シート16の谷部16aを凹ませること
によるシート走行速度の誤差が除去された素性の良い速
度信号であると考えられる。従って該速度信号を走行速
度指令として、段ボールシート走行系の制御回路に与え
れば、段ボールシート16における走行速度の変動に対
し迅速に追従可能で、しかも走行速度の測定精度も向上
させ得るものである。
【0016】(第2発明について)図2は、第2発明の実
施例に係るシート走行速度測定装置を、そのブロック回
路と共に概略的に示したものである。この実施例の速度
測定装置は、段ボールシート16の走行系に非接触で
配設したレーザ・ドップラ式のシート走行速度検出器3
6と、段ボールシート16の走行系に該シートと接触
するよう配設され、小径でかつ比較的小さい慣性を有す
るメジャリングロール38とを備えている。ここでレー
ザ・ドップラ式の速度検出器36は、段ボールシート1
6に照射したレーザ光の反射を受けてシート走行速度に
関係するドップラ周波数を出力するものである。ここで
レーザ・ドップラ式速度検出器の測定原理を簡単に説明
すると、例えばレーザ発信器から走行体(一例として段
ボールシート)に照射されるレーザビームを2本の平行
光線に分け、これを光学系のレンズで1点に収束させる
と、干渉縞(Interference Fringe)がビームの交差部(測
定点)に生ずる。この干渉縞の間隔Dは、レーザの波長
λとビームの交差角θとにより決定される。すなわちD
=λ/2(sinθ/2)
【0017】また干渉縞の強度は、交差部の中心では正
規分布することが確認されている。そして走行体の表面
に含まれる微粒子が干渉縞の明部に来ると散乱光が強
く、該干渉縞の暗部に来ると散乱光が弱くなる。しかも
散乱光の強度変化の周期は、干渉縞の間隔が一定である
ので、粒子速度V(殆どの場合に走行体の速度に等しい)
に比例している。従って散乱光の単位時間当りの変化f
は、次式で与えられる。 f=V/D この散乱光の単位時間当りの変化fは、ドップラ周波数
と一般に称される。従って走行体の速度V(すなわち粒
子速度)は、次式で求められる。 V=λ/2(sinθ/2)・f ここでλ(レーザの波長)およびθ(ビームの交差角)は、
使用するレーザと光学系のレンズにより決まる定数であ
るから、ドップラ周波数fを測定することによって、前
記走行体の速度Vが求められるというものである。また
段ボールシートの如き走行体の長さを計測するには、該
走行体が単位時間t内に移動した距離xを算出すること
になる。すなわちx=V・tによって、容易に走行体の
長さを求めることができる。
【0018】本願の第2発明では、一方の速度検出器と
して前述の測定原理に係るレーザ・ドップラ式検出器を
使用することにしたものである。このレーザ・ドップラ
式検出器には、周波数応答の低いタイプのもの(高周波
成分も含む)と、周波数応答の高いタイプのもの(低周波
成分も含む)とが存在する。この第2発明では、前者の
周波数応答の低いタイプのレーザ・ドップラ式検出器3
6を第1の検出器として採用するもので、これは段ボー
ルシート16の走行経路に近接し、かつ該シートとは非
接触となるよう配設される。このレーザ・ドップラ式検
出器36の出力側は、ドップラ周波数の信号処理を行な
う信号処理ユニット37を介して高周波フィルタ40に
接続されている。この高周波フィルタ40は、前記信号
処理ユニット37より得られる速度電圧から低周波成分
の速度電圧だけを取出して、これを信号合成器42に入
力するようになっている。
【0019】また他方の速度検出器としては、第1発明
で使用したと同じく、小径でかつ比較的小さい慣性を有
するメジャリングロール38が採用される。このメジャ
リングロール38の軸体には、パルス発生器に代表され
る回転信号発生器44が同心的に接続され、ロール本体
46を段ボールシート16に適度の圧力で当接させてい
る。このパルス発生器44は、パルス信号を直流速度電
圧に変換するパルス・速度変換器48に接続され、この
パルス・速度変換器48は、直流速度電圧である速度信
号から高周波成分の直流速度電圧だけを取出す低周波フ
ィルタ50に接続されている。すなわち第1発明に関し
て述べた如く、メジャリングロール38が小径であるた
めにパルス信号の周期は一般に小さくなり、従ってパル
ス・速度変換器48で変換された直流速度電圧としての
速度信号は、高周波成分を比較的多く含んでいることに
なるので、前記低周波フィルタ50により低周波成分を
除去し、直流速度電圧としての速度信号を主として高周
波成分で構成させるようにしたものである。
【0020】この低周波フィルタ50の出力側も、前記
信号合成器42に接続されている。すなわち前記高周波
フィルタ40で濾去され、主として低周波成分の直流速
度電圧で構成される速度信号と、前記低周波フィルタ5
0で濾去され、主として高周波成分の直流速度電圧で構
成される速度信号とは、この信号合成器42中で周波数
の合成がなされる。このように濾去後の低周波成分と高
周波成分とを合成して得られた直流速度電圧としての速
度信号は、走行速度指令として段ボールシート走行系の
制御回路に与えられる。これにより段ボールシート16
における走行速度の変動に対し迅速に追従可能となり、
しかも走行速度の測定精度も向上させられる。
【0021】(第3発明について)図3は、第3発明の実
施例に係るシート走行速度測定装置を、そのブロック回
路と共に概略的に示したものである。この実施例の速度
測定装置は基本的に第2発明と同じであるが、レーザ・
ドップラ式のシート走行速度検出器52は、シート走行
速度に関係して周波数応答の高いドップラ周波数を出力
するタイプが選定されている。従ってシート走行速度検
出器52には、信号処理ユニット53を介して変換され
た直流速度電圧から高周波成分の直流速度電圧だけを取
出す低周波フィルタ54が接続される。また回転信号発
生器56を同心的に接続したメジャリングロール58
は、大径でかつ比較的大きい慣性を有するものが選定さ
れている。この回転信号発生器56は、例えばパルス信
号を直流速度電圧に変換するパルス・速度変換器60に
接続され、更にパルス・速度変換器60は直流速度電圧
としての速度信号から低周波成分の直流速度電圧だけを
取出す高周波フィルタ62に接続されている。そして前
記低周波フィルタ54および高周波フィルタ62は、信
号合成器64に夫々接続されている。
【0022】(第4発明について)図4は、第4発明の実
施例に係るシート走行速度測定装置を、そのブロック回
路と共に概略的に示したものである。この実施例の速度
測定装置は、第1の速度検出器66および第2の速度検
出器68の何れにもレーザ・ドップラ式の検出器を採用
することにしたものである。但し、第1のレーザ・ドッ
プラ式検出器66は、周波数応答が比較的低いドップラ
周波数を出力するタイプが選定され、従ってこれには、
変換された直流速度電圧から低周波成分の直流速度電圧
だけを取出す高周波フィルタ70が信号処理ユニット6
9を介して接続される。また第2のレーザ・ドップラ式
検出器68は、周波数応答が比較的高いドップラ周波数
を出力するタイプが選定され、従ってこれには、変換さ
れた直流速度電圧から高周波成分の直流速度電圧だけを
取出す低周波フィルタ72が信号処理ユニット71を介
して接続される。そして前記高周波フィルタ70および
低周波フィルタ72は、信号合成器74に夫々接続さ
れ、ここで低周波成分および高周波成分を合成すること
により、シート走行系の制御回路に適切な走行速度指令
を与えるようになっている。
【0023】
【発明の効果】第1発明は、大径でかつ大きい慣性を有
する第1メジャリングロールと、小径でかつ小さい慣性
を有する第2メジャリングロールとを組み合わせる接触
式の速度検出器に関し、第2発明は、周波数応答の低い
レーザ・ドップラ式のシート走行速度検出器と、小径で
小さい慣性を有するメジャリングロールとを組み合わせ
る非接触および接触式の速度検出器に関するものであ
る。また第3発明は、第2発明とは逆に、周波数応答の
高いレーザ・ドップラ式のシート走行速度検出器と、大
径で大きい慣性を有するメジャリングロールとを組み合
わせる非接触および接触式の速度検出器に関し、更に第
4発明は、周波数応答の低いレーザ・ドップラ式の第1
シート走行速度検出器と、周波数応答の高いレーザ・ド
ップラ式の第2シート走行速度検出器とを組み合わせる
非接触式の速度検出器に関するものである。そして第1
発明〜第4発明における何れのシート走行速度測定装置
であっても、例えば段ボールシートや紙シートその他フ
ィルムの如き長尺シートの走行系に好適に使用され、走
行速度の変動に対し迅速に追従可能であると共に、測定
精度も良好に向上させ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の好適な第1発明に係るシート走行速度測
定装置を、そのブロック回路と共に示す概略図である。
【図2】本願の第2発明に係るシート走行速度測定装置
を、そのブロック回路と共に示す概略図である。
【図3】本願の第3発明に係るシート走行速度測定装置
を、そのブロック回路と共に示す概略図である。
【図4】本願の第4発明に係るシート走行速度測定装置
を、そのブロック回路と共に示す概略図である。
【図5】従来技術に係るシート走行速度を検出する手段
を示す概略斜視図である。
【図6】従来技術に係る別のシート走行速度を検出する
手段を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
16 長尺シート(段ボールシート) 18 第1メジャリングロール(大径) 20 第2メジャリングロール(小径) 22 第1回転信号発生器(パルス発生器,速度発電機) 24 第2回転信号発生器(パルス発生器,速度発電機) 26 第1トランスジューサ 28 高周波フィルタ 30 第2トランスジューサ 32 低周波フィルタ 34 信号合成器 36 レーザ・ドップラ式速度検出器 38 小径メジャリングロール 40 高周波フィルタ 42 信号合成器 44 回転信号発生器 48 トランスジューサ 50 低周波フィルタ 52 レーザ・ドップラ式速度検出器(周波数応答の高
い) 54 低周波フィルタ 56 回転信号発生器 58 大径メジャリングロール 60 トランスジューサ 62 高周波フィルタ 64 信号合成器 66 レーザ・ドップラ式速度検出器(第1検出器) 68 レーザ・ドップラ式速度検出器(第2検出器) 70 高周波フィルタ 72 低周波フィルタ 74 信号合成器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺シート(16)の走行系に配設され、走
    行中の該シート(16)に当接してその走行速度を測定する
    メジャリングロール式の走行速度測定装置であって、 大径でかつ比較的大きい慣性を有し、これに第1回転信
    号発生器(22)を同心的に接続してなる第1メジャリング
    ロール(18)と、 この第1回転信号発生器(22)からの回転信号を速度電圧
    に変換する第1トランスジューサ(26)と、 この第1トランスジューサ(26)で変換された速度電圧か
    ら低周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ(2
    8)と、 小径でかつ比較的小さい慣性を有し、これに第2回転信
    号発生器(24)を同心的に接続してなる第2メジャリング
    ロール(20)と、 この第2回転信号発生器(24)からの回転信号を速度電圧
    に変換する第2トランスジューサ(30)と、 この第2トランスジューサ(30)で変換された速度電圧か
    ら高周波成分の速度電圧だけを取出す低周波フィルタ(3
    2)と、 前記高周波フィルタ(28)からの低周波成分の速度電圧お
    よび前記低周波フィルタ(32)からの高周波成分の速度電
    圧を合成して、シート走行系の制御回路に適切な走行速
    度指令を与える信号合成器(34)とから構成したことを特
    徴とするシート走行速度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2回転信号発生器(22,
    24)は、パルス発生器である請求項1記載のシート走行
    速度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2回転信号発生器(22,
    24)は、速度発電機である請求項1記載のシート走行速
    度測定装置。
  4. 【請求項4】 長尺シート(16)の走行系に配設され、該
    シート(16)の走行速度を測定する走行速度測定装置であ
    って、 前記シート(16)の走行経路に非接触で配設され、シート
    走行速度に関係して周波数応答の低いドップラ周波数を
    出力するレーザ・ドップラ式のシート走行速度検出器(3
    6)と、 このシート走行速度検出器(36)より得られるドップラ周
    波数の信号処理を行なう信号処理ユニット(37)と、 この信号処理ユニット(37)より得られる速度電圧から低
    周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ(40)
    と、 小径でかつ比較的小さい慣性を有し、これに回転信号発
    生器(44)を同心的に接続してなるメジャリングロール(3
    8)と、 この回転信号発生器(44)からの回転信号を速度電圧に変
    換するトランスジューサ(48)と、 このトランスジューサ(48)で変換された速度電圧から高
    周波成分の速度電圧だけを取出す低周波フィルタ(50)
    と、 前記高周波フィルタ(40)からの低周波成分の速度電圧お
    よび前記低周波フィルタ(50)からの高周波成分の速度電
    圧を合成して、シート走行系の制御回路に適切な走行速
    度指令を与える信号合成器(42)とから構成したことを特
    徴とするシート走行速度測定装置。
  5. 【請求項5】 長尺シート(16)の走行系に配設され、該
    シート(16)の走行速度を測定する走行速度測定装置であ
    って、 前記シート(16)の走行経路に非接触で配設され、シート
    走行速度に関係して周波数応答の高いドップラ周波数を
    出力するレーザ・ドップラ式のシート走行速度検出器(5
    2)と、 このシート走行速度検出器(52)より得られるドップラ周
    波数の信号処理を行なう信号処理ユニット(53)と、 この信号処理ユニット(53)より得られる速度電圧から高
    周波成分の速度電圧だけを取出す低周波フィルタ(54)
    と、 大径でかつ比較的大きい慣性を有し、これに回転信号発
    生器(56)を同心的に接続してなるメジャリングロール(5
    8)と、 この回転信号発生器(56)からの回転信号を速度電圧に変
    換するトランスジューサ(60)と、 このトランスジューサ(60)で変換された速度信号から低
    周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ(62)
    と、 前記低周波フィルタ(54)からの高周波成分の速度電圧お
    よび前記高周波フィルタ(62)からの低周波成分の速度電
    圧を合成して、シート走行系の制御回路に適切な走行速
    度指令を与える信号合成器(64)とから構成したことを特
    徴とするシート走行速度測定装置。
  6. 【請求項6】 長尺シート(16)の走行系に配設され、該
    シート(16)の走行速度を測定する走行速度測定装置であ
    って、 前記シート(16)の走行経路に非接触で配設され、シート
    走行速度に関係しかつ周波数応答が比較的低いドップラ
    周波数を出力するレーザ・ドップラ式の第1シート走行
    速度検出器(66)と、 この第1シート走行速度検出器(66)より得られるドップ
    ラ周波数の信号処理を行なう信号処理ユニット(69)と、 この信号処理ユニット(69)より得られる速度電圧から低
    周波成分の速度電圧だけを取出す高周波フィルタ(70)
    と、 前記シート(16)の走行経路に非接触で配設され、シート
    走行速度に関係しかつ周波数応答が比較的高いドップラ
    周波数を出力するレーザ・ドップラ式の第2シート走行
    速度検出器(68)と、 この第2シート走行速度検出器(68)より得られるドップ
    ラ周波数の信号処理を行なう信号処理ユニット(71)と、 この信号処理ユニット(71)より得られる速度電圧から高
    周波成分の速度電圧だけを取出す低周波フィルタ(72)
    と、 前記高周波フィルタ(70)からの低周波成分の速度電圧お
    よび前記低周波フィルタ(72)からの高周波成分の速度電
    圧を合成して、シート走行系の制御回路に適切な走行速
    度指令を与える信号合成器(74)とから構成したことを特
    徴とするシート走行速度測定装置。
JP30580493A 1993-11-10 1993-11-10 シート走行系におけるシート走行速度測定装置 Pending JPH07134138A (ja)

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