JPH07127817A - 低NOxガス焚バーナ - Google Patents

低NOxガス焚バーナ

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JPH07127817A
JPH07127817A JP27578993A JP27578993A JPH07127817A JP H07127817 A JPH07127817 A JP H07127817A JP 27578993 A JP27578993 A JP 27578993A JP 27578993 A JP27578993 A JP 27578993A JP H07127817 A JPH07127817 A JP H07127817A
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combustion
secondary air
primary
cone
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孝一 松井
Satoshi Shibata
聡 柴田
Yoshifumi Nakajima
祥文 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス焚バーナに於いて、高負荷燃焼でも、N
OxやCO等の発生を大幅に低減できるようにする。 【構成】 バーナスロートリング12、一次空気供給室
13及び二次空気供給室14を備えたウインドボックス
5と、一次空気供給室13に理論空気量以下の一次空気
20aを供給してこれを旋回させてバーナスロートリン
グ12へ供給する一次空気供給機構6と、二次空気供給
室14の二次空気20bを一次空気20aによる一次燃
焼部33の下流側中心に向けて噴出させる複数の二次空
気ノズル7と、二次空気ノズル7から燃焼室3内に一次
空気量より多い二次空気20bを供給させる二次空気供
給機構8と、一次空気20aをバーナスロートリング1
2へ導くと共にその一部を旋回させながら内部へ導入す
るコーン9と、ガスGをコーン9内へ噴出して一次空気
20aの一部と予混合させると共にこれをコーン9先端
から燃焼室3内へ噴出させるステム機構10とから構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として蒸気ボイラや
温水ボイラ等に用いられるものであり、燃料にガスを使
用した低NOxガス焚バーナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸気ボイラや温水ボイラのバーナ
に於いては、NOx(窒素酸化物)の低減対策として、
排ガス循環燃焼,水添燃焼,水蒸気噴射燃焼等の方式が
採用されている。
【0003】即ち、排ガス循環燃焼方式は、排ガスの一
部をバーナ部に再循環して酸素分圧を下げることによっ
て低NOx化を図るものであり、又、水添燃焼,水蒸気
噴射燃焼方式は、燃焼室に水,水蒸気を吹き込んで火炎
温度を下げることによって低NOx化を図るものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、排ガス循環燃
焼方式では、燃焼用送風機により排ガスを強制循環させ
る場合、火炎の不安定や燃焼用空気系の汚れ等を避ける
ために、排ガス再循環量を或る程度以上増大させること
ができず、充分な低NOx化を図り得ない。又、排ガス
を自己循環させる場合、低負荷条件下では排ガスの再循
環率が低下する為に、効果的な低NOx化を図り得な
い。更に、何れの場合にも送風機能力を必要以上に高く
しておく必要があり、コスト面での問題もある。
【0005】又、水添燃焼,水蒸気噴射燃焼方式では、
水の吹き込みにより缶体腐食が生じる虞れがあり、ボイ
ラ効率も低下する。更に、ポンプ等の水吹き込み装置が
別途必要となり、コスト面でも問題がある。然も、水蒸
気噴射燃焼方式では、ボイラの発生蒸気を利用すると、
ボイラ効率が低下し、ボイラの発生蒸気を利用しない場
合或いは利用できない場合には、蒸気発生装置等が別途
必要となり、大幅なコストアップとなる。
【0006】一方、ガスを燃料とするガス焚バーナに於
いては、分割燃焼、濃淡燃焼、自己再循環燃焼等の方式
を採用することにより、NOxの発生量が50ppm台
の低NOxガス焚バーナが実用に供されている。然し乍
ら、前記低NOxガス焚バーナを、出力が40万kca
l/h〜200万kcal/m3 hで火炉負荷が250
万kcal/m3 h以上のボイラに適用した場合、NO
xの発生量を40ppm(O2 =0%換算)以下に抑え
ることは困難であった。特に、ガス焚バーナは油焚バー
ナに比較して規制が厳しくなって居り、極めて問題であ
る。
【0007】本発明は、かかるボイラ機能上,コスト上
での問題を生じることなく、高負荷燃焼のボイラに於い
ても、NOxの発生を大幅に低減することができる低N
Oxガス焚バーナを提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の低NOxガス焚バーナは、中心部に燃焼室
の軸線に一致して燃焼室に連通するバーナスロートリン
グを有し、バーナスロートリングに連通する一次空気供
給室及びこれの周囲に形成された二次空気供給室を備え
たウインドボックスと、ウインドボックスに設けられ、
一次空気供給室に供給される一次空気量を理論空気量以
下に制御すると共に一次空気をバーナスロートリングへ
旋回流をなして供給する一次空気供給機構と、バーナス
ロートリングの周囲に二次空気供給室と燃焼室とを連通
すべく所定間隔を隔てて配置され、二次空気を一次空気
による一次燃焼部の下流側中心に向けて噴出させるべく
且つ二次空気ノズルからの噴出空気流がその上流側に於
いては相互に干渉しないように、燃焼室の軸線に対して
傾斜させた複数の二次空気ノズルと、ウインドボックス
に設けられ、二次空気ノズルから燃焼室内に一次空気量
より多い二次空気を供給する二次空気供給機構と、ウイ
ンドボックスの中心部に配設され、旋回した一次空気を
バーナスロートリングへ導くと共に一次空気の一部を旋
回させながら内部へ導入するコーンと、コーンの中心部
に同心円状に配設され、ガスを遠心方向へ噴出してコー
ン内の一次空気と予混合させると共に予混合したガス混
合気体をコーン先端から燃焼室内へ略遠心方向へ噴出さ
せるステム機構とから構成したことに特徴がある。
【0009】
【作用】一次空気供給機構により一次空気供給室に供給
された一次空気は、旋回しながらコーンに案内されてバ
ーナスロートリングから燃焼室へ導かれる。又、一次空
気の一部は旋回力を与えられてコーン内に導入され、ス
テムからコーン内に噴出されるガスと予混合された後、
コーン先端から燃焼室内へ噴出される。コーン先端から
噴出するガス混合気体は、コーンとバーナスロートリン
グ間から噴出する一次空気と共に着火燃焼される。この
とき、一次空気を理論燃焼空気量より少ない状態で燃焼
室に供給させるから、燃焼室に於いては還元燃焼をなす
一次燃焼部が形成されることになる。然も、一次燃焼部
に於いては、一次空気の旋回等により生成した還元ガス
たる燃焼ガスが再循環せしめられ、滞留時間が増大して
安定した燃焼が継続されることになる。一方、二次空気
供給機構により二次空気供給室に供給された二次空気
は、二次空気ノズルから一次燃焼部の下流側中心に向け
て吹き込まれる。これにより、一次燃焼ガスの再循環領
域の下流側に於いて拡散燃焼による二次燃焼部が形成さ
れ、燃焼室内での完全燃焼が達成されることになる。即
ち、噴出空気流の下流側に於いては空気が拡散混合して
均一な緩慢燃焼が行われ、噴出空気流の上流側では空気
が拡散しないで顕著な酸化燃焼が行われる。このよう
に、一次空気及び二次空気の供給により、上流側に於い
ては還元炎と酸化炎とが明瞭に区別されて混在し、下流
側に至るに従って両炎が徐々に拡散,混合していく状態
で二段燃焼されることから、NOx低減が困難とされる
ガス焚きの高負荷燃焼に於いても、NOxやCO等の発
生を大幅に低減することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の実施例に係る低NOxガス
焚バーナを装着した温水ボイラ(出力:50万kcal
/h、火炉負荷:約250万kcal/m3 h)の概略
部分縦断面図である。尚、図1に於いて、1は缶水を貯
留する金属板製のボイラ本体、1aはボイラ本体を形成
する缶板、2は缶水中に浸漬配置されて燃焼室3を形成
する火炉、4はバーナ取付けフランジである。
【0011】前記低NOxガス焚バーナは、図1に示す
如く、燃焼室3の軸線に一致する状態でバーナ取付けフ
ランジ4に取り付けられて居り、ウインドボックス5
と、一次空気供給機構6と、二次空気ノズル7と、二次
空気供給機構8と、コーン9と、ステム機構10とを具
備するものである。
【0012】前記ウインドボックス5は、燃焼室3の軸
線に一致して配置されて居り、図1及び図2に示す如
く、バーナ取付けフランジ4に固定され、内側壁、外側
壁及び外周壁から成るボックス状の本体11と、燃焼室
3の軸線に一致させて内側壁の中心部に貫通固着され、
燃焼室3に連通する筒状のバーナスロートリング12
と、本体11内に配置され、本体11内を、バーナスロ
ートリング12に連通する一次空気供給室13とこれの
外側に位置する二次空気供給室14とに区画する仕切円
筒15及び環状板16等から構成されている。尚、図1
に於いて、17は内側壁に取り付けた耐火物、18は外
側壁の中心部に取り付けたバーナプレートであり、この
バーナプレート18にはコーン9、ステム機構10、パ
イロットバーナ19及び火炎検出器(図示省略)が取り
付けられている。
【0013】前記一次空気供給機構6は、ウインドボッ
クス5に設けられて居り、一次空気供給室13に供給さ
れる一次空気量を理論空気量以下に制御すると共に一次
空気20aをバーナスロートリング12へ旋回流をなし
て供給するものである。具体的には、一次空気供給機構
6は、図1及び図2に示す如く、仕切円筒15に一次空
気供給室13と二次空気供給室14とを連通する連通部
21を形成し、この連通部21に手動式若しくは自動式
の一次空気量調整用ダンパ22を配設すると共に、一次
空気供給室13内に複数枚の旋回ベーン23を環状に並
列配置して成る。即ち、後述する二次空気供給機構8に
より二次空気供給室14に供給された燃焼用空気20の
一部を連通部21から一次空気供給室13に導き、これ
を一次空気20aとして旋回ベーン23により旋回させ
てバーナスロートリング12へ供給するようになってい
る。尚、一次空気量調整用ダンパ22の開度は、一次空
気供給室13から燃焼室3に供給される一次空気量が理
論空気量以下となるように設定されて居り、この実施例
では、一次空気20aが理論燃焼空気量に対して0.1
5〜0.8となるように設定されている。又、一次空気
20aのスワール数は、バーナスロートリング12の内
径、旋回ベーン23の形状等によって決定されるが、通
常、旋回流のスワール数Sが0.3〜0.8となるよう
に設計しておくことが好ましい。ここで、スワール数と
はS=Gφ/(Gx/(d/2))で定義される旋回の
度合をいう(Gφ:噴流内の角運動量,Gx:噴流内の
軸線方向運動量,d:バーナスロートの直径)。
【0014】前記二次空気ノズル7は、図1及び図3に
示す如く、金属筒から形成されて居り、バーナスロート
リング12の周囲環状領域(同心領域)に所定間隔を隔
てて並列配置され、二次空気供給室14と燃焼室3とを
連通すべく耐火物17及び本体11の内側壁に貫通固定
されている。又、二次空気ノズル7は、二次空気20b
を一次空気20aによる一次燃焼部33の下流側中心に
向けて噴出させるべく、燃焼室3の軸線に対して所定角
度θをなす傾斜姿勢とされている。ところで、各二次空
気ノズル7からの噴出空気流20b′は下流側に向かう
に従って漸次拡散されていくが、ノズル7の相互間隔,
本数及び傾斜角度θは、噴出空気流20b′が上流側に
於いては相互に干渉せず、下流側に於いて拡散,相互干
渉して、一次燃焼ガスの再循環領域の下方に入り込む
(以下「適正二次空気供給形態」という)ように、一次
燃焼ガスの再循環力,燃焼室3の形状等に応じて適宜に
設定される。一般には、4,5本のノズルを20〜25
°の傾斜姿勢で等間隔に配置しておくのが好ましい。こ
の実施例では、5本のノズル(外径34mm、肉厚3m
mのステンレス製パイプ)を20°の傾斜姿勢で等間隔
に配置してある。又、二次空気20bの噴出速度は、上
記した適正二次空気供給形態を確保するために必要な条
件であり、一般には、当該ボイラに於ける定格(負荷1
00%)時の負荷条件下に於いて40m/s〜80m/
sとなるように設定しておくことが好ましい。
【0015】前記二次空気供給機構8は、ウインドボッ
クス5に設けられて居り、二次空気ノズル7から燃焼室
3内に一次空気量より多い二次空気20bを供給するも
のである。具体的には、二次空気供給機構8は、図1及
び図2に示す如く、二次空気供給室14に空気供給ダク
ト24を連通接続すると共に、この空気供給ダクト24
内にモータ25により開度制御される風量自動調整用ダ
ンパ26を配設し、送風機により空気供給ダクト24か
ら二次空気供給室14に供給される燃焼用空気20を燃
焼負荷に応じて自動制御するように構成されている。
尚、二次空気ノズル7から燃焼室3に供給される二次空
気20b量は、一次空気量より多くなっている。
【0016】前記コーン9は、ウインドボックス5の中
心部に配設されて居り、旋回ベーン23により旋回され
た一次空気20aをバーナスロートリング12へ導くと
共に一次空気20aの一部を旋回させながら内部へ導入
するものである。具体的には、コーン9は、円筒状を呈
し、ウインドボックス5内の中心部に燃焼室3の軸線に
一致して配置されて居り、バーナプレート18の内面に
取り付けられている。このコーン9の外周面には後述す
る保炎板28の外周縁部とバーナスロートリング12の
内周面との間隙が均一になるように芯出しガイド(図示
省略)が取り付けられている。又、コーン9の基端部に
は複数枚のコーンベーン27が設けられて居り、一次空
気供給室13内の一次空気20aの一部を旋回させなが
らコーン9内へ導入するように為されている。このコー
ンベーン27は、コーン9内に供給される一次空気20
aに旋回力を与えてコーン9内のガスGと均一に予混合
させると共に、コーン9先端からの予混合ガスの噴出方
向をも決めるものである。更に、コーン9の先端部には
バーナスロートリング12の内周面に対向する環状の保
炎板28が設けられて居り、当該保炎板28には焼損防
止用のスリットが全周に亘って形成されていると共にパ
イロットバーナ19用及び火炎監視用の切欠部が形成さ
れている。尚、保炎板28とバーナスロートリング12
の間隙から燃焼室3内に噴出される一次空気20aの流
速は、ボイラ負荷が50%の時で15m/s〜30m/
sとなるように設定しておくことが好ましい。
【0017】前記ステム機構10は、コーン9の中心部
に同心円状に配設されて居り、ガスGを遠心方向へ噴出
してコーン9内の一次空気20aと予混合すると共に予
混合したガス混合気体をコーン9の先端から燃焼室3内
へ略遠心方向へ噴出するものである。具体的には、ステ
ム機構10は、図1に示す如く、燃焼室3の軸線に一致
する状態でバーナプレート18の中心部に貫通状態で取
り付けられ、ガス供給配管、制御弁(図示省略)等を介
してガス供給源に接続された筒状のステム29と、ステ
ム29に取り付けられ、ステム29の軸線に一致する支
持軸30と、支持軸30に軸線方向へ移動可能に取り付
けられ、ステム29から噴出されるガス量を調整すると
共にガスGを遠心方向へ噴出させるガス量調整用円板3
1と、支持軸30の先端部に取り付けられ、コーン9の
先端部開口に位置してコーン9内のガス混合気体の噴出
方向及び噴出速度を決める円板32等から構成されてい
る。尚、コーン9から燃焼室3内に噴出されるガス混合
気体の噴出方向は、コーンベーン27の角度や円板32
の位置を変えることによって調整することができ、本実
施例ではガス混合気体の噴出角度θ′を50°〜100
°とすることが好ましい。又、ガス混合気体の噴出速度
は、低負荷(負荷50%)時で12m/s以上となるよ
うに設定しておくことが好ましい。
【0018】次に、前記低NOxガス焚バーナの作用に
ついて説明する。送風機からの燃焼用空気20は、空気
供給ダクト24及び風量自動調整用ダンパ26を経てウ
インドボックス5の二次空気供給室14に供給された
後、連通部21から一次空気供給室13に流入する一次
空気20aと、二次空気供給室14から二次空気ノズル
7を経て燃焼室3に供給される二次空気20bとに分け
られる。一次空気供給室13に流入した一次空気20a
は、旋回ベーン23により旋回させられ、更に予混合用
と火炎安定用に分けられる。即ち、一次空気20aの一
部は、コーンベーン27により旋回力が与えられてコー
ン9の内部に導入され、ステム29から遠心方向へ噴出
されるガスG(天然ガス13A)と予混合された後、コ
ーン9先端と円板32との間隙から略遠心方向へ噴出さ
れて燃焼室3に供給される。又、残りの一次空気20a
は、旋回しながらコーン9の外周面に沿って案内され、
保炎板28とバーナスロートリング12の間隙から燃焼
室3内に噴出される。そして、コーン9先端と円板32
の間隙から噴出するガス混合気体は、保炎板28とバー
ナスロートリング12の間隙から噴出する一次空気20
aと共にパイロットバーナ19により着火燃焼される。
尚、火炎形状は、ガス及び空気を環状に噴出させている
為、中空状の薄膜旋回火炎となる。
【0019】このとき、一次空気20aを理論空気量よ
り少ない状態で燃焼室3に供給させるから、燃焼室3に
於いては拡散、還元燃焼をなす一次燃焼部33が形成さ
れることになる。この一次燃焼部33に於いては、一次
空気20aが旋回流をなして供給されることから、保炎
板28による負圧部の形成とも相俟って、生成した還元
ガスたる燃焼ガスが再循環せしめられて、滞留時間が増
大して安定した燃焼が継続されることになる。然も、ガ
スGを一次空気20aの一部と十分に予混合し、保炎板
28とバーナスロートリング12間から一次空気20a
を旋回させて供給している為、均一な一次燃焼部33が
形成されることになり、ヒートスポットの発生が効果的
に防止され、ヒートスポットによるサーマルNOxの発
生を抑制できる。
【0020】又、二次空気ノズル7から二次空気20b
を一次燃焼部33の下流側中心に向けて吹き込むから、
一次燃焼ガスの再循環領域の下流側に於いて拡散燃焼に
よる二次燃焼部34が形成され、燃焼室3内での完全燃
焼が達成されることになる。即ち、噴出空気流20b′
の下流側に於いては空気が拡散混合して均一な緩慢燃焼
が行われ、噴出空気流20b′の上流側では理論空気量
以下での還元燃焼が行われる。従って、噴出空気流20
b′の上流側部分に於いては、還元炎(輝炎)の周囲に
酸化炎(目視透明)が部分的に食い込んだ炎形態を呈す
るのであり、二次空気ノズル7直下の環状領域に於いて
還元炎と酸化炎とが明瞭に区別されて混在し、両炎の境
界面積が大きくなっている。
【0021】このように、一次空気20a及び二次空気
20bの供給により、上流側に於いては還元炎と酸化炎
とが明瞭に区別されて混在し、下流側に至るに従って両
炎が徐々に拡散,混合していく状態で二段燃焼されるこ
とから、NOx低減が困難とされる高負荷燃焼に於いて
も、NOxを大幅に低減することができ、且つCO等の
発生も良好に抑制することができる。
【0022】図4は上記実施例の構成のものに於いて、
負荷100%,50%の条件下で燃焼実験を行い、一次
空気量とNOx発生量(ppm(O2 =0%換算、以下
において同じ))及びCO発生量(ppm)との関係を
グラフ化したものであり、実線は100%負荷の場合を
示し、鎖線は50%負荷の場合を示す。グラフからも明
らかなように、本発明に係る低NOxガス焚バーナによ
れば、高負荷燃焼に於いてもNOx発生量、CO発生量
を著しく低減されることが確認された。尚、上記実施例
の構成のものに於いて、燃焼室3内の最高温度(二次燃
焼部34が最高温度を示す)が定格時(負荷100%)
で1130℃以下であった。ところで、ガスG燃料のN
Ox対策としてサーマルNOx対策となるが、温度が1
300℃以下ではNOxの発生量は非常に少なくなるこ
とが知られている。従って、燃焼室3の温度が1130
℃以下になる上記実施例の構成のものに於いては、NO
x発生量が非常に少ないことが理解される。
【0023】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲に於いて適
宜に改良・変更することができる。
【0024】例えば、上記実施例に於いては、ウインド
ボックス5内に一次空気供給室13と二次空気供給室1
4とを連通する連通部21を設け、空気供給ダクト24
から二次空気供給室14に供給された燃焼用空気20の
一部を連通部21から一次空気供給室13に導くように
したが、他の実施例に於いては、連通部21を省略する
と共に一次空気供給室13にダンパを設けた別の空気供
給ダクトを連通接続し、一次空気供給室13及び二次空
気供給室14に各空気供給ダクトから一次空気20a及
び二次空気20bを別々に供給するようにしても良い。
【0025】上記実施例に於いては、ボックス状の本体
11内を仕切円筒15及び環状板16で仕切って一次空
気供給室13と二次空気供給室14を形成するようにし
たが、仕切円筒15のみで仕切っても良い。
【0026】上記実施例に於いては、ステム29の先端
開口部分にガス量調整用円板31を配置し、ステム29
とガス量調整用円板31との間隙からガスGを遠心方向
へ噴出するようにしたが、他の実施例に於いては、ステ
ム29の先端開口を閉塞し、ステム29の先端部外周壁
に複数のノズル孔を形成して各ノズルからガスGを遠心
方向へ噴出するようにしても良い。
【0027】上記実施例に於いては、低NOxガス焚バ
ーナを温水ボイラに適用したが、蒸気ボイラ等に適用し
ても良く、又、燃焼室3が横向き,縦向きとなるボイラ
にも適用できることはいうまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、NOxやCOの発生を大幅に抑制すること
ができ、特に、高負荷燃焼に於いても、NOxの発生量
を40ppm以下に抑えることができる。又、二段燃焼
方式及び一次燃焼部の火炎が中空状の薄膜旋回火炎とな
る為、火炎温度の上昇を抑制でき、火炉に対する熱負荷
分布が均等になる。更に、コーン内でガスと一次空気の
一部とを十分に混合させ、これを燃焼室に供給するよう
にしている為、燃焼上有利であり且つ逆火の心配もな
い。又、コーン及びステムを用いている為、ガスノズル
を用いたものに比較してガスの噴出部が低圧になり、高
圧のガスを供給する必要もなく、低圧のガスで十分燃焼
可能である。その上、二段空気供給方式(二段燃焼)及
び均一な燃焼方法により急激な燃焼等が抑制される為、
燃焼音も低くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る低NOxガス焚バーナの
概略縦断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図4】NOx発生量、CO発生量についての測定結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
3は燃焼室、5はウインドボックス、6は一次空気供給
機構、7は二次空気ノズル、8は二次空気供給機構、9
はコーン、10はステム機構、12はバーナスロートリ
ング、13は一次空気供給室、14は二次空気供給室、
20aは一次空気、20bは二次空気、33は一次燃焼
部、Gはガス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部に燃焼室(3)の軸線に一致して
    燃焼室(3)に連通するバーナスロートリング(12)
    を有し、バーナスロートリング(12)に連通する一次
    空気供給室(13)及びこれの周囲に形成された二次空
    気供給室(14)を備えたウインドボックス(5)と、
    ウインドボックス(5)に設けられ、一次空気供給室
    (13)に供給される一次空気量を理論空気量以下に制
    御すると共に一次空気(20a)をバーナスロートリン
    グ(12)へ旋回流をなして供給する一次空気供給機構
    (6)と、バーナスロートリング(12)の周囲に二次
    空気供給室(14)と燃焼室(3)とを連通すべく所定
    間隔を隔てて配置され、二次空気(20b)を一次空気
    (20a)による一次燃焼部(33)の下流側中心に向
    けて噴出させるべく且つ二次空気ノズル(7)からの噴
    出空気流(20b′)がその上流側に於いては相互に干
    渉しないように、燃焼室(3)の軸線に対して傾斜させ
    た複数の二次空気ノズル(7)と、ウインドボックス
    (5)に設けられ、二次空気ノズル(7)から燃焼室
    (3)内に一次空気量より多い二次空気(20b)を供
    給する二次空気供給機構(8)と、ウインドボックス
    (5)の中心部に配設され、旋回した一次空気(20
    a)をバーナスロートリング(12)へ導くと共に一次
    空気(20a)の一部を旋回させながら内部へ導入する
    コーン(9)と、コーン(9)の中心部に同心円状に配
    設され、ガス(G)を遠心方向へ噴出してコーン(9)
    内の一次空気(20a)と予混合させると共に予混合し
    たガス混合気体をコーン(9)先端から燃焼室(3)内
    へ略遠心方向へ噴出させるステム機構(10)とから構
    成したことを特徴とする低NOxガス焚バーナ。
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