JPH07126997A - 酸とアルカリの製造方法 - Google Patents

酸とアルカリの製造方法

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JPH07126997A JP5275092A JP27509293A JPH07126997A JP H07126997 A JPH07126997 A JP H07126997A JP 5275092 A JP5275092 A JP 5275092A JP 27509293 A JP27509293 A JP 27509293A JP H07126997 A JPH07126997 A JP H07126997A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】パルプ製造工程におけるスメルト溶解液から苛
性ソーダ、炭酸ガス、硫酸を回収し、苛性ソーダ、硫化
水素ナトリウムをクラフト蒸解液として再使用する。 【構成】パルプ製造工程におけるスメルト溶解液を、ま
ず陽イオン交換膜と一価陰イオン選択透過性膜を交互に
配列した電気透析装置に供給して炭酸ナトリウムと硫酸
ナトリウムの混合水溶液を回収し、次いで該混合水溶液
をバイポーラ膜を用いた電気透析装置に供給して苛性ソ
ーダ、硫酸及び炭酸ガスを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルプ工業において木
材チップのクラフト蒸解に使用する薬品類の回収工程に
おけるスメルト溶解液から酸とアルカリを回収する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】クラフト法によるパルプ製造において、
苛性ソーダと硫化ソーダを含む溶液で木材チップを高
温、加圧下で蒸解することにより木材中に含まれるリグ
ニンを溶出させ、パルプ化している。蒸解が終了すると
蒸解パルプは洗浄され、洗浄液と蒸解廃液をあわせて黒
液と呼ばれる廃液が生成される。黒液はまず燃焼可能な
濃度まで濃縮された後、回収ボイラーで燃焼される。そ
して、スメルトとよばれる無機物質溶融物が取り出され
る。スメルトは水に溶解されて炭酸ソーダおよび硫化ソ
ーダを主成分とするスメルト溶解液が得られる。スメル
ト溶解液は不溶性物質が除去された後、苛性化するため
消石灰と混合され、生成した石灰泥を沈殿させて清澄化
される。上澄み液はクラフト蒸解液として再利用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法での消石灰によりスメルト溶解液を苛性化する工程で
は、消石灰を再使用するためのプロセスが煩雑で熱エネ
ルギーを多量に消費する。また、石灰泥を清澄化する工
程でソーダ分の損失量が大きいという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題に鑑み鋭意研究を行った結果、パルプ製造工程にお
けるスメルト溶解液を、まず一価陰イオン選択透過性膜
を使用した電気透析装置に供給して硫化ソーダを濃縮液
側に移動させて、炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムの混
合水溶液を回収し、次いで該混合水溶液をバイポーラ膜
を使用した電気透析装置に供給することにより苛性ソー
ダ、硫酸及び炭酸ガスを製造する方法を開発し、本発明
を提供するに至った。
【0005】即ち、本発明は、パルプ製造工程における
スメルト溶解液を、まず陽イオン交換膜と一価陰イオン
選択透過性膜を交互に配列させた電気透析装置に供給し
て炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムの混合水溶液を回収
し、次いで該混合水溶液をバイポーラ膜を用いた電気透
析装置に供給して苛性ソーダ、硫酸及び炭酸ガスを製造
することを特徴とする酸とアルカリの製造方法である。
【0006】以下、本発明を図面にしたがって詳細に説
明する。図1は、本発明の方法を示す概略図である。本
発明においてスメルト溶解液の原料として用いられるス
メルトは、クラフト蒸解工程後、パルプから分離された
黒液を燃焼可能な50〜70%の濃度まで濃縮する黒液
濃縮工程を経て、黒液燃焼工程で燃焼させることによっ
て得られたものである。スメルトの主成分は、炭酸ソー
ダと硫化ソーダで若干の不純物を含む。
【0007】スメルト溶解液は、上記したスメルトを水
に溶解させたものである。スメルト中に含まれる硫化ソ
ーダは水に溶解している状態では苛性ソーダと硫化水素
ナトリウムに解離している。これを反応式で示せば次の
とおりである。
【0008】Na2S+H2O→NaOH+NaSH スメルト溶解液中に不溶性懸濁物質が存在する場合に
は、電気透析槽内への蓄積あるいは析出を防ぐため沈降
濃縮機、遠心分離機、ろ過機等の任意の手段で不溶性懸
濁物質を除去することが好ましい。なお、本発明におい
ては、スメルトを溶解させる水として、後述するバイポ
ーラ膜を用いた電気透析工程から得られる脱塩液を使用
することができる。この方法は、本発明の実施において
排出される廃液の量を少なくすることができ、廃液処
理、公害問題、有用資源の利用の点から好ましい態様で
ある。
【0009】スメルト溶解液は電気透析工程Iに送ら
れ、炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリウム水溶液2と硫化
水素ナトリウムおよび苛性ソーダ水溶液3が得られる。
濃縮室で得られた硫化水素ナトリウムおよび苛性ソーダ
水溶液3は、クラフト蒸解液として再利用することがで
きる。炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリウム水溶液2は、
次のバイポーラ膜を使用した電気透析工程IIに供給さ
れ、アルカリ水溶液4と酸水溶液6が得られる。炭酸ナ
トリウム及び硫酸ナトリウム水溶液の脱塩液5は、スメ
ルトの溶解液として、また、アルカリ水溶液4はパルプ
蒸解液として再利用することができる。酸水溶液6中に
含まれる炭酸ガスは純度が極めて高いために、高純度の
炭酸ガスを必要とする用途に使用することができる。
【0010】一価陰イオン選択透過性膜を使用した電気
透析工程Iにおいて使用される電気透析槽は、従来公知
の電気透析槽を何等制限なく使用できる。例えば、図2
に示されるように、陽極7と陰極8の間に陽イオン交換
膜Kと一価陰イオン選択透過性膜Asとが交互に配列さ
れた電気透析装置を使用することができる。
【0011】本発明において、電気透析装置の陽イオン
交換膜Kと一価陰イオン選択透過性膜Asとで区画され
た各室のうち、一価陰イオン選択透過性膜Asが陽極側
に位置する室を脱塩室9、一価陰イオン選択透過性膜A
sが陰極側に位置する室を濃縮室10と呼ぶ。脱塩室9
にはスメルト溶解液1が供給され、濃縮室10には通常
硫化ソーダ水溶液3が供給される。
【0012】脱塩室9に供給されたスメルト溶解液1中
の一価の硫化水素イオンおよび水酸イオンは、選択的に
一価陰イオン選択透過性膜Asを通過して濃縮室10に
移動する。一方、二価の硫酸イオン、炭酸イオンは脱塩
室9に留まったままとなる。濃縮室10からは濃度が上
昇した硫化水素ナトリウムと苛性ソーダの混合水溶液3
が得られる。一方、脱塩室9からは一価陰イオン選択透
過性膜Asを透過しない炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリ
ウム水溶液2が得られる。
【0013】次に本発明のバイポーラ膜を使用した電気
透析工程IIにおいて使用される電気透析槽は、従来公知
の電気透析槽が何等制限なく使用できる。例えば、図3
に示されるように、陽極14と陰極15の間にバイポー
ラ膜B、陽イオン交換膜Kおよび陰イオン交換膜Aとが
順番に配列された電気透析装置を使用することができ
る。バイポーラ膜を使用した電気透析装置の陽イオン交
換膜Kとバイポーラ膜Bの間の室をアルカリ室13、バ
イポーラ膜Bと陰イオン交換膜Aの間の室を酸室12、
陰イオン交換膜と陽イオン交換膜の間の室を塩室11と
呼ばれる。
【0014】一価陰イオン選択透過性膜を使用した電気
透析装置の脱塩室から得られる硫酸ナトリウムと炭酸ナ
トリウムの水溶液2を、バイポーラ膜を使用した電気透
析装置の塩室11に供給して両電極間に電圧を印加する
ことにより、酸室12で硫酸と炭酸が生成して酸水溶液
6が得られ、アルカリ室13で苛性ソーダが生成してア
ルカリ水溶液4が得られる。
【0015】本発明で使用される陽イオン交換膜として
は、特に制限されず公知の膜を使用することができる。
例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、
硫酸エステル基、燐酸エステル基を有するもの、さらに
これらのイオン交換基の複数種類が混在した陽イオン交
換膜を使用できる。また、陽イオン交換膜は重合型、縮
合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の有
無や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製造
方法に由来する陽イオン交換膜の種類、形式などの別な
く如何なるものであっても良い。さらに、2N塩化ナト
リウム水溶液を5A/dm2の電流密度で電気透析し、
電流効率が70%以上の実質的に陽イオン交換膜として
機能するものであれば、一般に両性イオン交換膜と称さ
れるものであっても本発明の陽イオン交換膜として使用
できる。
【0016】また、本発明で使用される一価陰イオン選
択透過性膜としては、公知のものを何等制限なく採用で
きるが、SHイオンと炭酸イオンの選択透過係数(P
CO3 SH)が0.2未満、好ましくは0.1未満の一価陰
イオン選択透過性膜を使用することが好適である。
【0017】このような一価陰イオン選択透過性膜とし
ては、例えば、陰イオン交換膜の表面に芳香核に1以上
のアミノ基を有しアルデヒド基、メチロール基と縮合し
て架橋結合の発達した樹脂を形成し得る化合物とアルデ
ヒド類との縮合物の薄層を形成させてなる膜(特公昭3
6−15258号)、陰イオン交換膜の表面に陽イオン
交換基を有する有機低分子電解質または架橋していない
線状高分子電解質の薄膜を有する膜(特公昭45−19
980号)、強塩基性陰イオン交換基に変換しうる官能
基の一部を予め四級アミノ処理に対して不活性化したイ
オン交換膜母体を四級アミノ化処理した後過酸化物溶液
と接触させるか、過酸化物溶液と接触させた後四級アミ
ノ化した膜(特公昭56−47213号)などを挙げる
ことができる。
【0018】本発明で使用されるバイポーラ膜は、陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜とが張り合わさった構造を
した複合イオン交換膜である。そのようなバイポーラ膜
としては、特に制限されず公知の膜を使用することがで
きる。その製造方法としては、次のようなものが知られ
ている。例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを
ポリエチレンイミン−エピクロルヒドリンの混合物で張
り合わせ硬化接着する方法(特公昭32−3962号公
報)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とをイオン交換
性接着剤で接着させる方法(特公昭34−3961号公
報)、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを微粉のイオ
ン交換樹脂、陰または陽イオン交換樹脂と熱可塑性物質
とのペースト状混合物を塗布し圧着させる方法(特公昭
35−14531号公報)、陽イオン交換膜の表面にビ
ニルピリジンとエポキシ化合物とからなる糊状物質を塗
布し、これに放射線照射することによって製造する方法
(特公昭38−16633号公報)、陰イオン交換膜の
表面にスルホン酸型高分子電解質とアリルアミン類を付
着させた後、電離性放射線を照射架橋させる方法(特公
昭51−4113号公報)、イオン交換膜の表面に反対
電荷を有するイオン交換樹脂の分散系と母体重合体との
混合物を沈着させる方法(特開昭53−37190号公
報)、ポリエチレンフィルムにスチレン、ジビニルベン
ゼンを含浸重合したシート状物をステンレス製の枠には
さみつけ、一方の側をスルホン化させた後、シートを取
り外して残りの部分にクロルメチル化、次いでアミノ化
処理する方法(米国特許3562139号明細書)、ま
た陰イオン交換膜と陽イオン交換膜との界面を無機化合
物で処理し、両膜を接合する方法(特開昭59−472
35号公報)などである。
【0019】バイポーラ膜を使用した電気透析装置で用
いる陰イオン交換膜は、特に限定されず公知の陰イオン
交換膜を用いることができる。例えば、4級アンモニウ
ム基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、さ
らにこれらのイオン交換基が複数混在した陰イオン交換
膜を使用できる。また該陰イオン交換膜は重合型、縮合
型、均一型、不均一型の別なく、また、補強心材の有無
や、炭化水素系のもの、フッ素系のもの、材料・製造方
法に由来する陰イオン交換膜の種類、型式などの別なく
如何なるものであってもよい。さらに2N−食塩溶液を
5A/dm2 の電流密度で電気透析し、電流効率が70
%以上の実質的に陰イオン交換膜として機能するもので
あれば、一般に両性イオン交換膜と称されるものであっ
ても本発明の陰イオン交換膜として使用できる。陰イオ
ン交換膜は酸を透過させ易い傾向があるので、酸を透過
させにくい陰イオン交換膜使用することが好ましい。
【0020】上記の電気透析装置において、陽極および
陰極は水電解、食塩電解など電気化学工業で用いられる
電極を何等制限なく用い得る。例えば、陽極材料として
はニッケル、鉄、鉛、白金または黒鉛等が、また、陰極
材料としてはニッケル、鉄、ステンレススチールまたは
白金等が好適に使用できる。
【0021】陽極室に供給する陽極液の種類は、陽極材
料の種類に応じて適宜選択することができる。これらの
組合せとして好ましいものを例示すると、例えば、次の
とおりである。ニッケルまたは鉄−水酸化ナトリウム水
溶液、鉛−硫酸水溶液、白金−硫酸または硫酸ナトリウ
ム水溶液、黒鉛−食塩水溶液を挙げることができる。ま
た、陰極材料と陰極液の組合せとして好ましいものは以
下のようである。ニッケル、鉄、またはステンレススチ
ール−水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウムまたは食塩水
溶液を挙げることができる。
【0022】本発明における電気透析の方法としては、
脱塩室、濃縮室、塩室、酸室およびアルカリ室は、それ
ぞれの室に供給する液のタンクを設けて、それぞれの室
と液のタンクの間でそれぞれの液を循環させる方法、或
いは、それぞれの室にワンパスでそれぞれの液を供給す
る方法、循環とワンパスとを併用する方法等を任意に採
用することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、パルプ製造工程におけ
るスメルト溶解液を、まず陽イオン交換膜と一価陰イオ
ン選択透過性膜を交互に配列させた電気透析装置に供給
して、炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムの混合水溶液を
回収し、次いで該混合水溶液を、バイポーラ膜を使用し
た電気透析装置に供給することにより苛性ソーダ、硫酸
及び炭酸ガスを製造することができる。特に炭酸ガスは
高純度であるために、他の用途に有効利用することがで
きる。
【0024】また、本発明では、電気透析工程Iで得ら
れる硫化水素ナトリウムおよび苛性ソーダ水溶液とバイ
ポーラ膜を使用した電気透析工程IIで得られるアルカリ
水溶液は、共にパルプ蒸解工程における蒸解液として再
利用でき、バイポーラ膜を使用した電気透析工程IIで得
られる脱塩液はスメルト溶解液の調製のために再利用す
ることができる。この場合、酸水溶液のみが系外に排出
されるが、その中に含まれるソーダ分は微量である。し
たがって、本発明の方法は、スメルト溶解液からの有効
成分回収のために従来の消石灰を使用する方法に比べ、
ソーダ分の損失を防止することができる。
【0025】以上のように本発明はスメルト溶解液から
有効資源を再生するものであり、省資源および省エネル
ギー、公害防止に大いに寄与するものである。
【0026】実施例1 クラフトパルプ蒸解工程の薬品回収工程で得られるスメ
ルト溶解液として炭酸ナトリウム161g/L、硫酸ナ
トリウム4g/L、硫化ナトリウム37g/Lの水溶液
を使用した。
【0027】電気透析槽Iとして陽イオン交換膜ネオセ
プタCMX(徳山曹達株式会社製、商品名)と一価陰イ
オン選択透過性膜ネオセプタACS(徳山曹達株式会社
製、商品名、PCO3 SH=0.1)により、脱塩室と濃縮
室とに区画した電気透析槽(徳山曹達株式会社製、有効
膜面積2dm2)を使用した。脱塩室にはスメルト溶解
液である炭酸ナトリウム161g/l、硫酸ナトリウム
4g/l、硫化ナトリウム37g/lを含む水溶液、濃
縮室には硫化ナトリウム5g/lの水溶液をそれぞれ供
給し、膜面速度6cm/sec、平均電流密度5A/d
2で運転した。その結果、脱塩室にNa2CO3157
g/l、Na2SO43.9g/lを含む水溶液が得られ
た。濃縮室には、NaOH19.3g/l、NaSH2
7.3g/l、Na2CO312.5g/lを含む水溶液
が得られ、これをパルプ蒸解液として再利用した。
【0028】次に、バイポーラ膜を使用した電気透析曹
IIとして、バイポーラ膜ネオセプタBP−1膜(徳山曹
達株式会社製、商品名)と陰イオン交換膜ネオセプタA
MX(徳山曹達株式会社製、商品名)、陽イオン交換膜
ネオセプタCMX(徳山曹達株式会社製、商品名)とに
より、塩室、酸室とアルカリ室とに区画した電気透析槽
(徳山曹達株式会社製、有効膜面積2dm2)を使用し
た。
【0029】塩室には電気透析工程Iで得られた脱塩液
(Na2CO3157g/l、Na2SO43.9g/lを
含む)、酸室には硫酸5g/lを含む水溶液、アルカリ
室にはNaOH5g/lを含む水溶液をそれぞれ供給
し、膜面速度6cm/sec、平均電流密度5A/dm
2で運転した。その結果、塩室からは炭酸ナトリウムを
5g/lの水溶液が得られ、これをスメルト溶解液を調
製するために溶解液として再利用した。アルカリ室から
NaOH110g/lを含む水溶液が得られ、これをパ
ルプ蒸解液として再利用した。また、酸室からは炭酸ガ
スが発生し、硫酸7.3g/lを含む水溶液が得られ
た。酸水溶液中のNa濃度は200ppm以下であっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸とアルカリの製造方法の概略図であ
る。
【図2】本発明で使用される電気透析装置の一構成例を
模式的に示す図である。
【図3】本発明で使用されるバイポーラ膜を使用した電
気透析装置の一構成例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
A 陰イオン交換膜 As 一価陰イオン選択透過性交換膜 K 陽イオン交換膜 B バイポーラ膜 I 電気透析工程 II バイポーラ膜を使用した電気透析工程 1 スメルト溶解液 2 炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリウム水溶液 3 硫化水素ナトリウムおよび苛性ソーダ水溶液 4 アルカリ水溶液 5 脱塩液 6 酸水溶液 7 陽極 8 陰極 9 脱塩室 10 濃縮室 11 塩室 12 酸室 13 アルカリ室 14 陽極 15 陰極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプ製造工程におけるスメルト溶解液
    を、まず陽イオン交換膜と一価陰イオン選択透過性膜を
    交互に配列した電気透析装置に供給して炭酸ナトリウム
    と硫酸ナトリウムの混合水溶液を回収し、次いで該混合
    水溶液をバイポーラ膜を用いた電気透析装置に供給して
    苛性ソーダ、硫酸及び炭酸ガスを製造することを特徴と
    する酸とアルカリの製造方法。
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