JPH07124336A

JPH07124336A - キノゲーム機

Info

Publication number: JPH07124336A
Application number: JP5273659A
Authority: JP
Inventors: Shigeki Baba; 繁樹馬場
Original assignee: Sega Enterprises Ltd
Current assignee: Sega Corp
Priority date: 1993-11-01
Filing date: 1993-11-01
Publication date: 1995-05-16
Anticipated expiration: 2017-11-18
Also published as: JP3345989B2; US5935001A; US5651735A

Abstract

(57)【要約】【目的】入賞し易いゲームの印象を与えると同時に、
適当な頻度で上位入賞が発生して利益が得られるゲーム
態様を備えることにより、より興趣に富んだキノゲーム
機を提供する。【構成】キノボールを表示する表示画面１５と、キノ
ボールを任意に選択する選択手段１と、所定個数を無作
為に抽出する抽出手段２と、抽出キノボールと選択キノ
ボールから第一入賞を判断する第一入賞判断手段３と、
第一入賞キノボールにより追加ゲームに該当するか否か
を判断し、該当する場合、抽出手段２に、抽出キノボー
ルを除いたキノボールの中から更に所定個数の追加キノ
ボールを無作為に抽出させる追加ゲーム手段４と、追加
キノボールと選択キノボールから第二入賞を判断する第
二入賞判断手段５と、第一入賞及び第二入賞の合計入賞
ボール数に対応した予想配当の払い出しをする払出し手
段６とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、キノ（ＫＥＮＯ）ゲー
ムを行う電子ゲーム機械であるキノゲーム機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、プレーヤが表示画面を見ながらキ
ノゲームをプレイするキノゲーム機には、多くのバージ
ョンがあるが、プレイ方法はほぼ次の通りである。先
ず、プレーヤは、コインを投入した後、表示画面上の１
から８０迄の番号が付されているキノボール（ボール）
から任意の２個乃至１０個を選択して、スポット（マー
ク）する。

【０００３】次に、キノゲームをスタートすると、キノ
ゲーム機は乱数により自動的に２０個のボールを抽出し
てスポットし、これを表示画面上に表示する。そして、
キノゲーム機がスポットした２０個の中に、プレーヤが
スポットしたボールが何個含まれているかが判断され、
その含まれた個数に対応した予想配当（オッズ）が支払
われる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなキノゲームは、ゲーム性が単調な上に上位の入賞率
が極端に低いことから、あまり客付きが良くなかったと
いう問題点がある。本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、入賞し易いゲームの印象
を与えると同時に、適当な頻度で上位入賞が発生して利
益が得られるゲーム態様を備えることにより、より興趣
に富んだキノゲーム機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的は、図１の機能
説明図を参照しつつ以下に説明するキノゲーム機の機能
により達成される。プレーヤの選択操作により、選択手
段１が複数個のキノボールを表示する表示画面（図示せ
ず）から所定数以下の複数個のキノボールを選択し、抽
出手段２がキノボールの中から所定個数を無作為に抽出
する。

【０００６】抽出手段２の抽出後、第一入賞判断手段３
が、抽出手段２が抽出した抽出キノボールと選択手段１
が選択した選択キノボールとを対照して、第一入賞を判
断する。第一入賞の判断後、追加ゲーム手段４が、第一
入賞に該当する第一入賞キノボールにより追加ゲームに
該当するか否かを判断し、追加ゲームに該当する場合、
抽出手段２に、抽出キノボールを除いたキノボールの中
から更に所定個数の追加キノボールを無作為に抽出させ
る。

【０００７】抽出手段２の抽出後、第二入賞判断手段５
が、追加キノボールと選択キノボールとを対照して第二
入賞を判断する。そして、払出し手段６が、第二入賞に
より得られた第二入賞ボール数を第一入賞により得られ
た第一入賞ボール数に算入し、合計入賞ボール数に対応
した予想配当の払い出しをする。

【０００８】

【作用】本発明によれば、各個毎に識別可能な複数個の
キノボールを表示する表示画面と、プレーヤの選択操作
により、表示画面から所定数以下の複数個のキノボール
を選択する選択手段と、キノボールの中から所定個数を
無作為に抽出する抽出手段と、抽出手段が抽出した抽出
キノボールと選択手段が選択した選択キノボールとを対
照して、第一入賞を判断する第一入賞判断手段と、第一
入賞が判断された後、第一入賞に該当する第一入賞キノ
ボールにより追加ゲームに該当するか否かを判断し、追
加ゲームに該当する場合、抽出手段に、抽出キノボール
を除いたキノボールの中から更に所定個数の追加キノボ
ールを無作為に抽出させる追加ゲーム手段と、追加キノ
ボールと選択キノボールとを対照して、第二入賞を判断
する第二入賞判断手段と、第二入賞により得られた第二
入賞ボール数を前記第一入賞により得られた第一入賞ボ
ール数に算入し、合計入賞ボール数に対応した予想配当
の払い出しをする払出し手段とを備えたことにより、キ
ノゲームにおける全体のヒット確率が上昇して適当にヒ
ットが得られるゲーム環境が設定されると共に、追加ゲ
ームにより追加キノボールが加わることで合計のヒット
確率を変えずに上位のヒット確率を高めることができ
る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例によるキノゲーム機
を図面を参照して説明する。図２に、キノゲーム機１０
の外観を示す。キノゲーム機１０は、ゲーム機本体１１
の正面に、ヒンジ（図示せず）を介してゲーム機本体１
１に対し開閉自在にフロントドア１２が取り付けられて
いる。このフロントドア１２を開いて、ゲーム機本体１
１の内部点検やチケット用紙の補充等を行うことができ
る。

【００１０】フロントドア１２の上部には、ヒット数に
対応した予想配当（オッズ）が記された表示パネル１３
が設けられており、表示パネル１３の下方には表示窓１
４が形成されている。この表示窓１４を通して、後述す
るＣＲＴ２８による表示画面１５を観察することができ
る。表示画面１５には、右側部を除くほぼ全域に、キノ
ゲーム（ゲーム）に供される１から８０迄の番号が記さ
れて各個毎に識別可能な８０個のキノボール（ボール）
が、上下に４０個ずつの群れに分けられて表示されてお
り、右側部には、ゲーム進行に伴って、ヒットしたスポ
ットの数、ヒットしたスポットの数によって払い出され
る入賞コインの枚数（予想配当）等が表示されている。
表示画面１５下部には、賭け金（ＷＡＧＥＲ）の投入
数、クレジット数、ゲーム進行に必要なインストラクシ
ョン等が、それぞれ表示されている。

【００１１】また、表示窓１４の下方には、フロントド
ア１２の前方に若干突出してコンソール部１６が形成さ
れている。コンソール部１６の上面には、コントロール
パネル１７が設けられており、コンソール部１６の上面
右奥には、コイン投入口１８が設けられている。コント
ロールパネル１７の上面には、右手前から横一列に配列
された、スタート・リピートボタン１９ａ、１ベットボ
タン１９ｂ、ＭＡＸベットボタン１９ｃ、イレースボタ
ン１９ｄ、プリントチケットボタン１９ｅ、及び左手奥
に配置されたサービスボタン１９ｆ等の、ゲーム進行用
の各種操作ボタン１９が設けられている。また、左手前
には画面上で選択操作するライトペン２０が収納部２１
に取出し可能に収納されている。

【００１２】コンソール部１６の下方には、コインチケ
ット払出口２２が突設されており、その下方に位置して
コインチケット受皿２３が設けられている。このゲーム
機本体１１には、ゲームの進行を制御する制御手段とし
て、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＣＲＴコントローラ、入力ポー
ト、及び出力ポート等が内蔵されている。

【００１３】図３に、これら制御系のブロック図を示
す。ＣＰＵ２４は、ＲＯＭ２５に記憶されたプログラム
に従ってＲＡＭ２６に随時データを書き込み或は読み出
しながら各種処理を行っており、後述する入力ポート３
４を介した各種操作ボタン１９からの操作信号の入力を
制御し、後述する出力ポート３６を介した各種機器への
指示信号の出力を制御している。

【００１４】ＣＰＵ２４による各種処理には、表示画面
１５からプレーヤが所定数以下の複数個のキノボール１
６を任意に選択した後、キノボール１６の中から所定個
数を無作為に抽出する抽出処理と、抽出した抽出キノボ
ールと選択した選択キノボールとを対照して、第一入賞
を判断する第一入賞判断処理と、第一入賞が判断された
後、第一入賞に該当する第一入賞キノボールにより追加
ゲームに該当するか否かを判断し、追加ゲームに該当す
る場合、抽出キノボールを除いたキノボールの中から更
に所定個数の追加キノボールを無作為に抽出させる追加
ゲーム処理と、抽出された追加キノボールと選択キノボ
ールとを対照して、第二入賞を判断する第二入賞判断処
理と、第二入賞により得られた第二入賞ボール数を第一
入賞により得られた第一入賞ボール数に算入し、合計入
賞ボール数に対応した予想配当の払い出しをする払出し
処理とが含まれている。

【００１５】ＲＯＭ２５は、ゲーム全体を制御するプロ
グラムの他、乱数発生プログラム、文字・ボール絵柄デ
ータ等のゲームに係る各種データ、及び画像処理に関す
るプログラム等をストアする各専用エリアを有してい
る。ＲＡＭ２６は、ゲーム開始に先立って投入されたコ
インの枚数のメモリ、スポットしたボール並びにヒット
したボールに関するデータをストアするメモリエリア、
ゲームの入賞時に払い出すコイン枚数、クレジット数、
実際にペイアウトされたコイン枚数等のデータを記憶す
るエリア等、幾つかの変数のエリアが割り当てられてい
る。

【００１６】ＣＲＴコントローラ２７は、ＣＰＵ２４の
制御動作に対応してＲＯＭ２５内にストアされている文
字やボール絵柄の画像データの内、ＣＲＴ２８の表示画
面１５上に画像出しに必要な絵柄の画像パターンを、キ
ャラクタジェネレータ２９にストアする。同様に、ＣＲ
Ｔ２８の画面上のどこの位置へどの絵柄を表示するかを
指示する絵柄のオブジェクトコードを、ビデオＲＡＭ
（ＶＲＡＭ）３０にストアする。

【００１７】また、ＣＲＴコントローラ２７は、ＣＰＵ
２４の制御動作に対応して、キャラクタジェネレータ２
９にストアされている画像パターンデータの内から、ビ
デオＲＡＭ３０内の位置データに対応する画像パターン
データをプライオリティコントローラ３１へ送る。プラ
イオリティコントローラ３１は、画像の重なり等のため
のプライオリティを定めて、カラー位置データをカラー
ＲＡＭ３２へ送り、カラーＲＡＭ３２は、画像の１ビッ
ト毎のカラーデータをビデオ変調器３３へ送る。ビデオ
変調器３３は、カラーＲＡＭ３２から送られたパラレル
のデジタルカラーデータを、シリアルデータ及びアナロ
グ信号に変換した後、ビデオ信号に同期させてＣＲＴ２
８へと送り、表示画面１５へ所定の画像を表示させる。

【００１８】入力ポート３４には、投入されたコインを
検出する投入コイン検出器３５、コントロールパネル１
７に配置されている各種操作ボタン１９、ライトペン２
０、及び後述するコインチケット印刷発行部３８等から
信号が入力される。出力ポート３６からは、ゲーム進行
用操作ボタン１９に内蔵されたランプ（図示せず）を点
灯させるランプ駆動回路３７、ゲーム終了時にクレジッ
トされているコイン数を印刷してチケットを発行するコ
インチケット印刷発行部３８、カウンタ３９ａを駆動す
るカウンタ駆動回路３９、ゲーム中やプレーヤが入賞し
た時等にそれぞれ異なるメロディを流すスピーカ（Ｓ
Ｐ）４０ａを駆動するサウンド駆動回路４０に、それぞ
れ指示信号が出力される。カウンタ３９ａは、コイン投
入枚数、ゲーム回数、及びコインチケットにて払い出さ
れたクレジットのトータル数等を記憶する。

【００１９】次に、上記構成を有するキノゲーム機の作
用及びゲーム内容を、図４〜９を参照して説明する。図
４は、フロントドア１２の上部に設けられた表示パネル
１３に表示されたヒットスポット数に対応するオッズ表
であって、枠ａの上部に横一列にスポット数“２〜１
０”が示され、それぞれのスポット数の下に縦一列に各
オッズが示されている。そして、左端の枠ｂには、ヒッ
ト数が縦一列に“２〜１０”迄示されている。

【００２０】従って、このオッズ表から、例えば、プレ
ーヤが“７個”のボールをスポットしゲームを進めた結
果“５個”のヒットを得たとすると、枠ａのスポット数
“７”から下へ辿ると共に枠ｂのヒット数“５”から横
へ辿った交点にある枠内の数“６”が、プレーヤに支払
われるオッズになることが分かる。なお、本実施例で
は、下記のプレイルールによりゲームが構成されてい
る。

【００２１】１．プレーヤは、２〜１０個迄のボールを
選ぶことができる。ゲーム機は、８０個のボールの中か
ら３０個を選び出し、ヒットした個数に対して配当（オ
ッズ）を支払う。２．“５−４（５個のボールをスポットした場合４個の
ヒット、以下同様）”、“６−５”、“７−６”、“８
−６”、“９−７”、“１０−７”以上の勝ちのヒット
を獲得したとき、ゲーム機は、再び残る５０個のボール
中から１５個のボールを選び出し、ヒットした合計個数
に対して配当（オッズ）を支払う。

【００２２】このゲームルールは、表示パネル１３のヒ
ットスポット数に対応するオッズ表（図４参照）下方に
表示されている。以下、図５，６のフローチャートによ
りゲーム進行について説明する。ゲーム開始に際し、キ
ノゲーム機１０がスタンドバイの状態では、表示画面１
５のインストラクション表示部に“ＩＮＳＥＲＴＣＯ
ＩＮ”の文字が表示され、点滅を繰り返している（図示
せず）。なお、表示画面１５には、インストラクション
表示部ｃの他、左下端にウェジャ（ＷＡＧＥＲ）表示部
ｄ、右下端にクレジット（ＣＲＥＤＩＴＳ）表示部ｅ、
左側過半部を占めて上下にボール表示部ｆ，ｇ、右上端
にスポット数表示部ｈ、スポット数表示部ｈの下にスポ
ット・ヒット数表示部ｉ、スポット・ヒット数表示部ｉ
の右側にオッズ表示部ｊ、ボール表示部ｆ，ｇの間にヒ
ット数表示部ｋが、それぞれ区画配置されている（図７
参照）。

【００２３】先ず、コイン投入口１８へコインを投入
（ＣＯＩＮＩＮ）し、或はクレジットがある場合は１
ベットボタン１９ｂの操作又はＭＡＸベットボタン１９
ｃの操作（ＢＥＴ）により、更に、前回ゲーム時におけ
る賭け金のままのスタンドバイ状態でよければ不変更操
作（ＲＥＰＥＡＴＢＥＴ）により、賭け金を決定する
（ステップＳ１）。

【００２４】次に、賭け金の決定により、ウェジャ表示
部ｄに賭け金投入数が表示され（ＷＡＧＥＲ表示）、オ
ッズ表示部ｊに賭け金に応じたオッズが表示される（Ｏ
ＤＤＳ表のＳＴＥＰＵＰ）。また、スポット数表示部
ｈには、前回のゲームでプレーヤがスポットしたボール
がそのまま残って表示されている（前回のＳＰＯＴ表
示）（ステップＳ２）。

【００２５】続いて、スポット表示部ｈの表示に対し、
スポットするボールの数を変更する場合、例えば、新た
に１０個のボールをスポットするのであれば、イレース
ボタン１９ｄを押すことによりスポット数を消去し（ス
テップＳ３）、ライトペン２０を使用して、ボール表示
部ｆ，ｇに表示されている各グループそれぞれ４０個の
ボールの内から２個乃至１０個（所定数以下の複数個）
のボールを適宜選択し、スポットする（ステップＳ
４）。

【００２６】この状態を図７に示す。表示画面１５にお
いて、ボール表示部ｆ，ｇには、プレーヤがスポットし
たスポット可能最大個数の１０個のボール（選択キノボ
ール）ｍがスポットしないボールと区別して表示されて
おり、スポット数表示部ｈには１０個がスポットされた
のを知らせる１０の数字が示されている。スポット・ヒ
ット数表示部ｉには、スポット数に対するヒット数が示
され、オッズ表示部ｊには、それぞれのヒット数に対応
するオッズが表示されている。この例では、ウェジャ表
示部ｄのウェジャ投入数表示が本実施例における最高値
の４であるので、オッズ表（図４参照）の４倍の値のオ
ッズが表示されている。

【００２７】次に、ボールをスポットした後、或はステ
ップＳ３においてスポットするボールの数を変更しない
場合は、賭け金投入数を最大にするか否か（ＭＡＸＢ
ＥＴ？）の条件分岐に進み（ステップＳ５）、最大投入
数の４迄投入されていない場合は、賭け金を追加投入
（ＢＥＴ追加）するか否かを決める（ステップＳ６）。
追加投入する場合は、ステップＳ５へ戻る。

【００２８】この例では、ウェジャ投入数が最高値の４
であるので、ステップＳ５で次のステップへと進むこと
になる。続いて、賭け金を追加投入せず、或はステップ
Ｓ５で最大投入数と判断された場合は、スポットの変更
をするか否か（ＳＰＯＴ変更）を決める（ステップＳ
７）。このゲームのルールでは、勝負をスタートする前
であれば何時でもスポットの変更は可能なので、スポッ
トを変更したいのであれば、ステップＳ４へ戻り再度ラ
イトペン２０により変更を行う。

【００２９】次に、スポット変更なしであれば、スター
ト・リピートボタン２０ａを押すことによりゲームをス
タートさせる（ＳＴＡＲＴ）。ゲームをスタートさせな
い場合、ステップＳ４に戻る（ステップＳ８）。続い
て、ゲームスタートにより、ＣＰＵ２４の演算処理によ
り８０個のボールの中から無作為に３０個（所定個数）
のボールを抽出し（抽出処理）、適宜のタイミングで順
次表示画面１５上の該当するボールにスポット表示を行
う（ステップＳ９）。

【００３０】図８に、抽出された３０個のスポットボー
ル（抽出キノボール）ｏが表示された一例を示す。ゲー
ムは、プレーヤがスポットしたボールｍとＣＰＵ２４の
演算処理により抽出したボールｏとが一致したことによ
りヒットとなり（第一入賞判断）、ヒット数表示部ｋに
数字でヒット数が表示されると共に、ボールのナンバが
シンボル（Ｓの字表示、図８参照）に変わってヒットボ
ールｎが示される。

【００３１】次に、ヒット数の確定で、ＣＰＵ２４の演
算処理により入賞の判定（ＷＩＮ判定、第一入賞判断処
理）が行われる（ステップＳ１０）。ここで、オッズ表
に示すように、スポット数に対応する一定のヒット数以
上の場合に入賞とされ、当該ゲームの場合、スポット数
が１０であることからヒット数が５以上の場合に入賞と
なる。

【００３２】従って、ヒット数が５に達していないので
あれば、ＮＯの判定となって即ゲームが終了し（ＧＡＭ
ＥＯＶＥＲ）、インストラクション表示部ｃに“ＧＡ
ＭＥＯＶＥＲ”の文字が表示される。一方、ヒット数が
５以上であればＹＥＳの判定となって次のステップへと
進む。当該ゲームにおいては、ヒットボールｎは７個あ
るので入賞の判定はＹＥＳとなって次のステップへと進
む。

【００３３】続いて、ヒットが最高位の当りか否かが判
断される（ステップＳ１１）。もし、最高位の当りであ
れば、最高位のオッズにウェジャ投入数を乗じたオッズ
がクレジットへ加算され（ステップＳ１２）、クレジッ
ト表示部ｅにクレジット数が表示されてゲームオーバと
なる。当該ゲームにおけるヒット数７は最高位での当り
ではない。

【００３４】次に、最高位の当りでない場合、エキスト
ラボールゲーム（追加ゲーム）の権利を得たか否かの判
定（追加ゲーム判断）を行う（ステップＳ１３）。エキ
ストラボールゲームは、「“１０−７（１０個のボール
をスポットした場合に７個ヒット）”以上の勝ちのヒッ
トを獲得したとき、ゲーム機は、再び残る５０個のボー
ルの中から１５個のボールを選び出」すというゲームル
ールに基づいて行われるものである。

【００３５】例えば、ヒットしたボールの数が５個又は
６個の場合は、エキストラボールゲームの権利は発生し
ないので、オッズ表によるそれぞれのオッズ１又は２に
ウェジャ投入数４を乗じた４又は８のオッズがクレジッ
トに加算され（ステップＳ１４）、クレジット表示部ｅ
にクレジット数が表示されてゲームオーバになる。続い
て、ヒット数７でエキストラボールゲームの権利を得る
ことにより、エキストラボールゲームが自動的に行われ
（追加ゲーム処理）、ＣＰＵ２４の演算処理により残る
５０個のボールの中から無作為に１５個の追加ボールを
抽出（抽出処理）し、適宜のタイミングで順次表示画面
１５上の該当するボールに追加スポット表示を行う（ス
テップＳ１５）。

【００３６】図９には、３０個のスポットボールに追加
抽出された１５個のスポットボール（追加キノボール）
を加えた、合計４５個のスポットボールｏが表示された
一例を示す。次に、入賞であるヒットの数が増えたか否
かの判定（第二入賞判断）が行われる（ステップＳ１
６）。

【００３７】当該ゲームにおいては、図９に示すよう
に、ヒット数表示部ｋに数字でヒット数９が表示される
と共に、ボールのナンバがシンボル（Ｓの字表示）に変
わってヒットボールｎが表示されており、ヒットの数が
２個増えている。続いて、ヒット数が増えたことによ
り、２を加えて９となった上位の入賞枚数に対応するオ
ッズをクレジットに加算（第二入賞判断処理）する（ス
テップＳ１７）。オッズ表より、ヒット数９に対応する
オッズは２０であり、このオッズ２０にウェジャ投入数
４を乗じたオッズ８０がクレジットに加算され（払出し
処理）、クレジット表示部ｅにクレジット数が表示され
てゲームオーバとなる。

【００３８】一方、追加のヒットが得られずヒット数が
増えなかった場合は、獲得したヒット数７に対応するオ
ッズ５にウェジャ投入数４を乗じたオッズ２０がクレジ
ットに加算され（ステップＳ１８）、クレジット表示部
ｅにクレジット数が表示されてゲームオーバとなる。な
お、クレジットがある場合、前回と同じゲームを繰り返
すのであれば、スタート・リピートボタン１９ａを押す
ことにより、全てが前回のまま（ウェジャ投入数、スポ
ットボール表示が前回のまま）で、ゲームがスタートで
きる状態にセットされる。もし、スポットを変えたい場
合は、ライトペン２０により変更することができ（ステ
ップＳ４）、変更後、スタート・リピートボタン１９ａ
を押すことでＣＰＵ２４の演算処理によりボールの抽出
が行われ（ステップＳ９）、その後のステップ処理が自
動的に行われる。

【００３９】また、クレジットがあるがゲームを終了し
たいのであれば、プリントチケットボタン１９ｅを押す
ことにより、コインチケット印刷発行部３８によりクレ
ジット数が印刷されたコインチケットが、コインチケッ
ト払出口２２からコインチケット受皿２３へと払い出さ
れる。そして、ゲーム終了から所定時間経過後、インス
トラクション表示部ｃの表示は、“ＩＮＳＥＲＴＣＯ
ＩＮ”の表示に替わり、キノゲーム機１０はスタンドバ
イの状態になる。

【００４０】以下、本発明に係る実施例による効果を、
ヒットの確率及び頻度等に基づき説明する。図１０
（ａ）には、８０個のボールの中から３０スポットが抽
出されるゲームルールによるゲームにおいて、プレーヤ
が１０スポットを選択した場合のヒット（ＨＩＴ）の確
率（ＰＲＯＢＡＢＩＬＩＴＹ）及び頻度が示されてい
る。図１０（ｂ）には、８０個のボールの中から３０ス
ポットが抽出された（第一ゲーム過程）後、続いてエキ
ストラボールゲームが行われた（第二ゲーム過程）場合
のヒットの確率及び頻度が示されている。

【００４１】なお、図１０（ｃ）に、比較例として、従
来から実施されている８０個のボールから２０スポット
が抽出されるゲームルールによるゲームにおいて、プレ
ーヤが１０スポットを選択した場合のヒットの確率及び
頻度等を示す。（ａ）に示されるそれぞれのヒット数の
確率と、（ｃ）に示されるそれぞれのヒット数の確率
は、当然のことながらコンピュータにより３０スポット
或は２０スポットが抽出されるゲームルールの相違を表
しており、全てのヒットの確率が（ａ）では高くなって
いるのが分かる。

【００４２】（ｂ）に示される確率は、下記の演算によ
り算出したものである。ＣＰＵ２４の演算処理による３
０個のスポットが抽出されるルールで、例えば、１０個
スポットし、７個ヒットする確率は、 ₃₀Ｃ₇×₅₀Ｃ₃÷₈₀Ｃ₁₀＝２．４２３％（１）であることが分かる。続く、エキストラボールゲームで
ヒット数が増加され、上位へ移行する確率は、１個ヒッ
トして８個ヒットへ移行する確率は、 ₁₅Ｃ₁×₃₅Ｃ₂÷₅₀Ｃ₃＝４５．５３％（２）となり、２個ヒットして９個ヒットへ移行する確率は、 ₁₅Ｃ₂×₃₅Ｃ₁÷₅₀Ｃ₃＝１８．７５％（３）となり、３個ヒットして１０個ヒットへ移行する確率
は、 ₁₅Ｃ₃×₅₀Ｃ₃＝２．３２１４％（４）となる。以上、（２）と（３）と（４）を加えた合計の
６６．６％が上位のヒットへ移行する確率となる。この
結果、７個ヒットの確率は、（１）−（１）×（（２）＋（３）＋（４））＝０．８０９１％（５）であるから、これは言い換えれば、７個ヒットのままで
止まる確率である。

【００４３】このようにして、８個ヒット、９個ヒッ
ト、１０個ヒットのそれぞれの確率の演算結果を（ｂ）
に表わしている。（ｂ）と（ａ）とを比較してみると、
トータルのヒットの確率は変わらないが、エキストラボ
ールゲームによって如何に上位のヒットの確率が高くな
っているかが分かる。

【００４４】また、従来の２０スポットゲームで１０ス
ポットをしたとき、１０ヒットが得られる最上位の頻度
を比較してみると、（ｃ）からは８９０万回に１回のヒ
ット頻度であることが読み取れる。確かにオッズは高い
ものを与えられるが、気の遠くなるヒット頻度である。
それに引き替え、本発明の３０スポット＋エキストラボ
ールのゲームでは、（ｂ）から分かるように、９２３回
に１回の頻度で最上位のヒットが得られることになる。

【００４５】このように、３０スポットゲーム（第一ゲ
ーム過程）にエキストラボールゲーム（第二ゲーム過
程）をプラスしたことにより、全体のヒット確率を高く
すると共に、上位のヒット確率を大幅に高めることがで
きて約１０００回に１回程度の頻度で最上位のヒットが
得られることとなり、上位の入賞が適当な頻度で得られ
て飽きることのない興趣に富んだキノゲームを提供する
ことができる。

【００４６】加えて、エキストラボールの数（１５）を
適宜増減することにより、全体のヒットの確率を変更せ
ずに高位のヒット確率を増減できるので、確率×オッズ
＝期待値の関係を満足させながら高位のオッズを変更し
て、ゲーム性の設定に変化を与えることができる。な
お、本発明は上記実施例に限らず種々の変形が可能であ
り、例えば、８０個のキノボールに付される番号は、１
から８０でなく１１から９０でもよく、また各個毎に識
別可能なものであれば数字の他文字或は図柄等でも良
い。

【００４７】

【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、入賞し易
いゲームの印象を与えると同時に、適当な頻度で上位の
入賞が発生して利益が得られるゲーム態様により、より
興趣に富んだキノゲーム機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるキノゲーム機の機能を
示すブロック図である。

【図２】図１に示すキノゲーム機の外観を示す説明図で
ある。

【図３】図１に示すキノゲーム機の制御系システムを示
すブロック図である。

【図４】表示パネルに表示されたスポット対ヒットのオ
ッズ表を示す説明図である。

【図５】キノゲーム機の作動を示すフローチャート（そ
の一）である。

【図６】キノゲーム機の作動を示すフローチャート（そ
の二）である。

【図７】プレーヤがスポットした状態の表示画面の一例
を示す説明図である。

【図８】第一ゲーム過程時の表示画面の一例を示す説明
図である。

【図９】第二ゲーム過程時の表示画面の一例を示す説明
図である。

【図１０】ゲームにおけるヒット確率及び頻度を示して
おり、（ａ）は本発明のエキストラボールを含まない場
合の説明図、（ｂ）は本発明のエキストラボールを含む
場合の説明図、（ｃ）は従来の説明図である。

【符号の説明】

１…選択手段２…抽出手段３…第一入賞判断手段４…追加ゲーム手段５…第二入賞判断手段６…払出し手段１０…キノゲーム機１１…ゲーム機本体１２…フロントドア１３…表示パネル１４…表示窓１５…表示画面１６…コンソール部１７…コントロールパネル１８…コイン投入口１９…各種操作ボタン１９ａ…スタート・リピートボタン１９ｂ…１ベットボタン１９ｃ…ＭＡＸベットボタン１９ｄ…イレースボタン１９ｅ…プリントチケットボタン１９ｆ…サービスボタン２０…ライトペン２１…収納部２２…コインチケット払出口２３…コインチケット受皿２４…ＣＰＵ２５…ＲＯＭ２６…ＲＡＭ２７…ＣＲＴコントローラ２８…ＣＲＴ２９…キャラクタジェネレータ３０…ビデオＲＡＭ３１…プライオリティコントローラ３２…カラーＲＡＭ３３…ビデオ変調器３４…入力ポート３５…投入コイン検出器３６…出力ポート３７…ランプ駆動回路３８…コインチケット印刷発行部３９…カウンタ駆動回路３９ａ…カウンタ４０…サウンド駆動回路４０ａ…スピーカａ…枠ｂ…枠ｃ…インストラクション表示部ｄ…ウェジャ表示部ｅ…クレジット表示部ｆ…ボール表示部ｇ…ボール表示部ｈ…スポット数表示部ｉ…スポット・ヒット数表示部ｊ…オッズ表示部ｋ…ヒット数表示部ｍ…ボール（選択キノボール）ｎ…ヒットボールｏ…スポットボール（抽出キノボール）

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【手続補正書】

【提出日】平成６年１１月９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２２】このゲームルールは、表示パネル１３のヒ
ットスポット数に対応するオッズ表（図４参照）下方に
表示することが望ましい。以下、図５，６のフローチャ
ートによりゲーム進行について説明する。ゲーム開始に
際し、キノゲーム機１０がスタンドバイの状態では、表
示画面１５のインストラクション表示部に“ＩＮＳＥＲ
ＴＣＯＩＮ”の文字が表示され、点滅を繰り返してい
る（図示せず）。なお、表示画面１５には、インストラ
クション表示部ｃの他、左下端にウェジャ（ＷＡＧＥ
Ｒ）表示部ｄ、右下端にクレジット（ＣＲＥＤＩＴＳ）
表示部ｅ、左側過半部を占めて上下にボール表示部ｆ，
ｇ、右上端にスポット数表示部ｈ、スポット数表示部ｈ
の下にスポット・ヒット数表示部ｉ、スポット・ヒット
数表示部ｉの右側にオッズ表示部ｊ、ボール表示部ｆ，
ｇの間にヒット数表示部ｋが、それぞれ区画配置されて
いる（図７参照）。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００４２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００４２】（ｂ）に示される確率は、下記の演算によ
り算出したものである。ＣＰＵ２４の演算処理による３
０個のスポットが抽出されるルールで、例えば、１０個
スポットし、７個ヒットする確率は、 ₃₀Ｃ₇×₅₀Ｃ₃÷₈₀Ｃ₁₀＝２．４２３％（１）であることが分かる。続く、エキストラボールゲームで
ヒット数が増加され、上位へ移行する確率は、１個ヒッ
トして８個ヒットへ移行する確率は、 ₁₅Ｃ₁×₃₅Ｃ₂÷₅₀Ｃ₃＝４５．５３％（２）となり、２個ヒットして９個ヒットへ移行する確率は、 ₁₅Ｃ₂×₃₅Ｃ₁÷₅₀Ｃ₃＝１８．７５％（３）となり、３個ヒットして１０個ヒットへ移行する確率
は、 ₁₅Ｃ ₃÷ ₅₀Ｃ₃＝２．３２１４％（４）となる。以上、（２）と（３）と（４）を加えた合計の
６６．６％が上位のヒットへ移行する確率となる。この
結果、７個ヒットの確率は、（１）−（１）×（（２）＋（３）＋（４））＝０．８０９１％（５）であるから、これは言い換えれば、７個ヒットのままで
止まる確率である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】各個毎に識別可能な複数個のキノボール
を表示する表示画面と、プレーヤの選択操作により、前記表示画面から所定数以
下の複数個の前記キノボールを選択する選択手段と、前記キノボールの中から所定個数を無作為に抽出する抽
出手段と、前記抽出手段が抽出した抽出キノボールと前記選択手段
が選択した選択キノボールとを対照して、第一入賞を判
断する第一入賞判断手段と、前記第一入賞が判断された後、前記第一入賞に該当する
第一入賞キノボールにより追加ゲームに該当するか否か
を判断し、前記追加ゲームに該当する場合、前記抽出手
段に、前記抽出キノボールを除いた前記キノボールの中
から更に所定個数の追加キノボールを無作為に抽出させ
る追加ゲーム手段と、前記追加キノボールと前記選択キノボールとを対照し
て、第二入賞を判断する第二入賞判断手段と、前記第二入賞により得られた第二入賞ボール数を前記第
一入賞により得られた第一入賞ボール数に算入し、合計
入賞ボール数に対応した予想配当の払い出しをする払出
し手段とを備えたことを特徴とするキノゲーム機。