JPH0712066U - 和布型スポンジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手にしっくりとなじみ易くし、かつ大きな洗
浄面積で吸水、吸油性が可能な手荒れの心配のない極め
て簡単な構造で安価に製造出来る食器等の洗浄用和布型
スポンジを提供する。 【構成】 シート状のセルローズスポンジを内蔵させた
和製太糸によって織られた和布よりなる和布型スポン
ジ。 【効果】 洗剤を極力少なくして食器等を洗うことが出
来、かつ一定形状を保持し取扱いが極めて良好で、大き
な表面積で吸放水、吸放油性が可能となり、手荒れの心
配がなく、更には使用後の焼却も容易であり、極めて簡
単な構造で安価に製造することが出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は食器洗い等に用いる和布型スポンジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、食器等の洗浄に使用するものとして、スポンジたわし等が知られている 。この従来のスポンジたわしは一般に発泡ウレタン等の合成樹脂を素材として作 られた表面がフラットな単なる角形、丸形のもの、また、発泡合成樹脂の板状体 を任意の形状に裁断して、たわしとして用いるのが一般的であるが、これらのた わしに種々の加工を施して、摺擦面を改良して洗浄効果を高め、更にたわしの寿 命を向上させる等の目的で色々の工夫が加えられている。 一方、布製のものとして、合成繊維よりなる不織布マット等が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来技術に見られるスポンジたわしは、摺擦面を改良した結果ある程 度の洗浄効果が得られるものであるが、しかし、一般には発泡合成樹脂の素材板 を裁断して作った表面がフラットなものであるため、被洗浄面が複雑な凹凸状と か或いは狭い湾曲面である場合はたわしがフラットであるため隅々まで充分払拭 洗浄することが困難であり、また表面が滑めらかなため洗浄効果も充分と言うこ とが出来ない。

【０００４】 また、不織布マットのみを使用した食器等の洗浄に使用する場合は形状が不安 定な上に持ち難いという問題がある。これらの問題を解決するために、洗浄力を 有する和布を使用し、内部にセルローズスポンジを使用することによって、手に しっくりとなじみ易くし、また大きな洗浄面積で吸い付くように働く和布型スポ ンジを提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は、前記課題を解決すべく鋭意開発を重ねた結果、和布とセルローズス ポンジを一体に構成したもので、その考案の要旨とするところは、シート状のセ ルローズスポンジを内蔵させた和製太糸によって織られた和布よりなることを特 徴とする和布型スポンジにある。

【０００６】

【作用】

以下、本考案について図面に従って詳細に説明する。 図１は本考案に係る全体斜視図である。図１に示すように、和布１よりなる包体 は一体の和布１をセルローズスポンジを入れるための包体を形成させるために縫 目２を設けて、四方形の包体を形成する。 図２は本考案の断面図である。和布１より成る包体の内にはセルローズスポンジ ３を内蔵させる。符号４はセルローズスポンジの気泡を示す。表面の和布は、い わゆるガラ紡布とも言われ、かっては足袋底や前掛け及び船の帆等に使用してい たもので、木綿の繊維糸より構成されるものである。

【０００７】 このような和布は天然のカール（うねり）を残こし、糸の太さが種々で凹凸を 形成し、このカールは糸の凹凸により汚れを良く捉えると同時に凹凸内にある繊 維空間が吸収性を良くし、従って荒く織った糸と糸の間に汚れや水を吸収するた めに、食器等の洗浄に使用した場合に汚れ落ちが良く、また、逆に布を絞ったと きに、抱き込まれた油汚れをスムーズに吐き出す役目をし汚れ離れもよいという 特徴を有している。そのために、洗剤を極力少なくして食器等を洗浄することが 出来ると共に、丈夫で特に、でんぷんや油などの洗浄力が極めて大きい。

【０００８】 また、内部にセルローズスポンジを使用することにより、スポンジ特有の乱気 泡構造のため、吸水、保水性と弾力性、柔らかい肌触りと相まって適度の摩擦力 を持ち、しかも和布だけの洗浄に比べて、形状が安定し、使用時に手にしっくり となじみ易くなり、例えば皿などの洗浄に対して、和布の中にセルローズスポン ジを入れることで、大きな表面積で吸い付くように当たり、これまでのスポンジ のみや不織布マットのみを使用した時以上に汚れを吸い取ることが出来る。

【０００９】 また、特に本考案に係るセルローズスポンジを使用した理由は石油製品スポン ジと異なり、素材を天然繊維（バルブ）としているセルローズスポンジの弾力性 や保水性の高さ、更には圧縮されたセルローズスポンジの膨潤時の吸水性に高く 、吸水する保水性はセルローズスポンジが一次的吸水層となり、セルローズスポ ンジの気孔などの入り込んで高機能な吸水材料となる。また、セルローズスポン ジは上述した植物繊維をパルプ発泡させたスポンジであることから、ゴミとして 焼却が容易であり、極めて環境に優しい材料となっている。

【００１０】

【実施例】

気孔率９８％のセルローズスポンジを横１１ｃｍ、縦６ｃｍ、厚さ８ｍｍに裁 断した四方形のシート状のセルローズスポンジを完全に包囲する大きさの一枚の 和布を袋状に縫い綴じてセルローズスポンジのシート状物を挿入する。そのとき の和布は２ｍｍ太糸状木綿繊維を縦横に網状に薄く織物として使用する。これに より繊維のカール（うねり）を残し、糸の太さも凹凸になった状態に織られた糸 の使用により、糸と糸の間に汚れ落ちや水を充分吸収することが出来、極めて汚 れ落ちが良く、また逆に汚れ離れも良い状態を形成する。このようにして、和布 の中にはセルローズスポンジを用いることにより四角形の形状を保ち、食器等の 洗浄に当たって極めて持ち易く、しかも中にスポンジが入っていることで手にし っくりとなじみ易く扱うことが出来、また大きな表面積で吸い付くように当たる ことが出来、洗剤を極力少なくして食器を洗うことが可能となり、油等の洗浄力 も非常に向上することが出来た。

【００１１】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によって洗剤を極力少なくして食器等を洗うことが 出来、また和布である由丈夫で油等の洗浄力が高く、かつセルローズスポンジを 内蔵させることによって、一定形状を保持し取扱いが極めて良好であり、大きな 表面積で吸水、吸油性が可能となり、手荒れの心配のない食器等の接触面を広く 拭い取ることが出来、更には使用後の焼却も容易であり、極めて簡単な構造で安 価に製造することが出来る等極めて優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る全体斜視図である。

【図２】本考案の断面図である。

【符号の説明】

１ 和布 ２ 縫目 ３ セルローズスポンジ ４ セルローズスポンジの気泡

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート状のセルローズスポンジを内蔵さ
   せた和製太糸によって織られた和布よりなることを特徴
   とする和布型スポンジ。