JPH0711975A - ガスタービン装置 - Google Patents

ガスタービン装置

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JPH0711975A
JPH0711975A JP15045193A JP15045193A JPH0711975A JP H0711975 A JPH0711975 A JP H0711975A JP 15045193 A JP15045193 A JP 15045193A JP 15045193 A JP15045193 A JP 15045193A JP H0711975 A JPH0711975 A JP H0711975A
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JP
Japan
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duct
gas turbine
exhaust
chimney
gas
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Application number
JP15045193A
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English (en)
Inventor
Akira Ozawa
暁 小澤
Hideo Suda
英夫 須田
Katsuyoshi Watanabe
勝好 渡辺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0711975A publication Critical patent/JPH0711975A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 煙突効果によるドラフト力によりガスタ−ビ
ンの停止時間が増大するのを防止する。 【構成】 ガスタ−ビン6の排ガスを煙突9に導く排気
ダクト8の途中に、空気取入口10、弁12を有する分
岐ダクト11を設けた。 【効果】 ガスタービン停止時に煙突効果によるドラフ
ト力による停止時間の増加が防止される。また、煙突効
果によるドラフト力を利用し、起動装置等他の動力を用
いることなくガスタ−ビンのタ−ニング運転が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタ−ビン装置に係
り、特に排気を煙突を通じて大気に放出するように構成
されたガスタ−ビン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスタ−ビン(内燃機関)の排気
は排気ダクトを通じて煙突に導かれ、該煙突から大気に
放出されるように構成されるのが一般的である。この排
気ダクトに付属して設置される装置としては、特開昭6
1−132713号公報に開示のように、硫酸アタック
等の腐敗を防止するための装置や、特開昭58−133
426号公報に開示のように、排気ガスの逆流防止、異
状昇圧防止を図るものが知られている。
【0003】また、ガスタ−ビンの回転軸は、停止状態
では軸受の間で自重で撓んでおり、その状態で急激に回
転をあげると軸の振動を生ずる。この軸の振動を避ける
ため、ガスタービンを起動する際には、ガスタ−ビンに
トルクコンバ−タ−を介して接続されている起動装置を
用いて、所定の回転数、通常70RPM程度で所定の時
間ガスタ−ビンを回転させ(これをターニング運転とい
う)、軸の撓みをなくしてのち、回転をあげていくよう
な運転方法が取られている。また、ガスタ−ビン停止時
には、煙突効果によるドラフト力により、ガスタービン
が自然通風による風車現象を起し、停止所要時間が増大
する状態が発生する。この場合、現状のシ−ケンスで
は、タ−ビンの回転数が零回転にならないと再起動に入
れないため、再起動に時間がかかるという問題が生じて
いる。この対策としては、ガスタービン回転軸上にブレ
−キを設置したり、排気ダクト上に排気ダンパを設けて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、ガスタ−ビンの停止時に、ガスタ−ビンの回転の停
止に要する時間を短縮するために、ガスタービン回転軸
上にブレ−キを設置したり、排気ダクト上に排気ダンパ
を設けたりする必要があった。排気ダクトは径が大き
く、排気ダンパの設置はコストアップの要因となり、ガ
スタービン回転軸上にブレ−キを設置するのも同様にコ
ストアップの要因であった。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、ガスタ
−ビンの停止時に、煙突効果によるドラフト力によりガ
スタ−ビンの回転停止時間が増加するのを防ぎ、短時間
で回転を停止させるようにすることである。
【0006】
【発明が解決するための手段】上記の課題は、煙突に接
続された排気ダクトもしくは煙突自体の下部に分岐して
分岐ダクトを設け、この分岐ダクトに外気を取り入れる
空気取入口と、この分岐ダクトの空気流路を開閉する開
閉手段を設けることによって達成される。
【0007】上記の課題はまた、煙突に接続された排気
ダクトもしくは煙突自体の下部にそれらの内部と外部を
連通する開口を設け、この開口に開閉可能な蓋体を装着
することによっても達成される。
【0008】また、ガスタービンの排気ガスの熱を利用
する排熱回収ボイラが設けられている場合は、排熱回収
ボイラをバイパスするバイパスダクトを設け、このバイ
パスダクトとを排気ダクトとして上記の考えを適用すれ
ばよい。
【0009】
【作用】ガスタ−ビン起動時においては、分岐ダクトに
設けた開閉手段もしくは煙突下部または排気ダクトの壁
面の開口に装着した蓋体を閉じると、煙突に生じるドラ
フト力により、ガスタービンから排気ダクトを経て煙突
頂部に抜ける気流が生じ、この気流によりガスタービン
が回転される。開閉手段もしくは蓋体の開度を調整する
ことにより、回転数をターニング運転の回転数に静定す
ることができる。ターニング運転が終了した段階で開閉
手段もしくは蓋体は全閉され、起動装置による起動運転
が開始される。
【0010】ガスタ−ビン停止時においては、分岐ダク
トに設けた開閉手段もしくは煙突下部または排気ダクト
の壁面の開口に装着した蓋体を開状態とすることによ
り、分岐ダクト先端の空気取入口もしくは煙突下部また
は排気ダクトの壁面の開口から、煙突へ空気が流入し、
ガスタービンを通る空気の流れは発生しない。従って、
ガスタ−ビンには煙突効果によるドラフト力は作用せ
ず、ガスタ−ビンは、ドラフト力の影響を受けずに停止
することが可能となる。
【0011】排熱回収ボイラが設けられている場合は、
本発明ではこの排熱回収ボイラをバイパスするバイパス
ダクトが設けられる。ガスタービン起動時には、ダクト
切替手段により、バイパスダクトと煙突が連通され、排
熱回収ボイラと煙突の間は遮断される。同時に分岐ダク
トに設けた開閉手段もしくは煙突下部または排気ダクト
またはバイパスダクトの壁面の開口に装着した蓋体が閉
じられ、煙突に生じるドラフト力により、ガスタービン
からバイパスダクトを経て煙突頂部に抜ける気流が生
じ、この気流によりガスタービンが回転される。開閉手
段もしくは蓋体の開度を調整することにより、回転数を
ターニング運転の回転数に静定することができる。ター
ニング運転が終了した段階で開閉手段もしくは蓋体は全
閉され、起動装置による起動運転が開始される。燃焼が
開始されたら、ダクト切替手段により排熱回収ボイラと
煙突が連通されてバイパスダクトと煙突の間が遮断さ
れ、排気ガスはバイパスダクトを通らずに排熱回収ボイ
ラを経て煙突に流れる。
【0012】停止時には、燃焼の停止と同時もしくは燃
焼停止前に、ダクト切替手段により、排熱回収ボイラと
煙突の間が遮断されてバイパスダクトと煙突の間が連通
され、同時に分岐ダクトの開閉手段もしくは煙突下部ま
たは排気ダクトまたはバイパスダクトの壁面の開口に装
着した蓋体が開かれる。煙突に生じるドラフト力による
気流は分岐ダクトの空気取入口もしくは煙突下部または
排気ダクトまたはバイパスダクトの壁面の開口から煙突
への流れとなり、ガスタービンを通る空気の流れは発生
しない。従って、ガスタ−ビンには煙突効果によるドラ
フト力は作用せず、ガスタ−ビンは、ドラフト力の影響
を受けずに停止することが可能となる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を、図1及び図2を用いて
説明する。
【0014】図1は本発明の第1の実施例であるガスタ
ービン発電設備の概念図、図2は図1の分岐ダクト部詳
細図である。すなわち、本実施例は、ガスタ−ビン発電
設備において分岐ダクトを用い、煙突効果を調節利用す
ることにより、タ−ニングを行う場合の例である。
【0015】まず、本ガスタ−ビン発電設備は、発電機
7と、発電機7に連結されて該発電機を駆動するガスタ
−ビン6と、該ガスタービン6に直結されたガスタ−ビ
ン用コンプレッサ4と、該ガスタ−ビン用コンプレッサ
4にトルクコンバ−タ2を介して連結された起動装置1
と、外部空気をガスタ−ビン用コンプレッサ4に導く吸
気ダクト3と、ガスタ−ビン用コンプレッサ4にて圧縮
された空気に燃料ガスを混合し点火燃焼させ燃焼ガスを
前記ガスタービンに送る燃焼器5と、ガスタ−ビン6で
仕事を終えた排気ガスを流す排気ダクト8と、排気ダク
ト8に接続された煙突9と、前記排気ダクト8に分岐し
て設けられた分岐ダクト11と、該分岐ダクト11の端
部に設けられて外気を排気ダクト8に導入する空気取入
口10と、分岐ダクト11の空気流路を開閉する開閉手
段である弁12と、を含んで構成されている。
【0016】トルクコンバ−タ2は、ガスタ−ビンを起
動する際に用いられる起動装置1の回転数を調整しガス
タ−ビン用コンプレッサ4及びガスタービン6に伝える
もので、ガスタ−ビン用コンプレッサ−4は吸気ダクト
3により導入された外部空気を圧縮して燃焼用空気とし
て燃焼器に供給する。ガスタービン6は、燃焼器5から
供給される燃焼ガスのエネルギで回転し、直結された発
電機7のロ−タ−を回転させて発電を行う。弁12は電
動で開閉される。必ずしも電動でなく、空気圧または油
圧等で開閉制御されるものでもよい。
【0017】次に本実施例の動作の手順について説明す
る。まず、ガスタ−ビン起動時においては、弁12は当
初開状態(ガスタービン6が停止されるときの状態)と
なっており、空気は、煙突効果により空気取入口10よ
り流入し、分岐ダクト11.弁12、排気ダクト8を通
り、煙突9より放出されている。この時ガスタ−ビン6
には、煙突効果によるドラフト力は作用していないた
め、ガスタ−ビン6は回転していない。起動に際し、弁
12徐々に閉止していく。すると煙突効果によるドラフ
ト力は、徐々にガスタービン6と排気ダクト8を通る気
流を発生させ、この気流がガスタ−ビン6に作用するよ
うになる。ガスタ−ビン6の最大静止摩擦力をドラフト
力に基づく気流のエネルギが上回ると、ガスタ−ビン6
は回転し始める。通常ガスタ−ビンのタ−ニング回転数
は毎分70回転であるので、弁12の開度を調整してタ
−ニング回転数になるよう制御を行う。これにより、起
動装置1を用いずに、タ−ニング運転を行うことが可能
となる。この際空気は、吸気ダクト3、ガスタ−ビン用
コンプレッサ−4、燃焼器5を通り、ガスタ−ビン6を
回転させた後、排気ダクト8を通って煙突9から排出さ
れる。ターニング回転数で所定の時間、ターニング運転
が行われたら、弁12は全閉され、起動装置1が起動さ
れる。次いで起動装置1により、回転数が上昇され、タ
ービン用コンプレッサ4の吐出圧力が上昇する。タービ
ン用コンプレッサ4の吐出圧力が所定の圧力に上昇した
ら燃焼器5への燃料供給が開始され、燃焼ガスによるガ
スタービン6の運転が開始される。
【0018】次に、ガスタ−ビン停止時においては、弁
12は当初閉状態(運転状態では常に閉)となってお
り、煙突効果による、ドラフト力は煙突9から排気ダク
ト8を通りガスタ−ビン6に作用している。停止に際
し、燃焼器5への燃料供給が遮断されるとガスタ−ビン
6への燃焼ガスが送られなくなり、ガスタ−ビン用コン
プレッサ4、ガスタ−ビン6、発電機7は、徐々に回転
速度を落としていく。しかし、吸気ダクト3,ガスタ−
ビン用コンプレッサ4,燃焼器5,ガスタービン6,排
気ダクト8,煙突9を結ぶ空気の通路が形成されてい
て、煙突のドラフト力による気流が前記空気の通路に生
じ、ガスタービン6及びガスタービン6に連結された発
電機等は、この気流によるガスタービン6の風車効果で
低速で回り続ける。このままの状態にしておくと、回転
数が零回転にならないと再起動できないというインタ−
ロックの働きで、再起動できないことになる。そこで、
弁12を開状態にすると、空気取入口10から分岐ダク
トを経て煙突に至る気流が生じ、煙突効果によるドラフ
ト力が、排気ダクト8の途中から分岐ダクト11に伝わ
り、空気取入口10から空気を取り込む働きとして作用
することになる。ドラフト力が空気取入口10に作用す
るようになるためガスタ−ビン6には、ドラフト力が作
用しなくなり、ガスタ−ビン6の回転は停止する。これ
により、遅滞なくガスタ−ビン6の回転を停止させるこ
とができ、ガスタービン6の回転が完全に停止しないた
めに、ガスタービンが再起動できないという問題はなく
なった。
【0019】図3,図4及び図5は本発明の第2の実施
例の一部を示す図である。本実施例は、第1の実施例に
おける分岐ダクト11の代わりに、排気ダクト8に開口
14が形成され、該開口14に開閉可能な蓋体である開
口部開閉用扉体13が装着されたもので、他の構成要素
は前記第1の実施例と同じである。図2に示したところ
の弁12を有する分岐ダクト11を用いる方法と同じ
く、ガスタ−ビン起動時には、当初開状態であった開口
部開閉用扉体13を閉状態とし、煙突効果によるドラフ
ト力をガスタ−ビンに伝え、タ−ニング回転を得る。
又、タ−ニング回転数の制御は、扉体13の開度調整に
よって行われる。次にガスタ−ビン停止時においては、
運転時閉状態であった扉体13をガスタ−ビン停止操作
後、開状態とする。これにより、煙突効果は、煙突と、
排気ダクト開口部14との間で作用し、空気は開口14
から排気ダクトに吸い込まれて煙突に流れ、ガスタ−ビ
ンには気流は作用せず、ガスタ−ビンは遅滞なく停止す
ることが可能となる。
【0020】図6,図7及び図8は本発明の第3の実施
例の一部を示す図で、本実施例が前記第2の実施例と異
なるのは、開口部開閉用扉体13が排気ダクト内部に向
かって動き、排気ダクト上流側部分と煙突9の間を遮断
するように構成されている点である。このような構成と
すれば、ドラフト力により発生する気流は完全にガスタ
ービンから遮断される。
【0021】図9は本発明の第4の実施例の一部を示
し、前記第1の実施例における分岐ダクトと同様の装置
が煙突下部に設置された構造を示している。本実施例の
他の構成部分は、前記第1の実施例のものと全く同様で
あり、分岐ダクトの設置場所が煙突9の下部に変更され
ているだけである。本実施例によれば、前記第1の実施
例と同様の効果が得られるとともに、分岐ダクトがガス
タービンから離れているので排気ガスの温度が低くな
り、分岐ダクト各部の耐熱性が前記第1の実施例の場合
よりも低くてよい。
【0022】さらに、前記第2、第3の実施例に示した
ような開口14及び開口部開閉用扉体13を煙突9の下
部に設け、この扉体13を開閉することによっても前記
各実施例と同様な効果が得られる。
【0023】図10に本発明の第5の実施例を示す。本
実施例は、排気ダクト8に排熱回収ボイラ18が接続さ
れ、排熱を利用して蒸気を発生するようになっているガ
スタービン装置に本発明が適用された例である。図示の
ガスタービン装置が前記第1の実施例と異なるのは、排
気ダクト8に排熱回収ボイラ18が接続されているこ
と、排熱回収ボイラ18の排気ガス出口と煙突9は煙突
側排気ダクト8Aで接続されていること、弁12及び空
気取入口10を有する分岐ダクト11は前記煙突側排気
ダクト8Aに分岐して設けられていること、及び、排気
ダクト8と分岐ダクト11の分岐位置より上流側の煙突
側排気ダクト8Aを連通するバイパスダクト15が設け
られ、バイパスダクト15の上流端及び下流端にダクト
切替手段16,17がそれぞれ設けられていることであ
り、他の構成は前記第1の実施例と同じである。なお、
ダクト切替手段16は、ガスタービン6から排出される
排気ガスの行く先を、排熱回収ボイラ18とバイパスダ
クト15のいずれかに切り替えるもので、ダクト切替手
段17は、排熱回収ボイラ18の排気ガス出口からでて
くる排気ガスとバイパスダクト15からでて来る排気ガ
スのうちのいずれか一方を煙突側排気ダクト8Aに導く
ように排気ガスの流れを切り替えるものである。
【0024】排熱回収ボイラが設けられている場合は、
排熱回収ボイラの再起動に要する時間を短くするため
に、ガスタービンが停止した場合でも排熱回収ボイラを
できるだけ高温状態に、保っておくことが望ましい。本
実施例は、煙突によるドラフト力を利用するに際して気
流が排熱回収ボイラを通過することのないようにしたも
のである。
【0025】まず、本実施例のガスタービン装置の起動
の際は、煙突9のドラフト力を利用してガスタービンの
ターニング運転を行うために、弁12が閉じられ、ダク
ト切替手段16,17により排気ダクト8、バイパスダ
クト15、煙突側排気ダクト8Aが連通され、排熱回収
ボイラ18はドラフト力によって生成される気流から遮
断される。この状態で、煙突9のドラフト力によって、
ガスタービン6から排気ダクト8、バイパスダクト1
5、煙突側排気ダクト8Aを経て煙突9に至る気流が生
じ、この気流による風車効果でガスタービン6が回転す
る。弁12の開度を調整することによって、ガスタービ
ン6の回転数がターニング運転の回転数に静定され、起
動装置1を用いることなくターニング運転が行われる。
この間、排熱回収ボイラ18には気流は流れず、ドラフ
ト力による気流で排熱回収ボイラ18が冷却されること
が避けられる。ターニング運転が終了し、燃焼器5から
燃焼ガスがガスタービン6に供給される段階で弁12は
完全に閉じられ、ダクト切替手段16,17により排気
ダクト8、排熱回収ボイラ18、煙突側排気ダクト8A
が連通され、バイパスダクト15は排気ガスの流れから
隔離される。
【0026】停止の際は、燃焼器の燃焼停止と同時にあ
るいは燃焼停止に先立って、ダクト切替手段16,17
により排気ダクト8、バイパスダクト15、煙突側排気
ダクト8Aが連通され、排熱回収ボイラ18は排気ダク
ト8、バイパスダクト15、煙突側排気ダクト8Aを流
れる低温の排気ガスやドラフト力によって生成される気
流から遮断される。この遮断によって排熱回収ボイラ1
8にガスタービン6の停止と同時に低温の気流が流れる
のが避けられ、排熱回収ボイラ18の温度が低下する速
度が緩やかになる。また、燃焼器の燃焼停止と同時に弁
12が開放され、煙突9のドラフト力によって発生する
気流は、空気取入口10から、弁12、分岐ダクト1
1、煙突側排気ダクト8Aを経て煙突9の頂部に至る流
れとなり、ガスタービン6を通る気流は無くなる。この
結果、ガスタービン6にはドラフト力による気流の風車
効果は及ばなくなり、停止に要する時間が短縮される。
なお、燃焼停止後、燃焼器5、ガスタービン6に冷却用
の空気を流す必要が無くなった段階でダクト切替手段1
6を操作して、バイパスダクト15と排気ダクト8の接
続を遮断するようにしてもよい。
【0027】図11に本発明の第6の実施例を示す。図
示のガスタービン装置は、前記第5の実施例と同様に排
熱回収ボイラ18とバイパスダクト15を含んで構成さ
れたものであり、分岐ダクト11の取付け位置が前記第
5の実施例と異なっているだけで、他の構成要素は第5
の実施例と同じである。第5の実施例では分岐ダクト1
1は煙突側排気ダクト8Aに設けられているが、本実施
例ではバイパスダクト15に設置されている。本実施例
のダクト切替手段16,17や弁12の機能や操作手順
も前記第5の実施例と同じである。
【0028】本実施例によれば、前記第5の実施例と同
様の効果が得られ、さらに、分岐ダクト11がバイパス
ダクトに設けられているので、弁12は高温の排気ガス
に曝されることがなく、使用材料や構造に制限が少なく
なる。また、既設のプラントに本発明を適用する際に、
既設部分に加える改造が少なくてすむという利点があ
る。
【0029】なお、本実施例において、分岐ダクト11
を、バイパスダクト15ではなく煙突9の下部に、前記
第4の実施例に示した形で配設してもよい。
【0030】また、上記第5、第6の実施例や分岐ダク
ト11を煙突9の下部に配設した例において、分岐ダク
トに代えて図3,6に示した開口と開口部開閉用扉体の
組合せを設置しても同様な効果が得られる。
【0031】さらに、バイパスダクト15を設けた上記
各実施例において、ダクト切替手段16,17のうち、
いずれか一方を省いた構成としてもよい。ダクト切替手
段16を残した場合、起動時には、ダクト切替手段16
を操作して排気ダクト8とバイパスダクト15を連通し
(排気ダクト8を排熱回収ボイラ18の上流側で遮断
し)、弁12もしくは開口部開閉用扉体を閉じてターニ
ング運転を行い、燃焼器燃焼時はバイパスダクト15入
口を閉じるようにすればよい。停止時には再びダクト切
替手段16を操作して排気ダクト8とバイパスダクト1
5を連通し(排気ダクト8を排熱回収ボイラ18の上流
側で遮断し)、同時に弁12もしくは開口部開閉用扉体
を開けばよい。このように操作することで、排熱回収ボ
イラ18に煙突のドラフト力による気流が流れるのが防
げると同時に、ドラフト力で生ずる気流によるターニン
グ運転を行い、ガスタービン停止時のドラフト力で生ず
る気流によるガスタービンの回転を抑止することができ
る。ダクト切替手段17を残した場合も同様の操作が可
能である。
【0032】上記各実施例はガスタービン発電装置であ
るが、本発明は、ガスタービンと煙突を組み合わせた装
置であれば、ポンプ、送風機等、他の装置にも十分に適
用可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、煙突効果によるドラフ
ト力を利用し、ガスタ−ビンの起動及びタ−ニング運転
を、他の動力を用いることなく、ドラフト力のみにて行
うことが可能となる。又、ガスタ−ビン停止時において
は、煙突効果によるドラフト力により、ガスタ−ビンの
停止が遅延するのを防止することが可能である。上記効
果は、ガスタ−ビン本体に何ら新たな装置を設けること
なく、通常屋外に設置される排気ダクト或は煙突に装置
を設けることにより達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の主要な構成を示すブロ
ック図である。
【図2】図1に示した構成のうち主要な分岐ダクト付近
の詳細を示す正面図である。
【図3】本発明の第2の実施例の部分を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例の部分を示す側面図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施例の部分を示す平面図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施例の部分を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施例の部分を示す側面図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施例の部分を示す平面図であ
る。
【図9】本発明の第4の実施例の部分を示す正面図であ
る。
【図10】本発明の第5の実施例の主要な構成を示すブ
ロック図である。
【図11】本発明の第6の実施例の主要な構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 起動装置 2 トルクコンバ−
タ 3 吸気ダクト 4 ガスタ−ビン用
コンプレッサ− 5 燃焼器 6 ガスタ−ビン 7 発電機 8 排気ダクト 8A 煙突側排気ダクト 9 煙突 10 空気取入口 11 分岐ダクト 12 弁 13 排気ダクト開口
部用扉体 14 開口 15 バイパスダクト 16,17 ダクト切替手段 18 排熱回収ボイラ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼ガスに駆動されるガスタ−ビンと、
    該ガスタ−ビンの出口側に接続されて前記ガスタービン
    を駆動したあとの前記燃焼ガスを排気ガスとして流出さ
    せる排気ダクトと、該排気ダクトに接続されて前記排気
    ガスを大気中に放出する煙突とを含んでなるガスタービ
    ン装置において、前記排気ダクト途中に、該排気ダクト
    に外気を導入する空気取入口を有する分岐ダクトが設置
    され、該分岐ダクトの空気流路を開閉する開閉手段が設
    置されていることを特徴とするガスタービン装置。
  2. 【請求項2】 燃焼ガスに駆動されるガスタ−ビンと、
    該ガスタ−ビンの出口側に接続されて前記ガスタービン
    を駆動したあとの前記燃焼ガスを排気ガスとして流出さ
    せる排気ダクトと、該排気ダクトに接続されて前記排気
    ガスを大気中に放出する煙突とを含んでなるガスタービ
    ン装置において、前記排気ダクト壁面に排気ダクト内部
    と外部を連通する開口が形成され、該開口に開閉可能な
    蓋体が設置されていることを特徴とするガスタ−ビン装
    置。
  3. 【請求項3】 燃焼ガスに駆動されるガスタ−ビンと、
    該ガスタ−ビンの出口側に接続されて前記ガスタービン
    を駆動したあとの前記燃焼ガスを排気ガスとして流出さ
    せる排気ダクトと、該排気ダクトに接続されて前記排気
    ガスを大気中に放出する煙突とを含んでなるガスタービ
    ン装置において、前記煙突下部に、該煙突に外気を導入
    する空気取入口を有する分岐ダクトが設置され、該分岐
    ダクトの空気流路を開閉する開閉手段が設置されている
    ことを特徴とするガスタービン装置。
  4. 【請求項4】 燃焼ガスに駆動されるガスタ−ビンと、
    該ガスタ−ビンの出口側に接続されて前記ガスタービン
    を駆動したあとの前記燃焼ガスを排気ガスとして流出さ
    せる排気ダクトと、該排気ダクトに接続されて前記排気
    ガスを大気中に放出する煙突とを含んでなるガスタービ
    ン装置において、前記煙突下部壁面に煙突内部と外部を
    連通する開口が形成され、該開口に開閉可能な蓋体が装
    着されていることを特徴とするガスタ−ビン装置。
  5. 【請求項5】 燃焼ガスに駆動されるガスタ−ビンと、
    該ガスタ−ビンの出口側に接続されて前記ガスタービン
    を駆動したあとの前記燃焼ガスを排気ガスとして流出さ
    せる排気ダクトと、該排気ダクトに接続されて前記排気
    ガスの熱を回収する排熱回収ボイラと、該排熱回収ボイ
    ラの排気ガス出口側と排気ガスを大気に放出する煙突と
    を連通する煙突側排気ダクトとを含んでなるガスタービ
    ン装置において、前記排気ダクトと煙突側排気ダクトと
    を連通するバイパスダクトと、前記排熱回収ボイラの排
    気ガス出口側と前記バイパスダクトのいずれか一方を前
    記煙突に連通させるダクト切替手段と、該ダクト切替手
    段よりも煙突側の前記煙突側排気ダクトに分岐して設け
    られ該煙突側排気ダクトに外気を導入する空気取入口を
    備えた分岐ダクトと、該分岐ダクトの空気流路を開閉す
    る開閉手段とが設けられていることを特徴とするガスタ
    ービン装置。
  6. 【請求項6】 分岐ダクトが煙突側排気ダクトの代わり
    にバイパスダクトに分岐して設けられていることを特徴
    とする請求項5に記載のガスタービン装置。
  7. 【請求項7】 分岐ダクトが煙突側排気ダクトの代わり
    に煙突下部に分岐して設けられていることを特徴とする
    請求項5に記載のガスタービン装置。
  8. 【請求項8】 燃焼ガスに駆動されるガスタ−ビンと、
    該ガスタ−ビンの出口側に接続されて前記ガスタービン
    を駆動したあとの前記燃焼ガスを排気ガスとして流出さ
    せる排気ダクトと、該排気ダクトに接続されて前記排気
    ガスの熱を回収する排熱回収ボイラと、該排熱回収ボイ
    ラの排気ガス出口側と排気ガスを大気に放出する煙突と
    を連通する煙突側排気ダクトとを含んでなるガスタービ
    ン装置において、前記排気ダクトと煙突側排気ダクトと
    を連通するバイパスダクトと、前記排熱回収ボイラの排
    気ガス出口側と前記バイパスダクトのいずれか一方を前
    記煙突に連通させるダクト切替手段と、該ダクト切替手
    段よりも煙突側の前記煙突側排気ダクト壁面に形成され
    て該煙突側排気ダクトの内部と外部を連通する開口と、
    該開口に装着された開閉可能な蓋体とが設けられている
    ことを特徴とするガスタービン装置。
  9. 【請求項9】 開口と、該開口に装着された開閉可能な
    蓋体が、煙突側排気ダクトの代わりにバイパスダクトに
    設けられていることを特徴とする請求項7に記載のガス
    タービン装置。
  10. 【請求項10】 開口と、該開口に装着された開閉可能
    な蓋体が、煙突側排気ダクトの代わりに煙突下部に設け
    られていることを特徴とする請求項7に記載のガスター
    ビン装置。
  11. 【請求項11】 バイパスダクトと排気ダクトの分岐部
    に、バイパスダクトと排熱回収ボイラの排気ガス入口の
    いずれか一方をガスタービンの出口側に連通させるバイ
    パスダクト入口開閉手段が設けられていることを特徴と
    する請求項5乃至7のいずれかに記載のガスタービン装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011080400A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Niigata Power Systems Co Ltd ガスタービン装置
JP2014521004A (ja) * 2011-07-12 2014-08-25 ターボメカ 熱的非平衡を低減しながらターボ機械を起動する方法

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