JPH0711942Y2

JPH0711942Y2 - 脱水処理装置

Info

Publication number: JPH0711942Y2
Application number: JP10345889U
Authority: JP
Inventors: 惠田中
Original assignee: 株式会社田中鉄工所
Priority date: 1989-09-02
Filing date: 1989-09-02
Publication date: 1995-03-22
Anticipated expiration: 2004-09-02
Also published as: JPH0342621U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野この考案は、例えば、樹脂ペレットや樹脂シート片など
の樹脂片を洗浄した後に脱水する脱水処理装置に関す
る。

（ロ）従来技術従来、上述例のような脱水処理装置としては、実公昭57
−27544号公報に開示されているような脱水処理装置が
あった。

すなわち、筒状の脱水ロータの周面に、その螺旋方向に
沿って多数の羽根板を設け、この脱水ロータを回転させ
ることによって、脱水ロータの下部に投入した被脱水物
を上述の各羽根板に衝突させて脱水し、脱水した被脱水
物を上部へ移送する構成である。

（ハ）考案が解決しようとする問題点しかし、上述例の脱水処理装置の場合、脱水処理によっ
て発生する霧状の細かい水滴や、被脱水物を投入する時
に流入する水が脱水ロータの周面に付着し、これらの水
が脱水ロータの回転に伴なって脱水ロータの周面をつた
い、特に移送機能を持たせるように配置した羽根板の作
用を受けて、被脱水物の移送方向と同じ方向に流され、
その結果被脱水物と一緒に排出され、充分な脱水処理が
行えず、脱水効果を損う問題点を有する。

この考案は、上述のような問題点を考慮して、充分に脱
水処理が行える脱水処理装置の提供を目的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段この考案は、回転する脱水ロータの一端側に投入した被
脱水物を、脱水ロータの周面に設けた多数の羽根板で他
端側へ移送しつつ脱水する脱水処理装置であって、前記
羽根板間に、脱水ロータ周面の外方向に突出する水切り
プレートを脱水ロータの軸心方向に沿って形成した脱水
処理装置であることを特徴とする。

（ホ）作用この考案の脱水処理装置は、脱水処理のために脱水ロー
タを回転させると、脱水処理中に発生し霧状に浮遊する
水滴や被脱水物の投入時に脱水ロータに付着する水など
が、脱水ロータの回転に伴なって外周面を特に羽根板の
作用を受けて、その移送方向と同じ方向に移動しようと
するのを、脱水ロータの軸心方向に沿って形成した水切
りプレートでその移動を遮ると同時に、遠心力で外方向
へ導き、さらに回転方向には行き場のない水切りプレー
トの端面部分で振切り、排除する。

（ヘ）考案の効果上述のように、この考案によれば、脱水ロータの周面
に、その軸心方向に沿って水切りプレートを形成したの
で、脱水処理時に発生する遠心力で脱水ロータの周面を
伝わって被脱水物の排出方向に排出されようとする水を
外方向へ導いて排除し、従来のように余分な水が脱水処
理を終える被脱水物に混合するのを防ぎ、完全なる脱水
処理を充分に行うことができる。

（ト）実施例この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

図面は樹脂ペレットなどの被脱水物を脱水する脱水処理
装置を示し、第１図において脱水処理装置１は、ケーシ
ング２内で回転する円筒形状の脱水ロータ３と、該脱水
ロータ３の外周に配置した網目状のスクリーン４と、該
スクリーン４の下部から上述の脱水ロータ３の外側に、
洗浄した後の被脱水物を投入する投入口５と、上記ケー
シング２の上部で、脱水処理した被脱水物と空気とを分
離するサイクロン分離機６と、上記ケーシング２の下部
に形成した排水口７とで構成している。

前述の脱水ロータ３は、その外周面に多数の羽根板８…
を溶接して固定していて、脱水ロータ３の下部より投入
される被脱水物を上方へ移送するようにしている。すな
わち、各羽根板８…は、外周面に螺旋方向に沿って、か
つ各羽根板８…の間に隙間を開けた状態で縦および横に
それぞれ整列して取付けている。

そして、このように整列した羽根板８…間の、脱水ロー
タ３の軸心方向に沿った縦方向の隙間の適宜個所に、水
切りプレート9,9を装着している。水切りプレート9,9
は、その形状を帯状に形成し、帯状形状の側端面が脱水
ロータ３の外方向へ突出するようにして、羽根板８…の
縦の列によって形成される隙間の中間位置で、脱水ロー
タ３の縦方向の中間部分に固定している。

また、脱水ロータ３上部の前述のサイクロン分離機６と
対応する位置には、排出用羽根板10…を形成し、サイク
ロン分離機６の方向へ起風するようにしている。

そして支軸11の下端がケーシング２の底板の中央部分を
通過して基台12に枢着され、上端が天板13中央に枢着さ
れて、外周がスクリーン４の内周面に接近した状態でモ
ータ14によりベルト15とプーリ16,17とを介して回転す
べく構成されている。

前述のスクリーン４は、ケーシング２の内部の上部と下
部とに、ケーシング２の内壁面より適当な間隔を隔てて
設けた筒状のフランジ18,19に取付けており、これによ
って前述の投入口５からサイクロン分離機６までが連絡
された。

前述のサイクロン分離機６は、空気と共に排出される被
脱水物を外筒部内に旋回すべく導入して、そこで旋回さ
せる間に空気を中央円筒部より外部に排出し、被脱水物
を外筒部の下端より排出すべく構成されている。

前述の排水口７は、上述したスクリーン４下部のフラン
ジ19と、ケーシング２との間に形成し、脱水処理した後
の水が流れる排水溝20から導出している。

図示実施例は以上のように形成するものとして、以下作
用を説明する。

脱水処理のため脱水ロータ３を回転させると、下部の投
入口より投入し、水を伴なった被脱水物が脱水ロータ３
の外周面の羽根板８…に衝突し、被脱水物から水を落
す。このとき、脱水ロータ３の外周とスクリーン４との
間に霧状になった細かい水滴が浮遊し、脱水ロータ３の
さらなる回転によってこれらの水滴が脱水ロータ３の周
面を伝わって上昇しようとする。また、被脱水物の投入
時などに脱水ロータの周面に付着した水もまた、脱水ロ
ータ３の回転によって脱水ロータ３の周面を伝わって上
昇しようとする。

しかし、脱水ロータ３の外周面に、その軸心方向に沿っ
て形成した水切りプレート9,9が、脱水ロータ３の外周
面を伝わって上昇しようとする上述の水を、回転による
遠心力で外方向へ導いて、水切りプレート9,9の端面に
おいて振切り、排除する。排除された水は、スクリーン
４より外部へ出て、前述の排水口７より排出される。

このように、脱水ロータ３の周面を上昇し、脱水処理し
た被脱水物に混合し得る水を排除し、被脱水物から余分
な水を隔離できるので、良好な脱水処理を行うことがで
きる。

また、余分な水の排除は、脱水処理中に生じる遠心力を
利用しているので、水切りプレートを取付けるだけとい
う簡単な構成でよく、経済的に有利である。

以上、この考案の一実施例を示したが、この考案は上述
の実施例に限定されるものではない。

例えば、先の実施例では、羽根板によって形成される隙
間の中間位置で脱水ロータの中間位置に、一条の水切り
プレートを装着したが、これを羽根板の一側に接触する
位置で上側と下側の羽根板に及ばない長さで装着するな
ど、適宜位置に適宜長さで装着するもよい。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は脱水処理装
置を示す断面図、第２図は作用状態を示す斜視図であ
る。１…脱水処理装置３…脱水ロータ、８…羽根板９…水切りプレート

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】回転する脱水ロータの一端側に投入した被
脱水物を、脱水ロータの周面に設けた多数の羽根板で他
端側へ移送しつつ脱水する脱水処理装置であって、前記羽根板間に、脱水ロータ周面の外方向に突出する水
切りプレートを脱水ロータの軸心方向に沿って形成した脱水処理装置。