JPH07116174B2 - ジベンズ〔b,e〕オキセピン誘導体 - Google Patents

ジベンズ〔b,e〕オキセピン誘導体

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JPH07116174B2
JPH07116174B2 JP5102343A JP10234393A JPH07116174B2 JP H07116174 B2 JPH07116174 B2 JP H07116174B2 JP 5102343 A JP5102343 A JP 5102343A JP 10234393 A JP10234393 A JP 10234393A JP H07116174 B2 JPH07116174 B2 JP H07116174B2
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oxepin
dihydrodibenz
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悦男 大島
利昭 熊沢
静夫 大瀧
宏之 小場瀬
健守 大森
秀衛 石井
治彦 真部
忠史 田村
勝一 周藤
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協和醗酵工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規ジベンズ〔b,e〕
オキセピン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、11−非置換,11−ヒドロキシ
又は11−オキソジベンズ〔b,e〕オキセピン誘導体
を抗炎症剤として用いることが知られている〔J. Med.
Chem.,21, 633-639 (1978)〕。又、11位の置換基
a , Rb が以下の定義を有するジベンズ〔b,e〕オ
キセピン誘導体をアレルギー症状の治療又は処置に用い
ることが知られている(米国特許第4,282,365
号): Ra : H,OH,低級アルコキシ,低級アルキルチオ,
低級アルキルスルフィニル,低級アルキルスルホニル,
アリールチオ,NH2 ,NHCHO又はイミダゾリル; Rb : H又は低級アルキル;又、Ra b は一体となっ
て、=O,=CH−Rc (式中、Rc はH又はアリール
である) さらに、抗喘息作用を有する11−(4−メチルピペラ
ジノ)ジベンズ〔b,e〕オキセピン誘導体が知られて
いる(特開昭56−150082)。又、抗喘息作用を
有し、以下の構造を有するジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン誘導体が知られている(特開昭58−12688
3):
【0003】
【化2】
【0004】(式中、Rd 及びRe は低級アルキルであ
り、Rf は低級アルキル又はハロゲンである)。又、抗
アレルギー作用を有する以下の構造のジベンズ〔b,
e〕オキセピン誘導体が知られている(特開昭59−2
27879):
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Rg 及びRh はアルキルであり、
r は2又は3であり、Ri はアルキル又はハロゲンであ
る)。又、抗アレルギー作用を有する以下の構造のジベ
ンズ〔b,e〕オキセピン誘導体が知られている(特開
昭60−28972):
【0007】
【化4】
【0008】〔式中、Rj は4−アルキルピペラジノ,
3−キヌクリジルアミノ又は−Xa −(CH2)s −NR
l m (式中、Xa は−NH−,−S−又は−O−であ
り、sは2又は3であり、Rl 及びRm はアルキルであ
る)、Rk はCN,5−テトラゾリル,CONH2 又は
CO2 n (式中、Rn はH,アルキル又は1−(エト
キシカルボニルオキシ)エチルである)である〕。
【0009】さらに、抗うつ作用を有し以下の構造を有
するドキセピン(doxepin) が知られている〔Drugs, 1
3, 161 (1977)〕:
【0010】
【化5】
【0011】又、抗うつ作用を有し以下の構造を有する
ドチエピン(dothiepin) が知られている〔Arz.−Forsc
h., 13, 1039 (1963) ;ibid, 14, 100 (1964)〕:
【0012】
【化6】
【0013】抗アレルギー作用と抗炎症作用とを併有す
る化合物としては、いわゆる抗炎症ステロイド類が知ら
れている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】新規かつ有用な抗アレ
ルギー作用又は抗炎症作用を有する化合物は常に求めら
れている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は式(I)
【0016】
【化7】
【0017】〔式中、Aはヒドロキシメチル基,低級ア
ルコキシメチル基,トリフェニルメチルオキシメチル
基,低級アルカノイルオキシメチル基,低級アルカノイ
ル基,カルボキシル基,低級アルコキシカルボニル基,
トリフェニルメチルオキシカルボニル基,−CONR1
2 (式中、R1,R2 は同一もしくは異なって水素原子
又は低級アルキル基を表す),4,4−ジメチル−2−
オキサゾリン−2−イル基又は−CONHOHを表し、
Yは母核の2位又は3位に置換した−(CH2)m −(式
中、mは1,2,3又は4を表す)又は−CHR3
(CH2)p −(式中、R3 は低級アルキル基を表し、p
は0,1,2,3又は4を表す。なお、上記各式の左側
が母核に結合しているものとする。)を表し、X1 −X
2 はC=N,C=CH又はCH−CH2 を表し、nは
0,1,2,3又は4を表し、Zは4−メチルピペラジ
ノ基,4−メチルホモピペラジノ基,ピペリジノ基,ピ
ロリジノ基,チオモルホリノ基,モルホリノ基又は−N
6 7 (式中、R6,R7 は同一もしくは異なって水素
原子又は低級アルキル基を表す)を表す〕で表されるジ
ベンズ〔b,e〕オキセピン誘導体〔以下、化合物
(I)という。他の式番号の化合物についても同様〕ま
たはその薬理上許容される塩に関する。
【0018】式(I)の各基の定義における低級アルキ
ル基は炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル
基、例えばメチル,エチル,n−プロピル,イソプロピ
ル,n−ブチル等を包含する。基Aの定義中、低級アル
コキシメチル基,低級アルコキシカルボニル基における
低級アルコキシ部分の低級アルキル部分は前記低級アル
キル基と同義である。低級アルコキシメチル基としては
メトキシメチル,エトキシメチル,n−プロポキシメチ
ル,イソプロポキシメチル等が、低級アルコキシカルボ
ニル基としては、メトキシカルボニル,エトキシカルボ
ニル等が例示される。基Aの定義中、低級アルカノイル
基及び低級アルカノイルオキシメチル基にいう低級アル
カノイル部分の低級アルキル部分は前記低級アルキル基
と同義である。低級アルカノイル基としてはホルミル,
アセチル等が、低級アルカノイルオキシメチル基として
はホルミルオキシメチル,アセチルオキシメチル等が例
示される。
【0019】化合物(I)の薬理上許容される塩は薬理
上許容される酸付加塩,金属塩,アンモニウム塩,有機
アミン付加塩,アミノ酸付加塩等を包含する。化合物
(I)の薬理上許容される酸付加塩としては、塩酸塩,
硫酸塩,リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩,マレイン酸
塩,フマル酸塩,酒石酸塩,クエン酸塩等の有機酸塩が
あげられ、薬理上許容される金属塩としてはナトリウム
塩,カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩,
カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩のほか、アルミニ
ウム塩,亜鉛塩もあげられ、薬理上許容される有機アミ
ン付加塩としてはモルホリン,ピペリジン等の付加塩、
薬理上許容されるアミノ酸付加塩としてはリジン,グリ
シン,フェニルアラニン等の付加塩があげられる。
【0020】化合物(I)は式(II)
【0021】
【化8】
【0022】(式中、Y及びAは前記と同義である)で
表される化合物又は式(III )
【0023】
【化9】
【0024】(式中、Y及びAは前記と同義である)で
表される化合物より製造される。化合物(II)は、J. M
ed. Chem., 19, 941 (1976), 同, 20, 1499 (1977) お
よび特開昭58−21679に記載されている。また、
化合物(III )は文献未記載ではあるが、特開昭58−
21679に記載の方法に準じて合成できる。
【0025】以下、基X1 −X2 の種類により化合物
(I)の製法を説明する。
【0026】方法1 〔X1 −X2 がC=CHである化合物(I)の合成(そ
の1)〕まず次の化合物(IIa)のカルボキシル基を次
の反応工程に従って保護する。
【0027】
【化10】
【0028】〔式中、Yは前記と同義である。IIaはII
に包含される(他の番号についても同様)〕化合物(II
a)及び化合物(IIa)に対し1〜5当量の塩化チオニ
ル及び1〜5当量の2−アミノ−2−メチル−1−プロ
パノールを不活性溶媒、例えば塩化メチレン中必要なら
ばトリエチルアミン等の塩基の存在下0℃〜室温で1〜
24時間反応させることにより化合物(IV)を得る。こ
の反応は化合物(IIa)と塩化チオニルとをまず反応さ
せ、ついで2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール
を反応させてもよい。
【0029】化合物(IV)を不活性溶媒、例えば塩化メ
チレン,トルエン,ベンゼン中1〜5当量の塩化チオニ
ルで0℃〜室温で1〜24時間処理することにより化合
物(V)を得る。次に化合物(V)より次の反応工程に
従って化合物(Ia),(Ib)を製造する。
【0030】
【化11】
【0031】(式中、Y,Z,nは前記と同義であり、
8 は水素原子又は低級アルキル基,R8'は低級アルキ
ル基,Halはハロゲン原子である) ここで低級アルキル基の定義は式(I)の各基の低級ア
ルキル基の定義と同じである。又ハロゲン原子は塩素,
臭素,ヨウ素原子等を包含する。化合物(V)と1〜5
当量の化合物(VI)とを窒素,アルゴン等の不活性ガス
雰囲気下、テトラヒドロフラン,ジエチルエーテル等の
不活性溶媒中反応させることにより化合物(VII )を得
る。反応は0℃〜室温で行い、通常1〜24時間で終了
する。
【0032】次に、化合物(VII )を塩化メチレン等の
不活性溶媒中ピリジン等の塩基の存在下1〜5当量の塩
化チオニルもしくはオキシ塩化リンで処理することによ
り化合物(Ia)を得る。反応は0℃〜室温で行い、通
常1〜24時間で終了する。次に化合物(Ia)を含水
アルコール例えばメタノール水溶液中、パラトルエンス
ルホン酸などの適当な酸触媒の存在下室温から溶媒の沸
点に保持することにより化合物(Ib)中R8 =Hの化
合物を得る。反応は通常1〜24時間で完了する。
【0033】又、化合物(VII )を式R8'OHのアルコ
ール中パラトルエンスルホン酸等の適当な酸触媒の存在
下室温〜溶媒の沸点に保持することにより化合物(I
b)中R8 =低級アルキルの化合物を得る。反応は通常
1〜24時間で完了する。
【0034】方法2 〔X1 −X2 がC=CHである化合物(I)の合成(そ
の2)〕下記式(IIa)の化合物のカルボキシル基を次
の反応工程に従って低級アルコキシメチル基もしくはト
リチルオキシメチル基に変換することができる。
【0035】
【化12】
【0036】(式中、Yは前記と同義であり、R9 は低
級アルキル基,R9'はトリチル基又は低級アルキル基で
ある) ここで低級アルキル基の定義は式(I)の各基の低級ア
ルキル基の定義と同じである。まず化合物(IIa)をテ
トラヒドロフラン中1〜5当量の水素化リチウムアルミ
ニウムで0℃〜室温で通常1〜24時間還元して化合物
(VIII)を得る。
【0037】次に化合物(VIII)と1〜5当量のトリチ
ルクロリドとをピリジン中室温〜100℃で1〜24時
間反応させて化合物(IX)を得る。化合物(IX)を塩化
メチレン,アセトン等の不活性溶媒中1〜5当量の適当
な酸化剤、例えば過マンガン酸カリウム,ピリジニウム
−クロロクロメート試薬等で酸化して化合物(XI)中R
9'=トリチルの化合物を得る。反応は0℃〜溶媒の沸点
で行い、通常1〜24時間で終了する。
【0038】一方、化合物(VIII)を式R9 OHのアル
コール中、硫酸等の適当な酸触媒の存在下室温〜溶媒の
沸点に保持することにより化合物(X)を得る。反応は
通常1〜24時間で終了する。次に化合物(X)をアセ
トン等の不活性溶媒中1〜5当量の適当な酸化剤、例え
ばジョーンズ試薬で酸化することにより化合物(XI)中
9'=低級アルキルの化合物を得る。反応は0℃〜溶媒
の沸点で行い、通常1〜24時間で終了する。
【0039】化合物(XI)から次の反応工程に従って、
式(Ic),(Id)で表される化合物を、さらに所望
ならば式(Ie)で表される化合物を合成できる。
【0040】
【化13】
【0041】(式中、Y,Z,R9',n,Halは前記
と同義である) 化合物(XI)とグリニヤール試薬である化合物(VI)と
を方法1の化合物(V)→化合物(VII )の反応と同様
に反応させることにより化合物(XII )を得る。次に化
合物(XII )を方法1の化合物(VII )→化合物(I
a)の反応と同様に反応させることにより化合物(I
c)を得る。
【0042】次に化合物(Ic)を含水溶媒、例えば含
水ジオキサン中、パラトルエンスルホン酸等の適当な酸
触媒の存在下、室温〜溶媒の沸点に保持することにより
化合物(Id)を得る。反応は通常1〜24時間で完了
する。化合物(Id)は化合物(XII )を含水ジオキサ
ン等の含水溶媒中硫酸などの適当な酸触媒の存在下室温
〜溶媒の沸点に保持することにより1工程で得ることも
できる。反応は通常1〜24時間で完了する。
【0043】所望により化合物(Id)をアセトンなど
の不活性溶媒中1〜5当量の適当な酸化剤、例えばジョ
ーンズ試薬で酸化することにより化合物(Ie)を製造
することもできる。反応は0℃〜溶媒の沸点で行い、通
常1〜24時間で終了する。
【0044】方法3 〔X1 −X2 がC=CHである化合物(I)の合成(そ
の3)〕
【0045】
【化14】
【0046】(式中、Y,Z,nは前記と同義であり、
A’は基Aの定義中、低級アルカノイル基を除いた基を
表す) 化合物(IIb)と1〜5当量の化合物(XIII)とを不活
性ガス、例えば窒素,アルゴン雰囲気下、テトラヒドロ
フラン等の不活性溶媒中0℃〜室温で通常1〜24時間
反応させることにより化合物(If)を得る。
【0047】ここでイリドである化合物(XIII)は C.
A., 63, 16366a (1965) に記載された方法に準じて以下
のごとく調製することができる。
【0048】
【化15】
【0049】(式中、Hal,n,Zは前記と同義であ
り、qは1又は2である) まず化合物(XIV )と当量のトリフェニルホスフィンと
をトルエン中、溶媒の還流下1〜24時間反応させて化
合物(XV)を得る。次に化合物(XV)と1〜5当量のH
Zとをエタノール中溶媒の還流下通常1〜24時間反応
させた後、過剰のHZを減圧留去し、ついで化合物(X
V)に対し1〜5当量のHHalを加え、0℃〜溶媒の
沸点に通常1〜24時間保持してウィッテッヒ試薬であ
る化合物(XVI )を得る。次に化合物(XVI )を窒素,
アルゴン等の不活性ガス雰囲気下テトラヒドロフラン等
の不活性溶媒中、1〜2当量の適当な塩基、例えばn−
ブチルリチウムで処理してイリド(XIII)を生成させ
る。反応は−78℃〜室温で行い、通常1〜24時間で
終了する。
【0050】方法4 〔X1 −X2 がC=CHである化合物(I)の合成(そ
の4)〕
【0051】
【化16】
【0052】(式中、Y,Z,Aは前記と同義である) この方法は、プリンス反応として知られている〔新実験
化学講座(丸善)14巻,有機化合物の合成と反応III
,1375頁 (1977) 〕。化合物(III )、1〜5当量の
ホルムアルデヒド及び1〜5当量のHZを窒素,アルゴ
ン等の不活性ガス雰囲気下テトラクロロエタン等の不活
性溶媒中、酸の存在下反応させることにより、あるいは
酸そのものを溶媒として反応させることにより化合物
(Ig)を製造する。
【0053】ホルムアルデヒド又は、その多量体は、ホ
ルムアルデヒドのパラホルムアルデヒド,トリオキサン
等を包含する。酸は酢酸,トリクロロ酢酸,トリフロロ
酢酸等を包含する。反応は室温〜溶媒の沸点で行い、通
常1〜24時間で終了する。反応原料である化合物(II
I )は特開昭58−21679に開示された方法に準じ
て例えば次のようにして製造することができる。
【0054】
【化17】
【0055】すなわち化合物(IIb)に対し1〜5当量
のメチルトリフェニルホスホニウムブロミドと1〜5当
量のn−ブチルリチウムとを不活性溶媒中−78℃〜室
温で通常1〜5時間反応させて得たイリド(XVII)と1
当量の化合物(IIb)とを不活性ガス雰囲気下、不活性
溶媒中−78℃〜室温で通常1〜24時間反応させるこ
とにより化合物(III a)を得る。
【0056】不活性ガスは窒素,アルゴン等、不活性溶
媒はテトラヒドロフラン等を包含する。ここで化合物
(III a)の基A’を低級アルカノイル基に変換するこ
とは後記方法9に述べるごとく容易にできるので、結局
化合物(III )を調製できる。
【0057】方法5 〔X1 −X2 がC=Nである化合物(I)の合成〕
【0058】
【化18】
【0059】化合物(IIb)と1〜10当量の化合物
(XVIII )とを不活性ガス、例えば窒素,アルゴン等の
雰囲気下、不活性溶媒、例えばベンゼン中1〜10当量
の四塩化チタンの存在下0℃〜溶媒の沸点で1〜48時
間反応させることにより化合物(Ih)を得る。
【0060】方法6 〔X1 −X2 がCH−CH2 である化合物(I)の合成
(その1)〕
【0061】
【化19】
【0062】(式中、Y,Z,n,R8 ,Halは前記
と同義である) 化合物(V)をテトラヒドロフラン,メタノール等の不
活性溶媒中1〜5当量の水素化リチウムアルミニウム,
水素化ホウ素ナトリウム等で0℃〜室温で通常1〜24
時間還元することにより化合物(XIX )を得る。次に化
合物(XIX )と1〜5当量の塩化チオニルもしくはオキ
シ塩化リンとを適当な塩基例えばピリジン中で0℃〜室
温で反応させて化合物(XX)を得る。
【0063】ついで化合物(XX)と1〜5当量の化合物
(VI)とを方法1の化合物(V)→化合物(VII )の反
応と同様に反応させて化合物(Ii)を得る。化合物
(Ii)は方法1の化合物(VII )→(Ib)もしくは
化合物(Ia)→(Ib)の反応と同様な反応に服せし
めて化合物(Ij)に変換することができる。
【0064】方法7 〔X1 −X2 がCH−CH2 である化合物(I)の合成
(その2)〕
【0065】
【化20】
【0066】まず化合物(XXI )を方法6と同様にクロ
ル化して化合物(XXII)を得、ついで化合物(XXII)と
化合物(VI)とを方法6と同様に反応させて化合物(I
k)を得る。化合物(Ik)は方法2と同様に処理して
化合物(Il)さらには化合物(Im)へ導くことがで
きる。ここで出発原料(XXI )はその定義中に化合物
(IX)を包含し、又化合物(XI)をテトラヒドロフラ
ン,メタノール等の不活性溶媒中1〜5当量の水素化リ
チウムアルミニウムもしくは水素化ホウ素ナトリウムで
0℃〜室温で通常1〜24時間還元することにより得る
ことができる。
【0067】方法8 〔X1 −X2 がCH−CH2 である化合物(I)の合成
(その3)〕方法1〜4に示した製造法により得られる
化合物(Ia)〜(Ig)を適当な還元方法、例えばパ
ラジウム炭素等を触媒として用いる水素添加反応に付し
て還元することにより化合物(I)を合成することがで
きる。
【0068】方法9 方法1〜8に示した製造法においてAとして定義した基
を有する化合物を直接与えない場合、各製造法によって
得られた生成物を、有機合成化学で常用される方法、例
えば酸化,還元,加水分解反応に付すことにより容易に
かかる化合物を合成できる。例えば、Aがホルミル基で
ある化合物(I)を得るためには対応するヒドロキシメ
チル基を有する出発原料(IIb)に方法3を適用したの
ち酸化反応を行えばよい。
【0069】上記各製造方法における中間体及び目的化
合物は有機合成化学で常用される精製法、例えば、濾
過,有機溶媒、例えば酢酸エチル,塩化メチレン等によ
る抽出,乾燥,濃縮,再結晶,カラムクロマトグラフィ
ー等に付して単離精製することができる。以上の各製造
法によって得られる(Ia)〜(Ih)の化合物は、ジ
ベンズ〔b,e〕オキセピンの11位における立体化学
に関し、(Ia),(Ib),(Ic),(Id),
(Ig),(Ih)においては、トランス型が、また
(If)においては、シス型がより多く生ずる傾向にあ
る。
【0070】化合物(Ii)〜(Im)を除く化合物
(I)が、シス−トランスの混合物で得られた場合、そ
れらの単離精製は、有機合成化学において通常行われる
方法、例えば、カラムクロマトグラフィー,再結晶等に
より可能である。所望によりシス型をトランス型に異性
化させることが可能であり、その方法は、酢酸還流中、
パラトルエンスルホン酸などの適当な酸触媒の存在下、
1〜24時間処理することを包含する。
【0071】なお、化合物(I)についてシス体(又は
シン体),トランス体(又はアンチ体)の表示は、2重
結合の側鎖がオキセピンの酸素と同じ側にあるものがシ
ス体(又はシン体)、これと逆のものがトランス体(又
はアンチ体)である。またこれをE−Z表示法にしたが
って命名すればシス体(又はシン体)はZ体、トランス
体(又はアンチ体)はE体と表示できる。例えば、下記
の化合物はシス体(又はシン体もしくはZ体)である。
【0072】
【化21】
【0073】化合物(I)の塩を取得したいとき、化合
物(I)が塩の形で得られる場合には、そのまま精製す
ればよく、また、遊離の形で得られる場合には、通常の
方法により塩を形成させればよい。各製造法によって得
られる化合物(I)もしくはその薬理上許容される塩の
具体例を第1表に、それらの構造を第2表に示す。それ
らの理化学的性質としては特に重要な、NMRにおける
特徴的なシグナルと、HPLCにおける保持時間を第3
表,第4表に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
【表7】
【0081】
【表8】
【0082】
【表9】
【0083】
【表10】
【0084】
【表11】
【0085】
【表12】
【0086】
【表13】
【0087】測定機器:SHIMAZU LC−3A 測定条件: カラム 山村科学 YMC A−312 溶離液 イオンペアー系 3種類 B 0.01M PIC B−8 in 61.3% MeOH *PIC:ウォーターズ社製 PIC試薬 圧力 85〜95kg/cm2 温度 室温 このようにして製造される化合物(I)は抗アレルギー
作用又は/及び抗炎症作用を有するが、その中で、次の
式(I’)で表される化合物は特に抗アレルギー作用
が、次の式(I'')で表される化合物は特に抗炎症作用
が優れている。
【0088】
【化22】
【0089】〔式中、X1 −X2 ,n及びZは前記と同
義である。−Y’−A''はX1 −X2がC=CH又はC
H−CH2 であるときは−Y−A(式中、Y及びAは前
記と同義である)を表し、X1 −X2 がC=Nであると
きは母核の2位に結合した場合の−Y−A(式中、Y及
びAは前記と同義である)を表す。〕
【0090】
【化23】
【0091】〔式中、n及びZは前記と同義である。
Y''は母核の2位又は3位に置換した−CH2 −又は−
CHR3 −(式中、R3 は低級アルキル基を表す)を表
し、A''' はヒドロキシメチル基,低級アルコキシメチ
ル基,トリフェニルメチルオキシメチル基,低級アルカ
ノイルオキシメチル基,ホルミル基,カルボキシル基,
低級アルコキシカルボニル基,トリフェニルメチルオキ
シカルボニル基、−CONR1 2 (式中、R1,R2
同一もしくは異なって水素原子又は低級アルキル基を表
す)、4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−2−イル
基又は−CONHOHを表す。〕
【0092】次に化合物(I)の抗アレルギー作用、抗
炎症作用を説明する。 抗アレルギー作用試験 抗アレルギー作用はラット48時間 homologous PCA (p
assive cutaneous anaphlaxis)試験に従って検討した。
なお、実験動物として、抗血清の採取には体重180〜
220gのWistar系雄性ラットを、PCA 試験には体重1
20〜140gのWistar系雄性ラットを用いた。
【0093】A)抗EWAラット血清の調製 Stotland and Shareの方法〔Canad. J. Physiol. Pharm
acol., 52, 1114 (1974) 〕によって抗卵白アルブミン
(EWA)ラット血清を調製した。すなわち、1mgのE
WAを aluminum hydroxide gel 20mgおよび百日咳ジ
フテリア破傷風混合ワクチン0.5mlと混和し、ラットの
足蹠皮下に4分割して投与した。14日後、頚動脈から
採血し、血清を分離して、−80℃にて凍結保存した。
この抗血清の48時間 homologous PCA の力価は1:32
であった。
【0094】B)ラットの48時間 homologous PCA 試験 1群3匹のラットを用い、除毛した背部皮内2ヶ所に生
理食塩液で8倍に希釈した抗EWAラット血清0.05ml
ずつを注射して受動的に感作した。47時間後に本発明
化合物又はその溶液(生理食塩液又はCMC溶液)を経
口投与し、その1時間後、抗原EWA2mgを含む1%エ
バンスブルー生理食塩液0.5ml/ 100gを尾静脈内投与
した。
【0095】30分後、動物を放血致死させ、皮膚を剥
離して青染部の漏出色素量を Katayama らの方法〔Micr
obiol. Immunol., 22, 89 (1978) 〕に従い測定した。
すなわち、青染部をハサミで切り取り、1N KOH 1ml を
入れた試験管に入れ、24時間、37℃でインキュベー
トした。0.6Nリン酸・アセトン(5:13)混液9mlを
加え、振とう後、2500 rpm、10分間遠心分離し、上清の
620μm における吸光度を測定し、予め作成した検量線
より漏出色素量を定量した。2ヶ所の平均値をもって1
個体の値とし、次式より各個体別の抑制率を算出した。
【0096】
【数1】
【0097】なお、抑制率が50%以上の場合をPCA
抑制作用陽性とし、3個体中少なくとも1個体に陽性例
が認められる最小投与量をもって最小有効量(MED)
とした。その結果を第5表に示す。 急性毒性試験 体重20±1gのdd系雄マウスを1群3匹用い、本発
明にかかわる化合物を経口(po:300 mg/kg)または腹
腔内(ip: 100mg/kg)で投与した。投与後7日後の死
亡状況を観察し MLD(最小死亡量)値を求めた。その結
果を第5表に示す。
【0098】
【表14】
【0099】
【表15】
【0100】抗炎症作用試験 抗炎症作用は、ラットカラゲニン足浮腫法〔J. Patho
l., 104 , 15-29 (1971)〕に従って試験した。体重15
0gの Wistar 系雄性ラットを1群3匹として使用し
た。試験化合物を0.3%CMC水溶液に懸濁して動物に
経口投与し、60分後に1%カラゲニンを右後肢足蹠部
に0.1ml/ラットあて皮下注射してカラゲニン足浮腫を
作成した。
【0101】カラゲニン投与直前と投与3時間後に足容
積を腓骨外果の直上まで水に浸漬し、プレチスモ計を用
いて測定した。カラゲニン投与直前と投与3時間後の足
容積の比を求め、次に各比を対照群(0.3%CMC投与
群)の比と比較し浮腫の抑制率を算出した。結果を第6
表に示す。
【0102】
【表16】
【0103】第5表,第6表に例証されるごとく、化合
物(I)及びその薬理上許容される塩はPCA抑制作用
又は/及びカラゲニン足浮腫抑制作用を有する。PCA
抑制作用は皮膚肥満細胞からのヒスタミンなどのケミカ
ルメディエーターの遊離の抑制作用に基づくものと考え
られ、従って化合物(I)及びその薬理上許容される塩
はヒスタミンなどのケミカルメディエーターによる気管
収縮作用によって生ずる気管支喘息のようなアレルギー
性疾患の治療に有効であると考えられる。一方、カラゲ
ニン足浮腫抑制作用は主としてプロスタグランジン合成
阻害作用に基づくものと考えられる。従って化合物
(I)及びその薬理上許容される塩は過剰のプロスタグ
ランジンによって引き起こされる急性炎症及びリウマチ
疾患の治療に有効であると考えられる。化合物(I)中
には上記両作用を併せもつ化合物も含まれており、これ
らの化合物は炎症を伴ったアレルギー性疾患の治療に有
用であると考えられる。
【0104】化合物(I)及びその薬理上許容される塩
はその薬理作用にかんがみて、投与目的に対する各種の
製薬形態で使用可能である。本発明の製薬組成物は活性
成分として、有効な量の化合物(I)の遊離体またはそ
の薬理上許容される塩を薬理上許容される担体と均一に
混合して製造できる。この担体は投与に対して望ましい
製剤の形態に応じて、広い範囲の形態をとることができ
る。これらの製薬組成物は、経口的または注射による投
与に対して適する単位服用形態にあることが望ましい。
【0105】経口服用形態にある組成物の調製において
は、何らかの有用な薬理的に許容しうる担体が使用でき
る。例えば懸濁剤およびシロップ剤の如き経口液体調製
物は、水,シュークロース,ソルビトール,フラクトー
スなどの糖類,ポリエチレングリコール,プロピレング
リールなどのグリコール類,ゴマ油,オリーブ油,大豆
油などの油類,アルキルパラヒドロキシベンゾエートな
どの防腐剤,ストロベリーフレーバー,ペパーミントな
どのフレーバー類などを使用して製造できる。粉剤,丸
剤,カプセルおよび錠剤は、ラクトース,グルコース,
シュークロース,マニトールなどの賦形剤,でん粉,ア
ルギン酸ソーダなどの崩壊剤,マグネシウムステアレー
ト,タルクなどの滑沢剤,ポリビニルアルコール,ヒド
ロキシプロピルセルロース,ゼラチンなどの結合剤,脂
肪酸エステルなどの表面活性剤,グリセリンなどの可塑
剤などを用いて製造できる。錠剤およびカプセルは投与
が容易であるという理由で最も有用な単位経口投与剤で
ある。錠剤やカプセルを製造する際には個体の製薬担体
が用いられる。また注射用の溶液は、塩溶液,グルコー
ス溶液または塩水とグルコース溶液の混合物から成る担
体を用いて調製することができる。化合物(I)の有効
用量は1〜20mg/kg/day であり、その投与回数は1
日3〜4回が好ましい。
【0106】以下に参考例、実施例を示す。 参考例1 (原料1)11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピン−2−カルボン酸メチル p−ヒドロキシ安息香酸メチルのナトリウム塩(348.
9g),フタリド(402.4g)および塩化ナトリウム
(200g)を150℃で6時間撹拌する。反応終了
後、室温まで冷却した後、10%酢酸水溶液4Lを加え、
室温で一晩放置する。室温で3時間撹拌した後、結晶を
濾別する。結晶に水6Lを加え、室温で30分間撹拌し
た後、結晶を濾別する。結晶にトルエン3Lを加え室温
で1時間撹拌を行い、結晶を濾別後、減圧加熱乾燥する
ことにより、2−(4−メトキシカルボニルフェノキ
シ)メチル安息香酸(393.9 g)を得る。 IR(KBr錠剤):3400, 1700, 1610, 1260,1235cm
-1
【0107】このようにして得られた2−(4−メトキ
シカルボニルフェノキシ)メチル安息香酸(392.7 g)
を塩化メチレン5.0Lに懸濁させ、無水トリフルオロ酢
酸266.0gを加え、室温で一時間撹拌した後、三フッ
化ホウ素エチルエーテル複合体19.4gを加え室温で2時
間撹拌する。反応液を氷水中に注ぎ、分液後、有機層を
希カセイソーダ水溶液、水で洗った後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下に濃縮し11−オキソジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸メチル(335.3
g)を白色結晶として得る。
【0108】融点,元素分析は第7表に示す。 IR(KBr錠剤): 1710, 1650, 1610, 1250, 1010
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ,ppm): 3.84(s, 3H), 5.14
(s, 2H), 6.87-8.93(m, 7H)
【0109】参考例2〜5 (原料2)11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピン−2−酢酸 (原料3)11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピン−3−酢酸 (原料4)2−(11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−イル)−プロピオン酸 (原料5)3−(11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−イル)−プロピオン酸
【0110】原料2〜5は、それぞれ参考例1のp−ヒ
ドロキシ安息香酸メチルをp−ヒドロキシフェニル酢
酸,m−ヒドロキシフェニル酢酸,2−(p−ヒドロキ
シフェニル)−プロピオン酸,3−(p−ヒドロキシフ
ェニル)−プロピオン酸にかえることにより同様に製造
できる。
【0111】融点,元素分析を第7表に示す。 参考例6 (原料6)11−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸メチル メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(25g)をテ
トラヒドロフラン( 100ml)に懸濁し、これに窒素雰囲
気氷冷下、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6規
定,40ml)を滴下する。氷冷下30分間撹拌したのち
11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセ
ピン−2−カルボン酸メチル(15g)をテトラヒドロ
フラン(250ml)に溶解した溶液を滴下し、さらに室
温にて2時間撹拌したのち、減圧下溶媒を留去する。得
られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,
溶出溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し
目的生成物(3.7g)を得る。
【0112】無色油状 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 3.83(s, 3H), 5.15(s,
2H), 5.29(s, 1H), 5.74(s, 1H), 6.69-8.22(m, 7H) 融点,元素分析は第7表に示す。
【0113】参考例7 (原料7)11−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル 参考例6における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸メチルを11−オ
キソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b, e〕オキセピン−
2−酢酸にかえることにより、同様に製造することがで
きる。
【0114】無色油状 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 3.48(s, 2H), 3.61(s,
3H), 5.05(s, 2H), 5.20(s, 1H), 5.62(s, 1H), 6.59-
7.43(m, 7H) IR(液膜,cm-1)2950, 1740, 1615, 1490, 1010 融点,元素分析は第7表に示す。
【0115】参考例8 (原料8)11−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸 11−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキ
セピン−2−酢酸メチル(原料7,参考例7)(2.9
g)をメタノール(200ml)と2規定水酸化ナトリウ
ム水溶液(50ml)の混合溶媒中で2時間加熱還流す
る。放冷後減圧下濃縮したのち、4規定塩酸水溶液を加
えてpH1.0に調整する。酢酸エチル(500ml)にて
抽出し、1規定塩酸水溶液,飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒留去する。
【0116】得られた粗生成物をヘキサンにて晶出さ
せ、目的生成物(2.7g)を得る。 白色固体 NMR(DMSO-d6 +D2 O,δ,ppm) 3.45(s, 2
H), 5.02(s, 2H), 5.16(s, 1H), 5.60(s, 1H), 6.45-7.
44(m, 7H) 融点,元素分析は第7表に示す。
【0117】
【表17】
【0118】
【表18】
【0119】参考例9 (原料9)11−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−3−酢酸メチル 参考例6における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸メチルを11−オ
キソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−
3−酢酸にかえることにより同様に製造することができ
る。
【0120】参考例10 (原料10)11−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−3−酢酸 参考例8における11−メチレン−6,11−ジヒドロジベン
ズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチルを11−メチレ
ン−6,11−ジヒドロジベンズ〔b e〕オキセピン−3
−酢酸メチルにかえることにより同様に合成できる。
【0121】参考例11 (試薬1)(3−ジメチルアミノプロピル)−トリフェ
ニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩 トリフェニルホスフィン(350.0g)とジブモプロパ
ン(270.0g)をトルエン(700ml)に懸濁し、こ
れを25時間加熱還流する。放冷後生成物を濾取しトル
エン(2L)で洗浄することにより(3−ブロモプロピ
ル)−トリフェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩
(550.0 g)を得る。 融点 233−234℃
【0122】次にこの(3−ブロモプロピル)−トリフ
ェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩(100.0 g)
をエタノール(500ml)に懸濁し、これにジメチルア
ミン水溶液(50%)(300ml)を加え、10分間加
熱還流したのち、放冷する。減圧下、溶媒留去し、得ら
れた粗生成物をエタノールから再結晶することにより、
目的生成物(64.0g)を得る。物性値を第8表に示す。
【0123】参考例12〜14 試薬2 (3−ジエチルアミノプロピル)−トリフェニ
ルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩 1/3水和物 試薬3 (4−ジメチルアミノブチル)−トリフェニル
ホスホニウムブロミド臭化水素酸塩 試薬4 (3−ピロリジノプロピル)−トリフェニルホ
スホニウムブロミド臭化水素酸塩 1/2水和物 は、参考例11と同様な方法で調製される。
【0124】それらの物性値を第8表に示す。
【0125】
【表19】
【0126】参考例15 11−〔2−(4−メチルピペラジノ)エチリデン〕−6,
11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−カル
ボン酸メチル(化合物a) 4−メチルピペラジン(1.5ml)とパラホルムアルデヒ
ド(0.37g)を、テトラクロロエタン(100ml)に
溶解し、これにトリフルオロ酢酸(5ml)を滴下する。
60℃にて2時間撹拌したのち、11−メチレン−6,11−
ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−カルボン
酸メチル(1.8g)をテトラクロロエタン(30ml)に
溶解した溶液を滴下し、さらに90℃にて3時間撹拌す
る。減圧下濃縮乾固し、残渣に4規定塩酸水溶液を加え
pH1に調整し、ジエチルエーテルで洗浄する。次に1
0規定水酸化ナトリウム水溶液を加えpH13に調整す
る。塩化メチレン(200ml)にて抽出し、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒
を留去する。得られる残渣をカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,溶出溶媒 ヘキサン:酢酸エチル:トリ
エチルアミン=5:5:1)にて精製し目的生成物(2.
2g)を得る。
【0127】無色油状シス体 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.24(s, 3H),
2.45(s, 8H), 2.94-3.32(m, 2H), 3.84(s, 3H), 5.22
(bs, 2H), 5.85(t, 1H, J=6.8Hz), 6.66-8.07(m,7H) マススペクトル (m/z) 378(M+ )トランス体 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.24(s,
3H), 2.45(s, 8H), 2.94-3.32(m, 2H), 3.84(s, 3H),
5.22(bs, 2H), 6.22(t, 1H, J=6.8Hz) マススペクトル (m/z) 378(M+ )
【0128】参考例16 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒ
ドロジベンズ−〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸
(化合物b) 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6, 11−ジ
ヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸
メチル(26.1g)をメタノール(500ml)と水(3
0ml)の混合溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム(6.2
g)を加え2時間加熱還流する。放冷後4規定塩酸水溶
液を加えpH7に調整し減圧下濃縮し、これをハイポー
ラスポリマー(HP−20)カラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒水:メタノール=1:2)にて精製し目的生
成物(25.0g)を得る。
【0129】シス体 白色結晶 融点 162−164℃ NMR(DMSO-d6 ,δ,ppm ) 2.28(s, 6H), 2.40
-2.70(m, 4H), 5.20-5.40(broad, 2H), 5.72(t, 1H, J=
7.0Hz), 6.85-7.90(m, 7H) IR(KBr錠剤,cm-1) 3400, 1610, 1370, 1220, 1
005
【0130】トランス体 白色結晶 融点 242−244℃ NMR(DMSO-d6 ,δ,ppm ) 2.25(s, 6H), 2.40
-2.70(m, 4H), 5.20-5.40(broad, 2H), 6.09(t, 1H, J=
7.0Hz), 6.78-7.90(m, 7H) IR(KBr錠剤,cm-1) 3400, 1610, 1380, 1222, 1
010
【0131】参考例17 化合物bの1/2 フマル酸塩・1/5 水和物(化合物b') 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸
(化合物b)(3.95g)をアセトン(100ml)に溶
解し、これにフマル酸(1.42 g)を加え、室温にて撹拌
する。析出する結晶を瀘取し、得られる粗結晶をイソプ
ロパノールより再結晶することにより、目的物(4.15
g)を得る。
【0132】白色固体 融点 253−254℃ 異性体純度 トランス型 99% (HPLCにて測定)
【0133】参考例18 化合物cのナトリウム塩1水和物(化合物c' ) 11−(2−ジエチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−カルボン酸
(化合物c)(1.00g)をメタノール(100ml)に
溶解し、これに28%ナトリウムメトキシドメタノール
溶液(5.5ml)を加え、1時間撹拌したのち減圧下溶媒
を留去する。残渣にイソプロピルエーテルを加え固体化
させ、これを瀘取し、目的物(0.98g)を得る。
【0134】白色固体 融点,吸湿性のため不明瞭 異性体比 シン:アンチ=1:1
【0135】実施例1 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−2−(2−
トリフェニルメチルオキシエチル)−6,11−ジヒドロジ
ベンズ〔b,e〕オキセピン(化合物15) 工程A:11−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチ
ル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン 11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセ
ピン−2−酢酸メチル(20g)をテトラヒドロフラン
(500ml)に溶解し、水酸化リチウムアルミニウム
(6.0g)を加え、室温にて1時間撹拌する。水を加え
過剰の試薬を分解させた後、無機試薬残渣を濾去する。
濾液を減圧下濃縮乾固することにより、目的物(17.7
g)を得る。
【0136】白色固体 融点 132−136℃ NMR(CDCl3 +DMSO-d6 +D2O, δ,ppm ) 2.59(t,
2H, J=6.8Hz), 3.55(t,2H, J=6.8Hz), 4.89 及び5.71
(ABq, 2H, J=12.6Hz), 5.60(s, 1H), 6.46-7.49(m, 7H)
【0137】工程B:11−ヒドロキシ−2−(2−トリ
フェニルメチルオキシエチル)−6,11−ジヒドロジベン
ズ〔b,e〕オキセピン 11−ヒドロキシ−2−(2−ヒドロキシエチル)−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン(17.2g)
をピリジン(50ml)に溶解し、これにトリフェニルク
ロルメタン(30g)を加え、50℃にて5時間撹拌す
る。水を加え、さらに2時間撹拌したのち、減圧下溶媒
を留去する。酢酸エチル(1000ml)にて抽出し、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下
溶媒を留去する。得られる残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル,溶出溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=
3:1)にて精製し目的生成物(21.7g)を得る。
【0138】無色不定形 NMR(CDCl3 +D2 O,δ,ppm ) 2.47-2.95
(m, 2H), 2.96-3.45(m, 2H), 4.87 及び5.71(ABq, 2H,
J=13.2Hz), 5.43(s, 1H), 6.33-7.51(m, 22H)
【0139】工程C:11−オキソ−2−(2−トリフェ
ニルメチルオキシエチル)−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン 11−ヒドロキシ−2−(2−トリフェニルメチルオキシ
エチル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン(10g)をアセトン(800ml),水(1000ml),
飽和硫酸マグネシウム水溶液(20ml)及びリン酸2ナト
リウム(0.2g)からなる溶液に溶解し、これに過マン
ガン酸ナトリウム( 2.6g) の水溶液を滴下し、さらに
室温にて4.5 時間撹拌する。メタノール(100ml)を
加え、3時間加熱還流する。放冷後、不溶物を濾去し、
濾液に酢酸エチル(1000ml)を加え抽出し、飽和食塩水
で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち、減圧
下溶媒を留去する。得られる粗生成物をイソプロパノー
ルから再結晶することにより、目的生成物(8.0g)を
得る。
【0140】白色結晶 融点 132−134℃ 元素分析(%) C35283 として 計算値 C 84.65 H 5.68 実測値 C 84.56 H 5.67 NMR(CDCl3 ,δ,ppm ) 2.61-3.04(m, 2H),
3.05-3.46(m, 2H), 5.01(s, 2H), 6.63-8.07(m, 22H)
【0141】工程D:11−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−11−ヒドロキシ−2−(2−トリフェニルメチル
オキシエチル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オ
キセピン 窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン(10ml)中、ジブ
ロモエタンを触媒として、マグネシウム(0.2g)と3
−ジメチルアミノプロピルクロリド(1.0g)とから調
製した3−ジメチルアミノプロピルマグネシウムクロリ
ドの溶液に氷冷下テトラヒドロフラン(10ml)に溶解
した11−オキソ−2−(2−トリフェニルメチルオキシ
エチル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン(2.0g)を滴下し、さらに室温にて1日撹拌する。
塩化アンモニウム水溶液を加え、さらに4規定塩酸水溶
液を加えpH7.0に調整し、減圧下溶媒を留去する。塩化
メチレン(200 ml)にて抽出し、飽和重曹水,飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム乾燥後、減圧下溶
媒を留去する。得られる残渣をカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル,溶出溶媒 ヘキサン:酢酸エチル:ト
リエチルアミン=10:10:1)にて精製し目的生成
物(1.2g)を得る。
【0142】無色不定形 NMR(CDCl3 ,δ,ppm ) 0.85-1.83(m, 4H),
2.08(s, 6H), 2.67-3.44(m, 6H), 4.94及び5.36(ABq, 2
H, J=15.8Hz), 6.63-8.13(m, 22H) マススペクトル(m/z) 583(M+
【0143】工程E:11−(3−ジメチルアミノプロピ
リデン)−2−(2−トリフェニルメチルオキシエチ
ル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン 11−(3−ジメチルアミノプロピル)−11−ヒドロキシ
−2−(2−トリフェニルメチルオキシエチル)−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン(1.2g)を
ピリジン(50ml)に溶解し、窒素雰囲気かつ氷冷下こ
れに、オキシ塩化リン(0.8g)を滴下する。室温にて
1時間撹拌したのち、減圧下溶媒を留去する。塩化メチ
レン(100ml)にて抽出し、飽和重曹水,飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下
溶媒を留去する。得られる残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル,溶出溶媒 ヘキサン:酢酸エチル:
トリエチルアミン=10:10:1)にて精製し目的生
成物(0.82g)を得る。
【0144】無色油状 マススペクトル(m/z) 565(M+ ) NMR(CDCl3 ,δ,ppm ) 2.16(s, 6H), 2.30
-2.40(m, 4H), 2.79(t,2H, J=6Hz), 3.24(t, 2H, J=6H
z), 5.97(t, 1H, J=7Hz), 6.60-7.40(m, 22H) (但し,
トランス型)
【0145】実施例2 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−2−(2−
ヒドロキシエチル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピン(化合物14) 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−2−(2−
トリフェニルメチルオキシエチル)−6,11−ジヒドロジ
ベンズ〔b,e〕オキセピン(0.92g)をジオキサン
(20ml)と水(20ml)からなる混合溶媒に溶解す
る。これにパラトルエンスルホン酸(60mg)を加え2
時間加熱還流し減圧下溶媒を留去する。酢酸エチル(2
00ml)にて抽出し、飽和重曹水飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去
する。得られる残渣をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル,溶出溶媒 酢酸エチル:トリエチルアミン=1
0:1)にて精製し目的生成物(0.4g)を得る。
【0146】シス体 白色固体 融点 100 −102 ℃
(ジエチルエーテル) NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.32(s, 6H), 2.30-2.
70(m, 4H), 2.76(t, 2H,J=6Hz), 3.78(t, 2H, J=6Hz),
5.66(t, 1H, J=7Hz), 6.80-7.40(m, 7H) マススペクトル(m/z) 323(M+ トランス体 白色固体 融点 96−97℃(ジエチルエー
テル) NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.21(s, 6H), 2.30-2.
70(m, 4H), 2.76(t, 2H,J=6Hz), 3.78(t, 2H, J=6Hz),
6.01(t, 1H, J=7Hz), 6.68-7.40(m, 7H) マススペクトル(m/z) 323(M+
【0147】実施例3 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物
3) 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−2−(2−
ヒドロキシエチル)−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピン(2.2g)をアセトン(100ml)に溶
解し、これにジョーンズ試薬を反応液がオレンジ色にな
るまで加え、さらに室温にて1時間撹拌する。重曹を加
え、無機物を濾去し、濾液の溶媒を減圧下留去すること
により、目的生成物を得る。このものの諸物性値は、実
施例17によって得られるものとよく一致する。
【0148】実施例4 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル
(化合物1) 窒素雰囲気下(3−ジメチルアミノプロピル)−トリフ
ェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩(48g)を
テトラヒドロフラン(200ml)に懸濁し、氷冷下1.6
規定n−ブチルリチウムヘキサン溶液(80ml)を加え
る。氷冷下1時間撹拌する。
【0149】11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(5.0g)をテトラヒ
ドロフラン(120ml)に溶解した溶液を氷冷下滴下す
る。室温にて2時間撹拌した後減圧下溶媒を留去し、つ
いで水(200ml)を加え、ジエチルエーテル(200
ml)で洗浄する。4規定塩酸水溶液を加えpH1に調整
し、ジエチルエーテルで洗浄する。
【0150】次に10規定水酸化ナトリウム水溶液を加え
pH7に調整し減圧下溶媒を留去する。得られる残渣をメ
タノール(400ml)に溶解し、これにパラトルエンス
ルホン酸(5g)を加え、2時間加熱還流したのち、減
圧下溶媒を留去する。酢酸エチル(300ml)にて抽出
し、飽和重曹水,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去する。得られる
残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,溶出溶
媒 ヘキサン:酢酸エチル:トリエチルアミン=10:1
0:1)にて精製し目的生成物(4.0g)を得る。
【0151】無色油状シス体 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.06-2.67(m, 4H), 2.
16(s, 6H), 3.46(s, 2H), 3.58(s, 3H), 5.08(bs, 2H),
5.69(t, 1H, J=7Hz), 6.53-7.30(m, 7H)トランス体 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.06-2.67(m, 4H), 2.
16(s, 6H), 3.46(s, 2H), 3.58(s, 3H), 5.08(bs, 2H),
6.06(t, 1H, J=7Hz), 6.53-7.30(m, 7H)
【0152】実施例5 11−(4−ジメチルアミノブチリデン)−6,11−ジヒド
ロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル(化
合物4) 実施例4における(3−ジメチルアミノプロピル)−ト
リフェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩を(4−
ジメチルアミノブチル)−トリフェニルホスホニウムブ
ロミド臭化水素酸塩にかえることにより目的生成物を得
る。
【0153】実施例6 11−(3−ピロリジノプロピリデン)−6,11−ジヒドロ
ジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル(化合
物6) 実施例4における(3−ジメチルアミノプロピル)−ト
リフェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩を(3−
ピロリジノプロピル)−トリフェニルホスホニウムブロ
ミド臭化水素酸塩1/2 水和物にかえることにより目的生
成物を得る。
【0154】実施例7 3−〔11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イル〕
−プロピオン酸メチル(化合物10) 実施例4における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸を3−(11−オキソ−
6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イ
ル)−プロピオン酸にかえることにより目的生成物を得
る。
【0155】実施例8 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢酸メチル
(化合物12) 実施例4における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸を11−オキソ−6,11−
ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢酸にか
えることにより目的生成物を得る。
【0156】実施例9 11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル
(化合物17) 11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセ
ピン−2−酢酸メチル(22.0g)と N,N−ジメチルエ
チレンジアミン(68.7g)を乾燥ベンゼン(700m
l)に溶解し、これに四塩化チタン(17.2ml)の乾燥
ベンゼン(40ml)溶液を滴下し、室温にて1晩撹拌す
る。飽和重曹水を加え、不溶物を濾去したのち濾液を酢
酸エチル(500 ml)にて抽出し、飽和重曹水,飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧
下溶媒を留去する。得られる残渣をカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル,溶出溶媒 酢酸エチル:トリエチ
ルアミン=10:1)にて精製し目的生成物(13.8
g)を得る。
【0157】無色油状 NMR(CDCl3 ,δ,ppm) 2.14(s, 6H), 2.63(t,
2H, J=6.9Hz), 3.51(s,2H), 3.58(s, 3H), 3.38-3.80
(m, 2H), 5.04(bs, 2H), 6.56-7.60(m, 7H) IR(液膜,cm-1) 2950, 1740, 1630, 1305, 1015 マススペクトル(m/z) 352(M+ )
【0158】実施例10 11−(2−ジエチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル
(化合物19) 実施例9におけるN,N−ジメチルエチレンジアミンを
N,N−ジエチルエチレンジアミンにかえることにより
目的生成物を得る。 無色油状 C23283 2 としてマススペクトル(m/z) 380(M
+ )
【0159】実施例11 11−(3−ジメチルアミノプロピル)イミノ−6,11−ジ
ヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル
(化合物21) 実施例9におけるN,N−ジメチルエチレンジアミンを
N,N−ジメチルプロピレンジアミンにかえることによ
り目的生成物を得る。 無色油状 C22263 2 としてマススペクトル(m/z) 366(M
+ )
【0160】実施例12 3−〔11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イル〕
−プロピオン酸メチル(化合物23) 実施例10における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチルを3−(11−オ
キソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕−オキセピン
−2−イル)−プロピオン酸にかえることにより目的生
成物を得る。 無色油状 C24303 2 としてマススペクトル(m/z) 394(M
+ )
【0161】実施例13 2−〔11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イル〕
−プロピオン酸メチル(化合物25) 実施例9における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチルを2−(11−オ
キソ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−
2−イル)−プロピオン酸にかえることにより目的生成
物を得る。 無色油状 C22263 2 としてマススペクトル(m/z) 366(M
+ )
【0162】実施例14 11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢酸メチル
(化合物27) 実施例9における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチルを11−オキソ−
6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢
酸メチルにかえることにより目的生成物を得る。 無色油状 C21243 2 としてマススペクトル(m/z) 352(M
+ )
【0163】実施例15 11−(3−ジメチルアミノプロピル)イミノ−6,11−ジ
ヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢酸メチル
(化合物29) 実施例11における11−オキソ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチルを11−オキソ−
6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢
酸メチルにかえることにより目的生成物を得る。 無色油状 C22263 2 としてマススペクトル(m/z) 366(M
+ )
【0164】実施例16 11−〔2−(4−メチルピペラジノ)エチリデン〕−6,
11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸
メチル(化合物8) 参考例15における11−メチレン−6,11−ジヒドロジベン
ズ〔b,e〕−オキセピン−2−カルボン酸メチルを11
−メチレン−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセ
ピン−2−酢酸メチルにかえることにより目的生成物を
得る。
【0165】実施例17 11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物
3) 参考例16と同様にして加水分解し目的生成物を得る。
【0166】シス体 白色結晶 融点 118-120 ℃(イソプロパノール) NMR(DMSO-d6,δ,ppm) 2.16(s, 6H), 2.30-2.
60(m, 4H), 4.04(s, 2H), 5.15(bs, 2H), 5.69(t, 1H,
J=7Hz), 6.73-7.40(m, 7H) IR(KBr錠剤,cm-1) 3400, 1580, 1225, 1005 マススペクトル(m/z) 337(M+
【0167】トランス体 白色結晶 融点 158-160 ℃(アセトニトリル) NMR(DMSO-d6,δ,ppm) 2.05(s, 6H), 2.30-
2.60(m, 4H), 4.04(s, 2H), 5.15(bs, 2H), 6.06(t, 1
H, J=7Hz), 6.73-7.40(m, 7H) IR(液膜,cm-1) 3380, 1575, 1220, 1005 マススペクトル(m/z) 337(M+
【0168】実施例18〜21 11−(4−ジメチルアミノブチリデン)−6,11−ジヒド
ロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物
5) 11−(3−ピロリジノプロピリデン)−6,11−ジヒドロ
ジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物7) 11−〔2−(4−メチルピペラジノ)エチリデン〕−6,
11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸
(化合物9) 3−〔11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イル〕
−プロピオン酸(化合物11) 実施例17と同様にして加水分解し目的生成物を得る。物
性値を第9表及びそれにつづいて示す。
【0169】
【表20】
【0170】化合物11シス体 白色結晶 融点 136−138℃(イソプロピルエー
テル) NMR(DMSO-d6,δ,ppm) 2.32(m, 2H), 2.38(s,
6H), 2.44-2.56(m, 2H), 2.73(m, 4H), 5.15(bs, 2H),
5.50(m, 1H), 6.7-7.4(m, 7H) IR(KBr 錠剤,cm-1) 3380, 1645 マススペクトル(m/z) 351(M+ )
【0171】トランス体 白色結晶 融点 148-149℃(アセトニトリル) NMR(DMSO-d6,δ,ppm) 2.05(s, 6H), 2.24(m,
2H), 2.35(m, 2H), 2.47(t, 2H, J=7.5Hz), 2.72(t,
2H, J=7.5Hz), 4.80-5.50(broad, 2H), 5.99(t,1H, J=
7.1Hz), 6.6-7.5(m, 7H) IR(KBr 錠剤,cm-1) 3380, 1700 マススペクトル(m/z) 351(M+ )
【0172】実施例22 11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物
18) 参考例16と同様にして加水分解し、シン体8%,アンチ
体92%の混合物として目的生成物を得る。 白色結晶 融点 174-176 ℃(1/2 水和物として) NMR(DMSO-d6,δ,ppm) 2.07(s, 6H), 2.30-2.
80(m, 4H), 3.47(s, 2H), 4.90-5.30(broad, 2H), 6.74
-7.62(m, 7H) IR(KBr錠剤,cm-1) 3350, 1575, 1370, 1010
【0173】実施例23〜28 11−(2−ジエチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物
20) 11−(3−ジメチルアミノプロピル)イミノ−6,11−ジ
ヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合
物22) 3−〔11−(2−ジエチルアミノエチル)イミノ−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イル〕
−プロピオン酸(化合物24) 2−〔11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−イル〕
−プロピオン酸(化合物26) 11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢酸(化合物
28) 11−(3−ジメチルアミノプロピル)イミノ−6,11−ジ
ヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−3−酢酸(化合
物30) 実施例22と同様にして加水分解し、目的生成物を得る。
物性値を第10表に示す。
【0174】
【表21】
【0175】
【表22】
【0176】実施例29〜33 参考例17と同様の方法にて第11表の目的物を得る。物
性値を第12表に示す。
【0177】
【表23】
【0178】
【表24】
【0179】実施例34〜35 参考例18と同様な方法で第13表の目的物を得る。物性
値を第14表に示す。
【0180】
【表25】
【0181】
【表26】
【0182】実施例36 11−(3−メチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒド
ロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル(化
合物34) 実施例4における(3−ジメチルアミノプロピル)−ト
リフェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩を(3−
メチルアミノプロピル)−トリフェニルホスホニウム−
ブロミド臭化水素酸塩にかえることにより目的生成物を
得る。 無色油状 C21233 Nとして マススペクトル(m/z) 337(M+ )
【0183】実施例37 11−(3−アミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベ
ンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸メチル(化合物3
6) 実施例4における(3−ジメチルアミノプロピル)−ト
リフェニルホスホニウムブロミド臭化水素酸塩を(3−
アミノプロピル)−トリフェニルホスホニウムブロミド
臭化水素酸塩にかえることにより目的生成物を得る。 無色油状 C20213 Nとして マススペクトル(m/z) 323(M+ )
【0184】実施例38〜39 11−(3−メチルアミノプロピリデン)−6,11−ジヒド
ロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物3
5) 11−(3−アミノプロピリデン)−6,11−ジヒドロジベ
ンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物37) 参考例16と同様にして加水分解し、目的生成物を得る。
物性値を第15表に示す。
【0185】
【表27】
【0186】製剤例1 散剤 常法により次の組成からなる散剤を作成する。 トランス−11−(3−ジメチルアミノプロピリデン)−
6,11−ジヒドロビベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢
酸フマル酸塩 3/2水和物(化合物3') 30mg 乳糖 270mg
【0187】製剤例2 シロップ剤 常法により次の組成からなるシロップ剤を作成する。 11−(2−ジメチルアミノエチル)イミノ−6,11−ジヒ
ドロジベンズ〔b,e〕オキセピン−2−酢酸(化合物
18) 300mg 精製白糖 40g パラオキシ安息香酸メチル 40mg パラオキシ安息香酸プロピル 10mg ストロベリー・フレーバー 0.1cc これに水を加えて全量100ccとする。
【0188】
【発明の効果】化合物(I)およびその薬理上許容され
る塩は、抗アレルギー作用又は/及び抗炎症作用を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 31/495 31/535 31/54 31/645 (72)発明者 真部 治彦 静岡県駿東郡長泉町下土狩1188 清和寮 (72)発明者 田村 忠史 静岡県駿東郡長泉町下土狩1188 清和寮 (72)発明者 周藤 勝一 静岡県駿東郡長泉町納米里410−1 審査官 星野 紹英 (56)参考文献 特開 昭62−45557(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、Aはヒドロキシメチル基,低級アルコキシメチ
    ル基,トリフェニルメチルオキシメチル基,低級アルカ
    ノイルオキシメチル基,低級アルカノイル基,カルボキ
    シル基,低級アルコキシカルボニル基,トリフェニルメ
    チルオキシカルボニル基,−CONR1 2 (式中、R
    1,R2 は同一もしくは異なって水素原子又は低級アルキ
    ル基を表す),4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−
    2−イル基又は−CONHOHを表し、Yは母核の2位
    又は3位に置換した−(CH2)m −(式中、mは1,
    2,3又は4を表す)又は−CHR3 −(CH2)p
    (式中、R3 は低級アルキル基を表し、pは0,1,
    2,3又は4を表す。なお、上記各式の左側が母核に結
    合しているものとする。)を表し、X1 −X2 はC=
    N,C=CH又はCH−CH2 を表し、nは0,1,
    2,3又は4を表し、Zは4−メチルピペラジノ基,4
    −メチルホモピペラジノ基,ピペリジノ基,ピロリジノ
    基,チオモルホリノ基,モルホリノ基又は−NR6 7
    (式中、R6,R7 は同一もしくは異なって水素原子又は
    低級アルキル基を表す)を表す〕で表されるジベンズ
    〔b,e〕オキセピン誘導体またはその薬理上許容され
    る塩。
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