JPH07115864A - 無糖培地を用いた植物組織培養による有用物質の生産方法 - Google Patents

無糖培地を用いた植物組織培養による有用物質の生産方法

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JPH07115864A
JPH07115864A JP5272596A JP27259693A JPH07115864A JP H07115864 A JPH07115864 A JP H07115864A JP 5272596 A JP5272596 A JP 5272596A JP 27259693 A JP27259693 A JP 27259693A JP H07115864 A JPH07115864 A JP H07115864A
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JP
Japan
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shoots
medium
plant
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shoot
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JP5272596A
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English (en)
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Masanori Asada
雅宣 浅田
Yasuto Tanaka
靖人 田中
Kiyoto Ishii
清人 石井
Takehisa Ohashi
武久 大橋
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物のシュートまたはマルチプルシュートを
培養する際に、有用物質の含量を低下させることなく、
雑菌の繁殖を抑制して大規模な培養を行なうことによっ
て有用物質を生産する。 【構成】 植物のシュートまたはマルチプルシュートを
炭素源を含まない固体または液体培地に置床し、培養槽
の気相の炭酸ガス濃度を高め、光を照射することによっ
て、植物のシュートまたはマルチプルシュートを光独立
栄養的に培養し、有用物質を生産する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シュートまたはマルチ
プルシュートを雑菌の繁殖を抑制した大規模に適した培
養法にて培養し、有用物質を生産する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】植物
が生産する物質は、医薬、香料、色素、農薬、食品、ホ
ルモンおよび酵素などとして利用されている。これら有
用物質は、その植物の組織や細胞を無菌的に培養するこ
とによって、工業的に生産することが試みられている。
【0003】植物由来の有用物質が植物の根部よりも地
上部の茎や葉に多く含まれるばあい、根部がほとんどな
い植物のシュートまたはマルチプルシュートを培養して
有用物質を生産することがエネルギー効率、増殖が早い
点などから有利になる。
【0004】従来、植物のシュートまたはマルチプルシ
ュートは、光を照射しながら、炭素源となるグルコース
やシュークロースなどの糖を1〜3%程度添加した、植
物ホルモンと無機成分と有機成分とを含んだ培地で培養
されていた。しかし、前記のような組成の培地を使用す
ると糖が雑菌の繁殖を促すため、シュートやマルチプル
シュートを汚染したり、あるいは培養不能となるおそれ
があった。そのためシュートやマルチプルシュートの培
養を行なう際には、コンタミネーション(雑菌の繁殖)
を避けるために密閉度の高い培養槽と厳密な滅菌が必要
であった。しかし、工業的に大量培養を行なうために密
閉度の高い大きな培養設備を作ることと厳密な滅菌を大
規模に行なうことは、技術的にもコスト的にも困難であ
った。
【0005】また、コンタミネーションを抑制するため
に培地からグルコースやシュークロースなどの炭素源を
除くだけでは、光照射によって生育は可能であるもの
の、増殖速度は遅く、かつ有用物質の含量は著しく低下
するという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のよ
うな実状に鑑み、従来の方法によるシュートまたはマル
チプルシュートの大量培養時の不都合を一掃すべく鋭意
研究した結果、雑菌によるコンタミネーションを抑制
し、かつ有用物質の含量を下げることなく、光独立栄養
的にシュートまたはマルチプルシュートを培養すること
によって簡易な設備でシュートやマルチプルシュートの
大規模培養が可能となり、有用物質が工業的に生産され
ることを見出した。
【0007】すなわち、本発明は、植物のシュートまた
はマルチプルシュートを培養して該植物固有の有用物質
を生産するに際し、無糖培地を用い、かつ培養槽の気相
の炭酸ガス濃度を高めることにより、光照射下で光独立
栄養的にシュートまたはマルチプルシュートを培養する
ことを特徴とする有用物質の生産方法に関する。さらに
くわしくは、シュートまたはマルチプルシュートを培養
するに当たり、炭素源となるグルコースやシュークロー
スなどの糖を含まない固体または液体培地を用いてコン
タミネーションを抑制し、かつ気相中の炭酸ガス濃度を
高めることにより有用物質の含量を下げることなく、光
照射下で光独立栄養的にシュートまたはマルチプルシュ
ートを培養する、大規模培養に適した有用物質の生産方
法に関する。
【0008】
【実施例】本発明は、シュートまたはマルチプルシュー
トを培養して有用物質を生産するに当たり、培養槽にグ
ルコースやシュークロースなどの炭素源を含まない固体
または液体培地を入れ、培養槽の気相中の炭酸ガス濃度
を高め、光照射下でシュートまたはマルチプルシュート
を培養することを特徴とするものである。
【0009】ここでいう有用物質とは、用いる植物によ
って異なるが、たとえば植物がビンカ属のばあいには脳
代謝改善薬に用いられるビンカミン、カンプトテカ属の
ばあいには制ガン薬に用いられるカンプトテシン、カサ
ランタス属のばあいには制ガン薬に用いられるビンクリ
スチンおよびビンブラスチン、または血圧降下作用のあ
るアジマリシンなどがあげられるが、これらに限られる
わけではない。
【0010】本発明で用いることができるシュートまた
はマルチプルシュートは、目的とする有用物質を産生す
る、緑色で光独立栄養で生育できるものであればよく、
たとえばビンカ属およびカサランタス属などの草本類ま
たはカンプトテカ属などの木本類のいずれのものでもよ
い。具体的には、ビンカ属の植物としては、ヒメツルニ
チニチソウ、ツルニチニチソウなどがあげられ、カンプ
トテカ属の植物としては喜樹などがあげられ、カサラン
タス属の植物としてはニチニチソウ、カサランタス ラ
ンセウスなどがあげられる。
【0011】本発明で用いるシュートまたはマルチプル
シュートは以下の方法によってえられる。植物体の茎葉
を採取し、滅菌後ベンジルアデニンやカイネチンなどの
サイトカイニンの入った培地に置床したり、または種子
を無菌発芽させ、その幼植物体を前記培地に置床した
り、またはカルスから不定胚をえたのちえられるシュー
トを光照射下で培養することなどによってえられる。
【0012】このときの培地は液体培地でも固体培地で
もよく、ムラシゲ、スクーグ、ガンボルグ、ホワイト、
ヒルデブラント、ニッチ、ウッディプラントなどの植物
組織培養に通常用いられる培地が用いられる。炭素源と
してシュークロース、グルコースなどを1〜5%添加
し、植物ホルモンとして、ベンジルアデニン、カイネチ
ン、ゼアチンなどのサイトカイニンを0.01〜100 μM、
好ましくは0.5 〜20μM加える。さらに2,4−ジクロ
ロフェノキシ酢酸(2,4−D)、インドール酢酸(I
AA)、ナフタレン酢酸(NAA)などのオーキシンを
0.01〜10μM程度加えてもよい。
【0013】これらの培地の滅菌はオートクレーブなど
による通常の方法で行なう。
【0014】本発明における無糖培地による培養では、
前記培地からシュークロースやグルコースなどの炭素源
を除いた培地を用い、培養槽の気相中の炭酸ガス濃度
は、0.3 〜30%、好ましくは0.5 〜10%であればよく、
炭酸ガス濃度を高めるためには、培養槽の気相中に所定
濃度の炭酸ガスと空気との混合気体を送り込んでもよい
し、ドライアイスを培養槽に置くだけでもよい。また、
小規模培養なら炭酸カリウムや炭酸水素カリウムなどの
炭酸緩衝液を入れた容器を培養槽内に設置しておいても
気相中の炭酸ガス濃度を高めることができる。また大規
模培養では、紙、木、わら、石炭、石油などを燃やした
排ガスを培養槽の気相に送り込んでもよい。
【0015】照射光は、100 〜30000 ルックス、好まし
くは1000〜10000 ルックスの太陽光、蛍光灯、白熱電球
などの、光合成に必要な波長を有する光を用いることが
でき、シュートまたはマルチプルシュートの生育、ある
いは有用物質生産に適した波長の光を用いてもよい。
【0016】シュートまたはマルチプルシュートの培養
は15〜35℃、好ましくは20〜30℃にて2〜8週間、好ま
しくは4〜5週間行なわれる。
【0017】このように、本発明によれば、シュートま
たはマルチプルシュートを培養する際に、炭素源を含ま
ない培地を用いるためコンタミネーションを抑制し、工
業的に可能なおだやかな条件で滅菌できる。さらに培養
槽の気相中の炭酸ガス濃度を高めることにより、シュー
トまたはマルチプルシュートを光照射下で有用物質含量
を下げることなく大規模に培養でき、有用物質の工業生
産が可能となる。
【0018】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明
するが、本発明はもとよりこれらに限定されるものでは
ない。
【0019】参考例1 ヒメツルニチニチソウ(ビンカ属)の葉、茎を常法によ
り滅菌し、3%シュークロース、10μM 2,4−ジク
ロロフェノキシ酢酸(2,4−D)、0.2 %ジェランガ
ムを含むpH5.6 のムラシゲ・スクーグ(以下、MSと
略す)固体培地に、葉片と茎片を置床し、暗所25℃でカ
ルス誘導を行なった。4週間後に主に切断面から生じた
カルスを再度前記培地に植え継いだ。さらに4週間後に
2,4−Dのかわりにナフタレン酢酸(NAA)0.1 μ
Mとカイネチン0.01μMを添加した前記培地にカルスを
移し、さらに2ヵ月間暗所25℃で培養することにより、
不定胚が生じた。この不定胚を3%シュークロース、0.
2 %ジェランガムを含むホルモンフリーのMS固体培地
に移し、1000ルックスの蛍光灯照明下にて4週間25℃で
培養することにより緑色の無菌幼植物体をえた。この茎
葉を無菌的に切断し、3%シュークロース、5μMベン
ジルアデニン、0.2 %ジェランガムを含むpH5.6 のシ
ュート用MS固体培地に移して3000ルックスの蛍光灯照
明下にて4週間25℃で培養したところ、基部が堅いカル
ス様に発達し、緑色の新たなシュートが出てきた。これ
を4週ごとに切断し、植え継ぐことによって生育のよい
シュートカルチャーを確立した。
【0020】同様にしてベンジルアデニンの量を15μM
に変更した前記シュート用MS固体培地(マルチプルシ
ュート用固体培地)を用いることによってマルチプルシ
ュートをえた。
【0021】これらの4週間培養したシュートおよびマ
ルチプルシュートを採取し、凍結乾燥後メタノールでビ
ンカミンを抽出し、高速液体クロマトグラフィーで分析
定量したところシュートの茎葉部分のビンカミン含量は
0.4 〜0.5 %であった。マルチプルシュートでは0.3 〜
0.4 %であった。
【0022】実施例1〜4および比較例1〜6 参考例1で確立したヒメツルニチニチソウのシュートお
よびマルチプルシュートを無菌的に切断し、それぞれ新
鮮重5gずつを、参考例1記載の3%シュークロースを
含むシュート用MS固体培地(比較例1および4)、お
よびシュークロースを含まないそれと同じ組成の無糖シ
ュート用MS固体培地に移し、3000ルックスの蛍光灯照
明下25℃で培養した。いずれの培地にも5mM 2−
(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(以下、MESと
略す)を添加した。培養器はいずれも容量が1000mlで培
地量は200ml として用いた。この時、シュークロースを
含まない無糖培地の培養器はそれぞれ、(i) そのまま
(比較例2および5)、(ii)気相中に空気を10ml/分の
流速で送り込みながら(比較例3および6)、(iii) 炭
酸ガス2%を含む混合空気を10ml/分の流速で気相中に
送り込みながら(実施例1および3)、(iv) 0.4M K
2 CO3 と 1.6M KHCO3 の炭酸緩衝液50mlを入れ
た容器を置いて(実施例2および4)培養を行なった。
なお、空気および混合空気は除菌フィルターを通し、培
養器内の乾燥を防ぐために、無菌水中に吹き込んでから
送り込んだ。ほかのシュークロースを含まない培地の培
養器には、空気も混合空気も送り込まずにアルミ箔で蓋
をし、それ以外は同じ条件でシュートおよびマルチプル
シュートを培養した。4週間後にシュートおよびマルチ
プルシュートを全量サンプリングし、凍結乾燥後、乾燥
重量および乾燥重量当たりのビンカミン含量を求めた。
各3回の結果の平均値を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】これらの結果から、無糖培地でも、炭酸ガ
ス2%を含む混合空気を送り込むか、または炭酸緩衝液
を入れた容器を置くことによって、3%シュークロース
培地を用いたときと同等の生育を示し、ビンカミン含量
もほとんど変わらないことが示された。
【0025】実施例5〜8および比較例7〜12 前記実施例1〜4および比較例1〜6において、固体培
地のかわりに、ジェランガムだけを除いた液体培地を用
い、ウレタンフォームを培地液面より約1mm低くなるよ
うに入れた。参考例1で確立したヒメツルニチニチソウ
のシュートおよびマルチプルシュートを無菌的に切断
し、ウレタンフォームの上に無作為に置いた以外は、前
記実施例1〜4および比較例1〜6と同様にしてシュー
トおよびマルチプルシュートの培養を行ない、表2に示
す結果をえた。
【0026】
【表2】
【0027】この結果から、無糖液体培地でも、培養器
の気相中の炭酸ガス濃度を高めることによって、シュー
トおよびマルチプルシュートは3%シュークロース培地
を用いたときと同等の生育を示し、ビンカミン含量もほ
とんど変わらないことが示された。
【0028】参考例2 喜樹(カンプトテカ属)の種子を常法により滅菌し、1
%シュークロースを含むpH6.0 の0.8 %寒天ゲル上に
置き、200 ルックスの弱蛍光灯下25℃で発芽させた。4
週間後に幼植物体のシュート部を切断し、3%シューク
ロース、3μMベンジルアデニン、0.8 %寒天を含むp
H5.6 のウッディ・プラント(以下、WPと略す)固体
培地に移して、3000ルックスの蛍光灯照明下で4週間25
℃で培養することによって緑色のシュートをえた。これ
を4週ごとに切断し、植え継ぐことによって生育のよい
シュートカルチャーを確立した。同様にして10μMベン
ジルアデニンを添加した固体培地を用いることによって
マルチプルシュートをえた。
【0029】これらの4週間培養したシュートおよびマ
ルチプルシュートを採取し、凍結乾燥後95%エタノール
で2時間還流することにより抽出し、さらに抽出液を濃
縮後、塩化メチレンでカンプトテシンを抽出し、高速液
体クロマトグラフィーで分析定量したところ、シュート
の茎葉部分のカンプトテシン含量は0.15〜0.25%であ
り、マルチプルシュートでは0.06〜0.11%であった。
【0030】実施例9〜12および比較例13〜18 参考例2で確立した喜樹のシュートおよびマルチプルシ
ュート、ならびにつぎに示す培地を用いる以外は実施例
1〜4および比較例1〜6と同様にして培養した。培地
はそれぞれ参考例2と同じ組成の固体培地に5mM M
ESを添加して用いた。4週間培養後、シュートおよび
マルチプルシュートを凍結乾燥して、乾燥重量および乾
燥重量あたりのカンプトテシン含量を求めた。各3回の
結果の平均値を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】この結果から、喜樹のシュートおよびマル
チプルシュートは、無糖培地でも気相中の炭酸ガス濃度
を高めることによって3%シュークロース培地を用いた
ときと同等の生育を示し、カンプトテシン含量もほとん
ど変わらないことが示された。
【0033】参考例3 ニチニチソウ(カサランタス属)の種子を常法により滅
菌し、1%シュークロース、0.2 %ジェランガムを含む
pH6.0 のMS固体培地に置床し、100 ルックスの弱照
明下25℃で発芽させた。4週間後幼植物体の茎葉部を切
り取り、3%シュークロース、10μMベンジルアデニ
ン、0.2 %ジェランガムを含むpH5.8 のMS固体培地
に移し、3000ルックスの蛍光灯照明下25℃で4週間培養
し、緑色のシュートをえた。同様にして20μMベンジル
アデニンを添加した固体培地を用いることによって緑色
のマルチプルシュートをえた。
【0034】これらを4週ごとに植え継ぎ、4週間培養
したシュートおよびマルチプルシュートを採取し、凍結
乾燥後メタノールでアジマリシンを抽出した。高速液体
クロマトグラフィーで分析定量したところシュートのア
ジマリシン含量は0.1 〜0.2%であり、マルチプルシュ
ートでは0.02〜0.04%であった。
【0035】実施例13〜16および比較例19〜24 参考例3で確立したニチニチソウのシュートおよびマル
チプルシュートを培地と炭酸ガス濃度以外は実施例1〜
4および比較例1〜6と同様にして培養した。培地は各
々参考例3と同じ組成のものに10mM MESを添加し
て用い、混合空気の炭酸ガス濃度は5%とした。4週間
培養後シュートおよびマルチプルシュートを凍結乾燥し
て、乾燥重量および乾燥重量あたりのアジマリシン含量
を求めた。各3回の結果の平均値を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】この結果から無糖培地でも気相中の炭酸ガ
ス濃度を高めることにより、3%シュークロース培地を
用いたときと同等かまたはそれ以上の生育を示し、アジ
マリシン含量も高いことが示された。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、培地に炭素源となるグ
ルコースやシュークロースなどの糖を添加する必要がな
いため、雑菌が繁殖しにくく、簡単な培養設備で大規模
培養を行なうことができ、かつ、シュートまたはマルチ
プルシュートの有用物質の含量を高く保ちながらシュー
トやマルチプルシュートを培養することができる。これ
によって有用物質が効率よく工業的に生産できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物のシュートまたはマルチプルシュー
    トを培養して該植物固有の有用物質を生産するに際し、
    無糖培地を用い、かつ培養槽の気相の炭酸ガス濃度を高
    めることにより、光照射下で光独立栄養的にシュートま
    たはマルチプルシュートを培養することを特徴とする有
    用物質の生産方法。
  2. 【請求項2】 植物のシュートまたはマルチプルシュー
    トが、ビンカ属、カンプトテカ属またはカサランタス属
    のシュートまたはマルチプルシュートである請求項1記
    載の方法。
JP5272596A 1993-10-29 1993-10-29 無糖培地を用いた植物組織培養による有用物質の生産方法 Pending JPH07115864A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103039368A (zh) * 2013-01-27 2013-04-17 云南天泉生物科技股份有限公司 一种铁皮石斛无糖组织培养方法
CN109122322A (zh) * 2018-09-28 2019-01-04 西北农林科技大学 一种楸树组培快繁方法及装置
CN116098060A (zh) * 2020-06-10 2023-05-12 甘肃省农业科学院经济作物与啤酒原料研究所(甘肃省农业科学院中药材研究所) 一种当归组培苗生根培养方法

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