JPH07115626B2 - 車両用シートベルト巻取装置の取付構造 - Google Patents

車両用シートベルト巻取装置の取付構造

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JPH07115626B2
JPH07115626B2 JP1297690A JP29769089A JPH07115626B2 JP H07115626 B2 JPH07115626 B2 JP H07115626B2 JP 1297690 A JP1297690 A JP 1297690A JP 29769089 A JP29769089 A JP 29769089A JP H07115626 B2 JPH07115626 B2 JP H07115626B2
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seat belt
mounting bracket
mounting
winding device
anchor plate
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徹 駒井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は車両用シートベルト巻取装置の取付構造に関
するものである。
(従来の技術) 一般に緊急時において乗員の保護を図る乗員保護装置と
しては、例えば、山海堂発行の自動車工学全書、第16
巻、自動車の安全、第149頁に記載の如くシートベルト
がよく知られている。
シートベルトは肩ベルト及び腰ベルトから成る3点式タ
イプが主流となっていて通常は、巻取装置の巻取ドラム
によって巻取られた格納状態にある。したがって、装着
する際にはシートベルトを引き出して使用しまた、装着
を外せば自動的に巻取ドラムによって巻取られるように
なっている。
巻取装置は、緊急ロック機構を具備し、車の急速な加・
減速時に乗員の前方移動によってシートベルトが急速に
引き出されると、前記緊急ロック機構が働いて巻取ドラ
ムの回転を停止し、シートベルトの動きを拘束する機能
を備えている。
(発明が解決しようとする課題) 前記した如くシートベルトは、緊急時において緊急ロッ
ク機構が働らくことで動きが拘束されるため、シートベ
ルトがロックされるタイミングは早ければ早いほど乗員
の前方移動が少なくて済むため乗員保護装置として大変
好ましいものとなるが、反面、車両衝突時のように、前
方へ急速に移動する乗員の移動エネルギーによってシー
トベルトに高荷重が発生した場合には、瞬時にロックさ
れるシートベルト(肩ベルト)によって乗員の胸に大き
なショックが加わるようになる。このショックはシート
ベルトの高荷重に比例して大きくなる新たな問題があっ
た。
そこで、この発明は乗員の胸に加わるショックをできる
限り小さく抑えるようにした車両用シートベルト巻取装
置の取付構造を提供することを目的としている。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、この発明は、シートベルト
の動きをロックする緊急ロック機構を備えた巻取装置本
体に、両肩部を有する取付ブラケットを固着し、前記取
付ブラケットを、車体パネルに対しシートベルト繰出し
方向へ移動自在に取付ける一方、アンカプレートを、車
体パネルに対し固着し、そのアンカプレートに、入力さ
れる負荷により巻取装置本体が移動するシートベルト繰
出し方向への移動時に前記取付ブラケットの両肩部を押
える規制部を設けてある。
(作用) かかるシートベルト巻取装置の取付構造によれば、車両
衝突時において、前方移動する乗員によってシートベル
トが急速に繰出されると緊急ロック機構が働きシートベ
ルトの動きを瞬時にロックし、乗員を拘束する。この
時、シートベルトに高荷重が加わると取付ブラケットは
アンカプレートの規制部によって上方への急激な動きが
制限され所定量上方へ移動する。したがって、乗員を拘
束するシートベルトの緊張状態が一時的に弛む結果、胸
に加わるショックは小さく抑えられる。
(実施例) 以下、第1図乃至第7図の図面を参照しながらこの発明
の一実施例を詳細に説明する。
第3図において1は自動車3のサイドシル、5はセンタ
ピラーをそれぞれ示しており、サイドシル1は第4図に
示す如くアウタパネル1aとインナパネル1bとで閉断面形
状となっている。センタピラー5はピラーアウタパネル
5aとピラーインナパネル5bとから成り、下端部はサイド
シル1に、上端部はルーフサイドレール7にそれぞれ結
合されている。
センタピラー5の下部には後述する巻取装置本体9が配
置されると共に巻取装置本体9から繰出されたシートベ
ルト11は乗員の上半身を拘束する肩ベルト13と腰の部分
を拘束する腰ベルト15とから成る連続した3点式シート
ベルトとなっていてタッグ17はシートの側方に設けられ
たバックル(図示していない)と着脱可能となってい
る。また、肩ベルト13の領域はセンタピラー5に固着さ
れたショルダアンカー19に貫通支持されている。
巻取装置本体9はシートベルト11の巻取りと、繰出しが
可能な巻取ドラム21と、緊急ロック機構23とを有し、取
付ブラケット25及びアンカプレート27を介してサイドシ
ル1のインナパネル1bに取付けられている。
巻取ドラム21は左右に一対の第1ラッチ29,29が、さら
に片側には前記第1ラッチ29より径の小さい第2ラッチ
31が設けられ、両端支持された巻取軸33に装着されてい
る。
緊急ロック機構23は、車両の加・減速時に傾倒するスタ
ンディングウェート35と、スタンディングウェート35の
傾倒で押上げられるアーム37と、アーム37の動きで上方
へ回動して前記第2ラッチ31と噛み合うラッチ爪39を備
えたラッチ部材41と、ラッチ部材41の上方への回動時に
押上げられ前記第1ラッチ29,29と噛み合うパウル43と
から成り、巻取ドラム21の回転停止及び解除が可能とな
る。
即ち、車両に加速度または減速度が加わるとスタンディ
ングウェート35が傾斜し、アーム37がスタンディングウ
ェート35により押し上げられる。これにより、ラッチ部
材41が回転しラッチ爪39が第2ラッチ31と噛み合う状態
になる。このとき、乗員が前方移動してベルト11が急速
に引き出されると、巻取軸33に固定された第2ラッチ31
が回転するため、ラッチ部材41は移動する(第2図
(b)の状態)。したがって、パウル43が第1ラッチ29
と噛み合い、巻取軸33の回転を止めることでベルト11の
引き出が不能、即ち、ロック状態が確保されるようにな
っている。
なお、緊急ロック機構23は車両の加・減速時に傾倒する
スタンディングウェイト35の作用でシートベルト11のロ
ックを行なう実施例となっているが、車体に設けられた
Gセンサからの信号でシートベルト11をロックするよう
にしてもよい。
一方、取付ブラケット25は両肩部45,45を有する板状に
形成され上半部は前記巻取装置本体9に結合固着されて
いる。下半部は上半部より広巾の形状となっていてほぼ
中央部位には上下に長い取付孔47が設けられている。
アンカプレート27は前記取付ブラケット25の両肩部45,4
5を上から押える規制部49,49を有している。この規制部
49,49は上方が狭く、下方が拡い八字状に形成され、予
め設定された許容範囲を越える上向きの高荷重が取付ブ
ラケット25に作用した際に両肩部45,45が押えられるこ
とで取付ブラケット25が急速に上昇する動きを制限する
よう機能する。
また、アンカプレート27の中央部位にはサイドシル1の
インナパネル1bに設けられた取付孔51と対応する取付孔
53が設けられている。
アンカプレート27は第1のスペーサ55を介して取付ブラ
ケット25と重ね合されると共に、取付ブラケット25とサ
イドシル1のインナパネル1bとの間には第2のスペーサ
57が設けられている。そして、サイドシル1、取付ブラ
ケット25、アンカプレート27の各取付孔47,51,53には固
定ボルト59が挿通し、固定ボルト59のねじ部にはナット
61が螺合している。これにより、サイドシル1のインナ
パネル1bに対し、アンカプレート27は固定された取付状
態が確保され、取付ブラケット25は上下に長い取付孔47
の範囲内において上方への動きが可能となっている。
なお、第4図において63は巻取装置本体9及びセンタピ
ラー5をカバーするピラートリム、65はサイドシル1の
補強部材を示しており、この補強部材65は前記取付孔51
を有するサイドシル1のインナパネル1bの内側に設けら
れている。
このように構成された巻取装置の取付構造において、例
えば、車両衝突等により乗員が前方移動すると急速に引
き出されるシートベルト11によって緊急ロック機構23が
働きシートベルト11の動きを瞬時にロックし、乗員を拘
束する。この場合、急速に前方移動する乗員の移動エネ
ルギーによりシートベルト11に高荷重が加わると、取付
ブラケット25は、上方へ引上げられる。この時、第6図
に示すように、両肩部45,45はアンカプレート27の規制
部49,49と強く接触し合う抵抗によって上方への急速な
移動が制限される。この結果、第7図に示す如く従来例
の場合であると、点線aに示すように荷重に比例して衝
撃(ショック)が増えるのに対し、bに示すようにシー
トベルト11の緊張状態が一時的に解除される結果、胸に
加わるショック(衝撃)は小さく抑えられるようにな
る。
〔発明の効果〕
以上、説明したようにこの発明のシートベルト巻取装置
の取付構造によれば、許容範囲を越える荷重がシートベ
ルトに働らいても、取付ブラケット及びアンカプレート
によって一時的にシートベルトの緊張状態を解除するこ
とができるようになり胸に加わるショックは小さく抑え
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の巻取装置の取付構造を示した一部切
断斜視図、第2図は緊急ロック機構の説明図、第3図は
全体の取付状態を示した概要図、第4図は巻取装置本体
の取付状態を示した切断面図、第5図、第6図は動作説
明図、第7図は荷重に対する衝撃度の特性図である。 9……巻取装置本体 11……シートベルト 23……緊急ロック機構 25……取付ブラケット 27……アンカプレート 45……両肩部 49……規制部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートベルトの動きをロックする緊急ロッ
    ク機構を備えた巻取装置本体に、両肩部を有する取付ブ
    ラケットを固着し、前記取付ブラケットを、車体パネル
    に対しシートベルト繰出し方向へ移動自在に取付ける一
    方、アンカプレートを、車体パネルに対し固着し、その
    アンカプレートに、入力される負荷により巻取装置本体
    が移動するシートベルト繰出し方向への移動時に前記取
    付ブラケットの両肩部を押える規制部を設けたことを特
    徴とする車両用シートベルト巻取装置の取付構造。
JP1297690A 1989-11-17 1989-11-17 車両用シートベルト巻取装置の取付構造 Expired - Lifetime JPH07115626B2 (ja)

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JPH03159842A JPH03159842A (ja) 1991-07-09
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