JPH07114531A - 非線形システム同定方法 - Google Patents

非線形システム同定方法

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JPH07114531A
JPH07114531A JP25734793A JP25734793A JPH07114531A JP H07114531 A JPH07114531 A JP H07114531A JP 25734793 A JP25734793 A JP 25734793A JP 25734793 A JP25734793 A JP 25734793A JP H07114531 A JPH07114531 A JP H07114531A
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JP
Japan
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nonlinear
output
linear
model
pattern
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JP25734793A
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English (en)
Inventor
Masaru Shimonaka
賢 下中
Takeshi Tsujimura
健 辻村
Tetsuo Yabuta
哲郎 藪田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな労力を必要とせずに非線形システムの
非線形要素を推定するとともに、直感的に把握すること
が難しい非線形システムの構造を簡単に推定する。 【構成】 非線形システムの出力を獲得した後、非線形
システムを近似した線形モデルの出力を計算する。次
に、非線形システムの出力と線形モデルの出力との出力
誤差を求めた後、この出力誤差に基づいて構造推定方法
により非線形システムの非線形要素を推定する。そし
て、推定された非線形要素を複素フーリエ級数展開によ
り近似して定量化した後、定量化された非線形要素の情
報を考慮に入れた時系列モデルにより非線形システムの
モデルを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非線形システムのコン
トローラの設計やシミュレーションで用いるモデルを同
定するときに用いられ、非線形システムの構造の推定と
非線形要素の推定とを融合した非線形システム同定方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】システム同定方法には、一般に、2つの
種類がある。第1のシステム同定方法は、物理モデルに
よる同定方法と呼ばれ、対象システムを物理的、化学的
な法則に基づいて理論的に分析して数学的記述によりモ
デル化した方法である。つまり、この同定方法は、対象
システムの微分方程式、あるいは伝達関数を求めて不明
な要素の決定を行うとともに、実験、あるいはシミュレ
ーションによって特定入力に対応する応答(たとえば、
ステップ応答や周波数応答)から物理モデルの要素を試
行錯誤的に人間が調整して行う方法である。
【0003】第2のシステム同定方法は、非物理モデル
による同定方法と呼ばれ、対象システムの実際の挙動を
表す入出力情報を用いることにより、実際のシステムと
一致するようにモデルを構成する直接的な方法である。
なお、この同定方法は、物理的、化学的な情報を用いて
もシステムの内部構造が不明な場合や複雑で大規模なシ
ステムのモデル化に用いられる。非物理モデルとして
は、時系列モデル(たとえば、ARモデルやARMAモ
デル)、この時系列モデルの要素をファジィ量として扱
うことを応用したファジィモデル、あるいは非線形シス
テムをも含めた広い対象システムを同定するニューロモ
デルなどがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の第1のシステム同定方法においては、物理モデルを
構成するために専門的な知識と経験とが必要であり、特
に、対象システムの構造を知るためには非常に大きな労
力を必要とする。また、対象システムが非線形システム
の場合、ある程度の線形化による近似が必要であり、理
想状態を対象としているところがある。そのため、対象
システム固有の非線形要素の影響が不明確になる場合も
ある。いっぽう、上述した従来の第2のシステム同定方
法においては、非物理モデルがブラックボックスとなっ
ているため、対象システムの構造を直感的に把握するこ
とが難しい。
【0005】また、一般に、非線形システム同定方法に
おいては、要素の推定だけでなく、非線形システムの構
造の推定が必要になる。また、現状では、非線形システ
ムの構造の推定は、人間の試行錯誤と経験とに頼ってい
る部分が大きい。本発明は、このような背景の下になさ
れたもので、大きな労力を必要とせずに非線形システム
の非線形要素を推定できるとともに、非線形システムの
構造を簡単に推定できる非線形システム同定方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
非線形システムの出力を獲得する第1の過程と、前記非
線形システムを近似した線形モデルの出力を獲得する第
2の過程と、前記非線形システムの出力と前記線形モデ
ルの出力との出力誤差を求める第3の過程と、前記出力
誤差に基づいて構造推定方法により前記非線形システム
の非線形要素を推定する第4の過程と、推定された非線
形要素を複素フーリエ級数展開により近似して定量化す
る第5の過程と、定量化された非線形要素の情報を考慮
に入れた時系列モデルにより前記非線形システムのモデ
ルを構築する第6の過程とを有することを特徴としてい
る。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記構造推定方法は、前記出力誤差
のパワースペクトルパターンを求める過程と、複数の既
知の非線形要素に対応した複数のパワースペクトルパタ
ーンがあらかじめ記憶されたデータベースから、前記出
力誤差のパワースペクトルパターンに類似したパワース
ペクトルパターンを読み出す過程と、前記データベース
から読み出されたパワースペクトルパターンと前記出力
誤差のパワースペクトルパターンとの数学的距離を求め
る過程とを有し、前記数学的距離を最小とする、前記デ
ータベース中のパワースペクトルパターンに対応した既
知の非線形要素を、前記非線形システム中の非線形要素
であると推定することを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、線形モデルと非線形システム
との出力誤差に最も近いパワースペクトルパターンを、
あらかじめ記憶しておいたパワースペクトルパターンか
ら選択しているので、大きな労力を必要とせずに非線形
システムの非線形要素を推定できるとともに、非線形シ
ステムの構造を簡単に推定できる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。まず、本発明の一実施例による非線形シ
ステム同定方法の概要を図1に示すフローチャートを参
照して説明する。ステップSP1では、(1)式に示す
正弦波信号u(k)を、対象システムである非線形シス
テムに入力してその出力信号y(k)を得る。
【数1】 (1)式において、Aは定数、k=0,1,2,・・
・,(N−1)、Nはサンプリング数である。
【0010】ステップSP2では、非線形システムの出
力信号y(k)を用いることなく、正弦波信号u(k)
に対する、非線形システムを線形化により近似した線形
モデルの出力信号〈y〉(k)を計算する。ステップS
P3では、線形モデルの出力信号〈y〉(k)から非線
形システムの出力信号y(k)を減算して、出力誤差
〈e〉(k)を計算した後、ステップSP4へ進む。
【0011】ステップSP4では、ステップSP3で計
算した出力誤差〈e〉(k)を用いて、構造推定方法に
より非線形システムの非線形要素を推定した後、ステッ
プSP5へ進む。ステップSP5では、ステップSP4
で推定された非線形要素を複素フーリエ級数展開により
近似して定量化した後、ステップSP6へ進む。ステッ
プSP6では、ステップSP5で定量化された非線形要
素の情報を考慮に入れた時系列モデルを用いて、そのモ
デル係数を算出することにより非線形システムのモデル
を構築して、非線形システムの同定を終了する。
【0012】次に、ステップSP4で説明した構造推定
方法により非線形システムの非線形要素を推定する方法
について説明する。図2は非線形要素推定装置の構成の
一例を表すブロック図である。この非線形要素推定装置
は、データベース1と構造推定部2とから構成されてい
る。データベース1の写像関係データ記憶エリア1aに
は、後述する作成方法によりあらかじめ作成された、標
準パターンと非線形要素との写像関係を表す写像関係デ
ータが記憶されており、計算機上のファイルとして管理
されている。また、データベース1の候補群記憶エリア
1bには、出力誤差〈e〉(k)のパワースペクトルパ
ターンの周波数成分と、写像関係データ記憶エリア1a
に記憶されている標準パターンの周波数成分との一致し
ている度合いを表す一致度RC(C)が高い順に抽出さ
れた標準パターンが候補として記憶される。
【0013】また、構造推定部2は、データ/パターン
変換部2aと、パターン認識部2bとから構成されてい
る。データ/パターン変換部2aは、離散フーリエ変換
(DFT)によって出力誤差〈e〉(k)のパワースペ
クトルを求め、それを標準パターンとする。パターン認
識部2bは、出力誤差〈e〉(k)のパワースペクトル
パターンを構成している周波数成分と、データベース1
の写像関係データ記憶エリア1aに記憶された標準パタ
ーンを構成している周波数成分との一致度RC(C)を
計算し、上記写像関係データ記憶エリア1aに記憶され
た標準パターンから一致度RC(C)の高い順にいくつ
かの候補を抽出して候補群を構築し、データベース1の
候補群記憶エリア1bに記憶するとともに、標準パター
ンとサンプルパターンとのベクトルの距離を表す距離関
数Dを計算し、この距離関数Dが最小となるような標準
パターンを候補群記憶エリア1bに記憶された候補群の
中から抽出する。
【0014】次に、写像関係データの求め方について図
3を参照して説明する。未知の対象システムの構造を推
定するためには、対象システムから何等かの情報を獲得
する必要がある。この実施例においては、周波数応答に
ならい、正弦波信号を対象システムに入力したときの出
力信号から情報を獲得する。この対象システムは、非線
形システムであるので、それを線形化によって近似した
線形モデルにも同一の正弦波信号を入力してその出力信
号を獲得する。しかし、同一の正弦波信号に対する非線
形システムの出力信号と線形モデルの出力信号との間に
は、出力誤差が存在する。今、外乱による影響を無視す
ると、この出力誤差は、線形化によるモデル化誤差であ
り、近似によってカットされた対象システム固有の非線
形要素の影響である。
【0015】したがって、非線形要素と出力誤差との対
応関係、すなわち、写像関係が構成できれば、出力誤差
の情報を用いて非線形要素を推定することができる。図
3に示すように、対象システムを線形モデルと非線形要
素との直列結合としてモデル化したものを考え、各非線
形要素毎に、対象システムと線形モデルとの出力誤差を
獲得して、各非線形要素毎に分類を行う。この分類にお
いて、各非線形要素を的確に判別するためには、各非線
形要素に対応する出力誤差の特徴を明確にする必要があ
る。この出力誤差の特徴量を抽出するために、離散フー
リエ変換(DFT)によって出力誤差のパワースペクト
ルを求め、それを標準パターンとする。以上の手法によ
り、写像関係データをデータベースとして構築する。
【0016】この実施例においては、非線形要素とし
て、遅延、飽和、不感帯、リレー、バックラッシュおよ
び高次項(x2,x3,x4,x5,x6,x7)を取り上げ
る。ここで、遅延とは、非線形システムに正弦波信号が
入力されてからある程度以上時間が経過しなければ出力
信号が出力されない現象をいい、飽和とは、正弦波信号
の振幅がある程度以上大きくなると非線形システムの出
力信号が飽和する現象をいい、不感帯とは、サーボ機構
などにおいて、正弦波信号の振幅がある程度以上の大き
さになるまでは非線形システムから出力信号が出力され
ない現象をいう。
【0017】また、リレーとは、たとえば、非線形シス
テムを構成するリミットスイッチなどの動作をいい、バ
ックラッシュとは、たとえば、非線形システムを構成す
る噛み合った歯車のガタに起因する現象をいう。さら
に、高次項とは、非線形システムに信号xが入力される
と、出力信号として信号x2,x3,x4,x5,x6,x7
が出力される現象をいう。
【0018】次に、具体的に説明する。まず、図3に示
すように、非線形システムを線形化によって近似した線
形モデル(たとえば、自由度1の力制御サーボ系の数学
モデル)に、(1)式に示す正弦波信号u(k)を入力
して、(2)式で表される出力信号〈y〉(k)を獲得
するとともに、非線形システムを上記線形モデルと非線
形要素xとの直列結合でモデル化したものに、正弦波信
号u(k)を入力して出力信号〔y〕(k)を獲得す
る。
【数2】 (2)式において、Tsはサンプリングタイム、Tmは系
の時定数、kmはモータのゲインである。
【0019】次に、出力信号〈y〉(k)から出力信号
〔y〕(k)を減算して出力誤差〔e〕(k)を獲得す
る。次に、この出力誤差〔e〕(k)の特徴量を抽出す
るために、出力誤差〔e〕(k)を離散フーリエ変換
(DFT)することによりパワースペクトルパターン
〔E〕(k)を獲得する。そして、このパワースペクト
ルパターン〔E〕(k)を標準パターン〔x〕とする。
これにより、非線形要素xと標準パターン〔x〕との写
像関係をデータベースとして構築し、データベース1の
写像関係データエリア1aに記憶する。ここで、図4〜
図9に、上記(2)式において、Ts=0.012、Tm
=0、km=0.78とした場合の標準パターンを示
す。
【0020】次に、構造推定部2の動作について説明す
る。非線形要素を推定するとは、データベース1内に記
憶された標準パターンの中から出力誤差〈e〉(k)に
類似した標準パターンを探索して、非線形要素と出力誤
差〈e〉(k)との写像関係から非線形要素を特定する
ことである。標準パターンの探索は、構造推定部2のパ
ターン認識部2bにおいて以下に示す2段階で行う。
【0021】第1段階では、パワースペクトルの周波数
成分の比較を行って類似パターンを抽出する。まず、一
致度RC(C)を求め方について図10および図11を
参照して説明する。図10において、(Pa)は標準パ
ターン、あるいは複数の標準パターンを組み合わせたパ
ターン、(Pb)は比較対象のサンプルパターンであ
る。
【0022】まず、始めに、標準パターン(Pa)とサ
ンプルパターン(Pb)とについて、任意の周波数成分
が存在するか否かをチェックする。この任意の周波数成
分が存在する場合には「1」、いっぽう、存在しない場
合には「0」として、標準パターン(Pa)とサンプル
パターン(Pb)とを2値化する。この2値化された標
準パターン(Pa)とサンプルパターン(Pb)のデー
タ列をFCと定義して、それぞれFC(Pa)およびF
C(Pb)とする。
【0023】次に、一致度RC(C)は、図11に示す
比較ルールを用いて、標準パターン(Pa)のデータ列
FC(Pa)の値とサンプルパターン(Pb)のデータ
列FC(Pb)の値との排他的論理和(XOR)をとっ
て求める。したがって、標準パターン(Pa)のデータ
列FC(Pa)の値とサンプルパターン(Pb)のデー
タ列FC(Pb)の値が一致したときは「0」、いっぽ
う、一致しないときは「1」となる。
【0024】この演算結果をCとすると、Cは0と1と
から構成されたベクトルとなり、1が少ない程、一致度
RC(C)が高くなる。さらに、Cをスカラーに変換し
て、一致度RC(C)を求める。Cの要素は0と1だけ
なので、標準パターン(Pa)とサンプルパターン(P
b)のそれぞれのデータ数をMとすると、一致度RC
(C)は、(3)式で表される。
【数3】 (3)式において、C=〔C0,C1,・・・,CM-1
であり、データ数Mは(4)式で表される。
【数4】
【0025】次に、上記手法により、写像関係データ記
憶エリア1aに記憶されたすべての標準パターン(P
a)とサンプルパターン(Pb)とについてそれぞれ一
致度RC(C)を計算し、高い一致度RC(C)を提供
する標準パターンを写像関係データ記憶エリア1aから
複数候補として抽出して候補群を構築し、データベース
1の候補群記憶エリア1bに記憶する。
【0026】第2段階では、距離関数を用いて、標準パ
ターン(Pa)およびサンプルパターン(Pb)のそれ
ぞれのパワースペクトルの大きさを比較する。これらの
パワースペクトルの各成分の大きさを比較するというこ
とは、Pa=Pbとなるような標準パターン(Pa)を
求めることに他ならない。つまり、標準パターン(P
a)とサンプルパターン(Pb)とのベクトルの距離を
求めて、その距離がゼロとなるような標準パターン(P
a)を求めればよい。ベクトルの距離はノルムにより求
められるので、上記距離関数をD(Pa,Pb)と定義
すると、距離関数D(Pa,Pb)は、(5)式で表さ
れる。
【数5】 (5)式において、Pa=〔Pa0,Pa1,・・・,P
M-1〕、Pb=〔Pb0,Pb1,・・・,PbM-1〕で
ある。
【0027】すなわち、第2段階においては、データベ
ース1の候補群記憶エリア1bに記憶された複数の候補
とサンプルパターン(Pb)とについてそれぞれ距離関
数D(Pa,Pb)を計算して、この距離関数D(P
a,Pb)が最小となる標準パターン(Pa)を複数の
候補の中から抽出する。以上説明した構造推定方法によ
り、非線形システムの非線形要素が推定されるのであ
る。
【0028】次に、ステップSP5で説明した非線形要
素を定量化する方法について説明する。この実施例にお
いては、推定された非線形要素を任意の関数で近似し
て、その関数から得られる値を利用して非線形システム
のモデルを構築する。任意の関数をf(t)とすると、
この関数f(t)は、一般に、複素フーリエ級数展開に
より、(6)式で表される。
【数6】 (6)式において、ckは複素フーリエ係数、|ck|は
振幅スペクトル、φkは位相スペクトルである。また、
振幅スペクトル|ck|および位相スペクトルφkは、実
フーリエ係数をRek,Imkとすると、それぞれ(7)
式および(8)式で表される。
【数7】
【数8】 実フーリエ係数RekおよびImkは、複素フーリエ係数
と実フーリエ係数との関係から標準パターンを求める過
程で離散フーリエ変換の係数として得ることができる。
近似関数をr(t)として、関数f(t)を1次近似に
より表現すると、(9)式となる。
【数9】 したがって、近似関数r(t)を用いて、ステップSP
4で推定した非線形要素を定量化することができる。
【0029】次に、ステップSP6で説明したモデル係
数の算出とモデルの構築について説明する。この実施例
において用いるモデルは、従来の時系列モデルに非線形
要素の項を付加した時系列モデルである。モデル化誤差
をe(k)、非線形要素をr(k)、時系列モデルをy
(k)とすると、時系列モデルy(k)は、(10)式
で表される。
【数10】 (10)式において、a=〔a1,a2,・・・,
n〕、b=〔b1,b2,・・・,bn〕、c=〔c1
2,・・・,cn〕である。
【0030】次に、時系列モデルy(k)をマトリクス
表現を用いて書き換えると、(11)式で表される。 Y=Zα+e・・・(11) (11)式において、αはモデル係数である。また、
(11)式において、Y、Z、αおよびeはそれぞれ
(12)〜(15)式で表される。 Y=〔y(n),y(n−1),・・・,y(N−1)〕T・・・(12)
【数11】 α=〔a1,・・・,an,b1,・・・,bn,c1,・・・,cnT・・・(1 4) e=〔e(n),e(n−1),・・・,e(N−1)〕T・・・(15)
【0031】ここで、評価関数をJとすると、評価関数
Jは、(16)式で表される。 J=‖e‖2=〔Y−Zα〕T〔Y−Zα〕・・・(16) したがって、モデル係数αは、最小2乗法により評価関
数Jが最小となるように決定される。モデル係数αの推
定値を《α》とすると、推定値《α》は、(17)式で
表される。 《α》=Z-1Y・・・(17) (17)式において、推定値《α》およびZ-1は、それ
ぞれ(18)式および(19)式で表される。
【数12】 -1=〔ZTZ〕-1T・・・(19) これにより、モデルは、最終的に、(20)式で表され
る。
【数13】 なお、モデルの次数は、最小AIC推定法を用いて決定
する。以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述して
きたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等が
あっても本発明に含まれる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のような大きな労力を必要とせずに非線形システム
の非線形要素を推定でき、これにより、非線形システム
の同定の効率化を図ることができる。また、推定して得
られた非線形要素を定量化することにより、非線形シス
テムを同定できるので、制御系の設計に大いに役立つ。
さらに、本発明は、たとえば、ニューラルネットワーク
を応用した時系列モデルによる非線形要素の推定問題に
対しても応用できるので、従来ブラックボックスであっ
たがために直感的に把握することが難しい非物理モデル
に含まれている非線形要素を簡単に推定できる。加え
て、本発明による非線形システム同定方法を使用すれ
ば、たとえば、ファジィモデルのファジィルールを構築
する際に必要となる非線形システムの構造的特徴も知る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による非線形システム同定方
法の概要を説明するためのフローチャートである。
【図2】非線形要素推定装置の構成の一例を表すブロッ
ク図である。
【図3】写像関係データの求め方を説明するための図で
ある。
【図4】標準パターンの一例を示す図である。
【図5】標準パターンの一例を示す図である。
【図6】標準パターンの一例を示す図である。
【図7】標準パターンの一例を示す図である。
【図8】標準パターンの一例を示す図である。
【図9】標準パターンの一例を示す図である。
【図10】一致度RC(C)の求め方を説明するための
図である。
【図11】比較ルールの一例を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 データベース 1a 写像関係データ記憶エリア 1b 候補群記憶エリア 2 構造推定部 2a データ/パターン変換部 2b パターン認識部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非線形システムの出力を獲得する第1の
    過程と、 前記非線形システムを近似した線形モデルの出力を獲得
    する第2の過程と、 前記非線形システムの出力と前記線形モデルの出力との
    出力誤差を求める第3の過程と、 前記出力誤差に基づいて構造推定方法により前記非線形
    システムの非線形要素を推定する第4の過程と、 推定された非線形要素を複素フーリエ級数展開により近
    似して定量化する第5の過程と、 定量化された非線形要素の情報を考慮に入れた時系列モ
    デルにより前記非線形システムのモデルを構築する第6
    の過程とを有することを特徴とする非線形システム同定
    方法。
  2. 【請求項2】 前記構造推定方法は、前記出力誤差のパ
    ワースペクトルパターンを求める過程と、 複数の既知の非線形要素に対応した複数のパワースペク
    トルパターンがあらかじめ記憶されたデータベースか
    ら、前記出力誤差のパワースペクトルパターンに類似し
    たパワースペクトルパターンを読み出す過程と、 前記データベースから読み出されたパワースペクトルパ
    ターンと前記出力誤差のパワースペクトルパターンとの
    数学的距離を求める過程とを有し、前記数学的距離を最
    小とする、前記データベース中のパワースペクトルパタ
    ーンに対応した既知の非線形要素を、前記非線形システ
    ム中の非線形要素であると推定することを特徴とする請
    求項1記載の非線形システム同定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106773678A (zh) * 2016-11-30 2017-05-31 西安交通大学 用于多非线性参数耦合系统的参数辨识方法及其辨识设备
JP2020135770A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 ヤフー株式会社 推定装置、推定方法および推定プログラム

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