JPH07114472A - オブジェクト指向データ処理システム - Google Patents

オブジェクト指向データ処理システム

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JPH07114472A
JPH07114472A JP5260028A JP26002893A JPH07114472A JP H07114472 A JPH07114472 A JP H07114472A JP 5260028 A JP5260028 A JP 5260028A JP 26002893 A JP26002893 A JP 26002893A JP H07114472 A JPH07114472 A JP H07114472A
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JP
Japan
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world
class
data
processing
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Withdrawn
Application number
JP5260028A
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English (en)
Inventor
Tadamitsu Ryu
忠光 龍
Hiroyuki Izumi
寛幸 泉
Masahiko Murakawa
雅彦 村川
Masanobu Toyoda
雅信 豊田
Takeshi Adachi
武史 足立
Naomi Ichikawa
なおみ 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、仮想人間世界をモデル化する動的モ
デル/静的モデルからなるオブジェクトモデルと情報隠
蔽モデルとに基づいてデータ処理を実行する構成を採る
オブジェクト指向データ処理システムに関し、相手のオ
ブジェクト世界を意識することなくアクセスできるよう
にすることを目的とする。 【構成】情報隠蔽をなす内包のiD情報と、オブジェク
トの性質を記述するメタデータとを記号表示するオブジ
ェクトコマンドを定義する構成を採り、かつ、他世界か
ら送信されてくるオブジェクトコマンドに似た自世界の
オブジェクトコマンドを検索する手段501 と、送信され
てくるオブジェクトコマンドの持つ情報と、検索される
オブジェクトコマンドの持つ情報との差分情報を抽出す
る手段502とを備えて、検索オブジェクトコマンドが、
本来持つ情報と該差分情報との合成情報を持つものと見
做して自世界でのデータ処理を実行するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実世界をオブジェクト
・モデルとみなして把握し、当該実世界を外延的名辞と
内包とに対応付け、内包を情報隠蔽された領域に置き、
当該内包を特定するいわばiD情報を外延的名辞と対応
付けて構成し、当該外延的名辞を用いて、上記実世界を
上記オブジェクトの世界を構成する静的世界と動的世界
と因果関係世界とで表現しておき、当該静的世界につい
ては、静的モデルとして、クラスおよび/または複合ク
ラスを用いてシステムの仕組みを与え、上記動的世界に
ついては、動的モデルとして、上記クラスおよび/また
は複合クラスのインスタンスを用いて当該動的モデルの
動きに対応するセッションを与え、上記静的モデルと上
記動的モデルから発生した因果関係を上記静的モデルの
中に情報として与える構成を採るときにあって、相手の
オブジェクト世界を意識することなく、そのオブジェク
ト世界へのアクセスを実現可能にするオブジェクト指向
データ処理システムに関する。
【0002】最近、異なる種類のデータベースをネット
ワークに接続する構成を採って、ネットワークに接続さ
れる端末に対して所定のサービスを提供するようなマル
チシステムが普及しつつある。このようなマルチシステ
ムを実用的なものとするためには、相手のシステムを意
識することなく利用できるようにする構成の構築が必要
である。
【0003】
【従来の技術】従来、マルチシステムでは、例えば、A
という世界とBという世界とがあるときには、図32に
示すように、A世界がB世界をアクセスできるようにす
るために、A世界に、B世界からA世界へのデータ変換
を行う変換テーブルを展開する構成を採るとともに、B
世界がA世界をアクセスできるようにするために、B世
界に、A世界からB世界へのデータ変換を行う変換テー
ブルを展開する構成を採ることで、互いに相手の世界を
アクセスできるようにしていた。
【0004】しかしながら、このような従来技術では、
結局、A世界は、B世界を意識しなければB世界をアク
セスすることができず、また、B世界は、A世界を意識
しなければA世界をアクセスすることができないという
問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、本発明者らは、
ここのところで、新たなオブジェクト指向データ処理シ
ステムを提案してきた。次に、この本発明者らの提案し
たオブジェクト指向データ処理システムについて説明す
る。
【0006】システム設計を簡単にするには、実世界を
いかに簡単に忠実にモデルに置き換えるかが重要であ
る。そこで、本発明者らは、我々が使う人間の言葉が
「概念的認識をする外延的解釈」で行われていることに
着目し、外延的解釈を含んだOーid(外延的名辞又は
オブジェクトコマンドと称することがある)を導入し
て、この外延的名辞によりオブジェクト設計を行うオブ
ジェクト思考設計法(我々は、あえて、これをオブジェ
クト指向ではなくてオブジェクト思考と呼んでいる)を
新たに考え出した。これにより、通常我々が実世界で行
っている事象の捉え方と同じ感覚でオブジェクトモデル
を構築でき、オブジェクトの世界に人間の世界を持ち込
んだ仮想人間世界とも言える世界を作り出すことが可能
になった。
【0007】このオブジェクト思考設計法では、実世界
の対象(オブジェクト)を外延的名辞の世界と情報隠蔽
された内包の世界とに分けて捉える。この外延的名辞の
世界をオブジェクト世界と呼ぶ。このオブジェクト世界
は、スキーマ論的に分類すると大きくは「静的モデルの
世界」、「動的モデルの世界」、「因果関係モデルの世
界」の3つに分類される。
【0008】このオブジェクト世界における静的モデル
とは、モデル化の対象の時間を止めても同時に存在する
関係を示すものである。また、オブジェクト世界におけ
る動的モデルとは、モデル化の対象の時間を動かして存
在する関係を示すものである。また、オブジェクト世界
における因果関係モデルとは、静的モデルから展開され
る動的モデルにおいての時間的関係を示すものである。
なお、静的モデル、動的モデルを構成するオブジェクト
世界(仮想人間世界)は、色々な法則、規則によって機
能する。それは、例えば自然法則であったり社会のルー
ルであったりする。動的モデルにおいて定義した機能
は、この法則、規則によって動作しなければならない。
通常、この法則や規則は、静的モデルで定義するもの
(時間軸に無関係なもの)と、動的モデルで定義するも
の(時間軸に関係する法則や規則)とがある。後者は、
インプリメント上は、時間をパラメータにした静的モデ
ルと見ることができる。このような動的モデルにおける
時間軸の関係を定義するモデルを因果関係モデルと呼
ぶ。
【0009】このように、外延的名辞によって構成され
た静的世界、動的世界、因果関係世界は、ポインタやメ
ッセージで名辞の間を関係付けた、いわゆる「名辞によ
る複合の世界」となっている。
【0010】一般に、人間の思考は、これらの「複合
体」に対して更に性質を与えたり、名称を付与したりし
て使われている。一旦、それを定義すると、更にその名
辞によってオブジェクト世界を構成することができる。
その際、その複合体の構成子や定義は、オブジェクト世
界つまり仮想人間世界では深く認識する必要はなく、外
延的解釈で行われる。
【0011】一方、情報隠蔽された内包の世界における
情報隠蔽モデルは、上述の外延的名辞の世界における静
的世界、動的世界、因果関係世界から帰結した定義、ま
たは原子オブジェクト(オブジェクトの基本単位となる
もの)レベルでの実体、内容全体をモデル化したもので
ある。この情報隠蔽モデルとオブジェクト世界(仮想人
間世界)との唯一のインタフェースは外延的名辞でとら
れている。
【0012】このような技術思想に立つ本発明者らが新
たに提案したオブジェクト指向データ処理システムは、
従来のソフトウェア技術とは全く異なる考え方に立脚す
るものであることから、新たな機能を加えることで、相
手のシステム(オブジェクト世界)を意識することな
く、そのシステム(オブジェクト世界)へのアクセスを
可能ならしめることになる。
【0013】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、実世界をオブジェクト・モデルとみなして把
握し、当該実世界を外延的名辞と内包とに対応付け、内
包を情報隠蔽された領域に置き、当該内包を特定するい
わばiD情報を外延的名辞と対応付けて構成し、当該外
延的名辞を用いて、上記実世界を上記オブジェクトの世
界を構成する静的世界と動的世界と因果関係世界とで表
現しておき、当該静的世界については、静的モデルとし
て、クラスおよび/または複合クラスを用いてシステム
の仕組みを与え、上記動的世界については、動的モデル
として、上記クラスおよび/または複合クラスのインス
タンスを用いて当該動的モデルの動きに対応するセッシ
ョンを与え、上記静的モデルと上記動的モデルから発生
した因果関係を上記静的モデルの中に情報として与える
構成を採るときにあって、相手のオブジェクト世界を意
識することなく、そのオブジェクト世界へのアクセスを
実現可能にする新たなオブジェクト指向データ処理シス
テムの提供を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では、単一の処理
単位および/または単一の処理単位を複合化した複合処
理単位をオブジェクトと名付け、当該オブジェクトを組
み合わせ、所望される処理を実行するオブジェクト指向
データ処理システムにおいて、実世界をオブジェクト・
モデルとみなして把握し、当該実世界を外延的名辞と内
包とに対応付け、内包を情報隠蔽された領域に置き、当
該内包を特定するいわばiD情報を外延的名辞と対応付
けて構成し、当該外延的名辞を用いて、上記実世界を上
記オブジェクトの世界を構成する静的世界と動的世界と
因果関係世界とで表現しておき、当該静的世界について
は、静的モデルとして、クラスおよび/または複合クラ
スを用いてシステムの仕組みを与え、上記動的世界につ
いては、動的モデルとして、上記クラスおよび/または
複合クラスのインスタンスを用いて当該動的モデルの動
きに対応するセッションを与え、上記静的モデルと上記
動的モデルから発生した因果関係を上記静的モデルの中
に情報として与える構成を採り、更に、内包のiD情報
とオブジェクトの性質を記述するメタデータとを記号表
示するオブジェクトコマンドを定義する構成を採る。こ
こで、このメタデータが外延的名辞に対応付けられるも
のである。
【0015】図1に、このような構成を採りつつ、相手
のオブジェクト世界を意識することなく、そのオブジェ
クト世界へのアクセスを実現可能にする本発明の原理構
成を図示する。
【0016】図中、101は規定のオブジェクト世界を
展開して、そのオブジェクト世界に従ってデータ処理を
実行する複数の端局、103は端局101を接続するL
ANまたは交換回線などの回線である。
【0017】この端局101は、コマンド・リンク処理
部204、部品属性ファイル205、実行処理データフ
ァイル205’、ダイナミック・オブジェクト処理部2
12、ダイレクト・オブジェクト処理展開処理215、
オブジェクト管理部220、ディスプレイ221、ハイ
パー言語処理部222、コモン・オブジェクト・モデル
500を備える。
【0018】この部品属性ファイル205は、オブジェ
クト部品を格納するものであって、オブジェクトコマン
ドにより特定されるオブジェクトの持つ実データとメタ
データ(オブジェクトの性質を記述するもの)とを格納
する。従来と異なって、実データとメタデータとは、個
別にアクセスされるものではなくて一体的に結合されて
アクセスされることになる。
【0019】コマンド・リンク処理部204は、デイレ
クトリ処理部とも呼ばれるものであって、1つの新しい
オブジェクトが出来たときに、当該オブジェクトの呼称
名に対応するオブジェクト・コマンドを設定し、実デー
タやメタデータの格納場所を割り付けてコマンド・リン
ク・テーブルを作成する。このときオブジェクトの型を
決定し大きさが決まる。そして当該コマンド・リンク・
テーブルを用いて、実データとメタデータとの結合体を
入出力できるようにする。
【0020】ハイパー言語処理部222は、ディスプレ
イ221を備える端末との対話処理を実行するものであ
って、原子オブジェクト(オブジェクトの基本単位とな
るもの)や、既存の複合オブジェクト(複数のオブジェ
クトが組み合わされたもの)から新たな複合オブジェク
トを生成したり、新たに生成される複合オブジェクトの
持つオブジェクト間の結合関係の相性チェックを実行し
たり、オブジェクトのメタデータを生成したり、オブジ
ェクトのメタデータを変換することでオブジェクトの遺
伝子情報を生成したり、オブジェクトの持つメタデータ
を抽出したり、抽出するメタデータをオブジェクトの自
己PR情報として出力したり、オブジェクトの持つ遺伝
子情報を操作したり、セッションの構造体を生成したり
する機能を有する。
【0021】オブジェクト管理部220は、オブジェク
トの実行処理を司るものであって、セッションの実行制
御処理について説明するならば、生成されたセッション
構造体(オブジェクトの起動順序を指定するシーケンス
となっている)を読み込んで、このシーケンスに従って
因果関係の制約を考慮しつつオブジェクトを起動してい
くよう処理することになる。
【0022】ダイレクト・オブジェクト処理展開処理2
15は、正常に動作することが確認されたセッションを
コンパイルして実行処理データに変換する。これは、セ
ッションをそのまま動作させるとオブジェクト管理部2
20との間で多くの交信が必要になり処理速度が遅いこ
とから、実動作用の実行処理データに変換していくこと
にその理由がある。
【0023】実処理データファイル205’は、ダイレ
クト・オブジェクト処理展開処理215の生成する実行
処理データを格納する。ダイナミック・オブジェクト処
理部212は、シミュレーションやテストや本番動作を
制御するものであって、本番動作で説明するならば、実
処理データファイル205’の格納する実行処理データ
の実行を制御する。
【0024】コモン・オブジェクト・モデル500は、
他オブジェクト世界から新たなオブジェクトコマンドが
送信されてくるときに、そのオブジェクトコマンドに似
た自オブジェクト世界のオブジェクトコマンドを検索す
る検索手段501と、検索手段501が対応のオブジェ
クトコマンドを検索するときに、送信されてきたオブジ
ェクトコマンドの持つ情報と、その検索オブジェクトコ
マンドの持つ情報との差分情報を抽出する抽出手段50
2と、新たなオブジェクトコマンドを送信してきた他オ
ブジェクト世界から、その送信オブジェクトコマンドの
持つ情報をラーニングするラーニング手段503とを備
える。
【0025】
【作用】本発明のオブジェクト指向データ処理システム
では、他のオブジェクト世界を展開する他の端局101
から新たなオブジェクトコマンドが送信されてくると、
コモン・オブジェクト・モデル500の検索手段501
は、オブジェクトコマンドの持つメタデータ等を比較す
ることで、そのオブジェクトコマンドに似た自オブジェ
クト世界のオブジェクトコマンドを検索する。
【0026】続いて、この検索結果を受けて、コモン・
オブジェクト・モデル500の抽出手段502は、送信
されてきたオブジェクトコマンドの持つ情報と、その検
索されたオブジェクトコマンドの持つ情報との差分情報
を抽出する。
【0027】このようにして、両者のオブジェクトコマ
ンドの持つ情報の差分情報を抽出すると、オブジェクト
コマンド受信側の端局101は、検索手段501の検索
するオブジェクトコマンドが、本来持つ情報と抽出され
た差分情報との合成情報を持つものと見做して自オブジ
ェクト世界でのデータ処理を実行していく。このとき、
検索手段501が対応するオブジェクトコマンドの非存
在を検索するときには、送られてきたオブジェクトコマ
ンドの持つ情報をそのまま使って自オブジェクト世界で
のデータ処理を実行していくことになる。
【0028】このように、本発明では、本発明者らが提
案した外延的名辞により構築されるオブジェクト世界
(仮想人間世界)において、各オブジェクト世界は、自
世界のオブジェクトコマンドを用いて直接他のオブジェ
クト世界をアクセスできるようになる。すなわち、他の
オブジェクト世界を意識しなくても、そのオブジェクト
世界を利用できるようになるのである。
【0029】例えば、A世界で言う「リンゴ」の持つ意
味と、B世界で言う「リンゴ」の持つ意味とに違いがあ
っても、A世界は、自世界で言う「リンゴ」をそのまま
使ってB世界に入り込むことができて、B世界の持つ機
能を所望の状態で利用できるとともに、B世界は、自世
界で言う「リンゴ」をそのまま使ってA世界に入り込む
ことができて、A世界の持つ機能を所望の状態で利用で
きるようになるのである。
【0030】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を詳細に説明す
る。図2は本発明の場合の如くオブジェクトをカプセル
化する利点を説明する図である。例えば実行処理データ
214を例にとると、図2(A)に示す如く、当該実行
処理データは一連の命令(又は命令群)250を処理順
にシリヤライズされたものとして与えられる。これらの
命令(又は命令群)250の幾つかがまとまって、所定
の処理を実行する即ち或る振る舞いを行う処理単位25
1を構成する。
【0031】したがって図2(A)に示す実行処理デー
タは、図2(B)に示す如く、或る振る舞いを行う処理
単位251が処理順にシリヤライズされたものとみるこ
とができる。図2(B)に示す如くシリヤライズされた
実行処理データ214は全体でもって或る特定の動作を
行うためのものである。したがって、他の特定の処理を
行うための実行処理データ214は、組み合わせを異に
した処理単位251の連結された別の実行処理データと
して与えられる。
【0032】異なる振る舞いを発揮する既存の処理単位
251が多量に得られるにつれて、図2(C)に示す如
く、個々の処理単位251を、所定のメソッドMの下
で、必要に応じて、統合させ、図2(B)に示す実行処
理データ214と同じ動作を行わせるものを得ることが
できる。
【0033】予めオブジェクトとオブジェクト・コマン
ドとオブジェクト部品との関係を説明しておく。以下、
より具体的に本発明にいうオブジェクトとオブジェクト
・コマンドとオブジェクト部品との関係を説明する。
【0034】実世界、例えば会社部門についてモデル化
を行った例が図3に示される。図3においては、「従業
員」を表わす枠内に、例えば「仕事の型=1」に属する
「秘書」がおり、「仕事の型=2」に属する「リーダ」
がおり、「仕事の型=3」に属する「労働者」がいる。
そして「従業員」という枠は「チーム」という枠に属し
ている。
【0035】「リーダ」は「チーム・リーダ」という関
係の下で「チーム」と関係づけられ、また「労働者」は
「作業単位」という枠内で「労働者・機械」という関係
の下で「機械」と関係づけられる。
【0036】また「チーム」と「機械」とは「機械・作
業場」という関係の下で関係づけられており、「労働
者」と「機械」とはまた「機械・労働者」という関係の
下で関係づけられる。更に「従業員」は「部門・従業
員」という関係の下で「部門」と関係づけられる。
【0037】また更に、「従業員」は「従業員・属性」
という関係の下で「所属」と関係づけられ、「作業単
位」は「作業単位・部品」という関係の下で「部品」と
関係づけられる。
【0038】更にその上で、(1)「部門」はオブジェ
クト「部門名」やオブジェクト「ドル」と関係づけら
れ、(2)「チーム」は、チーム識別番号によってオブ
ジェクト「名前」と関係づけられ、仕事の型によってオ
ブジェクト「従業員番号」と関係づけられ、名前によっ
てオブジェクト「コード名」やオブジェクト「姓」と関
係づけられ、給与によってオブジェクト「ドル」と関係
づけられ、平均給与によってオブジェクト「ドル」と関
係づけられ、部門の平均数によってオブジェクト「数」
と関係づけられ、(3)「秘書」はタイピング速度によ
ってオブジェクト「数」と関係づけられ、(4)「所
属」は、名前によってオブジェクト「名」と関係づけら
れ、歳によってオブジェクト「年」と関係づけられ、
(5)「部品」はオブジェクト「部品番号」やオブジェ
クト「ドル」と関係づけられ、(6)「作業単位・部
品」は数量によってオブジェクト「数」と関係づけら
れ、(7)「作業単位」は必要な時間によってオブジェ
クト「時間」と関係づけられ、(8)「機械」は、オブ
ジェクト「機械番号」やオブジェクト「ドル」やオブジ
ェクト「機械名」と関係づけられ、(9)「機械・労
働」は使用時間によってオブジェクト「時間」と関係づ
けられる。
【0039】図3に示されるモデルは、一般に、例え
ば、丸印を「振る舞い」(あるいはメソッド)とし、角
印を「データ」とし、菱形印を「関係」とすると、図4
に示す如く表わすことができる。即ち、(1)メソッド
aとデータIとがまとめられて1つのより大きいデータ
IVの働きをし、(2)メソッドbとcとが関係αによっ
てデータIIと関係づけられて1つのより大きいデータV
の働きをし、(3)メソッドcとdとが関係βによって
データIII と関係づけられて1つのより大きいデータVI
の働きをし、(4)メソッドeが関係γによってデータ
IVとVとVIと関係づけられて1つの更に大きいデータVI
I の働きをするというように、互いにまとめられ、から
みあって、より大きい集団がつくられている形で表わす
ことができる。
【0040】図4に示す夫々の丸印や角印や菱形印は1
つ1つオブジェクトとして取り扱われ得るものである。
今図4に示すメソッドaとデータIとの如き集まりを考
慮して、図5(A)に示す如きカプセル化を考える。図
5(A)においてカプセルの上方に孔があけられている
のは、メッセージを交信可能であることを示している。
当該図5(A)に示すカプセルの上方の孔を仮にふさい
だとすると、図4に示すメソッドaとデータIとの如き
集まりであるデータIVに相当する。当該データが図5
(B)の左端に示されている。図5(B)の左端のデー
タDに対してメソッドMを付して複合されたオブジェク
トを得ると、図5(B)の中央に示されるデータとな
り、更にその上にメソッドを付して複合されたオブジェ
クトを得ると、図5(B)の右端に示すものとなる。こ
のように複合化していったものが図5(C)に対応して
いる。
【0041】複合化が行われる態様は、図5(B)の形
に限られるものではない。例えば図5(C)の最左端に
示すオブジェクトにおいてデータDが、メソッドとデー
タとよりなるオブジェクトで置換されると、図5(C)
左端から2番目に示すものとなる。この場合には、図示
のメソッドM1 とデータD1 との間にメッセージ・パッ
シングが必要となり、図5(C)左端から3番目に示す
ものの如くメソッドM 1 が1つのオブジェクトとなる。
この結果、オブジェクトCの中にオブジェクトAとオブ
ジェクトBとが存在し、オブジェクトAとオブジェクト
Bとの間にメッセージ・パッシングが存在するという構
造をもつものとなる。
【0042】また更に、図示のオブジェクトBにおける
メソッドMをオブジェクトB1 とし、オブジェクトBに
おけるデータDをオブジェクトB2 とすると、図5
(C)最右端に示す如く、オブジェクトBの中に、オブ
ジェクトB1 とオブジェクトB2とが存在し、オブジェ
クトB1 とオブジェクトB2 との間にメッセージ・パッ
シングが存在するという構造となる。
【0043】以上説明した如く、後述する所の、いわば
原子オブジェクトが複合化されて、例えばカプセル・オ
ブジェクトとなり、当該カプセル・オブジェクトが複合
化されて例えばイベント・オブジェクトとなり、当該イ
ベント・オブジェクトが複合化されて例えばシステム・
オブジェクトとなる・・・如く、次々と複合化されてゆ
く。
【0044】なお、上記においてデータDとして示され
るものは、一般に、複数個の処理対象単位であり、メソ
ッドMとして示したものは当該複数個の処理対象単位を
どのように利用してゆくかを指示する情報または情報群
と考えてよい。図5において、オブジェクトとして表現
したものは、個々の「処理対象単位」、あるいは個々の
処理対象単位がまとめられて1つのまとまった処理対象
単位として取り扱われ得る「処理対象単位」である。
【0045】上記図4に示す如く、個々のオブジェクト
I、II、III は夫々より大きいオブジェクトIV、V、VI
の一部を構成する。また当該オブジェクトIV、V、VIは
またより大きいオブジェクトVII の一部を構成する。換
言するとオブジェクトIV、V、VIは夫々オブジェクトVI
I からみると当該オブジェクトVII における“イズ・ア
(is−a)”で表される関係や“パート・オブ(part−
of)”で表わされる関係にある。
【0046】図示のオブジェクトI、II、III を最小単
位と考えるとき、これらオブジェクトI、II、III はい
わば原子オブジェクトである。そしてそれらが集まって
いわばカプセル・オブジェクトと呼ばれるものが形成さ
れ、当該カプセル・オブジェクトなどが集まっていわば
イベント・オブジェクトと呼ばれるものが形成され、更
により大きいシステム・オブジェクトと呼ばれるものが
形成される。
【0047】これらの各オブジェクトを総称して複合オ
ブジェクトと呼んでいる。なお当該複合オブジェクトの
概念の中に、上記原子オブジェクトをも含ませている。
しかし原子オブジェクトは上述の如く最小単位のオブジ
ェクトであり、複合オブジェクトと一般に称する場合に
は上記原子オブジェクトの如く分解不可能な単体で存在
しているものを除外したものと考えてよい。
【0048】上述したカプセル化されたオブジェクトは
一般に上記複合オブジェクトがカプセル化されたもので
ある。上記個々のオブジェクトは次の如きモデルをもっ
て表わすことができる。即ち、図6はオブジェクトをモ
デル化して把握するための説明図である。
【0049】或る実世界のもの、例えば写真は、当該写
真を表わす名前と、当該写真がどんなものであるか、例
えば誰の写真で何時撮ったものかなどを表わす性質とを
もって特定することができる。そして当該写真は、
(i)当該写真を特定する呼称としてのコマンドと、(i
i)当該写真のいわば白・黒のドットよりなる絵の実体物
(エンティティ・データ)と、(iii) 当該写真の性質や
上記絵の実体物が格納されている場所などや当該写真に
写っている複数の人などの関係などを記述しているリン
クとをもって、モデル化して把握することができる。
【0050】上述の個々のオブジェクトもまた図6に表
わした如き、コマンドとリンクとエンティティ・データ
とをもって、モデル化して表わすことができる。図7は
モデル化したオブジェクトの働きを説明する図である。
図7左側に示す如くオブジェクトは、コマンドとリンク
とエンティティ・データとをもって表わすことができ、
エンティティ・データには図示の如きドット・データが
与えられていると考えてよい。そして、上述のカプセル
・オブジェクトやイベント・オブジェクトやシステム・
オブジェクトは、一般に、図7右側に示す如く、エンテ
ィティ・データとして他のオブジェクトX、Y、Zを特
定する記述が与えられて当該他のオブジェクトX、Y、
Zと関係づけられ当該他のオブジェクトX、Y、Zのエ
ンティティ・データx、y、zが利用される形となる。
【0051】実世界は、上記図3に例示される如く、個
々の「処理対象単位」あるいは個々の処理対象単位がま
とめられて1つのまとまった処理対象単位として取り扱
われ得る「処理対象単位」に該当するオブジェクトが互
いに入り組んで関連し合っている。
【0052】図8に、本発明により構成されるオブジェ
クト指向データ処理システムの基本構成を図示する。図
中の符号310は内部スキーマであって、新しい目的を
与えられた処理要求に対応してクラスや複合クラスを生
成し、また生成されたクラスや複合クラス(以下、簡単
のためクラスをもって両者を代表させることがある)に
対応づけられたインスタンスを生成する。
【0053】符号410は静的世界、420は動的世
界、431は機能的モデルを表している。実世界をオブ
ジェクト・モデルとみなして把握し、当該実世界を外延
的名辞と内包とに対応づけ、(i) 内包が、情報隠蔽され
た領域において、機能的モデル431として、既存のメ
ソッド313やクラス302を格納する(新しく作成さ
れたメソッドやクラスも格納される)形で、システム内
に取り込まれ、(ii)外延的名辞が、静的世界410と動
的世界420として、システム内に取り込まれている。
【0054】静的世界410は、複数のメソッド313
やクラス302を、新しい処理要求に対応するクラスと
してまとめられ、当該クラスが組み合わされて、当該新
しい処理要求を実行するシステムの仕組みを与える。ま
た動的世界420は、各クラスに対応するインスタンス
を、上記新しい処理要求を実行する処理順に結合され、
セッションがつくられるようにして、当該システムを実
行する動的モデルを与える。
【0055】図中の符号312はクラス・スキーマであ
ってクラスを生成する機能部分、313ないし315は
夫々メソッドであってクラス・スキーマ312によって
上記新しい処理要求に対応するクラスの構成要素として
取り込まれるメソッドである。
【0056】符号316はインスタンス・スキーマであ
って、上記新しい処理要求に対応するクラスの夫々に対
応づけられるインスタンスを生成する機能部分を表して
いる。
【0057】符号303はインスタンス、414は状態
テーブル、415は因果関係制約群、416はクラス変
数/定数を表している。なお、状態テーブル414は、
上記新しい処理要求に対応するよう組み上げられたシス
テムに、構成要素として取り込まれた複数のクラスにつ
いての上下関係などを記述したり、使用されるクラス変
数/定数をリンクづけているものと考えてよい。因果関
係制約群415も、状態テーブル414に書き込まれ、
図示の動的世界420におけるセッションを実行する上
で制約となる因果関係を記述している。例えばインスタ
ンスbを実行するに当たってはインスタンスaが実行済
みでなければならないなどの因果関係が記述されてお
り、セッションの実行に当たっては当該因果関係がチェ
ックされる。
【0058】この構成を採るときにあって、新しい処理
要求に対応するシステムを組み上げることが指示される
と、当該システムの構成要素となる各クラスを生成する
ようにされる。当該各クラスを生成するに当たっては、
クラス・スキーマ312に対して、当該クラスを構成す
るに必要なメソッドやクラスの名前と当該メソッドやク
ラスをポイントするポインタとが与えられる。そして、
当該必要なメソッドやクラスが機能的モデル431か
ら、内部スキーマ310側に取り込まれる。当該クラス
の生成に対応して、インスタンス・スキーマ316が、
当該クラスを実行する上で必要とするインスタンスを生
成する。そして、生成された各インスタンスは自己を使
用するクラスと対応づけられる。
【0059】上記生成された各クラスは、静的世界41
0内で、状態テーブル414に連結されて、上記の新し
い処理要求に対応すべく組み上げられたシステムにおけ
る構成要素とされる。図示のクラス302′は当該構成
要素とされたクラスを表している。一方、動的世界42
0においては、当該システムを実行するために、各イン
スタンス303が時系列に結合され、セッションが組み
上げられる。そして、当該セッションを実行することに
よって、当該システムが実行されることとなる。または
当該セッションを組み上げることによって、当該システ
ムが実行可能状態に準備されたことになる。
【0060】上述のようにして、新しい処理要求に対応
したクラスや複合クラスが生成されるが、これらは機能
的モデル431として保持され、以降の更に新しい処理
要求に対応したシステムを組み上げるために利用される
ことになる。
【0061】次に、図9に従って、静的世界と動的世界
について説明する。実世界(例えばユーザの要求)は、
図6にモデル化して示した如く、当該実世界を表現する
具体的な情報を与える内包402と、当該実世界400
をいわば簡単に表現する外延的名辞401とを対応づけ
てモデル化することができる。情報の交換に当って、例
えば或る実世界400についての情報交換を行うに当っ
て、当該実世界400について互にその内包402が理
解されている場合には、当該実世界400についての外
延的名辞401を与えることで足りる。即ち、いちいち
具体的な情報を相手方に通知する必要はなく、いわばそ
の実世界400の呼称を相手方に通知すれば足りる。
【0062】図9(A)は静的世界と動的世界とを説明
する説明図である。図9(A)において内包402は、
上記した理由から、図9(A)に示す如く、一般に情報
が隠蔽されるものであり、「情報隠蔽の世界」430に
対応している。一方、実世界は、当該実世界400につ
いての仕組みやその仕組みの中での因果関係などを与え
る「静的世界」410と、当該実世界の時間的な動きを
表現したりまた複数のセッションについての並列処理を
許すか否かを指示したりする「動的世界」420とをも
ってモデル化することができる。そして、当該「静的世
界」や「動的世界」と、上述の「情報隠蔽の世界」と
が、図9(A)に示す如く、外延的名辞401によって
対応づけられている。
【0063】更に言えば、内包402は情報隠蔽の世界
であり、外延的名辞の意味する内容を規定するデータを
含んでいる。この外延的名辞即ち或る意味を含んだ外延
的名辞を使って実世界をシミュレートする。それが、
「静的世界」に対応する静的モデルであり、「動的世
界」に対応する動的モデルである。
【0064】図9(B)は静的モデルと動的モデルと機
能的モデルとの関係を説明する説明図である。図9
(B)に示す静的モデル411は図9(A)に示す静的
世界410に対応するモデルであり、同じく動的モデル
421は動的世界420に対応するモデルである。また
図9(A)に示す情報隠蔽の世界430を機能的モデル
431に対応づけている。
【0065】システムについての仕組みを特定化してゆ
き、また上述した“is−a”や“part−of”などの関係
(テンプレート)を設計することによって、静的モデル
が形成される。そして機能設計が得られ、それに対応す
る形で図8に示すクラス302(あるいは複数のクラス
が更に複合化されて得られるクラス−複合化クラス)が
設計される。
【0066】動的モデルは、上述のクラス302内にイ
ンスタンス・データを割り付けることによって、特定の
処理対象単位(インスタンス)が形成され、当該各処理
対象単位間での時間的な順序関係を設計することによっ
て形成される。そして、静的モデルと動的モデルとの間
に、因果関係による制約が与えられることとなる。
【0067】既存のメソッド313や、クラス302
や、新しく生成されたクラスは機能的モデル431とし
て保持され、以降の更に新しい処理要求に対応したシス
テムを組み上げるために利用され、これらメソッドやク
ラスがシステムとしてダイナミックに、組み上げられて
利用されてゆくが、当該ダイナミック・オブジェクト処
理について説明する。
【0068】図10はダイナミック・オブジェクト処理
部における動作の一部を説明する図である。上述のメソ
ッドやクラスは後述する図17に示す如くオブジェクト
部品206として、部品属性ファイル205に保持され
る。図10に示すダイナミック・オブジェクト処理部
は、当該オブジェクト部品を用いて処理を行う。言うま
でもなく、本発明の場合には、上述の如く各オブジェク
ト部品206あるいは更に複合された形でのオブジェク
ト部品206を適宜組み合わせることが可能となる。
【0069】図10に示す符号212はダイナミック・
オブジェクト処理部であって、シミュレーションなどを
行う仮動作モード216と、テストなどを行うインスタ
ント動作モード217と、データ処理を行ないあるいは
他端末との交信処理を行う本番動作モード218とをも
っている。
【0070】符号205は部品属性ファイルであり、符
号205’は実行処理データファイルであって、当該部
品属性ファイル205の内容の全部または一部について
コンパイル処理を行うなどして実動動作を高速度で実行
し得るようにまとめた実行処理データ214を保持して
いるものである。なお実行処理データ214は、処理実
行のためのオブジェクト・プログラムの場合で言えば、
一般に、数10から数100ステップよりなる処理単位
がいわば処理順にシリヤルに結合づけられているもので
ある。
【0071】符号213は、上述のオブジェクトであっ
て、一般には、上述の原子オブジェクトの形のままのも
のや、上述のカプセル・オブジェクトの状態のもの、上
述のイベント・オブジェクトの状態のもの、上述のシス
テム・オブジェクトの状態のものの夫々に相当するもの
である。当該オブジェクト213は、オブジェクト部品
206の形でオブジェクト・コマンドによって特定され
るように格納されている。
【0072】符号215はダイレクト・オブジェクト処
理展開処理を表わしており、上記個々のオブジェクト2
13を展開し、あるいは複数のオブジェクトをまとめて
展開して、実行処理データ214を得る処理を行う。
【0073】図2を参照して上述した如く一般に複合オ
ブジェクトの形で処理対象単位にまとめられて、1つの
ある目的をもった処理を実行するための振る舞いを発揮
する単位となる。そしてそれらは、オブジェクト・コマ
ンドをもって特定されるオブジェクト部品206の形で
部品属性ファイル205に格納されている。
【0074】新しい処理要求に対応したシステムに(新
しい処理機能に相当する)を生成するような場合、当該
新しい処理要求に対応する処理を実行し得るようにする
ために、新しくオブジェクトが生成されあるいは既存の
オブジェクトが合目的的に結合されて、当該新しい処理
機能を発揮するオブジェクトが上記オブジェクト部品2
06の1つとして用意される。
【0075】当該生成されたオブジェクトについては、
現実に正しく機能するか否かについてシミュレーション
を行ったり、あるいはシミュレーションの終了したもの
については仮動作を行わせてみるなどの処理を行う。こ
の処理が図10に図示の仮動作モード216であり、ダ
イナミック・オブジェクト処理部212は、部品属性フ
ァイル205の内容を利用して、該当する処理動作をシ
ミュレーションしてみるようにする。仮動作モード21
6によって一応正常に動作したオブジェクト213ある
いはオブジェクト群については、このままでは実動動作
に当たってオブジェクト管理部(図11参照)との間で
多くの交信を必要として処理速度が遅いことから、実行
処理データ(EXEデータ)214に展開される(コン
パイルされて1つのEXEデータとされる)。当該展開
処理が図示のダイレクト・オブジェクト処理展開処理2
15により行われ、実行処理データファイル205’に
格納される。
【0076】ダイナミック・オブジェクト処理部212
においては、部品属性ファイル205の内容を利用し
て、所定の処理について一時的に代行処理を行ってみた
り、あるいはテスト処理を行ってみたりする必要が生じ
た場合、上記ダイレクト・オブジェクト処理展開処理2
15を発動して実行処理データ214を生成して、当該
処理を行うことがある。このような処理モードが、図1
0においてインスタント動作モード217として示され
ている。
【0077】また図10に図示の本番動作モード218
は、図示の実行処理データ214を用いて、本番の処理
動作を行うモードである。なお部品属性ファイル205
内でのメタ・データには、後述するように、当該オブジ
ェクトの性質などに関する意味データが記述されている
と共に、自分のオブジェクトからみての上位のオブジェ
クト(“is−a”で示されるオブジェクト)についての
結合関係や自分のオブジェクトに含まれるより下位のオ
ブジェクト(“part−of”で示されるオブジェクト)群
についての結合関係を指示する記述が存在していると考
えてよい。
【0078】図11は端局の構成を示している。符号1
01は端局であって実行処理データ214を用いて処理
実行を行いあるいは回線を介して他の端局と交信を行う
ものを表わしている。また符号103はLANまたは交
換回線などの回線を表わしている。
【0079】端局101内には、更に符号219で示す
通信/受信処理部、符号220で示すオブジェクト管理
部、符号221で示すディスプレイ、符号222で示す
ハイパー言語処理部などが存在している。
【0080】図示のディレクトリ処理部204はコマン
ド・リンク処理部であって、デイレクトリ処理部とも呼
ばれる。1つの新しいオブジェクトが出来たとき、当該
オブジェクトの呼称名に対応するコマンド(オブジェク
ト・コマンド)を設定し、実データ203やメタ・デー
タ202の格納場所を割り付け、コマンド・リンク・テ
ーブルを作成する。このときオブジェクトの型を決定
し、大きさが決まる。そして当該コマンド・リンク・テ
ーブルを用いて、メタ・データ202と実データ203
との結合体を入出力できるようにする。
【0081】図11に示す(仮動作サポート)は、図1
0に示した仮動作モード216を行うまでの動作に対応
するサポート機能である。図示のハイパー言語処理部2
22には「部品表示・選択」機能があり、使用可能なオ
ブジェクト部品をディスプレイ221から検索して出力
する。もしも適当なものがなければ新しいオブジェクト
部品として「部品指定」機能を用いて部品指定を行な
う。「属性設定」機能によってクラス・オブジェクト部
品を生み出し、「スキーマ」設定機能などによってイン
スタンス・オブジェクト部品を生み出すことができる。
【0082】ディスプレイ221を用いての「部品表
示」機能には、オブジェクト部品のメタデータである所
の(i)名称やコメントを出力する目次表示、(ii)オ
ブジェクト部品の内容を示すスキーマや属性の表示、
(iii )クラス属性やインスタンス定数の表示などがあ
る。
【0083】またハイパー言語処理部222による「部
品組み合わせ」機能には、即ちオブジェクト部品を組み
合わせてより大きい複合されたオブジェクト部品を得る
には、クラスの作成に関して属性の追加・変更・削除機
能が用意され、インスタンス定数の作成に関してスキー
マの追加・変更・削除機能が用意されている。
【0084】ハイパー言語処理部222による「ユーザ
画面作成」機能では、画面作成および表示に当たって、
「画面作成および表示」クラスのバッファに画面のデー
タを入れてインスタンスをつくるようにする。このた
め、当該「ユーザ画面作成」機能は画面クラスをインス
タンス化することに相当する。
【0085】またハイパー言語処理部222における
「仮動作」機能では、メッセージをインスタンスが受け
るとクラスで示すメソッドとリンクさせて一次メモリ上
に一時的にカプセル(図5参照)を実現し当該カプセル
のもつ振る舞いを実行するようにする。
【0086】更にハイパー言語処理部222における
「部品変更」の機能は、図8に示す内部スキーマ310
の機能に対応するものであり、属性やスキーマの変更・
追加・削除によって、オブジェクト部品を変更する機能
である。また「部品登録」機能は、部品属性ファイル2
05上に、オブジェクト・コマンド(当該オブジェクト
部品の呼称である)と対応づけて、当該オブジェクト部
品を登録する機能である。
【0087】図11に示す「展開(コンパイル)」は、
図10に示すダイレクト・オブジェクト処理展開処理2
15を表わしている。当該展開の処理では、データ処理
装置の一次メモリの大きさに合わせて、なるべく大きい
実行処理データ214に展開する。
【0088】オブジェクト管理部220は、図11に示
したハイパー言語処理部222を制御して上述の如くオ
ブジェクト部品206を部品属性ファイル205上に保
持させ、ダイナミック・オブジェクト処理部212を制
御して仮動作モード216やインスタント動作モード2
17や本番動作モード218の各動作を行わせる。ま
た、回線103を介してのメッセージ受信に対応して、
仮動作モードでのインスタンス起動を行ない、一次メモ
リ上で仮にカプセル化を行ってデータ処理装置を動か
し、当該処理の結果をメッセージ送信するようにする。
勿論、既に実行処理データ214に展開済みのものがあ
れば、それを実行して、相手端局にメッセージ送信す
る。
【0089】自己端局101内での処理に当たって、所
望されるオブジェクト部品が自己端局101内に存在し
なかったり、属性がなかったり、スキーマがなかったり
すると、回線103を介して他端局から転送を受けて、
自己端局101内に取り込む所のラーニングを行う。
【0090】図12は内部スキーマにおけるクラスやイ
ンスタンスの生成処理例を示す図である。図中の符号2
03は実データ(エンティティ・データ)、204はコ
マンド・リンク処理部である。
【0091】図12に示す符号300は、概念スキーマ
であって、本発明において考慮されている情報階層関係
を概念的に表現したものである。符号301はメタクラ
スであって本発明において適宜にメソッドを変更可能に
取り入れたクラスを生成し得るようにするために用意さ
れたものである。
【0092】符号302は、クラスであって、当該クラ
スが仮に乗用車に関するものであれば乗用車に関する各
種メソッドを変更可能に取り込んで1つのクラスとして
取り扱うよう考慮されているものである。符号303は
インスタンスであって、例えば乗用車に関するクラス3
02内に取り込まれている各メソッドが使用する一般名
データに個別の特定のデータを与えて、特定の乗用車に
ついての処理プログラムを作成したものを示したもので
ある。
【0093】符号310は、内部スキーマであって、上
記の概念スキーマ300に対応するものとして、データ
処理装置の内部に構成されているものである。そして符
号311は、メタクラス・メソッドであって、所望の個
々のクラスを生成するためのメソッドである。符号31
2は、クラス・スキーマであって、生成された或る1つ
のクラスに対応して、当該クラスに変更可能に取り込ま
れる各種メソッドについてのメソッドIDを記述すると
共に、当該各種メソッドが利用されてゆく順序関係など
を指示しているシーケンス・スキーマを記述している。
【0094】符号313、314、315・・・は夫々
メソッドであって、各メソッド313、314、315
がクラス・スキーマ312上のメソッドIDとリンクを
とられて当該クラスにおいて利用されるクラス・メソッ
ド群となる。
【0095】符号316は、インスタンス・スキーマで
ある。当該インスタンス・スキーマ316内には、自己
のインスタンス・スキーマ316が関係するクラス(例
えば312)のクラス名が記述されると共に、当該クラ
スにおいて利用されるメソッドが必要とするインスタン
ス・データ(上述のエンティティ・データ203と考え
てよい)が各メソッドIDとリンクをとられて記述され
る。
【0096】符号320は、ポップ・アップ・データで
あって、当該ポップ・アップ・データの中から、上記イ
ンスタンス・スキーマ316内にインスタンス・データ
として抽出されて書き込まれる。
【0097】例えば乗用車に関するクラス302と当該
クラスに関連するインスタンス303とを生成しようと
するとき、次のように行われる。当該生成しようとする
人(操作者)が、そのときに頭に思い浮かべた各種メソ
ッド(これらメソッドは既に存在していると考えてお
く)を、当該クラスを生成するために必要なメソッドと
して考慮する。当該考慮されたものが、図示のメタクラ
ス301と考えてよい。
【0098】当該操作者は、乗用車に関するクラスを生
成することをメタクラス・メソッド311に入力すると
共に、上記思い浮かべた各種メソッド名を当該メタクラ
ス・メソッド311に入力する。
【0099】これに対応して、メタクラス・メソッド3
11は、クラス・スキーマ312上に、乗用車に関する
クラスである旨を記述すると共に、上記各種メソッド名
に対応するメソッドIDを記述する。このとき合わせ
て、メタクラス・メソッド311は、当該クラスにおい
て利用される各種メソッドについての利用順番を指示す
るシーケンス・スキーマや、当該クラスが他と交信する
際に必要とするであろうメッセージ送信メソッドについ
ての夫々のIDを、当該クラス・スキーマ312上に自
動的に記述する。
【0100】当該クラス・スキーマ312の生成に対応
して、各メソッドIDが夫々のメソッド313、314
・・・をポイントされたこととなり、クラスが生成され
る。なお、当該生成されたクラスに関して、上記利用す
るメソッドを適宜削除したり、交換したり、追加したり
することは自由に行われる。また、上記メタクラス・メ
ソッド311は生成しようとするクラスの側から起動さ
れると考えてよい。
【0101】更にインスタンス・スキーマ316に記述
されている所の上述したクラス名(自己が関連するクラ
スの名前)から、クラス・スキーマが発動され、当該ク
ラスが利用する各種メソッドにおいて使用されるインス
タンス・データが逐次入力されて、インスタンス・スキ
ーマ316上に記述される。なお、この動作は、クラス
の側から、操作者に対して夫々のインスタンス・データ
の入力をうながし、操作者が入力するものと考えてよ
い。これらインスタンス・データのうちでポップ・アッ
プ・データ320としてはその時点までに未登録であっ
たデータについては、当該データを、上記ポップ・アッ
プ・データ320上に自動登録され、次回以降の利用に
そなえるようにされる。
【0102】インスタンス・スキーマ316上のデータ
は、クラス・スキーマ312上のメソッドIDとリンク
付けされる。言うまでもなく、インスタンス・スキーマ
316上のインスタンス・データは、必要に応じて、適
宜削除したり、交換したり、追加したりされる。またク
ラスが利用するメソッドが変更されると、それに応じて
変更されることになる。
【0103】上記構成によって、所望するクラスを生成
したり、クラスにおいて利用するメソッドを変更した
り、インスタンス・データを変更したりしつつ、適宜に
メソッドを組み合わせて利用することが可能となる。
【0104】夫々の目的とするデータ処理を行うための
メソッドが形成され、また複数のメソッドが組み合わさ
れてクラスが形成され、更に必要に応じて複数のクラス
が組み合わされて複合クラスが形成されるまたはされて
いる。これらが上述した如く、図9(A)に示す情報隠
蔽の世界に置かれる。
【0105】クラスを形成するに当たっては、図12を
参照して説明した如く、クラス・スキーマ312内に、
クラス名を指定し、かつメソッド設定に対応して当該ク
ラスにおいて使用される(変更可能に取り込まれる)メ
ソッドについてのメソッドIDを記述される。あわせ
て、当該メソッドIDと各メソッド313、314・・
・とがリンク付けれらる。また各メソッドが実行される
シーケンスを設定するようにされる。
【0106】また、特定の処理に対応して、インスタン
ス・スキーマ316が形成される。即ち当該インスタン
ス・スキーマ内に、当該インスタンスを使用するクラス
のクラス名が記述され、個々のインスタンス・データが
記述される。
【0107】上記クラスの形成やインスタンス・スキー
マの形成に対応して、静的世界が、或る状態テーブル4
14の下にチェインづけられたクラスやメソッドと、各
メソッドに対して対応づけられた変数や定数416とが
存在する形となって形成される。また、必要に応じて、
上述の"is-a"の関係や"part-of" の関係の下で他クラス
と関係づけられる。更に因果関係を与える制約群が設定
されることとなる。
【0108】動的世界においては、セッションが作られ
て処理順序が特定化され、また並行動作を行わせる場合
には、そのためのタイミング等が指定されることとな
る。図13はメタクラスからクラスを生成する状態を説
明する説明図である。図13に示す符号300、31
0、311、312、313、314、315、316
は図12に示すものに対応している。また符号317は
メッセージ送信メソッド、318は一例として示される
ガソリン代計算用メソッド、319はオブジェクト管理
部220内に設けられるシーケンス・テーブルを表して
いる。また符号220はオブジェクト管理部を表してい
る。
【0109】図12を参照して記述した如く、メタクラ
ス・メソッド311を用いて、作成しようとするクラス
のクラス名が設定されると共に、当該クラスにおいて使
用されるメソッドが指定される。その際に合わせて、当
該クラスが他と交信するためのメッセージ送信メソッド
317などが自動的に設定されると共に、当該クラスに
おいて使用される各メソッドの順序関係が設定される。
【0110】これに対応して、クラス・スキーマ312
上に各取り込まれたメソッドについてのメソッドID
や、メッセージ送信メソッドIDや、シーケンス・スキ
ーマが記述される。そして、各IDと各メソッドとがリ
ンクされる。
【0111】作成されたクラスを用いてインスタンスを
特定することによって特定の処理プログラムが形成され
るものとなる。図示の場合、「車」というクラスに対応
して、特定のインスタンスを取り込んだインスタンス・
スキーマ316が用意されている。
【0112】オブジェクト管理部220において例えば
所定のインスタンス・スキーマを利用するメッセージが
与えられると、オブジェクト管理部220は、当該イン
スタンスを起動し(インスタンス・スキーマを取り込
み)、当該インスタンス・スキーマ内に記述されている
クラス名から図示のクラス・スキーマ312がリンクさ
れ、当該クラス・スキーマ312内のシーケンス・スキ
ーマがシーケンス・テーブル319内に取り込まれる。
この処理の後に、オブジェクト管理部220は、シーケ
ンス・テーブル319の内容を調べて、逐次必要とする
メソッドを使用し、インスタンス・スキーマ316の内
容を用いて、メッセージに対応するインスタンスを処理
してゆく。
【0113】図14はクラスからインスタンスを生成す
る状態を説明する説明図である。図14に示す符号は図
13に対応している。図12を参照して記述した如く、
クラス302に対応して、当該クラスに取り込むメソッ
ドが特定されると、内部スキーマ310内で、クラス・
スキーマ312が作成され、かつ各メソッド313、3
14・・・がリンクされる。
【0114】このようにして作成されたクラス、例えば
「車」に関するクラスは、簡単に言えば、書き換え可能
なインスタンス・データがセットされ得る未だ空き状態
にあるデータ記憶域と、車に関しての各種処理を行うた
めのメソッド群とよりなるものと考えてよい。そして、
このように作成されたクラスにおける上記データ記憶域
に、特定のインスタンス・データをセットすることによ
って、当該インスタンス(インスタンス・データが使用
される特定の処理プログラム)が作成されることにな
る。当該特定の処理プログラムが、図示されるインスタ
ンスである。
【0115】インスタンスを作成するに当たっては、各
メソッドで使用されるインスタンス・データを、インス
タンス・スキーマ316上に設定してゆく。そして当該
設定したインスタンス・スキーマの内容が、クラス・ス
キーマ312上のメソッドIDとリンクをとられる。こ
れによって、インスタンス・スキーマ316を内容を使
用して、対応づけられているクラスにおけるメソッドが
実行される。特定の処理プログラム(インスタンス)が
実行可能となる。当該実行は、オブジェクト管理部22
0が、インスタンス・スキーマ316や各メソッド31
3、314・・・を起動することによって行われる。
【0116】本発明の場合、上述の如く、メタクラス・
メソッド311を用いて、作成対象となるクラスのクラ
ス名を入力させ、当該クラスに取り込む各種メソッドを
変更可能に取り込んで、適宜所望する形でクラスが作成
される。即ち、各メソッドを適宜に組み合わせることに
よって、所望されるクラスが作成される。当該クラス
は、処理プログラムの例で言えば、インスタンス・デー
タがいわば未だ変数の形で記述されている状態の処理プ
ログラムであると考えてよい。
【0117】当該クラス、即ちインスタンス・データが
いわば未だ変数の形で記述されている状態の処理プログ
ラムにおいて、当該変数に対応して特定のインスタンス
・データを指定した上で完成されたものが、特定の処理
を行う処理プログラムである。当該変数をいわば定数に
設定した処理プログラムが、上述のインスタンスであ
る。上述のインスタンス・スキーマ316にインスタン
ス・データを書き換え可能に設定することによって、適
宜所望するインスタンスが作成される。
【0118】図15はメソッドの衣(ころも)を説明す
る説明図である。図12に関連して説明した如く、内包
に対応する手続の世界は、外延的名辞を仲介としてオブ
ジェクトの世界と関連づけられる。また図12に関連し
て説明した如くメソッド自体も1つのオブジェクトを構
成している。また当該メソッドは、手続の世界の中に存
在づけられている。
【0119】ただメソッドが単独で取り扱われるとき、
当該メソッド自体のみで存在していると、当該メソッド
がいつの時点から誕生したり消滅したりするのか(生
死)や、常駐状態に置かれるべきか否か(オープン/ク
ローズド)や、他から入力されるデータをどこから受け
取るべきか(Input) や、どこに出力すべきか(Output)な
どが不明となることが多い。
【0120】このために、メソッド自体(図示M)と一
緒に、当該メソッドの動作を指示する動詞(図示V)や
補語(図示C)を記述して、1つのオブジェクトとする
ようにされる。当該動詞Vや補語Cをもって、本発明に
おいてはメソッドの衣と呼んでいる。
【0121】図15(A)は、メソッドがオブジェクト
として手続の世界に位置していることを表している。ま
た図15(B)は、或るクラスに取り込まれているメソ
ッドにおいて、上述のメソッドの衣が記述されており、
データ出力やデータ入力を独自に行ってゆく機能を与え
られていることを表している。
【0122】オブジェクトの衣は、メソッドが単独にオ
ブジェクトとして働くためのライフ・サイクル機能を与
えるものである。当該ライフ・サイクル機能をもつこと
によっでオブジェクトを自律型のものにする。即ち当該
衣は、オペレータによって外延的名辞を介して選択され
たメソッドが、自分が動作できるようにするための条件
を自分自身で獲得するようにするためのものである。簡
単に言えば、選択されたメソッド自身が必要なデータ獲
得をオペレータに対して指示するデータ獲得手段を、自
分の中に用意しておくためのものである。
【0123】オブジェクトの衣には、図15(A)に示
す「生死」、「オープン/クローズド」、「Input 」,
「Onput 」の外に、その他として、(i) オブジェクトが
動作した際にその終了を通知するための「メッセージ送
信」や、(ii)当該オブジェクトの衣を含めた要求機能の
中でのメソッド群の処理順序を与える「シーケンス制
御」などを持っている。
【0124】上述した如く、クラス・スキーマとインス
タンス・スキーマとの働きによって、既存および/また
は新たに生成された複数のメソッドを組み合わせて、所
望される処理要求に対応したシステムを組み上げること
が自由に行われることとなる。しかし、上述の情報隠蔽
の世界430に機能的モデルとして格納されている各メ
ソッドやクラス(これらはすべてオブジェクトである)
が夫々どのような機能を発揮できるものであるかなど
を、後日利用しようとするオペレータの誰でもが容易に
理解できるように配慮しておく必要がある。
【0125】従来から、ユーザ・データ・データ・ベー
ス上に個々のユーザ・データを格納しておき、データベ
ース・マネージメント・システム(DBMS)によっ
て、上記個々のユーザ・データを管理する方式が知られ
ている。
【0126】また従来から、上記DBMSの管理の下に
ある個々のユーザ・データについて、当該個々のユーザ
・データの性質など(メタ・データ)を記述したメタ・
データ・データ・ベースをもうけ、データ・ディクショ
ナリ・アンド・ディレクトリ・システム(DD/DS)
によって、上記メタ・データを管理する方式が知られて
いる。
【0127】これら各方式において、上記DBMSが管
理するユーザ・データや、上記DD/DSが管理するメ
タ・データについては、従来から例えばデータ順を表す
順序番号などで特定されるようにされていた。例えば、
上記DBMSが管理するユーザ・データについては、オ
ブジェクトiDが付与されており、当該オブジェクトi
Dは通常上記順序番号で与えられていることがあった。
【0128】図16は従来から知られているデータベー
スの構成を示す。図中の符号207はデータベース、2
08はデータベース・マネージメント・システム、20
9はユーザ・データ・データベース、210はデータ・
ディクショナリ・アンド・ディレクトリ・システム、2
11はメタ・データ・データベースを表している。
【0129】図16に示す如く、従来から、ユーザ・デ
ータをまとめて格納するユーザ・データ・データベース
209が構成されており、データベース・マネージメン
ト・システム(DBMS)208が一元的に管理を行
い、ユーザ・データについての生成や削除や修正や入出
力などの処理を行っている。
【0130】一方、個々のユーザ・データの数が増大
し、個々のユーザ・データのボリュームが増大してくる
につれて、個々のユーザ・データがどんな役割をもつも
のかなどの説明を行うために、メタ・データが作成され
るようになっている。そして、当該メタ・データをまと
めて格納するメタ・データ・データベース211が用い
られ、当該メタ・データ・データベース211を一元的
に管理するものとして、データ・ディクショナリ・アン
ド・ディレクトリ・システム(DD/DS)がもうけら
れている。
【0131】本発明においては、図16に示す上記メタ
・データとユーザ・データとをまとめてオブジェクト部
品206として把握するようにしている。図17はオブ
ジェクトを取扱う処理態様を示す。
【0132】図17に示した部品属性ファイル205に
おけるオブジェクト部品206は、図16に示すユーザ
・データ・データベース209中のユーザ・データと、
図16に示すメタ・データ・データベース211中のメ
タ・データとを、1つにまとめることができるようにさ
れて1つにまとめられたものであると考えることもでき
る。勿論、図16に示す従来の構成の場合には、データ
ベース・マネージメント・システム208とデータ・デ
ィクショナリ・アンド・ディレクトリ・システム210
とが互いに独立に動作していたものであった。また図1
6に示すユーザ・データ・データベース209の内容と
メタ・データ・データベースの内容とは個別にアクセス
され利用されるものであった。図17に示す場合には、
図17に示す実データ203とメタ・データ202とは
結合され、オブジェクト・コマンドによって特定するこ
とによって、1つのオブジェクト部品206として取り
扱い得るようにされている。
【0133】上記DBMSにて管理されるユーザ・デー
タ・データ・ベース上の個々のユーザ・データ(エンテ
ィティ・データ)と、上記DD/DSにて管理されるメ
タ・データ・データ・ベース上の個々のメタ・データと
を結合して、オブジェクト部品として取り扱うようにす
る思想が提起されつつある。
【0134】そして当該オブジェクト部品として取り扱
う対象には、いわば原子オブジェクトと呼ばれる最小規
模のオブジェクトから、逐次複合化されている所のカプ
セル・オブジェクト、イベント・オブジェクト、システ
ム・オブジェクトなどが存在している。このために、当
該取り扱われる対象がきわめて複雑化し複合化し、ある
1つのオブジェクトが与えられた場合に、当該オブジェ
クトがどのような性質をそなえているものかについて、
いわば直接の生成担当者しか判断がつかない状況になる
ことになりかねない。
【0135】このような状況から、上記オブジェクト部
品を構成するメタ・データとエンティティ・データとに
関して、当該メタ・データにはエンティティ・データの
説明文、即ち名称やコメントや、第3者にとって意味の
判る意味データモデル、概略フロー、詳細フロー、ソー
スプログラムなどが記述されることになる。
【0136】したがって、上記オブジェクト部品は、一
般に十分に大きい情報量をもつものとなり、当該オブジ
ェクト部品を、当該オブジェクト部品の内容を簡潔に説
明する呼称を与えることが望まれる。
【0137】本発明においては、複合化され得るオブジ
ェクトに関するオブジェクト部品の内容を説明できる呼
称を与え、当該呼称によって当該オブジェクト部品をア
クセスできるようにしている。
【0138】図18はオブジェクト管理を行う構成図を
示す。図中の符号101は端局であってデータ処理装置
を構成しているもの、103はLAN又は交換回線であ
って他の端局と交信を行うためのものを表している。
【0139】また符号202はメタ・データ、203は
実データ(エンティティ・データ)、205は部品属性
ファイル、206はオブジェクト部品、219は通信/
受信部、220はオブジェクト管理部を表している。ま
た符号214は実行処理データであってオブジェクト部
品の1つまたはそれらを組み合わせたものをコンパイル
して本番実行処理に適したように展開したもの、符号2
05’は部品属性ファイル205と同じものであって上
記の実行処理データ214を含んでいるものを表してい
る。
【0140】また図示の符号201は本発明において与
えられたオブジェクト・コマンドであって、上述のオブ
ジェクト部品206を特定する呼称として与えられるも
のである。
【0141】当該オブジェクト・コマンド201は、シ
グニチャー(サロゲイトともいう)とオブジェクトiD
とに大別されるが、シグニチャーは次の如きパートから
なっている。即ち、 (i) ヘッダ:後述する説明文域や“is−a”階層や
“part−of”階層やシーケンスなどが、幾バイト
目から幾バイト分存在するかを指定する。更に、自端局
番号や個人ID等に従って、自オブジェクト世界名を表
示する。 (ii)説明文域:オブジェクトの説明文を要約したもので
あってオブジェクトについての本来の意味でのメタ・デ
ータが圧縮して記述される。例えば「誰が作ったか」
「幾バージョン目か」などの説明文に対応する部分を圧
縮して示したものである。 (iii) “is−a”階層:例えば「犬は動物である」と
いう場合の下位「犬」についての上位「動物」との関係
を階層化して、犬の相対位置を表現するが、当該“is
−a”階層には、当該上位「動物」に対して下位「犬」
などが存在している状況を指示する。 (iv)“part−of”階層:例えば「本州」や「九
州」や「四国」は「日本本土」の一部を構成しているも
のであるが、このように例えば「九州」が「日本本土」
の一部を構成しているという構成関係にあることを、当
該“part−of”階層によって位置づけて表現する
ようにする。 (v) シーケンス:複雑に組み合わさったオブジェクト
(複合オブジェクト)には、多くのより細かいオブジェ
クトから成立っている。このような、より細かいオブジ
ェクトの群についての実行順序(分岐を含む)を指示す
る部分を圧縮して表現する。 (vi)オブジェクトiD:従来からのユーザ・データ・デ
ータ・ベースに格納されているデータに対して付与され
ているiDと同じものが与えられる。
【0142】オブジェクト管理部220は、部品属性フ
ァイル205内に、新しくオブジェクト部品206を生
成したり、存在しているオブジェクト部品を修正したり
また削除したり、複数のオブジェクト部品を統合して単
一のオブジェクトにまとめたり、単一のオブジェクト部
品を複数のオブジェクト部品に分割したりする機能をも
つと共に次の如き機能をもつ。
【0143】即ち、複数のオブジェクトと交信を行っ
て、個々のオブジェクトの処理順を順序づけて所望する
処理要求に合致した処理を行う機能をもつ。このような
各種処理を行うに当たって、オブジェクト管理部220
は、上記オブジェクト・コマンド201をもって、個々
のオブジェクト部品を特定する。
【0144】なお上述のように順序づけられたオブジェ
クト部品の群について、あるいは個々のオブジェクト部
品について、必要に応じて、コンパイルを行って実行処
理データ214を生成し、当該端局101内でのデータ
処理や、LAN又は交換回線103を経由しての他端局
との交信処理時に当該実行処理データ214を用いるよ
うにする(コンパイルされていることからファイル・ア
クセスなどが少なく処理が高速化される)。
【0145】図19は複数のクラス間での関係を説明す
る説明図である。図19(A)は或るクラスXと他のク
ラスYとが“is−a”の関係にある場合を表してい
る。例えばクラスXが「車」に関するプログラムである
とし、クラスYが「乗用車」に関するプログラムである
とする如き関係にある場合を表している。
【0146】図19(A)の場合、クラスXに関してメ
ソッドa、b、cが取り込まれており、クラスYに関し
てメソッドd、eが取り込まれているものとして示され
ている。このような場合に、クラスYを実行することが
指示されたとすると、クラスYの実行に当たっては、ク
ラスXからメソッドa、b、cがインヘリットされ(遺
伝され)て、メソッドa、b、c、d、eにもとづいた
処理を実行するようにされる。
【0147】図19(B)は或るクラスXと他のクラス
αやβとが“part−of”の関係にある場合を表し
ている。例えばクラスXが「車」に関するプログラムで
あるとし、クラスαやβが「車体」や「エンジン」や
「車輪」・・・などの1つであるプログラムであるとす
る如き関係にある場合を表している。
【0148】図19(B)の場合、クラスXに関してメ
ソッドa、b、cが取り込まれており、クラスαに関し
てメソッドp、qが取り込まれており、クラスβに関し
てメソッドr、sが取り込まれているものとして示され
ている。このような場合に、クラスXを実行することが
指示されたとすると、当該クラスXの実行に当たって
は、メソッドa、b、c、p、q、r、sにもとづいた
処理を実行するようにされる。
【0149】本発明は、上述した如く、新しい要求に対
応したシステムを、クラスとインスタンスとの形で把握
して、当該処理対象を適宜に自由に設計できるように
し、後日、他の処理に容易に利用できるようにしてい
る。このとき、図8に関連して述べた因果関係による制
約などに正しく対処する必要がある。
【0150】図20は処理実行のための説明図を示す。
上述している如く、図中の符号401は外延的名辞を表
し図9に示した外延的名辞に対応するものである。また
符号403は手続の世界であって、図9に示した内包に
対応するものである。更に符号404はオブジェクトの
世界であって、実世界をモデル化して表す世界である。
【0151】実世界(例えば新しい目的に対応したシス
テム)をモデル化するに当たって、本発明においては、
当該モデル化に必要なクラスおよび/またはメソッドに
ついての相互間の関係を指示する静的世界410と、当
該モデル化に当たって得られたインスタンスの処理の時
間順序関係を指示する動的世界420とを用いるように
する。
【0152】なお、上記静的世界410において指示さ
れる上記クラスおよび/またはメソッドを、更にはクラ
スを複合化した複合クラスを、簡単のために以下、クラ
ス302’をもって代表する。
【0153】符号302は手続の世界403に存在する
クラス、303はインスタンス、313、314、・・
・は夫々メソッドを表す。上記メソッド313、・・・
は、個々の処理を実行する既存の処理単位であり、当該
メソッドの群の中から更に複雑な処理を実行するために
複数のメソッドを取り込んでまとめたものがクラス30
2である。更に必要に応じては、クラス群やメソッド群
の中から、より複雑な処理を実行するために、クラスや
メソッドを取り込んで、複合クラスを成形させておくこ
ともある。これらは夫々オブジェクト単位の1つ1つに
相当している。
【0154】これらのメソッドやクラスは、今、既存の
ものとして存在しているものとする。例えばユーザから
或る種の処理に関して、当該処理対象を処理すべき要請
があったとする。このとき、本発明においては、当該処
理対象を処理するに必要なクラスやメソッドを、当該処
理対象の処理のために取り込んで、各クラスやメソッド
相互の間の関係づけを行う。これらの関係づけを行った
情報を記述しているのが、静的世界410の場である。
【0155】図示の場合には、当該処理対象の処理のた
めに、クラス302’として、A、B、C、D、E、
F、G、K、Lが取り込まれ、(i) クラスEに対してク
ラスG、クラスAとが“is−a”の関係にあり、(ii)
クラスAに対してクラスDが“is−a”の関係にあ
り、(iii) クラスFに対してクラスBが“is−a”の
関係にあり、(iv)クラスBに対してクラスDとクラスK
とが“part−of”の関係にあり、(v) クラスCに
対してクラスKとクラスLとが“part−of”の関
係にある、ものとして示されている。なお実際には、静
的世界に記述されるクラス302’は、手続の世界40
3に存在するクラス302やメソッド313・・・をポ
イントするに足るIDを用いて与えられている。
【0156】クラス302’は、手続の世界403に存
在するクラスやメソッドと対応づけられているが、簡単
に言えば、個々の処理を実行するためのいわば数学にお
ける公式の如きプログラムであって、当該プログラム
は、当該プログラム内で値が一般的な変数をもって与え
られているものと考えてよい。当該クラスにおける一般
的な変数に対してインスタンス・データをセットし、個
々のインスタンス・データを組み込んだ特定のプログラ
ムとしたものがインスタンス303である。
【0157】動的世界420においては、静的世界41
0において取り込まれたクラス302’に対応したイン
スタンスa、b、c・・・の時間的な処理順序が指示さ
れて、上記ユーザが要請した処理が実行される。
【0158】例えばユーザから或る処理対象を処理する
ことが要請されたとすると、静的世界410上におい
て、当該処理に必要とされるクラス302’として、ク
ラスA、B、C、D、E、F、K、Lが指定される。そ
して、これら各クラス相互間で、“is−a”や“pa
rt−of”などの関係が明らかにされる。実際には、
状態テーブルが用意され、それらの関係が記述され、か
つクラス302’間で因果関係上の制約が存在すれば、
その旨も記述される。
【0159】ユーザからの上記処理対象を処理する処理
に当たっては、上記取り込まれたクラス302’をその
まま用いるのではなく、当該各クラス302’内の上記
一般的な変数に対して、個々のインスタンス・データを
設定したインスタンス303を用いる。そして、各イン
スタンスが処理されてゆく時間的順序関係にしたがった
処理が行われることとなる。
【0160】図示の場合、クラスAに対応するインスタ
ンスa、クラスBに対応するインスタンスb、クラスC
に対応するインスタンスc、クラスDに対応するインス
タンスd、クラスFに対応するインスタンスfが生成さ
れ、(i) インスタンスa、b、cと進むセッションと、
(ii)インスタンスf、c、dおよびaと進むセッション
とが与えられたものとして示されている。
【0161】言うまでもなくインスタンスaを生成する
に当たっては、いわば公式に相当するクラスAを用いて
当該インスタンスaが生成されるが、この場合、クラス
AはクラスEに対して、“is−a”の関係にあること
から、インスタンスaの生成に当たっては、クラスAは
クラスEに示される内容を遺伝されているものとみて、
クラスEとクラスAとの両者を用いて、生成が行われ
る。
【0162】また、インスタンスbの生成に当たって
は、クラスBに対して、クラスDとクラスKとが“pa
rt−of”の関係にあることから、インスタンスbは
クラスB、クラスD、クラスKを用いて生成される。
【0163】更に、各セッションの実行に当たっては、
例えばインスタンスaを実行する開始時点において、静
的世界410に存在する図8に示す状態テーブル414
を調べると共にその旨を書き込んで実行が行われ、イン
スタンスaの処理が終了した時点で、その旨が上述の状
態テーブルに書き込まれる。このようにして、静的世界
410に記述されて存在する上記因果関係に対応する制
約を侵すことのないようにされる。勿論、個々のインス
タンスa、b、c・・・が生成された状態の下でセッシ
ョンが組まれたことに起因する因果関係上の制約も、新
たに発生し得るが、この制約は当該セッションに対応づ
けて与えられる。しかし、上述の如く静的世界において
クラス302’が取り込まれて関係づけられた際に生成
する因果関係は、静的世界410において記述されてお
り、動的世界でのセッションの処理において引き継がれ
るようにされる。
【0164】図21はセッションの実行に当たって因果
関係が取り入れられる態様を説明する図である。図中の
414は図8に示すものと同じ状態テーブルを表してい
る。図示の場合、状態テーブル414内の情報として或
る処理のためにクラスPないしYが取り込まれているこ
とが示され、かつクラスPの下にクラスQ、R、S、
T、Uが存在し、クラスSの下にクラスX、Yが存在
し、クラスUの下にクラスV、Wが存在するものとして
示されている。そして、インスタンスr、u、t、w、
s、xが生成されて、セッションが組まれている。動的
モデル421の下で、セッションIやセッションIIが実
行されてゆく。しかし、個々のインスタンス例えばuが
自己の処理を実行される間には、他インスタンスとの間
の因果関係を考慮する必要はない。当該因果関係は、例
えばインスタンスuが自己の処理を開始する時点で、状
態テーブル414の内容を調べ、因果関係上の制約に反
しているか否かをチェックした上で実行し、インスタン
スuの処理が終了した時点で状態テーブル414内に報
告しておくことで足りる。
【0165】セッションIにおいてインスタンスuを実
行した結果、セッションIIにおけるインスタンスuの実
行に代えて他のインスタンスvを実行させる必要が生じ
る場合などにおいては、セッションIのインスタンスu
の実行終了報告にもとづいて、セッションIIのインスタ
ンスuに割り込んでインスタンスvに分岐させればよ
い。または、セッションIIのインスタンスuの開始時に
その旨が動的モデル421側に通知されればよい。
【0166】図22はクラスの存在とインスタンスによ
る処理実行との関係を説明する図である。上述の如く、
クラス302’の群について、テンプレートや因果関係
が状態テーブル414に記述されている。そして図示の
場合、取り込まれているクラス302’としてのクラス
A、B、Cに対応して、インスタンスa、b、cが生成
され、インスタンスaの処理終了に対応してメッセージ
交信によりインスタンスbが起動され、インスタンスb
の処理終了に対応してメッセージ交信によりインスタン
スcが起動される。当該インスタンスを組み合わせたセ
ッションの作成に当たっては、図8において当該図8の
下方に(セッション作り)や(パラレル動作タイミン
グ)として示しているように、操作者が指示するもので
あり、その結果が動的モデル内に記述されていてセッシ
ョンの実行に当たって利用される。
【0167】図23はセッションの実行に当たって因果
関係のチェックが行われる態様を説明する図である。図
中の符号411は静的モデル、415は因果関係制約
群、417は受付けメソッドを表している。また図中の
A、B、P、Q、C、D、Eなどの大文字で示している
のは夫々クラス302’であり、a、b、f、p、q、
c、dなど小文字で示しているのは夫々対応するクラス
を利用して得られたインスタンスを表している。
【0168】図示の場合、因果関係制約群415内に次
の如き制約が与えられているものとして示されている。 (a)クラスAは自己クラスA内での制約を受ける。制
約条件CO として, A=(空白) なる記述が与えられている。 (b)クラスP又はクラスQは、クラスAの処理が終了
したことを条件として開始し得る。制約条件C1 とし
て、 A→P、Q なる記述が与えられている。 (c)クラスBは、クラスPとクラスQとの両者の処理
が終了したことを条件として開始し得る。制約条件C2
として、 (P、Q)→B なる記述が与えられている。 (d)クラスAは、クラスC又はクラスD又はクラスE
の処理が終了したことを条件として開始し得る。制約条
件C3 として、 C、D、E→A なる記述が与えられている。
【0169】上記の如き制約条件CO 、C1 、C2 、C
3 が与えられているとき、動的モデル421におけるセ
ッションの実行に当たって、インスタンスaの開始時に
受付けメソッド417を介して上記制約条件CO ないし
3 がチェックされ、条件C O 、C3 が満たされている
ことから、処理が開始される。そしてインスタンスaの
処理の終了時t2 に、受付けメソッド417を介して、
その旨が状態テーブルに通知される。
【0170】次いでインスタンスpやインスタンスqの
処理が開始される際に、制約条件C 1 が満たされている
ことがチェックされる。またインスタンスbの開始に当
たっては制約条件C2 を満たしているか否かがチェック
される。
【0171】上述の如く、本発明の場合には、テンプレ
ート作成と、クラス作成と、インスタンス作成と、セッ
ション作成とに、夫々対応づけて所望する要求される処
理を実行するシステムを生成するようにし、当該システ
ムを実行するようにされるが、上記各セッションに対応
してオブジェクト管理部220(図11等に示すオブジ
ェクト管理部)を割付けるようにし、かつクラスやコン
トロールJCLの1つ1つに対応して夫々オブジェクト
管理部220を割付けるようにする。
【0172】なお本発明にいうオブジェクト管理部22
0は、単一のハードウェア装置ではなく、次の如きもの
と考えてよい。即ち、本発明にいうクラスの1つとして
オブジェクト管理部クラスが用意され、当該オブジェク
ト管理部クラス(以下、オブ管クラスと呼ぶことがあ
る)はクラスであることから、上述の如く、当該オブ管
クラスもオブジェクト管理に関しての上述のいわば数学
における公式の如きプログラムであって、当該オブ管ク
ラスにおける一般的な変数に対して個々のセッションに
対応するインスタンス・データをセットすることによっ
て、オブジェクト管理部インスタンス(以下、オブ管イ
ンスタンスと呼ぶことがある)が必要に応じて複数個分
生成される。またクラス302と、セッションを実行し
てゆく上で必要なコントロールJCLなどの1つ1つに
対応しても、当該オブ管インスタンスが生成される。
【0173】図24は本発明におけるオブジェクト管理
部の階層構成を説明する図である。図中の符号220は
オブ管、220−1は第1レイヤのオブ管、220−2
は第2レイヤのオブ管、220−3は第3レイヤのオブ
管に対応している。
【0174】第1レイヤのオブ管220−1は、上述の
各セッションが割付けられて、当該セッションを起動
し、セッションの実行を制御する。第2レイヤのオブ管
220−2は、セッションの実行に関連する複数の夫々
の上記クラス302に対応づけられ、当該クラスに関す
る処理の実行を制御する。第3レイヤのオブ管220−
3は、例えば“if then・・・else”や“w
hile・・・for”や“go to”などのコント
ロールJCLに対応づけられ、該当する制御を行う。
【0175】なお図24に示すオブ管における説明にお
いては、オブ管の間で階層関係がある如く図示している
が、各オブ管は相互に対等であり、処理の対象に関連し
て階層が存在するだけである。
【0176】図25はオブ管がもつ機構を説明する図で
ある。図中の符号220はオブ管、220−1は第1レ
イヤのオブ管、220−2は第2レイヤのオブ管、22
0−3は第3レイヤのオブ管、220−3’は第3レイ
ヤのオブ管220−3と同じものであって当該第3レイ
ヤのオブ管220−3が第2レイヤのオブ管220−2
の中に入れ子の形式で存在することを図25において表
現しようとしているもの、224はシーケンス読み込み
機構、225は起動処理機構、226は終了処理機構、
415は因果関係制約群を表している。
【0177】各オブ管220−iには、割当てられたオ
ブジェクトやコントロールJCLへの起動要求に対応し
てシーケンスの読み込みを行うシーケンス読み込み機構
224と、当該シーケンスに関連する実行対象を順序よ
く起動してゆく起動処理機構225と、当該各実行対象
における実行終了を管理する終了処理機構226とをも
っている。
【0178】シーケンス読み込み機構224は、セッシ
ョンが割付けられているオブ管を例にとると、当該セッ
ションを構成している複数の各インスタンスを読み込
み、当該各インスタンスの処理順などの情報を読み込む
ように動作する。起動処理機構225は、順に処理が行
われるインスタンスが所属するクラスに対応するオブ管
220−2を因果関係に矛盾しないように逐次起動して
ゆく。当該起動に当たっては、因果関係制約群415を
調べた上で起動を行う。また終了処理機構226は、各
クラスに対応するオブ管220−2における処理の終了
を受取り、当該処理の終了した結果を因果関係制約群4
15に通知して上記起動処理機構225の起動に当たっ
ての因果関係処理を可能にする。
【0179】上記第1レイヤのオブ管220−1におけ
る起動処理機構225によって起動された第2レイヤの
オブ管220−2は自己に割付けられたクラスに関する
処理を実行すべく、当該クラスの内容を読み込み、当該
クラスを構成するメソッドを起動する。当該起動に当た
っては、上述のテンプレートを調べて、“is−a”の
関係にあるスーパ・クラスが存在すれば図19(A)に
示した如き遺伝処理などを行う。また“part−o
f”の関係にある場合には図19(B)に示した如き遺
伝処理を行う。そして上記セッションを実行する上での
各インスタンスを生成してゆく。当該第2レイヤのオブ
管220−2における読み込み機構224や、起動処理
機構225や、終了処理機構226の各動作は、第1レ
イヤのオブ管220−1のそれらと基本的に変わりはな
い。
【0180】第2レイヤのオブ管220−2における起
動処理機構225によって、第3レイヤのオブ管220
−3が起動されることがある。第3レイヤのオブ管22
0−3は、例えば“if then・・・else”や
“while・・・for”や“go to”などのコ
ントロールを行うものであって、第2レイヤのオブ管2
20−2が処理するクラスにおいて上記“if the
n・・・else”などの処理が必要になったとき第3
レイヤのオブ管220−3が割付けられて起動される。
【0181】言うまでもなく、本発明においては、静的
モデルにおけるいわば静的シーケンス(時間順序に直接
関係しないシーケンス)の一部変更や、動的モデルにお
ける動的シーケンス(時間順序に直接関係のあるシーケ
ンス)の一部変更など、個々の所望する要求される処理
に、細かい範囲で合致させるべく、上記変更を行うこと
ができる。これらの変更は、オペレータが上記静的シー
ケンスや動的シーケンスを組み上げる際に部分的に変更
すれば足りる。静的シーケンスにおける変更がいわば空
間的歪に対応するものとみなすと、動的シーケンスにお
ける変更はいわば時間的歪に対応するものとみなすこと
ができる。このように部分的に歪を与えることによっ
て、個々の処理での要請に対して容易に対処することが
できることとなる。
【0182】図26は知識データを抽出してゆく過程を
概念的に表した説明図である。図中の符号450は顕在
的知識データ、451は潜在的知識データ、452は一
次的データ、453は二次的データ、454は同一知識
データ内の内部的リンク、455は潜在的知識データへ
の内部的リンク、456は気分的リンク、457は抽象
構造論的知識獲得リンクであって、各二次的データ45
3内で知識が獲得されてゆく態様を与えるもの、458
はキーワード、459は外部的リンクを表している。
【0183】人間が知識データを抽出してゆく過程を表
すと図26に示す如きものと考えられる。知識データに
は顕存的知識データ450と潜在的知識データ451と
の2つがあり、それらそれぞれの中に表面的知識の一次
的データ452とブラックボックス的知識の二次的デー
タ453とがある。一次的データ452は実世界の直接
の写像データであり、二次的データ453は抽象構造論
的に考え出されたデータであると考えてよい。
【0184】また実際のシステムで考えた場合、顕存的
知識データ450は自分のターミナルノードに実際に存
在するデータに相当するものであり、潜在的知識データ
451は、自分以外のターミナルノードにあるデータに
相当するものとみることができる。
【0185】以上のデータ類をリンクする方法として同
一知識データ内の内部的リンク454、潜在的知識デー
タへの内部的リンク455、一次データと二次データと
を結ぶ気分的リンク456がある。潜在的知識データを
手に入れた場合が人間でいう“さとる”という動作に当
たるものであり、この“さとり”が起こると潜在的知識
データは次第に顕在的知識データへ移行していき“ひら
めき力”を手に入れることが出来る。なお、リンク45
6を気分的リンク456と名付けたのは一次的データ4
52と二次的データ453とが、ある種のそのときによ
る直観やそのときによる連想などによってリンクづけら
れるものであるからである。
【0186】図26に示される知識データを抽出するに
当たっては、キーワード458にもとづいて、顕在的知
識データ450内の一次的データ452に働きかけられ
ることから開始される。当該一次的データ452から、
同一知識データ内の内部的リンク454によって知識獲
得の態様が拡がり、また潜在的知識データへの内部的リ
ンク455によって潜在的知識データ451へも知識獲
得の態様が拡がってゆく。更には二次的データ453へ
も気分的リンク456を介して発展してゆくこともあ
る。
【0187】この状況における顕在的知識データ450
から潜在的知識データ451へ働きかける態様は、図1
1や図18においてLAN又は交換回線103によって
他端局と交信することに相当している。また顕在的知識
データ450や潜在的知識データ451内で一次的デー
タ452や二次的データ453を獲得してゆく態様は、
図8や図12ないし図14に示される処理に対応してい
る。
【0188】また二次的データ453内での抽象構造論
的知識獲得リンク457による知識獲得の態様は、図1
2に示す概念スキーマ300による組立ての態様に相当
するものと考えることもできる。
【0189】図27は本発明の底流に存在するオブジェ
クト指向による設計態様を説明する図である。図中の符
号410、420、431は夫々図9に示す静的世界4
10、動的世界420、機能的モデル431に対応して
いる。
【0190】:ユーザからシステム設計についての要
求が生成されると、 :当該要求に対応した問題点の記述が行われ、仕様の
まとめを行うシナリオの作成が行われる。
【0191】:次いで、分析が行われ、どのようなデ
ータが必要とされるかや、どのようなメソッドが必要で
ありかつ利用可能であるかなどがまとめられる。 :当該分析結果にもとづいて、静的世界410におい
ては、必要とするクラスの抽出作業が行われることにな
り、必要とするデータについてのエンティティ・リレー
ション(E−R)図や、必要とするメソッドについての
エンティティ・リレーション(E−R)図を作成してゆ
く。なおE−R図は図3に示す如きものである。そして
データのE−R図にもとづいてスキーマ用のメソッドが
選定され、またメソッドのE−R図にもとづいてデータ
とメソッドとが正しく関連づけられる。
【0192】:メソッドのE−R図が得られると、こ
れにもとづいて、図8や図12や図13や図14に示し
た如くクラスが作成され登録される。また複合されたク
ラスが作成される。
【0193】:また動的世界420においては、関連
するイベントについてのフローチャートをつくり、また
パラレル処理可能なイベントを決定する。そして、図8
や図12や図13や図14に示した如くインスタンスが
生成され、シーケンスが設計される。またパラレル処理
可能なイベントの決定に関連して因果関係が抽出され、
因果関係が図8や図22に示す如く状態テーブル414
にセットされ、静的世界に反映される。
【0194】:以上の如く得られたインスタンスにも
とづいてユーザの要求に対処するが、この間に得られた
クラスや複合クラスやインスタンスは機能的モデル43
1として保持されて、将来の再利用にそなえる。また、
上記クラスの作成に当たって、当面不足するメソッドに
ついては当該不足メソッドを作成して利用し、かつ将来
の再利用にそなえるために登録される。不足メソッドの
作成に当たっては、図8や図10や図11に示す如き処
理(図11に示すハイパー言語処理222の処理)によ
って行われ、仮動作を行ってみては部品の組み合わせを
行いつつ改良を加えてゆく。
【0195】このように構成される本発明のオブジェク
ト指向データ処理システムは、次に説明するような機能
を付加することで、相手のシステム(オブジェクト世
界)を意識することなく、そのシステム(オブジェクト
世界)へのアクセスを可能ならしめることになる。すな
わち、図28に示すように、A世界とB世界との対応付
けをとるエンティティモデルとして、図1で説明したコ
モン・オブジェクト・モデル500を構築することで、
相手のオブジェクト世界を意識することなく、そのオブ
ジェクト世界へのアクセスを可能ならしめることにな
る。
【0196】図29に、このコモン・オブジェクト・モ
デル500の実行する処理フローの一実施例を図示す
る。次に、この処理フローに従って、本発明の動作処理
について詳細に説明する。
【0197】コモン・オブジェクト・モデル500は、
図29の処理フローに示すように、先ず最初に、ステッ
プ1で、送信モードであるのか受信モードであるのかを
判断して、送信モードであることを判断するときには、
ステップ2に進んで、自オブジェクト世界のコード系で
表されるオブジェクトコマンドを送信先となる相手のオ
ブジェクト世界に転送していくことで処理を終了する。
【0198】一方、受信モードであることを判断すると
きには、ステップ3に進んで、送られてきたオブジェク
トコマンドを受信して、そのオブジェクトコマンドのヘ
ッダ情報から相手のオブジェクト世界の世界名を判断す
る。すなわち、図18で説明したように、オブジェクト
コマンドのヘッダ情報には、そのオブジェクトコマンド
を発行したオブジェクト世界の世界名が表示されている
ので、その表示に従って、オブジェクトコマンドを送信
してきた相手のオブジェクト世界の世界名を判断するの
である。
【0199】続いて、ステップ4で、ステップ3で判断
したオブジェクト世界についてのファイルが既に生成さ
れているのか否かを判断する。上述したように、オブジ
ェクト世界は外延的名辞の世界であり、この外延的名辞
は、ビル管理システムならばビル管理システムで通用す
るというようにドメインを単位にして通用する性格を有
するものである。これから、送られてきたオブジェクト
コマンドの属するオブジェクト世界毎に異なる対応をと
る必要があるので、このステップ4では、ステップ3で
判断したオブジェクト世界についてのファイルが既に生
成されているのか否かを判断するのである。
【0200】このステップ4でファイルが生成されてい
ないことを判断するときには、ステップ5に進んで、新
たにドメインを獲得する。すなわち、新たに加わったオ
ブジェクト世界用のファイルを生成するのである。一
方、ファイルが生成されていることを判断するときに
は、ステップ6に進んで、送られてきたオブジェクトコ
マンドについて、ステップ7/ステップ8で行う翻訳処
理を既に行っているのか否かを判断する。
【0201】このステップ6での判断処理により、翻訳
処理を未だ行っていないことを判断するときには、ステ
ップ7に進んで、送られてきたオブジェクトコマンドの
持つシグニチャーに似たシグニチャーを持つ自オブジェ
クト世界のオブジェクトコマンドを選択し、続くステッ
プ8で、この選択したオブジェクトコマンドの持つ情報
と、送られてきたオブジェクトコマンドの持つ情報との
差分情報(実データ/メタデータの差分情報)を学習し
て、オブジェクト世界毎に用意されるファイルに格納す
る。このとき、送られてきたオブジェクトコマンドの持
つ情報については、オブジェクトコマンド発行元からラ
ーニングしていくことになるが、このラーニングは、自
オブジェクト世界に似たオブジェクトコマンドが存在し
ないときにも実行されることになる。
【0202】続いて、ステップ9で、学習した差分情報
を選択したオブジェクトコマンドの持つ情報に付加し、
続くステップ10で、この差分情報の付加したオブジェ
クトコマンドを自オブジェクト世界の処理に渡して処理
を終了する。ここで、自オブジェクト世界に似たオブジ
ェクトコマンドが存在しないときには、ラーニングした
情報をそのまま自オブジェクト世界の処理に渡していく
ことになる。
【0203】一方、ステップ6での判断処理により、翻
訳処理を既に行っていることを判断するときには、ステ
ップ11に進んで、対応のファイルから学習済の差分情
報を読み出して、この差分情報の学習元となった自オブ
ジェクト世界のオブジェクトコマンドの持つ情報に付加
してから、ステップ10に進んで、この差分情報の付加
したオブジェクトコマンドを自オブジェクト世界の処理
に渡して処理を終了する。
【0204】一方、ステップ5で新ドメインを獲得する
ときには、直ちにステップ7に進んで、送られてきたオ
ブジェクトコマンドの持つシグニチャーに似たシグニチ
ャーを持つ自オブジェクト世界のオブジェクトコマンド
を選択し、続くステップ8で、両者のオブジェクトコマ
ンドの持つ情報の差分情報を学習してファイルに格納
し、続くステップ9で、この差分情報を選択したオブジ
ェクトコマンドの持つ情報に付加し、続くステップ10
で、この差分情報の付加したオブジェクトコマンドを自
オブジェクト世界の処理に渡して処理を終了する。
【0205】すなわち、コモン・オブジェクト・モデル
500は、図30に示すように、ネットワーク等を介し
て他オブジェクト世界からオブジェクトコマンドが送信
されてくると、そのオブジェクトコマンドに似た自世界
のオブジェクトコマンドを検索して、両者の持つ情報
(実データ/メタデータ)の差分情報を抽出し、その抽
出した差分情報を検索した自オブジェクト世界のオブジ
ェクトコマンドの持つ情報に付加して、データ処理を実
行していく構成を採るものである。
【0206】このコモン・オブジェクト・モデル500
の処理について具体的に説明するならば、図31(a)
に示すように、A世界にオブジェクトコマンドX1 が定
義され、B世界にオブジェクトコマンドX2 が定義され
ているとする。この両者のオブジェクトコマンドは似た
ものではあるものの、図31(b)に示すように、A世
界のオブジェクトコマンドX1 の持つ意味は、B世界で
はオブジェクトコマンドX2 の一部に絡んでいるだけで
あるとする。従って、B世界ではA世界のオブジェクト
コマンドX1 を完全に理解することができない。
【0207】そこで、コモン・オブジェクト・モデル5
00は、上述の処理を実行することでメッセージそのも
のを自律的に自己進化させ、B世界で不足した説明文の
追加処理を行うように処理するのである。すなわち、こ
の処理に従って、図31(c)に示すように、B世界
は、A世界のメッセージX1 を「X2 +ΔX1 」で理解
するようになり、また、図31(d)に示すように、A
世界は、B世界のメッセージX2 を「X1 +ΔX2 」で
理解するようになるのである。
【0208】例えば、英語で言う「a dog 」と「the do
g 」と「dog 」という3つの言葉は、英語を母国語とす
る人は直感的に理解して使っているのに対して、日本人
は、「a dog 」は、世の中にいる犬全体の中の決まった
犬でない1匹の犬というような説明を補足して理解し、
「the dog 」は、目の前にいる実体化した犬であった
り、名前を持った特定の犬というような説明を補足して
理解し、「dog 」は、犬という種であるというような説
明を補足して理解しているものと考えられるが、コモン
・オブジェクト・モデル500は、このような追加説明
を自動的に生成していく機能を有しているとも言えるも
のである。
【0209】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
本発明者らが提案した外延的名辞により構築されるオブ
ジェクト世界(仮想人間世界)において、各オブジェク
ト世界は、自世界のオブジェクトコマンドを用いて直接
他のオブジェクト世界をアクセスできるようになる。す
なわち、他のオブジェクト世界を意識しなくても、その
オブジェクト世界を利用できるようになるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】オブジェクトをカプセル化することの利点を説
明する図である。
【図3】会社部門をモデル化した状態を説明する図であ
る。
【図4】モデル抽象化を説明する図である。
【図5】カプセルを説明する図である。
【図6】オブジェクトをモデル化して把握するための説
明図である。
【図7】モデル化したオブジェクトの働きを説明する図
である。
【図8】本発明の基本構成図である。
【図9】静的世界と動的世界とを説明する説明図であ
る。
【図10】ダイナミック・オブジェクト処理部の動作の
一部を説明する図である。
【図11】端局の構成を説明する図である。
【図12】内部スキーマにおけるクラスやインスタンス
の生成処理例を示す図である。
【図13】メタクラスからクラスを生成する状態を説明
する説明図である。
【図14】クラスからインスタンスを生成する状態を説
明する説明図である。
【図15】メソッドの衣を説明する説明図である。
【図16】データベースの構成の説明図である。
【図17】オブジェクトを取扱う処理態様を説明する図
である。
【図18】オブジェクト管理を行う構成図である。
【図19】複数のクラス間での関係を説明する説明図で
ある。
【図20】処理実行のための説明図である。
【図21】セッションの実行に当たって因果関係が取り
入れられる態様を説明する説明図である。
【図22】クラスの存在とインスタンスによる処理実行
との関係を説明する図である。
【図23】セッションの実行に当たって因果関係のチェ
ックが行われる態様を説明する図である。
【図24】オブジェクト管理部の階層構成を説明する図
である。
【図25】オブジェクト管理部が持つ機構を説明する図
である。
【図26】知識データを抽出してゆく過程を概念的に表
した説明図である。
【図27】本発明の底流に存在するオブジェクト指向に
よる設計態様を説明する図である。
【図28】コモン・オブジェクト・モデルの説明図であ
る。
【図29】コモン・オブジェクト・モデルの実行する処
理フローである。
【図30】コモン・オブジェクト・モデルの処理説明図
である。
【図31】コモン・オブジェクト・モデルの処理説明図
である。
【図32】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
101 端局 103 回線 204 コマンド・リンク処理部 205 部品属性ファイル 205’ 実行処理データファイル 212 ダイナミック・オブジェクト処理部 215 ダイレクト・オブジェクト処理展開処理 220 オブジェクト管理部 221 ディスプレイ 222 ハイパー言語処理部 500 コモン・オブジェクト・モデル 501 検索手段 502 抽出手段 503 ラーニング手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 雅信 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 足立 武史 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 市川 なおみ 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の処理単位および/または単一の処
    理単位を複合化した複合処理単位をオブジェクトと名付
    け、当該オブジェクトを組み合わせ、所望される処理を
    実行するオブジェクト指向データ処理システムにおい
    て、 実世界をオブジェクト・モデルとみなして把握し、当該
    実世界を外延的名辞と内包とに対応付け、内包を情報隠
    蔽された領域に置き、当該内包を特定するいわばiD情
    報を外延的名辞と対応付けて構成し、 当該外延的名辞を用いて、上記実世界を上記オブジェク
    トの世界を構成する静的世界と動的世界と因果関係世界
    とで表現しておき、 当該静的世界については、静的モデルとして、クラスお
    よび/または複合クラスを用いてシステムの仕組みを与
    え、上記動的世界については、動的モデルとして、上記
    クラスおよび/または複合クラスのインスタンスを用い
    て当該動的モデルの動きに対応するセッションを与え、 上記静的モデルと上記動的モデルから発生した因果関係
    を上記静的モデルの中に情報として与えるよう構成して
    なり、 内包のiD情報とオブジェクトの性質を記述するメタデ
    ータとを記号表示するオブジェクトコマンドを定義する
    構成を採り、 かつ、他オブジェクト世界から新たなオブジェクトコマ
    ンドが送信されてくるときに、当該オブジェクトコマン
    ドに似た自オブジェクト世界のオブジェクトコマンドを
    検索する検索手段(501) と、 上記検索手段(501) が対応のオブジェクトコマンドを検
    索するときに、送信オブジェクトコマンドの持つ情報
    と、当該検索オブジェクトコマンドの持つ情報との差分
    情報を抽出する抽出手段(502) とを備えて、 上記検索オブジェクトコマンドが、本来持つ情報と上記
    差分情報との合成情報を持つものと見做して自オブジェ
    クト世界でのデータ処理を実行するよう構成されること
    を、 特徴とするオブジェクト指向データ処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオブジェクト指向データ
    処理システムにおいて、 検索オブジェクトコマンドが存在しないときには、送信
    オブジェクトコマンドの持つ情報をそのまま使って自オ
    ブジェクト世界でのデータ処理を実行するよう構成され
    ることを、 特徴とするオブジェクト指向データ処理システム。
JP5260028A 1993-10-18 1993-10-18 オブジェクト指向データ処理システム Withdrawn JPH07114472A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998019236A1 (fr) * 1996-10-31 1998-05-07 Sony Corporation Systeme et procede de traitement d'informations
JP2013109652A (ja) * 2011-11-22 2013-06-06 Le Tekku:Kk コンパイラ、そのコンパイラによって作成されたプログラムモジュールの制御方法、及び、その制御方法を実現する制御装置

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WO1998019236A1 (fr) * 1996-10-31 1998-05-07 Sony Corporation Systeme et procede de traitement d'informations
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