JPH0710969B2 - 接着剤及びその製造方法 - Google Patents

接着剤及びその製造方法

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JPH0710969B2
JPH0710969B2 JP2509655A JP50965590A JPH0710969B2 JP H0710969 B2 JPH0710969 B2 JP H0710969B2 JP 2509655 A JP2509655 A JP 2509655A JP 50965590 A JP50965590 A JP 50965590A JP H0710969 B2 JPH0710969 B2 JP H0710969B2
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methyl
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methylenebis
sec
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ドーシー、ジョージ・エフ
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マーチン・マリエッタ・エナジー・システムズ・インク
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    • C09J175/00Adhesives based on polyureas or polyurethanes; Adhesives based on derivatives of such polymers
    • C09J175/04Polyurethanes
    • C09J175/12Polyurethanes from compounds containing nitrogen and active hydrogen, the nitrogen atom not being part of an isocyanate group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08G18/30Low-molecular-weight compounds
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    • C08G18/3237Polyamines aromatic
    • C08G18/3243Polyamines aromatic containing two or more aromatic rings
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Description

【発明の詳細な説明】 合衆国政府は本発明において合衆国エネルギー省とマー
チン・マリエッタ・エネルギー・システムズ・インクと
の間で契約された契約書第DE−AC05−84OR21400号に従
う権利を有する。
発明の分野 本発明は一般にポリウレタンとエポキシ型の接着剤に関
し、より詳細に述べると、これらのタイプの接着剤とと
もに使用するための改良された硬化組成物に関し、この
ような硬化組成物の製造方法に関するが、この硬化組成
物は突然変異を誘引するものではない(nonmutageni
c)。
技術の背景 ポリウレタン及びエポキシタイプ接着剤は、金属(鉄、
鋼、アルミニウム、及び真鍮のようなもの)、非金属
(ガラス、セラミック、皮革、及びプラスチックのよう
なもの)、及びそれらの組み合わせを結合するために産
業界において広く使用されている。現在、芳香族ジアミ
ン、4,4′−メチレンジアニリン(MDA)が、これらの接
着剤用の硬化剤のための少なくとも1つの成分として一
般的に使用されている。しかしながら、幾つかの試験
は、少なくとも実験室試験においては、MDAが動物に対
する発癌特性を有することを示している。このため、職
業健康安全局(Occupational Health and Safety Admin
istration)(OSHA)は、MDAの使用によって生じる人体
の健康への危険性の程度を決定するためのプログラムを
開始した。この研究は、使用の制限をもたらすことが予
想され、同時にこのような接着剤生成物のコストを上昇
させることが予想される。
エラストマー、コーティング、及び同様な用途において
使用するポリウレタン物質の品質を改良するという分野
において、かなりの研究が行われてきている。このよう
な研究の典型的なものは、以下の米国特許中に報告され
ている:1965年7月13日にアイ・シー・コーガン(I.C.K
ogan)に与えられた第3,194,793号;1972年1月18日にジ
ー・ケー・ヘッシェル(G.K.Hoeschele)に与えられた
第3,635,851号;1976年10月19日にジー・エル・ストラッ
トン(G.L.Stratton)に与えられた第3,987,012号;1978
年1月31日にエフ・イー・ベントリー(F.E.Bentley)
に与えられた第4,071,558号;1981年12月1日にオー・ギ
ャンスター(O.Ganster)らに与えられた第4,303,773号
(以下では「′773特許」という);1982年8月10日にジ
ェー・シュワイント(J.Schwindt)らに与えられた第4,
343,339号;1983年2月15日にジェー・エイチ・イーウェ
ン(J.H.Ewen)らに与えられた第4,374,210号;1984年5
月1日にイー・コーニグ(E.Konig)らに与えられた第
4,446,293号;1984年7月10日にケー・ジー・イアーマン
(K.G.Ihrman)らに与えられた第4,459,339号;1986年4
月8日にティー・エー・ポッター(T.A.Potter)らに与
えられた第4,581,433号(以下では「′433特許」とい
う);及び1987年12月29日にジー・トラメルマイヤー
(G.Trummelmeyer)に与えられた第4,716,210号。これ
らの中では、′773特許と′433特許とが本発明に最も関
連性があると認められる。
これらの引用例のいずれも、その他の特性の中で、使用
の前に塊状の材料が硬化しないような広い範囲の硬化時
間を示し、広い範囲の用途において接着剤として使用さ
れなければならないような適する接着剤を製造するとい
う問題を扱ってはいない。また、これらの引用例のいず
れも非常に毒性の低い生成物を製造するという問題を扱
っていない。
従って、本発明の目的は、実質的に毒性を示さない接着
剤系を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、ポリウレタン及びエポキシ
系に基づく、広い範囲の硬化時間を有する改良された接
着剤を提供することである。
本発明の別の目的は、ポリウレタン及びエポキシ系用の
改良された硬化剤であって、ポリウレタン又はエポキシ
に添加された場合、実質的に突然変異を誘引するもので
はないこと、広い範囲の硬化時間を有すること、及び硬
化した時少なくとも従来技術の接着剤と同じ強度を有す
ることで特徴づけられる改良された接着剤を生成する硬
化剤の製造方法を提供することである。
これら及びその他の本発明の目的と利点は、以下の詳細
な説明を検討することにより明らかになるだろう。
発明の要約 本発明によれば、広い範囲の硬化時間を有し、実質的に
突然変異を誘引しない改良された接着剤組成物であっ
て、約50乃至95重量%のポリウレタン及びエポキシから
成る群から選択された樹脂と、約5乃至約50重量%の少
なくとも3種のメチレンビス−アルキルジアニリンを含
みメチレンジアニリンを本質的に含まない硬化組成物と
の内部反応(inter−reacted)混合物である接着剤組成
物が提供される。硬化剤が約10乃至約48重量%存在し、
以下のものから成る芳香族アルキル置換メチレンジアニ
リンの群から選択されるのが好ましい: 4,4′−メチレンビス(2−メチル−6−エチルアニリ
ン)、 {MBMEA} 4,4′−メチレンビス(2−メチル−6−イソプロピル
アニリン)、 {MBMIPA} 4,4′−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、{MB
DEA} 4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−イソプロピル
アニリン)、 {MBEIPA} 4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−sec−ブチルア
ニリン)、 {MBESBA} 4,4′−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリ
ン)、 {MDIPA} 4,4′−メチレン−2,2′−ジメチル−6−エチル−6′
−イソプロピルジアニリン {MMEAMIPA} 4,4′−メチレン−2−メチル−2,6,6′−トリエチルジ
アニリン {MMEADEA} 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−
6′−イソプロピルジアニリン {MMEAEIPA} 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−
6′−sec−ブチルジアニリン {MMEAESBA} 4,4′−メチレン−2−メチル−6−エチル−2,6−ジイ
ソプロピルジアニリン {MMEADIPA} 4,4′−メチレン−2,2′−ジエチル−6−イソプロピル
−6′−sec−ブチルジアニリン {MEIPAESBA} 4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6,6′−トリイソ
プロピルジアニリン {MEIPADIPA}、及び 4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6−ジイソプロピ
ル−6−sec−ブチルジアニリン {MESBADIPA}。
これらのアルキル置換メチレンジアニリンの各々の頭文
字がかっこ{ }内に示されている。
これらの硬化剤は、酸性溶液(一般的に硫酸)と水性媒
体中で、少なくとも2種の2,6−ジアルキルアニリンと
ホルムアルデヒドとを縮合させることによって合成され
る。生成物を中和し、その後、塩化又は弗化溶媒(例え
ば、トリクロロ−トリフルオロエタン、又は塩化メチレ
ン)、エーテル、又は炭化水素のような、水不溶性、ア
ミン相溶性、非酸溶媒を用いて抽出する。全ての塩基を
除去するための水洗浄に続いて、溶液を乾燥させ、樹脂
用の硬化組成物としての少なくとも3種のアルキルジア
ニリンから成る生成物を得る。
図面の簡単な説明 第1A図と第1B図は、本発明に有用な硬化組成物の合成を
説明するための構造式を表す。
第2図は、種々の出発物質と、ポリウレタン及びエポキ
シ接着剤用の硬化剤として使用するために形成された生
成物のリストをのせた表である。
第3図は、第2図に特定した出発物質のモル%と、第1B
図に示した反応で形成された種々のジアニリンのモル%
をのせた表である。
第4図は、試験硬化剤と典型的ポリウレタンベースとの
組成物の接着強度を示し、そのデーターを市販の硬化剤
を使用した組成物の接着強度と比較している棒グラフで
ある。
第5図は、試験硬化剤と同じ典型的ポリウレタンベース
との組成物のポットライフをプロットしたものであり、
そのデーターを市販の硬化剤を使用した組成物をポット
ライフと比較しているグラフである。
本発明の詳細な説明 ポリウレタン−及びエポキシ−タイプ接着剤用のメチレ
ンジアニリン(NDA)含有硬化剤に対する適する代替物
を決定するために、様々なアルキル置換メチレンジアニ
リンの1群を調査した。適する硬化剤を決定するために
特定の性質を調査した。これらには、粘度測定によって
評価される「ポットライフ」(硬化時間)、硬度試験に
よって測定される適当な未処理強度(green strengh)
に達するまでの時間、及び突き合わせ型クーポン(butt
−type coupon)についての引張り試験によって決定さ
れる接着結合強さが含まれる。これらの特性、アライド
・シグナル(Allied Signal)から得た特定のポリウレ
タンである「ハルサン(Halthan)88」用の硬化剤とし
て使用したときの混合比の変動の関数として決定され
た。これらの特性を、チバーガイギーから得た「XU−20
5」を含むポリウレタン接着剤に対する結果と比較し
た。XU−205はMDAを含有していると報告されている。
この目的のために調査された特定のアルキル置換メチレ
ンジアニリンは、MBMEAと呼ばれる4,4′−メチレンビス
(2−メチル−6−エチルアニリン);MBMIPAと呼ばれ
る4,4′−メチレンビス(2−メチル−6−イソプロピ
ルアニリン);MEDEAと呼ばれる4,4′−メチレンビス
(2,6−ジエチルアニリン);MBEIPAと呼ばれる4,4′−
メチレンビス(2−エチル−6−イソプロピルアニリ
ン);MBESBAと呼ばれる4,4′−メチレンビス(2−エチ
ル−6−sec−ブチルアニリン);MDIPAと呼ばれる4,4′
−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリン);MMEA
MIPAと呼ばれる4,4′−メチレン−2,2′−ジエチル−6
−エチル−6′−イソプロピルジアニリン;MMEADEAと呼
ばれる4,4′−メチレン−2−メチル−2,6,6′−トリエ
チルジアニリン;MMEAEIPAと呼ばれる4,4′−メチレン−
2−メチル−2′,6−ジエチル−6′−イソプロピルジ
アニリン;MMEAESBAと呼ばれる4,4′−メチレン−2−メ
チル−2′,6−ジエチル−6′−sec−ブチルジアニリ
ン;MMEADIPAと呼ばれる4,4′−メチレン−2−メチル−
6−エチル−2′,6′−ジイソプロピロジアニリン;MMI
PADEAと呼ばれる4,4′−メチレン−2−メチル−2′,
6′−ジエチル−6−イソプロピルジアニリン;MMIPAEIP
Aと呼ばれる4,4′−メチレン−2−メチル−2′−エチ
ル−6,6′−ジイソプロピルジアニリン;MMIPAESBAと呼
ばれる4,4′−メチレン−2−メチル−2′−エチル−
6−イソプロピル−6′−sec−ブチルジアニリン;MMIP
ADIPAと呼ばれる4,4′−メチレン−2−メチル−2′−
6−6′−トリイソプロピルジアニリン;MDEAEIPAと呼
ばれる4,4′−メチレン−2,2′,6−トリエチル−6′−
イソプロピルジアニリン;MDEAESBAと呼ばれる4,4′−メ
チレン−2,2′,6−トリエチル−6′−sec−ブチルジア
ニリン;MDEADIPAと呼ばれる4,4′−メチレン−2,6−ジ
エチル−2′,6′−ジイソプロピルジアニリン;MEIPAES
BAと呼ばれる4,4′−メチレン−2,2′−ジエチル−6−
イソプロピル−6′−sec−ブチルジアニリン;MEIPADIP
Aと呼ばれる4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6,6′
−トリイソプロピルジアニリン;及びMESBADIPAと呼ば
れる4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6−ジイソプ
ロピル−6−sec−ブチルジアニリンである。混合アニ
リン系M(DEA/DIPA)x/yに重点を置いたが、ここでx
及びyはそれぞれDEAとDIPAのモル%である。
混会比実験は、理論量の90乃至110%の比率の前述のポ
リウレタン、ハルサン88、とブレンドしたアミンサンプ
ルの組成物を含む。粘度と硬度は、予想されたように、
混合比の変化に従って変化したが、比較的弱い強度と短
いポットライフを与える市販のジアミンDETDA[エシル
・コーポレーション(Ethyl Corporation)を除いて、
結合強さは混合比の変化によってはあまり変化しなかっ
た。試験データーは、後述するように製造した、M(DE
A/DIPA)38/62乃至48/52、MBESBA、及びMBEIPAのような
合成ジアニリンが、代替物としてポリウレタン組成物中
の前述のXU−205より優れていることを示している。さ
らに、結合強さの観点から、配合されたジアニリンの
(例えば、蒸留による)最終精製の必要が無い。これら
の組成物の中では、混合ジアニリンM(DEA/DIPA)48/5
2がポリウレタン型接着剤用の硬化剤の他のものよりも
優れていることが判明した。この組成物を以下では、
「アシラミン(Asilamine)」と呼ぶ。
アシラミンは、2種の2,6−ジアルキルアニリンの混合
物を用いて出発して形成された3種の芳香族アミンの混
合物である。アルキルアニリン出発物質(DEA及びDIP
A)の比を変化させることによって、予想されるよう
な、生成物ジアニリンの比と特性における対応する変化
が生じる。本質的に結晶化しない(noncrystallizing)
アシラミンの粘度は、DEA/DIPA比が48/52乃至10/90で変
化するとき約900mPa乃至30,000mPaの範囲内である。イ
ソシアネート反応に対する対応するアミン等量は約170
乃至180g/等量である。XU−205硬化ポリウレタン「ユニ
ロイヤル(UniRoyal)からのハルサン88及びアジプレン
(Adiprene)LW520]を置換するのに好ましい範囲の比
率は、約48/52乃至45/55のDEA/DIPAである。対応する生
成物は、それぞれアシラミン4852及びアシラミン4555と
命名されている。
これらの好ましい硬化剤は、酸性溶液中で、少なくとも
2種のアルキルアニリンとホルムアルデヒドとを縮合さ
せることによって合成した。ホルムアルデヒドの好まし
い源は、ホルマリン溶液、メチラール、及びパラホルム
アルデヒドから成る群から選択される。一般に、37.5%
のホルマリン(アニリン1モル当たり0.5モルのCH2O)
を硫酸溶液中の置換されたアニリン(アニリン1モル当
たり1モルの酸)に添加した。ホルマリンの添加の前に
アニリン塩の溶解性を維持するために、35%までのイソ
プロパノールを含む水(アニリン1モル当たり約430mL
溶液)を使用した。生成物を水酸化アンモニウムのよう
な塩基で中和して遊離の塩基を生成させ、その後塩化メ
チレンで抽出した。有機層を水で洗液が中性になるまで
洗浄し、その後(KOH,Ka2SO4上で)乾燥させた。その
後、ロータリーエバポレーターを用いて塩化メチレンを
ストリップして、少なくとも3種のジアミンから成る生
成物を得た。生成物の分析は一般に核磁気共鳴とゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーによって行われてい
る。以下の実施例には、本発明の硬化剤と接着剤の典型
的製造が記載されている。
実施例1 37.68g(0.213モル)のDIPAと13.32g(0.091モル)のME
Aを15.3mLの硫酸水溶液(0.304モルの硫酸)に溶解し
た。この硫酸中のアルキルアニリンの混合物を37.1重量
%のホルマリン溶液の12.3gで縮合させた。得られたア
ルキルアニリン塩(MBMEA、MDIPA、及びMMEADIPA)の析
出物を水酸化アンモニウムで中和し、塩化メチレンで抽
出した。これらの抽出物を水で洗液が中性になるまで洗
浄した。抽出物をその後無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、濾過した。塩化メチレンをロータリーエバポレータ
ーで抽出物からストリップすると、褐色の液体が残っ
た。この液体の重量は49.6gであり、試験結果は25度の
温度で粘度が52,000cPであることを示した。
調製された液体(2.13g)を13.02gのポリウレタンプレ
ポリマーと混合して、ポットライフが約20分の接着剤を
得た。この接着剤は、2.5時間の取扱い強度時間(time
−to−handling strength)を有しており、この時間で
ショア(Shore)A30硬度を示した。この接着剤の最大硬
度は約97ショアAであった。
実施例2 21.86g(0.146モル)のDEAと28.14g(0.159モル)のDIP
Aを35重量%イソプロパノール水溶液に溶解された硫酸
(0.305モルの硫酸)の15.4mLに溶解した。この硫酸中
のアルキルアニリンの混合物を37.1重量%のホルマリン
溶液の12.4gで縮合させた。得られたアルキルアニリン
塩であるMEDEA、MDIPA、及びMDEADIPAの析出物を水酸化
アンモニウムで中和し、トリフルオロトリクロロエタン
で抽出した。これらの抽出物を水で洗液が中性になるま
で洗浄した。抽出物をその後無水硫酸ナトリウムで乾燥
させ、濾過した。トリフルオロトリクロロエタンをロー
タリーエバポレーターで抽出物からストリップすると、
重量が50.3g(理論量の97%)であり25℃で9500cPの粘
度を有する褐色の液体が残った。
調製された液体(4.01g)を5.34gのエポキシ樹脂(レソ
ルシノールに基づく)と混合して、ポットライフが21時
間の接着剤を得た。130℃で8時間硬化させるとこの接
着剤は、87ショアDの硬度を示し、示差走査熱量計で測
定して123℃のガラス転移点を有していた。
第1A図及び第1B図は、合成の構造式を示している。第1A
図においては、わずかに1種の出発物質のみを反応させ
た結果が、わずかに1種のジアニリンの形成であること
が示されている。しかしながら、2種のアルキルアリニ
ン出発物質が存在した場合、第1B図に示されているよう
に、3種の異なったジアニリンが形成する。さらに、こ
の種の出発物質が3種類使用された場合、生成物中に6
種の異なった芳香族ジアミンが存在するだろう。この方
法は、生成物中のジアニリンに変化を加え、それによっ
て融点を下げるのに非常に有効である。
第2図は、本研究において使用された種々の反応体及び
反応生成物の表である。それらの頭文字、化学式、及び
式量がそれぞれ与えられている。第3図は、出発物質の
モル%と様々な生成物中の個々のジアミンのモル%の表
である。第3図にはまた混合生成物の粘度も示されてい
る。ハルサン88に添加した場合の8種の試験硬化剤の混
合物に対する接着強さの比較が第4図の棒グラフで示さ
れている。合成ジアニリンの好ましいものは、市販の硬
化剤(DETDA及びXU−205)のものに実質的に等しい強度
を有する接着剤をもたらすことがわかる。これらデータ
に示されている混合物は全て約2000psiの極限引張り強
さを有していた。
同じ組成物に関するポットライフ対取扱い強度(未処理
強度)時間の関係を第5図にプロットした。やや長いポ
ットライフをもたらすXU−205を使用する組成物を除い
て、好ましい組成物は全て適するポットライフ、一般に
1.5乃至2時間を与えた。この時間は、公知のほとんど
全ての接着剤用途に対して非常に満足のいくものである
と考えられる。
新規な接着剤組成物を開発する上で最も重要なことは毒
性が無いことである。MDIPAと全ての2.6ジアルキル置換
メチレンジアニリンが標準的エイムス(Ames)試験で突
然変異を誘引せず、対応するアニリン、前述のMDAのよ
うな2−アルキルアニリン誘導体、及びMDAを含む硬化
剤よりも低い程度の急性毒性しか有していないことが分
かっている。ネズミによる試験では、経口投与LD/50は
体重1kg当たり3.6gのアシラミン芳香族ジアミンであ
る。さらに、これらの硬化剤は、ウサギの目、ウサギお
よびモルモットの皮膚に対して刺激性ではないことが判
明した。
アシラミンを第2の動物突然変異実験、より詳細には、
チャイニーズハムスターの卵巣細胞/ハイポキサンテー
ゼ−グアニン・ホスホリボシル転移酵素検定試験(CHO
試験)で試験した。一般に毒性学の世界では、2つの水
準の突然変異試験で否定的である場合その物質は発癌性
でない可能性が高いと見なされるので、アシラミンをこ
のように試験することは重要であり、第1の水準の試験
であるエイムス試験に対しては否定的であることが既に
判明している。CHO試験の結果は、アシラミンとアシラ
ミンの成分の1つであるMEDEAは突然変異を生じさせる
ものではないことを示している。従って、アシラミンが
動物試験で発癌性ではない可能性は高い。
第4図に示した接着強さは、アルミニウムを使用した突
合わせ接合に対するものである。追加の試験を、ベリリ
ウム、減損ウラン、タンタル−10%タングステン、及び
304L型ステンレススチールを用いて行った。突合わせ引
張り強さ測定を5、11、32、及び89日の硬化を行った。
アシラミンを使用して硬化したポリウレタン樹脂(ハル
サン88)に関する結果は、従来使用されている公知の接
着材料の代わりにこの接着剤を使用できることを示して
いる。
本明細書中に記載した硬化剤の試験の大部分はポリウレ
タン樹脂系である。これは、この樹脂が用意に入手でき
るからである。しかしながら、同じ硬化剤がエポキシ樹
脂についても有用である。代表的樹脂は、シェル・ケミ
カル(Shell Chemical)化学から入手できるエポン(Ep
on)826及びエポン828である。有用なエポキシ樹脂のそ
の他の例は、ダウ・ケミカル(Dow Chemical)からのD.
E.R.331及びD.E.R.332、チバ−ガイギーからのアラルダ
イト(Araldite)MYO510及びアラルダイトMY721のよう
なグリシジルアミンエポキシ樹脂、及びウィルミングト
ン・ケミカル・コーポレーション(Wilmington Chemica
l Co.)からのヘロキシ(Heloxy)69のようなレソルシ
ノールジグリシジルエーテルである。ポリウレタン系の
ものとよく対応した結果がエポキシ系で示された。
接着剤用途に加えて、アシラミン芳香族ジアミン硬化剤
で硬化されたポリウレタンは、コーティング、塗料及び
インク組成物、研磨用途における研磨剤のバインダー、
(マイクロ)カプセル化、及びキャスト製品において使
用できる。アシラミン芳香族ジアミン硬化剤で硬化され
たエポキシ樹脂は、フィラメント巻きのような接着及び
複合用途において特に有用な改良された靱性と耐熱性を
有する。
以上の記載から、当業者には少なくとも従来技術のもの
と等しく物性を有する改良されたポリウレタン及びエポ
キシ組成物が開発されたことが理解されるだろう。しか
しながら、これらの改良された組成物は、突然変異を誘
引しないという有益な特徴を有する。特定の組成物しか
記載していないが、このことは本発明を限定するための
ものではない。むしろ、本発明は添付の請求の範囲とそ
れらの均等物によってのみ限定されるべきである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改良された突然変異を誘引しない接着剤で
    あって、 ポリウレタン樹脂及びエポキシ樹脂から選択される熱硬
    化性樹脂、及び 前記熱硬化性樹脂と均一に混合された硬化剤を含み、前
    記硬化剤が、酸溶液中で、少なくとも2種の2,6−ジア
    ルキルアニリンをホルムアルデヒドと縮合させること、
    及び前記熱硬化性樹脂と一緒に使用するために前記溶液
    から芳香族ジアミンをストリッピングすることによって
    形成された少なくとも3種の芳香族ジアミンの混合物で
    ある、接着剤。
  2. 【請求項2】前記硬化剤の芳香族ジアミンが、 4,4′−メチレンビス(2−メチル−6−エチルアニリ
    ン)、 4,4′−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、 4,4′−メチレンビス(2,6−ジプロピルアニリン)、 4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−イソプロピル
    アニリン)、 4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−sec−ブチルア
    ニリン)、 4,4′−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリ
    ン)、 4,4′−メチレン−2,2′−ジメチル−6−エチル−6′
    −イソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2′−メチル−2,6,6′−トリエチル
    ジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−
    6′−イソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−
    6′−sec−ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−6−エチル−2′,6′
    −ジイソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6′−ジエチル−
    6−イソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′−エチル−6,6′−
    ジイソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′−エチル−6−イ
    ソプロピル−6′−sec−ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6,6′−トリイソ
    プロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,2′,6−トリエチル−6′−イソプ
    ロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,2′,6−トリエチル−6′−sec−
    ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,6−ジエチル−2′,6′−ジイソプ
    ロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,2′−ジエチル−6−イソプロピル
    −6′−sec−ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6,6′−トリイソ
    プロピルジアニリン、及び 4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6−ジイソプロピ
    ル−6−sec−ブチルジアニリンから成る群から選択さ
    れる請求の範囲第1項の接着剤。
  3. 【請求項3】前記2,6−ジアルキルアニリンが2,6−ジエ
    チルアニリン(DEA)と2,6−ジイソプロピルアニリン
    (DIPA)である請求の範囲第1項の接着剤。
  4. 【請求項4】前記硬化剤が前記樹脂との前記混合物の5
    乃至50重量%である請求の範囲第1項の接着剤。
  5. 【請求項5】前記ホルムアルデヒドが、ホルマリン溶
    液、メチラール、及びパラホルムアルデヒドから成る群
    から選択される請求の範囲第1項の接着剤。
  6. 【請求項6】改良された突然変異を誘引しない接着剤の
    製造方法であって、 a アルコールの存在下に酸水溶液中で、少なくとも2
    種の2,6−ジアルキルアニリンをホルムアルデヒドと縮
    合させて、少なくとも3種のメチレンビス−アルキルジ
    アニリンを形成すること、 b 前記溶液を中和して遊離の塩基を生成させること、 c 前記少なくとも3種のメチレンビス−アルキルジア
    ニリンを抽出剤によって回収すること、 d 前記回収された物質を水性洗浄液で洗浄すること、 e 前記回収された物質を乾燥させること、及び f 前記抽出剤をストリッピングして前記硬化剤を生成
    することによって硬化剤を調製する工程、及び 前記硬化剤と、ポリウレタン樹脂及びエポキシ樹脂から
    選択される熱硬化性樹脂との均一な混合物を調製する工
    程を含み、ここで前記硬化剤が前記均一混合物の5乃至
    50重量%である方法。
  7. 【請求項7】前記ホルムアルデヒドが、ホルマリン溶
    液、メチラール、及びパラホルムアルデヒドから成る群
    から選択される請求の範囲第6項の方法。
  8. 【請求項8】前記酸水溶液がアニリン1モル当たり1モ
    ルのH2SO4を有する硫酸溶液であり、前記アルコールが3
    5%イソプロパノールであり、前記中和を水酸化アンモ
    ニウムを用いて行い、及び前記抽出剤が水不溶性、アミ
    ン相溶性非酸性溶媒である請求の範囲第6項の方法。
  9. 【請求項9】前記水不溶性抽出剤が、塩素化溶媒、弗素
    化溶媒、エーテル、炭化水素、及びそれらの混合物から
    成る群から選択される請求の範囲第8項の方法。
  10. 【請求項10】前記硬化剤の芳香族ジアミンが、 4,4′−メチレンビス(2−メチル−6−エチルアニリ
    ン)、 4,4′−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、 4,4′−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリ
    ン)、 4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−イソプロピル
    アニリン)、 4,4′−メチレンビス(2−エチル−6−sec−ブチルア
    ニリン)、 4,4′−メチレンビス(2,6−ジイソプロピルアニリ
    ン)、 4,4′−メチレン−2,2′−ジメチル−6−エチル−6′
    −イソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2′−メチル−2,6,6′−トリエチル
    ジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−6
    −イソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−
    6′−sec−ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−6−エチル−2′,6′
    −ジイソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6−ジエチル−6
    −イソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′−エチル−6,6′−
    ジイソプロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′−エチル−6−イ
    ソプロピル−6′−sec−ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−メチル−2′,6,6′−トリイソ
    プロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,2′,6−トリエチル−6′−イソプ
    ロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,2′,6−トリエチル−6′−sec−
    ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,6−ジエチル−2′,6′−ジイソプ
    ロピルジアニリン、 4,4′−メチレン−2,2′−ジエチル−6−イソプロピル
    −6′−sec−ブチルジアニリン、 4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6,6′−トリイソ
    プロピルジアニリン、及び 4,4′−メチレン−2−エチル−2′,6−ジイソプロピ
    ル−6−sec−ブチルジアニリンから成る群から選択さ
    れる請求の範囲第6項の方法。
  11. 【請求項11】前記2,6−ジアルキルアニリンが、2,6−
    ジエチルアニリン(DEA)及び2,6−ジイソプロピルアニ
    リン(DIPA)である請求の範囲第6項の方法。
  12. 【請求項12】前記DEAが38乃至48モル%存在し、前記D
    IPAが52乃至62モル%存在する請求の範囲第11項の方
    法。
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