JPH07109277A - エルゴリン誘導体およびその酸付加塩 - Google Patents
エルゴリン誘導体およびその酸付加塩Info
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- JPH07109277A JPH07109277A JP5277488A JP27748893A JPH07109277A JP H07109277 A JPH07109277 A JP H07109277A JP 5277488 A JP5277488 A JP 5277488A JP 27748893 A JP27748893 A JP 27748893A JP H07109277 A JPH07109277 A JP H07109277A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 パーキンソン氏病、高プロラクチン血症、
脳機能不全症等のドーパミン作動薬に応ずる疾病を治療
する医薬品として有用である。 【構成】 化学式(I) 【化7】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を示す。)で
表されるエルゴリン誘導体およびその酸付加塩。さらに
一般式 【化8】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を、Xは塩
素、臭素、ヨウ素原子、あるいはメタンスルホニルオキ
シ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスル
ホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示す。)
で表されるエルゴリン誘導体に1,2,4−トリアゾー
ルを反応させることを特徴とする化学式(Iのエルゴリ
ン誘導体およびその酸付加塩の製造方法。また、化学式
(I)のエルゴリン誘導体およびその酸付加塩を含有す
るドーパミン作動薬。
脳機能不全症等のドーパミン作動薬に応ずる疾病を治療
する医薬品として有用である。 【構成】 化学式(I) 【化7】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を示す。)で
表されるエルゴリン誘導体およびその酸付加塩。さらに
一般式 【化8】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を、Xは塩
素、臭素、ヨウ素原子、あるいはメタンスルホニルオキ
シ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスル
ホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示す。)
で表されるエルゴリン誘導体に1,2,4−トリアゾー
ルを反応させることを特徴とする化学式(Iのエルゴリ
ン誘導体およびその酸付加塩の製造方法。また、化学式
(I)のエルゴリン誘導体およびその酸付加塩を含有す
るドーパミン作動薬。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(I)
【化5】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を示す。)で
表されるエルゴリン誘導体またはその酸付加塩に関す
る。本発明化合物(I)は極めて優れた強力なドーパミ
ン様作用を有しており、パーキンソン氏病、高プロラク
チン血症、脳機能不全症等のドーパミン作動薬に応ずる
疾病を治療する医薬品として利用することができる。
表されるエルゴリン誘導体またはその酸付加塩に関す
る。本発明化合物(I)は極めて優れた強力なドーパミ
ン様作用を有しており、パーキンソン氏病、高プロラク
チン血症、脳機能不全症等のドーパミン作動薬に応ずる
疾病を治療する医薬品として利用することができる。
【0002】
【従来の技術】麦角アルカロイドおよび関連化合物は多
彩な薬理作用を有しており、プロラクチン分泌抑制作
用、抗パーキンソン氏病作用等も知られている[例え
ば、J.Med.Chem.,17,300(197
4);ibid.,21,754(1978)等を参
照。]。半合成アルカロイドであるブロモクリプチンは
末端肥大症、下垂体性巨人症、高プロラクチン血症、パ
ーキンソン氏病を治療するための優れた薬剤として広く
臨床的に用いられている。一方、麦角アルカロイドおよ
び関連化合物は薬理作用が多彩な故に、薬理作用の選択
性に乏しく、またドーパミンD2−受容体刺激作用に基
づくと考えられる嘔気および嘔吐がかなり高率で患者に
出現し[例えば、産科と婦人科,48,117(198
1);ibid,48,241(1981)などを参
照。]、時として臨床使用に制限を強いられる。このた
め、目的とするドーパミン様作用が強く選択的であり、
嘔気、嘔吐等の副作用の少ない麦角アルカロイド関連化
合物の創生が望まれる。
彩な薬理作用を有しており、プロラクチン分泌抑制作
用、抗パーキンソン氏病作用等も知られている[例え
ば、J.Med.Chem.,17,300(197
4);ibid.,21,754(1978)等を参
照。]。半合成アルカロイドであるブロモクリプチンは
末端肥大症、下垂体性巨人症、高プロラクチン血症、パ
ーキンソン氏病を治療するための優れた薬剤として広く
臨床的に用いられている。一方、麦角アルカロイドおよ
び関連化合物は薬理作用が多彩な故に、薬理作用の選択
性に乏しく、またドーパミンD2−受容体刺激作用に基
づくと考えられる嘔気および嘔吐がかなり高率で患者に
出現し[例えば、産科と婦人科,48,117(198
1);ibid,48,241(1981)などを参
照。]、時として臨床使用に制限を強いられる。このた
め、目的とするドーパミン様作用が強く選択的であり、
嘔気、嘔吐等の副作用の少ない麦角アルカロイド関連化
合物の創生が望まれる。
【0003】本願化合物に関連する化合物、すなわち、
(5R,8R,10R)−6−アルキル−8−メチルエ
ルゴリンの8−メチル基にヘテロ5員環が結合した化合
物に関する報告はいくつか知られている。例えば、特開
昭58−194884には(5R,8R,10R)−6
−メチル−8−(3,5−ジメチルピラゾール−4−イ
ルメチル)エルゴリンおよび関連化合物について記載さ
れており、抗プロラクチン作用および血圧降下作用が述
べられている。特開昭59−206382は、例えば
(5R,8R,10R)−6−メチル−8−(2,4−
ジオキソイミダゾリジン−1−イルメチル)エルゴリン
および関連化合物において降圧作用およびプロラクチン
分泌抑制作用を開示している。特開昭60−84286
は、例えば(5R,8R,10R)−6−メチル−8−
[5−メチル−3−(2−ピリジル)ピラゾール−1−
イルメチル]エルゴリンおよび関連化合物について、P
GF2α拮抗作用、抗セロトニン作用、低血圧作用、プ
ロラクチンレベル低下作用、ドーパミン受容体アゴニス
ト作用を明らかにしている。しかしながら、本発明化合
物およびその優れたドーパミン様作用についての記載は
全く認められていない。
(5R,8R,10R)−6−アルキル−8−メチルエ
ルゴリンの8−メチル基にヘテロ5員環が結合した化合
物に関する報告はいくつか知られている。例えば、特開
昭58−194884には(5R,8R,10R)−6
−メチル−8−(3,5−ジメチルピラゾール−4−イ
ルメチル)エルゴリンおよび関連化合物について記載さ
れており、抗プロラクチン作用および血圧降下作用が述
べられている。特開昭59−206382は、例えば
(5R,8R,10R)−6−メチル−8−(2,4−
ジオキソイミダゾリジン−1−イルメチル)エルゴリン
および関連化合物において降圧作用およびプロラクチン
分泌抑制作用を開示している。特開昭60−84286
は、例えば(5R,8R,10R)−6−メチル−8−
[5−メチル−3−(2−ピリジル)ピラゾール−1−
イルメチル]エルゴリンおよび関連化合物について、P
GF2α拮抗作用、抗セロトニン作用、低血圧作用、プ
ロラクチンレベル低下作用、ドーパミン受容体アゴニス
ト作用を明らかにしている。しかしながら、本発明化合
物およびその優れたドーパミン様作用についての記載は
全く認められていない。
【0004】本発明者らは、特開昭62−83、63−
33377、63−277676、63−277677
において、本願に関連する多くの化合物を合成し、これ
らが優れた生理作用を有することを開示した。特に特開
昭62−83中に記載した(5R,8R,10R)−6
−メチル−8−(1,2,4−トリアゾール−1−イル
メチル)エルゴリン(開発コードBAM−1110)は
極めて優れたドーパミン様作用を有しており、現在、治
験が進められている。
33377、63−277676、63−277677
において、本願に関連する多くの化合物を合成し、これ
らが優れた生理作用を有することを開示した。特に特開
昭62−83中に記載した(5R,8R,10R)−6
−メチル−8−(1,2,4−トリアゾール−1−イル
メチル)エルゴリン(開発コードBAM−1110)は
極めて優れたドーパミン様作用を有しており、現在、治
験が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のドーパミン作動薬は臨床用量で嘔気あるいは嘔吐など
の副作用を生じるという問題点を有している。本発明の
目的は、これらの副作用を低減し、しかも低毒性で安全
性に優れた強力な薬物を提供することにある。
のドーパミン作動薬は臨床用量で嘔気あるいは嘔吐など
の副作用を生じるという問題点を有している。本発明の
目的は、これらの副作用を低減し、しかも低毒性で安全
性に優れた強力な薬物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
ように、優れた作用を有する多くのエルゴリン誘導体を
合成し、特許出願した。今回さらに研究を進めた結果極
めて優れた作用を有する本発明化合物(I)を合成し、
本発明を完結させるに至った。
ように、優れた作用を有する多くのエルゴリン誘導体を
合成し、特許出願した。今回さらに研究を進めた結果極
めて優れた作用を有する本発明化合物(I)を合成し、
本発明を完結させるに至った。
【0007】本発明化合物(I)は、一般式(II)
【化6】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を、Xは塩
素、臭素、ヨウ素原子、あるいはメタンスルホニルオキ
シ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスル
ホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示す。)
で表される化合物に1,2,4−トリアゾール、1,
2,4−トリアゾールのナトリウム塩あるいはカリウム
塩等を、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフランな
どの反応に不活性な溶媒中反応させることにより製造す
る事ができる。反応温度、反応時間は使用する溶媒によ
り異なるが、室温〜140℃、5〜24時間程度であ
る。
素、臭素、ヨウ素原子、あるいはメタンスルホニルオキ
シ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスル
ホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示す。)
で表される化合物に1,2,4−トリアゾール、1,
2,4−トリアゾールのナトリウム塩あるいはカリウム
塩等を、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフランな
どの反応に不活性な溶媒中反応させることにより製造す
る事ができる。反応温度、反応時間は使用する溶媒によ
り異なるが、室温〜140℃、5〜24時間程度であ
る。
【0008】式(II)(式中、Rはエチル基を、Xは
p−トルエンスルホニルオキシ基を示す。)で表される
化合物は特開昭54−115400に記載されている式
(II)(式中、Rはエチル基を、Xは水酸基を示
す。)で表される化合物を常法によりトシル化する事に
より得ることができる。式(II)(式中、Rはプロピ
ル基を、Xはp−トルエンスルホニルオキシ基を示
す。)で表される化合物は特開昭54−115400に
記載されている。式(II)(式中、Rはエチル基ある
いはプロピル基を、Xは塩素、臭素原子を示す)で表さ
れる化合物は式(II)(式中、Rはエチル基あるいは
プロピル基を、Xは水酸基を示す。)で表される化合物
[Collect.Czech.Chem.Commu
n.,42,1209(1977);特開昭54−11
5400に記載の化合物。]をそれぞれ塩化チオニルあ
るいは臭化チオニルでハロゲン化することにより得る事
ができる。式(II)(式中、Rはエチル基あるいはプ
ロピル基を、Xはヨウ素原子を示す。)で表される化合
物は式(II)(式中、Rはエチル基あるいはプロピル
基を、Xは塩素、臭素原子、あるいはメタンスルホニル
オキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼン
スルホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示
す。)で表される化合物にヨウ化ナトリウムあるいはヨ
ウ化カリウム等を作用させることにより製造する事がで
きる。式(II)(式中、Rはエチル基あるいはプロピ
ル基をXはメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホ
ニルオキシ基を示す。)で表される化合物は上記の式
(II)(式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を、
Xは水酸基を示す。)で表される化合物にピリジン等の
塩基存在下メタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホ
ニルクロリド等を反応させる事により製造する事ができ
る。
p−トルエンスルホニルオキシ基を示す。)で表される
化合物は特開昭54−115400に記載されている式
(II)(式中、Rはエチル基を、Xは水酸基を示
す。)で表される化合物を常法によりトシル化する事に
より得ることができる。式(II)(式中、Rはプロピ
ル基を、Xはp−トルエンスルホニルオキシ基を示
す。)で表される化合物は特開昭54−115400に
記載されている。式(II)(式中、Rはエチル基ある
いはプロピル基を、Xは塩素、臭素原子を示す)で表さ
れる化合物は式(II)(式中、Rはエチル基あるいは
プロピル基を、Xは水酸基を示す。)で表される化合物
[Collect.Czech.Chem.Commu
n.,42,1209(1977);特開昭54−11
5400に記載の化合物。]をそれぞれ塩化チオニルあ
るいは臭化チオニルでハロゲン化することにより得る事
ができる。式(II)(式中、Rはエチル基あるいはプ
ロピル基を、Xはヨウ素原子を示す。)で表される化合
物は式(II)(式中、Rはエチル基あるいはプロピル
基を、Xは塩素、臭素原子、あるいはメタンスルホニル
オキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼン
スルホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示
す。)で表される化合物にヨウ化ナトリウムあるいはヨ
ウ化カリウム等を作用させることにより製造する事がで
きる。式(II)(式中、Rはエチル基あるいはプロピ
ル基をXはメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホ
ニルオキシ基を示す。)で表される化合物は上記の式
(II)(式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を、
Xは水酸基を示す。)で表される化合物にピリジン等の
塩基存在下メタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホ
ニルクロリド等を反応させる事により製造する事ができ
る。
【0009】本発明化合物(I)は通常の方法にて容易
に所望の酸付加塩とすることができる。酸付加塩として
は薬学的に許容される塩、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、
フマル酸、マレイン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸等の塩が適当である。
に所望の酸付加塩とすることができる。酸付加塩として
は薬学的に許容される塩、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、
フマル酸、マレイン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸等の塩が適当である。
【0010】本発明化合物(I)は単独で、または他の
組成物と共に、例えば、錠剤、トローチ剤、丸剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤、アンプル剤、座剤等の形態で使
用する事ができる。他の組成物としては、例えば、デン
プン、デキストリン、蔗糖、乳糖、カルボキシメチルセ
ルロース、ゼラチン、セチルアルコール、ステアリン酸
エステル、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等があげられる。
組成物と共に、例えば、錠剤、トローチ剤、丸剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤、アンプル剤、座剤等の形態で使
用する事ができる。他の組成物としては、例えば、デン
プン、デキストリン、蔗糖、乳糖、カルボキシメチルセ
ルロース、ゼラチン、セチルアルコール、ステアリン酸
エステル、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等があげられる。
【0011】
【作用】本発明化合物(I)の投薬量は、例えば経口投
与で1日体重1kg当たり1〜100μg程度が適当で
ある。当然のことながら投与するときの状態により適宜
増減されるべきである。本発明化合物(I)は極めて優
れた強力なドーパミン様作用を有しており、パーキンソ
ン氏病、高プロラクチン血症、脳機能不全症等のドーパ
ミン作動薬に応ずる疾病を治療する医薬品として有用で
ある。
与で1日体重1kg当たり1〜100μg程度が適当で
ある。当然のことながら投与するときの状態により適宜
増減されるべきである。本発明化合物(I)は極めて優
れた強力なドーパミン様作用を有しており、パーキンソ
ン氏病、高プロラクチン血症、脳機能不全症等のドーパ
ミン作動薬に応ずる疾病を治療する医薬品として有用で
ある。
【0012】
【実施例】実施例は本発明を制限するものではない。 (1) (5R,8R,10R)−6−エチル−8−
(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)エルゴ
リン 水素化ナトリウム(1.5g)、N,N−ジメチルホル
ムアミド(50ml)の混合物に1,2,4−トリアゾ
ール(3.0g)を攪拌下徐々に添加。30分攪拌。つ
いで、(5R,8R,10R)−6−エチルエルゴリン
−8−イルメチル 4−トルエンスルホネート(5.0
g)を加え,80℃にて2時間加熱攪拌。冷却後水を加
え酢酸エチルにて抽出。有機層を水洗後硫酸マグネシウ
ムにて乾燥。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:エタノール=5:1.
5)にて精製。メタノールより再結晶し、(5R,8
R,10R)−6−エチル−8−(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)エルゴリンの無色プリズム
晶、mp>265℃、2.7gを得。
(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)エルゴ
リン 水素化ナトリウム(1.5g)、N,N−ジメチルホル
ムアミド(50ml)の混合物に1,2,4−トリアゾ
ール(3.0g)を攪拌下徐々に添加。30分攪拌。つ
いで、(5R,8R,10R)−6−エチルエルゴリン
−8−イルメチル 4−トルエンスルホネート(5.0
g)を加え,80℃にて2時間加熱攪拌。冷却後水を加
え酢酸エチルにて抽出。有機層を水洗後硫酸マグネシウ
ムにて乾燥。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:エタノール=5:1.
5)にて精製。メタノールより再結晶し、(5R,8
R,10R)−6−エチル−8−(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)エルゴリンの無色プリズム
晶、mp>265℃、2.7gを得。
【0013】NMR(CDCl3)δ:1.04(3
H,t,J=7.2Hz),1.21(1H,q,J=
11.9Hz),2.28(1H,t,J=11.1H
z),2.45−2.80(4H,m),2.83−
3.09(4H,m),3.38(1H,dd,J=1
4.3,3.8Hz),4.16(1H,dd,J=1
4.0,7.3Hz),4.21(1H,dd,J=1
4.0,5.9Hz),6.82−6.95(2H,
m)7.12−7.23(2H,m),7.96(1
H,br),7.99(1H,s),8.12(1H,
s)。Anal.Calcd for C19H23N5:
C,71.00;H,7.21;N,21.79。Fo
und:C,70.84;H,7.19;N,21.9
2。
H,t,J=7.2Hz),1.21(1H,q,J=
11.9Hz),2.28(1H,t,J=11.1H
z),2.45−2.80(4H,m),2.83−
3.09(4H,m),3.38(1H,dd,J=1
4.3,3.8Hz),4.16(1H,dd,J=1
4.0,7.3Hz),4.21(1H,dd,J=1
4.0,5.9Hz),6.82−6.95(2H,
m)7.12−7.23(2H,m),7.96(1
H,br),7.99(1H,s),8.12(1H,
s)。Anal.Calcd for C19H23N5:
C,71.00;H,7.21;N,21.79。Fo
und:C,70.84;H,7.19;N,21.9
2。
【0014】(2)(5R,8R,10R)−6−プロ
ピル−8−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチ
ル)エルゴリン 水素化ナトリウム(1.5g)、N,N−ジメチルホル
ムアミド(50ml)の混合物に1,2,4−トリアゾ
ール(3.0g)を攪拌下徐々に添加。30分攪拌。つ
いで、(5R,8R,10R)−6−プロピルエルゴリ
ン−8−イルメチル 4−トルエンスルホネート(5.
0g)を加え,80℃にて2時間加熱攪拌。冷却後水を
加え酢酸エチルにて抽出。有機層を水洗後硫酸マグネシ
ウムにて乾燥。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:エタノール=5:1)
にて精製。アセトンより再結晶し、(5R,8R,10
R)−6−プロピル−8−(1,2,4−トリアゾール
−1−イルメチル)エルゴリンの無色葉状晶、mp20
1−203℃、3.0gを得。
ピル−8−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチ
ル)エルゴリン 水素化ナトリウム(1.5g)、N,N−ジメチルホル
ムアミド(50ml)の混合物に1,2,4−トリアゾ
ール(3.0g)を攪拌下徐々に添加。30分攪拌。つ
いで、(5R,8R,10R)−6−プロピルエルゴリ
ン−8−イルメチル 4−トルエンスルホネート(5.
0g)を加え,80℃にて2時間加熱攪拌。冷却後水を
加え酢酸エチルにて抽出。有機層を水洗後硫酸マグネシ
ウムにて乾燥。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:エタノール=5:1)
にて精製。アセトンより再結晶し、(5R,8R,10
R)−6−プロピル−8−(1,2,4−トリアゾール
−1−イルメチル)エルゴリンの無色葉状晶、mp20
1−203℃、3.0gを得。
【0015】NMR(CDCl3)δ:0.89(3
H,t,J=7.3Hz),1.19(1H,q,J=
12.2Hz),1.40−1.59(2H,m),
2.23(1H,t,J=11.1Hz),2.42−
3.06(8H,m),3.36(1H,dd,J=1
4.5,4.0Hz),4.17(1H,dd,J=1
4.2,7.3Hz),4.19(1H,dd,J=1
4.2,6.3Hz),6.86(1H,d,J=5.
9Hz),6.89(1H,s),7.10−7.25
(2H,m),7.99(1H,s),7.99(1
H,br),8.11(1H,s)。Anal.Cal
cd for C20H25N5:C,71.61;H,
7.51;N,20.88。Found:C,71.9
1;H,7.59;N,20.68。
H,t,J=7.3Hz),1.19(1H,q,J=
12.2Hz),1.40−1.59(2H,m),
2.23(1H,t,J=11.1Hz),2.42−
3.06(8H,m),3.36(1H,dd,J=1
4.5,4.0Hz),4.17(1H,dd,J=1
4.2,7.3Hz),4.19(1H,dd,J=1
4.2,6.3Hz),6.86(1H,d,J=5.
9Hz),6.89(1H,s),7.10−7.25
(2H,m),7.99(1H,s),7.99(1
H,br),8.11(1H,s)。Anal.Cal
cd for C20H25N5:C,71.61;H,
7.51;N,20.88。Found:C,71.9
1;H,7.59;N,20.68。
【0016】副生成物として(5R,8R,10R)−
6−プロピル−8−(1,2,4−トリアゾール−4−
イルメチル)エルゴリンの無色針状晶、mp235−2
45℃(d)、0.5gを得。 NMR(CDCl3)δ:0.89(3H,t,J=
7.2Hz),1.18(1H,q,J=12.2H
z),1.48(2H,m),2.12−3.03[9
H,m,2.19(1H,t,J=10.9Hz)],
3.36(1H,dd,J=14.5,4.0Hz),
3.98(1H,dd,J=14.1,7.9Hz),
4.03(1H,dd,J=14.1,6.6Hz),
6.84(1H,d,J=6.6Hz),7.11−
7.24(2H,m),7.98(1H,br),8.
22(2H,s)。
6−プロピル−8−(1,2,4−トリアゾール−4−
イルメチル)エルゴリンの無色針状晶、mp235−2
45℃(d)、0.5gを得。 NMR(CDCl3)δ:0.89(3H,t,J=
7.2Hz),1.18(1H,q,J=12.2H
z),1.48(2H,m),2.12−3.03[9
H,m,2.19(1H,t,J=10.9Hz)],
3.36(1H,dd,J=14.5,4.0Hz),
3.98(1H,dd,J=14.1,7.9Hz),
4.03(1H,dd,J=14.1,6.6Hz),
6.84(1H,d,J=6.6Hz),7.11−
7.24(2H,m),7.98(1H,br),8.
22(2H,s)。
【0017】(5R,8R,10R)−6−プロピル−
8−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)エ
ルゴリンフマル酸塩(メタノール)、無色プリズム晶、
mp210−220℃(d)。 Anal.Calcd for C20H25N5・C4H4
O4:C,63.84;H,6.47;N,15.5
1。Found:C,64.01;H,6.45;N,
15.44。
8−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)エ
ルゴリンフマル酸塩(メタノール)、無色プリズム晶、
mp210−220℃(d)。 Anal.Calcd for C20H25N5・C4H4
O4:C,63.84;H,6.47;N,15.5
1。Found:C,64.01;H,6.45;N,
15.44。
【0018】
【発明の効果】本発明化合物(I)は、実施例の如く容
易にしかも安価に製造することができる。本発明化合物
(I)は、極めて優れたドーパミン様作用を有してい
る。これは例えば、6−ヒドロキシドーパミンによる一
側黒質線条体破壊ラットに対する回転作用により容易に
確認する事ができる。すなわち、体重200−280g
のウィスター系雄性ラットをペントバルビタールナトリ
ウム(22.2mg/kg,ip)および抱水クロラー
ル(106.3mg/kg,ip)麻酔し、脳定位固定
装置に頭部を固定。Konig−Klippelの脳地
図に従い、bregmaより後方に4.4mm、右に
1.1mmの位置にドリルで頭蓋骨に穴を開け、7.4
mmの深さにカニューレを刺入。カニューレより6−ヒ
ドロキシドーパミン溶液(6−ヒドロキシドーパミン臭
化水素酸塩14.782mgをアスコルビン酸0.2%
含有0.9%生理食塩水5mlに溶解、6−ヒドロキシ
ドーパミンとして2μg/μlの濃度の溶液5μl。)
を7分間で注入し、アクリノール消毒し、縫合、大腿部
筋肉内にペニシリン(5000U/ml,0.3ml)
を注射。手術14日後にアポモルヒネ(0.25mg/
kg)を皮下投与し、6−ヒドロキシドーパミン注入側
と反対側に回転するラットを選択し、検体を皮下投与し
て、回転行動を観察した。実施例2の化合物はブロモク
リプチンメシレートの300倍以上の活性を示した。パ
ーゴライドメシレート(特開昭54−115400に記
載の化合物。)は極めて強力なドーパミン作動薬である
[例えば、IRCS Med.Sci.,6,427
(1978);Drugs Fut.,4,231(1
981)等を参照。]。実施例2の化合物の活性はこの
パーゴライドメシレートをも大きく上回り、約10倍で
あった。
易にしかも安価に製造することができる。本発明化合物
(I)は、極めて優れたドーパミン様作用を有してい
る。これは例えば、6−ヒドロキシドーパミンによる一
側黒質線条体破壊ラットに対する回転作用により容易に
確認する事ができる。すなわち、体重200−280g
のウィスター系雄性ラットをペントバルビタールナトリ
ウム(22.2mg/kg,ip)および抱水クロラー
ル(106.3mg/kg,ip)麻酔し、脳定位固定
装置に頭部を固定。Konig−Klippelの脳地
図に従い、bregmaより後方に4.4mm、右に
1.1mmの位置にドリルで頭蓋骨に穴を開け、7.4
mmの深さにカニューレを刺入。カニューレより6−ヒ
ドロキシドーパミン溶液(6−ヒドロキシドーパミン臭
化水素酸塩14.782mgをアスコルビン酸0.2%
含有0.9%生理食塩水5mlに溶解、6−ヒドロキシ
ドーパミンとして2μg/μlの濃度の溶液5μl。)
を7分間で注入し、アクリノール消毒し、縫合、大腿部
筋肉内にペニシリン(5000U/ml,0.3ml)
を注射。手術14日後にアポモルヒネ(0.25mg/
kg)を皮下投与し、6−ヒドロキシドーパミン注入側
と反対側に回転するラットを選択し、検体を皮下投与し
て、回転行動を観察した。実施例2の化合物はブロモク
リプチンメシレートの300倍以上の活性を示した。パ
ーゴライドメシレート(特開昭54−115400に記
載の化合物。)は極めて強力なドーパミン作動薬である
[例えば、IRCS Med.Sci.,6,427
(1978);Drugs Fut.,4,231(1
981)等を参照。]。実施例2の化合物の活性はこの
パーゴライドメシレートをも大きく上回り、約10倍で
あった。
【0019】本発明化合物(I)は極めて強力なドーパ
ミン様作用を有している。ドーパミン作動薬の副作用で
ある嘔吐活性は検体をビーグル犬に投与する事によって
確認する事ができる。実施例2の化合物の嘔吐活性はブ
ロモクリプチンメシレートの約10倍であり、パーゴラ
イドメシレートとほぼ同等であった。従って本発明化合
物(I)は前記ドーパミン様活性と嘔吐作用の相対比較
からブロモクリプチン、パーゴライドに比し、安全域が
極めて広く、優れたドーパミン作動薬である。本発明化
合物(I)は極めて優れた強力なドーパミン様作用を有
しており、パーキンソン氏病、高プロラクチン血症、脳
機能不全症等のドーパミン作動薬に応ずる疾病を治療す
る医薬品として極めて有用である。
ミン様作用を有している。ドーパミン作動薬の副作用で
ある嘔吐活性は検体をビーグル犬に投与する事によって
確認する事ができる。実施例2の化合物の嘔吐活性はブ
ロモクリプチンメシレートの約10倍であり、パーゴラ
イドメシレートとほぼ同等であった。従って本発明化合
物(I)は前記ドーパミン様活性と嘔吐作用の相対比較
からブロモクリプチン、パーゴライドに比し、安全域が
極めて広く、優れたドーパミン作動薬である。本発明化
合物(I)は極めて優れた強力なドーパミン様作用を有
しており、パーキンソン氏病、高プロラクチン血症、脳
機能不全症等のドーパミン作動薬に応ずる疾病を治療す
る医薬品として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長坂 光昭 愛知県刈谷市東刈谷町2丁目15番地 (72)発明者 市原 賢二 岐阜県多治見市長瀬町24番地46 (72)発明者 亀井 浩行 愛知県津島市南本町5丁目54番地6
Claims (3)
- 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を示す。)で
表わされるエルゴリン誘導体およびその酸付加塩。 - 【請求項2】 一般式 【化2】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を、Xは塩
素、臭素、ヨウ素原子、あるいはメタンスルホニルオキ
シ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンスル
ホニルオキシ基などの脱離基としての酸残基を示す。)
で表されるエルゴリン誘導体に、1,2,4−トリアゾ
ールを反応させることを特徴とする式 【化3】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を示す。)で
表されるエルゴリン誘導体およびその酸付加塩の製造
法。 - 【請求項3】 式 【化4】 (式中、Rはエチル基あるいはプロピル基を示す。)で
表されるエルゴリン誘導体またはその酸付加塩を含有す
ることを特徴とするドーパミン作動薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5277488A JPH07109277A (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | エルゴリン誘導体およびその酸付加塩 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5277488A JPH07109277A (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | エルゴリン誘導体およびその酸付加塩 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07109277A true JPH07109277A (ja) | 1995-04-25 |
Family
ID=17584299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5277488A Pending JPH07109277A (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | エルゴリン誘導体およびその酸付加塩 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07109277A (ja) |
-
1993
- 1993-10-07 JP JP5277488A patent/JPH07109277A/ja active Pending
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Legal Events
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