JPH07107487A - 動画像符号化装置の動き探索方法 - Google Patents

動画像符号化装置の動き探索方法

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JPH07107487A
JPH07107487A JP25039193A JP25039193A JPH07107487A JP H07107487 A JPH07107487 A JP H07107487A JP 25039193 A JP25039193 A JP 25039193A JP 25039193 A JP25039193 A JP 25039193A JP H07107487 A JPH07107487 A JP H07107487A
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JP25039193A
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Takashi Endo
隆史 遠藤
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】少ない処理で実行可能な効率的な動き探索方法
を提供する。 【構成】六角形の頂点の動きベクトルで動き補償を行う
動画像符号化装置において、近隣頂点3、5の動きベク
トルと頂点1の動きベクトルとの差ベクトルを求め、そ
の第1のノルムを第1の閾値と比較し、第1のノルムが
2つとも第1の閾値以下のとき頂点1とその隣接頂点
2、6が作る平行四辺形で動き補償を行い、前記条件が
成立しないとき頂点1の動きベクトルの第2のノルムを
第2の閾値と比較し、第2のノルムが第2の閾値以下の
とき六角形の中心7の動きベクトルを内挿し、頂点1の
周りの三角形で動き補償を行い、前記第2の条件が成立
しないとき六角形で動き補償を行い、頂点1を含む3つ
の六角形の評価値の累積値をもとに頂点1の動きベクト
ルを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動き補償を実行してフレ
ーム間の相関を除去する動画像の符号化装置の動き探索
方法に関し、特に非常に低い伝送レートの回線において
使用して好適な画像符号化装置の動き探索方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来三角形パッチを用いた動き補償方法
が知られている(例えば画像符号化シンポジウム(PC
SJ)資料、1992年、129頁、『動画像の16k
b/s符号化』を参照)。これは、画像を三角形のパッ
チで覆いこの三角形の頂点において動きベクトルを求め
ることにより、三角形内の画素位置の変換をアフィン変
換で行うものである。非常に伝送レートが低い回線、例
えば9.6kbpsのアナログ電話回線等においてTV
電話を実現しようとすると、一画面あたりの画素数が少
なくなり、それにともなってこのような各画素ごとに動
きベクトルを内挿する動き補償方法が有効に用いられる
ようになる。
【0003】しかし三角形パッチ方式は多くの頂点を必
要とする割に動き補償による動き予測誤差の減少の効率
が悪いため、本発明者は六角形パッチによる動き補償回
路を提案した(特願平5−156483)。これは一画
面中に配置する頂点の数を大幅に減らしながら優れた動
き補償性能を示すため、少ない動きベクトルを符号化す
るだけで効率的な動き補償を実現できるものである。す
なわち画面を六角形のパッチで覆い、六角形の頂点にお
ける動きベクトルを求め、六角形内に含まれる各画素の
動きベクトルを6つの動きベクトルの予め求めておいた
合成割合による合成として求めるのである。このとき動
き探索方法としては、図12に示すように探索する頂点
を共有する3つの六角形について動き補償を実行し、こ
の領域における動き予測誤差が少なくなるように1つの
頂点の動きを探索するという方法を用いていた。これは
1つの頂点を移動させるとそれを共有している六角形が
三つあり、この3つの六角形に影響が及ぶためである。
こうして各画素に対する動きベクトルが内挿により求め
られるため、動き予測画像を作成するためには、実数値
座標を持つ点の画素値をその周りにある整数値座標を持
つ4つの画素値から内挿により求める必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の動き補償方法に
おいては6次元ベクトルの内積を2回求めることにより
六つの頂点の動きベクトルを所定の割合で合成して、六
角形内の各画素に対する動きベクトルを求めていた。ま
た動き予測画像を生成するためには、合成された動きベ
クトルで指定される実数値で得られる点の画素値を補間
によって求めるため、その周りの整数値座標を持つ4点
の画素を参照して内挿を行っていた。このため演算量が
多く、高速で高価な処理装置を必要とするという問題が
あった。
【0005】このように一画素あたりの動き補償処理が
重いのに加えて、従来の動き探索方法においては、1つ
の頂点を共有する3つの六角形について試みに動き補償
を実行して動き予測誤差を測定していた。このため1つ
の動きベクトルの探索のために広大な領域の動き補償を
実行する必要があり、動き探索に要する処理が多いとい
う問題があった。またこの場合、合成割合は1つの頂点
に対して対角の側にある広い領域で0.1程度の値しか
持たないにも関わらず、各画素において6個の頂点の動
きベクトルを合成していたが、このような計算は演算量
を増加させる割には、動き補償性能の向上にはあまり寄
与しないものであった。
【0006】またこの方法においては1つの頂点が影響
力をもち得る範囲を越えて広大な領域の補償結果に基づ
いて動きベクトルの妥当性を判定しなければならないた
め、探索における推定誤差の増大と収束速度の低下をも
たらしていた。つまり、1つの頂点の動きベクトルの最
適化の度合いは、その周りの3つの六角形に所属する計
12個の動きベクトルの選定の状態に依存してしまう。
つまり注目している頂点の動きベクトルの妥当性を評価
しているのに、実は他の頂点の動きベクトルの影響を大
きく受けてしまい評価が正確に行えないという問題があ
る。このため、すべての頂点について一通り動き探索を
実行した後、2回あるいは3回と繰り返して動き探索を
実行して、最適な動きベクトルを探索する必要があっ
た。これは動き補償において1つの頂点が影響を与え得
る範囲と、動き探索において評価する範囲とが大きくず
れていることが原因であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明は次のような手段を採用した。すなわち本発
明は画像を覆うように配置した複数の六角形の頂点にお
ける動きベクトルを探索し動き補償を実行してフレーム
間相関を除去する動画像符号化装置において、動きベク
トルを探索する頂点1の探索中の動きベクトルのノルム
と、所定の閾値とを比較判定する処理と、前記ノルムが
所定の閾値以下であるという条件が成立するとき、前記
探索する頂点1を含む六角形の6つの頂点の動きベクト
ルを所定の合成割合で合成して前記六角形の中心7の動
きベクトルを求める処理と、前記探索する頂点1とその
第1の隣接頂点2と前記中心7が構成する三角形と、前
記探索する頂点1とその第2の隣接頂点6と前記中心7
が構成する三角形とのそれぞれの中で、三角形の3つの
頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して各画素
の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測誤
差を評価する処理と、前記条件が成立しないとき、前記
六角形の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で
合成して前記六角形内の各画素の動きベクトルを求めて
動き補償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、前
記探索する頂点1を含む3つの六角形10、11、12
の評価値の累積値をもとに前記頂点1の動きベクトルを
選択する処理とからなる動画像符号化装置の動き探索方
法である。
【0008】また本発明の第2は画像を覆うように配置
した複数の六角形の頂点における動きベクトルを探索し
動き補償を実行してフレーム間相関を除去する動画像符
号化装置において、動きベクトルを探索する頂点1を含
む六角形において前記探索する頂点1から2つ目にあた
る近隣頂点3及び5の動きベクトルと、前記探索する頂
点1の動きベクトルとの差ベクトルをそれぞれ求め、そ
の差ベクトルの第1のノルムを第1の所定の閾値とそれ
ぞれ比較判定する処理と、前記第1のノルムが2つとも
第1の所定の閾値以下であるという第1の条件が成立す
るとき、前記探索する頂点1と、その隣接頂点2及び6
が作る平行四辺形において、3つの各頂点の動きベクト
ルを所定の合成割合で合成して各画素の動きベクトルを
求めて動き補償を実行し、動き予測誤差を評価する処理
と、前記第1の条件が成立しないとき、前記探索する頂
点1の動きベクトルの第2のノルムを第2の所定の閾値
と比較判定する処理と、前記第2のノルムが第2の所定
の閾値以下であるという条件が成立するとき、前記六角
形の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成
して前記六角形の中心7の動きベクトルを求める処理
と、前記探索する頂点1と前記隣接頂点2と前記中心7
が構成する三角形と、前記探索する頂点1と前記隣接頂
点6と前記中心7が構成する三角形とのそれぞれの中
で、三角形の3つの頂点の動きベクトルを所定の合成割
合で合成して各画素の動きベクトルを求めて動き補償を
実行し、動き予測誤差を評価する処理と、前記第2の条
件が成立しないとき、前記六角形の6つの頂点の動きベ
クトルを所定の合成割合で合成して前記六角形内の各画
素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測
誤差を評価する処理と、前記探索する頂点1を含む3つ
の六角形10、11、12の評価値の累積値をもとに前
記頂点1の動きベクトルを選択する処理とからなる動画
像符号化装置の動き探索方法である。
【0009】さらに本発明の第3は画像を覆うように配
置した複数の六角形の頂点における動きベクトルを探索
し動き補償を実行してフレーム間相関を除去する動画像
符号化装置において、各六角形の頂点及び中心における
動きベクトルを零に初期化する処理と、動きベクトルを
探索する頂点1について探索のための変位ベクトルを設
定し、これを前記頂点1の動きベクトルの記憶値に加算
して探索用の動きベクトルを求める処理と、前記探索す
る頂点1の探索中の動きベクトルのノルムを所定の閾値
と比較判定する処理と、前記ノルムが所定の閾値以下で
あるという条件が成立するとき、前記探索する頂点1を
含む前記六角形の中心7の動きベクトルの記憶値に前記
探索のための変位ベクトルに所定の合成割合を乗じたベ
クトルを加算して前記中心7の探索用の動きベクトルを
求める処理と、前記探索する頂点1とその第1の隣接頂
点2と前記中心7が構成する三角形と、前記探索する頂
点1とその第2の隣接頂点6と前記中心7が構成する三
角形とのそれぞれの中で、三角形の3つの頂点の探索中
の動きベクトルを所定の合成割合で合成して各画素の動
きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測誤差を
評価する処理と、前記条件が成立しないとき、前記六角
形の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成
して前記六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動き
補償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、前記探
索する頂点1を含む3つの六角形10、11、12の評
価値の累積値をもとに前記頂点1の変位ベクトルを選択
する処理と、前記選択に応じて前記探索する頂点1の動
きベクトルを更新する処理と、前記3つの六角形10、
11、12の各中心7、7’、7”について、その動き
ベクトルの記憶値に、前記選択した変位ベクトルに所定
の合成割合を乗じたベクトルを加算することにより更新
する処理とからなる動画像符号化装置の動き探索方法で
ある。
【0010】また本発明の第4は画像を覆うように配置
した複数の六角形の頂点における動きベクトルを探索し
動き補償を実行してフレーム間相関を除去する動画像符
号化装置において、各六角形の頂点及び中心における動
きベクトルを零に初期化する処理と、動きベクトルを探
索する頂点1について探索のための変位ベクトルを設定
し、これを前記頂点1の動きベクトルの記憶値に加算し
て探索用の動きベクトルを求める処理と、前記探索する
頂点1を含む六角形において前記探索する頂点1から2
つ目にあたる近隣頂点3及び5の動きベクトルと、前記
探索する頂点1の動きベクトルとの差ベクトルをそれぞ
れ求め、その差ベクトルの第1のノルムを第1の所定の
閾値と比較判定する処理と、前記第1のノルムが2つと
も第1の所定の閾値以下であるという第1の条件が成立
するとき、前記探索する頂点1と、その隣接頂点2及び
6が作る平行四辺形において、3つの各頂点の動きベク
トルを所定の合成割合で合成して各画素の動きベクトル
を求めて動き補償を実行し、動き予測誤差を評価する処
理と、前記第1の条件が成立しないとき、前記探索する
頂点1の動きベクトルの第2のノルムを第2の所定の閾
値と比較判定する処理と、前記第2のノルムが第2の所
定の閾値以下であるという第2の条件が成立するとき、
前記六角形の中心7の動きベクトルの記憶値に前記探索
のための変位ベクトルに所定の合成割合を乗じたベクト
ルを加算して前記中心7の探索用の動きベクトルを求め
る処理と、前記探索する頂点1と前記隣接頂点2と前記
中心7が構成する三角形と、前記探索する頂点1と前記
隣接頂点6と前記中心7が構成する三角形とのそれぞれ
の中で、三角形の3つの頂点の動きベクトルを所定の合
成割合で合成して各画素の動きベクトルを求めて動き補
償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、前記第2
の条件が成立しないとき、前記六角形の6つの頂点の動
きベクトルを所定の合成割合で合成して前記六角形内の
各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き
予測誤差を評価する処理と、前記探索する頂点1を含む
3つの六角形10、11、12の評価値の累積値をもと
に前記頂点1の変位ベクトルを選択する処理と、前記選
択に応じて前記探索する頂点1の動きベクトルを更新す
る処理と、前記3つの六角形10、11、12の各中心
7、7’、7”について、その動きベクトルの記憶値
に、前記選択した変位ベクトルに所定の合成割合を乗じ
たベクトルを加算することにより更新する処理とからな
る動画像符号化装置の動き探索方法である。
【0011】なお本発明でいうところの比較判定は、
「以下」の条件を「より小さい」に変え、「より大き
い」の条件を「以上」に置き換えても実質的に同じであ
る。要するに等号が成立する場合にはどちらかの処理を
実行すればよく、どちらを実行するかは本発明の本質に
全く影響しない。画面中に配置する動きベクトルを抽出
する点は、画像のどの部分も平等に扱うとすると、ある
パターンに従って均等にそして必要最小限の点を配置す
る必要がある。このパターンは四角形や三角形など種々
の形状と大きさのものを用いることができるが、本発明
では六角形であることを特徴としている。
【0012】次に動きベクトルを説明する。順序の前と
後の連続した2枚の画像間では、時間間隔が十分短けれ
ば大きな変化が生じないために、画像中の物体において
対応する点が存在する。つまり物体上のその点は1フレ
ーム進行する間に、対応点に向かうベクトル分だけ移動
したことになる。こうした、対応点は画面中に何かの物
体が写っているならば随所で定めることができる。但し
画面に急激な変化が生じたり、物体の重なりのために生
成消滅が生じたときには対応点が無くなることがある。
動きベクトルとは画面中に任意に設定したある点におい
て求められる、こうした動きを表すベクトルのことであ
る。但し場合によっては対応点が存在しないことがあ
り、また実際の動きを少数の画素と少ない処理で求める
ことは困難であるため、実際には二つの画像間で相関が
高くなるような適当なベクトルとして求めたものを動き
ベクトルと呼ぶ。動画像の動き補償符号化においては二
つの画像間の相関をなるべく高くして、波形符号化で伝
送する符号量を減らすことを目的として動き補償を行う
ため、動きベクトルが実際の動きに合致しなくても十分
に目的を達成できるのである。
【0013】動き補償とはこのような動きベクトルを用
いて、ベクトルの始点における順序の前の画像の画素値
を、ベクトルの終点における画素値とすることにより動
き予測画像を生成し、符号化しようとする順序の後の画
像との相関を増加させることである。符号化は動きベク
トルとこの相関を除去した残りについて行えばよいた
め、適切な動きベクトルを伝送すれば符号化効率が向上
するのである。
【0014】このような動きベクトルは動き探索により
求める必要がある。動き探索においては動きベクトルを
伝送する各頂点ごとに試行錯誤によりいくつかの動きベ
クトルを設定し、動き予測誤差が小さくなるかどうかを
評価し、最適な動きベクトルを選択するという処理を行
う。合成割合とは内挿する複数の頂点と内挿される画素
との相対関係により決まる値であり、その画素において
各頂点の動きベクトルがどのくらいの影響を与えるかを
表すものである。動き補償を実行する際には、この合成
割合により複数の頂点の動きベクトルを一次結合して求
めたベクトルをその画素の動きベクトルとする。
【0015】
【作用】本発明の動き探索方法によれば、探索する頂点
1の動きベクトルのノルムと所定の閾値とを比較判定す
る。そして前記ノルムが所定の閾値以下であるという条
件が成立するとき、前記探索する頂点1を含む六角形の
6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して
前記六角形の中心7の動きベクトルを求める。この合成
割合は六角形の形状によって決まる値であり中心におけ
る動きベクトルを予測するものである。六角形の形状が
正六角形の場合にはこれは6つの動きベクトルの平均を
求めることと同じになる。次に前記探索する頂点1とそ
の第1の隣接頂点2と前記中心7が構成する三角形と、
前記探索する頂点1とその第2の隣接頂点6と前記中心
7が構成する三角形とのそれぞれの中で、三角形の3つ
の頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して各画
素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測
誤差を評価する。この合成割合は、画像を三角形ごとに
動き補償した時になるべく歪が少なくなるように予め求
めておいた値であり、これにより各画素の動きベクトル
を内挿により求めることができるものである。一方、前
記条件が成立しないとき、前記六角形の6つの頂点の動
きベクトルを所定の合成割合で合成して前記六角形内の
各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き
予測誤差を評価する。この合成割合は、画像を六角形ご
とに動き補償した時になるべく歪が少なくなるように予
め求めておいた値であり、これにより各画素の動きベク
トルを内挿により求めることができるものである。
【0016】次にどちらの場合でも前記探索する頂点1
を含む3つの六角形10、11、12の評価値の累積値
をもとに前記頂点1の動きベクトルを選択する。また本
発明の第2の動き探索方法によると、動きベクトルを探
索する頂点1を含む六角形において前記探索する頂点1
から2つ目にあたる近隣頂点3及び5の動きベクトル
と、前記探索する頂点1の動きベクトルとの差ベクトル
をそれぞれ求め、その差ベクトルの第1のノルムを第1
の所定の閾値とそれぞれ比較判定する。
【0017】前記第1のノルムが2つとも第1の所定の
閾値以下であるという第1の条件が成立するとき、前記
探索する頂点1と、その隣接頂点2及び6が作る平行四
辺形において、3つの各頂点の動きベクトルを所定の合
成割合で合成して各画素の動きベクトルを求めて動き補
償を実行し、動き予測誤差を評価する。この合成割合
は、画像を平行四辺形を3つの動きベクトルで内挿して
動き補償した時になるべく歪が少なくなるように予め求
めておいた値であり、これにより各画素の動きベクトル
を内挿により求めることができるものである。
【0018】前記第1の条件が成立しないとき、前記探
索する頂点1の動きベクトルの第2のノルムを第2の所
定の閾値と比較判定する。前記第2のノルムが第2の所
定の閾値以下であるという条件が成立するとき、前記六
角形の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合
成して前記六角形の中心7の動きベクトルを求める。こ
の合成割合は六角形の形状によって決まる値であり中心
における動きベクトルを予測するものである。六角形の
形状が正六角形の場合にはこれは6つの動きベクトルの
平均を求めることと同じになる。次に前記探索する頂点
1と前記隣接頂点2と前記中心7が構成する三角形と、
前記探索する頂点1と前記隣接頂点6と前記中心7が構
成する三角形とのそれぞれの中で、三角形の3つの頂点
の動きベクトルを所定の合成割合で合成して各画素の動
きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測誤差を
評価する。この合成割合は、画像を三角形ごとに動き補
償した時になるべく歪が少なくなるように予め求めてお
いた値であり、これにより各画素の動きベクトルを内挿
により求めることができるものである。一方、前記第2
の条件が成立しないとき、前記六角形の6つの頂点の動
きベクトルを所定の合成割合で合成して前記六角形内の
各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き
予測誤差を評価する。この合成割合は、画像を六角形ご
とに動き補償した時になるべく歪が少なくなるように予
め求めておいた値であり、これにより各画素の動きベク
トルを内挿により求めることができるものである。次に
いずれの場合でも前記探索する頂点1を含む3つの六角
形10、11、12の評価値の累積値をもとに前記頂点
1の動きベクトルを選択する。
【0019】また本発明の第3の動き探索方法による
と、各六角形の頂点及び中心における動きベクトルを零
に初期化する。次に動きベクトルを探索する頂点1につ
いて探索のための変位ベクトルを設定し、これを前記頂
点1の動きベクトルの記憶値に加算して探索用の動きベ
クトルを求める。次に前記探索する頂点1の探索中の動
きベクトルのノルムを所定の閾値と比較判定する。
【0020】前記ノルムが所定の閾値以下であるという
条件が成立するとき、前記探索する頂点1を含む前記六
角形の中心7の動きベクトルの記憶値に前記探索のため
の変位ベクトルに所定の合成割合を乗じたベクトルを加
算して前記中心7の探索用の動きベクトルを求める。こ
の合成割合は六角形の形状によって決まる値であり中心
における動きベクトルを予測するものである。六角形の
形状が正六角形の場合にはこれは6つの動きベクトルの
平均を求めることと同じになる。次に前記探索する頂点
1とその第1の隣接頂点2と前記中心7が構成する三角
形と、前記探索する頂点1とその第2の隣接頂点6と前
記中心7が構成する三角形とのそれぞれの中で、三角形
の3つの頂点の探索中の動きベクトルを所定の合成割合
で合成して各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実
行し、動き予測誤差を評価する。この合成割合は、画像
を三角形ごとに動き補償した時になるべく歪が少なくな
るように予め求めておいた値であり、これにより各画素
の動きベクトルを内挿により求めることができるもので
ある。
【0021】一方、前記条件が成立しないとき、前記六
角形の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合
成して前記六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動
き補償を実行し、動き予測誤差を評価する。この合成割
合は、画像を六角形ごとに動き補償した時になるべく歪
が少なくなるように予め求めておいた値であり、これに
より各画素の動きベクトルを内挿により求めることがで
きるものである。
【0022】次にどちらの場合でも前記探索する頂点1
を含む3つの六角形10、11、12の評価値の累積値
をもとに前記頂点1の変位ベクトルを選択する。次に前
記選択に応じて前記探索する頂点1の動きベクトルを更
新し、かつ前記3つの六角形10、11、12の各中心
7、7’、7”について、その動きベクトルの記憶値
に、前記選択した変位ベクトルに所定の合成割合を乗じ
たベクトルを加算することにより更新する。
【0023】また本発明の第4の動き探索方法による
と、各六角形の頂点及び中心における動きベクトルを零
に初期化する。次に動きベクトルを探索する頂点1につ
いて探索のための変位ベクトルを設定し、これを前記頂
点1の動きベクトルの記憶値に加算して探索用の動きベ
クトルを求める。次に前記探索する頂点1を含む六角形
において前記探索する頂点1から2つ目にあたる近隣頂
点3及び5の動きベクトルと、前記探索する頂点1の動
きベクトルとの差ベクトルをそれぞれ求め、その差ベク
トルの第1のノルムを第1の所定の閾値と比較判定す
る。
【0024】前記第1のノルムが2つとも第1の所定の
閾値以下であるという第1の条件が成立するとき、前記
探索する頂点1と、その隣接頂点2及び6が作る平行四
辺形において、3つの各頂点の動きベクトルを所定の合
成割合で合成して各画素の動きベクトルを求めて動き補
償を実行し、動き予測誤差を評価する。この合成割合
は、画像を平行四辺形を3つの動きベクトルで内挿して
動き補償した時になるべく歪が少なくなるように予め求
めておいた値であり、これにより各画素の動きベクトル
を内挿により求めることができるものである。
【0025】一方、前記第1の条件が成立しないとき、
前記探索する頂点1の動きベクトルの第2のノルムを第
2の所定の閾値と比較判定する。前記第2のノルムが第
2の所定の閾値以下であるという第2の条件が成立する
とき、前記六角形の中心7の動きベクトルの記憶値に前
記探索のための変位ベクトルに所定の合成割合を乗じた
ベクトルを加算して前記中心7の探索用の動きベクトル
を求める。この合成割合は六角形の形状によって決まる
値であり中心における動きベクトルを予測するものであ
る。六角形の形状が正六角形の場合にはこれは6つの動
きベクトルの平均を求めることと同じになる。次に前記
探索する頂点1と前記隣接頂点2と前記中心7が構成す
る三角形と、前記探索する頂点1と前記隣接頂点6と前
記中心7が構成する三角形とのそれぞれの中で、三角形
の3つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成し
て各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動
き予測誤差を評価する。この合成割合は、画像を三角形
ごとに動き補償した時になるべく歪が少なくなるように
予め求めておいた値であり、これにより各画素の動きベ
クトルを内挿により求めることができるものである。一
方、前記第2の条件が成立しないとき、前記六角形の6
つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して前
記六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動き補償を
実行し、動き予測誤差を評価する。この合成割合は、画
像を六角形ごとに動き補償した時になるべく歪が少なく
なるように予め求めておいた値であり、これにより各画
素の動きベクトルを内挿により求めることができるもの
である。
【0026】次にいずれの場合でも前記探索する頂点1
を含む3つの六角形10、11、12の評価値の累積値
をもとに前記頂点1の変位ベクトルを選択する。次に前
記選択に応じて前記探索する頂点1の動きベクトルを更
新し、かつ前記3つの六角形10、11、12の各中心
7、7’、7”について、その動きベクトルの記憶値
に、前記選択した変位ベクトルに所定の合成割合を乗じ
たベクトルを加算することにより更新する。
【0027】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明による動き探索方法の実施例を示すフ
ローチャートである。そして図2は処理の詳細を示すフ
ローチャートである。また図3はこの実施例におけるブ
ロック図である。符号化すべき画像は画像記憶部20に
記憶され、すでに符号化済みの画像は前の画像の記憶部
21に記憶されている。画像を覆うように配置した複数
の六角形の頂点の位置における動きベクトルは、動きベ
クトル記憶部22に記憶する。この動きベクトルは処理
の開始時に(0,0)に初期化される。頂点は順に選択
され、各頂点について動き補償の効率の良い動きベクト
ルを探索する。いま頂点1が選択されたとし、まず評価
結果の記憶部44を零に初期化する。次にその頂点に対
する動きベクトルの記憶値が読み出され動きベクトル保
存部23にコピーされる。探索はスリーステップ探索ア
ルゴリズムを用い、探索幅を4、2、1とし、探索用の
変位ベクトルをスリーステップ探索部28が生成する。
動きベクトル保存部23に記憶された記憶値に生成した
変位ベクトルを加算部24において加算して現在探索中
の動きベクトルを生成する。比較判定部31では頂点1
の現在探索中の動きベクトル(u1,v1)のノルムL
を求める。ノルムはユークリッドノルムを用いる。
【0028】
【数1】
【0029】ただし比較においては平方根を開く必要は
ないためL2 を求めればよい。つまりノルムL2 と所定
の閾値Lc2 とを比較する。頂点1のベクトルが中心の
動きベクトルに与える影響は1/6であるから、中心に
おいて長さが1のベクトルのずれが起こらないようにす
るには、この閾値Lcを6にしておけばよい。しかし実
際はこの閾値Lcは実験により好適な値を求めるのがよ
い。
【0030】図4は頂点1を含む3つの六角形10、1
1、12の配置を示しており、また3つの六角形の1つ
について頂点1に対して頂点及び中心の位置関係を示し
ている。もしノルムLが所定の閾値Lc以下であると
き、頂点1の動きベクトルの影響する範囲は頂点1の周
りの狭い領域に限定される。このため3つの六角形1
0、11、12の全ての領域で動き予測誤差を測る必要
はない。つまり各六角形についてその中心7、7’、
7”における動きベクトルを求め、その動きベクトルを
用いて動き補償を狭い領域で実行する。すなわち図4の
中心7の動きベクトルは六角形を構成する6つの頂点1
から6の動きベクトルを動きベクトル記憶部22から参
照し、スイッチ32を介して平均値回路33に入力し、
平均の動きベクトルを求める。スイッチ32は比較判定
部31の判定に従って動き補償方法を切り換えるもので
ある。平均を求めるのは本実施例においては六角形の形
状が正六角形であるため、合成割合が丁度1/6になり
平均を求める操作により合成が可能だからである。正六
角形でない場合はその形状から定まる合成割合を用いて
中心の動きベクトルを合成すればよい。
【0031】次に三角形の動き補償部34に対して実行
に必要な次のパラメータを設定する。すなわち、三角形
の向き、三角形の基準頂点の座標、3つの頂点の動きベ
クトルである。三角形の向きは二通りあるため、そのど
ちらであるかを指定する。三角形の基準点の座標は例え
ば三角形の1つの頂点を指定すればよい。この基準点か
ら順に頂点の動きベクトルを設定する。動きベクトルは
基準頂点から順にV0、V1、V2とする。三角形の動
き補償部34は三角形の中の画素を走査して順に選択す
る。この走査はもれがなくかつ重複することのないよう
に次のような条件を満たすように行う。第1に領域の右
端の境界上の画素は選択しない。第2に領域の下端の境
界上の画素は選択しない。第3に領域の上端の境界上に
ある画素が1つのみの場合は選択しない。これらの条件
を満たすように走査を行う。そしてその画素に応じた合
成割合r0、r1、r2を合成割合記憶部35から読み
だし、3つの動きベクトルを合成する。
【0032】
【数2】
【0033】また各rkの総和は1になることが好まし
い。
【0034】
【数3】
【0035】三角形の動き補償に用いる合成割合rk
は、それによって得られる動き予測画像がなるべく歪の
少ないものになるように定めなければならない。例えば
3つの動きベクトルを三角形内で線形内挿すれば良い。
これは従来例でアフィン変換による動き補償として知ら
れるものである。
【0036】次に具体例によって合成割合の求め方を説
明する。頂点1を基準点とし、その動きベクトルをV0
とする。他の点の座標値は頂点1に相対的な座標で表す
ことにして、頂点2の位置を(x2,y2)、その動き
ベクトルをV1、中心7の位置を(x7,y7)、その
動きベクトルをV2とし、この三角形内の画素の座標を
(x,y)とし、その動きベクトルをVsとする。
【0037】
【数4】
【0038】図5のような配置を考え、ベクトル(x,
y)のt倍が頂点2と頂点7を結ぶ直線上にある条件か
ら数5を得る。
【0039】
【数5】
【0040】パラメータt及びsは(x,y)の関数で
あり、このパラメータを用いて動きベクトルは数6のよ
うに線形内挿して求める。
【0041】
【数6】
【0042】よって合成割合は数7となる。
【0043】
【数7】
【0044】これらは各画素の(x,y)について予め
計算して、合成割合記憶部35に記憶しておく。他の三
角形の場合、例えば頂点1と中心7と頂点6が作る三角
形の場合も同様である。動きベクトルVsがその画素の
動きベクトルであり、その分だけ変位した位置の前の画
像の画素値を画素値の補間部40において内挿補間によ
り求める。なぜなら動き補償した点は実数値の座標を持
つため直接前の画像の記憶部21を参照できないからで
ある。つまり実数値座標を持つ点の周りの整数値座標を
持つ画素の画素値を前の画像の記憶部21から参照し
て、それらの値を適当に内挿補間するのである。この補
間された画素値を動き予測画像の画素値とする。減算部
41において画像記憶部20に記憶された対応する点の
画素値から動き予測画像の画素値を引いて動き予測誤差
画像を得る。この誤差信号の絶対値の和を評価部42に
おいて算出して評価値に累算する。評価値は絶対値和の
かわりに2乗和を求めて平方根を求めてもよい。
【0045】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12の内部の6つの各三角形においてこれを実行す
ると、評価部42には頂点1の周りの六角形1つ分の領
域において動き予測誤差が累積される。定数乗算部43
はこれを一定の画素数あたりに換算するために累積した
画素数の逆数に比例した定数を乗算する。これは比較判
定部31の判定によって所定の定数を切り換えて実行す
る。スリーステップ探索部28はこの評価値を用いて最
適な動きベクトルを探索する。最初の評価の場合及び求
められた評価値が過去の評価結果に比べて小さかった場
合にはスリーステップ探索部28は求められた評価値を
評価結果の記憶部44に記憶し、かつそのときの変位ベ
クトルを記憶する。
【0046】さて比較判定部31において、もしも頂点
1の動きベクトルのノルムL2 が所定の閾値Lc2 より
も大きいと判定した場合には、頂点1の動きの影響が六
角形10、11、12の広い領域に及ぶことになる。こ
のため動き補償は各六角形において6つの頂点の動きベ
クトルを所定の合成割合で合成して六角形内の各画素の
動きベクトルを求めることにより行う。このときスイッ
チ32は六角形の動き補償部36を選択する。六角形の
動き補償部36においては基準点の座標値と、六つの頂
点の動きベクトルが供給される。基準点としては六角形
の1つの頂点を用い、この頂点から順に動きベクトルを
V0、V1、V2、V3、V4、V5とする。六角形内
を走査して画素を順に選択する。この走査の仕方は三角
形の動き補償部29に述べた条件と同じ条件を満たすよ
うに行う。そして選択された画素に応じた合成割合r
0、r1、r2、r3、r4、r5を合成割合記憶部3
7から読みだして合成を行う。
【0047】
【数8】
【0048】合成割合rkは、それによって得られる動
き予測画像がなるべく歪の少ないものになるように定め
なければならない。この条件は例えばrkがポテンシャ
ルとなることとして定式化できる。すなわちrkは数9
に示すラプラス方程式によって表されるポテンシャル場
に従う。
【0049】
【数9】
【0050】このような場の方程式に従うrkを求める
ためには有限要素法を用いることができる。基準頂点を
頂点1としてそれから順に頂点2から頂点6とすれば、
r0は頂点1が及ぼす影響であるから、頂点1のφを1
とし頂点2から頂点6までの六角形の辺上のφを0とす
る。頂点1につながる辺上においては0と1の間を直線
で補間した値を境界条件として与える。このようにして
境界条件を与えて、有限要素法によりポテンシャルを求
めることができる。その他の辺上の有限要素法の節点で
の境界条件は、既知のφ値から有限要素法において使用
したモデルに従って適当な補間により求める。同様に他
の頂点の影響を表す合成割合rkを求めるためには、そ
の頂点k+1のφを1とし、その他の頂点でφが0とな
るように六角形の辺上の境界条件を与えて、有限要素法
により解を求めればよい。このようにして得たrkが数
3と同等の総和=1の方程式を満たす事は十分な精度で
確かめられる。動き補償に用いる合成割合の決定方法に
おいて、総和=1の式を満たすべき理由は次のとおりで
ある。すなわちその領域を構成する代表画素の動きベク
トルが全て同じ値を持ったとき、領域内全ての画素にお
いて合成される動きベクトルも同じ動きベクトルを持つ
ようになるということである。つまり剛体が平行移動し
た場合に、抽出した代表画素の動きをもとに領域の動き
補償を行っても、領域全域が歪むことなく剛体として平
行移動するようにするためである。
【0051】動きベクトルVsがその画素の動きベクト
ルであり、その分だけ変位した位置の前の画像の画素値
を画素値の補間部40において内挿補間により求める。
つまり実数値座標を持つ点の周りの整数値座標を持つ画
素の画素値を前の画像の記憶部21から参照して、それ
らの値を適当に内挿補間するのである。この補間された
画素値を動き予測画像の画素値とする。減算部41にお
いて動き予測画像の画素値から画像記憶部20に記憶さ
れた対応する点の画素値を引いて動き予測誤差画像を得
る。動き探索はこの誤差信号の絶対値の和を求めた評価
値を評価部42において算出して評価値に累算する。
【0052】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12においてこれを実行すると、頂点1の周りの六
角形3つ分の領域において動き予測誤差が累積される。
定数乗算部43はこれを一定の画素数あたりに換算する
ために累積した画素数の逆数に比例した定数を乗算す
る。これは比較判定部31の判定によって所定の定数を
切り換えて実行する。スリーステップ探索部28はこの
評価値を用いて最適な動きベクトルを探索する。最初の
評価の場合及び求められた評価値が過去の評価結果に比
べて小さかった場合にはスリーステップ探索部28は求
められた評価値を評価結果の記憶部44に記憶し、かつ
そのときの変位ベクトルを記憶する。
【0053】このようにしてスリーステップ探索部28
は種々の変位ベクトルについて評価を実行すると、評価
結果の記憶部44には最も低い評価値とその変位ベクト
ルとが記憶される。よってこの変位ベクトルから加算部
24において作成される動きベクトルを頂点1における
動きベクトルとして動きベクトル記憶部22に記憶させ
ることにより頂点1に関する探索を終了する。頂点1の
かわりに別の頂点を選択して同様の処理を繰り返すこと
により画像全体として動き予測誤差が減少していく。画
像全体として探索を終了したならば、動きベクトル記憶
部22に記憶された動きベクトルを符号化して出力す
る。さらに動き予測誤差画像を波形符号化するために、
同様に動き補償により生成し、予測誤差画像の記憶部4
5に記憶させる。これは図示しない波形符号化部により
符号化され出力される。
【0054】図6は本発明の第2の実施例を示すフロー
チャートである。そして処理の詳細は図2に示してあ
る。また図7はこの実施例におけるブロック図である。
符号化すべき画像は画像記憶部20に記憶され、すでに
符号化済みの画像は前の画像の記憶部21に記憶されて
いる。画像を覆うように配置した複数の六角形の頂点の
位置における動きベクトルは、動きベクトル記憶部22
に記憶する。この動きベクトルは処理の開始時に(0,
0)に初期化される。頂点は順に選択され、各頂点につ
いて動き補償の効率の良い動きベクトルを探索する。い
ま頂点1が選択されたとし、まず評価結果の記憶部44
を零に初期化する。次にその頂点に対する動きベクトル
の記憶値が読み出され動きベクトル保存部23にコピー
される。探索はスリーステップ探索アルゴリズムを用
い、探索幅を4、2、1とし、探索用の変位ベクトルを
スリーステップ探索部28が生成する。動きベクトル保
存部23に記憶された記憶値に生成した変位ベクトルを
加算部24において加算して現在探索中の動きベクトル
を生成する。差ベクトルの比較判定部29では頂点1の
現在探索中の動きベクトルと、探索する頂点1から2つ
目にあたる近隣頂点3及び5の動きベクトルとの差ベク
トルをそれぞれ求め、そのノルムをそれぞれ求める。
【0055】本発明において近隣頂点3及び5を用いて
動きベクトルの分布の状態を評価するのは、この六角形
10の中を他の頂点の動き探索において動き補償した場
合にくい違いが生じるかどうかを判定するためである。
くい違いは六角形の中心において最も顕著に表れるか
ら、中心における複数の動き補償方法の結果の動きベク
トルを比較すればよい。平行四辺形で3つの頂点の動き
ベクトルを内挿して動き補償を行う場合は、3つの動き
ベクトルの平均のベクトルが中心の動きベクトルとな
る。そこで六角形10の中を頂点1、3、5の3つの方
向から平行四辺形ごとに動き補償することを考えると、
頂点2及び6の動きベクトルの影響は共通しており、違
いの評価には影響しないことがわかる。
【0056】また動きベクトルは距離に応じた相関が強
いことを考慮すると、頂点1の隣接頂点2及び6の動き
ベクトルは頂点1の動きベクトルと相関が強いため違い
の判定にはあまり有効ではない。頂点1の対向頂点4は
距離が遠いため違いの判定に有効であるが2次元平面の
広がりを考慮すると、頂点1から2つ目にあたる近隣頂
点3及び5を調べるのが最も効率がよい。さらに頂点4
の動きベクトルは頂点3及び5の頂点の動きベクトルと
相関が強いことを考慮すると、判定に利用せずとも充分
である。このため本発明は頂点1に対して近隣頂点3及
び5の動きベクトルとの差ベクトルを求めて違いを評価
するのである。
【0057】頂点1の動きベクトルを(u1,v1)と
し近隣頂点3の動きベクトルを(u3,v3)、近隣頂
点5の動きベクトルを(u5,v5)とするとそれぞれ
のユークリッドノルムは数10のようになる。
【0058】
【数10】
【0059】L13とL15とを第1の所定の閾値Lc1 と
比較する。ただし比較においては平方根を開く必要はな
いため、2乗した値で比較してよい。そして両方とも閾
値以下である場合には、その六角形においては動きベク
トルの変化は緩やかであるため、その性質に応じた簡易
な動き補償方法を選択して実行する。つまり探索する頂
点1とその隣接頂点2及び6が作る平行四辺形において
3つの各頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成し
て各画素の動きベクトルを求めるのである。頂点1の動
きベクトルが中心の動きベクトルに与える影響は後述す
るように1/3であるから、中心において長さが1のベ
クトルの違いが起こらないようにするためには、この閾
値Lc1 は3にすればよい。しかし実際はこの閾値Lc
1 は実験により好適な値を求めるのがよい。
【0060】平行四辺形の動き補償部38には、平行四
辺形の向き、基準頂点の座標、3つの各頂点の動きベク
トルが設定される。そして平行四辺形の中の各画素を順
に走査し、選択した画素に応じた合成割合を合成割合記
憶部39から読みだし、合成を実行する。すなわち三つ
の動きベクトルをV0、V1、V2とし合成割合をr
0、r1、r2として、
【0061】
【数11】
【0062】を求める。
【0063】この合成割合はやはり有限要素法によって
求めることができる。頂点1の影響を表す合成割合をr
0とし、このφ値を1に、隣接頂点2及び6のφ値を0
に、また六角形の中心7のφ値を1/3に設定する。頂
点1とその隣接頂点2及び6の間にある節点の境界条件
は、1と0の間の値を線形補間により設定する。さらに
中心7と隣接頂点2及び6との間の節点の境界条件は1
/3と0の間の値を線形内挿により指定する。この境界
条件の下で有限要素法により合成割合r0を求めること
が出来る。一方隣接頂点2の影響を表す合成割合r1は
次のように求める。つまり頂点2のφ値を1に、頂点
1、6のφ値を0に、中心7のφ値を1/3に設定す
る。この値をもとに他の節点の境界条件を内挿により定
め、ポテンシャルを求めればよい。また、隣接頂点6の
影響を表す合成割合r2の場合は、頂点6のφ値を1
に、頂点1、2のφ値を0に、中心7のφ値を1/3に
設定する。この値をもとに他の節点の境界条件を内挿に
より定め、ポテンシャルを求めればよい。
【0064】この3つの場合の境界条件を足すと、平行
四辺形の辺上の全ての節点でφが1になる。このため求
めた3つのポテンシャルの総和も、領域内の全ての点で
1になる。その他に向きの異なる平行四辺形が二つある
が同様に合成割合を求めておく。画像中の移動物体の大
きさがより大きいものであることがわかっている場合に
は、合成割合が一定になってしまう領域を大きくしても
よくなる。六角形の頂点に配置された代表画素の構造は
そのままでも動き予測画像を生成する仕方を上記のよう
に平行四辺形の中で3点の動きベクトルの内挿で実行す
ると、この領域が大きくなる。このためその分、六角形
の中心付近で合成割合の不連続が生じる可能性がある。
このため移動物体の大きさが代表画素の配置よりも大き
い場合に有効である。動きベクトルVsがその画素の動
きベクトルであり、その分だけ変位した位置の前の画像
の画素値を画素値の補間部40において内挿補間により
求める。なぜなら動き補償した点は実数値の座標を持つ
ため直接前の画像の記憶部21を参照できないからであ
る。つまり実数値座標を持つ点の周りの整数値座標を持
つ画素の画素値を前の画像の記憶部21から参照して、
それらの値を適当に内挿補間するのである。この補間さ
れた画素値を動き予測画像の画素値とする。
【0065】減算部41において画像記憶部20に記憶
された対応する点の画素値から動き予測画像の画素値を
引いて動き予測誤差画像を得る。この誤差信号の絶対値
の和を評価部42において算出して評価値に累算する。
頂点1を共有する3つの六角形10、11、12の内部
の3つの平行四辺形においてこれを実行すると、評価部
42には頂点1の周りの六角形1つ分の領域において動
き予測誤差が累積される。定数乗算部43はこれを一定
の画素数あたりに換算するために累積した画素数の逆数
に比例した定数を乗算する。これは差ベクトルの比較判
定部29と比較判定部31の判定によって所定の定数を
切り換えて実行する。スリーステップ探索部28はこの
評価値を用いて最適な動きベクトルを探索する。最初の
評価の場合及び求められた評価値が過去の評価結果に比
べて小さかった場合にはスリーステップ探索部28は求
められた評価値を評価結果の記憶部44に記憶し、かつ
そのときの変位ベクトルを記憶する。
【0066】さて差ベクトルの比較判定部29において
上記の条件が成立しないと判定された場合はその頂点1
付近で動きベクトルの変化が急であるから、遠方の頂点
3、4、5等の動きベクトルの影響も取り込むことので
きる動き補償を行う。これは実施例1に述べた方法と同
様である。比較判定部31では現在探索中の頂点1の動
きベクトル(u1,v1)のノルムL1 を求める。ノル
ムはユークリッドノルムを用いる。
【0067】
【数12】
【0068】ただし比較においては平方根を開く必要は
ないためL1 2 を求めればよい。つまりノルムL1 2
所定の閾値Lc2 2 とを比較する。この閾値Lc2 は第
1実施例における閾値Lcに相当するものである。
【0069】もしノルムL1 2 が所定の閾値Lc2 2
下である場合は、各六角形について、その中心における
動きベクトルを平均値回路33で求め、その動きベクト
ルを用いて動き補償を狭い領域で実行する。すなわち図
4において中心7の動きベクトルは六角形を構成する6
つの頂点1から6の動きベクトルを動きベクトル記憶部
22から参照し、スイッチ32を介して平均値回路33
に入力し、平均の動きベクトルを求める。スイッチ32
は比較判定部31の判定に従って動き補償方法を切り換
えるものである。平均を求めるのは本実施例においては
六角形の形状が正六角形であるため、合成割合が丁度1
/6になり、平均を求める操作により合成が可能だから
である。正六角形でない場合はその形状から定まる合成
割合を用いて中心の動きベクトルを合成すればよい。
【0070】次に三角形の動き補償部34に対して実行
に必要な次のパラメータを設定する。すなわち三角形の
向き、三角形の基準頂点の座標、3つの頂点の動きベク
トルである。三角形の向きは二通りあるため、そのどち
らであるかを指定する。三角形の基準点の座標は例えば
三角形の1つの頂点を指定すればよい。この基準点から
順に頂点の動きベクトルを設定する。動きベクトルは基
準頂点から順にV0、V1、V2とする。三角形の動き
補償部34は三角形の中の画素を走査して順に選択す
る。この走査はもれがなくかつ重複することのないよう
に実施例1に述べた条件を満たすように行う。そしてそ
の画素に応じた合成割合r0、r1、r2を合成割合記
憶部35から読みだし、3つの動きベクトルを合成す
る。
【0071】
【数13】
【0072】動きベクトルVsがその画素の動きベクト
ルであり、その分だけ変位した位置の前の画像の画素値
を画素値の補間部40において内挿補間により求める。
なぜなら動き補償した点は実数値の座標を持つため直接
前の画像の記憶部21を参照できないからである。つま
り実数値座標を持つ点の周りの整数値座標を持つ画素の
画素値を前の画像の記憶部21から参照して、それらの
値を適当に内挿補間するのである。この補間された画素
値を動き予測画像の画素値とする。減算部41において
画像記憶部20に記憶された対応する点の画素値から動
き予測画像の画素値を引いて動き予測誤差画像を得る。
この誤差信号の絶対値の和を評価部42において算出し
て評価値に累算する。
【0073】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12の内部の6つの各三角形においてこれを実行す
ると、評価部42には頂点1の周りの六角形1つ分の領
域において動き予測誤差が累積される。定数乗算部43
はこれを一定の画素数あたりに換算するために累積した
画素数の逆数に比例した定数を乗算する。これは比較判
定部31の判定によって所定の定数を切り換えて実行す
る。スリーステップ探索部28はこの評価値を用いて最
適な動きベクトルを探索する。最初の評価の場合及び求
められた評価値が過去の評価結果に比べて小さかった場
合にはスリーステップ探索部28は求められた評価値を
評価結果の記憶部44に記憶し、かつそのときの変位ベ
クトルを記憶する。
【0074】さて比較判定部31において、もしも頂点
1の動きベクトルのノルムL1 2 が所定の閾値Lc2 2
よりも大きいと判定した場合には、頂点1の動きの影響
が六角形10、11、12の広い領域に及ぶことにな
る。このため動き補償は各六角形において6つの頂点の
動きベクトルを所定の合成割合で合成して六角形内の各
画素の動きベクトルを求めることにより行う。このとき
スイッチ32は六角形の動き補償部36を選択する。六
角形の動き補償部36においては基準点の座標値と、六
つの頂点の動きベクトルが供給される。基準点としては
六角形の1つの頂点を用い、この頂点から順に動きベク
トルをV0、V1、V2、V3、V4、V5とする。六
角形内を走査して画素を順に選択する。この走査の仕方
は三角形の動き補償部34に述べた条件と同じ条件を満
たすように行う。そして選択された画素に応じた合成割
合r0r1、r2、r3、r4、r5を合成割合記憶部
37から読みだして合成を行う。
【0075】
【数14】
【0076】動きベクトルVsがその画素の動きベクト
ルであり、その分だけ変位した位置の前の画像の画素値
を画素値の補間部40において内挿補間により求める。
つまり実数値座標を持つ点の周りの整数値座標を持つ画
素の画素値を前の画像の記憶部21から参照して、それ
らの値を適当に内挿補間するのである。この補間された
画素値を動き予測画像の画素値とする。減算部41にお
いて動き予測画像の画素値から画像記憶部20に記憶さ
れた対応する点の画素値を引いて動き予測誤差画像を得
る。動き探索はこの誤差信号の絶対値の和を求めた評価
値を評価部42において算出して評価値に累算する。
【0077】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12においてこれを実行すると、頂点1の周りの六
角形3つ分の領域において動き予測誤差が累積される。
定数乗算部43はこれを一定の画素数あたりに換算する
ために累積した画素数の逆数に比例した定数を乗算す
る。これは比較判定部31の判定によって所定の定数を
切り換えて実行する。スリーステップ探索部28はこの
評価値を用いて最適な動きベクトルを探索する。最初の
評価の場合及び求められた評価値が過去の評価結果に比
べて小さかった場合にはスリーステップ探索部28は求
められた評価値を評価結果の記憶部44に記憶し、かつ
そのときの変位ベクトルを記憶する。
【0078】このようにしてスリーステップ探索部28
は種々の変位ベクトルについて評価を実行すると、評価
結果の記憶部44には最も低い評価値とその変位ベクト
ルとが記憶されている。よってこの変位ベクトルから加
算部24において作成される動きベクトルを頂点1にお
ける動きベクトルとして動きベクトル記憶部22に記憶
させることにより頂点1に関する探索を終了する。頂点
1のかわりに別の頂点を選択して同様の処理を繰り返す
ことにより画像全体として動き予測誤差が減少してい
く。画像全体として探索を終了したならば、動きベクト
ル記憶部22に記憶された動きベクトルを符号化して出
力する。さらに動き予測誤差画像を波形符号化するため
に、同様に動き補償により生成し、予測誤差画像の記憶
部45に記憶させる。これは図示しない波形符号化部に
より符号化され出力される。
【0079】図8は本発明の第3の実施例を示すフロー
チャートである。そして処理の詳細はやはり図2に示し
てある。また図9はこの実施例におけるブロック図であ
る。本実施例においては平均値回路を省略して動きベク
トルの更新があったごとに中心の動きベクトルを更新し
て記憶する。これにより平均のベクトルを求める処理が
不要になり処理時間の短縮が可能である。このため六角
形の頂点の配置は正六角形にしておくと都合がよい。な
ぜなら更新があった動きベクトルの周りの3つの六角形
の3つの中心の動きベクトルに対してその更新分の1/
6ずつを更新すればよいからである。六角形の形状が正
六角形から大きくことなる場合にはその合成割合に応じ
た係数を更新分に乗じて、更新するべきであるが、正六
角形からのずれが少ない場合には1/6の割合で更新す
るような実施例を作ってもあまり影響はない。
【0080】符号化すべき画像は画像記憶部20に記憶
され、すでに符号化済みの画像は前の画像の記憶部21
に記憶されている。画像を覆うように配置した複数の六
角形の頂点の位置における動きベクトルは、動きベクト
ル記憶部22に記憶する。また中心の動きベクトルは中
心の動きベクトルの記憶部25に記憶する。これらの動
きベクトルは処理の開始時に(0,0)に初期化され
る。
【0081】頂点は順に選択され、各頂点について動き
補償の効率の良い動きベクトルを探索する。いま頂点1
が選択されたとし、まず評価結果の記憶部44を零に初
期化する。その頂点に対する動きベクトルの記憶値が読
み出され動きベクトル保存部23にコピーされる。また
頂点1を共有する3つの六角形10、11、12の中心
の動きベクトルが中心の動きベクトル記憶部25から中
心の動きベクトルの保存部26にコピーされる。探索は
スリーステップ探索アルゴリズムを用い、探索幅を4、
2、1とし、探索用の変位ベクトルをスリーステップ探
索部28が生成する。動きベクトル保存部23に記憶さ
れた記憶値に生成した変位ベクトルを加算部24におい
て加算して現在探索中の動きベクトルを生成する。比較
判定部31では頂点1の現在探索中の動きベクトル(u
1,v1)のノルムLを求める。ノルムL2 と所定の閾
値Lc2 とを比較する。
【0082】もしノルムLが所定の閾値Lc以下である
とき、各六角形についてその中心における動きベクトル
を求め、その動きベクトルを用いて動き補償を狭い領域
で実行する。スイッチ32は比較判定部31の判定に従
って動き補償方法を切り換えるものである。中心の動き
ベクトルを求めるために、スリーステップ探索部28は
変位ベクトルに1/6を乗じたベクトルを加算部27に
指示し、中心の動きベクトルの保存部26に記憶したベ
クトルと加算を行う。中心の動きベクトルの保存部には
過去に求めた値が既に記憶されているから、更新分の加
算を行うだけで現在探索中の状態における中心の動きベ
クトルが求められるのである。1/6を乗じるのは本実
施例においては六角形の形状が正六角形であるため、合
成割合が丁度1/6になり、平均を求める操作により合
成が可能だからである。正六角形でない場合はその形状
から定まる合成割合を用いて中心の動きベクトルを合成
すればよい。三角形の動き補償部34には動きベクトル
記憶部22に記憶された動きベクトルがスイッチ32を
介して供給され、また加算部27で生成される中心の動
きベクトルが供給されている。以後の動作は実施例1と
同様である。
【0083】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12の内部の6つの各三角形においてこれを実行す
ると、評価部42には頂点1の周りの六角形1つ分の領
域において動き予測誤差が累積される。定数乗算部43
はこれを一定の画素数あたりに換算するために累積した
画素数の逆数に比例した定数を乗算する。これは比較判
定部31の判定によって所定の定数を切り換えて実行す
る。スリーステップ探索部28はこの評価値を用いて最
適な動きベクトルを探索する。最初の評価の場合及び求
められた評価値が過去の評価結果に比べて小さかった場
合にはスリーステップ探索部28は求められた評価値を
評価結果の記憶部44に記憶し、かつそのときの変位ベ
クトルを記憶する。
【0084】また比較判定部31がノルムLが所定の閾
値Lcより大きいと判定した場合の動作も実施例1と同
様である。そして頂点1を共有する3つの六角形10、
11、12において六角形による動き補償を実行する
と、頂点1の周りの六角形3つ分の領域における動き予
測誤差が評価部42に累積される。定数乗算部43はこ
れを一定の画素数あたりに換算するために累積した画素
数の逆数に比例した定数を乗算する。これは比較判定部
31の判定によって所定の定数を切り換えて実行する。
スリーステップ探索部28はこの評価値を用いて最適な
動きベクトルを探索する。最初の評価の場合及び求めら
れた評価値が過去の評価結果に比べて小さかった場合に
はスリーステップ探索部28は求められた評価値を評価
結果の記憶部44に記憶し、かつそのときの変位ベクト
ルを記憶する。
【0085】このようにしてスリーステップ探索部28
は種々の変位ベクトルについて評価を実行すると、評価
結果の記憶部44には最も低い評価値とその変位ベクト
ルとが記憶されている。よってこの変位ベクトルから加
算部24において作成される動きベクトルを頂点1にお
ける動きベクトルとして動きベクトル記憶部22に記憶
させる、その変位ベクトルの1/6のベクトルから加算
部27において作成される動きベクトルを中心の動きベ
クトルの記憶部25に記憶させることにより頂点1に関
する探索を終了する。頂点1のかわりに別の頂点を選択
して同様の処理を繰り返すことにより画像全体として動
き予測誤差が減少していく。画像全体として探索を終了
したならば、動きベクトル記憶部22に記憶された動き
ベクトルを符号化して出力する。さらに動き予測誤差画
像を波形符号化するために、同様に動き補償により生成
し、予測誤差画像の記憶部45に記憶させる。これは図
示しない波形符号化部により符号化され出力される。中
心の動きベクトルは動きベクトル記憶部の記憶値から計
算により求めることができるから伝送する必要はない。
【0086】図10は本発明の第4の実施例を示すフロ
ーチャートである。そして処理の詳細はやはり図2に示
すものである。また図11はこの実施例におけるブロッ
ク図である。本実施例においては平均値回路を省略して
動きベクトルの更新があったごとに中心の動きベクトル
を更新して記憶する。これにより平均のベクトルを求め
る処理が不要になり処理時間の短縮が可能である。この
ため六角形の頂点の配置は正六角形にしておくと都合が
よい。なぜなら更新があった動きベクトルの周りの3つ
の六角形の3つの中心の動きベクトルに対してその更新
分の1/6ずつを更新すればよいからである。六角形の
形状が正六角形から大きくことなる場合にはその合成割
合に応じた係数を更新分に乗じて、更新するべきである
が、正六角形からのずれが少ない場合には1/6の割合
で更新するような実施例を作ってもあまり影響はない。
【0087】符号化すべき画像は画像記憶部20に記憶
され、すでに符号化済みの画像は前の画像の記憶部21
に記憶されている。画像を覆うように配置した複数の六
角形の頂点の位置における動きベクトルは、動きベクト
ル記憶部22に記憶する。また中心の動きベクトルは中
心の動きベクトルの記憶部25に記憶する。これらの動
きベクトルは処理の開始時に(0,0)に初期化され
る。
【0088】頂点は順に選択され、各頂点について動き
補償の効率の良い動きベクトルを探索する。いま頂点1
が選択されたとし、まず評価結果の記憶部44を零に初
期化する。次にその頂点に対する動きベクトルの記憶値
が読み出され動きベクトル保存部23にコピーされる。
また頂点1を共有する3つの六角形10、11、12の
中心の動きベクトルが中心の動きベクトル記憶部25か
ら中心の動きベクトルの保存部26にコピーされる。探
索はスリーステップ探索アルゴリズムを用い、探索幅を
4、2、1とし、探索用の変位ベクトルをスリーステッ
プ探索部28が生成する。動きベクトル保存部23に記
憶された記憶値に生成した変位ベクトルを加算部24に
おいて加算して現在探索中の動きベクトルを生成する。
差ベクトルの比較判定部29では頂点1の現在探索中の
動きベクトルと、探索する頂点1から2つ目にあたる近
隣頂点3及び5の動きベクトルとの差ベクトルをそれぞ
れ求め、そのノルムを数10に示す式によりそれぞれ求
める。
【0089】そのノルムL13とL15とを第1の所定の閾
値Lc1 と比較する。ただし比較においては平方根を開
く必要はないため、2乗した値で比較してよい。そして
両方とも閾値以下である場合には、その六角形において
は動きベクトルの変化は緩やかであるため、その性質に
応じた簡易な動き補償方法を選択して実行する。つまり
実施例2と同様にして探索する頂点1とその隣接頂点2
及び6が作る平行四辺形において3つの各頂点の動きベ
クトルを所定の合成割合で合成して各画素の動きベクト
ルを求めるのである。この閾値Lc1 は第1実施例にお
ける閾値Lcに相当するものである。
【0090】平行四辺形の動き補償部38には、平行四
辺形の向き、基準頂点の座標、3つの各頂点の動きベク
トルが設定される。そして平行四辺形の中の各画素を順
に走査し、選択した画素に応じた合成割合を合成割合記
憶部39から読みだし、合成を実行する。その画素の動
きベクトルの分だけ変位した位置の前の画像の画素値を
画素値の補間部40において内挿補間により求める。つ
まり実数値座標を持つ点の周りの整数値座標を持つ画素
の画素値を前の画像の記憶部21から参照して、それら
の値を適当に内挿補間するのである。この補間された画
素値を動き予測画像の画素値とする。減算部41におい
て画像記憶部20に記憶された対応する点の画素値から
動き予測画像の画素値を引いて動き予測誤差画像を得
る。この誤差信号の絶対値の和を評価部42において算
出して、評価値に累算する。
【0091】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12の内部の3つの平行四辺形においてこれを実行
すると、評価部42には頂点1の周りの六角形1つ分の
領域において動き予測誤差が累積される。定数乗算部4
3はこれを一定の画素数あたりに換算するために累積し
た画素数の逆数に比例した定数を乗算する。これは差ベ
クトルの比較判定部29と比較判定部31の判定によっ
て所定の定数を切り換えて実行する。スリーステップ探
索部28はこの評価値を用いて最適な動きベクトルを探
索する。最初の評価の場合及び求められた評価値が過去
の評価結果に比べて小さかった場合にはスリーステップ
探索部28は求められた評価値を評価結果の記憶部44
に記憶し、かつそのときの変位ベクトルを記憶する。
【0092】さて差ベクトルの比較判定部29において
上記の条件が成立しないと判定された場合はその頂点1
付近で動きベクトルの変化が急であるから、遠方の頂点
3、4、5等の動きベクトルの影響も取り込むことので
きる動き補償を行う。これは実施例2あるいは3に述べ
た方法と同様である。比較判定部31では頂点1の現在
探索中の動きベクトル(u1,v1)のノルムL1 を求
める。ノルムL1 2 と所定の閾値Lc2 2 とを比較す
る。
【0093】もしノルムL1 が所定の閾値Lc2 以下で
あるとき、各六角形についてその中心における動きベク
トルを求め、その動きベクトルを用いて動き補償を狭い
領域で実行する。スイッチ32は比較判定部31の判定
に従って動き補償方法を切り換えるものである。中心の
動きベクトルを求めるために、スリーステップ探索部2
8は変位ベクトルに1/6を乗じたベクトルを加算部2
7に指示し、中心の動きベクトルの保存部26に記憶し
たベクトルと加算を行う。中心の動きベクトルの保存部
には過去に求めた値が既に記憶されているから、更新分
の加算を行うだけで現在探索中の状態における中心の動
きベクトルが求められるのである。1/6を乗じるのは
本実施例においては六角形の形状が正六角形であるた
め、合成割合が丁度1/6になり、平均を求める操作に
より合成が可能だからである。正六角形でない場合は、
その形状から定まる合成割合を用いて中心の動きベクト
ルを合成すればよい。三角形の動き補償部34には動き
ベクトル記憶部22に記憶された動きベクトルがスイッ
チ32を介して供給され、また加算部27で生成される
中心の動きベクトルが供給されている。以後の動作は上
述の実施例と同様である。
【0094】頂点1を共有する3つの六角形10、1
1、12の内部の6つの各三角形においてこれを実行す
ると、評価部42には頂点1の周りの六角形1つ分の領
域において動き予測誤差が累積される。定数乗算部43
はこれを一定の画素数あたりに換算するために累積した
画素数の逆数に比例した定数を乗算する。これは比較判
定部31の判定によって所定の定数を切り換えて実行す
る。スリーステップ探索部28はこの評価値を用いて最
適な動きベクトルを探索する。最初の評価の場合及び求
められた評価値が過去の評価結果に比べて小さかった場
合にはスリーステップ探索部28は求められた評価値を
評価結果の記憶部44に記憶し、かつそのときの変位ベ
クトルを記憶する。
【0095】また比較判定部31がノルムL1 が所定の
閾値Lc2 より大きいと判定した場合の動作も実施例2
あるいは3と同様である。そして頂点1を共有する3つ
の六角形10、11、12において六角形による動き補
償を実行すると、頂点1の周りの六角形3つ分の領域に
おける動き予測誤差が評価部42に累積される。定数乗
算部43はこれを一定の画素数あたりに換算するために
累積した画素数の逆数に比例した定数を乗算する。これ
は比較判定部31の判定によって所定の定数を切り換え
て実行する。スリーステップ探索部28はこの評価値を
用いて最適な動きベクトルを探索する。最初の評価の場
合及び求められた評価値が過去の評価結果に比べて小さ
かった場合にはスリーステップ探索部28は求められた
評価値を評価結果の記憶部44に記憶し、かつそのとき
の変位ベクトルを記憶する。
【0096】このようにしてスリーステップ探索部28
は種々の変位ベクトルについて評価を実行すると、評価
結果の記憶部44には最も低い評価値とその変位ベクト
ルとが記憶されている。よってこの変位ベクトルから加
算部24において作成される動きベクトルを頂点1にお
ける動きベクトルとして動きベクトル記憶部22に記憶
させる、その変位ベクトルの1/6のベクトルから加算
部27において作成される動きベクトルを中心の動きベ
クトルの記憶部25に記憶させることにより頂点1に関
する探索を終了する。頂点1のかわりに別の頂点を選択
して同様の処理を繰り返すことにより画像全体として動
き予測誤差が減少していく。画像全体として探索を終了
したならば、動きベクトル記憶部22に記憶された動き
ベクトルを符号化して出力する。さらに動き予測誤差画
像を波形符号化するために、同様に動き補償により生成
し、予測誤差画像の記憶部45に記憶させる。これは図
示しない波形符号化部により符号化され出力される。中
心の動きベクトルは動きベクトル記憶部の記憶値から計
算により求めることができるから伝送する必要はない。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法によれ
ば、注目している頂点の付近の動きベクトルの状態に応
じて、少ない計算回数で簡易に動き補償を行う方法と、
多くの計算回数が必要であるが性能の良い動き補償方法
とを切り換えて実行することができる。このため動き探
索処理が従来例に比べて高速に実行できる。また、動き
探索において評価すべき領域が従来例より小さくなるた
め、最適な状態に収束するまでの処理を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すフローチャート。
【図2】処理の詳細を示すフローチャート。
【図3】本発明の第1の実施例のブロック図。
【図4】動き探索における頂点と六角形の配置を示す
図。
【図5】三角形の動き補償に用いる動きベクトルの合成
割合を求める方法を説明する図。
【図6】本発明の第2の実施例を示すフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施例のブロック図。
【図8】本発明の第3の実施例を示すフローチャート。
【図9】本発明の第3の実施例のブロック図。
【図10】本発明の第4の実施例を示すフローチャー
ト。
【図11】本発明の第4の実施例のブロック図。
【図12】従来例の動き探索の状態を示す図。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 頂点 7、7’、7” 六角形の中心 10、11、12 六角形 20 画像記憶部 21 前の画像の記憶部 22 動きベクトル記憶部 23 動きベクトル保存部 24、27 加算部 25 中心の動きベクトル記憶部 26 中心の動きベクトルの保存部 28 スリーステップ探索部 29 差ベクトルのノルムの算出と比較判定部 30、32 スイッチ 31 比較判定部 33 平均値回路 34 三角形の動き補償部 35、37、39 合成割合記憶部 36 六角形の動き補償部 38 平行四辺形の動き補償部 40 画素値の補間部 41 減算部 42 評価部 43 定数乗算部 44 評価結果の記憶部 45 予測誤差画像の記憶部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を覆うように配置した複数の六角形の
    頂点における動きベクトルを探索し動き補償を実行して
    フレーム間相関を除去する動画像符号化装置において、 (A) 動きベクトルを探索する頂点(1)の探索中の
    動きベクトルのノルムと、所定の閾値とを比較判定する
    処理と、 (B) 前記ノルムが所定の閾値以下であるという条件
    が成立するとき、前記探索する頂点(1)を含む六角形
    の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成し
    て前記六角形の中心(7)の動きベクトルを求める処理
    と、 (C) 前記探索する頂点(1)とその第1の隣接頂点
    (2)と前記中心(7)が構成する三角形と、前記探索
    する頂点(1)とその第2の隣接頂点(6)と前記中心
    (7)が構成する三角形とのそれぞれの中で、三角形の
    3つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して
    各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実行し、動き
    予測誤差を評価する処理と、 (D) 前記条件が成立しないとき、前記六角形の6つ
    の頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して前記
    六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実
    行し、動き予測誤差を評価する処理と、 (E) 前記探索する頂点(1)を含む3つの六角形
    (10)、(11)、(12)の評価値の累積値をもと
    に前記頂点(1)の動きベクトルを選択する処理とから
    なる動画像符号化装置の動き探索方法。
  2. 【請求項2】画像を覆うように配置した複数の六角形の
    頂点における動きベクトルを探索し動き補償を実行して
    フレーム間相関を除去する動画像符号化装置において、 (A) 動きベクトルを探索する頂点(1)を含む六角
    形において前記探索する頂点(1)から2つ目にあたる
    近隣頂点(3)及び(5)の動きベクトルと、前記探索
    する頂点(1)の動きベクトルとの差ベクトルをそれぞ
    れ求め、その差ベクトルの第1のノルムを第1の所定の
    閾値とそれぞれ比較判定する処理と、 (B) 前記第1のノルムが2つとも第1の所定の閾値
    以下であるという第1の条件が成立するとき、前記探索
    する頂点(1)と、その隣接頂点(2)及び(6)が作
    る平行四辺形において、3つの各頂点の動きベクトルを
    所定の合成割合で合成して各画素の動きベクトルを求め
    て動き補償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、 (C) 前記第1の条件が成立しないとき、前記探索す
    る頂点(1)の動きベクトルの第2のノルムを第2の所
    定の閾値と比較判定する処理と、 (D) 前記第2のノルムが第2の所定の閾値以下であ
    るという条件が成立するとき、前記六角形の6つの頂点
    の動きベクトルを所定の合成割合で合成して前記六角形
    の中心(7)の動きベクトルを求める処理と、 (E) 前記探索する頂点(1)と前記隣接頂点(2)
    と前記中心(7)が構成する三角形と、前記探索する頂
    点(1)と前記隣接頂点(6)と前記中心(7)が構成
    する三角形とのそれぞれの中で、三角形の3つの頂点の
    動きベクトルを所定の合成割合で合成して各画素の動き
    ベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測誤差を評
    価する処理と、 (F) 前記第2の条件が成立しないとき、前記六角形
    の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成し
    て前記六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動き補
    償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、 (G) 前記探索する頂点(1)を含む3つの六角形
    (10)、(11)、(12)の評価値の累積値をもと
    に前記頂点(1)の動きベクトルを選択する処理とから
    なる動画像符号化装置の動き探索方法。
  3. 【請求項3】画像を覆うように配置した複数の六角形の
    頂点における動きベクトルを探索し動き補償を実行して
    フレーム間相関を除去する動画像符号化装置において、 (A) 各六角形の頂点及び中心における動きベクトル
    を零に初期化する処理と、 (B) 動きベクトルを探索する頂点(1)について探
    索のための変位ベクトルを設定し、これを前記頂点
    (1)の動きベクトルの記憶値に加算して探索用の動き
    ベクトルを求める処理と、 (C) 前記探索する頂点(1)の探索中の動きベクト
    ルのノルムを所定の閾値と比較判定する処理と、 (D) 前記ノルムが所定の閾値以下であるという条件
    が成立するとき、前記探索する頂点(1)を含む前記六
    角形の中心(7)の動きベクトルの記憶値に前記探索の
    ための変位ベクトルに所定の合成割合を乗じたベクトル
    を加算して前記中心(7)の探索用の動きベクトルを求
    める処理と、 (E) 前記探索する頂点(1)とその第1の隣接頂点
    (2)と前記中心(7)が構成する三角形と、前記探索
    する頂点(1)とその第2の隣接頂点(6)と前記中心
    (7)が構成する三角形とのそれぞれの中で、三角形の
    3つの頂点の探索中の動きベクトルを所定の合成割合で
    合成して各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実行
    し、動き予測誤差を評価する処理と、 (F) 前記条件が成立しないとき、前記六角形の6つ
    の頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成して前記
    六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動き補償を実
    行し、動き予測誤差を評価する処理と、 (G) 前記探索する頂点(1)を含む3つの六角形
    (10)、(11)、(12)の評価値の累積値をもと
    に前記頂点(1)の変位ベクトルを選択する処理と、 (H) 前記選択に応じて前記探索する頂点(1)の動
    きベクトルを更新する処理と、 (I) 前記3つの六角形(10)、(11)、(1
    2)の各中心(7)、(7’)、(7”)について、そ
    の動きベクトルの記憶値に、前記選択した変位ベクトル
    に所定の合成割合を乗じたベクトルを加算することによ
    り更新する処理とからなる動画像符号化装置の動き探索
    方法。
  4. 【請求項4】画像を覆うように配置した複数の六角形の
    頂点における動きベクトルを探索し動き補償を実行して
    フレーム間相関を除去する動画像符号化装置において、 (A) 各六角形の頂点及び中心における動きベクトル
    を零に初期化する処理と、 (B) 動きベクトルを探索する頂点(1)について探
    索のための変位ベクトルを設定し、これを前記頂点
    (1)の動きベクトルの記憶値に加算して探索用の動き
    ベクトルを求める処理と、 (C) 前記探索する頂点(1)を含む六角形において
    前記探索する頂点(1)から2つ目にあたる近隣頂点
    (3)及び(5)の動きベクトルと、前記探索する頂点
    (1)の動きベクトルとの差ベクトルをそれぞれ求め、
    その差ベクトルの第1のノルムを第1の所定の閾値と比
    較判定する処理と、 (D) 前記第1のノルムが2つとも第1の所定の閾値
    以下であるという第1の条件が成立するとき、前記探索
    する頂点(1)と、その隣接頂点(2)及び(6)が作
    る平行四辺形において、3つの各頂点の動きベクトルを
    所定の合成割合で合成して各画素の動きベクトルを求め
    て動き補償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、 (E) 前記第1の条件が成立しないとき、前記探索す
    る頂点(1)の動きベクトルの第2のノルムを第2の所
    定の閾値と比較判定する処理と、 (F) 前記第2のノルムが第2の所定の閾値以下であ
    るという第2の条件が成立するとき、前記六角形の中心
    (7)の動きベクトルの記憶値に前記探索のための変位
    ベクトルに所定の合成割合を乗じたベクトルを加算して
    前記中心(7)の探索用の動きベクトルを求める処理
    と、 (G) 前記探索する頂点(1)と前記隣接頂点(2)
    と前記中心(7)が構成する三角形と、前記探索する頂
    点(1)と前記隣接頂点(6)と前記中心(7)が構成
    する三角形とのそれぞれの中で、三角形の3つの頂点の
    動きベクトルを所定の合成割合で合成して各画素の動き
    ベクトルを求めて動き補償を実行し、動き予測誤差を評
    価する処理と、 (H) 前記第2の条件が成立しないとき、前記六角形
    の6つの頂点の動きベクトルを所定の合成割合で合成し
    て前記六角形内の各画素の動きベクトルを求めて動き補
    償を実行し、動き予測誤差を評価する処理と、 (I) 前記探索する頂点(1)を含む3つの六角形
    (10)、(11)、(12)の評価値の累積値をもと
    に前記頂点(1)の変位ベクトルを選択する処理と、 (J) 前記選択に応じて前記探索する頂点(1)の動
    きベクトルを更新する処理と、 (K) 前記3つの六角形(10)、(11)、(1
    2)の各中心(7)、(7’)、(7”)について、そ
    の動きベクトルの記憶値に、前記選択した変位ベクトル
    に所定の合成割合を乗じたベクトルを加算することによ
    り更新する処理と、からなる動画像符号化装置の動き探
    索方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2493670C2 (ru) * 2011-12-15 2013-09-20 Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Национальный исследовательский университет "МИЭТ" Способ блочной межкадровой компенсации движения для видеокодеков
CN110307839A (zh) * 2019-05-09 2019-10-08 南京工程学院 一种基于特定光频率的矿井下定位系统及定位方法

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