JPH07106100A - マイクロトロン - Google Patents

マイクロトロン

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JPH07106100A
JPH07106100A JP26941693A JP26941693A JPH07106100A JP H07106100 A JPH07106100 A JP H07106100A JP 26941693 A JP26941693 A JP 26941693A JP 26941693 A JP26941693 A JP 26941693A JP H07106100 A JPH07106100 A JP H07106100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrodes
pair
electron beam
microtron
case
Prior art date
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Pending
Application number
JP26941693A
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English (en)
Inventor
Keiji Koyanagi
慶二 小柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】空胴共振器41内のマイクロ波によって加速さ
れた電子ビーム45を一様磁界中で円運動させつつ加速
し、所望のエネルギに達した電子ビームを偏向手段によ
り加速円軌道から外してビーム搬送系47に導き外部に
取り出すマイクロトロンにおいて、電子ビームの取出し
の効率向上、容易化を図る。 【構成】前記偏向手段を、対向配置された一対の電極1
a,1bと、この一対の電極を覆い収納する非磁性体金
属からなるケース3とを備え、そのケースの一方側から
前記一対の電極を経てケース他方側に貫通するビーム通
過孔h1,h2を所望のビーム取出し軌道に位置合わせ
して設置し、前記一対の電極間に所定の電圧を印加する
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、効率よく、かつ容易に
電子ビームを取出し可能としたマイクロトロンに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロトロンは、図4に示すように、
空胴共振器41及びマイクロ波源(図示せず)、真空容
器42、磁極43、ビーム偏向チューブ44を備えてな
り、電子を一様磁界中で円運動させて繰り返し加速する
電子線加速器である。なお、磁極43は真空容器42を
挟むようにして一対あるが、ここでは手前側の磁極43
は図示省略してある。
【0003】このようなマイクロトロンにおいて、電子
源(図示せず)から放出された電子ビーム45はマイク
ロ波で励振された空胴共振器41に導かれ、空胴共振器
41内部の高周波電界によって加速され、一様磁界中で
円運動して再び空胴共振器41に入射して再加速され
る。このとき電子ビーム45は、高周波電界のある特定
の位相(加速位相)でしか加速されず、図4のようにマ
イクロ波の波長間隔46毎に電子群を形成する。マイク
ロトロンはこの過程を繰り返すことによって電子ビーム
45を必要なエネルギまで加速する。加速し、所望のエ
ネルギに達した電子ビーム45は偏向され、加速円軌道
から外されてビーム搬送系47に導かれ、外部に取り出
される。
【0004】電子ビーム45の取出しのための前記偏向
は、従来から、磁界を遮蔽するビーム偏向チューブ44
を所望のエネルギの軌道上に挿入することによって行わ
れている。したがって、このビーム偏向チューブ44を
移動させることによって所望の軌道上から所望のエネル
ギの電子ビーム45を偏向させ、取り出すことが可能と
なる。(例えば、「医用画像・放射線機器ハンドブッ
ク」(社)日本放射線機器工業会編、1989年3月10
日 電子計測出版社発行、第200〜205頁参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のマ
イクロトロンでは、電子ビーム45の偏向,取出しは、
磁界を遮蔽するビーム偏向チューブ44を所望のエネル
ギの軌道上に挿入することによって行われている。この
ビーム偏向チューブ44は磁界を遮蔽する目的から磁性
体でなければならず、鉄製のビーム偏向チューブ44が
用いられていた。
【0006】このためビーム偏向チューブ44が磁化
し、これによって周囲の一様磁界は乱れてしまう。その
結果、ビーム偏向をしない軌道が正規の加速円軌道から
外れ、ビーム電流が減少してしまう。また、ビーム偏向
チューブ44内の漏洩磁界の影響で電子ビーム45はビ
ーム偏向チューブ44内を直進できず、取出しビームは
減少してしまい、効率よく、かつ容易に電子ビームを取
り出すことができないという問題点があった。
【0007】本発明の目的は、効率よく、かつ容易に電
子ビームを取り出すことのできるマイクロトロンを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、空胴共振器
内のマイクロ波によって加速された電子ビームを一様磁
界中で円運動させつつ加速し、所望のエネルギに達した
電子ビームを偏向手段により加速円軌道から外してビー
ム搬送系に導き外部に取り出すマイクロトロンにおい
て、対向配置された一対の電極と、この一対の電極を覆
い収納する非磁性体金属からなるケースとを備え、その
前記ケースの一方側から前記一対の電極を経てケース他
方側に貫通するビーム通過孔を所望のビーム取出し軌道
に位置合わせして設置し、前記一対の電極間に所定の電
圧を印加して前記偏向手段を構成し、これにより電子ビ
ームを加速して偏向することにより達成される。
【0009】
【作用】偏向手段には、磁性体が用いられてなく、周囲
の一様磁界を乱すことがなく、ビーム偏向をしない軌道
を正規の加速円軌道から外すことがなくなる。これによ
り、従来生じていたビーム電流が減少(損失)がなくな
り、また偏向手段内の漏洩磁界の影響で電子ビームが直
進できないということもなくなり、効率よく、かつ容易
に電子ビームが取り出されることになる。
【0010】また特に、前記一対の電極間に印加する電
圧を交流電圧とすれば、電子ビームは一対の電極間を通
過する際にその電極間の電界によって加速,偏向しつつ
集束し、ビーム搬送系に入射するときのビーム径が小さ
くなり、高効率で極めて容易に電子ビームが取り出され
ることになる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明によるマイクロトロンの一実施例
を示す構成図、図2は図1の中央部分の側断面図、図3
は交流電圧が印加された図1中の一対の電極によるビー
ム集束作用の説明図である。なお図1において、偏向手
段部分についてはその内部構成を分かりやすくするため
斜視図で示している。また図1〜図3において、図4と
同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0012】本発明のマイクロトロンでは、電子ビーム
45の偏向手段は次のように構成されている。すなわ
ち、中央部に各々ビーム通過孔h1が開けられ対向配置
された一対の電極1a,1bと、この一対の電極1a,
1b間に交流電圧を印加する交流電源2と、一対の電極
1a,1bを位置関係を保持しつつ覆い収納し電界を遮
蔽するもので前記ビーム通過孔h1に対向する位置にビ
ーム通過孔h2が開けられた非磁性体金属ケース3とを
備えてなる。
【0013】そしてここでは、偏向手段の電極1a,1
b及びケース3部分(偏向手段本体11)は移動手段4
によって所望の軌道上に位置させることが可能である。
5は空胴共振器41の直上方向に設置したレールで、偏
向手段本体11を移動手段4によって所望の軌道上に移
動,位置させる際のガイドとなる。
【0014】上述構成において、まず移動手段4によ
り、所望のエネルギに達する電子ビーム45の軌道上に
偏向手段本体11を位置させる。これにより、電子ビー
ム45は、ケース3のビーム通過孔h2、電極1aのビ
ーム通過孔h1、電極1bのビーム通過孔h1及びケー
ス3のビーム通過孔h2を通る。この際、電極1a,1
b間の電圧によって加速される。
【0015】このとき、電子群が電極1a,1b間を通
過するタイミングと電極1a,1b間の交流電圧の加速
位相を合わせるために、交流電源2の周波数を空胴共振
器41内のマイクロ波周波数と同じにし、また、交流電
源2の位相を、奇数回加速軌道で電子ビーム45を取り
出すときは空胴共振器41内のマイクロ波と同じ位相
に、偶数回加速軌道で電子ビーム45を取り出すときは
空胴共振器41内のマイクロ波の位相と半周期ずらす。
【0016】上記のように、電極1a,1b間の電圧に
よって加速された電子ビーム45は、偏向され、電極1
a,1bがない場合の軌道、すなわち空胴共振器41に
そのまま入射する加速円軌道より大きい曲率半径の円弧
を描くので空胴共振器41には戻らず、空胴共振器41
下部のビーム搬送系47に入射する。この時の電極1
a,1b間の印加電圧値Vは、円軌道の接点12からビ
ーム搬送系入口47aまでの距離Lによって決まる。す
なわち電圧値Vは、一様磁界強度B、光速度cとすると
次式で求められる。
【0017】V=B・c・L/2 例えば、距離Lが60mm、一様磁界強度が0.112
Tであれば、電子群が1MVで加速されるようにすれば
よい。
【0018】このとき、電極1a,1b間の電界は金属
ケース3によって遮蔽され、電子ビーム45の軌道に影
響を及ぼすことはない。また、この金属ケース3は非磁
性体であるので、一様磁界を乱すこともない。
【0019】次に、交流電圧が印加された電極1a,1
bによるビーム集束作用について図3を参照して説明す
る。電極1a,1b間の電界は加速位相の時、矢印31
のような向きになる。この電界中に入射した電子ビーム
45は矢印32の向きの力を受け、入射時は集束力、出
射時は発散力を受ける。そして、入射時の電界の位相が
立下がり時であれば、入射時に受ける力(集束力)が出
射時に受ける力(発散力)を上回り、平均的に見れば電
子ビーム45は集束作用を受ける。これにより、ビーム
搬送系47(図1参照)に入射するときのビーム径が小
さくなり、高効率で、かつ極めて容易に電子ビーム45
が取り出される。
【0020】なお上述実施例では、電極1a,1b間に
交流電圧を印加したが、これに代って直流電圧を印加し
てもよい。この場合の電圧値は上述実施例と同じである
が、ビーム集束効果はない。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子ビームを取り出す所望の軌道上に、非磁性体金属ケー
スで覆われ、電圧印加された一対の電極を対向配置して
電子ビームの偏向手段を構成したので、周囲の一様磁界
を乱しビーム偏向しない軌道を正規の加速円軌道から外
すことがなく、ビーム電流の減少(損失)がなくなり
(前記ケースが非磁性体であることの効果)、また、一
対の電極間の電界も外部に漏れることがなく、漏洩磁界
の影響で電子ビームが直進できなくなるということもな
くなり(前記ケースが金属であることの効果)、効率よ
く、かつ容易に電子ビームが取り出すことができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマイクロトロンの一実施例を示す
構成図である。
【図2】図1の中央部分の側断面図である。
【図3】電子ビームの偏向手段を構成する一対の電極に
よるビーム集束作用の説明図である。
【図4】従来のマイクロトロンの構成図である。
【符号の説明】
1a 電極 1b 電極 h1 ビーム通過孔 h2 ビーム通過孔 2 交流電源 3 非磁性体金属ケース 4 移動手段 5 レール 11 偏向手段本体 41 空胴共振器 42 真空容器 43 磁極 44 ビーム偏向チューブ 45 電子ビーム 47 ビーム搬送系 47a ビーム搬送系入口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空胴共振器内のマイクロ波によって加速さ
    れた電子ビームを一様磁界中で円運動させつつ加速し、
    所望のエネルギに達した電子ビームを偏向手段により加
    速円軌道から外してビーム搬送系に導き外部に取り出す
    マイクロトロンにおいて、前記偏向手段は、対向配置さ
    れた一対の電極と、この一対の電極を覆い収納する非磁
    性体金属からなるケースとを備え、その前記ケースの一
    方側から前記一対の電極を経てケース他方側に貫通する
    ビーム通過孔を所望のビーム取出し軌道に位置合わせし
    て設置し、前記一対の電極間に所定の電圧を印加してな
    り、電子ビームを加速して偏向することを特徴とするマ
    イクロトロン。
  2. 【請求項2】前記一対の電極間に交流電圧を印加し、電
    子ビームを、前記一対の電極間を通過する際にその電極
    間の電界によって加速,偏向し、かつ集束することを特
    徴とする請求項1に記載のマイクロトロン。
  3. 【請求項3】前記偏向手段の前記一対の電極及びケース
    部分を所望の軌道上に位置させる移動手段を具備するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロトロ
    ン。
JP26941693A 1993-10-04 1993-10-04 マイクロトロン Pending JPH07106100A (ja)

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