JPH07104692A - 人を感知して動作を変える玩具の通電回路 - Google Patents

人を感知して動作を変える玩具の通電回路

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JPH07104692A
JPH07104692A JP29469492A JP29469492A JPH07104692A JP H07104692 A JPH07104692 A JP H07104692A JP 29469492 A JP29469492 A JP 29469492A JP 29469492 A JP29469492 A JP 29469492A JP H07104692 A JPH07104692 A JP H07104692A
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transistor
voltage
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toy
collector
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JP29469492A
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Inventor
Reijiro Ito
禮次郎 伊藤
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Kokusai Display Kogyo Co Ltd
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Kokusai Display Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自走発振回路で断続的、定期的に、玩具とし
ての動きや、音を作る手段に通電し、人が光センサーの
検出可能領域に入って来れば、人の動作の状態に合わせ
て、前記動き等を作る手段に不定期不規則に通電し、別
の光センサーにより室内の明るさに応じて、または人為
的に前記自走通電を制御する目的。 【構成】 NPN型トランジスタとPNP型トランジス
タの互いのベースを一方は抵抗で直通的に、他方はコン
デンサーを介して相手のコレクタに接続した自走発振回
路の出力を電動装置や発音手段に繋ぎ、両トランジスタ
の内の前段トランジスタTrNのベース電圧を電源から
分圧して作るバイアス抵抗の間に挿入した第1ダイオー
ドと、光センサーによる人感知信号増幅電圧負帰還増幅
回路の出力を前記トランジスタTrrNのベースに繋い
だ第2ダイオードとを使用する構成。更にバイアス抵抗
に光センサーを利用、その受光をマスクにより制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電動機やソレノイド等
の電動装置で動く玩具や室内アクセサリーなどの間欠的
通電に利用されるほか、広告用として店頭に置くムービ
ングディスプレイや、店頭の広告用人形を作動させる電
動装置への通電に利用するものであり、また、通電によ
り任意の発音、発声をする玩具や室内アクセサリーなど
への通電に利用されるほか、広告用として店頭に置くデ
ィスプレイや、店頭の広告用人形のコマーシャル発声に
利用するものである。更にそれらムービングディスプレ
イなどのの電動装置への通電とともに、それらの動く玩
具などの動きと同期して発音、発声する発音手段への通
電に利用するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光センサーや赤外線センサーを使
って人を感知し、その信号を増幅し、所定の時間だけ電
動機に通電して、何らかの決った往復動作や電気的、機
械的発音を行う玩具、または、室内アクセサリーがあっ
て、この所定の玩具の動作や通電時聞は人の動作によっ
て繊細に変えられるものではなかった。また、光センサ
ーが人を、CdS光導電セル受光面に対する受光量の変
化として検出感知すると1石のトランジスタによる電圧
負帰還増幅回路を使って増幅した信号を、コンデンサー
を介して2石のトランジスタによる単安定マルチバイブ
レータの入力信号にし、更に、その単安定マルチバイブ
レータで作った所定の時間巾の信号を上石のトランジス
タによる電力増幅回路で増幅し、その電力増幅出力を、
任意の玩具装置や発音発声装置に送出する回路があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの装置は、玩具
や、室内アクセサリーや、POP広告(購買時点におけ
る広告)用として利用されているが、いずれも人がセン
サーの検出可能領域に来なければ何等の動作も発音もせ
ず、人が遠くにいた場合やセンサーの検出可能領域内に
いない場合は、静止状態のままで、目立たず、広告効果
が無く、また玩具や室内アクセサリーとしても、かって
に発音発声したり動いていてくれないので、心をなぐま
せる効果がなく、人が遠くにいた場合やセンサーの検出
可能領域内にいない場合でも、かってに何等かの動作や
発音をするものが第1の課題として望まれていた。
【0004】またこれらの装置に使われている電子回路
は単に所定の時間の通電を電動機等の電動装置や発音装
置に行っているため、人がセンサーの検出可能領域に頻
繁に出入りして玩具との対話的要素により玩具の動作を
コントロールしようとすると、回路は常に休む暇なく出
力信号をだし続け、玩具は、所定の動作をその所定の通
電時間の倍数だけ続けるだけの単純な興味に乏しいもの
になっていたので、もっとセンサー利用回路側の構成を
変えて、人の動きの状態で玩具の動作や発音のリズムが
変えられるような、そのことはまた、センサー検出可能
領域内への人の出入周期が玩具動作、発音の周期になる
ような回路構成にすることが第2の課題となっていた。
また、従来の装置にはない機能として、自発的、定期的
通電を、好きなように制御し、人感知による動作を残し
ながら、その定期的通電の有無、通電周期の変更、室内
の明るさのレベルによる、自発的動作停止時期の選択制
御などを可能にすることが、第3の課題になっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、通電によって生じる電磁力により、玩具の可動部に
直接または間接的に伝動連結して、その玩具可動部を駆
動する、電動装置利用の玩具に於て、また、請求項2の
発明においては、通電によって任意の発音手段を作動さ
せて発音、発声する、発音手段利用の玩具に於て、それ
ら玩具への通電手段として、PNP型とNPN型の2石
のトランジスタの各々のベースを、相手側のトランジス
タのコレクタへ、一方の前段トランジスタのコレクタに
は直通的に連結し、他方の出力用トランジスタのコレク
タには前段トランジスタのベース順電圧方向に通電する
第1ダイオードを直列に挿入しながら発振周期設定用コ
ンデンサーで連結し、その出力用トランジスタの負荷と
して、そのコレクタに前記電磁コイルを接続し、前記発
振周期設定用コンデンサーと第1ダイオードの間から前
段トランジスタのバイアス用抵抗を繋ぎ、そのバイアス
用抵抗と前段トランシスタのベース、エミッタ間に挿入
連結した抵抗とで、第1ダイオードの順方向電圧降下分
を差し引いた電源電圧を、抵抗分圧している自走発振回
路手段を前記解決しようとする課題の第1の課題解決の
手段にしている。
【0006】次に、電源電圧を分割するCdS光導電セ
ルとその直列抵抗の間から通電時間設定用コンデンサー
を介して受信増幅用トランジスタのベースに信号入力の
ある電圧負帰還増幅回路の、その受信増幅用トランジス
タのコレクタから、前記自走発振回路の前段トランジス
タのベースに、そのベース順電流を通す極性の第2ダイ
オードを介して連結した手段により、従来のコンデンサ
ー連結方式と違って、前記通電時間設定用コンデンサー
を有効に活用し、前記解決しようとする課題の第2の課
題解決の手段にしている。
【0007】請求項3の発明においては、請求項1の発
明の前提実施技術と、請求項2の発明の前提実施技術が
組み合わされ、通電によって生じる電磁力により、玩具
の可動部に直接または間接的に伝動連結して、その玩具
可動部を駆動する電動装置を持ち、更にまた、通電によ
って任意の発音手段を作動させて発音、発声する手段を
持った、電動装置および発音装置の併用利用玩具に於
て、前記電動装置の電磁コイルへの通電手段、および前
記発音手段への通電手段として、PNP型とNPN型の
2石のトランジスタの各々のベースを、相手側のトラン
ジスタのコレクタに、一方の前段トランジスタのコレク
タには直通的に連結し、他方の出力用トランジスタのコ
レクタには前段トランジスタのベース順電圧方向に通電
する第1ダイオードを直列に挿入しながら発振周期設定
用コンデンサーで連結し、その出力用トランジスタの負
荷として、そのコレクタに前記電磁コイルを接続し、前
記発振周期設定用コンデンサーと第1ダイオードの間か
ら前段トランジスタのバイアス用抵抗を繋ぎ、そのバイ
アス用抵抗と前段トランジスタのベース、エミッタ間に
挿入連結した抵抗と、前記第1ダイオードで電源電圧を
分圧している自走発振回路手段と、電源電圧を分割する
CdS光導電セルとその直列抵抗の間から通電時間設定
用コンデンサーを介して受信増幅用トランジスタのベー
スに信号入力のある電圧負帰還増幅回路手段の、その受
信増幅用トランジスタのコレクタから、前記自走発振回
路の前段トランジスタのベースに、そのベース順電流を
通す極性の第2ダイオードを介して直通的に連結したと
ころの、前記第1、第2ダイオード配置構成によって、
前記自走発振回路手段と電圧負帰還増幅回路手段との組
合せを可能にしたことに特徴のある通電回路手段をとっ
ている。
【0008】前記自走発振回路は第1ダイオードの無い
ものは知られている、しかし本発明の第1ダイオード
は、前記解決しようとする課題の第1と第2の課題を両
立して解決するために必要な配置構成である。また、前
記電圧負帰還増幅回路も公知であるが、前記自走発振回
路への接続にコンデンサーでなく、第2ダイオードを使
っていることは、前記解決しようとする課題の第2の課
題解決の手段に必要不可欠な第2ダイオード配置構成に
なっていると共に、自走発振回路を直流2段直結増幅回
路にして利用してしまうという、両回路組み合せの特徴
をもたらしているものである。また本発明は、自走発振
回路に使っている2石のトランジスタ(TrPとTr
N)のPNP型トランジスタTrPをNPN型に、NP
N型トランジスタTrNをPNP型に変更しても電源や
ダイオードの極性を逆にすることによって実施すること
ができる、また本発明の電動装置の電磁コイルは、空芯
での実施のほか、電磁コイルに積層珪素鋼板や鉄芯を入
れて電磁石としても実施することができ、また従来から
ある、ソレノイドや電動機など、直流で作動するすべて
の電動装置の電磁コイルに相当するものである。なお、
本発明回路は光センサーとしてCdS光導電セルを、そ
の受光素子として使っているが、本発明は受光素子とし
て、CdSe光導電セルを使っても同等の作用効果を生
ずるものであり、本発明の主旨に反しない範囲に於て、
別の受光素子を使った光センサーでも本発明は実施でき
るものである。また、請求項4の発明においては、請求
項1および請求項2および請求項3の発明において、自
走発振回路の前段トランジスタのバイアス用抵抗を、固
定抵抗、または可変抵抗と、室内光感知用光導電セルと
の、直列連結にしたものに替え、その室内光感知用光導
電セルの受光面に対して、その受光面を被って有効受光
面積の変化を可能にした、シャドウマスクを、請求項1
および請求項2および請求項3の手段に一部変更追加し
て、前記解決しようとする課題の第3の課題を解決する
手段としている。
【0009】
【作用】このように構成された本発明の作用を本発明の
第1の実施例によって、図1、図2、図3の図面中の符
号によって説明すると、まず、自走発振回路部はPNP
型トランジスタTrPが出力用トランジスタであり、そ
のベース電流は前段のNPN型トランジスタTrNのコ
レクタ電流となるように、抵抗R3を経て前段トランジ
スタTrNのコレクタと前記出力用トランジスタTrP
のベースとは直通的に連結している、そのため、若し前
段トランジスタTrNが何かのきっかけで活性化してコ
レクタ電流が流れ始めると、出力用トランジスタTrP
はON状態になり始め、そのトランジスタTrPのコレ
クタに接続された電磁コイル1に、3vの電圧の乾電池
から供給される電流を流し始める。
【0010】その時同時に出力用トランジスタTrPの
コレクタに接続された抵抗R2と直列に、発振周期設定
用コンデンサーC1と第1ダイオードD1を接続しなが
ら、第1ダイオードのカソードを前記前段トランジスタ
TrNのベースに接続しているため、コンデンサーC1
を充電しようとする電流が前段トランジスタTrNのベ
ース電流として流れ、前段トランジスタTrNをON状
態にし、正帰還作用により、一気に両トランジスタがO
N状態になる。
【0011】次にコンデンサーC1への充電が抵抗R2
の抵抗値とコンデンサーC1の容量できまる短時間に進
んで、コンデンサーC1端子電圧が次第にあがり、1.
95vのコンデンサー端子電圧に達した段階で、第1ダ
イオードの順方向電圧降下約0.5vと、コンデンサー
C1端子電圧1.95vの合計の約2.45vを、電源
電圧3vから引いた約0.55vの前段トランジスタT
rNの活性化に必要なベース電圧をかろうじて確保した
状態になり、更にコンデンサーC1への充電が進み、そ
の端子電圧が上がろうとすると、前段トランジスタTr
Nの活性化に必要なベース電圧を確保することができな
くなり、前段トランジスタTrNのベース電流が無くな
り、正帰還作用により両トランジスタはOFF状態にな
り、電磁コイル1への出力用トランジスタTrPコレク
タからの通電も停止する。
【0012】するとコンデンサーC1に充電された電荷
は、第1ダイオードのアノードに接続された抵抗R1を
通って放電され始め、電磁コイル1や抵抗R2の抵抗値
に比べ充分に高抵抗のR1とコンデンサーC1容量によ
ってきまる発振周期に至まで徐々にコンデンサーC1端
子電圧が降下していく。この時、一般に知られたこの種
の自走発振回路では、本発明のような第1ダイオードD
1が無いために、コンデンサーC1端子電圧は、抵抗R
2や電磁コイル1を経て前段トランジスタTrNのベー
ス、エミッタ間に、ベース逆電圧としてかかってくる、
若し本発明のような光センサーによる信号を、このよう
な従来の回路の前段トランジスタTrNのベースに入力
したとしても、前記ベース逆電圧のため前段トランジス
タTrNは堅くOFFを保持し、光センサーによる出力
を得ることができないものであった。
【0013】ところが本発明では第1ダイオードD1が
あるために、両トランジスタのOFF期間中、コンデン
サーC1の端子電圧は前段トランジスタTrNのベース
逆電圧とはならず、第1ダイオードD1の逆電圧にな
り、そのため光センサーによる信号が前段トランジスタ
TrNのベースに入力されれば、自走発振回路の通電周
期に達しなくても、両トランジスタをONにすることが
できる。次にコンデンサーC1の放電が進み、その端子
電圧が0vに達した後は、抵抗R1を通ってコンデンサ
ーC1への逆充電が始まり、コンデンサーC1端子電圧
が約−1.0v近くに達すると、第1ダイオードにおい
て約0.5v順方向電圧降下を起こしながら、前段トラ
ンジスタTrNのベース、エミッタ間抵抗Rbeを通る
電流が流れ始め、抵抗Rbeで約0.5v近くの電圧降
下を起こす、しかし、前段トランジスタTrNのベー
ス、エミッタとの間に、ベース順電圧となる方向にかけ
られる電圧vbeがそのトランジスタTrNを活性化さ
せる電圧に足りないため、まだ両トランジスタはOFF
状態を続けている。
【0014】しかし、更にコンデンサーC1への逆充電
が進んで、そのC1端子電圧が約−1.05vに達する
と,トランジスタTrNのベース、エミッタ間電圧Vb
eが約0.55vに達してベース電流が流れ始め、正帰
還増幅作用で一瞬にして両トランジスタTrN、TrP
がON状態になって、前記した始めの作用状態に戻り、
コンデンサーC1容量と抵抗R1抵抗値とで決る所定の
発振周期でこのような作用を繰り返すものである。
【0015】図中D3は電磁コイル1への通電が急停止
したときに起きる自己誘導起電力をショートさせ、トラ
ンジスタ等に定格以上の電圧が架からないようにするた
めのダイオードであり、図中C4は電磁コイル1で発生
する高周波ノイズをショートし、回路の異常発振を防ぐ
コンデンサーである。本発明は、第1の実施例に限ら
ず、その前提実施技術としての、通電によって生じる電
磁力により、玩具の可動部に直接または間接的に伝動連
結して、その玩具可動部を駆動する、電動装置利用の玩
具や、任意の発音手段に通電して発声、発音する玩具
や、動きながら発音、発声する玩具に応用する電子回路
であり、前記作用で、例え、間欠的にしか動かない玩具
部分があっても、そのショックで自由振動する玩具部分
は、この回路の出力のない期間でも揺動し続けさせるこ
ともでき、また、発音も間欠的なために、うるさく感じ
ないこともある。
【0016】次に光センサーによる人を感知しての電磁
コイル1通電作用について説明すると、センサーとして
CdS光導電セル2がつかわれ、抵抗R4と直列に電源
電圧を分割するようにしているので、セル2の受光面に
照射される光量に応じてセル端子電圧(V2+V1)は
セル2の抵抗値変化により変化する。一方、受信増幅用
NPN型トランジスタTrN’のコレクタ、ベース間
に、電圧負帰還用の抵抗R5とコンデンサーC3を連結
し、さらにそのコレクタに抵抗R6と第2タイオードD
2のアノードが接続され、そのダイオードD2のカソー
ドは前記自走発振回路、前段トランジスタTrNのベー
スに繋げられている。この第2ダイオードD2は、公知
の論理回路中のダイオードの機能と違った作用効果を持
っており、本発明に欠かせない構成である。
【0017】更に、この受信増幅用NPN型トランジス
タTrN’のベースには、前記セル2と抵抗R4との間
に一端を接続した通電時間設定用コンデンサーC2の他
端が接続されている。このような構成の電圧負帰還増幅
回路の作用を説明する。公知の作用によって、電圧負帰
還用抵抗R5により安定した電圧作動点が得られ、その
R5の抵抗値と抵抗R6の抵抗値とトランジスタTr
N’の電流増幅率(HFE)と、抵抗Rbeと第2ダイ
オードD2の順電圧降下(約0.5v)によって決る安
定したコレクタ、エミッタ間電圧V3が設定できる。こ
の電圧V3の値をバイアス動作点とするならば、V3は
約0.95vに設定している、この動作点を約0.95
vにしたのは、このV3の電圧により自走発振回路、前
段のトランジスタTrNの活性化に必要なベース電圧
0.55vより低いベース、エミッタ間電圧Vbe=
0.45vにし,抵抗Rbeには0.45vで通電する
ように電圧をかけ、第2ダイオードD2の通電による順
方向電圧降下約0.5vとの合計電圧が約0.95vに
なるようにして、平常においては自走発振回路を直流2
段直結増幅回路にしてスイッチング増幅作動させないよ
うにするという理由である。
【0018】若し第2ダイオードD2が無く、ショート
したとすれば、平常時、トランジスタTrN’のベース
電圧V2と、そのコレクタ電圧(V3=Vbe)と同じ
になって電圧負帰還用抵抗R5に電流が流れなくなり、
トランジスタTrN’はOFF、自走発振回路はONに
なってしまう、また、若し第2ダイオードD2を代換え
抵抵抗に替えた場合は、例え、0.95vのバイアス動
作点を得られたとしても、光センサーによる信号でトラ
ンジスタTrN’のコレクタ電圧が上がった時に、その
代換え抵抗により減哀して有効な、自走発振回路前段の
トランジスタTrNのベース電流にならず、光センサー
による電磁コイル通電の受信感度を低下させるものであ
る。ところが第2ダイオードD2を使用すると、その順
方向電圧降下、約0.5vがあるため、トランジスタT
rN’のベース電圧よりも、そのコレクタ電圧の方が高
くなって、電圧負帰還用の抵抗R5に電流が流れ、安定
したバイアス動作点が得られるばかりでなく、光センサ
ーによる信号を増幅して、トランジスタTrN’のコレ
クタ電圧が高くなった時、その出力信号は減衰されず、
そのコレクタ電圧の増加分は、ほとんど前記前段トラン
ジスタTrNのベース電圧Vbeの増加分になり、光セ
ンサー受信から、電磁コイル通電に至る、受信感度を上
げることができる。このように、第2ダイオードD2の
役割は、公知の論理回路中のダイオードの信号分別スイ
ッチングと違っており、この第2ダイオードD2は、前
記第1タイオードD1と共に、自走発信回路と電圧負帰
還増幅回路との組み合せ作動を可能にした、特徴ある作
用効果をもたらしたものである。
【0019】一方、平常において、図2の時間関数、各
グラフのスタート時点で示すように、人感知用CdS光
導電セル2の受光面が受ける照度が1Lx(ルックス)
の比較的暗い状態が続いていたものとすると、セル2の
抵抗値は約90KΩになり、抵抗R4の抵抗値82KΩ
とで電源電圧3vを電圧分割して、セル端子電圧(V2
+V1)は約1.57vになっている、その時、トラン
ジスタTrN’のベース、エミッタ間電圧V2はトラン
ジスタTrN’が活性状態のため約0.56vの電圧で
あり、コンデンサーC2の端子電圧V1は約1.01v
になって安定している。その状態のところに、白い色の
服を着た人がそばにきて、セル2受光面の照度が明るく
なって2Lxになったとすると、図2の各グラフが示す
ように、セル2の抵抗値は50KΩになり、セル端子電
圧(V2+V1)は減少して1.14vになる、する
と、それまで、コンデンサーC2にV1として約1.0
1vの電圧で安定していた状態がくずれ、それまでに
(前に)抵抗R4を通じて充電されていた電荷は、抵抗
R6と、負帰還用抵抗R5を通ってセル2をへて電源側
に放電し始める、この時の照度変化(A)と、コンデン
サーC2端子電圧V1(B)、トランジスタTrN’の
ベース、エミッタ間電圧V2(C)、コレクタ、エミッ
タ間電圧V3(D)の変化と、電磁コイル1の端子電圧
(E)の変化を各々同一時間目盛で図2の各グラフによ
り示している。
【0020】この図2が示すように、(A)グラフのよ
うに、セル2の受光面の照度がそれまでの1Lxから変
化し、人が立ち去らず、2Lxのままが続いたとする
と、コンデンサーC2の端子電圧は、(B)グラフのよ
うに、始め1.01vで安定していたものが、電荷の放
電により電圧を下げ、0.58vまで下がったところで
再び安定状態になる、この電圧降下の速度は、コンデン
サーC2の容量と、抵抗R5、R6、セル2の各抵抗値
によって決り、この電圧降下過度期において、始めの段
階では、コンデンサー端子電圧V1=1.01vがまだ
残っているのに、セル端子電圧(V2+V1)が1.1
4vに下がるために、トランジスタTrN’のベース、
エミッタ間電圧V2は約0.13v(1.14−1.0
1)になってトランジスタTrN’のベース電流を止
め、トランジスタTrN’をOFF状態にする。
【0021】すると、グラフ(D)に示すように、それ
まで、トランジスタTrN’のコレクタ、エミッタ間電
圧V3が0.95vで安定していたものが、抵抗R6に
よる電圧降下1.8vがあって、V3=1.2vにな
る、すると、その電圧1.2vが第2ダイオードD2の
順方向電圧降下、約0.5vについやされ、残りの0.
7vが自走発振回路の前段トランジスタTrNのベース
電圧としてかけられ、前記した作用により一瞬にして自
走発振回路の両トランジスタTrN、TrPをON状態
にし、グラフ(E)で示すように、電磁コイル1の端子
電圧が上がって電磁コイル1への通電が始まる。
【0022】次に、グラフ(C)で示すように、過度期
の始めに、トランジスタTrN’のベース電圧V2が約
0.13vであったものが、グラフ(B)のようなコン
デンサーC2の端子電圧V1の降下にともない、徐々に
上がり始め、過度期の終り近くでそのベース電圧V2が
0.55v近くまで上がってくると、トランジスタTr
N’が活性状態になり、それまでのOFF状態からベー
ス電流の増加に応じてコレクタ電圧の変化する状態に移
り、グラフ(D)のコレクタ電圧v3曲線が示すよう
に、過度期始めに1.2vであった電圧が、下がってく
る。
【0023】このV3電圧の下がる過程で、図中点線で
示した時点で、そのコレクタ電圧V3が1.04vに達
した時、第2ダイオードD2の順電圧降下約0.5vを
引いた残りの電圧がVbe=0.54vとしてかけられ
るが、トランジスタTrNの活性化に必要なベース電圧
に足りなくなったために、トランジスタTrNはOFF
になり、そのためベース電流の供給の止まったトランジ
スタTrPもOFFになり、グラフ(E)のように電磁
コイル1にも電圧がかからず、通電をとめる。
【0024】この電磁コイル1の端子電圧のグラフ
(E)によれば、立上りが急峻で、遮断時が緩やかに降
下している、これは立上り時には自走発振回路のコンデ
ンサーC1による正帰還作用があって、トランジスタT
rN’のコレクタ電圧V3の受信高電圧化によって供給
されるベース電流だけでなく、コンデンサーC1に流入
する充電電流がベース電流となって、一瞬にしてトラン
ジスタTrNを飽和ON状態にするからであり、また、
遮断時には、前記コンデンサーC1への充電電流による
ベース電流が、既に自走発振時の通電時間を経過したた
め無いのにかかわらず、トランジスタTrN’のコレク
タ電圧の高電圧が残り、そのコレクタ電圧V3の遮断時
におけるなだらかな降下による、トランジスタTrNへ
のベース電流のなだらかな減少によって、自走発振回路
であったはずの回路が、2石のトランジスタTrN、T
rPの直結直流増幅回路となってトランジスタTrPの
なだらかなコレクタ電圧の変化をもたらしているもので
ある。
【0025】次に頻繁に人が玩具の動きをコントロール
する目的でCdS光導電セル2の受光面の照度を変化さ
せた場合について図3の各グラフにより説明する。図2
の(A)の後期のように、セル面の照度2Lxであった
ものを、白い服の人が急に移動し、セル面の照度1Lx
まで暗くしてから、また急にセル2にちかずいて明るく
し、というようにセル受光面の照度を2Lxと1Lxと
に交互に変えた場合をグラフ(F)に照度変化が時間の
経過で変化する状態を示している。この時間経過と同じ
時間目盛で、コンデンサーC2端子電圧V1(G)、ト
ランジスタTrN’のベース、エミッタ間電圧V2
(H)、コレクタ、エミッタ間電圧V3(I)の変化
と、電磁コイル1の端子電圧(J)の変化を図3の各グ
ラフにより示している。
【0026】前記したように図2の各グラフ後期では、
照度2Lx、コンデンサーC2の端子電圧V1=0.5
8v、トランジスタTrN’のベース電圧V2=0.5
6v、そのコレクタ電圧V3=0.95vになってお
り、この状態から図3の各グラフをスタートしたとする
と、まず、セル2の受光面照度が1Lxと暗くなった
時、セル2の抵抗値が増加し、セル端子電圧が上がるた
め、グラフ(G)のように、抵抗R4を通ってコンデン
サーC2の端子電圧V1を徐々に上げるように充電電流
がトランジスタTrN’のベース電流として流れる。そ
の時、グラフ(H)や(I)が示すように、トランジス
タTrN’は、飽和ON状態になって、そのコレクタ電
圧V3が一点鎖線で示したトランジスタTrNをON状
態にするために必要なコレクタ電圧1.05vから大き
く下がって0vに近ずき、グラフ(J)で示すようにト
ランジスタTrNはOFFのままで、電磁コイル1には
電圧がかからず、電磁コイル1への通電は無いまま時間
が経過する。
【0027】次に人の動作の影響で、またセル受光面の
照度が2Lxになると、セル端子電圧の低下が起こり、
コンデンサー端子電圧V1を徐々に低下させるように、
コンデンサーC2の放電電流が抵抗R5、R6を通って
セル2に向かって流れる。すると、前記図2で説明した
作用により、トランジスタTrN’がOFF状態にな
り、そのコレクタ電圧V3が上がり、トランジスタTr
NをON状態にするために必要な1.05vを越えるた
め、グラフ(J)で示すように電磁コイル1に電圧がか
かり通電する。
【0028】次に人の頻繁な動作として、(前記した人
が居続けるのではなく)速い動作の影響で、またセル受
光面の照度が1Lxになると、セル端子電圧の上昇が起
こり、コンデンサー端子電圧V1を徐々に降下させるよ
うに、コンデンサーC2の充電電流が抵抗R4を通って
トランジスタTrN’のベース電流として流れ、トラン
ジスタTrN’のコレクタ電圧が0vに近くなって、前
記のようにトランジスタTrNをOFFにし、電磁コイ
ル1への通電を止める。このような人の意識的なCdS
光導電セル受光面の照度変更操作によって、人の動作に
同期した電磁コイル1への通電作用を、コンデンサーC
2の容量や、その周辺抵抗の抵抗値や、CdS光導電セ
ル2の応答性によって決る所定の周期範囲内において起
こすことができる。
【0029】本発明の一つの特徴である第2ダイオード
D2は、受信増幅用トランジスタTrN’のベースに光
変化信号入力のある電圧負帰還増幅回路の、そのトラン
ジスタTrN’のコレクタから、前記自走発振回路の前
段トランジスタTrNのベースに、そのベース順電流を
通す極性にして連結しているため、そのダイオードの順
電圧降下、約0.5vと前記前段トランジスタTrNを
活性化させるのに必要なベース電圧,約0.55vとの
合計、約1.05v以上の出力が電圧負帰還増幅回路か
らあった時に自走発振の通電の周期に関係無く、その自
走発振回路を2段直結のスイッチング用直流増幅回路に
して電磁コイル1への通電が行えるものである。また、
電圧負帰還増幅回路のバイアス動作点を0.95vにす
ることによって、光変化なし、入力信号なしの時の0.
95v出力では電磁コイル1への通電が起きないように
すると共に、僅かなセル2受光面の照度変化をとらえて
動作点0.95vから1.05v以上にする、僅か0.
1vの電圧増幅で電磁コイル1への光センサーによる高
感度直流増幅通電を行うことが出来る。この光センサー
による人を感知しての電磁コイル1への通電において、
その通電時間巾が、コンデンサーC2の容量に左右され
る所定の時間範囲内であれば、人の動作に同期して細か
く区切って(セル2の応答性により制約を受ける)通電
することができるという特徴が生じたものである。
【0030】なお、作用説明中の各電圧値は、温度や各
素子の特性により変わるものであり、説明の便宜上の値
である。なお図1の図中、C3は電圧負帰還用のコンデ
ンサーであり、電磁コイル1への通電により起きる電源
電圧の急変動に起因する異常発振や、電磁コイル1で生
じる高周波ノイズが電源側に誘導されて起きる誤動作を
防ぐものである。なお図1は第1の実施例であり、図中
の電磁コイル1を直流電動機や、直流ソレノイドに変え
ても本発明の回路作用に変わりのないものである。これ
まで述べた作用の中で、白い服の人が光センサーに近付
く場合について説明しているが、若し黒い色の服の人が
光センサーに近付いた場合は、前記作用説明中の明暗が
逆になり、図2の各グラフ説明のようには作用せず、そ
の人が光センサーの検出可能領域から出た直後から、図
2の各グラフ、各電圧の変化があって、電磁コイル1へ
の通電が行われるものである。また、この第1の実施例
の、CdS光導電セル2と、そのセル2と共に電源電圧
を分圧している抵抗R4との配置を交換することによ
り、黒い服の人が光センサーに近付いた場合でも電磁コ
イル1への所定時間通電を行うことが出来る。それは、
前記作用説明の明暗変化が逆になる代わりに、受信電圧
の変化も逆になるからである。
【0031】
【実施例】請求項1の発明に対応する第1の実施例とし
て、既に回路作用の説明をした回路で作動する玩具につ
いて、内部構成を示す斜視図の図4によって説明する。
この玩具はPOP広告用としても利用できる、人が来る
とお辞儀をする揺動人形であり、この揺動人形100
は、缶124を外面の本体として、これを人形の胴体と
頭部に見立てている。この缶124は、強磁性体である
軟鉄板製の筒状基礎部104の外周にはまり、脱着自在
に乗せられている。この筒状基礎部104の上部中央に
は、支持部材106を介してピボット軸108がその先
端を下向きに取り付けられている。
【0032】一方、受け部材112は、台座120の上
に固定されている。この受け部材112の下部は人間の
足に見立てるため2本に分かれている。そして、あたか
も靴を履いているような外観になっている。受け部材1
12の上端には、ピボット軸108を支えるピボット軸
受110が設けられている。このピボット軸受110
は、図5に示すように、おわん状に深しぼりした焼入れ
鋼よりなり、ネジ114で受け部材112に固定されて
いる。この受け部材112には、前記筒状基礎部104
の内面に接着固定された永久磁石128を吸引できる位
置に空芯の電磁コイル1が配設されている。台座120
には、図示していないが、電磁コイル1に電気エネルギ
ーを供給するための乾電池3や、図1に示した電子部品
群が取り付けられたプリント基盤126が内蔵されてお
り、図示しているように、CdS光導電セル2の受光面
の前方に光センサー用開口部122が前側に開けられて
いる。
【0033】次に、この揺動玩具100の動作について
説明する。まず、人が台座120の開口部122から遠
い位置にいたり、その開口部122から前方の所定の立
体角内の光変化検出可能領域内にいない時、既に本発明
の作用で説明したように、自走発振回路だけが働いて、
約20秒毎に0.5秒ほど、前記空芯の電磁コイル1に
間欠的に通電する。すると、その通電により電磁コイル
1が筒状基礎部104の内面に接着固定された永久磁石
128を吸引する。そのため、筒状基礎部104およ
び、それに付随して缶124は、ピボット軸108の先
端を支点として前方に倒れるような動きをする。
【0034】その直後、電磁コイル1への電流を絶つ
と、筒状基礎部104および、それに付随して缶124
は、元の位置に重力で戻ろうとし、ピボット軸108の
先端を回転、揺動の支点として振子運動をしばらく継続
する。この時の動きは、軸受方式がピボット軸受なの
で、振子運動だけでなく、水平回転も行い、また、人形
100の揺動方向も一定にならない複雑な動きをする。
このようにして起動された人形100の揺動は、あたか
も踊りを踊っているように見えて部屋の雰囲気をなごま
せたり、広告に注目させたりするが、20秒近く経過す
ると揺動の振幅が減少してくる。そして、20秒後に再
び自走発振回路によって電磁コイル1に通電知、人形1
00を止めることなく揺動させ続ける。
【0035】このように人が来なくても自走発振回路か
ら20秒毎に、瞬間的に加速附勢されて踊っているよう
な揺動を続けている人形100に、例えば、興味を持っ
た店頭の白い服の客が、この人形の前に近付き、光セン
サーの検出可能領域に入って来たとすると、前記本発明
の作用で図2により説明した作用で、電磁コイル1に約
4秒間の通電がある。すると、その通電の始めに偶然人
形100が横を向いていたとしても、電磁コイルの正面
側に永久磁石128を廻しこんでくるような電磁力が永
久磁石128に働いて、人形100が前向きになるよう
に回転させ、更に、電磁コイル1の電磁力で、永久磁石
128を吸着させ、しっかりと吸着保持する状態にな
る。この状態は、あたかも人形が客に対してお辞儀をし
たようなしぐさをしたことになる。そして、通電開始か
ら約4秒後、電磁コイル1への電流が絶たれると、前記
したように自重による復元力により、踊るような揺動運
動を始めるようになる。
【0036】なお、本発明の電磁コイルは、第1の実施
例のように空芯でなくても実施することができ、例えば
ソレノイドのようにコイルの外側をヨーク軟鉄で囲み、
コイルの内側にスライド移動可能にし、スプリングによ
る復元力で所定位置に安定配置するようにした軟鉄棒を
コイルへの通電により引き付ける装置のコイルとしても
応用することができる。このようなソレノイドを使用し
て第1の実施例のような人形を動かす場合は、ソレノイ
ドで作動するアーム等により間接的に自由振動する玩具
部分を、振子運動の中心から離れた位置に強制変位させ
て駆動することも可能である。また、本発明の電磁コイ
ルは、直流電動機の回転子のコイルに相当させて、人を
感知して更に動く自動電動玩具として応用することが出
来る。この玩具を本発明の請求項1の第2の実施例とし
て以下に説明する。
【0037】この第2の実施例として、既に回路作用の
説明をした回路で作動する玩具を、内部構成を示す斜視
図の図6によって説明する。この図は、箱状の舞台20
上に、足を開いて立つ人形21が一方の足に重心をあず
けて上体を傾けて安定している状態を示している。この
足22a、22bは軟質ビニールで成形され、舞台20
上面に配設された二つの軸受20a、20bによって左
右回動自由に支持された足フレーム23、24に、被う
ように取り付けられている。その足フレームは、左右で
違った役割があり、左足が駆動足フレーム23であり、
右足が従動足フレーム24である。これら左右の足フレ
ームの上端の関接部23a、24aによって関節支持さ
れた、腰部25aを持つ胴体25がリンク連節により傾
斜した状態になっている。
【0038】その胴体25の肩部25bには、左右2枚
の板バネ26が固定され、それぞれの板バネ26の自由
端に、軟質ビニール製の左右の手27が取り付けられて
いる。また、胴体の首部25cには、コイルスプリング
28が固着され、そのコイルスプリング28の自由端
に、軟質ビニール製の人形の顔29が取り付けられてい
る。一方、箱状舞台20内に図示していないが、第1の
実施例と同じ回路の構成されたプリント基板や、乾電池
が収容され、第1の実施例の電磁コイル1の代わりに図
示する直流電動機1’を結線しながら取り付けている。
【0039】この電動機1’の軸に取り付けられたピニ
オンギヤー1’pに噛み合う平歯車30のピニオン部3
0pに対して、前記駆動足フレーム23下端に連結した
扇状歯車31を噛み合せ、その扇状歯車31に設けた突
起部に、引張りスプリング32の一端を引っかけ、その
他端を舞台20内側部に引っかけて引き込み、前記扇状
歯車31の一方の端を、舞台20内側部に用意したスト
ッパー33に当てるようにして安定静止状態を保ってい
る。なお、図中34は、平歯車30を回転自由に支持し
ながら電動機1’を取り付け、舞台20底板に固着させ
ているフレームである。
【0040】このような構成の第2の実施例の直流電動
機1’に既に作用説明した自走発振回路から、約20秒
毎に、約0.5秒の間欠通電が行われると、電動機1’
軸のピニオンギヤー1’pが回転し、したがって平歯車
30も回転し、この平歯車30のピニオン部30pに噛
み合っている扇状歯車31も、舞台20上面の軸受20
aを回転中心として回転し始める。すると、その扇状歯
車31に連結されていた駆動足フレーム23が回動し、
リンク連節駆動作用により、従動足フレーム24も、胴
体25も回動して、図中2点鎖線で示した位置に移動す
る。この間約0.5秒経過し、電動機1’への電流が絶
たれると、それまでの間、扇状歯車31の回転で引き延
ばされていた、引張りスプリング32の弾性復元力によ
り、電動機1’軸を逆廻ししながら始めの位置に戻って
いく。この1往復の過程で人形の顔29や手27は、振
動のエネルギーを附勢され、それぞれの固有振動数で振
動する。この実施例は、その後20秒ほどして、顔29
や、手27の振動が減衰して小さな振幅になると、再び
自走発振回路から電動機1’への0.5秒間通電があ
り、前記作用で間欠的な人形の往復動作が起き、室内や
店頭で顔や手の揺動の止まることのない人形玩具になる
ものである。
【0041】次に、この玩具と相対して遊ぶ場合につい
て説明する。第1の実施例と同じように、この第2の実
施例も、図示していないが舞台20の正面側の開口部か
ら所定の立体角範囲内に、光センサーの検出可能領域を
持っている。この玩具は、遊ぶ人が、この検出可能領域
内に頻繁に出入し、遊ぶ人自身がロックを踊るように身
体を左右に動かして人形の同期競演をコントロールして
遊ぶものである。
【0042】この実施例は、本発明の作用の図3の説明
で既に述べた作用により、人の動作のリズムと同期し
て、図3に示し説明した電磁コイル1への通電を、直流
電動機1’への通電に置き換えることにより可能になっ
ている。この実施例の場合、電動機1’は、通電により
正回転、無通電では、引張りスプリングの力で逆回転と
いうように、往復回転運動を繰り返すことになる。する
と前記したリンク連節構造により、人形はその胴体を左
右にリズミカルに移動、傾斜させながら、顔や手をはげ
しく振動させ、あたかもロックを踊っているように作動
するものである。なお、図3の電磁コイル1への通電時
間巾は、無通電時間巾とほゞ同じになっているが、人が
光センサーの検出可能領域内にいる時間と、いない時間
を変えることにより、その通電時間巾と、無通電時間巾
とは同一にならず、前記人形21の胴体25の傾斜角変
位も、リズムに乗った動きのアクセントの付け方も、人
の動作次第で変わるものである。これは、あたかも見え
ない光の糸で操り人形を操っているような興味深さであ
り、コスト低減のため、たとえ人形の顔や、手を第2の
実施例と違って、胴体25と一体的に作ったとしても、
玩具として面白いものになっている。
【0043】次に、請求項3の発明の実施例を、第3の
実施例として、図8の斜視図により説明し、その第3の
実施例の回路構成を図7により説明する。図7に示す回
路は、夜間、周囲が暗くなった時に、その暗さを室内光
感知用の光センサーで感知して、自走発振回路の発振を
止め、人感知用光センサーが暗くて働かないことと合わ
せて、電動機1’や、音声合成発声システム5への通電
を止め、無駄な電流消費を押えたり、不用な音や動きを
させない回路である。図1で示した第1の実施例の自走
発振回路の、前段トランジスタTrNのON直前のベー
ス電圧は、そのベース、エミッタ間抵抗Rbeと、抵抗
R1とで、電源電圧近い電圧(電源電圧−第1ダイオー
ド順電圧降下)を電圧分割して供給しているが、 この
第3の実施例の回路は、その抵抗R1を抵抗R0と室内
光感知用CdS光導電セル4との二つに分けている。
【0044】通常の室内の明るさでは、室内光感知用C
dS光導電セル4の抵抗値と抵抗R0の抵抗値の合計が
ほゞ第1の実施例の抵抗R1の抵抗値に等しくなるよう
にしておくことにより、この第3の実施例は、辺りが暗
くなってくると、次第に自走発振の周期が長くなり、夜
間、室内照明が消されると、室内光感知用CdS光導電
セル4の抵抗値が約3MΩに達して、前段トランジスタ
TrNのベース電圧を下げ、自走発振回路の両トランジ
スタを、OFF状態にする。また、そのような暗黒時点
では、人を感知するためのCdS光導電セル2も3MΩ
近くになって、安定した抵抗値になるため、電圧負帰還
増幅用のトランジスタTrN’を通る、僅かなコレクタ
電流(約0.04mA)の、バイアス動作電流と、2個
のCdS光導電セル2、4を通る極めて僅かな電流(約
0.002mA)だけの電力消費にすることができ、使
用乾電池の寿命を延ばすことができ、また夜間の電動機
等の作動雑音や、発音手段の発音を止めて、静かにして
おくことができる。このような通電回路の、特徴ある夜
間自動的通電停止手段は、昼間、明るいときに、別の特
徴ある作用効果をもたらすものである。
【0045】それは、室内が明るいときに、室内光感知
用CdS光導電セル4の受光面の前に、シャドウマスク
7を付けることによって、自走発振回路を2段直結直流
増幅回路に変化させることができるために、人がそばに
来ない限り、玩具の発音や動作をさせないようにし、人
がこの玩具の前を行き来せず、静かにしていて、気分的
に音や動きのないことを望んだ時や、玄関に置いて、人
が来たとき以外は動かす必要の無い場合に、そのように
シャドウマスク7で制御することが出来ることを意味す
る。
【0046】この明るい室内で、室内光感知用CdS光
導電セル4の受光面の前に、シャドウマスク7を付けた
場合、以下に説明するような作用がある。そのセル4の
受光面がマスク7で被われ、セル4の抵抗値が3MΩに
なると、トランジスタTrNのベース電圧が下がって、
自走発振することが出来ず、そのトランジスタTrNの
ベース電圧は、人が居ないとき、人感知用光センサーに
接続の電圧負帰還増幅回路の、トランジスタTrN’の
平常動作点コレクタ電圧から第2ダイオードD2の順方
向電圧降下を引いた、約0.45vの電圧である、この
0.45vは、トランジスタTrNを活性化するのに必
要なベース電圧より低いので、人が来ない限り何も起き
ず、人が来るのを待つ無通電状態が続く。(この時、ト
ランジスタTrN’のバイアス動作点での消費電流な
ど、0.1mA以下の人感知のための待機電流が流れて
いるが、駆動コイル通電に比べ、微々たるものである)
そこに、白い服の人が、光センサーの検出可能領域に
入ってくると、前記本発明の作用で詳述した通り、トラ
ンジスタTrN’がOFFになり、そのOFF時間巾
が、コンデンサーC2の容量に左右される所定の時間だ
けOFFを続ける、すると、その間、トランジスタTr
N’のコレクタ電圧が上がって、そのコレクタから第2
ダイオードD2を経て接続されたトランジスタTrNの
ベース電圧が上がって、自走発振回路の前段トランジス
タTrNがON状態になり、前記詳述した作用により、
トランジスタTrPの出力に繋げられた、音声合成シス
テム5等の任意の発音手段や電動装置に通電することが
できる。
【0047】この時、自走発振回路としての正帰還作用
は、ON状態に入るときに起きる急峻な出力電圧上昇を
もたらすことの他は、室内光感知用CdS光導電セル4
の抵抗値が高抵抗になっているために自走発振回路とし
ての作用をせず、その自走発振回路は、2段直結直流増
幅回路になっている。なお、図7の図中R7は、人感知
用光センサーに接続の電圧負帰還増幅回路の、コンデン
サーC2と並列接続した5MΩの高抵抗値を持つ抵抗で
あり、受信増幅用トランジスタTrN’のバイアス動作
点の安定化に役立たせているものである。
【0048】このような通電作用を持つ第3の実施例の
通電回路以外の構成について図8により説明する。これ
は鳥篭200に人った鳥玩具、おうむ204が約1分間
隔で自動的に、その口箸や、上体や尾を動かしながら、
2秒程鳴く室内アクセサリー玩具であり、前記した第3
の実施例の回路を使って、人が来ると更に鳴く内容を変
えながら、人の動きと同期して口箸などを動かすもので
ある。この鳥篭200の台201正面にある開口部20
2の奥に、人感知用のCdS光導電セル2を、その受光
面を開口部202に向けて配置し、その台201側面に
室内光感知用CdS光導電セル4を配設している。この
室内光感知用CdS光導電セル4は台201の側面の曲
面にあるへこみにはめこまれ、そのセル4の受光面がそ
の台の曲面と同一面になるようにしている。その台20
1の曲面の表面に沿って曲面のシャドウマスク引戸7’
が、前記室内光感知用CdS光導電セル4の受光面を、
開閉できるように、スライド可能に配置している。図8
はシャドウマスク引戸7’が前記セル4受光面を全開に
するように、後方に引いた状態を表している。
【0049】図示していないが、台201内には乾電池
3や、第3の実施例の通電回路が構成されたブリント基
板203が収容され、その回路の最終出力がリード線2
3により台201上の停まり木にとまった、おうむ20
4体内に収容の減速機付き電動機1a’に結線されてい
る。
【0050】この減速機付き電動機1a’から、おうむ
204の、口箸など各作動部分に対する作動伝動機構構
成の説明は省略する。一方、その回路の最終出力は、図
7に示している通り、別に台201内に収容した音声合
成システム5の回路に供給され、スピーカー6により、
あらかじめ、音声合成システム5の回路内のROMに焼
き付け録音された、所定の音声信号順に沿って発声する
ものである。いま、シャドウマスク引戸7’が図のよう
に、室内光感知用CdS光導電セル4の受光面を全開に
するように引いてあるものとして、この玩具の作用を説
明すると。その録音内容が、例えば、「ハーイ、元気か
い、僕と遊んで、踊ってみない」であったとすると、人
が光センサーの検出可能領域外にいた時、自走発振回路
の作用で、約1分毎に2秒間だけ音声合成システム5に
通電し、そのシステムの作用で自動的に頭だしが出来
て、「ハーイ、元気かい」の2秒間近くの音声が、スピ
ーカー6から流れるとともに、2秒通電の電動機により
口箸などを作動させる。(1分毎の2秒間の自走発振回
路通電は、第1の実施例に比べてその周期、通電時間巾
ともに長いが、コンデンサーC1の容量を増やすこと
で、長くすることができる)
【0051】次に、白い服の人がこの玩具の前に立ち止
まって、光センサーの検出可能領域に居続けたとする
と、通電時間巾設定用のコンデンサーC2の容量や、セ
ル2や抵抗の抵抗値によって決る、約7秒間の通電を音
声合成システム5に行い、そのシステムに、あらためて
通電したことにによる、自動リセット、頭だし作用によ
り、「ハーイ、元気かい、僕と遊んで、踊ってみない」
の音声が流れ、その間中、おうむ204は、口箸などを
動かして、あたかも人に向かってしやべっているような
しぐさを行う。
【0052】次に、その人が左右に身体を移動させる
か、または、手のひらを台正面の光センサー用開口部の
前で、左右に振ったとすると、その周期が2秒の場合、
1秒間は通電、あとの1秒間は無通電という繰返しを、
音声合成システム5や減速機付き電動機1a’にたいし
て行うことになる。すると、その通電毎に、「ハーイ」
と発声しながら口箸などを動かし、無通電毎に音声を休
止すると共に動きを止め、「ハーイ」、休止、「ハー
イ」、休止、「ハーイ」、休止、「ハーイ」のように、
あたかも踊る人の拍子をとっているような音声を流し、
おうむ204自身もその動きをリズミカルに行うもので
ある。
【0053】この人の左右移動動作の速さ次第で、「ハ
ッ」、休止、「ハッ」、休止、「ハッ」となったり、
「ハーイ、元気」、休止、「ハーイ、元気」のようにな
ったりする、玩具と遊ぶ人との対話型の室内アクセサリ
ー的な玩具である。若し、この音声合成システム5のR
OMに録音する内容にコマーシャルを入れておけばPO
P広告用や、プレミアム景品に、応用することができ
る。以上は、室内光感知用CdS光導電セル4に室内光
が当たっている場合の作用であるが、若しシャドウマス
ク引戸を前方にひいて、そのセル4の受光面を被いかく
し、室内光感知用CdS光導電セル4に、室内の光が当
たらないようにしたとすると、前記回路の作用で、自走
発振が起きず、人が光センサーの検出可能領域に居ない
限り、1分に1回の割りで起きる自動的発声や口箸など
の動きは起きない。しかし、自発的動作は無くても、前
記した遊ぶ人との対話的玩具としての動作機能は残る。
【0054】この実施例の更に追加する特徴として、室
内光の明るさのレベル段階を選択して、前記自発的動作
の有無を制御することが出来ることである。これは、室
内光感知用CdS光導電セル4受光面の有効面積をシャ
ドウマスク引戸7’の引き加減により調節することによ
って行われる。室内光感知用CdS光導電セル4は晴天
の非常に明るい室内では、1KΩ2以下の低抵抗値にな
ってしまうため、例え、シャドウマスク引戸7’でその
受光面の有効面積を1/3にしても、このセル4と直列
に接続した抵抗R0に比べ、充分に低抵抗値であって動
作に影響がないが、曇天の室内や、夕方の室内や、夜間
の照明による室内の暗さ内に於て、その室内光感知用C
dS光導電セル4の抵抗値は200KΩにも達し、若し
シャドウマスク引戸を全開にしていれば100KΩで、
抵抗R0の抵抗との合成抵抗が例えば200KΩで、や
っとぎりぎりで自走発振していたものが、この1/3面
積では、合成抵抗300KΩになって自走発振出来なく
なり、室内が少し暗くなってくると、発声などの動作を
させないようにすることができる。また、自走発振の周
期は、コンデンサーC1以外に抵抗R0と、室内光感知
用CdS光導電セル4の抵抗との合成抵抗値によって左
右されるので、このシャドウマスク引戸7’の開閉の調
節により、自発的動作を好みの周期に(引戸7’全開の
場合より長い周期ではあるが)調節することができる。
【0055】この実施例は既に回路作用で説明した通
り、夜間暗くなると自走発振による動作も、人を感知し
ての動作も無くなり、極僅かなバイアス動作電流の省エ
ネルギー玩具になり、室内アクセサリー置物として、乾
電池の消耗を気にしないですむものになっている。
【0056】次に本発明の請求項2の発明の第4の実施
例として、小鳥の鳴く室内アクセサリー玩具を、図9、
図10により説明する。これは前記第3の実施例のおう
むを動かない小鳥206に替えて実施したものであり、
図示していないが、その鳥篭200’の台201’内に
は乾電池3や、第3の実施例の通電回路の部分変更で構
成されたプリント基板203’が収容され、その通電回
路の最終出力が図7に示すような、減速機付き電動機1
a’には出力されず、音声合成システム5を経てスピー
カー6だけに出力されるようになっている。
【0057】この実施例は、口箸などを作動させないた
め、消費電流が少なく夜間は自動的に小鳥が鳴かないよ
うにしているので乾電池の使用可能期間が長く、更に電
動機による作動機構が無いので低コストの室内アクセサ
リー玩具になっている。この音声合成システム5内のR
OMに記録された内容が「ケキヨ、ケキヨ、ホーーホケ
キヨ」であったとすると、平常時は約1分毎に2秒間
「ケキヨ、ケキヨ」とスピーカー6から発声するもので
ある。鳥篭200’の正面の台201’正面にある開口
部202’の前に、白い服の人が立ち上まって、光セン
サーの検出可能領域に居続けたとすると、通電時間巾設
定用のコンデンサーC2の容量や、人感知用CdS光導
電セル2や、それらに繋がる各抵抗の抵抗値によって決
る、約7秒間の通電を、音声合成システム5に行い、そ
のシステムに、あらためて通電したことによる、自動リ
セット、頭だし作用により、「ケキヨ、ケキヨ、ホーー
ホケキョ」と鳴くスピーカー6の発声が行われる。
【0058】次に、この小鳥206の鳴き声をコントロ
ールする目的で、人が頻繁に鳥篭の正面の台201’正
面にある開口部202’を手で、塞いだり、開けたりす
ると、前記第3の実施例の発声制御作用と同じ用に、種
々の発声を行わせることができる。また、この実施例も
第3の実施例と同じように、図10のように、鳥篭20
0’の針金にマスクフック部7aを掛けることにより、
シャドウマスク7で、室内光感知用CdS光導電セル4
の前を被い、自走発振作用を止めて定期的な自発発声を
させないようにすることもできる。この場合第3の実施
例のように、シャドウマスク戸7’の引き加減による自
走発振周期の変更はできないが、台201’の側面に付
いた可変抵抗のつまみR0aを回すことにより、第3の
実施例より細かく通電周期を変えることが出来る。(こ
の可変抵抗は、図7に示した抵抗R0を可変にしたもの
である)また、この実施例も、前記通電時間巾設定用の
コンデンサーC2の容量を変えることにより、もっと長
い録音内容にすることもでき、また、平常時の発声周期
や発声時間巾も自走発信回路のコンデンサーC1や、各
抵抗の容量や抵抗値を変えることにより可能である。
【0059】なお本発明の請求項2および請求項3の任
意の発音手段には、前記した音声合成システム5の他
に、弛張発振電子回路を使ってスピーカーから小鳥の鳴
き声を流したり、録音レコード盤を電動機で回し、溝を
通る針の機械的振動を直接、振動板で音声として流すも
のにも応用実施することができる。
【0060】
【発明の効果】本発明はこのような構成なので、光セン
サーによる人を感知しての通電がないとき、自走発振回
路により、例えば20秒間に僅か0.5秒間しか電磁コ
イルや発音手段に通電せず、また人がいない場合の待機
電流も非常に少ないので(0.1mA)一般の電動玩具
の、40倍から軽負荷の場合100倍も電源乾電池の使
用可能時間が長く、そのため、動く室内アクセサリーと
して気軽に動かし続けさせることが出来、室内のどこか
らでも、動きのある人形などの、そのいきいきとした様
子や発声を見たり聞くことができ、それにより心なごむ
効果を生じさせている。また人がそばに来ると、光セン
サーによる、人を感知しての電動装置への通電や発音手
段への通電を行うことが出来るので、お辞儀をしたり、
それまでと違った動きや発音をし、その後、自由振動に
よる活発な動作を行うこともでき、玄関に置いたり店内
に置いて、あたかも意志のある人形のような興味ある玩
具にすることが出来る。
【0061】この光センサーによる電動装置などへの通
電の場合、本発明回路は、自走発振回路の2石のトラン
ジスタTrN、TrPの正帰還増幅作用を、その通電の
始めに利用して、はっきりとした電磁コイルへの電圧供
給を行うことが出来る。一般に、電動装置は始動時に大
電流を必要とするので、本発明回路の自走発振回路が光
センサーによる入力があって、直流2段直結増幅回路に
なる際に、その通電初期正帰還の効果的作用により確実
に力強く起動させる効果があり、また音声合成システム
5の起動時のリセットに必要な急峻な電源電圧立上りに
も役立っている。また従来の光センサー利用回路が使っ
ていた、2石の単安定マルチバイブレータと、1石の電
力増幅の計3石のトランジスタ回路を、2石の自走発振
回路で済ませているため、回路構成が簡単になり低コス
トにできる効果がある。
【0062】また本発明は、この玩具と相対して遊ぶ場
合、電動装置への通電や、発音装置への通電を、光セン
サー検出可能領域への、遊ぶ人の頻繁なリズミカルな出
入りに同期して、断続的に行うことが出来るので、この
玩具の動きのリズムや、発音のリズムを、コントロール
することができ、より興味深い玩具にすることができ
た。また、本発明の作用で説明したように、本発明の第
1、第2ダイオード配置構成により、光センサーによる
入力を、確実で、高感度に、電動装置の電磁コイル通電
や、発音装置への通電に結び付けることが出来るので、
検出可能領域の範囲を遠く、広くすることができ、また
人の服の色と背景の色のコントラストが小さな場合でも
人を感知して電動装置等への通電ができる効果がある。
【0063】また、本発明は室内光感知用光導電セルを
自走発振回路の前段トランジスタのバイアス用抵抗の一
部に使うことにより、室内光が無くなると自走発振を止
め、電源スイッチに頼らず、自動的に発音や動き等の動
作を止め、消費電流を微小な電流に押えることができ、
電源スイッチを切る手数を省略しながら、電源乾電池の
寿命を延ばし、夜中のうるさい電動機作動音や、発音手
段の発音を発生動作させないようにすることができる。
【0064】また、その室内光感知用光導電セルの受光
面の前に、スライド移動可能なシャドウマスクを設ける
ことにより、若し、シャドウマスクでそのセル受光面の
全面を被い、昼間でもそのセルに室内光が到達しないよ
うにしたとすれば、自走発振作用だけを止め、人を感知
しての作用動作を残しながら、玩具の自発的、定期的発
音や、動きの動作を止めて、電源乾電池の寿命を長くし
たり、静かにしておきたいときに便利な制御方式になる
とともに、
【0065】若し、昼間、シャドウマスクでそのセル受
光面の有効面積を制限するように、限定的にその受光面
を被う場合は、自走発振の周期を延ばす方向で変更した
り、室内光の明るさのレベル段階を選択して、前記自発
的動作の有無を制御することが出来、例えば夜間の室内
照明の明るさでは自発的動作をしないで、晴天の昼間だ
け定期的自発的動作をさせるなど、この玩具の利用者の
好みにより、この玩具の動作状況を変えることの出来る
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の結線図である。
【図2】本発明の第1の実施例の回路の光センサーの検
出可能領域に、白い服の人が侵入、立ち止まった時の作
動状態を同一時間目盛にして示したグラフ群であり、図
中(A)は、人感知用光導電セル2の、受光面の照度変
化を示すグラフである。図中(B)は、コンデンサーC
2の、端子電圧V1の変化を示すグラフである。図中
(C)は、受信増幅用トランジスタTrN’の、ベー
ス、エミッタ間電圧V2の変化を示すグラフである。図
中(D)は、受信増幅用トランジスタTrN’のコレク
タ、エミッタ間電圧V3の変化を示すグラフである。図
中(E)は、電磁コイル1の端子電圧の変化を示すグラ
フである。
【図3】本発明の第1の実施例の回路の光センサーの検
出可能領域に、白い服の人が頻繁に出入した時の作動状
態を同一時間目盛にして示したグラフ群であり、図中
(F)は、人感知用光導電セル2の、受光面の照度変化
を示すグラフである。図中(G)は、コンデンサーC2
の、端子電圧V1の変化を示すグラフである。図中
(H)は、受信増幅用トランジスタTrN’の、ベー
ス、エミッタ間電圧V2の変化を示すグラフである。図
中(I)は、受信増幅用トランジスタTrN’のコレク
タ、エミッタ間電圧V3の変化を示すグラフである。図
中(J)は、電磁コイル1の端子電圧の変化を示すグラ
フである。
【図4】本発明の第1の実施例の一部切断、省略斜視図
である。
【図5】本発明の第1の実施例の図4に記載されたピボ
ット軸受の取り付け状態を示す一部拡大斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施例の内部構成を示す斜視図
である。
【図7】本発明の第3の実施例の結線図である。
【図8】本発明の第3の実施例の一部切断、斜視図であ
る。
【図9】本発明の第4の実施例の一部切断、斜斜視図で
ある。
【図10】本発明の第4の実施例の違った使用状況にお
ける部分斜視図である。
【符号の説明】
1…電磁コイル 1’…電動機 1’D…ピニオンギヤー 1a’…減速機付き電動機 2…人感知用光導電セル 3…乾電池 4…室内光感知用光導電セル 5…音声合成システム 6…スピーカー 7’、7…シャドウマスク 7a…マスクフック部 Rbe…抵抗 R0〜R7…抵抗 R0a…可変抵抗器のつまみ C1〜C4…コンデンサー D1…第1ダイオード D2…第2ダイオード D3…ダイオード TrN…NPN型トランジスタ TrP…PNP型トランジスタ TrN’…受信増幅用トランジスタ 20…舞台 20a、20b…軸受 21…人形 22a、22b…足 23…駆動足フレーム 24…従動足フレーム 23a、24a…関節部 25…胴体 25a…腰部 25b…肩部 25c…首部 26…板バネ 27…手 28…コイルスプリング 29…顔 30…平歯車 30p…ピニオン部 31…扇状歯車 32…引張りスプリング 33…ストッパー 34…フレーム 100…揺動人形 104…筒状基礎部 106…支持部材 108…ピボット軸 110…ピボット軸受 112…受け部材 114…ネジ 120…台座 122…開口部 124…缶 126…プリント基板 128…永久磁石 200’、200…鳥篭 201’、201…台 202’、202…開口部 203’、203…プリント基板 204…おうむ 206…小鳥

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電によって生じる電磁力により、玩具
    の可動部に直接または間接的に伝動連結して、その玩具
    可動部を駆動する電動装置利用の玩具に於て、前記電動
    装置の電磁コイルへの通電手段として、 PNP型とNPN型の2石のトランジスタの各々のベー
    スを、相手側のトランジスタのコレクタに、一方の前段
    トランジスタのコレクタには直通的に連結し、他方の出
    力用トランジスタのコレクタには前段トランジスタのベ
    ース順電圧方向に通電する第1ダイオードを直列に挿入
    しながら発振周期設定用コンデンサーで連結し、その出
    力用トランジスタの負荷として、そのコレクタに前記電
    磁コイルを接続し、前記発振周期設定用コンデンサーと
    第1ダイオードの間から前段トランジスタのバイアス用
    抵抗を繋ぎ、そのバイアス用抵抗と前段トランジスタの
    ベース、エミッタ間に挿入連結した抵抗と、前記第1ダ
    イオードで電源電圧を分圧している自走発振回路手段
    と、 電源電圧を分割するCdS光導電セルとその直列抵抗の
    間から通電時間設定用コンデンサーを介して受信増幅用
    トランジスタのベースに信号入力のある電圧負帰還増幅
    回路手段の、その受信増幅用トランジスタのコレクタか
    ら、前記自走発振回路の前段トランジスタのベースに、
    そのベース順電流を通す極性の第2ダイオードを介して
    直通的に連結したところの、前記第1、第2ダイオード
    配置構成によって、前記自走発振回路手段と電圧負帰還
    増幅回路手段との組合せを可能にしたことに特徴のあ
    る、人を感知して動作を変える玩具の通電回路。
  2. 【請求項2】 通電によって任意の発音手段を作動させ
    て発音、発声する、発音手段利用の玩具に於て、前記任
    意の発音手段への通電手段として、 PNP型とNPN型の2石のトランジスタの各々のベー
    スを、相手側のトランジスタのコレクタに、一方の前段
    トランジスタのコレクタには直通的に連結し、他方の出
    力用トランジスタのコレクタには前段トランジスタのベ
    ース順電圧方向に通電する第1ダイオードを直列に挿入
    しながら発振周期設定用コンデンサーで連結し、その出
    力用トランジスタの負荷として、そのコレクタに前記電
    磁コイルを接続し、前記発振周期設定用コンデンサーと
    第1ダイオードの間から前段トランジスタのバイアス用
    抵抗を繋ぎ、そのバイアス用抵抗と前段トランジスタの
    ベース、エミッタ間に挿入連結した抵抗と、前記第1ダ
    イオードで電源電圧を分圧している自走発振回路手段
    と、 電源電圧を分割するCdS光導電セルとその直列抵抗の
    間から通電時間設定用コンデンサーを介して受信増幅用
    トランジスタのベースに信号入力のある電圧負帰還増幅
    回路手段の、その受信増幅用トランジスタのコレクタか
    ら、前記自走発振回路の前段トランジスタのべースに、
    そのベース順電流を通す極性の第2ダイオードを介して
    直通的に連結したところの、前記第1、第2ダイオード
    配置構成によって、前記自走発振回路手段と電圧負帰還
    増幅回路手段との組合せを可能にしたことに特徴のあ
    る、人を感知して動作を変える玩具の通電回路。
  3. 【請求項3】 通電によって生じる電磁力により、玩具
    の可動部に直接または間接的に伝動連結して、その玩具
    可動部を駆動する電動装置利用の玩具が、通電によって
    任意の発音手段を作動させて発音、発声する、発音手段
    を併用する玩具に於て、 前記電動装置利用の玩具への通電手段と、前記任意の発
    音手段への同期通電手段として、PNP型とNPN型の
    2石のトランジスタの各々のベースを、相手側のトラン
    ジスタのコレクタに、一方の前段トランジスタのコレク
    タには直通的に連結し、他方の出力用トランジスタのコ
    レクタには前段トランジスタのベース順電圧方向に通電
    する第1ダイオードを直列に挿入しながら発振周期設定
    用コンデンサーで連結し、その出力用トランジスタの負
    荷として、そのコレクタに前記電磁コイルを接続し、前
    記発振周期設定用コンデンサーと第1ダイオードの間か
    ら前段トランジスタのバイアス用抵抗を繋ぎ、そのバイ
    アス用抵抗と前段トランジスタのベース、エミッタ間に
    挿入連結した抵抗と、前記第1ダイオードで電源電圧を
    分圧している自走発振回路手段と、 電源電圧を分割するCdS光導電セルとその直列抵抗の
    間から通電時間設定用コンデンサーを介して受信増幅用
    トランジスタのベースに信号入力のある電圧負帰還増幅
    回路手段の、その受信増幅用トランジスタのコレクタか
    ら、前記自走発振回路の前段トランジスタのベースに、
    そのベース順電流を通す極性の第2ダイオードを介して
    直通的に連結したところの、前記第1、第2ダイオード
    配置構成によって、前記自走発振回路手段と電圧負帰還
    増幅回路手段との組合せを可能にしたことに特徴のあ
    る、人を感知して動作を変える玩具の通電回路。
  4. 【請求項4】 請求項1および請求項2および請求項3
    の発明において、自走発振回路の前段トランジスタのバ
    イアス用抵抗を、固定抵抗、または可変抵抗と、室内光
    感知用光導電セルとの、直列連結にしたものに替え、そ
    の室内光感知用光導電セルの受光面に対して、その受光
    面を被って有効受光面積の変化を可能にした、シャドウ
    マスクを有する、請求項1および請求項2および請求項
    3の発明。
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Cited By (5)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004019736A1 (ja) * 2002-08-29 2004-03-11 Flower Robotics Inc. 駆動部を有するマネキン人形
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