JPH0699943A - 袋シール機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物品等を包装した袋のシールを、安全かつ確
実に行なうことのできる袋シール機を提供する。 【構成】 袋を載置するテーブル１と、袋開口の固定部
２、および固定した袋開口を封止するシール部３を有す
る袋シール機において、固定部２が、フットペダル６に
より単独で下降して袋開口を押圧固定するスプリングク
ッション７付きの固定パット４ａを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、袋シール機に関する
ものである。さらに詳しくは、この発明は、各種物品の
袋包装等における開口封止に用いる簡単な構造で安全に
作業することのできる新しい袋シール機に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ポリエチレンやポリプロピレ
ン、あるいはその他のフィルム等により各種物品を袋包
装する場合には、たとえば図３に例示したような袋シー
ル機が用いられてきている。この袋シール機は、物品を
入れた袋を載置するテーブル（ア）と、この袋の開口を
固定する固定パット（イ）、および固定した袋開口を封
止するヒートシール部（ウ）を有しており、固定パット
（イ）とヒートシール部（ウ）は、フットスイッチ
（エ）により上下にシリンダー駆動して、袋開口を固定
し、かつ加熱融着するようになっている。また、ヒート
シール部（ウ）の近傍には、脱気ノズル（オ）およびガ
ス注入ノズル（カ）を備えており、同じくフットスイッ
チ（エ）によりこれらのノズル（オ）（カ）がシリンダ
ー駆動により袋開口内へ進入し、必要に応じて袋内を脱
気したり、あるいはＣＯ₂ やＮ₂ ガスを充填できるよう
になっている。

【０００３】図４は、この袋シール機を用いた従来の袋
シール工程を順次例示した側面図である。まず、テーブ
ル（ア）上に袋（キ）を載置し、その開口（ク）を固定
パット（イ）およびヒートシール部（ウ）の間に手でセ
ットする。また、袋（キ）を脱気する場合は、脱気ノズ
ル（オ）を開口（ク）内に進入させる（図４，ａ）。

【０００４】次に、袋開口（ク）の両端を指でつまん
で、形がくずれないようにしたまま、フットスイッチ
（エ）により、固定パット（イ）およびヒートシール部
（ウ）を同時に下降し、袋開口（ク）を押圧固定する。
また、脱気する場合は、この状態で脱気ノズル（オ）を
作動させる（図４，ｂ）。そして、脱気後、脱気ノズル
（オ）を後退させ、ヒートシール部（ウ）に通電して、
袋開口（ク）を熱融着させて袋（キ）を密封シールし
（図４，ｃ）、固定パット（イ）とヒートシール部
（ウ）を上昇させ（図４，ｄ）、シールした袋（キ）を
テーブル（ア）から取りはずして作業を完了する。な
お、この袋シール機は、袋（キ）を所定の状態に手でセ
ットした後は、フットスイッチ（エ）の操作によって、
袋開口（ク）の固定、脱気、シール、固定解除までが全
て自動的に進行するようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図３に
例示したような従来の袋シール機の場合には、図４，
（ａ）に示したように袋（キ）をセットし、（ｂ）に示
したように袋開口（ク）を固定パット（イ）およびヒー
トシール部（ウ）で押圧固定する際に、袋開口（ク）の
両端を両手でつまんでいなければならず、指先が固定パ
ット（イ）に挟まれてしまう危険性があった。

【０００６】また、上記の通り、固定パット（イ）およ
びヒートシール部（ウ）はフットスイッチ（エ）によっ
て自動的に同時に起動するため、手動の非常停止スイッ
チはあるものの、両手が固定パット（イ）に挟まれた状
態では、手動スイッチの操作は困難であり、非常時の操
作性に問題があった。この発明は以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、従来の袋シール機の袋固定時
における安全性の問題を解消し、安全にして確実に袋を
固定することができる操作性に優れた袋シール機を提供
することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、袋を載置するテーブルと、袋開
口の固定部、および固定した袋開口を封止するシール部
を有する袋シール機において、固定部が、フットペダル
により単独で下降して袋開口を押圧固定するスプリング
クッション付きの固定パットを備えてなることを特徴と
する袋シール機を提供する。

【０００８】また、この発明の袋シール機は、上記シー
ル部が手動スイッチにより起動し、かつ起動させた固定
パットとシール部がフットペダルスイッチと手動スイッ
チのいずれかにより停止、上昇することを好ましい態様
としてもいる。

【０００９】

【作用】この発明の袋シール機においては、テーブル上
に載置した袋の開口を両手で固定部の所定の位置にセッ
トし、スプリングクッション付きの固定パットをフット
ペダルの操作により単独で下降させ、袋開口を押圧固定
する。次いで、シール部を手動スイッチにより起動させ
て、袋開口を熱融着またはミシン掛等によりシールす
る。シール完了後は、フットペダルを解放し、固定パッ
トを上昇させてシールした袋をテーブルから取り外す。

【００１０】フットペダルの操作によって固定パットの
上昇、下降を自在に制御することができるため、指先を
挟んだままシール部を起動させる危険性はない。また、
固定後は、両手を自由に使うことができるため、シール
部の起動、停止も手動スイッチによって行なうことがで
き、安全で、確実な操作が可能である。

【００１１】

【実施例】以下、添付した図面に沿って実施例を示し、
この発明の袋シール機についてさらに詳しく説明する。
図１は、この発明の袋シール機の一実施例を示した要部
正面図および要部側面図である。

【００１２】たとえばこの袋シール機は、袋を載置する
カウンター（１）の奥に、袋の開口を固定する固定部
（２）と、固定した袋開口を熱融着によって封止するヒ
ートシール部（３）を有している。固定部（２）には、
クッション材等からなる固定パット（４ａ）（４ｂ）が
備わっており、このうち、上方の固定パット（４ａ）
は、連結棒（５）を介してフットペダル（６）の上下動
に連動し、下降、上昇するようになっている。また、連
結棒（５）にはスプリングクッション（７）を配設して
おり、固定パット（４ａ）（４ｂ）の固定力を緩衝する
ようにもなっている。

【００１３】図２は、この袋シール機を用いた袋のシー
ル工程を順次例示した要部側面図である。 （ａ）：まず、テーブル上に、物品等を入れた袋（８）
を載置し、その開口（９）を両手で広げ固定部（２）の
所定の位置にセットする。また袋内を脱気する場合に
は、脱気ノズル（１０）の先端を袋開口（９）に挿入す
る。ガス注入ノズルを併せて挿入することもできる。

【００１４】（ｂ）：フットペダル（６）を踏み下げ
て、固定パット（４ａ）を下降し、袋開口（９）を固定
する。この時、袋の開口（９）両端を保持する両手の指
先は、固定パット（４ａ）の下降速度をフットペダル
（６）で調節しながら、速やかに固定部（２）から引き
抜く。また、指先を固定パット（４ａ）（４ｂ）に挟ん
だ場合には、フットペダル（６）から足の力を解放し
て、固定パット（４ａ）を上昇させるようにする。な
お、指先を挟んだ場合でも、スプリングクッション
（７）の緩衝力によって、指先に危険が及ぶことはな
い。

【００１５】（ｃ）：袋（８）を固定したのち、手動ス
イッチによりヒートシール部（３）を下降させ、脱気ノ
ズル（１０）によって袋（８）の内部を真空にする。 （ｄ）：脱気ノズル（１０）を後退させたのち、ヒート
シール部（３）に通電して、袋（８）の開口（９）を熱
融着する。 （ｅ）：シール完了後、ヒートシール部（３）を上昇さ
せる。なお、工程（ｃ）からこの（ｅ）までは、手動ス
イッチの１回の操作で自動的に行なうこともでき、ある
いは、その都度、別のスイッチを操作するようにしても
よい。また、それぞれの工程において、非常時用の停止
スイッチを備けることができる。このような停止スイッ
チとしては、手動スイッチと、フットスイッチの２種類
を用いることができる。

【００１６】（ｆ）：最後に、フットペダル（６）を解
放し、固定パット（４ａ）を上昇させて、シールした袋
（８）を、テーブル（１）から取りはずして、シール作
業を終了する。 このように、この発明のシール機は、自らの足の動きに
よって固定パット（４ａ）を操作するため、袋（８）を
保持する指先を固定部（２）に挟むことはなく、また挟
んだとしても、それによって損傷を受けるようなことは
ない。さらに、袋（８）を固定した後は、両手を自由に
用いて手動スイッチを操作することができ、シール部
（３）の起動等を確実に行なうことができる。

【００１７】もちろんこの発明は以上の例によって限定
されるものではなく、シール部は、たとえば開口をミシ
ン掛けするための機構とすることもできる。また、他の
細部についても様々な態様が可能であることは言うまで
もない。

【００１８】

【発明の効果】以上、詳しく説明した通り、この発明に
よって、物品等を袋包装する際の袋シール作業を安全か
つ確実に行なうことのできる簡単な構造の袋シール機が
提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の袋シール機の一実施例を示した要部
正面図および要部側面図である。

【図２】図１の袋シール機を用いたシール工程を順次例
示した要部側面図である。

【図３】従来の袋シール機を例示した斜視図である。

【図４】従来の袋シール機によるシール工程を順次例示
した要部側面図である。

【符号の説明】

１ テーブル ２ 固定部 ３ シール部 ４ａ，４ｂ 固定パット ５ 連結棒 ６ フットペダル ７ スプリングクッション ８ 袋 ９ 開口 １０ 脱気ノズル

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋を載置するテーブルと、袋開口の固定
   部、および固定した袋開口を封止するシール部を有する
   袋シール機において、固定部が、フットペダルにより単
   独で下降して袋開口を押圧固定するスプリングクッショ
   ン付きの固定パットを備えてなることを特徴とする袋シ
   ール機。
2. 【請求項２】 シール部を起動する手動スイッチを有す
   る請求項１から４の袋シール機。
3. 【請求項３】 固定部の固定パットおよびシール部の作
   動を同時に停止する手動スイッチおよびフットペダルス
   イッチを有する請求項１または２の袋シール機。