JPH0699889A - 曳航体の浮力装置 - Google Patents

曳航体の浮力装置

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Publication number
JPH0699889A
JPH0699889A JP27523492A JP27523492A JPH0699889A JP H0699889 A JPH0699889 A JP H0699889A JP 27523492 A JP27523492 A JP 27523492A JP 27523492 A JP27523492 A JP 27523492A JP H0699889 A JPH0699889 A JP H0699889A
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JP
Japan
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towing
buoyancy
towed
towed body
air bag
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Application number
JP27523492A
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English (en)
Inventor
Toyohisa Okada
豊久 岡田
Yasushi Maeda
裕史 前田
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Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 掃海具のような水中を曳航される曳航体に浮
力装置を設けて、必要なときに浮力を付加して水上に浮
上させることにより、曳航用ケーブルの切断などの際の
沈没を防止するとともに、浅い海域での曳航を容易にす
る。 【構成】 曳航体1に装着される浮力装置であって、伸
縮自在な気体袋41と、気体ボンベ42と、浮上指令を
受けて作動し気体ボンベ42から気体袋41に気体を流
入させる浮力制御手段45とを備えている。したがっ
て、必要なときに浮上指令を与えることにより、浮力装
置を作動させて曳航体1を浮上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、航空機のような曳航
母機によって曳航される掃海具のような曳航体に装着さ
れて、曳航体に浮力を与える浮力装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ヘリ
コプターのような航空機によって掃海具を曳航する掃海
システムでは、掃海具の浮力を若干マイナスに設定し、
掃海具の潜航舵(主翼)の操作により深度を調節しなが
ら、掃海具を水中で曳航している。そのため、何らかの
理由で曳航用のケーブルが切れた場合、掃海具が海中に
没っして回収不能となる。また、曳航終了時に掃海具が
水中にあると、水中を引き上げるときに掃海具が傾斜し
たり回転したりするなど、姿勢が不安定になるうえに、
水中を引き上げる分だけ掃海具の揚収に時間がかかる。
さらに、掃海具を水上で曳航することが困難なので、浅
い海での掃海に適さない。
【0003】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、掃海具のような曳航体に、必要なときに
浮力を付加して水上に浮上させることにより、曳航用ケ
ーブルの切断などの際の沈没を防止するとともに、曳航
終了後の揚収および浅い海域での曳航を容易にすること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の浮力装置は、伸縮自在な気体袋と、気体
ボンベと、浮上指令を受けて作動し上記気体ボンベから
気体袋に気体を流入させる浮力制御手段とを備えてい
る。上記気体としては、空気のほか、二酸化炭素、窒素
などの不燃性ガスを使用することができる。
【0005】
【作用】この発明によれば、たとえば曳航用ケーブルが
切断した場合にはその切断を検知した信号を、掃海が終
了したときには曳航母機からの信号を、それぞれ浮上指
令として受けて上記浮力制御手段が作動し、気体袋を伸
張させて曳航体に浮力を与えることにより、曳航体を浮
上させる。
【0006】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、掃海具を形成する曳航体1は、
細長い円筒形であり、外部に潜航舵2、水平尾翼3およ
び垂直安定4を備え、内部には、図2に示すように、磁
気感応型機雷を爆発させるための磁気発生装置5、上記
潜航舵2の駆動装置6、上記水平尾翼3の駆動装置7な
どを備えている。この曳航体1は、ヘリコプターのよう
な航空機によって水中を曳航される。
【0007】上記曳航体1の上部には曳航・吊下装置1
0が装着されている。この曳航・吊下装置10は、第1
リンク11と第2リンク12とを連結軸13で相対回動
自在に連結したアーム14を備えている。曳航体1の上
部には取付け板15が突設されており、上記第1リンク
11の基端部が、上記取付け板15に取り付けられた支
持軸16を介して曳航体1に、前後方向に回動自在に取
り付けられている。第2リンク12の先端部(右端)に
は係止軸17が装着されており、この係止軸17が、ラ
ッチ部材18によって曳航体1に係止される。この状態
で、曳航・吊下装置10は吊下げ位置にある。
【0008】上記ラッチ部材18は、アクチュエータ1
9により、ロックばね22のばね力に抗して、支持軸2
0を中心に左回りに回動されて、上記係止軸17との係
合が解除される。
【0009】また、上記第1リンク11と取付け板15
との間には、この第1リンク11を後方へ回動する方向
にばね力を付加する引張りばねからなる第1ばね装置2
5が取り付けられている。さらに、第1リンク11と第
2リンク12との間には、第2リンク12を第1リンク
11に接近する方向に回動させる引張りばねからなる第
2ばね装置26が取り付けられている。
【0010】曳航および吊下げ兼用のケーブル30は、
鋼索と電線とを有しており、鋼索が上記連結軸13に連
結され、電線がコネクタ31を介して、後述するコント
ローラ44を含む曳航体1の内部の電気回路に接続され
る。なお、曳航体1における吊下げ・曳航装置10の取
付部の周囲は、曳航時の抵抗を減少させるために、カバ
ー35で覆われている。
【0011】曳航体1の前部には、図3に示すように、
この発明の第1実施例に係る浮力装置が設けられてい
る。この浮力装置は、伸縮自在なゴム製の空気袋(気体
袋)41、空気ボンベ(気体ボンベ)42、連通・遮断
・大気開放の三位置を選択的にとる三方向弁43とその
コントローラ44とからなる浮力制御手段45などを備
えている。
【0012】上記コントローラ44は、浮上指令信号
や、曳航体1の前後に設けた図示しない圧力センサから
の圧力検知信号などを受けて作動し、三方向弁43を制
御して、空気袋41に対する空気の充填および空気抜き
を行うほか、後述するように、スピナー46の固定のた
めの制御なども行う。図3は空気袋41に空気が充填さ
れた状態、図4は空気袋41の空気が抜かれた状態をそ
れぞれ示す。この浮力装置は、後述するように、曳航体
1の浮力中心を調節する機能も有する。
【0013】図3の曳航体1の頭部は、曳航体の筒状の
本体1aに対して前後方向に移動可能なスピナー46に
よって形成されており、このスピナー46の内部に、ブ
ラケット47を介して上記空気ボンベ42が固定されて
いる。上記スピナー46における空気ボンベ42の後方
には、第1の遮壁50が取り付けられており、この遮壁
50によって、空気ボンベ42を収納した空間51が液
密に保持されている。他方、曳航体本体1aの前端には
第2の遮壁52が取り付けられており、この遮壁52に
よって、上記本体1aの内部空間53が液密に保持され
ている。
【0014】上記空気袋41は、その前端部が上記第1
の遮壁50に、後端部が上記第2の遮壁52にそれぞれ
固定されている。また、上記両遮壁50,52間には、
空気袋41の外周に位置して、引っ張りスプリングから
なる収縮用ばね55が掛けられている。上記三方向弁4
3は、空気ボンベ42と第1の遮壁50との間に装着さ
れており、その大気開放口に接続されたパイプ48が、
上記ブラケット47を貫通して、空気袋41の外周空間
49に連通し、この外周空間49から、スピナー46と
曳航体本体1aとの隙間を通って水中に連通している。
上記コントローラ44は曳航体本体1aに固定されてい
る。
【0015】上記スピナー46の後端部の内周には係合
片56が固定され、曳航体本体1aの前端部の外周に
は、スピナー46が前方(左方)へ進出した図3の状態
で上記係合片56と係合するストッパ片57が固定され
ている。さらに、曳航体本体1aにおける上記ストッパ
片57の後方には、スピナー46が後方(右方)へ後退
した図4の状態で上記係合片56に係合するフック58
を備えたロック装置59が装着されている。
【0016】つぎに上記構成の動作について説明する。
曳航体1は、図5に示すように、ヘリコプター60の下
部に設けた格納装置61に取り付けられており、現場の
上空で格納装置61から切り離されて、機体内部のウイ
ンチ(図示せず)から繰り出されるケーブル30によ
り、図2に示したように吊り下げられて、海上に展張さ
れる。このとき、吊下げ・曳航装置10のアーム14
は、後方へ回動した図示の吊下げ位置にあり、ケーブル
30の連結点13に作用するケーブルの吊下げ力F1の
作用線が曳航体1の重心Gを通る。したがって、曳航体
1の吊下げ姿勢が良好になる。
【0017】また、このときは、浮力装置が作動して、
図3に示す空気袋41が伸張することによってスピナー
46が前方に進出しており、この状態で、スピナー46
の係合片56が曳航体本体1aのストッパ片57に係合
して位置規制されている。この状態で曳航体1を海上に
展張すると、曳航体1の浮力はプラスになっているの
で、曳航体1は水上に浮く。このとき、図6に示すよう
に、曳航体1の重量Wが作用する重心Gと、浮力Lが作
用する静止浮力中心Cは一致しており、したがって、曳
航体1は水平な姿勢を保持する。
【0018】ついで、図5のヘリコプター60から曳航
開始信号および潜航開始信号を発すると、これらの信号
が、図2のケーブル30に内蔵された電線を通して曳航
体1に送られる。上記曳航開始信号はアクチュエータ1
9に送られて、このアクチュエータ19が、ロックばね
22のばね力に抗して、ラッチ部材18を前方へ回動
(左回動)させることにより、係止軸17の係止を解除
する。
【0019】上記潜航開始信号は図3のコントローラ4
4にも送られて、このコントローラ44が三方向弁43
に内蔵されたアクチュエータ(図示せず)を作動させ、
三方向弁43を大気開放位置に設定する。これにより、
空気袋41内の空気が、三方向弁43からパイプ48、
外周空間49、および係合片56とストッパ片57との
間の隙間を通って水中に抜ける。この状態で収縮用ばね
55のばね力により空気袋41が収縮し、スピナー46
が後退して図4に示す状態となり、曳航体1全体の浮力
がマイナスになって、曳航体1が潜航を開始する。な
お、上記収縮用ばね55の代わりに、電動アクチュエー
タを使用することもできる。
【0020】ここで、上記スピナー46が完全に後退し
なくても、浮力が減ることによって曳航体1の深度が深
くなり、水圧の増加によってスピナー46が所定の後退
位置まで完全に戻る。スピナー46は、後退した位置で
その係合片56がロック装置59のロック片58を押し
上げながらこのロック片58に係合し、位置規制され
る。
【0021】このロック状態でロック装置59からロッ
ク完了信号がコントローラ44に出力され、コントロー
ラ44が作動して、三方向弁を遮断位置に設定する。ス
ピナー46が後退した状態では、曳航体1の前部の浮力
が減るから、図7に示すように、曳航体1の浮力中心C
は重心Gよりも後方に移動し、若干頭下げの姿勢とな
る。
【0022】この状態で図5のヘリコプター60による
曳航を開始すると、図2のケーブル30に前方への曳航
力F2が作用し、頭下げ姿勢の曳航体1は、円滑に水中
に潜航しながら前方へ曳航される。
【0023】当該海域が浅い海域である場合には、上記
潜航開始信号を発しない。その結果、図3の空気袋41
は拡張したままであり、プラスの浮力を持った曳航体1
は、水上を曳航される。このように、曳航体1は水中ば
かりでなく、水上でも曳航可能なので、浅い海域での曳
航が容易である。
【0024】図2のケーブル30への曳航力F2の付加
により、曳航・吊下装置10のアーム14が、第1ばね
装置25のばね力に抗して前方へ回動し、図8に示す曳
航位置に設定され、この状態で前方へ曳航される。この
曳航により、潜航した曳航体1の潜航舵2に下向きの揚
力L1が発生し、水平尾翼3に発生する下向きの揚力L
2とのバランスで曳航体1の水中姿勢と曳航深度とを保
持する。なお、図8において、F2Nは曳航力F2の垂
直上方成分、Wは重心Gに作用する重力、Lは浮力中心
Cに作用する浮力である。
【0025】この曳航時に、ケーブル30の曳航力F2
の作用線が曳航体1の重心Gを通るように設定されてお
り、したがって、曳航体1を安定した姿勢で曳航でき
る。
【0026】また、曳航・吊下装置10の第2リンク1
2は、第2ばね装置26のばね力によって、二点鎖線で
示す初期位置から第1リンク11に接近する方向に、つ
まり、第1リンク11とのなす角度θが小さくなる方向
に回動して、実線で示す折り畳み位置に設定される。こ
れにより、曳航時に第2リンク12に作用する流体抵抗
が減少する。
【0027】曳航が終了すると、図5のヘリコプター6
0から図2のケーブル30に内蔵された電線を介して曳
航体1に曳航終了信号が送られる。この曳航終了信号を
浮上指令として、図4のコントローラ44が作動し、ロ
ック装置59を作動させてそのロック片58を上方へ回
動させることにより、スピナー46のロックを解除する
とともに、三方向弁43に内蔵されたアクチュエータを
作動させて、三方向弁43を連通位置に設定する。
【0028】これにより、空気ボンベ42に充填された
圧縮空気が空気袋41内に送り込まれて、収縮用ばね5
5のばね力に抗して空気袋41が伸張し、スピナー46
が前方へ進出して、図3に示す状態となり、曳航体1に
浮力が与えられて、曳航体1全体の浮力がプラスとな
り、曳航体1が浮上する。スピナー46は、その係合片
56がストッパ片57と係合することにより、位置規制
される。この状態で、上述のとおり、図6の曳航体1の
浮力中心Cが前方へ移動して重心Gと一致するので、曳
航体1は水平姿勢を保持する。
【0029】このとき、図3のコントローラ44は、曳
航体1の前後に設けた図示しない圧力センサからの圧力
検知信号を受けて作動し、両圧力検知信号のレベルが同
一になるよう、つまり、曳航体1の姿勢が水平となるよ
う、三方向弁43を制御して、空気袋41に対する空気
の充填および空気抜きを行い、図6の曳航体1の静止浮
力中心C1を重心Gに一致させる。このように、図3お
よび図4に示す浮力装置は、曳航体1の浮力中心を調節
する機能も有する。
【0030】他方、図8の曳航力F2が解除されるの
で、第1ばね装置25の持つばね力(引張力)により、
図9に示すように、アーム14の第1リンク11が自動
的に後方へ回動し、第2リンク12の先端部12aが曳
航体1の上面1aに接触する。この状態から、第1ばね
装置25のばね力により第1リンク11がなおも後方へ
回動すると、第2ばね装置26のばね力(引張力)は第
1ばね装置25のばね力と比較して十分に小さいから、
第2リンク12は、第2ばね装置26のばね力(引張
力)に抗して回動し、第1リンク11とのなす角度θを
大きくしながら、その先端部12aを後方へ滑らせる。
【0031】この先端部12aの後方への移動により、
先端部12aに設けられた係止軸17が、ラッチ部材1
8の頭部の案内面18aに当たり、ロックばね22のば
ね力に抗してラッチ部材18を押し下げながら後方へ移
動して、ラッチ部材18に係止され、ロックばね22の
復帰ばね力により自動的にロックされる。
【0032】こうして図2に示した状態となり、そのま
まケーブル30の巻き上げによって、図5のヘリコプタ
ー60に揚収される。このように、曳航体1は水上に浮
上した位置から揚収されるので、水中から揚収される場
合のように水の抵抗を受けて曳航体1が傾斜したり回転
したりすることがなく、曳航体1の姿勢が安定する。し
かも、水中を引き上げる必要がない分だけ掃海具の揚収
時間が短縮される。したがって揚収作業が容易になる。
【0033】さらに、この実施例では、曳航体1は水平
姿勢を保持しており、しかも、ケーブルの吊下げ力F1
の作用線が曳航体1の重心Gを通るから、揚収時の曳航
体1の傾動が効果的に防止されるので、揚収作業が一層
容易になる。
【0034】また、曳航用ケーブルが何らかの理由で切
断した場合には、ケーブル30内の電線に流れていた信
号が遮断されるので、その遮断を図3のコントローラ4
4が検知し、その遮断検知信号を浮上指令として、コン
トローラ44が作動し、上記と同様に動作して、曳航体
1を浮上させる。これにより、曳航体1の沈没が免れ
る。浮上した曳航体1は、別途、揚収具を用いて揚収さ
れるのであるが、このとき、やはり曳航体1は水平姿勢
を保持しているので、揚収が容易である。
【0035】図10はこの発明の第2実施例を示す。同
図において、左右の各潜航舵2の中央部から後部にかけ
ての上半部が、ゴム製の空気袋41Aによって形成され
ている。この空気袋41Aは、曳航体1の頭部に収納さ
れた空気ボンベ42からの圧縮空気によって、図11
(A)に示すように伸張する。このとき、左右の空気袋
41A間の間隔が大きいから、曳航体1の横揺れが少な
くなって、姿勢が安定する。
【0036】空気袋41Aの収縮は、図11(B)に示
すように、電動モータによって行う。同図において、曳
航体1の内部に、電動モータ61、伝達歯車機構62、
およびこの伝達歯車機構62に連動するブレーキ機構6
3が装着されている。他方、空気袋41Aの内方には、
上記電動モータ61により駆動されて回転する軸体6
4、および空気袋41Aの形状を保持するステー65が
取り付けられている。
【0037】ステー上部65aの前端部は上記軸体64
に固定されており、このステー上部65aに空気袋41
Aの上面66が取り付けられている。したがって、上記
軸体64の回転により、ステー上部65aと一体的に空
気袋上面66が昇降する。ステー後部65bには空気袋
41Aの後面67が取り付けられている。ステー下部6
5cは、潜航舵2の下部に前後方向へスライド自在に設
定されている。
【0038】上記構成において、図11(B)の電動モ
ータ61の回転によって軸体64が回転し、空気袋41
Aの上面66を図11(A)の矢印68方向に下降させ
る。このとき、上記ステー後部65bおよびステー下部
65cが矢印69方向にスライドして、空気袋41Aを
収縮させる。この収縮の際に、空気袋41Aを図10に
示す形状にまで完全に収縮させないで、途中の適宜の大
きさに設定したい場合には、図11(B)の電動モータ
61を途中で停止させる。これにより、ブレーキ機構6
3が作動して、軸体64の回転が停止し、空気袋41A
の上面66がその位置に保持されて、空気袋41Aは中
間的な大きさに設定される。
【0039】図12はこの発明の第3実施例を示し、潜
航舵2の上半部全体をゴム膜71で形成することによっ
て、潜航舵2全体を空気袋41Bとしている。また、こ
のゴム膜71は、図13に破線で示すように、伸張した
とき、滑らかな翼面形状を呈するように設定されてい
る。したがって、充填する圧縮空気の量を制御して、伸
張度(体積)を調節すると、破線で示すように、潜航舵
2の上面形状が変化する。つまり、潜航袋41Bの体積
の増大とともに、翼型のカンバーが増大する可変カンバ
ー翼となり、任意の揚力係数に調整できる。
【0040】空気袋41Bの外板は、上記ゴム膜71の
ような弾性材料のほかに、弾性材料を模擬できる構造を
使用してもよい。三方向弁45を操作して空気袋41B
内の空気を抜くと、外板の弾性力によって空気袋41B
が収縮する。
【0041】したがって、曳航深度を大きくするときに
は、空気袋41Bの体積を小さくすることにより、浮力
を減少させるとともに、潜航舵2のカンバーを減少させ
て上向きの揚力を小さくし、その分だけ下向きの揚力L
1を増大させる。これにより、曳航体1は下降する。逆
に、曳航深度を小さくするときには、空気袋41Bの体
積を大きくすることにより、浮力を増大させるととも
に、潜航舵2のカンバーを大きくして上向きの揚力を大
きくし、その分だけ下向きの揚力L1を減少させる。こ
れにより、曳航体1は上昇する。
【0042】この実施例によれば、曳航深度を調節する
ために潜航舵2の取付角度を変化させる必要がなくなる
ので、潜航舵2を固定式として、潜航舵2の駆動装置6
(図2)の省略を含む構造の簡略化、潜航舵2の付け根
の水密性の向上および重量の軽減を図ることができる。
【0043】上記空気袋41Bは、たとえば図14に示
すように、潜航舵2の上面をゴム膜71で、下面を従来
と同様な金属板72で形成して、両者71,72を気密
に接合することにより形成されており、したがって、上
述のとおり、翼内全体が空気室となる。潜航舵2の主桁
73にはパイプ74を固定しており、このパイプ74に
図12の空気ボンベ42から圧縮空気を送り込んで、パ
イプ74に設けた多数の空気孔75から空気袋41B内
に圧縮空気を供給する。
【0044】図15は第4実施例を示し、曳航体1の前
後方向中央部の上部に露出して、左右一対のゴム製の空
気袋41Cを装着している。空気袋41Cは、前後方向
および横方向に掛けられたロープ77とスプリング78
とからなる押圧具79によって、収縮方向に押圧されて
いる。したがって、空気ボンベ42から圧縮空気が空気
袋41C内に供給されると、図16に示すように、上記
押圧具79の押圧力に抗して空気袋41Cが膨張し、曳
航体1に浮力を与える。空気袋41C内の空気を抜く
と、押圧具79の押圧力により空気袋41Cが収縮し
て、図15の状態に戻る。
【0045】なお、この発明は、上記実施例の掃海具の
ほか、海洋観測器のような曳航体にも適用できる。
【0046】
【発明の効果】この発明によれば、掃海が終了したとき
には曳航母機からの信号を、曳航用ケーブルが切断した
場合にはその切断を検知した信号を、それぞれ浮上指令
として受けて浮力制御手段が作動し、気体袋を伸張させ
て曳航体に浮力を与え、曳航体を浮上させる。したがっ
て、曳航終了後に浮上状態の曳航体を容易に揚収できる
とともに、ケーブルの切断による曳航体の沈没を防止で
きる。また、曳航体1に浮力を与えておくことにより、
水中ばかりでなく、水上でも曳航可能となるので、浅い
海域での曳航が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の浮力装置を備えた曳航体を示す平面
図である。
【図2】同曳航体の側面図である。
【図3】この発明の第1実施例に係る浮力装置が伸張し
た状態を示す縦断側面図である。
【図4】同浮力装置が収縮した状態を示す縦断側面図で
ある。
【図5】同曳航体が航空機に格納された状態を示す側面
図である。
【図6】同曳航体の吊下げ状態における重心と浮力中心
との関係を示す側面図である。
【図7】同曳航体の曳航状態における重心と浮力中心と
の関係を示す側面図である。
【図8】同曳航体の曳航状態を示す側面図である。
【図9】同曳航体の曳航終了状態を示す側面図である。
【図10】この発明の第2実施例に係る浮力装置を示す
側面図である。
【図11】同第2実施例の浮力装置の動作を示す側面図
である。
【図12】この発明の第3実施例に係る浮力装置を示す
側面図である。
【図13】同第3実施例の浮力装置の動作を示す側面図
である。
【図14】同第3実施例の浮力装置の詳細を示す一部断
面した斜視図である。
【図15】同第4実施例の浮力装置を備えた曳航体を示
す平面図である。
【図16】同第4実施例の浮力装置の動作を示す正面図
である。
【符号の説明】
1…曳航体、10…曳航・吊下装置、2…潜航舵、30
…ケーブル、41,41A〜C…空気袋(気体袋)、4
2…空気ボンベ(気体ボンベ)、45…浮力制御手段、
C1…静止浮力中心、C2…動浮力中心、F1…吊下げ
力、F2…曳航力、G…重心。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中を曳航される曳航体に装着されて曳
    航体に浮力を与える浮力装置であって、伸縮自在な気体
    袋と、気体ボンベと、浮上指令を受けて作動し上記気体
    ボンベから気体袋に気体を流入させる浮力制御手段とを
    備えたことを特徴とする曳航体の浮力装置。
JP27523492A 1992-09-18 1992-09-18 曳航体の浮力装置 Pending JPH0699889A (ja)

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