JPH0696483B2 - 農園芸用酸素供給組成物 - Google Patents
農園芸用酸素供給組成物Info
- Publication number
- JPH0696483B2 JPH0696483B2 JP3158303A JP15830391A JPH0696483B2 JP H0696483 B2 JPH0696483 B2 JP H0696483B2 JP 3158303 A JP3158303 A JP 3158303A JP 15830391 A JP15830391 A JP 15830391A JP H0696483 B2 JPH0696483 B2 JP H0696483B2
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- hydrogen peroxide
- horticultural
- inorganic
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は作物の根圏に酸素を供給
するための農園芸用に好適な組成物に関するものであ
り、更に詳細には、安定化された過酸化水素含有の農園
芸用に好適な酸素供給組成物に関する。
するための農園芸用に好適な組成物に関するものであ
り、更に詳細には、安定化された過酸化水素含有の農園
芸用に好適な酸素供給組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】作物が生きていくためには光、温度、空
気（二酸化炭素、酸素）、水、養分が必要であるが、特
に作物根が根圏から水、養分を吸収することが重要であ
る。この時、水や養分の吸収の著しい作物根ではその呼
吸活性も高く、多くの酸素を必要としている。そのため
根圏における作物根への酸素の安定供給は作物の栽培上
極めて重要な問題である。
気（二酸化炭素、酸素）、水、養分が必要であるが、特
に作物根が根圏から水、養分を吸収することが重要であ
る。この時、水や養分の吸収の著しい作物根ではその呼
吸活性も高く、多くの酸素を必要としている。そのため
根圏における作物根への酸素の安定供給は作物の栽培上
極めて重要な問題である。
【０００３】酸素の安定供給のためには、従来耕起等の
機械的なエアレーションがなされている。また、過酸化
水素水の灌注、散布等の方法も公知の技術としてされて
いるが、過酸化水素は極めて不安定な物質であり、分解
してしまえば水を散布していることになり、過酸化水素
の安定化は必須の技術である。これまでの当該技術で
は、過酸化水素を粉末シリカゲルに吸着させて得た固形
物を過酸化水素水に懸濁すること（特公昭５９−１８３
６４号公報）、リグニンスルホネート、ＥＤＴＡを安定
化剤として添加すること（特公昭６１−１０４２８号公
報）などがあり、類似の技術としてはオキシキノリンを
共存させること（特公昭６１−３９２８４号公報）など
がある。
機械的なエアレーションがなされている。また、過酸化
水素水の灌注、散布等の方法も公知の技術としてされて
いるが、過酸化水素は極めて不安定な物質であり、分解
してしまえば水を散布していることになり、過酸化水素
の安定化は必須の技術である。これまでの当該技術で
は、過酸化水素を粉末シリカゲルに吸着させて得た固形
物を過酸化水素水に懸濁すること（特公昭５９−１８３
６４号公報）、リグニンスルホネート、ＥＤＴＡを安定
化剤として添加すること（特公昭６１−１０４２８号公
報）などがあり、類似の技術としてはオキシキノリンを
共存させること（特公昭６１−３９２８４号公報）など
がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記記載の従来技術に
利用されている安定化剤はいずれも高価であり、農園芸
用に利用する場面では、消費者に対する費用負担をなる
べく軽減することも重要なことであり、本発明が解決し
ようとする課題は、いかに安価な安定剤を利用するかと
いう角度から過酸化水素を安定化させる点である。
利用されている安定化剤はいずれも高価であり、農園芸
用に利用する場面では、消費者に対する費用負担をなる
べく軽減することも重要なことであり、本発明が解決し
ようとする課題は、いかに安価な安定剤を利用するかと
いう角度から過酸化水素を安定化させる点である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者は、いかに安価
に過酸化水素を安定化できるかについて、鋭意研究を行
なった結果、過酸化水素と無機肥料塩類と無機酸との組
合せにより、過酸化水素の分解を抑制することが可能な
ことを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、過酸化水素と無機肥料塩類と無機酸とからなる農園
芸用酸素供給組成物に関する。特に、この組成物のｐＨ
が２〜４のものが好ましい。
に過酸化水素を安定化できるかについて、鋭意研究を行
なった結果、過酸化水素と無機肥料塩類と無機酸との組
合せにより、過酸化水素の分解を抑制することが可能な
ことを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、過酸化水素と無機肥料塩類と無機酸とからなる農園
芸用酸素供給組成物に関する。特に、この組成物のｐＨ
が２〜４のものが好ましい。
【０００６】過酸化水素は市販されている製品で可能で
あり、該組成物中のその含有量は１〜６重量％が好まし
く、１重量％以下では根圏への酸素供給量が少なく実効
がなく、６重量％以上ではその取り扱いで劇物規制によ
り一般的でないことによる。無機肥料塩類は、通常の水
溶性の肥料でよく、例えば硫酸アンモニウム、塩化アン
モニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ソーダ、硝酸石灰、
尿素、硫酸カリウム、塩化カリウム、リン酸一アンモニ
ウム、リン酸二アンモニウム、リン酸一カリウム、リン
酸二カリウム、硝酸カリウムなどであるが、好ましくは
硫酸アンモニウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二ア
ンモニウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウムなど
である。該組成中の無機肥料塩類の含有量は１〜１０重
量％が好ましい。これは該組成物の実際の施用を考えて
みると理解できる。すなわち、根圏に酸素を供給したい
場合の根はなんらかのストレスにより活性の低下した時
であり、この場合に肥料塩類の施用は過多にならないよ
うにする事が肝要であることに起因する。
あり、該組成物中のその含有量は１〜６重量％が好まし
く、１重量％以下では根圏への酸素供給量が少なく実効
がなく、６重量％以上ではその取り扱いで劇物規制によ
り一般的でないことによる。無機肥料塩類は、通常の水
溶性の肥料でよく、例えば硫酸アンモニウム、塩化アン
モニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ソーダ、硝酸石灰、
尿素、硫酸カリウム、塩化カリウム、リン酸一アンモニ
ウム、リン酸二アンモニウム、リン酸一カリウム、リン
酸二カリウム、硝酸カリウムなどであるが、好ましくは
硫酸アンモニウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二ア
ンモニウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウムなど
である。該組成中の無機肥料塩類の含有量は１〜１０重
量％が好ましい。これは該組成物の実際の施用を考えて
みると理解できる。すなわち、根圏に酸素を供給したい
場合の根はなんらかのストレスにより活性の低下した時
であり、この場合に肥料塩類の施用は過多にならないよ
うにする事が肝要であることに起因する。
【０００７】無機酸は、硫酸、リン酸、塩酸、硝酸、過
塩素酸などであるが、好ましくは硫酸、リン酸である。
該組成中での濃度は該水溶液のｐＨを２〜４に調整可能
な量であり、おおよそ０．０５〜１重量％である。
塩素酸などであるが、好ましくは硫酸、リン酸である。
該組成中での濃度は該水溶液のｐＨを２〜４に調整可能
な量であり、おおよそ０．０５〜１重量％である。
【０００８】
【作用】該組成物においては、無機肥料塩類の添加によ
り水溶液の塩類強度を上げ、アルカリに対する緩衝性を
持たせ、長期間にわたりｐＨ２〜４の酸性に保つことに
よって、過酸化水素の安定度を向上させる作用を有す
る。
り水溶液の塩類強度を上げ、アルカリに対する緩衝性を
持たせ、長期間にわたりｐＨ２〜４の酸性に保つことに
よって、過酸化水素の安定度を向上させる作用を有す
る。
【０００９】
実施例１ 第１表に示した組成の発明物ならびに対照物を作成し、
室温下にて白色ポリエチレン瓶に密閉した各試料の過酸
化水素濃度を経時的に測定した。測定結果は第２表のと
おりであった。
室温下にて白色ポリエチレン瓶に密閉した各試料の過酸
化水素濃度を経時的に測定した。測定結果は第２表のと
おりであった。
【００１０】
【表１】 第１表 実施例１における発明物と対照物の組成 ──────────────────────────────────── 発明物 対照物 対照物 対照物 Ａ １ ２ ３ ──────────────────────────────────── ｇ ｇ ｇ ｇ ３５％過酸化水素水 １４０ １４０ １４０ １４０ 硫酸アンモニウム ２５ ２５ ０ ０ ８５％リン酸 ２ ０ ２ ０ 水 ８３３ ８３５ ８５８ ８６０ ────────────────────────────────────
【００１１】
【表２】 第２表 各試料の過酸化水素濃度（％） ─────────────────────────────────── 発明物 対照物 対照物 対照物 Ａ １ ２ ３ ─────────────────────────────────── 作成時 ４．８８ ４．８８ ４．８９ ４．８９ １ヶ月後 ４．８３ ４．６４ ４．７９ ４．７４ ２ヶ月後 ４．７８ ４．４１ ４．６９ ４．６０ ４ヶ月後 ４．７３ ４．１９ ４．６０ ４．４６ ─────────────────────────────────── 実施例２ 第３表に示した組成の発明物ならびに対照物を作成し、
過酸化水素水の安定度試験（ＪＩＳ−１４６３）を実施
した。操作は洗浄した硬質メスフラスコ５０ｍｌの標線
まで試料を入れ、これを沸騰水浴中で標線が水浴の水面
下に没するように保ちながら５時間加熱し、冷却後、水
を標線まで加えたのち過酸化水素を定量した。各発明
物、対照物の過酸化水素の安定度を第３表に示した。 安定度（％）＝〔５時間加熱後の過酸化水素（％） ／
加熱前の過酸化水素（％）〕×１００
過酸化水素水の安定度試験（ＪＩＳ−１４６３）を実施
した。操作は洗浄した硬質メスフラスコ５０ｍｌの標線
まで試料を入れ、これを沸騰水浴中で標線が水浴の水面
下に没するように保ちながら５時間加熱し、冷却後、水
を標線まで加えたのち過酸化水素を定量した。各発明
物、対照物の過酸化水素の安定度を第３表に示した。 安定度（％）＝〔５時間加熱後の過酸化水素（％） ／
加熱前の過酸化水素（％）〕×１００
【００１２】
【表３】 第３表 実施例２における発明物と対照物の組成および安定度 ──────────────────────────────────── 発明物 発明物 発明物 対照物 対照物 対照物 Ｂ Ｃ Ｄ ４ ５ ６ ──────────────────────────────────── 組 成（％） 過酸化水素 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 リン酸一アンモニウム 8.0 − 5.0 − − − 硫酸アンモニウム − 9.0 2.0 9.0 − − リン酸 0.2 0.2 − − − − 硫酸 − − 0.2 − 0.2 − ──────────────────────────────────── 安定度（％） 97 95 93 56 72 60 ────────────────────────────────────
【００１３】
【発明の効果】本発明によれば、比較的安価な肥料塩類
と無機酸を利用して、過酸化水素の分解を抑制すること
ができ、このことにより農園芸用の使用場面において作
物の根圏への酸素供給を容易にすることが可能である。
と無機酸を利用して、過酸化水素の分解を抑制すること
ができ、このことにより農園芸用の使用場面において作
物の根圏への酸素供給を容易にすることが可能である。
Claims (5)
- 【請求項１】 過酸化水素と無機肥料塩類と無機酸と
からなる農園芸用酸素供給組成物。 - 【請求項２】 ｐＨが２〜４の請求項１記載の組成
物。 - 【請求項３】 過酸化水素が１〜６重量％であり、無
機肥料塩類が１〜１０重量％であり、無機酸が０．０５
〜１重量％である請求項１記載の組成物。 - 【請求項４】 無機肥料塩類が硫酸塩および／または
リン酸塩であり、無機酸が硫酸および／またはリン酸で
ある請求項１記載の組成物。 - 【請求項５】 無機肥料塩類が硫酸アンモニウムおよ
び／またはリン酸アンモニウムであり、無機酸がリン酸
である請求項１記載の組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3158303A JPH0696483B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 農園芸用酸素供給組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3158303A JPH0696483B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 農園芸用酸素供給組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH054902A JPH054902A (ja) | 1993-01-14 |
| JPH0696483B2 true JPH0696483B2 (ja) | 1994-11-30 |
Family
ID=15668677
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3158303A Expired - Lifetime JPH0696483B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 農園芸用酸素供給組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0696483B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6718658B2 (en) | 2001-11-27 | 2004-04-13 | Midori Karasawa | Shoemaking method and shoes |
| US11083248B2 (en) | 2016-10-26 | 2021-08-10 | Nike, Inc. | Automated footwear platform having upper elastic tensioner |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62292688A (ja) * | 1986-06-13 | 1987-12-19 | 日本パ−オキサイド株式会社 | 肥料成分含有過酸化水素組成物 |
| JPS63225593A (ja) * | 1987-03-13 | 1988-09-20 | 日本パ−オキサイド株式会社 | 葉面散布用肥料組成物 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3158303A patent/JPH0696483B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62292688A (ja) * | 1986-06-13 | 1987-12-19 | 日本パ−オキサイド株式会社 | 肥料成分含有過酸化水素組成物 |
| JPS63225593A (ja) * | 1987-03-13 | 1988-09-20 | 日本パ−オキサイド株式会社 | 葉面散布用肥料組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH054902A (ja) | 1993-01-14 |
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Legal Events
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