JPH0693972A - マイクロポンプ及びその製造方法 - Google Patents
マイクロポンプ及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0693972A JPH0693972A JP24359292A JP24359292A JPH0693972A JP H0693972 A JPH0693972 A JP H0693972A JP 24359292 A JP24359292 A JP 24359292A JP 24359292 A JP24359292 A JP 24359292A JP H0693972 A JPH0693972 A JP H0693972A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- micropump
- hole
- input
- glass substrate
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- Pending
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- Micromachines (AREA)
- Reciprocating Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シリコン基板をガラス基板でサンドイッチし
た構造を有するマイクロポンプにおいて、陽極接合での
入力、出力用貫通穴回りへのコンタミの付着を防止し、
長期安定駆動を可能にする。 【構成】 マイクロポンプの入力用、及び出力用貫通穴
を有するガラス基板の外部に面する側の貫通穴周囲に段
差を設け凹形状とする。または、陽極接合工程におい
て、ガラス基板に接する電極のガラス基板の入力用、及
び出力用貫通穴と対向する位置に該貫通穴よりも大きい
径の凹状部分を形成したガラス側電極を用いて陽極接合
する。 【効果】 陽極接合時にガラス基板の貫通穴の周辺部が
接合用電極に直接接触する事を防ぎ、負高電圧によるガ
ラス内部からのナトリウム等アルカリ金属イオンの析出
による炭酸ナトリウム等塩類のガラス表面への付着をな
くす事が出来る。
た構造を有するマイクロポンプにおいて、陽極接合での
入力、出力用貫通穴回りへのコンタミの付着を防止し、
長期安定駆動を可能にする。 【構成】 マイクロポンプの入力用、及び出力用貫通穴
を有するガラス基板の外部に面する側の貫通穴周囲に段
差を設け凹形状とする。または、陽極接合工程におい
て、ガラス基板に接する電極のガラス基板の入力用、及
び出力用貫通穴と対向する位置に該貫通穴よりも大きい
径の凹状部分を形成したガラス側電極を用いて陽極接合
する。 【効果】 陽極接合時にガラス基板の貫通穴の周辺部が
接合用電極に直接接触する事を防ぎ、負高電圧によるガ
ラス内部からのナトリウム等アルカリ金属イオンの析出
による炭酸ナトリウム等塩類のガラス表面への付着をな
くす事が出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロポンプの製造
方法に関し、特にマイクロマシニング技術を応用した精
密流体制御用デバイスとして、医療、分析等の分野で実
用が期待されているマイクロポンプ及びその製造方法に
関するものである。
方法に関し、特にマイクロマシニング技術を応用した精
密流体制御用デバイスとして、医療、分析等の分野で実
用が期待されているマイクロポンプ及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の様なマイクロマシニング技術は、
高度な新技術分野を開拓するものとして現在、進展中の
ものである。
高度な新技術分野を開拓するものとして現在、進展中の
ものである。
【0003】マイクロマシニング技術の応用として、多
くの分野への適用が考えられるが、具体的に実用化を目
指して研究が進んでいる分野としてマイクロポンプやマ
イクロバルブ等の流体制御デバイスがある。
くの分野への適用が考えられるが、具体的に実用化を目
指して研究が進んでいる分野としてマイクロポンプやマ
イクロバルブ等の流体制御デバイスがある。
【0004】マイクロマシニング技術によるマイクロポ
ンプについては、日経エレクトロニクスNo.480
(1989年8月21日発行)の第135頁〜第138
頁に、その構成を含めた解説が記載されており、駆動方
法として圧電方式、熱膨張方式等の方式があるが、基本
的な構造は、ほとんど同じで図3に示す様に両面研磨し
たシリコン基板を異方性エッチングによりダイアフラム
部、流路部、バルブ部を形成し三次元構造に加工した
後、このシリコン基板31を上側のガラス基板33、入
力用、及び出力用の貫通穴を有するガラス基板34でサ
ンドイッチし、陽極接合法で接合一体化する事により、
流路とバルブを形成したマイクロポンプを作製出来る。
ンプについては、日経エレクトロニクスNo.480
(1989年8月21日発行)の第135頁〜第138
頁に、その構成を含めた解説が記載されており、駆動方
法として圧電方式、熱膨張方式等の方式があるが、基本
的な構造は、ほとんど同じで図3に示す様に両面研磨し
たシリコン基板を異方性エッチングによりダイアフラム
部、流路部、バルブ部を形成し三次元構造に加工した
後、このシリコン基板31を上側のガラス基板33、入
力用、及び出力用の貫通穴を有するガラス基板34でサ
ンドイッチし、陽極接合法で接合一体化する事により、
流路とバルブを形成したマイクロポンプを作製出来る。
【0005】この様な構造のマイクロポンプは、医療
用、分析用等、液体の定量吐出に使用が可能であるが、
吐出量が1分間に数マイクロリットルから数十マイクロ
リットルと微量であるため、バルブ部、Oリング部等に
おける気密性の確保、微小なコンタミを防止する事が重
要である。
用、分析用等、液体の定量吐出に使用が可能であるが、
吐出量が1分間に数マイクロリットルから数十マイクロ
リットルと微量であるため、バルブ部、Oリング部等に
おける気密性の確保、微小なコンタミを防止する事が重
要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術では、シリコン基板とガラス基板の陽極接合を行っ
て、気密性の高いマイクロポンプ構造体としているが、
陽極接合はシリコン側にプラス電極、ガラス側にマイナ
ス側の電極を接触させ数百から数キロボルトの高電圧を
かけて行い、その際にガラス面よりアルカリ金属イオン
(主にナトリウムイオン)が析出し、炭酸ナトリウム等
がガラス表面に付着してしまう問題がある。
術では、シリコン基板とガラス基板の陽極接合を行っ
て、気密性の高いマイクロポンプ構造体としているが、
陽極接合はシリコン側にプラス電極、ガラス側にマイナ
ス側の電極を接触させ数百から数キロボルトの高電圧を
かけて行い、その際にガラス面よりアルカリ金属イオン
(主にナトリウムイオン)が析出し、炭酸ナトリウム等
がガラス表面に付着してしまう問題がある。
【0007】特に、入力用、あるいは出力用貫通穴まわ
りに上記の様な塩類が析出すると、医療、分析用等微量
な液体の搬送におけるコンタミの問題、またバルブ部分
に付着した場合には、逆流が発生する等で大きな課題で
あった。
りに上記の様な塩類が析出すると、医療、分析用等微量
な液体の搬送におけるコンタミの問題、またバルブ部分
に付着した場合には、逆流が発生する等で大きな課題で
あった。
【0008】本発明は、この様な課題を解決するもの
で、入力用、あるいは出力用貫通穴まわりへのナトリウ
ム塩等の析出、付着を防ぎ、実際に溶液を注入した時に
マイクロポンプ中への不純物質の混入をなくす事を目的
としている。
で、入力用、あるいは出力用貫通穴まわりへのナトリウ
ム塩等の析出、付着を防ぎ、実際に溶液を注入した時に
マイクロポンプ中への不純物質の混入をなくす事を目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のマイクロポンプは、シリコン基板をサン
ドイッチした入力用、及び出力用貫通穴を有するガラス
基板の外部に面する側の該貫通穴周囲に段差を設け、凹
形状とする。
めに、本発明のマイクロポンプは、シリコン基板をサン
ドイッチした入力用、及び出力用貫通穴を有するガラス
基板の外部に面する側の該貫通穴周囲に段差を設け、凹
形状とする。
【0010】あるいは、シリコン基板とガラス基板の陽
極接合工程において、ガラス基板に接する電極のガラス
基板の入力用、及び出力用貫通穴と対向する位置に該貫
通穴よりも大きい径の凹状部分を形成したガラス側電極
を用いて陽極接合した事を特徴とする。
極接合工程において、ガラス基板に接する電極のガラス
基板の入力用、及び出力用貫通穴と対向する位置に該貫
通穴よりも大きい径の凹状部分を形成したガラス側電極
を用いて陽極接合した事を特徴とする。
【0011】
【作用】本発明によれば、ガラス基板の入力用、及び出
力用貫通穴の周辺部を凹形状とする事、あるいは陽極接
合用ガラス側電極の一部に凹状部分を設ける事により、
陽極接合時にガラス基板の入力用、及び出力用貫通穴の
周辺部が、接合用電極に直接接触する事を防ぐ事が出
来、マイナス高電圧の印可時に生じるこの部分へのガラ
ス内部からのアルカリ金属イオン(主にナトリウムイオ
ン)の析出による、炭酸ナトリウム等塩類のガラス表面
への付着をなくす事が可能になった。
力用貫通穴の周辺部を凹形状とする事、あるいは陽極接
合用ガラス側電極の一部に凹状部分を設ける事により、
陽極接合時にガラス基板の入力用、及び出力用貫通穴の
周辺部が、接合用電極に直接接触する事を防ぐ事が出
来、マイナス高電圧の印可時に生じるこの部分へのガラ
ス内部からのアルカリ金属イオン(主にナトリウムイオ
ン)の析出による、炭酸ナトリウム等塩類のガラス表面
への付着をなくす事が可能になった。
【0012】また、貫通穴の周辺部を凹形状とする事に
より、マイクロポンプをポンプケースに組み込む構造と
した時に、穴周辺にセットするOリングの固定が容易と
なり、気密性を増す事が出来た。さらに、ガラスの貫通
穴周辺部にシリコンの異方性エッチングにより形成され
た弁部が接触している場合に、この弁部表面には酸化膜
が形成されているが、陽極接合によりガラスとスティッ
キングするのを防ぐ事も可能である。
より、マイクロポンプをポンプケースに組み込む構造と
した時に、穴周辺にセットするOリングの固定が容易と
なり、気密性を増す事が出来た。さらに、ガラスの貫通
穴周辺部にシリコンの異方性エッチングにより形成され
た弁部が接触している場合に、この弁部表面には酸化膜
が形成されているが、陽極接合によりガラスとスティッ
キングするのを防ぐ事も可能である。
【0013】
(実施例1)図1は、本発明おける実施例1に基づくマ
イクロポンプ及びその製造工程を説明するための概略断
面図であり、特に、図1(a)は陽極接合工程を説明す
るための断面図である。
イクロポンプ及びその製造工程を説明するための概略断
面図であり、特に、図1(a)は陽極接合工程を説明す
るための断面図である。
【0014】本発明によるマイクロポンプは、シリコン
マイクロマシニング技術によって製造される。
マイクロマシニング技術によって製造される。
【0015】まず、両面研磨した結晶方位<100>の
シリコン基板を熱酸化膜(二酸化シリコン)をパターニ
ング、マスクとして、摂氏60度に加温した30重量%
水酸化カリウム溶液で両面からエッチングする事によ
り、ダイアフラム部、流路部、バルブ部等マイクロポン
プ構造体1を形成する。このマイクロポンプ構造体は、
4インチシリコン基板上に複数個形成されている。
シリコン基板を熱酸化膜(二酸化シリコン)をパターニ
ング、マスクとして、摂氏60度に加温した30重量%
水酸化カリウム溶液で両面からエッチングする事によ
り、ダイアフラム部、流路部、バルブ部等マイクロポン
プ構造体1を形成する。このマイクロポンプ構造体は、
4インチシリコン基板上に複数個形成されている。
【0016】このシリコン構造体1のバルブ上面部は、
一旦マスクとして用いたシリコン基板上の熱酸化膜を7
重量%フッ酸溶液により除去した後、再度、全面熱酸
化、フォトリソを行うことにより予圧となる熱酸化膜2
を1.1ミクロンメーター形成する。
一旦マスクとして用いたシリコン基板上の熱酸化膜を7
重量%フッ酸溶液により除去した後、再度、全面熱酸
化、フォトリソを行うことにより予圧となる熱酸化膜2
を1.1ミクロンメーター形成する。
【0017】次に、図1(a)に示す様にこのシリコン
構造体基板1へ、ホウケイ酸系ガラス基板3、4を重
ね、電源10をガラス側電極8、9とシリコン構造体基
板にコンタクトさせ陽極接合法(摂氏320度、700
V)によりサンドイッチ状に接合してマイクロポンプ構
造体となるが、ホウケイ酸系ガラス基板4の入力用、及
び出力用貫通孔5の周辺部を凹形状6としておく。
構造体基板1へ、ホウケイ酸系ガラス基板3、4を重
ね、電源10をガラス側電極8、9とシリコン構造体基
板にコンタクトさせ陽極接合法(摂氏320度、700
V)によりサンドイッチ状に接合してマイクロポンプ構
造体となるが、ホウケイ酸系ガラス基板4の入力用、及
び出力用貫通孔5の周辺部を凹形状6としておく。
【0018】接合後、ダイシング等により個々のマイク
ロポンプに分離し、最後に中央ダイアフラム部に駆動用
ピエゾ素子7を貼付けて構造体として完成させた。
ロポンプに分離し、最後に中央ダイアフラム部に駆動用
ピエゾ素子7を貼付けて構造体として完成させた。
【0019】このマイクロポンプ構造体を、図1(b)
に示す様に入力用、出力用の貫通孔、パイプ部14を有
するプラスティック製のケース12、13にセットしス
クリュー15で固定する事により、最終のマイクロポン
プとして製品にする事が出来、このマイクロポンプに薬
液をプライミングすると、バルブが低い圧力で容易に開
き、液体の流入、気泡の排出も問題なく行われ、Oリン
グ部11等よりの液のリーク、コンタミの流入もなく長
期的にも安定した吐出が可能であった。
に示す様に入力用、出力用の貫通孔、パイプ部14を有
するプラスティック製のケース12、13にセットしス
クリュー15で固定する事により、最終のマイクロポン
プとして製品にする事が出来、このマイクロポンプに薬
液をプライミングすると、バルブが低い圧力で容易に開
き、液体の流入、気泡の排出も問題なく行われ、Oリン
グ部11等よりの液のリーク、コンタミの流入もなく長
期的にも安定した吐出が可能であった。
【0020】(実施例2)図2は、本発明の実施例2に
基づくマイクロポンプの製造方法を説明するための陽極
接合工程における概略断面図である。
基づくマイクロポンプの製造方法を説明するための陽極
接合工程における概略断面図である。
【0021】マイクロポンプの製造工程は、実施例1と
同様に両面研磨した結晶方位<100>の4インチシリ
コン基板を用い、熱酸化膜のパターニング、マスクとし
て水酸化カリウム溶液での異方性エッチングにより、マ
イクロポンプ構造体を複数個形成する。
同様に両面研磨した結晶方位<100>の4インチシリ
コン基板を用い、熱酸化膜のパターニング、マスクとし
て水酸化カリウム溶液での異方性エッチングにより、マ
イクロポンプ構造体を複数個形成する。
【0022】さらに、このシリコン構造体21のバルブ
上面部は、一旦マスクとして用いたシリコン基板上の熱
酸化膜を6重量%フッ酸溶液により除去した後、再度、
全面熱酸化、フォトリソを行うことにより予圧となる熱
酸化膜22が1.0ミクロンメーター形成される。
上面部は、一旦マスクとして用いたシリコン基板上の熱
酸化膜を6重量%フッ酸溶液により除去した後、再度、
全面熱酸化、フォトリソを行うことにより予圧となる熱
酸化膜22が1.0ミクロンメーター形成される。
【0023】次に、図2に示す様にこのシリコン構造体
基板21へ、ホウケイ酸系ガラス基板23、24を実施
例1と同様、陽極接合法(摂氏300度、600V)に
よりサンドイッチ状に接合してマイクロポンプ構造体と
なるが、ホウケイ酸系ガラス基板(24)側の陽極接合
用電極(ステンレス材)27にガラス基板の入力用、及
び出力用貫通孔25と対する位置に凹形状の座ぐり28
を形成しておく。
基板21へ、ホウケイ酸系ガラス基板23、24を実施
例1と同様、陽極接合法(摂氏300度、600V)に
よりサンドイッチ状に接合してマイクロポンプ構造体と
なるが、ホウケイ酸系ガラス基板(24)側の陽極接合
用電極(ステンレス材)27にガラス基板の入力用、及
び出力用貫通孔25と対する位置に凹形状の座ぐり28
を形成しておく。
【0024】陽極接合後、ダイシング等により個々のマ
イクロポンプに分離し、最後に中央ダイアフラム部に駆
動用ピエゾ素子26を貼付けてマイクロポンプ構造体と
した。
イクロポンプに分離し、最後に中央ダイアフラム部に駆
動用ピエゾ素子26を貼付けてマイクロポンプ構造体と
した。
【0025】この構造体を、実施例1と同様に入力用、
出力用の貫通孔、パイプ部を有するプラスティック製の
ケースにセット固定する事により、最終のマイクロポン
プとして製品に完成出来、マイクロポンプに薬液をプラ
イミングすると、バルブが低い圧力で容易に開き、液体
の流入、気泡の排出も問題なく行われ、長期駆動におい
ても吐出量の変化がほとんど無く、安定した吐出が可能
であった。
出力用の貫通孔、パイプ部を有するプラスティック製の
ケースにセット固定する事により、最終のマイクロポン
プとして製品に完成出来、マイクロポンプに薬液をプラ
イミングすると、バルブが低い圧力で容易に開き、液体
の流入、気泡の排出も問題なく行われ、長期駆動におい
ても吐出量の変化がほとんど無く、安定した吐出が可能
であった。
【0026】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、ガラ
ス基板の入力用、及び出力用貫通穴の周辺部を凹形状と
する事、あるいは陽極接合用ガラス側電極の特に、ガラ
ス基板の入力用、及び出力用貫通穴に対向する位置に凹
状部分を設ける事により、陽極接合時にガラス基板の入
力用、及び出力用貫通穴の周辺部が、接合用電極に直接
接触する事を防ぐ事が出来、ガラス基板へのマイナス高
電圧の印可時に生じるこの部分へのガラス内部からのナ
トリウム等アルカリ金属イオンの析出による、炭酸ナト
リウム等塩類のガラス表面への付着をなくす事が可能に
なった。
ス基板の入力用、及び出力用貫通穴の周辺部を凹形状と
する事、あるいは陽極接合用ガラス側電極の特に、ガラ
ス基板の入力用、及び出力用貫通穴に対向する位置に凹
状部分を設ける事により、陽極接合時にガラス基板の入
力用、及び出力用貫通穴の周辺部が、接合用電極に直接
接触する事を防ぐ事が出来、ガラス基板へのマイナス高
電圧の印可時に生じるこの部分へのガラス内部からのナ
トリウム等アルカリ金属イオンの析出による、炭酸ナト
リウム等塩類のガラス表面への付着をなくす事が可能に
なった。
【0027】ガラス基板貫通穴回りへの塩類の付着をな
くす事により、マイクロポンプを長期駆動した時に、こ
の様な付着物がポンプ内に侵入する事がないため、安定
した吐出性能を容易に得る事が出来る様になった。
くす事により、マイクロポンプを長期駆動した時に、こ
の様な付着物がポンプ内に侵入する事がないため、安定
した吐出性能を容易に得る事が出来る様になった。
【0028】また、ガラスの貫通穴周辺部にシリコンの
異方性エッチングにより形成された弁部が接触している
場合に、表面には酸化膜が形成されていても、陽極接合
によりガラスとの若干のスティキングが発生していた
が、本発明によるガラス側電極凹形状の径を弁部より大
きい径にしておけば、ガラスとスティッキングするのを
防ぐ事も出来、容易にプライミングが可能になった。
異方性エッチングにより形成された弁部が接触している
場合に、表面には酸化膜が形成されていても、陽極接合
によりガラスとの若干のスティキングが発生していた
が、本発明によるガラス側電極凹形状の径を弁部より大
きい径にしておけば、ガラスとスティッキングするのを
防ぐ事も出来、容易にプライミングが可能になった。
【図1】本発明の実施例1によるマイクロポンプ及びそ
の製造工程を示す断面図。
の製造工程を示す断面図。
【図2】本発明の実施例2によるマイクロポンプの製造
工程を示す断面図。
工程を示す断面図。
【図3】従来のマイクロポンプの製造方法を示す断面
図。
図。
1、21、31 シリコン基板 2、22、32 熱酸化膜 3、23、33 上側ガラス基板 4、24、34 下側ガラス基板 5、25、35 入力、出力用貫通穴 6 下側ガラス凹形状部 7、26、36 ピエゾ素子 8、9、27、37 ガラス側電極 28 ガラス側電極座ぐり部 10、29、38 陽極接合用電源 11 Oリング 12、13 プラスティック製ケース 14 プラスティック製ケースの入、出
力用貫通穴 15 固定用スクリュー
力用貫通穴 15 固定用スクリュー
Claims (7)
- 【請求項1】 ダイアフラム、流路及びバルブ部を形成
したシリコン基板をガラス基板でサンドイッチした構造
を有するマイクロポンプにおいて、入力用、及び出力用
貫通穴を有するガラス基板の外部に面する側の該貫通穴
周囲に段差を設け、凹形状とした事を特徴とするマイク
ロポンプ。 - 【請求項2】 ダイアフラム、流路及びバルブ部を形成
したシリコン基板をガラス基板でサンドイッチ状に陽極
接合した構造を有するマイクロポンプの製造において、
該シリコン基板とガラス基板の陽極接合に用いるガラス
側電極の一部に凹状部分を形成した物を電極として陽極
接合した事を特徴とするマイクロポンプの製造方法。 - 【請求項3】 ガラス基板の貫通穴周囲の凹形状部分の
径が、ガラス基板の貫通穴径よりも大きく、シリコン基
板に形成された入力弁、出力弁のキャビティー径より小
さい事を特徴とする請求項1記載のマイクロポンプ。 - 【請求項4】 ガラス側電極の一部凹状部分が切削加
工、放電加工、研磨加工、あるいはエッチングにより形
成されている事を特徴とする請求項2記載のマイクロポ
ンプの製造方法。 - 【請求項5】 ガラス側電極の一部凹状部分が、平坦な
電極上に穴明け加工した金属シートを積層する事によっ
て形成されている事を特徴とする請求項2記載のマイク
ロポンプの製造方法。 - 【請求項6】 ガラス側電極の凹状になった部分が、ガ
ラス基板の入力用、及び出力用の貫通穴を囲む様な位置
に形成されている事を特徴とする請求項2記載のマイク
ロポンプの製造方法。 - 【請求項7】 ガラス側電極の凹状部分の径が、ガラス
基板の貫通穴径よりも大きく、シリコン基板に形成され
た入力弁、出力弁のキャビティー径より小さい事を特徴
とする請求項2記載のマイクロポンプの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24359292A JPH0693972A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | マイクロポンプ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24359292A JPH0693972A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | マイクロポンプ及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693972A true JPH0693972A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=17106112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24359292A Pending JPH0693972A (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | マイクロポンプ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0693972A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1987006712A1 (en) * | 1986-04-21 | 1987-11-05 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junio | Reduced noise nmr localization system |
JP2003512723A (ja) * | 1999-10-19 | 2003-04-02 | イメーゴ・アー・ベー | 陽極接合に関する方法 |
JP2011237411A (ja) * | 1998-08-28 | 2011-11-24 | Imec | 間隙率を求める装置及び方法 |
WO2013046330A1 (ja) | 2011-09-27 | 2013-04-04 | 株式会社菊池製作所 | マイクロダイヤフラムポンプ |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP24359292A patent/JPH0693972A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1987006712A1 (en) * | 1986-04-21 | 1987-11-05 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junio | Reduced noise nmr localization system |
JP2011237411A (ja) * | 1998-08-28 | 2011-11-24 | Imec | 間隙率を求める装置及び方法 |
JP4869478B2 (ja) * | 1998-08-28 | 2012-02-08 | アイメック | 間隙率を求める装置及び方法 |
JP2003512723A (ja) * | 1999-10-19 | 2003-04-02 | イメーゴ・アー・ベー | 陽極接合に関する方法 |
WO2013046330A1 (ja) | 2011-09-27 | 2013-04-04 | 株式会社菊池製作所 | マイクロダイヤフラムポンプ |
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