JPH069294A - Cvd法によるダイヤモンド合成法 - Google Patents

Cvd法によるダイヤモンド合成法

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JPH069294A
JPH069294A JP13378291A JP13378291A JPH069294A JP H069294 A JPH069294 A JP H069294A JP 13378291 A JP13378291 A JP 13378291A JP 13378291 A JP13378291 A JP 13378291A JP H069294 A JPH069294 A JP H069294A
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diamond
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film
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JP13378291A
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Kafu Chin
家富 陳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来ダイヤモンドの気相合成にC,CH
等に導入していた水素を使用せず、水素に変え二酸化
炭素を導入して、製造時の安全性を高める。 【構成】炭化水素と二酸化炭素を反応ガスとしてその流
量比を定め、マイクロ波プラズマCVD法によりダイヤ
モンドを基板上に析出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCVD法、特にマイクロ
波プラズマCVD法によりダイヤモンドを合成する方法
に関するものである。
【従来の技術】炭化水素と水素の混合ガスを1000度
以上に加熱した熱電子放射材によって予備加熱した後、
この加熱混合ガスを500〜1300度に加熱した基板
表面に導入して炭化水素の熱分解によってダイヤモンド
を析出させる技術の詳細が特公昭59−27753号に
開示されている。ここで、炭化水素と水素との混合ガス
を用いる理由は、前記公報に反応容器中で熱電子放射材
を加熱体として、炭化水素と水素との混合ガスを予備加
熱することによって、励起状態の炭化水素、原子状水素
を生成せしめ、この励起状態の炭化水素が加熱された基
板表面で熱分解したときに生成する遊離炭素原子に化学
的に活性な性質とSp結合を起こすに十分な反応エネ
ルギーを供給し、他方原子状水素は、Sp結合より弱
く黒鉛及び非ダイヤモンド炭素の層を成長させる原因と
なるSp,Sp結合を持った核と反応し、炭化水素を
生成し、ダイヤモンドが成長する面の清浄化の作用する
と述べられている。
【0003】本発明者は前記炭化水素と水素の混合ガス
に更に二酸化炭素(CO)を混合したガスよりダイヤ
モンドの合成を行い、析出ダイヤモンドの自形、成長速
度の向上について試験してきた。(第36回応物予稿集
(1989)2an5/II)
【0004】
【発明に至る背景】上述のように、熱CVD法によるダ
イヤモンドの合成においては、ダイヤモンドの原料とな
る炭化水素と共に水素ガスが必要との認識があり、本発
明者も上記のように、CH−H・C−H
系の反応ガスにC0を添加してダイヤモンドの析出を
行ったのであるが、これら一連の試験の過程で、水素を
無添加とすれば、合成工程における爆発等危険度も小さ
くなることに気付き、本発明の実現に達したものであ
る。
【0005】
【発明の開示】本発明は、水素ガスは全く用いることな
く、炭化水素ガスに二酸化炭素ガスを混合して、これを
後述する所定の流量比で反応容器に導入し、マイクロ波
プラズマCVD法により基板上にダイヤモンドの合成を
行い、良質なダイヤモンドの薄膜を得るものである。本
発明において用いられるガスはC(アセチレ
ン)、又はCH(メタン)とCOであり、合成にお
ける反応の態様は審らかでないが、マイクロ波プラズマ
CVD法を用いて、炭化水素と二酸化炭素の流量比を適
当に維持することにより、グラファイトを生じることな
くダイヤモンドの合成を基板上に行うことができる。
【0006】以下、まず本発明を実施するプラズマCV
D装置について説明する。マグネトロン1を導波管2に
結合し、導波管2の末端に垂直に水冷スリーブ3を取り
付け、その内側に石英管4よりなる反応容器を配置す
る。石英管4の内側には導波管4の延長上に石英製の支
持台5を設け、その上に基板6を置く。石英管4の下部
でバルブVを介して真空ポンプ9と連結し、他方CO
,CH等の供給源よりバルプV,V及び流量計
7,7’更に両流量計7,7’の間にマスフローコント
ローラー8を連結し、更に両ガスの混合位置を経た位置
にバルブVを挿入して石英管3の上部よりガスを導入
できるように構成している。尚、使用したマイクロ波発
振器の出力は最大1.3KW、2.45GHである。
基板6として10×10×1mmのn−Si(100)
を用い、挿入に際し、5μmのダイヤモンドペーストで
研磨し、更にアセトン中で洗浄した。前記支持台5にお
いて、基板6はマイクロ波により発生したプラズマによ
り加熱される。バルブVまでの反応系を真空ポンプで
13.3KPa以下に排気し、次いでバルプV,V
を開き、所要量のCOとCHをマスフローコントロ
ラー8で制御しながら導入する。このとき反応系の圧力
はバルプVの開閉によって制御される。この後、マイ
クロ波を発生させ、反応容器内に発生したプラズマによ
り基板の加熱及びCH及びCOの分解を行い、基板
上にダイヤモンドを析出させた。プラズマの位置はプラ
ンジャー10により調整される。
【0007】
【試験例1】上記と同様な装置を用い、n−Siの基板
を反応容器の支持台に載置し、前記説明の手順で、容器
内部を排気し、CとCOの流量比を13.7〜
15/30(sccm)としてマイクロ波出力を400
W、容器内圧力を25Torr基板の温度を820度と
して前記基板上にダイヤモンドの析出を行った。図2は
COを30cm/min(固定)とし、流量比を変
えたときの1時間当りのダイヤモンドの成長率を示し、
上側のカーブはダイヤモンド粒子の成長比を示し、下側
のカーブはフィルムの成長比を示す。図4で写真
(a),(b)をもってC/COの流量比14
/30(sccm)の場合の粒子とフィルムを電子顕微
鏡で拡大して示す。図2よりC/COの流量比
が14/30で粒子、ならびにフィルムの成長比は最大
となることがわかる。又図4よりC/COの流
量比が14 .0/30での写真(a),(b)によれ
ば、粒子、フィルムとも極めて整然とした形状のものが
見られ、特に(b)のフィルムを見ればグラファイトが
存在しないように認められる。これに対し、14.2/
30の流量比によるものでは粒子(c)、フィルム
(d)とも結晶は整然とせず、変性物が存在するように
認められる。
【0008】
【試験例2】試験例1と同様な装置により、CHとC
の流量比を20.6〜22/30(sccm)とし
て同様にマイクロ波出力を400W、容器内圧力を25
Torr、基板温度を820度としてn−Si基板上に
ダイヤモンドの析出を行った。図3はCOを30cm
/min(固定)とし、流量比を変えたときの1時間
当りのダイヤモンドの粒子(上側)、及びフィルム(下
側)の成長比を示す。図5で写真(a),(b)をもっ
て、CH/COの流量比が21.1/30の場合の
粒子とフィルム、同じく写真(c),(d)をもって2
2/30の場合の粒子とフィルムを電子顕微鏡で拡大し
て示す。図3よりCHとCOの流量比が21.7/
30で粒子、ならびにフィルムの成長比は最大になるこ
とがわかる。又図5よりCH/COの流量比が22
/30の場合の粒子とフィルムの電子顕微鏡写真によれ
ば、前者では粒子(a)、フィルム(b)とも整然とし
た形状のものが認められ、後者では粒子(c)、フィル
ム(d)とも整然としていないように認められる。尚、
基板の温度は700〜900度が適当であり、容器内圧
25Torrとしているが700度以下になると結晶品
質が低下する。
【0009】
【評価】上記の試験結果からすると、水素を無添加とし
て炭化水素と二酸化炭素を反応ガスとしてマイクロ波プ
ラズマCVD法で成長させる場合、図2〜図5より考察
すると、ダイヤモンドフィルムがグラファイトのような
変性物を含まずに成長させることができる。炭化水素と
二酸化炭素の混合流量比範囲は比較的狭く、且つ、容器
発生するプラズマエネルギーに対して、前記炭化水素と
二酸化炭素の流量を調節する必要があるものと考えられ
る。しかし、この場合本発明の前記実施におけるCO
を30cm/minに固定したことを基準に上記流量
比に準じ流量のみを変更すればよい。本発明において、
(アセチレン)をCO(二酸化炭素)ととも
に原料ガスとして用いるときは、その流量比は13.8
〜15/30の範囲が実際的にダイヤモンドフィルムと
して使用できる範囲であり、CH(メタン)とCO
を原料ガスとして用いるときは、その流量比は20.8
〜21.8/30の範囲が前記と同様に使用できる範囲
と認められる。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ダ
イヤモンドの気相合成を従来のように水素ガスを用いる
ことなく実施することができ、製造中における安全性を
維持することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置の一例を示す。
【図2】本発明実施の実験においてCとCO
の流量比を変えた原料ガスを用い、ダイヤモンドを気相
成長させたときの、ダイヤモンド粒子とフィルムの成長
比を示す。
【図3】本発明実施の実験においてCHとCOどの
流量比を変えた原料ガスを用い、ダイヤモンドを気相成
長させたときの、ダイヤモンド粒子とフィルムの成長比
を示す。
【図4】(a)図と(b)図はCとCOとの流
量比を14/30としたときのダイヤモンド粒子とフィ
ルムの電子顕微鏡写真である。(c)図と(d)図は上
記流量比を14.2/30としたときのダイヤモンド粒
子とフィルムの電子顕微鏡写真である。
【図5】(a)図と(b)図はCHとCOとの流量
比を21.1/30としたときのダイヤモンド粒子とフ
ィルムの電子顕微鏡写真である。(c)図と(d)図は
上記流量比を22/30としたときのダイヤモンド粒子
とフィルムの電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 マグネトロン 2 導波管 3 水冷スリーブ 4 石英管 5 支持台 6 基板
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】(a)図と(b)図はCとCOとの流
量比を14/30としたときのダイヤモンド粒子の結晶
構造と薄膜の電子顕微鏡写真で、(C)図と(d)図は
上記流量比を14.2/30としたときのダイヤモンド
粒子の結晶構造と薄膜の電子顕微鏡写真である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】 (a)図と(b)図はCHとCOとの流量比を2
1.1/30としたときのダイヤモンド粒子の結晶構造
と薄膜の電子顕微鏡写真で、(C)図と(d)図は上記
流量比を22/30としたときのダイヤモンド粒子の結
晶構造と薄膜の電子顕微鏡写真である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素と二酸化炭素を反応ガスとしてマ
    イクロ波プラズマCVD法によりダイヤモンドを基板上
    に析出させることを特徴とするCVD法によるダイヤモ
    ンド合成法。
  2. 【請求項2】反応容器に導入するアセチレンと二酸化炭
    素の流量比を13.8〜15/30とすることを特徴と
    する請求頂1のCVD法によるダイヤモンド合成法。
  3. 【請求項3】反応容器に導入するメタンと二酸化炭素の
    流量比を20.8〜22/30とする請求項1のCVD
    法によるダイヤモンド合成方法。
JP13378291A 1991-03-27 1991-03-27 Cvd法によるダイヤモンド合成法 Pending JPH069294A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109537051A (zh) * 2018-11-27 2019-03-29 西安碳星半导体科技有限公司 一种高速率生长单晶金刚石的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109537051A (zh) * 2018-11-27 2019-03-29 西安碳星半导体科技有限公司 一种高速率生长单晶金刚石的方法

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