JPH0692749B2 - 圧縮比可変式エンジン - Google Patents

圧縮比可変式エンジン

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JPH0692749B2
JPH0692749B2 JP59085368A JP8536884A JPH0692749B2 JP H0692749 B2 JPH0692749 B2 JP H0692749B2 JP 59085368 A JP59085368 A JP 59085368A JP 8536884 A JP8536884 A JP 8536884A JP H0692749 B2 JPH0692749 B2 JP H0692749B2
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signal
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良隆 田原
稔益 田中
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D15/00Varying compression ratio
    • F02D15/04Varying compression ratio by alteration of volume of compression space without changing piston stroke

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、燃焼室の容積を変化させることにより、エン
ジンの圧縮比を変え得るようになった圧縮比可変式エン
ジンに関し、特にエンジンの運転状態に応じて圧縮比が
変化するようになった圧縮比可変式エンジンに関する。
(従来の技術) 内燃機関において、出力の向上を図り、燃費を低減する
ためには、圧縮比を高めると熱効率が向上するので有効
ではあるが、圧縮比を高めることによって高負荷低回転
領域などでノッキングが発生するという問題が生じる。
この問題を解決するために、機関の回転数及び負荷に応
じて、燃焼室容積を変化させることにより、圧縮比を変
化させるようにしたエンジンは公知である。さらに、こ
のような圧縮比可変式エンジンにおいて、燃焼室容積可
変用のピストンの背面側に油圧室を形成して、油圧シリ
ンダの機能を併有させることにより油圧機構を簡素化
し、装置の小型化を達成した改良型が、特開昭58−1974
39号公報に記載されている。圧縮比可変型エンジンは、
従来、上述のように圧縮比を増大して、熱効率を向上さ
せる目的で使用されるのが一般的であるが、運転状態に
よっては、むしろ、熱効率が低い方が望ましい場合があ
る。例えば、冷間運転時において、高圧縮比状態で運転
すると暖機効率が悪いという問題がある。
(本発明の目的) 従って本発明の目的は、エンジンの冷間運転時におい
て、熱効率を低下させることにより、暖機性を向上させ
ることができる圧縮比可変式エンジンを提供することで
ある。
(本発明の構成) 本発明は、上記目的を達成するため以下のように構成さ
れる。すなわち、本発明の圧縮比可変式エンジンは、エ
ンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、実際
のエンジン圧縮比を検出する圧縮比検出手段と、エンジ
ンの燃焼室容積を変化させる圧縮比可変手段と、前記運
転状態検出手段の出力に応じてエンジンの目標圧縮比を
設定する目標圧縮比設定手段と、前記運転状態検出手段
の出力に応じてエンジンの圧縮比が目標圧縮比となるよ
うに前記圧縮比可変手段に制御信号を出力する圧縮比制
御手段と、エンジンの冷間運転時には前記圧縮比制御手
段に圧縮比を低下させる制御信号を出力する圧縮比補正
手段とを備えたことを特徴とする。本発明によれば、エ
ンジンの運転状態、例えば、エンジン回転数、エンジン
負荷、エンジン温度、空燃比、変速機ギヤポジション、
加減速状態、吸気温度等が運転状態検出手段により検出
される。また、圧縮比検出手段によってそのときの運転
状態における実際の圧縮比が検出される。
(本発明の効果) 本発明によれば、エンジン冷間運転時には圧縮化を低下
させ、熱効率を低下させることにより暖機効果を向上さ
せるようにしている。これによって、速やかに暖機状態
を脱し、通常運転を行うことができる。
(実施例の説明) 第1図及び第2図を参照すれば、本発明が適用されるエ
ンジンEは、内部をピストン1が往復動するシリンダボ
ア2を備えており、該シリンダボア2は、シリンダブロ
ック3及びシリンダヘッド4から形成される。シリンダ
ボア2の上部には燃焼室5が形成されており、該燃焼室
5には吸気ポート6が開口している。この吸気ポート6
には、吸気弁7が組み合わされるとともに、燃焼室5の
吸気ポート6の対向側には点火プラグ14が臨ませられて
いる。吸気ポート6には、吸気通路8が接続されてお
り、この吸気通路8には、エアクリーナ9、エアフロー
メータ10、スロットル弁11が設けられ吸気系を構成して
いる。また、吸気通路8の吸気ポート6付近には、燃料
インジェクタ12が配置されている。さらに、燃焼室5に
は通常の方法で排気ポート(図示せず)が開口してお
り、該排気ポートには排気通路13が接続されて排気系を
構成している。また、吸気弁7には、該弁7を作動させ
るためのカム15を備えた動弁系が係合するようになって
いる。なお、吸気通路8には、スロットル弁1をバイパ
スするバイパス通路16が接続されるとともに、バイパス
通路16を開閉制御するエアバイパスコントロール弁17が
設けられる。さらに燃焼室5には、その上部に、上方に
向かって突出した副シリンダ18が連続して形成されてお
り、該副シリンダ18には、その内部を摺動する、副ピス
トン19が配設されている。ピストン10のステム19aは、
副シリンダ18に外方に突出し、その先端はカム20の周囲
に当接している。ステム19aの先端部付近には、円板21
が取付られており、この円板21には、バネ22が当接して
おり、これによって、ピストン19は図において、上方に
付勢されている。カム20のカム軸23は、駆動モータ24に
よって回動させられるようになっており、これによって
ピストン19が上下動させられ、燃焼室5の容積すなわ
ち、圧縮比が変化するようになっており、これらによっ
て圧縮比可変手段が構成されている。また、点火プラグ
14のリード線14aはディストリビュータ25の1つの端子
に接続されており、イグニッションコイル26からの電圧
信号が所定のタイミングで点火プラグ14に与えられるよ
うになっている。本例の装置は、燃焼性を支配する要因
を制御するためにマイクロコンピュータ(以下マイコン
という)27を備えている。マイコン27には運転状態を表
す種々の情報が入力される。吸気温センサ28は、エアク
リーナ9に取付けられており、吸気温を検出してマイコ
ン27に信号を送る。マイコン27にはエアフローメータ10
からの信号も入力される。また、スロットル弁11の開度
はスロットル開度センサ29によって検出され、同様にマ
イコン27に入力される。さらに、エアバイパスコントロ
ール弁17には該弁17の開度を検出するエアバイパスコン
トロール弁開度センサ30が、エンジンEのウォータジャ
ケット3aには、冷却水温センサ31が、さらに、カム20近
傍には、ピストン19の位置を検出する圧縮比検出手段と
しての圧縮比ポジションセンサ32が、クランク軸(図示
せず)にはクランク角度を検出するクランク角センサ33
が、変速機34には、該変速機34の変速段すなわち、ギヤ
位置を検出するギヤポジションセンサ35が、さらに、大
気圧を検出する大気圧センサ38がそれぞれ設けられてお
り、これらのセンサからの信号はすべてマイコン27に入
力される。また、マイコン27には、イグニッションスイ
ッチ36からの信号も入力される。マイコン27は、これら
の運転状態を表す入力された情報に所定の演算を施し、
EGR弁37、インジェクタ12、イグニッションコイル26、
エアバイパスコントロールソレノイド17a、圧縮比制御
用の駆動モータ24及び変速機制御用モータ34aに対して
所定の命令信号を出力するようになっている。変速機34
としては例えばVベルト式無段変速機を用いることがで
き、この制御用モータ34aとしては、特開昭57−161346
号公報に記載されるような通常の形式のものを用いるこ
とができる。
また、第2図に示されるように、クランク角センサ33か
らの信号は波形整形回路39に通され、波形整形されて中
央演算処理装置(以下CPUという)40に送られる。その
他の各種センサからの信号はA/D変換機41によりデジタ
ル信号に変換されてCPU40に入力される。
マイコン27には、イグニユッションスイッチ36からの信
号Siも入力されるようになっておりスイッチ36がONのと
き、信号Siは1となり、OFFのとき0となる。マイコン2
7は、所定の定数が書き込まれたROM41と、各センサから
の運転状態を表す情報、演算結果等の書き込み、読出等
を行なうRAM42を備えている。また、マイコン27は、時
刻を常時カウントするカウンタ1(43)を備えており、
必要に応じて、時刻を情報として使用することができ
る。CPU40は、各種入力情報に基づき、EGR制御を行なう
べきか否かを判別してEGR信号Seを出力する。EGR信号Se
はソレノイド駆動回路44を介してEGR弁37のソレノイド
に送られ、該弁を開閉制御するようになっており、信号
Seが1のとき、EGR制御が行われ、信号Seが0のときEGR
制御は停止される。マイコン27は、燃料噴射タイミング
及び噴射時間を制御するためのカウンタ2(45)を備え
ており、噴射信号Tiは、該カンウンタ2(45)を介して
インジェクタ駆動回路46に入力されたインジェクタ12を
作動させる。さらに、マイコン27は、点火時期を制御す
るためのカウンタ2(47)を備えており点火時期信号Ts
は、カウンタ3(47)に送られこれによって、点火回路
48、イグニッションコイル26及びディストリビュータ25
を介して所定のタイミングで点火プラグ14に点火信号が
発生するようになっている。CPU40は、またスロットル
弁11をバイパスするエアを供給するかどうかの判断を行
なうようになっており、その制御信号Pbは、ソレノイド
駆動回路49に入力されるようになっている。ソレノイド
駆動回路49は、制御信号Pbに応じてエアバイパスコント
ロール弁17のソレノイド17aに対し弁の開閉命令信号を
出力する。この場合、信号Pbが1のとき、バイパスエア
は増大し、0のとき減少する。また、マイコン27は、圧
縮比制御用の駆動モータ24の作動を制御するためにモー
タ駆動回路50を備えており、このモータ駆動回路50には
2つの制御信号M1、M2によって、制御されるようになっ
ている。信号M1、M2の値と、その制御内容は第1表の通
りである。
また変速機34の変速機制御用モータ34aは、モータ駆動
回路51によって作動させられるようになっており、この
モータ駆動回路51は、制御信号M3、M4によって、制御さ
れるようになっている。信号M3、M4の値とギヤ比との関
係は第2表に示すとおりである。
また、制御信号Spがコントローラすなわち、このマイコ
ン27の電源回路52に入力されるようになっており、これ
によって、コントローラはイグニッションスイッチ36か
らの信号Siが1のときONとなるが、信号Spを0にしない
限りOFFにならない。
以上の構成の圧縮比制御装置において、圧縮比制御の1
例について説明する。
第3A図から第3E図のフローチャートで示されるプログラ
ムは、イグニッションスイッチ36がONでかつエンジンが
完爆状態にあるとき、すなわち、通常のエンジン作動状
態では、通常反復して実行される基本プログラムであ
り、このプログラムによって、圧縮比の変更制御を行な
うとともに、点火時期、燃料噴射タイミング及び噴射量
の補正量、変速機ギヤ比偏差、バイパスエア弁開度偏差
を演算し、さらに、変速機ギヤ比、バイパス弁開度及び
EGR弁開度変更のための命令信号を発生する。第4図の
フローチャートに示されるプログラムは、クランク角が
TDCに到達する毎に上記基本プログラムに割り込んで実
行されるインタラプトルーチンでありエンジンのTDC周
期を演算するとともに燃料噴射及び点火の命令信号を発
生する。
なお、図中、下記の符号を定数または変数を表示するた
めに用いる。
基本プログラムにおいては、インタラプトルーチンにお
いた演算されたTDC周期T0(SS2)からエンジの回転数Ne
が計算される(S4)。そして、運転状態を表す各種のデ
ータが読み込まれる(S5〜S9)。次に、エンジン回転数
Neと、吸入空気量Qa及びエンジン回転数Neとの比Qa/Ne
との関係において作成されたマップから、当該運転状態
に対応する圧縮比及びその位の燃焼性支配因子の基本量
がそれぞれ読み出される(S10〜S12)。このマップは、
例えば、基本圧縮比を与えるピストン19のポジション値
PCBについては、第5図に示されるようになっている。
このマップによれば、出力特性曲線aの下側の領域は、
複数の小さな領域に分けられ、それぞれの領域に応じた
上記基本圧縮比ポジション値PCBの値が設定されてい
る。この値PCBは、基本的には、回転数が高くなる程大
きく、負荷が大きくなる程小さくなるように設定され
る。図中lで示す領域は値PCBが比較的小さく、hで示
される領域は比較的大きくmで示される領域は中間的な
値に設定されている。同様なマップが基本燃料噴射量Ti
B及び基本点火時期TsBについて用意されており、それれ
に基づいて、これらの基本量が設定される。次に、上記
のマップにより設定された基本圧縮比ポジション値PCB
に対する補正操作が行われた後(S13〜S23)、目標の圧
縮比を与えるピストン19のポジション値PCOが計算され
る(S24)。補正は、エンジン冷却水温TW、EGR信号Seに
より表されるEGR制御の有無、大気圧Pt、吸入空気温Ta
に応じて、異なる補正係数を与えることによって行われ
る。この場合、エンジン温度補正計数Cpcwは、エンジン
冷却水温TWとの関係で第6図に示されるような特性で変
化する。同様に、高度補正計数Cpcpは、大気圧Ptとの関
係で第7図に示すように、また、吸気温度補正計数Cpca
は吸入空気温度Taとの関係で第8図に示すような特性で
それぞれ与えられる。したがって吸気温度Ta、すなわ
ち、外気温が高いときには、及び冷却水温度TWが高いと
きには、ポジション値PCOは小さくなり、大気圧Ptが下
がる程、すなわち、高地になる程ポジション値PCOは大
きくなる。また、EGRが行われるときには、目標圧縮比
ポジション値PCOの値は小さくなる。本例においては目
標圧縮比ポジション値PCOは、計算値の大きさに応じて
3つの異なる値、Pc1、Pc2、Pc3のいずれかに設定され
る。さらに、エンジン回転数Neと、吸入吸気量Qa及びエ
ンジ回転数Neとの比Qa/Neとに基づく予め用意されたマ
ップから当該運転状態におけるエアバイパストロール弁
17の基本的な開度すなわち基本エアバイパス弁ポジショ
ン値PaBが計算される(S31)。さらに、同様にマップを
用いて変速機34のギヤポジションを設定するための基本
値、すなわち、基本T/Mギヤポジション値PgBが計算され
る(S32)。次に、実際の圧縮比を与えるピストン19の
位置、すなわち、実圧縮比ポジション値PCと目標圧縮比
ポジション値PCOとの偏差ΔPcが計算される(S33)。こ
の偏差ΔPcの値に応じて、圧縮比の変更制御信号M1、M2
が所定値にされて、出力される(S35、S41)。実圧縮比
ポジション値PCと目標圧縮比ポジション値PCOとの偏差
ΔPcが正の場合、すなわち圧縮比を増大させる場合に
は、制御信号はM1=1、M2=1にされるとともに(S3
5)、点火時期は進み側になるように補正値が与えられ
(S36)、バイパスエアは増大するように補正値が与え
られる(S37)。さらに、燃料噴射量が増大するように
補正値が与えられる(S38)。一方、ステップ(S34)に
おいて、実圧縮比ポジション値PCと目標圧縮比ポジショ
ン値PCOとの偏差ΔPcが負の場合には、制御信号はM1=
1、M2=0とされ(S41)、圧縮比を増大させる場合と
異なり、点火時期は遅れ側になるように補正値が与えら
れる(S42)とともに、バイパスエアは減少するように
補正値が与えられる(S43)。そして、燃料の噴射量が
減少する補正値が与えられる(S44)とともに、変速機
ギヤのポジションが低速側にセットされる(S45)。そ
して、イグニッションスイッチ36がOFFになったら、目
標圧縮比ポジション値が始動時の低い圧縮比ポジション
にセットされ(S111)、該目標値に達するまで圧縮比を
さげる操作が行われ(S112〜S114)、圧縮比が始動時ポ
ジションまだ下がったら圧縮比制御用モータが停止され
(S115)、コントローラ電源がOFFにされる(S116)。
そして、ステップS34において、実圧縮比ポジション値P
Cと目標圧縮比ポジション値PCOとの偏差ΔPcが0となっ
て、実際圧縮比が目標圧縮比に一致したとき、すなわ
ち、圧縮比の変更が完了すると、圧縮比変更の制御信号
がM1で0に設定されているか、つまり、圧縮比を変更す
る必要がない状態にすでになっているか判断され(S3
9)、M1で0でない場合には、M1が0にセットされる(S
40)。次に、制御信号M2の値が判断され、圧縮比の変更
が完了したときの圧縮比の補正方向が圧縮比が減少した
が、増大したかが判断される(S55)。すなわち、制御
信号M2は、圧縮比を上げる方向に補正される場合には、
1に設定され(S35)、下げる方向に補正される場合に
は、0に設定される(S41)のでその値を判断すること
によって、圧縮比の補正方向を判断することができる。
そして、その圧縮比の補正の方向に応じて燃焼性支配要
因、すなわち点火時期、燃料噴射量、バイパスエア量に
対して圧縮比の切り替え時補正量初期値が補正値として
与えられる。
すなわち、ステップS55において、制御信号M2の値より
圧縮比が増大するように補正されて実圧縮比ポジション
値PCと目標圧縮比ポジション値PCOとの偏差ΔPcが0に
なった場合には、点火時期が遅れ側にずらされ(S5
6)、バイパスエア量が減少させられ(S57)、噴射量が
減少させられる(S58)ような補正量Tsc、Pac、Ticが与
えられる。また圧縮比が減少するように補正されて実圧
縮比ポジション値PCと目標圧縮比ポジション値PCOとの
偏差ΔPcが0になった場合には、これと逆の補正量が与
えられる(S59〜S61)。すなわち点火時期が進角され
(S59)、バイパスエア量が増大させられ(S60)、噴射
量が増大させられる(S61)のような補正量Tsc、Pac、T
icが与えられる。
なお、上記のステップS56〜S61のが実行されることによ
って所定の補正量Tsc、Pac、Ticが与えられた後におい
て、ステップS39において、制御信号M1の値が0である
と判断されることによって、それ以前の実行サイクルで
実圧縮比ポジション値PCと目標圧縮比ポジション値PCO
との偏差ΔPcが0になっていることが判明した場合に
は、ステップS46からステップS54を実行して、上記ステ
ップS56〜S61で設定した補正量を徐々に減衰するように
制御する。
さらに、加減速状態において、圧縮比の変更が生じた場
合には、一定の運転領域で一定時間だけ燃焼性支配要因
に対して補正が行われる(S63〜S97)。具体的には、ま
ず、エンジン回転数Neと負荷(Qa/Ne)とから現在の運
転領域が第5図に示す領域のうち、どの領域にあるかが
判定される(S63)。この場合、まず、第5図中の領域l
1、m2、h2のいずれにあるかが判断される(S64)。この
判断は、圧縮比変更近傍の領域か否かを判断するもので
あって、領域l1、m2、h2であれば圧縮比変更近傍の領域
でなく、即座に圧縮比を変更する必要性がないことから
ステップS85以降の処理に進む。
また、運転領域が上記領域l1、m2、h2以外の領域にあ
り、圧縮比変更近傍領域であると判断された場合には、
圧縮比変更を伴う加減速補正が必要となる。この場合に
は、まず、スロットル開度の変化率が計算され(S6
5)、前回のスロートル開度が更新され(S66)。次に、
ステップS65で計算されたスロットル開度の変化率が設
定値(Δθto)より大きい加速もしくは減速のうちいず
れの状態かが判断され(S67)、加速もしくは減速と判
断された場合には、さらい加速かどうかを判断する(S6
8)。そして、加速と判断された場合には、さらに運転
領域が領域m1、h1のいずれか、つまり、加速による運転
領域の変更によって圧縮比が低められる領域か否かが判
断される。(S69)。領域m1、h1のいずれかにあると判
断された場合には、ノッキングを防止するため、バイパ
スエア補正量が減少され(S71)、燃料噴射量が増大さ
れ(S73)、点火時期が遅角され(S75)、変速機のギヤ
ポジションが低速側に変更される(S77)。
なお、これらの補正は加速が開始されてから所定期間の
み行われるため、各補正時間を規定するためのタイマー
初期値がセットされ(S72、S74、S76、S78)、各タイマ
ーが0になるまで行われる(S85〜S97)。
また、ステップS68で減速と判断された場合には、運転
領域が領域l2、m3のうちいずれにあるかを、つまり、減
速による運転領域の変更によって圧縮比が高められる領
域か否かが判断され(S70)、領域l2、m3のいずれかに
あると判断された場合には、出力低下を防止するため、
バイパスエア量が増大され(S79)、燃料噴射量が増大
され(S81)、点火時期が進角される(S83)。なお、こ
れらの補正は加速時の補正と同様、減速開始から所定時
間のみ行われるため、各補正時間を規定するためタイマ
ー初期値がセットされ(S80、S82、S84)各タイマーが
0になるまで行われる(S85〜S97)。
次に、変速機34の目標圧縮比ポジション値PgOが計算さ
れ(98)、エアバイパスコントロール弁目標圧縮比ポジ
ション値PaOが計算される(S99)。さらに、点火時期T
s、噴射量Tiの計算がマップからの基本量、圧縮比変更
による補正量、加減速による補正量を総合的に勘案して
それぞれ行われる(S100、S101)。なお、このように決
定された点火時期Ts及び噴射量Tiはインタラプトルーチ
ンが実行されるとき、点火プラグ14及びインジェクタ12
に対する命令信号となる。
次に、変速機34のギヤ比の目標値との偏差が計算される
(S102)。この結果に基づいて、ギヤ比の修正が行われ
る(S103〜S106)。そして、スロットル弁11をバイパス
させるエア量を決定するエアバイパスコントロール弁17
の開度について、目標開度Paoと実際開度Paとの偏差が
計算され(S107)、その結果に基づき、開度の修正が行
われる(S108〜S110)。
そして、イグニッションスイッチ36がOFFになったら、
目標圧縮比ポジション値が始動時の低い圧縮比ポジショ
ンにセットされ(S111)、該目標値に達するまで圧縮比
をさげる操作が行われ(S112〜114)、圧縮比が始動時
ポジションまで下がったら圧縮比制御用モータが停止さ
れ(S115)、コントローラ電源がOFFにされる(S11
6)。
本例によれば、既述したように(第6図及びステップS2
4参照)、エンジン冷却水温を検出したその温度が低い
ときには、すなわち冷間運転時においては、圧縮比が大
きくならないように補正係数によって制御している。こ
れにより、冷間運転時には、低圧縮比状態に維持される
ため、高い暖機効果を得ることができ、エンジン温度を
速やかに所望温度まで上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用したエンジンの概略図、第2図
は本発明の1実施例に係るマイコンの説明図、第3A図、
第3B図、第3C図、第3D図、第3E図及び第4図は、本発明
の1実施例に係る制御の内容を示すフローチャート、第
5図は、エンジン負荷とエンジン回転数に対する目標圧
縮比の関係を示すグラフ、第6図は冷却水温と圧縮比ポ
ジション、エンジン温度補正係数との関係を示すグラ
フ、第7図は、大気圧と圧縮比ポジション高度補正係数
との関係を示すグラフ、第8図は、吸入空気温と圧縮比
ポジション吸気温補正係数との関係を示すグラフであ
る。 1……ピストン、3……シリンダブロック、 4……シリンダヘッド、5……燃焼室、 8……吸気通路、10……エアフローメータ、 18……副シリンダ、19……副ピストン、 27……マイコン、33……クランク角センサ、40……CP
U、41……A/D変換器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、実際のエンジン圧縮比を検出する圧縮比検出
    手段と、エンジンの燃焼室容積を変化させる圧縮比可変
    手段と、前記運転状態検出手段の出力に応じてエンジン
    の目標圧縮比を設定する目標圧縮比設定手段と、前記運
    転状態検出手段の出力に応じてエンジンの圧縮比が目標
    圧縮比となるように前記圧縮比可変手段に制御信号を出
    力する圧縮比制御手段と、エンジンの冷間運転時には前
    記圧縮比制御手段に圧縮比を低下させる制御信号を出力
    する圧縮比補正手段を備えたことを特徴とする圧縮比可
    変式エンジン。
JP59085368A 1984-04-27 1984-04-27 圧縮比可変式エンジン Expired - Lifetime JPH0692749B2 (ja)

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