JPH069099U - イオン噴射除電除塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被除電物が接近したときのみそれに自動的に
イオン風を吹き付けることができ、作業性が良いととも
に、エアー消費が少く、しかも除電器の設置位置及びイ
オン風の吹き出し方向を自由に変更できる簡便なイオン
噴射除電除塵装置を提供する。 【構成】 除電器４を、スタンド１に立てられたフレキ
シブルチューブ２の先端に支持し、該フレキシブルチュ
ーブ中をエアー通路の一部としてノズル３と連通させ
る。また、被除電物Ａが所定距離まで接近したときそれ
を無接触で検出する例えば反射型光電検出器９等のセン
サを、除電器の外側に取り付け、該センサが被除電物を
検出したとき自動弁を開動作させてエアーを噴射する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、除電器で生成されたイオンを、該除電器に突設されたノズルからエ アーと共に噴射するイオン噴射除電除塵装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種のイオン噴射除電除塵装置で除電器をガン型にしたものは、例えば実公 平４−１２６３９号公報や特公昭３−６４９９７号公報等で公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

除電器をガン型としたイオン噴射除電除塵装置は、除電器を手で持って自由に 操作できるという利点があるが、反面、被除電物を常に目視してイオン風を吹き 付けなければならず、自動的に除電するには不向きであり、また除電器を手で持 って動かしながらイオン風を吹き付けるため、作業者が作業場所から離れること ができないとか、両手で被除電物を持つことができ等の問題があった。

【０００４】 本考案の目的は、このような問題点を解決するため、被除電物が接近したとき のみそれに自動的にイオン風を吹き付けることができて作業性が良いとともに、 エアー消費が少なく、また除電器の設置位置及びイオン風の吹き出し方向を自由 に変更できる簡便なイオン噴射除電除塵装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によるイオン噴射除電除塵装置では、除電器を、スタンドに立てられた フレキシブルチューブの先端に支持し、該フレキシブルチューブ中をエアー通路 の一部としてノズルと連通させる。また、被除電物が所定距離まで接近したとき それを無接触で検出する例えば反射型光電検出器等のセンサを、除電器又はその ノズルの外側に取り付け、ノズルに至るエアー通路に自動弁を設け、センサが被 除電物を検出したとき該自動弁を開動作させる制御回路を備えたものである。

【０００６】

【作用】

このイオン噴射除電除塵装置は、除電器をスタンドで立てた状態にして任意の 位置に設置できるとともに、フレキシブルチューブを曲げることにより、ノズル の指向方向を任意に変えることができる。フレキシブルチューブはエアー通路を 兼ねている。

【０００７】 被除電物が所定距離まで接近してセンサで検出されると、エアー通路の自動弁 が開いてノズルからエアーが自動的に噴射され、除電器で生成されたイオンがイ オン風となって被除電物に吹き付けられ、除電及び除塵される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。 本イオン噴射除電除塵装置は、図１に示すように、六面体ブロックであるスタ ンド１上に、金属製のフレキシブルチューブ２をその下端を固着して立て、該フ レキシブルチューブ２の先端（上端）に、前面にノズル３を突設した除電器４を 固着しており、該除電器４をスタンド１で立てた状態にして使用する。

【０００９】 スタンド１内には、図示していないが、永久磁石がスタンド１の外面に設けら れた回転摘み５によって回転できるように設けられており、設置面６が磁性体で ある場合、回転摘み５を回転させることによりスタンド１を設置面６に吸着させ て固定し、またその吸着を解除できるようになっている。

【００１０】 フレキシブルチューブ２は、自在に曲げることができるとともに、その曲げた 状態を自ら保持できる公知の構造になっている。このフレキシブルチューブ２中 はエアー通路となって除電器４内でノズル３と連通している。

【００１１】 除電器４内には、図３のブロック図で示す放電電極７と高電圧発生回路８とが 設けられている。また、除電器４の一側外面には、被除電物Ａを検出するセンサ として、公知の反射型光電検出器９がブラケット１０を介して取り付けられてい る。この光電検出器９は図２に示すようにノズル３と平行となってそれと同一方 向に指向している。

【００１２】 また、このイオン噴射除電除塵装置には制御ボックス１１が用意されており、 これは通常はスタンド１とは離れた任意の位置に設置する。この制御ボックス１ １内には、図３のブロック図に示すように、外部の１００Ｖ交流電源から直流電 圧（例えば１２Ｖ）を生成する直流電源回路１２、制御回路１３、自動弁である 電磁弁１４及び該電磁弁１４を駆動するバルブドライブ回路１５が設けられてい る。

【００１３】 制御ボックス１１内の直流電源回路１２はケーブル１６を介して除電器４内の 高電圧発生回路８に接続され、制御回路１３はケーブル１７を介して光電検出器 ９に接続されている。高電圧発生回路８は、直流電源回路１２からの直流電圧を 交流に変換するとともに、昇圧して高電圧を発生し、放電電極７に印加する。電 磁弁１４の入力側は、制御ボックス１１の外面のコック付き接続部１８に接続さ れ、また電磁弁１４の出力側は、エアーホース１９を介してフレキシブルチュー ブ２の下端部と接続されている。コック付き接続部１８には、それに接続された エアーホース２０を通じて外部からエアーが供給される。

【００１４】 このような構成において、被除電物Ａが反射型光電検出器９に所定距離まで接 近すると、該光電検出器９の発光部からの光が被除電物Ａを反射して受光部に入 光し、光電検出器９からの出力が制御回路１３に入力され、該制御回路１３がバ ルブドライブ回路１５を制御する。これにより、バルブドライブ回路１５が電磁 弁１４を作動して該電磁弁１４が開き、エアーがエアーホース１９及びフレキシ ブルチューブ２中を通ってノズル３へ供給され、該ノズルからイオン風となって 噴射されて被除電物Ａに吹き付けられる。

【００１５】 被除電物Ａが遠ざかると、光電検出器９の出力が変化するため、制御回路１３ の制御により電磁弁１４が閉じてエアー噴射も停止する。

【００１６】 なお、上記の実施例では、被除電物Ａを検出するセンサとして反射型光電検出 器９を使用し、それを除電器４の外面に取り付けたが、その他の無接触式センサ であっても良く、またノズル３の外側に取り付けても構わない。

【００１７】

【考案の効果】

以上述べたとおり本考案よれば、被除電物が所定距離まで接近してセンサで検 出されると、エアー通路の自動弁が開いてノズルからエアーが自動的に噴射され るため、被除電物が接近したときのみそれに自動的にイオン風を吹き付けること ができ、作業性が向上するとともに、エアー消費が少なく、ランニングコストを 低減できる。

【００１８】 また、除電器をスタンドで立てた状態にして任意の位置に設置できるとともに 、エアー通路を兼ねるフレキシブルチューブを曲げることにより、ノズルの指向 方向を任意に変えることができ、除電器の設置位置及びイオン風の吹き出し方向 を自由に変更できる簡便なイオン噴射除電除塵装置として安価に提供できる。

【提出日】平成４年８月１８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

除電器をガン型としたイオン噴射除電除塵装置は、除電器を手で持って自由に 操作できるという利点があるが、反面、被除電物を常に目視してイオン風を吹き 付けなければならず、自動的に除電するには不向きであり、また除電器を手で持 って動かしながらイオン風を吹き付けるため、作業者が作業場所から離れること ができないとか、両手で被除電物を持つことができない等の問題があった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例のイオン噴射除電除塵装置の側面
図である。

【図２】同イオン噴射除電除塵装置の除電器の正面図で
ある。

【図３】電気的構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ スタンド ２ フレキシブルシャフト ３ ノズル ４ 除電器 ７ 放電電極 ８ 高電圧発生回路 ９ 反射型光電検出器 １１ 制御ボックス １２ 高電圧発生回路 １３ 制御回路 １４ 電磁弁 １５ バルブドライブ回路 Ａ 被除電物

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】除電器で生成されたイオンを、該除電器に
   突設されたノズルからエアーと共に噴射するイオン噴射
   除電除塵装置において、前記除電器を、スタンドに立て
   られたフレキシブルチューブの先端に支持し、該フレキ
   シブルチューブ中をエアー通路の一部として前記ノズル
   と連通させ、また被除電物が所定距離まで接近したとき
   それを無接触で検出するセンサを前記除電器又は前記ノ
   ズルの外側に取り付け、前記ノズルに至るエアー通路に
   自動弁を設け、上記センサが被除電物を検出したとき該
   自動弁を開動作させる制御回路を備えたことを特徴とす
   るイオン噴射除電除塵装置。
2. 【請求項２】前記センサが反射型光電検出器である請求
   項１に記載のイオン噴射除電除塵装置。