JPH0690358A - データフィールド画像圧縮方法 - Google Patents

データフィールド画像圧縮方法

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JPH0690358A
JPH0690358A JP13560891A JP13560891A JPH0690358A JP H0690358 A JPH0690358 A JP H0690358A JP 13560891 A JP13560891 A JP 13560891A JP 13560891 A JP13560891 A JP 13560891A JP H0690358 A JPH0690358 A JP H0690358A
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】従来方法より少ないメモリスペースの条件でデ
ータサンプルを高速かつ正確に圧縮する。 【構成】実際の画像を構成する複数の画素から、第1、
第2及び第3のサンプル点のA,B,Cを選択し、Aと
B及びBとCから、夫々ラインセグメントのAB及びB
Cを定義すると共に、最大の輝度エラーしきい値を定義
する。算式に従って実際の輝度値と補間された輝度値を
輝度エラーを計算し、輝度エラーがしきい値を超えてい
るかを判定し、超えている場合はサンプル点を移動し
て、セグメントAB及びBCのエラーの和が全エラーよ
り少くなるように、サンプル点Aを設定した後、次のサ
ンプル点へ移動するようにした不均一サンプリング及び
補間を行う。 【効果】本NSI方式は例えば8:1の圧縮率の場合、
DCT圧縮に比較し、復合化速さが48倍になるにもか
かわらず、品質劣化の少い高画質像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般には、データフィ
ールドを表すデータサンプルを発生し、コンピュータメ
モリ等のメモリに効率的に記憶するためにこのデータサ
ンプルを圧縮し(符号化としても知られる)、次に圧縮
解除(復号)することによってこのデータサンプルを取
り出してこのデータフィールドのファクシミリを表すた
めのアルゴリズムに関する。
【0002】さらに詳細には、本発明は、絵や印刷した
文字等の画像を表すデータサンプルを取り、コンピュー
タメモリの小領域に効率的に記憶するためにこのデータ
サンプルを圧縮し、このデータサンプルを圧縮解除して
これらの画像に類似したものを再現するためのアルゴリ
ズムに関する。
【0003】
【従来の技術】現在、数やアルファベット文字を表すピ
クチャやフォントといった視覚画像をたとえばコンピュ
ータメモリ等のメモリ内のデータとして記憶するための
様々なアルゴリズムがある。記憶されたデータは取り出
され処理されて、その視覚画像の紙面へのコピーあるい
は画面表示されたコピーを再生成する。典型的な処理の
一例としては、コンピュータに結合されたイメージスキ
ャナがある。たとえば写真あるいはフォント文字からな
るテキストの紙のページといった画像は、ハードウエア
とソフトウエアとからなるコンピュータに結合された電
気光学スキャナによって走査することができる。このス
キャナは画像を周期的にサンプリングし、画像に対応す
る生の、あるいは圧縮されていないサンプルデータのパ
ケットを生成する。
【0004】サンプルデータは圧縮されない形式で記憶
される場合、コンピュータ内の(通常ハードディスク等
の大容量記憶スペースの形式を取る)一定量のメモリス
ペースを占める。しかし、当該技術の熟練者には、通常
の圧縮されていないデータを圧縮することによって、こ
のデータの記憶に要する大容量記憶スペースははるかに
小さくてすむことがわかっている。したがって、現在で
はサンプリングされたデータはメモリへの記憶の前に圧
縮するのが通例となっている。画像のコピーを生成する
には、コンピュータはメモリから圧縮されたデータを取
り出し、このデータを展開して非圧縮データにし、次に
この非圧縮データを画面上あるいは紙上で見ることので
きる形式に再生する。
【0005】参考文献:データ圧縮/圧縮解除技術は本
主題に関する文献に論じられている。この文献の例、お
よび当該特許出願に参考のため組み入れた文献を次のリ
ストに示す。 1969年11月IEEE Transactions
on Information Theory、 v
ol.IT−15、no.6、658−664ページの
Bially, Theodoreの“Space−F
illingCurves:Their Genera
tion and Their Applicatio
n to Bandwidth Reduction”
(Bially ’69として引用) 1968年5月IEEE Transactions
on Information Theory、vo
l.IT−14、no.3、390−394ページのD
avisson,Lee Dの“Data Compr
ession Using Straight Lin
e Interpolation”(Davisso
n’68)
【0006】1967年3月Proceedings
of the IEEE、vol.55、no.3、2
78−287ページのEhrman,Lの“Analy
sis of Some Redundancy Re
moval Bandwidth Compressi
on Techniques”(Ehrman’67) 1964年Proc.of the 1964 Nat
ional Telemetering Confer
ence 1−16ページのGardenhire,L
awrence W.の“Redundancy Re
ductionthe key to Adaptiv
e Telemetry”(Gardenhire’6
4) 1988年のISCAS、467−470ページのHo
vig,Ingvilの“Image Compres
sion and Coding,withEmpha
size on Polygon Based Tec
hniques and Representatio
n”(Hovig’88)
【0007】1967年3月Proceeding o
f the IEEE、vol.55、no.3のKo
rtman,C.M.の“Redundancy Re
duction−A Practical Metho
d of Data Compression”(Ko
rtman’67) 1989年2月IEEE Transactions
on PatternAnalysis and Ma
chine Intelligence,vol.1
1、no.2、206−212ページのLee,Chi
n−Hwaの“Image Surface Appr
oximation with Irregular
Samples”(Lee’89) 1980年2月IEEE Transactions
on Acoustics,Speech,and S
ignal Processing、vol.ASSI
P−28、no.1、27−34ページのMakhou
l,Johnの“A Fast Cosine Tra
nsform in One andTwo Dime
nsions”(Makhoul’80)
【0008】1978年John Wiley and
Sons,New YorkのPratt,Will
iam K.の“Digital Image Pro
cessing”(Pratt’78) 1980年Pattern Recognition、
vol.12、327−331ページのSklansk
y,Jack;Gonzalez,Victorの“F
ast Polygonal Approximati
on of Digitized Curves”(S
klanskyおよびGonzalez’80) 1986年Proceedings ICASSP、v
ol.1、529−532ページのWallach,
E.;Karnin E.の“A Fractal B
ased Approach to Image Co
mpression”(WallachおよびKarn
in’86)
【0009】データ圧縮/圧縮解除技術:画像データに
“冗長低減(redundancy reductio
n)”を実行する種類のアルゴリズムはデータ圧縮法に
最も望まれる特性のいくつかを有する。これらのアルゴ
リズムはグレースケールの画像データを3次元輝度面と
して処理する。この画像データの処理は、この面の近似
を表すデータセットを見つけようとすることに対する損
失のある画像圧縮問題を解決する点で有用である。かか
るデータセットを得る方法の1つは、この面を不均一に
サンプリングし、面がより複雑であればより多くのサン
プルを取ることである。画像走査線輝度波形の不均一サ
ンプリングについての初期の研究は、Gardenhi
reが’64年に、Ehrmanが’67年に、Kor
tmanが’67年に、そしてDavissonが’6
8年に行っている。
【0010】これらのアルゴリズムは線毎に動作し、ど
のサンプルが冗長であり、捨てることができるかを判定
した。あるサンプルが、保持されたサンプルから指定さ
れた許容差以内で補間しうる場合、このサンプルは捨て
られた。通常の補間子はゼロのオーダーの多項線形補間
である。Wallach とKarninによる最近の
研究も同様である。この研究は本質的に“フラクタル
(fractal)”である。これは、線の長さと傾斜
が少数の可能性に限定されるためである。真の3次元面
としての輝度データの処理の1つがLeeによって’8
9年に完成された。この研究では、画像中の輝度の輪郭
が識別される。圧縮された画像データは輝度の値とこれ
らの輪郭の形状からなる。スプラインに基づく面再構成
技術は欠けている画素を再生成する。多角形面セグメン
テーション法を用いた同様の研究がHovig’88に
よって行われた。
【0011】これらの技術は通常、ある与えられた圧縮
比に対する再構成された画像の品質に関しては、離散コ
サイン変換(DCT)等の変換領域技術は実行しない。
しかし、これらのアルゴリズムは通常、復号がより高速
である。これは画像の変換に必要な動作を行わないため
である。現在用いられる別の一般的な画像圧縮アルゴリ
ズムはブロック短縮符号化(BTC)であり、これは高
速な復号および符号化を行うが画像品質は低い。画像圧
縮アルゴリズムとしてさらに離散コサイン変換(DC
T)がある。これらの圧縮アルゴリズムおよび他の過去
に開発された圧縮アルゴリズムは、2つの主要な観点の
うち少なくとも1つにおいて問題がある。すなわち、
(a)高圧縮率において再構成された画像の品質が低い
か、あるいは(b)復号器が複雑であるかのいずれかで
ある。
【0012】したがって、データ圧縮、特に絵や書かれ
た文字等の画像から生成されたデータサンプルのための
データ圧縮に関する速度、精度、およびメモリ使用をさ
らに向上させる必要が依然として存在する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、現在
用いられている従来の方法のメモリ条件より少ないメモ
リスペース記憶条件を有するデータサンプルを高速かつ
正確に圧縮する方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は組み合わ
せて用いられる2つの圧縮法を提供する。すなわち、
(1)不均一サンプリングおよび補間(NSI)、およ
び(2)エントロピー符号化の改善された方法である。
ここに述べるこの損失のある画像圧縮アルゴリズムは復
号の複雑さが少ないという利点がある。これによって、
ソフトウエア中の圧縮解除を可能にする。他の利点は、
再構成された画像の品質が比較的高いことである。
【0015】この研究で調査され、開発されたアルゴリ
ズムは、(1)復号の速度および(2)復合された画像
の品質が主要な問題となるアプリケーションへの使用を
意図したものである。符号器の速度は2次的な考慮対象
である。意図されたアプリケーションにおいて、圧縮さ
れた画像は復号化のためにPC(パーソナルコンピュー
タ)に送出される。画像は特殊なハードウエアを用いる
ことなく復号され、画像のプレビューあるいはページ作
成用の原稿として働く。この結果、(1)高速な復号お
よび(2)復号器の制約の中で達成可能な最高の画質を
得ることを可能にするアルゴリズムが発明された。
【0016】本発明のアルゴリズムは、通常“冗長低
減”と呼ばれるものを実行するアルゴリズムに最もよく
類似している。冗長低減アルゴリズムは画像を不均一に
サンプリングし、画像の、より複雑な領域に、より多く
のサンプルが置かれる。これらのアルゴリズムは高速の
符号化と復号化を示すが、画質は比較的低い。それに対
して、ここに述べる本発明のアルゴリズムは再構成され
た画像の品質を離散コサイン変換(DCT)の再構成画
像の高い品質に近づけるものである。それを行う際に、
本アルゴリズム方法はデータサンプルの符号化を遅くす
るが、復号化を遅くすることはない。
【0017】
【実施例】概観:本発明は、非圧縮のエラーを低減する
ためにサンプリングすべき画像上のサンプル点の配置を
最適化するサンプル点ジッタリング法を提供する。この
方法は以下のステップを備えている。
【0018】a.実際の画像を構成する複数の画素の実
際のグレースケール輝度の走査測定に基づいて複数の実
データ点を発生する。 b.第1のサンプル点(A)を選択する。 c.第2のサンプル点(B)を選択する。 d.第3のサンプル点(C)を選択する。 e.第1の点(A)と第2の点(B)の間の第1のライ
ンセグメント(AB)を定義する。 f.第2の点(B)と第3の点(C)の間の第2のライ
ンセグメント(BC)を定義する。 g.最大グレースケール輝度エラーしきい値を定義す
る。 h.
【0019】
【数1】 の式にしたがって、実際のグレースケール輝度値と補間
されたグレースケール輝度値の間の差を表す輝度エラー
を計算する。 i.輝度エラーを最大許容可能エラーと比較する。 j.第1のサンプル点〔A〕を、〔A〕が終わる第1の
ラインセグメントABにわたってエラーが最小限とな
り、ラインセグメントが〔A〕−>〔B〕となるように
サンプル点〔A〕を移動する。 k.第2のサンプル点〔B〕を捨てる。 l.ステップ(a)に戻る。
【0020】さらに、本発明は最大許容可能しきい値エ
ラー以上のエラーを増大させることなく、サンプル点の
総数を最小化させるサンプル点先取り法を提供する。こ
の方法は以下のステップからなる。 a.ラインセグメントエラーの判定基準を選択する。 b.第1のラインセグメント、第2のラインセグメント
および第3のラインセグメントを含む複数のラインセグ
メントを発生する。 c.ラインセグメントをラインセグメントエラーの判定
基準と連続的に比較する。 d.エラーの判定基準内にあるラインセグメントに対し
て、そのラインセグメントを所望の方向にさらに伸長さ
せる。
【0021】本発明の他の特徴は、本発明のアルゴリズ
ムを2次元に拡張することができることである。1次元
のアルゴリズムを2次元に拡張する標準的な方法は、ペ
アノ(Peano)走査のような技術による。ペアノ走
査はNSIに対しては良好に働かない。これはNSIが
画像の再構成に1次元(1D)の線形補間を用いるため
である。このため、ペアノ走査が用いられる場合、空間
的に隣接する画素の輝度値が不規則に変化する。ここに
用いられる技術は走査線をn番目(たとえば8番目の走
査線)毎に独立的に処理し、次にその合間の画素を、そ
れぞれが別の走査線であるかのように、カラム状に処理
する。
【0022】また下の式3を用いてエラーの判定基準に
対する部分和を発生する方法が提供される。線がそれぞ
れの新しいサンプル点まで伸長されると近似線の傾斜が
変わるため、2乗されたエラー判定基準の和はその線の
上の画素のすべてに対して再計算しなければならないよ
うに思われる。しかし結局は、すべての計算をそれぞれ
の新しいサンプル点を用いてやり直さなくてもよいよう
に、この処理の間にこれらの和のうちの少しだけをトラ
ッキングすればよい。
【0023】本発明はまた汎用性のある改善されたエン
トロピー符号器を提供する。その主たる利点は符号化あ
るいは復号化を行うための特殊なテーブルを必要としな
いことである。ランレングス(run length
s)のエントロピー符号化のための方法とは、サンプル
点自体の間の距離がエントロピー符号化されることを意
味する。これは高い圧縮率を得る上で重要なステップで
ある。
【0024】アルゴリズム−開発:ここに紹介するアル
ゴリズムは現在の画像圧縮アルゴリズムの問題点を解決
する。本発明のアルゴリズムは画像面を不均一にサンプ
リングし、復号化の際に欠けているサンプル点を補間す
る。したがって、このアルゴリズムはNSI(不均一サ
ンプリングおよび補間)と呼ばれる。1−D(1次元)
の線形補間機能は、ここでは復号器の複雑性を少なく押
さえるために選択された。この制約の中で、このアルゴ
リズムは走査線ベースでサンプル点を選択するために考
案された。サンプル点は、再構成された画像面がもとの
画像の特定のエラーバウンド内になるように選択され
る。
【0025】近似線のスタート点が選択される、すなわ
ち、各線上の第1のサンプル点が選択される。そしてこ
の線の終点が、エラー判定基準しきい値を越えるまで、
サンプル点からサンプル点へと前方に伸長される。この
線が終わるとき、図1および図2に示すように新しい線
が開始され、処理がくり返され、エラー判定基準しきい
値が変わる。エラーの許容範囲が広がれば、サンプル数
は少なくなりより大きな圧縮が可能となる。
【0026】評価されたエラー判定基準は、通常円錐挿
入法と呼ばれる従来の線近似法である。この方法はSk
lanskyとGonzalezによって’80年に考
案された。この方法はハウスドルフ−ユークリッド距離
測定を用いる。この距離はもとのデータ点を中心とする
円の半径の長さと考察の対象である近似線への接線であ
る。この判定基準は試験では十分に働かなかった。新し
いエラー判定基準とサンプル点配置の最適化アルゴリズ
ムが考案された。より良好に働く判定基準は、式1に示
すような再構成されたデータともとのデータの差の2乗
の和(SOS)である。ここで、I’i はある画素の補
間された輝度値であり、Ii はもとの値であり、指数i
は線の指数である(注:“Sum”という語は通常ギリ
シャ語のアルファベットの大文字“シグマ”で表される
数学の記号あるいは機能に替わるものであるが、シグマ
はこの文書の作成に用いられる文字のセットにないた
め、式1〜式4では文字で再生されない。“Sum”は
ここではシグマと交換可能である。
【0027】
【数2】 式2はIi をその線形補間子によって表わす。ここでm
は線の傾斜であり、bは切片である。
【0028】
【数3】 線の傾斜は線が伸長されるにつれて変わるため、このエ
ラー判定基準は新しいサンプル点のそれぞれについて再
計算する必要があるように思われる。しかし、その必要
はない。式2はこの傾斜に関する項が式3にあるように
分解されるように展開することができる。式3でnは線
上の点の総数である。
【0029】
【数4】 少数の実行和を維持することによって近似線の傾斜が変
わる場合にも、この判定基準を走査線ベースで計算する
ことが可能になる。
【0030】図1aおよび図1b:これまで説明した方
法によって処理された画像にはある特徴がある。1つは
エッジが走査線処理の方向にぼける傾向がある。これは
図1aのようにサンプル点がエッジの真上ではなくエッ
ジの少し後にあるために起こる。この問題点を克服する
ために、サンプル点の配置を最適化させるこのアルゴリ
ズムの拡張、すなわち“サンプル点ジッタリング”が実
施された。あるサンプル点が選択されると、前に選択さ
れたサンプル点の位置は、図1bに示すように、現在の
ラインセグメントと前のラインセグメントの差の2乗の
2つの和の総計が最小限になるような位置に戻される。
もう一つの問題としては、画像雑音によってSOSエラ
ー判定基準がサンプル点を不必要に配置する恐れがあ
る。先取り法は、現在の線を、補間された領域をエラー
判定基準しきい値内で近似することを可能にする未来の
サンプル点まで伸長させることによってこの問題を解決
することができる。
【0031】図2:これまで説明してきたアルゴリズム
は本質的には走査線であり、したがって固有の欠点を有
する。1つには、画像データの2次元的な特徴を利用し
ていないことである。もう1点はそれぞれの走査線が独
立して処理されるため、再構成された画像に許容できな
い水平なストライプが発生することである。Biall
y’69のペアノ走査等の代替の走査技術が、1次元処
理技術を拡張して2次元データを処理する手段として提
案されている。これらの技術は図2に示すような1D線
形補間と関連させて用いた場合正しく機能しない。
【0032】図3:この状態において実行可能な解決法
としては、8番目の走査線毎に(8という数は実験的に
決定した)これまで述べた走査線アルゴリズムを用いて
処理することである。次にこれらの走査線の間の画素
が、それぞれが新しい走査線であるかのようにカラム状
に処理される。これは図3に示される。これらのカラム
はそれぞれ、各カラム内のすべての画素がエラー判定基
準のしきい値内になるように処理される。これらのカラ
ムから、前述したアルゴリズム処理にしたがって追加の
サンプルを取ることができる。サンプルが選択される
と、画像は、ランレングス符号化と非常によく似た方法
で、サンプルのセットおよびサンプル間の距離として記
憶される。高い圧縮率を得るためには、これらのサンプ
ル間の距離はハフマン符号化される。
【0033】エントロピー符号化の改善:このアルゴリ
ズムの発明に至るまでの研究の過程で、発明者はこれら
の距離(すなわちランレングス)の配分が、代替の、さ
らに高速の(たとえば周知のハフマン法より高速の)エ
ントロピー符号化圧縮アルゴリズムの使用が可能である
ような実施方法を考案した。本発明のアルゴリズムで
は、ランレングスあたりのビット数を適宜変化させる。
次のランレングスの記憶に用いられるビット数は前のラ
ンレングスを符号化するのに必要な最少ビット数に等し
い。すべて1のランレングスは次のランレングスは現在
のビット数で表すには大きすぎるということを示す。こ
の場合、何ビットが必要かの情報が続き、次にランレン
グス値自体が続く。性能は変更されたハフマン符号化よ
り少し悪いことがわかったが、許容可能な範囲にあると
考えられる。
【0034】本発明による適用性のあるアルゴリズムは
符号化の過程でデータを1回パスするだけでよく、復号
化の過程でテーブル検索動作を必要としないという利点
を提供する。この選択は復号化を速めるために発明者が
意図的に行った。データの圧縮解除は簡単である。サン
プルデータは再構成された画像内に配置され、除外され
た画素データが隣接するサンプルの間に線形補間によっ
て近似される。
【0035】アルゴリズム−結果:評価上の目的のた
め、本発明のNSI技術の速度と質を適用性のないDC
T技術と比較する。
【0036】速度:Makhoulらよって’80年に
提案されたアルゴリズムを用いたデータ圧縮の過程で、
n×nブロックのDCTは{2n2 /og2 n〕の実
乗算と、同数の実加算を要する。計算上の負荷を軽減す
るため、DCTの実施においてはほとんどの場合、画像
を8×8のサブブロックに分割し、これらのサブブロッ
クのそれぞれを独立的に処理する。このバラグラフ中で
前に示した公式によって、これは1画素あたり6回の乗
算と6回の加算に直される。
【0037】それに対して、本発明のNSIの走査型の
バージョンは1画素あたり約20回の乗算と20回の加
算を要する。これはサンプル点配置の最適化のためにエ
ラー判定基準が各画素に対して2回計算されなければな
らないと仮定してのことである。データ圧縮解除(記憶
された圧縮データのデータの展開)の過程において、D
CT圧縮解除はDCT圧縮に要するのと同量の計算を要
する。これは、DCTが逆変換を行わなければならない
ためである。それに対して、本発明のNSIは平均的
に、(1)除外された画素を補間するための傾斜を計算
するための1画素あたり〔1/c〕回の除算〔cは圧縮
率(たとえば8:1)〕、および(2)補間された値を
発生するための1画素あたり1回の加算を要する。
【0038】前のパラグラフにあげた数は圧縮率によっ
て決まる。これは、保持されるサンプル数が少ないほど
補間されるストリップは長く、これによってより多くの
画素に処理を配分することができるためである。NSI
用のランレングスのエントロピー符号化/復号化および
DCT用の係数はこれらの計算には含まれない。これ
は、それらが複雑さにおいて相当するとみなされるため
である。8:1の圧縮率での1画素あたりの乗算回数に
基づいてこれら2つの(すなわち、NSIと非適応性D
CT)アルゴリズムの速度を比較すると、8×8のDC
Tが圧縮時間ではNSIの33倍速く、圧縮解除時間で
はNSIの48倍遅いことがわかる。
【0039】これに対して、固定点演算を用いたNSI
復号器の“C”コンピュータ言語バージョンが実施さ
れ、UNIXワークステーション〔Hewlett−P
ackard社(HP)の(米国モトローラ社製の1
6.6MHz 68020マイクロプロセッサを有す
る)9000シリーズ320〕上で実行された。ランレ
ングスのエントロピー符号化を含む、8:1で圧縮され
た、512×512の1画素あたり8ビットの画像の完
全復号化(すなわち、圧縮解除)時間はCPU(中央処
理装置)時間の約3秒を占めた。
【0040】品質:品質もまた調査された。NSIとD
CTの両方が3つの画像について試験された。すなわ
ち、古典的な頭部と肩の画像であるLenaとTiff
any、またはグレースケールとテキストの両方を含ん
だ走査された雑誌のページの一部である。品質は、Pr
att’78に述べられ、また式4にも示したように、
デシベルで表した信号対雑音比(SNR)として計算し
たひずみに関して測定された。式4において、信号のピ
ーク値を255と仮定する。Nは画像中の画素の総数で
あり、I’xyは再構成された画素値、Ixyはもとの画素
値である。
【0041】
【数5】
【0042】図4:圧縮率のある範囲にわたってこの統
計を収集することによって、率−ひずみ曲線の作成が可
能になる。図4には、圧縮率が1画素あたりのビットの
単位で水平なx軸上に示され、ひずみが、デシベル(d
B)で表した信号対雑音比(SNR)の単位として垂直
のy軸上に示される。図4は512×512、1画素あ
たり8ビット、グレースケールのLenaの画像に対す
るDCTとNSIの曲線を示す。圧縮率は1画素あたり
のビット数で表される。図4の率−びすみ曲線に示すよ
うに、NSIアルゴリズムは非適応性のDCTと比較し
て良好である。最悪でNSIは2.5dB悪い。8:1
の圧縮率でDCTは再構成されたNSRが37.5dB
であり、NSIのNSRは35.6dBであった。
【0043】図5、図6、図7a、図7bおよび図8:
図5は以下に図6から図8に示すひずみを説明する際に
論じる。図6aはもとのLenaの画像を示す。図6b
はこの画像の8:1の圧縮率でNSI圧縮され、再構成
されたものを示す。図7aは元の画像と再構成された画
像の差を示す。白い領域は正のエラー、黒い領域は負の
エラーを表す。元の画像と再構成された画像の差は、画
像の細部が見えるように8倍に規準化された(拡大され
た)。図7bはサンプル点の位置を白いドットで示し、
この位置はNSIスキームによって保持される。図6−
図8からわかるように、式4および図4に関する上記の
分析はNSIアルゴリズムによって導入されるひずみの
すべてを十分に述べるものではない。実際NSIは画像
にいくつかの明らかな特徴、あるいはひずみを導入す
る。
【0044】第1のひずみは画像中の目に見える“帯”
として現れる。この“帯”はNSIでは走査線が8番目
毎に独立的に処理されるために起こる。第2のひずみは
テキスチャーに関連している。画像中の、たとえば図6
の帽子に見える、より密にテキスチャーの付いた領域に
見られるような、信号が高い周波数と低い振幅を有する
部分では、NSIは良好に働かない。この“テキスチャ
ー”ひずみが現れるのは、輝度波形の図5のばらつきに
よって、隣接するラインセグメントの傾斜に小さなばら
つきが起こるためである。しかし、これらの傾斜のばら
つきはぞれぞれのピークに対して新しいセグメントを必
要とするほど大きくはない(図5参照)。
【0045】これらのテキスチャーの付いた領域(図6
−図8の帽子の領域)では、ぼやけやエイリアスを起こ
す雑音が見える。このぼやけやエイリアスを起こす雑音
の影響は、図6の帽子の拡大図である図8に見ることが
できる。図8の各部には(a)図8aにもとのデータ、
(b)図8bにNSI圧縮されたデータ、および(c)
図8cにDCT圧縮されたデータを示す〔図8a−図8
cは同じ(すなわち、8:1の)圧縮率を用いて作成さ
れた〕。NSIに起因する第3の人工物あるいはひずみ
は低いコントラストから起こる。図6の画像の右側に生
成された半円の弧に見られるように、コントラストの低
い細部は再構成された画像から消えることがある。
【0046】図9:これは(図9aの)走査線に沿った
実際のグレースケール輝度波形(この場合図6に示す走
査線266)と(図9bの)式3のアルゴリズムにした
がって発生した補間されたグレースケール波形との比較
である。
【0047】図10:サンプル点配置のフローチャート
である。詳細をよりよく理解するには、図1aおよび図
1bを図10と比較されたい。 アルゴリズム−従来の方法からの改善: サンプル点ジッタリング:
【0048】走査線によって画像走査線を処理するアル
ゴリズムは走査線の処理の方向にエッジのぼけが見られ
るという傾向がある。これはサンプル点が図1a及び図
1bに示すようにエッジの真上ではなく、エッジの少し
後に配置されることによって起こる。“サンプル点ジッ
タリング”と呼ばれるサンプル点の配置を最適化する方
法によってこの問題を解決することができる。サンプル
点が選択されると、前に選択されたサンプル点の位置
は、図1bに示すように現在のラインセグメントと前の
ラインセグメントの差の2乗の2つの和の総計が最小限
になるような位置に戻される。
【0049】先取り:冗長低減アルゴリズムに見られる
もう一つの問題は、画像雑音によってエラー判定基準が
サンプル点を不必要に配置するおそれがあることであ
る。先取り法は、現在の線を、補間された領域をエラー
判定基準のしきい値内で近似することを可能にする将来
のサンプル点まで伸長することによってこの問題を克服
することができる。
【0050】2次元展開:各走査線を独立的に処理する
アルゴリズムはある固有の欠点を有する。1つには、画
像データの2次元的な特徴を利用していないことであ
る。もう1点はそれぞれの走査線が独立して処理される
ため、再構成された画像に許容できない水平なストライ
プが発生することである。ペアノ走査等の代替の走査技
術が、1次元処理技術を拡張して2次元データを処理す
る手段として提案されている。これらの技術は図2に示
すような1D線形補間と関連させて用いた場合正しく機
能しない。
【0051】この状態において実行可能な解決法として
は、8番目の走査線毎に(8という数は実験的に決定し
た)これまで述べた走査線アルゴリズムを用いて処理す
ることである。次にこれらの走査線の間の画素が、それ
ぞれが新しい走査線であるかのようにカラム状に処理さ
れる。これは図3に示される。これらのカラムはそれぞ
れ、各カラム内のすべての画素がエラー判定基準のしき
い値内になるように処理される。これらのカラムから、
前述したアルゴリズム処理にしたがって追加のサンプル
を取ることができる。
【0052】エラー判定基準の部分和:2乗された差の
和(SOS)はサンプル点の選択の際に良好に働くエラ
ー判定基準である。関連の式はこのアプリケーションの
他の場所でより詳細論じられる。SOSは式1に示す。
式2はIi をその線形補間子で表現する。ここでmは線
の傾斜であり、bは切片である。線の傾斜は線が伸長さ
れるにつれて変わるため、このエラー判定基準は新しい
サンプル点のそれぞれについて再計算する必要があるよ
うに思われる。しかし、その必要はない。式2はこの傾
斜に関する項が式3にあるように分解されるように展開
することができる。式3でnは線上の点の総数である。
少数の実行和を維持することによって近似線の傾斜が変
わる場合にも、この判定基準を走査線ベースで計算する
ことが可能になる。
【0053】ランレングスのエントロピー符号化:サン
プルが選択されると、画像は、ランレングス符号化と非
常によく似た方法で、サンプルのセットおよびサンプル
間の距離として記憶される。高い圧縮率を得るために
は、これらのサンプル間の距離はエントロピー符号化さ
れる。
【0054】エントロピー符号器アルゴリズム:研究
中、サンプル点間の距離の配分は、ハフマン符号化に代
わって代替の、エントロピーに基づく圧縮アルゴリズム
の使用が可能であるようなものであったことがわかっ
た。このアルゴリズムは、ランレングスあたりのビット
数を適宜変化させる。次のランレングスの記憶に用いら
れるビット数は前のランレングスを符号化するのに必要
な最少ビット数に等しい。
【0055】すべて1のランレングスは次のランレング
スは現在のビット数で表すには大きすぎるという信号を
発する。この場合、何ビットが必要かの情報が続き、次
にランレングス値自体が続く。性能は変更されたハフマ
ン符号化より少し悪いことがわかったが、許容可能な範
囲にあると考えられる。この適応性のあるアルゴリズム
は符号化の過程でデータを1回パスするだけでよく、復
号化の過程でテーブル検索動作を必要としないという利
点がある。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いるこ
とにより、データサンプルを高速かつ正確に圧縮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サンプル点ジッタリング、及び各画素に関する
原画像の実際のグレースケール輝度測定結果の一例、補
間後の画像、エントロピー符号化を示す図である。
【図2】ペアノ走査が本質的に引き起こす補間後の画素
の輝度変化の不具合を説明するための図である。
【図3】本発明のアルゴリズムの一例を説明するための
図である。
【図4】離散コサイン変換(DCT)アルゴリズムと本
発明の不均一サンプリング及び補間(NSI)を用いた
場合のそれぞれの率−ひずみ曲線を示す図である。
【図5】高周波数、低振幅の輝度波形によってNSIが
ラインの傾斜を変えるのを説明するための図である。
【図6a】原Lena画像を示す写真である。
【図6b】該Lena画像が8:1の圧縮率でNSI圧
縮され、再構成されたものを示す写真である。
【図6c】キャノン・ブランドのレーザグレースケール
複写器によって作成された図6aのLena画像を示す
写真である。
【図6d】キャノン・ブランドのレーザグレースケール
複写器によって作成された図6bのLena画像を示す
写真である。
【図7】原画像と8:1NSI画像との差を示す写真で
ある。
【図8】図6に示す帽子領域の8−8部分における拡大
写真、及びキャノン・ブランドのレーザグレースケール
複写器によって作成したこれらの写真のLena画像を
示す写真である。
【図9】図6の画像走査線266に沿って作られる画像
走査によって生成されたグレースケール輝度波形の例を
示す図である。
【図10】本発明のアルゴリズムの一実施例によるサン
プル点配置のフローチャートである。
【図11】NSIによって処理された低周波数、低振幅
の輝度信号が見にくくなり得ることを示す図である。
【図12】輝度信号内の小さな“バンプ”あるいは雑音
が本発明のアルゴリズムによって無視し得ることを説明
するための図であり、エラー判定基準を点あるいは画素
Sで超える場合、現行のラインセグメント(LS)RS
が画素あるいは点Tまで伸びて、新しいLSRTが再び
エラー判定基準内に入ることを示す図である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1a】サンプル点ジッタリング法を説明するための
図である。
【図1b】サンプル点ジッタリング法を説明するための
図である。
【図1c】実際の各画素に関する原画像の実際に測定さ
れたグレースケール輝度の一例を示す図である。
【図1d】再構成された、すなわち補間された画像を示
す図である。
【図1e】エントロピー符号化を示す図である。
【図2】ペアノ走査が本質的に引き起こす補間後の画素
の輝度変化の不具合を説明するための図である。
【図3】本発明のアルゴリズムの一例を説明するための
図である。
【図4】離散コサイン変換(DCT)アルゴリズムと本
発明の不均一サンプリング及び補間(NSI)を用いた
場合のそれぞれの率−ひずみ曲線を示す図である。
【図5】高周波数、低振幅の輝度波形によってNSIが
ラインの傾斜を変えるのを説明するための図である。
【図6a】原Lena画像を示す写真である。
【図6b】該Lena画像が8:1の圧縮率でNSI圧
縮され、再構成されたものを示す写真である。
【図6c】キャノン・ブランドのレーザグレースケール
複写器によって作成された図6aのLena画像を示す
写真である。
【図6d】キャノン・ブランドのレーザグレースケール
複写器によって作成された図6bのLena画像を示す
写真である。
【図7a】原画像と再構成された画像との差を示す写真
である。
【図7b】白いドットでサンプル点の位置を示す写真で
ある。
【図8a】図6bに示す帽子領域の8−8部分における
拡大写真である。
【図8b】図6bに示す帽子領域の8−8部分における
拡大写真である。
【図8c】図6bに示す帽子領域の8−8部分における
拡大写真である。
【図9a】図6aおよび図6bの画像走査線266に沿
った実際のグレースケール輝度波形を示す図である。
【図9b】図6aおよび図6bの画像走査線266に沿
った本発明のアルゴリズムによって発生した補間された
グレースケール輝度波形を示す図である。
【図10】本発明のアルゴリズムの一実施例によるサン
プル点配置のフローチャートである。
【図11】NSIによって処理された低周波数、低振幅
の輝度信号が見にくくなり得ることを示す図である。
【図12a】輝度信号内の小さな“バンプ”あるいは雑
音が本発明のアルゴリズムによって無視し得ることを説
明するための図である。
【図12b】輝度信号内の小さな“バンプ”あるいは雑
音が本発明のアルゴリズムによって無視し得ることを説
明するための図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラインセグメントエラーの判定基準を選択
    する段階と、 第1,第2,第3ラインセグメントを含む複数のライン
    セグメントを発生する段階と、 該ラインセグメントを前記ラインセグメントエラー判定
    基準と連続的に比較する段階と、 前記エラー判定基準内にある前記ラインセグメントに対
    して、該ラインセグメントを所定の方向にさらに伸長さ
    せる段階と、 を備えて成るサンプル点先取り方法。
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