JPH0689825A - コア、巻線、および電磁機器の設計法 - Google Patents
コア、巻線、および電磁機器の設計法Info
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- JPH0689825A JPH0689825A JP24024792A JP24024792A JPH0689825A JP H0689825 A JPH0689825 A JP H0689825A JP 24024792 A JP24024792 A JP 24024792A JP 24024792 A JP24024792 A JP 24024792A JP H0689825 A JPH0689825 A JP H0689825A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 等価回路の回路定数が励磁周波数や波形の影
響を受けにくい等価回路を提供し、その等価回路を用い
て、コア等の設計を容易にさせるコア等の設計方法を提
供する。 【構成】 磁性材料を巻線に電流を流すか或いは電圧を
印加することで励磁し使用される場合において、インダ
クタンスLR 、虚数インダクタンスLI と抵抗Rが並列
回路を構成し、かつ前記の並列回路と巻線抵抗RW が直
列である等価回路を使用し設計する。
響を受けにくい等価回路を提供し、その等価回路を用い
て、コア等の設計を容易にさせるコア等の設計方法を提
供する。 【構成】 磁性材料を巻線に電流を流すか或いは電圧を
印加することで励磁し使用される場合において、インダ
クタンスLR 、虚数インダクタンスLI と抵抗Rが並列
回路を構成し、かつ前記の並列回路と巻線抵抗RW が直
列である等価回路を使用し設計する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器、インダクタ、
または回転機のコアおよび巻線、ならびに電磁機器の設
計方法に関するものである。
または回転機のコアおよび巻線、ならびに電磁機器の設
計方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変圧器、回転機をはじめチョークコイ
ル、リアクタ等のコアは、設計や動作挙動解析等に等価
回路が使用される。この等価回路は、一般にインダクタ
ンスと抵抗の直列回路や並列回路で表すことができる。
この等価回路の回路定数であるインダクタンスや抵抗
は、印加される電圧や流される電流の周波数および波形
により大きく影響される。これは、コアが磁性材料に巻
線に施したものであり、この磁性材料が履歴現象を有
し、透磁率や鉄損が磁束密度や周波数により影響をされ
るためである。一定の周波数および磁束密度で使用する
場合、これら影響はあまり問題とならない。しかし、イ
ンバータ駆動で使用する装置では周波数が変動し、また
スイッチング電源等ではコア素材の磁性材料の励磁波形
が正弦波でなく矩形波等であり、高周波成分を含んでい
る。このような場合には、等価回路の回路定数を駆動条
件等で変化させないといけないので、適切な設計や解析
が困難である等の問題がある。
ル、リアクタ等のコアは、設計や動作挙動解析等に等価
回路が使用される。この等価回路は、一般にインダクタ
ンスと抵抗の直列回路や並列回路で表すことができる。
この等価回路の回路定数であるインダクタンスや抵抗
は、印加される電圧や流される電流の周波数および波形
により大きく影響される。これは、コアが磁性材料に巻
線に施したものであり、この磁性材料が履歴現象を有
し、透磁率や鉄損が磁束密度や周波数により影響をされ
るためである。一定の周波数および磁束密度で使用する
場合、これら影響はあまり問題とならない。しかし、イ
ンバータ駆動で使用する装置では周波数が変動し、また
スイッチング電源等ではコア素材の磁性材料の励磁波形
が正弦波でなく矩形波等であり、高周波成分を含んでい
る。このような場合には、等価回路の回路定数を駆動条
件等で変化させないといけないので、適切な設計や解析
が困難である等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、等価回路の
回路定数が励磁周波数や波形の影響を受けにくい等価回
路を提供し、その等価回路を用いてコア等を容易に設計
することができるコア、巻線、および電磁機器の設計方
法を提供することを目的としてなされた。
回路定数が励磁周波数や波形の影響を受けにくい等価回
路を提供し、その等価回路を用いてコア等を容易に設計
することができるコア、巻線、および電磁機器の設計方
法を提供することを目的としてなされた。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明のコア、巻
線、および電磁機器の設計方法では、インダクタンス、
虚数インダクタンス、および抵抗が並列回路を構成し、
かつ前記並列回路と巻線抵抗とが直列接続である等価回
路を使用して設計する。
線、および電磁機器の設計方法では、インダクタンス、
虚数インダクタンス、および抵抗が並列回路を構成し、
かつ前記並列回路と巻線抵抗とが直列接続である等価回
路を使用して設計する。
【0005】また、第2の発明のコア、巻線、および電
磁機器の設計方法では、インダクタンス、虚数インダク
タンス、および抵抗が並列回路を構成し、かつ前記並列
回路の相異なる2個以上が直列接続である等価回路を使
用して設計する。
磁機器の設計方法では、インダクタンス、虚数インダク
タンス、および抵抗が並列回路を構成し、かつ前記並列
回路の相異なる2個以上が直列接続である等価回路を使
用して設計する。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
のコアとは、変圧器のコア、モータや発電機のコアをは
じめ、チョークコイルのコア、周波数フィルタ回路に使
用されるインダクタコアやその他のコアであり、磁性材
料を巻線に電流を流すかまたは電圧を印加することで励
磁し使用するものである。本発明のコア等とは、このよ
うなコア以外でも、磁性材料を巻線に電流を流すかまた
は電圧を印加することで励磁し使用するものを含むこと
を意味し、巻線が磁性材料と異なったところに配置して
いるが、磁性的には巻線のインピーダンスに影響される
場合も含まれる。たとえば、磁気シールドや電磁シール
ドの設計等において、発生源が電磁石や巻線である場合
等で、その周りに磁性材料を配置して解析や設計する場
合でも本発明の方法が適用可能ならば含まれる。本発明
の電磁機器とは、これらのコア等を用いたものを示す。
のコアとは、変圧器のコア、モータや発電機のコアをは
じめ、チョークコイルのコア、周波数フィルタ回路に使
用されるインダクタコアやその他のコアであり、磁性材
料を巻線に電流を流すかまたは電圧を印加することで励
磁し使用するものである。本発明のコア等とは、このよ
うなコア以外でも、磁性材料を巻線に電流を流すかまた
は電圧を印加することで励磁し使用するものを含むこと
を意味し、巻線が磁性材料と異なったところに配置して
いるが、磁性的には巻線のインピーダンスに影響される
場合も含まれる。たとえば、磁気シールドや電磁シール
ドの設計等において、発生源が電磁石や巻線である場合
等で、その周りに磁性材料を配置して解析や設計する場
合でも本発明の方法が適用可能ならば含まれる。本発明
の電磁機器とは、これらのコア等を用いたものを示す。
【0007】本発明のコア等に使用される磁性材料と
は、どのような磁性材料でもよいが、主に珪素鋼板等の
電磁鋼板や電磁軟鉄、パーマロイ等の軟磁性材料であ
り、本発明のコア等の設計方法が適用可能ならば、他の
鋼種の鉄や他の磁性材料でもよい。磁性材料の形状も、
板状、線状、棒状等、適用可能であればどのような形状
でもよい。コアはどのような形状のコアでもよく、リン
グコア、トロイダルコア、EIコアや、積層コア、ラッ
プコア、ノーカットコアをはじめ、各種形状のコアを組
み合わせたものでもよい。
は、どのような磁性材料でもよいが、主に珪素鋼板等の
電磁鋼板や電磁軟鉄、パーマロイ等の軟磁性材料であ
り、本発明のコア等の設計方法が適用可能ならば、他の
鋼種の鉄や他の磁性材料でもよい。磁性材料の形状も、
板状、線状、棒状等、適用可能であればどのような形状
でもよい。コアはどのような形状のコアでもよく、リン
グコア、トロイダルコア、EIコアや、積層コア、ラッ
プコア、ノーカットコアをはじめ、各種形状のコアを組
み合わせたものでもよい。
【0008】本発明の巻線は、一般にコアや電磁石等に
使用する、銅、アルミニウム、金、銀等の導線や絶縁皮
膜が施された導線を巻いたもので、磁性材料に巻いたも
のや磁性材料以外のところに巻かれたもので巻線のイン
ピーダンスに影響を与えるものであり、また巻かれた状
態でなくとも、線の両端でのインピーダンスが磁性材料
の影響を受ける場合も含まれるものとする。また、変圧
器のように複数個の巻線を持つものや、モータ等のよう
な可動側の巻線等でもよい。
使用する、銅、アルミニウム、金、銀等の導線や絶縁皮
膜が施された導線を巻いたもので、磁性材料に巻いたも
のや磁性材料以外のところに巻かれたもので巻線のイン
ピーダンスに影響を与えるものであり、また巻かれた状
態でなくとも、線の両端でのインピーダンスが磁性材料
の影響を受ける場合も含まれるものとする。また、変圧
器のように複数個の巻線を持つものや、モータ等のよう
な可動側の巻線等でもよい。
【0009】本発明では、等価回路は図3に示すように
インダクタンスLR 、虚数インダクタンスjLI と抵抗
Rが並列回路を構成し、その並列回路と巻線抵抗RW が
直列接続である必要がある。LR ,LI ,R,RW は実
数である。jは複素数の虚数部を表わす定数で、j2 =
−1である。通常使用される交流理論で、電圧、電流、
インピーダンス等が複素表示され、本発明の虚数インダ
クタンスの虚数も、この複素表示のために用いるもので
ある。
インダクタンスLR 、虚数インダクタンスjLI と抵抗
Rが並列回路を構成し、その並列回路と巻線抵抗RW が
直列接続である必要がある。LR ,LI ,R,RW は実
数である。jは複素数の虚数部を表わす定数で、j2 =
−1である。通常使用される交流理論で、電圧、電流、
インピーダンス等が複素表示され、本発明の虚数インダ
クタンスの虚数も、この複素表示のために用いるもので
ある。
【0010】巻線抵抗RW が無視できる場合には、省略
したものでもよい。さらに、コア等の巻線が浮遊容量等
の容量や他の原因でインダクタンスや抵抗が付加される
必要がある場合には付加されたものでもよい。
したものでもよい。さらに、コア等の巻線が浮遊容量等
の容量や他の原因でインダクタンスや抵抗が付加される
必要がある場合には付加されたものでもよい。
【0011】しかし、この等価回路での、インダクタン
スLR 、虚数インダクタンスjLIと抵抗Rの並列回路
が1つではコア等のインピーダンスが表現できない場合
には、インダクタンス、虚数インダクタンス、および抵
抗からなる並列回路が異なる2個以上で構成され、それ
らが直列回路である等価回路であってもよい。
スLR 、虚数インダクタンスjLIと抵抗Rの並列回路
が1つではコア等のインピーダンスが表現できない場合
には、インダクタンス、虚数インダクタンス、および抵
抗からなる並列回路が異なる2個以上で構成され、それ
らが直列回路である等価回路であってもよい。
【0012】これらの等価回路を用いて、変圧器、リア
クタやモータ等の動作挙動解析やコア等の設計を行う。
この場合、設計や解析は、コンピュータ等を用いて行っ
てもよい。これらの等価回路解析により、最適なインダ
クタンス、虚数インダクタンス、抵抗、および巻線抵
抗、さらには複数個の最適なインダクタンス、虚数イン
ダクタンス、および抵抗を決定し、コア等やそれに巻か
れる巻線等の設計を行うとよい。また、回路定数を測定
等して決定し、その等価回路を用いて装置の最適設計を
すればよい。
クタやモータ等の動作挙動解析やコア等の設計を行う。
この場合、設計や解析は、コンピュータ等を用いて行っ
てもよい。これらの等価回路解析により、最適なインダ
クタンス、虚数インダクタンス、抵抗、および巻線抵
抗、さらには複数個の最適なインダクタンス、虚数イン
ダクタンス、および抵抗を決定し、コア等やそれに巻か
れる巻線等の設計を行うとよい。また、回路定数を測定
等して決定し、その等価回路を用いて装置の最適設計を
すればよい。
【0013】
【実施例】[実施例I]EIコアに巻線を施したチョー
クコイルの等価回路の実施例を図1に示す。無方向性電
磁鋼板のEIコア1に巻線2を施した。端子3と3aに
電圧を加える。EIコア1に使用する素材の無方向性電
磁鋼板の透磁率と鉄損をヘイブリッジにより実効磁束密
度BT で測定し、透磁率をμH/m 、f1 Hzとf2 Hzの鉄
損(W/m3 )をそれぞれW1 ,W2 とすると、インダクタ
ンスLR 、虚数インダクタンスjLI 、抵抗Rを、 LR =μN2 Sm /lm jLI =jμ′N2 Sm /lm R =σN2 Sm /lm より計算し、図2の等価回路を得る。ここで、EIコア
の有効磁路(m)をlmdで、有効断面積(m2 )をS
m で、また巻線の巻数をNでそれぞれ示している。σと
μは、次式で示す値である。
クコイルの等価回路の実施例を図1に示す。無方向性電
磁鋼板のEIコア1に巻線2を施した。端子3と3aに
電圧を加える。EIコア1に使用する素材の無方向性電
磁鋼板の透磁率と鉄損をヘイブリッジにより実効磁束密
度BT で測定し、透磁率をμH/m 、f1 Hzとf2 Hzの鉄
損(W/m3 )をそれぞれW1 ,W2 とすると、インダクタ
ンスLR 、虚数インダクタンスjLI 、抵抗Rを、 LR =μN2 Sm /lm jLI =jμ′N2 Sm /lm R =σN2 Sm /lm より計算し、図2の等価回路を得る。ここで、EIコア
の有効磁路(m)をlmdで、有効断面積(m2 )をS
m で、また巻線の巻数をNでそれぞれ示している。σと
μは、次式で示す値である。
【0014】 σ =2πB2 (f1 −f2 )/(W1 −W2 f1 /f2 ) μ′=2πB2 (f1 −f2 )/(W2 f1 /f2 −W1 f2 /f1 ) この等価回路では、4のインダクタンスLR 、5の虚数
インダクタンスjLI、6の抵抗Rの並列回路になって
いる。端子7,7aが図1の端子3,3aに対応する端
子である。この等価回路を用い、このチョークコイルを
用いた装置の最適化設計を行う。図3は、図2の等価回
路に8の巻線抵抗RW を加えたものである。このRW は
直流でのコア巻線の抵抗として決めることが可能であ
る。
インダクタンスjLI、6の抵抗Rの並列回路になって
いる。端子7,7aが図1の端子3,3aに対応する端
子である。この等価回路を用い、このチョークコイルを
用いた装置の最適化設計を行う。図3は、図2の等価回
路に8の巻線抵抗RW を加えたものである。このRW は
直流でのコア巻線の抵抗として決めることが可能であ
る。
【0015】[実施例II]方向性電磁鋼板を用い、磁束
流れに沿い、方向性電磁鋼板の圧延方向が向くように積
層し作られた図1と同じ形状のコアでチョークコイルを
作った。方向性電磁鋼板のコアの等価回路は、図4のよ
うに方向性電磁鋼板内の磁気特性分布を考慮し、インダ
クタンス10,11、虚数インダクタンス12,13と
抵抗14,15の並列回路の2個および巻線抵抗R9を
直列にしたものとした。16および16aはチョークコ
イルの端子を表している。この等価回路のインダクタン
スLR1,LR2、虚数インダクタンスLI1,LI2および抵
抗R1 ,R2 は、図5に示す透磁率および1周期あたり
の鉄損の周波数特性より求める。例えば、直流の透磁率
μL 、鉄損WhLと鉄損の傾きaおよび周波数fH での透
磁率μH 、鉄損WH と鉄損の傾きbより計算で求める。
流れに沿い、方向性電磁鋼板の圧延方向が向くように積
層し作られた図1と同じ形状のコアでチョークコイルを
作った。方向性電磁鋼板のコアの等価回路は、図4のよ
うに方向性電磁鋼板内の磁気特性分布を考慮し、インダ
クタンス10,11、虚数インダクタンス12,13と
抵抗14,15の並列回路の2個および巻線抵抗R9を
直列にしたものとした。16および16aはチョークコ
イルの端子を表している。この等価回路のインダクタン
スLR1,LR2、虚数インダクタンスLI1,LI2および抵
抗R1 ,R2 は、図5に示す透磁率および1周期あたり
の鉄損の周波数特性より求める。例えば、直流の透磁率
μL 、鉄損WhLと鉄損の傾きaおよび周波数fH での透
磁率μH 、鉄損WH と鉄損の傾きbより計算で求める。
【0016】この等価回路で、装置の設計の最適化を行
う。逆に、装置の最適条件より、等価回路のインダクタ
ンスLR1,LR2、虚数インダクタンスLI1,LI2および
抵抗R1 ,R2 および巻線抵抗RW を決め、コアの最適
化設計を行う。
う。逆に、装置の最適条件より、等価回路のインダクタ
ンスLR1,LR2、虚数インダクタンスLI1,LI2および
抵抗R1 ,R2 および巻線抵抗RW を決め、コアの最適
化設計を行う。
【0017】[実施例 III]方向性電磁鋼板を用い、磁
束流れに沿い、方向性電磁鋼板の圧延方向が向くように
積層し作られた図1と同じ形状のコアで変圧器を作っ
た。方向性電磁鋼板のコア17の等価回路は図6のよう
に示されるが、本発明の等価回路を用い、1次巻線と巻
線抵抗と漏れインダクタンスを表わすインピーダンス2
0(Z1 )と2次巻線の巻線抵抗と漏れインダクタンス
を表すインピーダンス21(Z2 )、および1次巻線側
から見たインダクタンス22(LR1),23(LR2)、
虚数インダクタンス24(LI1),25(LI2)および
抵抗26(R1 ),27(R2 )で、図7のように示さ
れる。18,18aは1次巻線の端子、19,19aは
2次巻線の端子をそれぞれ表している。ここで、nは1
次巻線の巻数N1 と2次巻線の巻数N2 の比N1 /N2
を表す。インピーダンスZ1 は抵抗とインダクタンスの
直列回路とするとよい。2次側解放状態で、2次誘起電
圧V2 と1次巻線電流I1 より求められるインピーダン
スZ21/n〔=V2 /(nI1 )〕の周波数特性、およ
び図5の透磁率や鉄損の周波数特性より、インダクタン
スLR1,LR2、虚数インダクタンスLI1,LI2および抵
抗R1 ,R2 が求められ、また、 〔V1 −V2 /n〕/I1 より、Z1 が求められる。Z2 も、1次巻線側を解放す
る等して求める。
束流れに沿い、方向性電磁鋼板の圧延方向が向くように
積層し作られた図1と同じ形状のコアで変圧器を作っ
た。方向性電磁鋼板のコア17の等価回路は図6のよう
に示されるが、本発明の等価回路を用い、1次巻線と巻
線抵抗と漏れインダクタンスを表わすインピーダンス2
0(Z1 )と2次巻線の巻線抵抗と漏れインダクタンス
を表すインピーダンス21(Z2 )、および1次巻線側
から見たインダクタンス22(LR1),23(LR2)、
虚数インダクタンス24(LI1),25(LI2)および
抵抗26(R1 ),27(R2 )で、図7のように示さ
れる。18,18aは1次巻線の端子、19,19aは
2次巻線の端子をそれぞれ表している。ここで、nは1
次巻線の巻数N1 と2次巻線の巻数N2 の比N1 /N2
を表す。インピーダンスZ1 は抵抗とインダクタンスの
直列回路とするとよい。2次側解放状態で、2次誘起電
圧V2 と1次巻線電流I1 より求められるインピーダン
スZ21/n〔=V2 /(nI1 )〕の周波数特性、およ
び図5の透磁率や鉄損の周波数特性より、インダクタン
スLR1,LR2、虚数インダクタンスLI1,LI2および抵
抗R1 ,R2 が求められ、また、 〔V1 −V2 /n〕/I1 より、Z1 が求められる。Z2 も、1次巻線側を解放す
る等して求める。
【0018】この等価回路を用いて、この変圧器を用い
た装置の設計の最適化を行う。逆に、装置の最適条件よ
り、等価回路のインダクタンスLR1,LR2、虚数インダ
クタンスLI1,LI2および抵抗R1 ,R2 および巻線抵
抗RW を決め、変圧器のコアの最適化設計を行う。
た装置の設計の最適化を行う。逆に、装置の最適条件よ
り、等価回路のインダクタンスLR1,LR2、虚数インダ
クタンスLI1,LI2および抵抗R1 ,R2 および巻線抵
抗RW を決め、変圧器のコアの最適化設計を行う。
【0019】
【発明の効果】本発明の等価回路を用いた設計法を用い
ると、従来法より等価回路定数が周波数に依存せず、コ
アやコアを用いた装置の解析、設計、特性予想が容易に
なる。特に、従来では図5のような透磁率や鉄損の非線
形特性が一定の回路定数で表せなかったが、本発明の方
法では一定の回路定数で表わせる。また、等価回路の回
路定数がヒステリシス損、渦電流損、透磁率等に関係付
けられるので、コアに求められる最適条件が決まれば容
易にコア素材に対応ができる。これにより、インバータ
駆動や矩形波駆動等での解析設計が容易になる。従来法
では正弦波での特性値で周波数依存性が大きいので、一
定の回路定数では等価回路は表せなく、使用状態で周波
数や波形での測定を行い、決める必要があり、インバー
タ駆動や矩形波駆動等での解析や設計が難しかった。
ると、従来法より等価回路定数が周波数に依存せず、コ
アやコアを用いた装置の解析、設計、特性予想が容易に
なる。特に、従来では図5のような透磁率や鉄損の非線
形特性が一定の回路定数で表せなかったが、本発明の方
法では一定の回路定数で表わせる。また、等価回路の回
路定数がヒステリシス損、渦電流損、透磁率等に関係付
けられるので、コアに求められる最適条件が決まれば容
易にコア素材に対応ができる。これにより、インバータ
駆動や矩形波駆動等での解析設計が容易になる。従来法
では正弦波での特性値で周波数依存性が大きいので、一
定の回路定数では等価回路は表せなく、使用状態で周波
数や波形での測定を行い、決める必要があり、インバー
タ駆動や矩形波駆動等での解析や設計が難しかった。
【0020】また、高周波では磁性材料表面の影響で周
波数特性が変化するが、本発明の等価回路の方法では内
部の磁気特性と表面の磁気特性を考慮して、図4のよう
な等価回路で解析ができる。さらに、Si含有量が板厚
方向で変化している材料のような、多層になった磁性材
料も同じ方法で、インダクタンス、虚数インダクタン
ス、および抵抗の並列回路を多段に直列接続した等価回
路で解析すればよく、便利である。
波数特性が変化するが、本発明の等価回路の方法では内
部の磁気特性と表面の磁気特性を考慮して、図4のよう
な等価回路で解析ができる。さらに、Si含有量が板厚
方向で変化している材料のような、多層になった磁性材
料も同じ方法で、インダクタンス、虚数インダクタン
ス、および抵抗の並列回路を多段に直列接続した等価回
路で解析すればよく、便利である。
【図1】EIコアに巻線を施したチョークコイルの模式
図である。
図である。
【図2】図1に示すEIコアの等価回路図である。
【図3】巻線抵抗を考慮した等価回路図である。
【図4】コア素材に方向性電磁鋼板を用いた場合の等価
回路図である。
回路図である。
【図5】方向性電磁鋼板の透磁率および1周期あたりの
鉄損を示す線図である。
鉄損を示す線図である。
【図6】方向性電磁鋼板のコアを用いた変圧器の等価回
路図である。
路図である。
【図7】図6に示す変圧器の等価回路図である。
1 EIコア 2 巻線 3,3a 巻線端子 4 インダクタンス 5 虚数インダクタンス 6 抵抗 7,7a 巻線端子 8 巻線抵抗 9 巻線抵抗 10,11 インダクタンス 12,13 虚数インダクタンス 14,15 抵抗 17 コア 18,18a 1次巻線の端子 19,19a 2次巻線の端子 20,21 インピーダンス 22,23 インダクタンス 24,25 虚数インダクタンス 26,27 抵抗
Claims (2)
- 【請求項1】 巻線への電流供給または電圧印加により
磁性材料を励磁して使用するコア、巻線、および電磁機
器の設計において、インダクタンス、虚数インダクタン
ス、および抵抗が並列回路を構成し、かつ前記並列回路
と巻線抵抗とが直列接続である等価回路を使用して設計
することを特徴とするコア、巻線および電磁機器の設計
法。 - 【請求項2】 巻線への電流供給または電圧印加により
磁性材料を励磁して使用するコア、巻線、および電磁機
器の設計において、インダクタンス、虚数インダクタン
ス、および抵抗が並列回路を構成し、かつ前記並列回路
の相異なる2個以上が直列接続である等価回路を使用し
て設計することを特徴とするコア、巻線、および電磁機
器の設計法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24024792A JPH0689825A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | コア、巻線、および電磁機器の設計法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24024792A JPH0689825A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | コア、巻線、および電磁機器の設計法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0689825A true JPH0689825A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17056652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24024792A Withdrawn JPH0689825A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | コア、巻線、および電磁機器の設計法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0689825A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013528932A (ja) * | 2010-04-13 | 2013-07-11 | エンフェイズ エナジー インコーポレイテッド | 改良型変成器 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP24024792A patent/JPH0689825A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013528932A (ja) * | 2010-04-13 | 2013-07-11 | エンフェイズ エナジー インコーポレイテッド | 改良型変成器 |
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