JPH0689030B2 - ポリペプチド - Google Patents

ポリペプチド

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JPH0689030B2
JPH0689030B2 JP59171068A JP17106884A JPH0689030B2 JP H0689030 B2 JPH0689030 B2 JP H0689030B2 JP 59171068 A JP59171068 A JP 59171068A JP 17106884 A JP17106884 A JP 17106884A JP H0689030 B2 JPH0689030 B2 JP H0689030B2
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leu
phe
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boc
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政彦 藤野
千恵子 北田
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はストレプトコッカス・フエカリス(Streptococ
cus faecalis)の細胞間でのプラスミド接合伝達を促す
新規なポリペプチドに関するものであり、抗生物質耐性
菌の耐性発現機構解明のための試薬、あるいは遺伝子工
学的研究や分子生物学的研究用の試薬等として利用しう
る。
従来の技術 Streptococcus faecalisにはプラスミドを持つ細胞とそ
れを持っていない細胞があり、持っていない方の細胞の
分泌する物質が、細胞間の凝集を引きおこし、その時に
プラスミド接合伝達が行なわれることが知られており
〔Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75,3479(1978)〕、このよ
うな物質が個々のプラスミドに対応して存在する〔PLAS
MID ,454(1979)〕。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは上記のようなStreptococcus faecalisのプ
ラスミドpPD1接合伝達に関与する物質が各種の試薬とし
て有用であることを知り、この物質およびその類縁物質
を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らはStreptococcus faecalisの有するプラスミ
ドpPD1の接合伝達に関与する物質cPD1を単離、構造決定
を行なった。cPDIはH−Phe−Leu−Val−Met−Phe−Leu
−Ser−Gly−OHであらわされるポリペプチドである。
さらに本発明者らはcPD1の化学的合成に成功すると共に
同様な作用を有するポリペプチドの合成にも成功した。
すなわち、本発明はアミノ酸配列 X−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly(I) (式中、Xは水素、アミノ基保護基Phe、Arg、His、Le
u、Tyr、Glu又はSerを示す)を有する新規なポリペプチ
ドに関するものである。
本明細書においてアミノ酸もしくはその残基、ペプチ
ド、保護基、使用試薬等はIUPAC−IUBの命名委員会で採
用された略号または当該分野において慣用されている略
号が用いられることがあり、かかる略号としてはたとえ
ば下記の略号があげられる。
Phe:フェニルアラニン Leu:ロイシン Val:バリン Met:メチオニン Ser:セリン Gly:グリシン Arg:アルギニン His:ヒスチジン Tyr:チロシン Glu:グルタミン酸 Boc:t−ブトキシカルボニル Bzl:ベンジル DCC:N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド HONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカル
ボキシイミド HOBt:1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール ONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ
キシイミドエステル TFA:トリフルオロ酢酸 TEA:トリエチルアミン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド Tos:トシル なお、上記各アミノ酸の略号は対応するアミノ酸残基の
表示にもそのまま用いられ、アミノ酸又はその残基を上
記略号で表示する場合、グリシン以外はL−体を意味す
るものとする。
本発明の化合物は抽出や精製条件により酸との塩(例、
酢酸塩など)、塩基との塩(例、ナトリウム塩など)と
して存在することもあるがこれらの塩も本発明に含まれ
るものである。
式中、Xであらわされるα−アミノ酸残基はPhe、Arg、
His、Leu、Tyr、Glu又はSerである。これらα−アミノ
酸残基はD−体、L−体のいずれでもよく(但し、Gly
を除く)、また後述に例示されるα−アミノ基保護基で
保護されていてもよい。
式中Xにおけるα−アミノ基保護基としては、ペプチド
縮合反応において用いられるアミノ基の保護基たとえ
ば、t−ブトキシカルボニル,ベンジルオキシカルボニ
ル,t−アミルオキシカルボニル,イソボルニルオキシカ
ルボニル,アダマンチルオキシカルボニル,O−ニトロフ
ェニルチオ,ジフェニルホスフイノチオイル,ジメチル
ホスフイノチオイル,クロロもしくはニトロ置換ベンジ
ルオキシカルボニル基などが挙げられる。
本発明の化合物(I)を化学的に製造するには、目的化
合物(I)のポリペプチドを構成しうる部分アミノ酸ま
たはそのペプチドとその残部を構成しうる化合物をペプ
チド合成手段により縮合させることにより行なう。該ペ
プチド合成手段は、任意の公知の方法に従えばよく、例
えばボダンスキー及びオンデチ著,ペプチド・シンセシ
ス,インターサイエンス刊,1966年;フイン及びホフマ
ン著,ザ・プロテインズ,第2巻,アカデミック プレ
ス刊,1976年;泉屋信夫他著“ペプチド合成”丸善
(株),1975年などに記載された方法、たとえばアジド
法、クロライド法,酸無水物法,混酸無水物法,DCC法,
活性エステル法,ウッドワード試薬Kを用いる方法,カ
ルボジイミダゾール法,酸化還元法,DCC/HONB法などが
挙げられる。場合によっては、NCA法(N−カルボキシ
アンハイドライド;保護基を使用せずにアミノ酸に対応
する分子内環状カルボニル化合物を使用する方法)を適
用してもよい。
本縮合反応を行なう前に、それ自体公知の手段により原
料の反応に関与しないカルボキシル基,アミノ基を保護
したり、また反応に関与するカルボキシル基,アミノ基
を活性化させてもよい。
原料のカルボキシル基は、たとえば金属塩(例、ナトリ
ウム,カリウム塩等),t−アルキルアミド塩(例、トリ
エチルアミン,N−メチルモルホリン等)あるいはエステ
ル(例、メチル,エチル,ベンジル,p−ニトロベンジ
ル,t−ブチル,t−アミル等のエステル)の形で保護する
こともできる。原料のアミノ基の保護基としては、たと
えば前述したようなベンジルオキシカルボニル基,t−ブ
トキシカルボニル基,アミルオキシカルボニル基,イソ
ボルニルオキシカルボニル基等があげられる。
Serの側鎖は無保護でもよく、保護基を用いるならば4
−クロロベンジル,ベンジル,t−ブチル等が例示され
る。
ペプチド縮合反応は通常用いられる溶媒中で適宜行うこ
とができ、かかる溶媒としては、たとえば無水または含
水のジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ピ
リジン,クロロホルム,ジオキサン,ジクロルメタン,
テトラヒドロフラン,酢酸エチルあるいはこれらの適宜
の混合物が使用される。反応は一般に−20℃〜+60℃程
度の範囲の温度で行われる。また本発明における原料化
合物はいわゆる固相合成法によっても容易に製造するこ
とができる。
これらの方法により得られる一般式(II) X1−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(R2)−Gly−R1
(II) 〔式中、R1は保護基を、R2は水素または保護基を、X1
保護基又は保護されたα−アミノ酸残基を表わす〕で表
わされるペプチドのR1およびR2の保護基を、また所望に
よりX1の保護基を脱離して式(I)のポリペプチドを得
ることができる。
上記一般式(II)中、X1で使用される保護基としては、
前述の式(I)のXにおけると同様の保護基が用いられ
る。
R1で表わされる保護基としてはペプチド縮合反応におい
て用いられるカルボキシル基の保護基たとえば、メチ
ル,エチル,t−ブチル,べンジル,クロロもしくはニト
ロ置換ベンジル,sec−ブチル,シクロペンチル,シクロ
ヘキシル,ジフェニルメチル(エステル体として)など
が挙げられる。
R2で表わされる保護基としては4−クロロベンジル,ベ
ンジル,t−ブチルなどが挙げられる。
保護基の脱離には、たとえばフッ化水素,メタンスルホ
ン酸,トリフルオロメタンスルホン酸,トリフルオロ酢
酸−チオアニソール等による酸分解反応による方法や接
触還元が実施できる。これらの反応は必要に応じアニソ
ールの存在下約−20℃から+40℃程度の温度で行われ
る。このようにして製造されたペプチドは、自体公知の
分離精製手段(例、分配,抽出,再沈殿,カラムクロマ
トグラフィー)によって採取される。これらのペプチド
は有機酸,無機酸などと常法により塩を形成したものと
して得ることが出来るが、該酸としては、一般的には、
酢酸,クエン酸,酒石酸,塩酸,硫酸などが好ましい。
実施例 次に、参考例、実験例とともに実施例をあげて本発明を
さらに具体的に説明する。以下の記載において、薄層ク
ロマトグラフィーはシリカゲル60F254(メルク社製)プ
レートを用い下記の条件で使用した。
Rf1=クロロホルム:メタノール(95:5) Rf2=クロロホルム:メタノール:酢酸(9:1:0.5) Rf3=n−ブタノール:ピリジン:酢酸:水(4:1:1:2) 参考例1 Boc−Ser(Bzl)−Gly−OBzlの製造: Boc−Ser(Bzl)OH 8.2g,H−Gly−OBzl. パラトルエンスルホン酸塩10.1gをDMF 200mlに溶解し、
TEA 4.5mlとHONB 6.5gを加え、氷冷下にDCC 6.8gを加え
4時間攪拌、さらに室温で4時間攪拌する。析出物をろ
去し、溶媒を留去した残留物を酢酸エチル300mlに溶解
し、5%−NaHCO3水,0.2N−塩酸で洗い、水洗後無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し、残留物(油状)
を得る。
収量12.0g(97.7%) Rf10.81,Rf20.88 参考例2 Boc−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzlの製造: Boc−Ser(Bzl)−Gly−OBzl 10gをTFA50mlに溶解し、
室温で15分放置ののちTFAを減圧留去する。残留物を酢
酸エチル100mlに溶解し、TEA3.4mlで中和し、これにBoc
−Leu−OH6.5gとHONB6.05g,DCC6.35gより合成したBoc−
Leu−ONBの酢酸エチル溶液100mlを加え1晩攪拌する。
反応液に酢酸エチル200mlを加えたのち全体を5%−NaH
CO3水,0.2N−塩酸で洗浄,水洗ののち無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥する。溶媒を留去ののち析出してくる結晶をエ
ーテルと石油ベンジンの1:1混合溶媒でろ取する。
収量7.4g(59.0%),融点84−85℃▲〔α〕25 D▼−7.7
°(c=0.30,DMF), Rf10.58,Rf20.76 元素分析C30H41N3O7として 計算値(%):C,64.85;H,7.44;N,7.56 実測値(%):C,64.98;H,7.43;N,7.66 参考例3 Boc−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzlの製造: Boc−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzl 12.3gをTFA60mlに溶
解し室温で15分放置ののち減圧留去し、アセトニトリル
100mlに溶解し、TEA3.0mlを加え中和する。これにBoc−
Phe−OH5.3g,HONB4.32g,DCC4.54gより合成したBoc−Phe
−ONBの酢酸エチル−ジオキサン混合液(1:1)100mlを
加え攪拌する。1晩後、全溶媒を留去し、残留物を酢酸
エチル300mlに溶解し、5%−NaHCO3水,0.2N−塩酸で洗
浄、水洗ののち無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を
留去し、残留物に少量のアセトニトリルを加え結晶化
し、これをエーテルでろ取する。
収量11.0g(78.8%) 融点140−142℃ ▲〔α〕25 ▼−4.7°(c=0.30,DMF) Rf10.47,Rf20.71 元素分析C39H50N4O8として 計算値(%):C,66.65;H,7.17;N,7.97 実測値(%):C,66.79;H,7.23;N,8.16 参考例4 Boc−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzlの製造: Boc−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzl 4.57gをTFA50m
lに溶解し、室温で15分間放置後、TFAを減圧留去する。
残留物にエーテルを加え粉末をろ取し乾燥したのちDMF5
0mlに溶解する。これにTEA0.98mlを加え中和したのちBo
c−Met−ONB(Boc−Met−OH1.78g,HONB1.54g,DCC1.62g
より合成)を加え一晩攪拌する。溶媒を留去し、残留物
にアセトニトリルを加え結晶化し、ろ取する。
収量5.4g(99.6%) 融点182−185℃ ▲〔α〕25 D▼−11.5°(c=0.43,DMF) Rf10.32,Rf20.64 元素分析C44H59N5O9Sとして 計算値(%)C,63.36;H,7.13;N,8.40;S.3.84 実測値(%)C,62.46;H,7.19;N,8.33;S.3.74 参考例5 Boc−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzlの製
造: Boc−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzl 4.2gをTFA40mlに溶解し室温で10分放置ののちTFAを減圧
留去し、残留物にエーテルを加えろ取し乾燥する。これ
をDMF40mlに溶解し、TEA0.75mlを加え中和したのちBoc
−Val−OH 1.09g,HONB1.08g,DCC1.13gより合成したBoc
−Val−ONBの酢酸エチル−ジオキサン混合溶液(1:1)6
0mlを加え一晩攪拌する。溶媒を留去したのち残留物に
アセトニトリル50mlを加え加熱し冷却後ろ取する。
収量4.125g(88.4%) 融点232℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−16.4°(c=0.29,DMF) Rf10.29,Rf20.61 元素分析C49H68N6O10Sとして 計算値(%)C,63.07;H,7.34;N,9.01;S.3.44 実測値(%)C,62.86;H,7.43;N,8.94;S.3.08 参考例6 Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
lの製造: Boc−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBzl 2.8gをTFA25mlに溶解し室温で15分放置したのちTFAを減
圧留去し、残留物にエーテルを加え粉末をろ取し乾燥す
る。これをDMF50mlに溶解し、TEA0.45mlで中和したの
ち、Boc−Leu−ONBのDMF溶液(Boc−Leu−OH763mg,HONB
713mg,DCC749mgより合成)を加え一晩攪拌する。溶媒を
留去し残留物にアセトニトリルを加え粉末としてろ取す
る。
収量2.27g(72.3%) 融点265−268℃(分解) ▲〔α〕25 D▼−16.5°(c=0.29,DMF) Rf10.28,Rf20.60 元素分析C55H79N7O11Sとして 計算値(%)C,63.14;H,7.61;N,9.37;S.3.06 実測値(%)C,63.40;H,7.78;N,9.35;S.3.15 参考例7 Boc−Phe−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly
−OBzlの製造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 1.57gをTFA20mlに溶解し室温で15分放置したのち減圧
留去する。残留物にエーテルを加え粉末をろ取し乾燥す
る。これをDMF50mlに溶解し、TEA0.23mlで中和したの
ち、Boc−Phe−ONB(Boc−Phe−OH400mg,HONB324mg,DCC
340mgより合成)を加え一晩攪拌する。溶媒を留去し残
留物にアセトニトリルを加え粉末としてろ取する。
収量1.5g(83.8%) 融点300℃> ▲〔α〕25 D▼−16.9°(c=0.36,DMF) Rf10.30,Rf20.60 元素分析C64H88N8O12Sとして 計算値(%)C,64.41;H,7.43;N,9.39;S.2.69 実測値(%)C,64.37;H,7.46;N,9.36;S.2.63 実施例1 H−Phe−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OH の製造: Boc−Phe−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly
−OBzl 597mgをアニソール1.5mlと共にHF10ml中で0℃4
5分間処理したのちHFを減圧留去する。残留物に5N−酢
酸を加えよく洗いろ取、乾燥する。これをTFA−水より
再沈澱精製し、目的物を得る。
収量151mg(33.1%)融点300℃> アミノ酸分析値Ser0.91(1),Gly1.0(1), Val0.93(1),Met0.54(1),Leu1.86(2), Phe1.81(2)平均回収率74.8% 実施例2 H−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 350mlをTFA5mlに溶解し室温で30分放置したのちTFAを
減圧留去する。残留物にエーテルを加え粉末としてろ取
し乾燥する。収量360mg。この粉末260mgをアニソール0.
7mlと共にHF10mlで0℃50分間反応しHFを減圧留去す
る。残留物に水を加え、ゲル状物をろ取しN−酢酸水で
洗い乾燥する。TFA−水より再沈澱し目的物を得る。
収量160mg(86.5%)融点300℃> アミノ酸分析値Ser0.96(1),Gly1.03(1), Val 1.0(1),Met0.87(1),Leu2.0(2), Phe1.01(1)平均回収率75.8% 実施例3 H−Arg−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製
造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 110mgをTFA3mlに溶解し室温で15分放置したのちTFAを
減圧留去し、残留物にエーテルを加えろ取、乾燥する。
これをDMF2mlに溶解しTFA0.016mlで中和ののちBoc−Arg
(Tos)−OH54mg,HONB26mgを加え氷冷する。DCC26mgを
加え0℃4時間室温で8時間攪拌する。不溶物をろ去し
溶媒を留去したのち残留物にエーテルと酢酸エチル(1:
1)の混合溶媒を加えろ取する。収量134mg(93.7%) この粉末101mgをアニソール0.35mlと共にHF15ml中で0
℃60分間処理したのち減圧留去し残留物を酢酸エチルで
洗ったのち、酢酸水に溶解しイオン交換後、凍結乾燥す
る。これを5N−酢酸に溶解し、同じ溶媒で充填したセフ
ァデックスLH−20のカラム(2×80cm)に付し同じ溶媒
で溶出する。58mlから76mlの区分を集め凍結乾燥し目的
物を得る。
収量30mg(43.7%) アミノ酸分析値Arg1.02(1),Ser0.91(1), Gly1.0(2),Val0.98(1),Met0.70(1), Leu1.93(2),Phe1.0(1) 平均回収率76.2% Rf30.46 実施例4 H−His−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製
造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 209mgをTFA3mlに溶解し室温で15分放置したのち溶媒
を減圧留去し、残留物にエーテルを加えろ取し、乾燥す
る。これをTEA0.03mlとともにDMF2mlに溶解し、Boc−Hi
s(Tos)−ONB(Boc−His(Tos)−OH90mg,HONB48mg,DC
C50mgより合成)のDMF溶液1mlを加え一晩攪拌する。溶
媒を留去し残留物にアセトニトリルを加えろ取乾燥す
る。収量230mg(86.0%) この粉末86mgをアニソール0.3mlとともにHF6mlで0℃55
分間処理し減圧留去する。残留物を酢酸エチルで洗い、
酢酸水に溶解しイオン交換したのち凍結乾燥する。これ
を80%酢酸に溶解し、5N−酢酸で充填したセファデック
スLH−20のカラム(2×96cm)に付し5N−酢酸で溶出す
る。94〜108mlの溶出区分を集め凍結乾燥し目的物を得
る。
収量24mg(41.4%) アミノ酸分析His0.82(1),Ser0.92(1), Gly1.0(1),Val 1.02(1),Met0.36(1), Leu1.98(2),Phe1.06(1) 平均回収率80.0% Rf30.45 実施例5 H−Leu−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製
造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Ler−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 105mlをTFA2mlに溶解し室温で15分放置したのちTFAを
減圧留去し、残留物にエーテルを加えろ取し、乾燥す
る。これをDMF2mlに溶解し、TEA0.015mlで中和し、Boc
−Leu−ONB(Boc−Leu−OH 30mg,HONB26mg,DCC27mgより
合成)のDMF溶液1mlを加え一晩攪拌する。溶媒を留去し
残留物にアセトニトリルを加え、ろ取、乾燥する。収量
107mg(92.2%) この粉末95mgをアニソール0.3mlと共にHF5ml中で0℃5
分間処理したのち減圧留去し、残留物を酢酸5mlに溶解
し凍結乾燥する。
収量50mg(69.4%) アミノ酸分析値Ser0.93(1),Gly1.0(1), Val0.97(1),Met0.82(1),Leu3.0(3), Phe1.08(1)平均回収率82.4% Rf30.77 実施例6 H−Tyr−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製
造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 105mgをTFA2mlに溶解し室温で15分放置したのちTFAを
減圧留去し、残留物にエーテルを加えろ取攪拌する。こ
れをDMF3mlに溶解し、TEA0.015mlで中和したのちBoc−T
yr−ONB80mgを加え一晩撹拌する。溶媒を留去し、残留
物にアセトニトリルを加え、ろ取乾燥する。
収量109mg(90.1%) この粉末90mgをアニソール0.3mlと共にHF5ml中で0℃55
分間処理したのち減圧留去し、残留物を酢酸5mlに溶解
し凍結乾燥する。これを80%酢酸水に溶解し20分間沸騰
水中で加熱したのち再び凍結乾燥する。
収量51mg(73.8%) アミノ酸分析値Ser0.90(1),Gly1.1(1), Val0.91(1),Met0.87(1),Leu1.98(2), Tyr0.92(1),Phe1.02(1) 平均回収率79.5% Rf30.73 実施例7 H−Glu−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製
造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 105mgをTFA2mlに溶解し室温で15分放置したのちTF5を
減圧留去し、残留物にエーテルを加えろ取、乾燥する。
これをDMF2mlに溶解し、Boc−Glu(OBzl)−ONB(Boc−
Glu(OBzl)−OH 40mg,HONB26mg,DCC27mgより合成)のD
MF溶液1mlを加え一晩攪拌する。溶媒を留去し残留物に
アセトニトリルを加え、ろ取乾燥する。
収量118mg(93.3%) この粉末89mgをアニソール0.3mlと共にHF5ml中で0℃60
分間処理したのち減圧留去し、残留物を酢酸エチルで洗
ったのち酢酸5mlに溶解し凍結乾燥する。これを80%酢
酸2mlに溶解し20分間沸騰水中で加熱し、室温にまで冷
却後、5N−酢酸で充填したセファデックスLH−20のカラ
ム(1.8×48cm)に付し、同じ溶媒で溶出し45〜60mlの
区分を集め凍結乾燥する。
収量17mg(27.0%) アミノ酸分析値Ser0.94(1),Glu1.02(1), Gly1.0(1),Val0.91(1),Met0.90(1), Leu1.92(2),Phe1.01(1) 平均回収率75.4% Rf30.73 実施例8 H−Ser−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの製
造: Boc−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser(Bzl)−Gly−OBz
l 105mgをTFA2mlに溶解し室温で15分放置したのちTFAを
減圧留去し、残留物にエーテルを加えろ取乾燥する。こ
れをDMF3mlに溶解し、TEA0.015mlで中和したのちBoc−S
er(Bzl)−ONB(Boc−Ser(Bzl)OH35mg,HONB26mg,DCC
27mgより合成)のDMF溶液1mlを加え一晩攪拌する。溶媒
を留去し、残留物にアセトニトリルを加えろ取乾燥す
る。
収量97mg(79.5%) この粉末71mgをアニソール0.3mlと共にHF5ml中で0℃60
分間処理したのち減圧留去し、残留物を酢酸エチルで洗
ったのち酢酸5mlに溶解し、凍結乾燥する。これを80%
酢酸水3mlに溶解し沸騰水中で20分間加熱したのち再び
凍結乾燥する。
収量31mg(62.6%) アミノ酸分析値Ser1.81(2),Gly1.0(1), Val0.89(1),Met0.88(1),Leu1.92(2), Phe1.02(1)平均回収率75.4% Rf30.77 実施例9 Boc−Phe−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OHの
製造: H−Phe−Leu−Val−Met−Phe−Leu−Ser−Gly−OH 10m
gを10%含水DMF1mlに溶解し、TEA0.003mlとジ−t−ブ
チルジカルボネート3mgを加え1晩かくはんする。溶媒
を留去し残留物にN−酢酸を加えろ取したのち氷酢酸に
溶解し凍結乾燥する。
収量7mg(63.6%) アミノ酸分析値Ser0.90(1),Gly1.0(1), Val0.95(1),Met0.70(1),Leu1.80(2), Phe1.80(2)平均回収率70.2% 実験例 Plasmid,454(1979)に記載の方法によりプラズミドp
PD1を持つ細胞(39×5Sα)の培養液(約5×108個/m
l)0.2mlを新しい培養液で10倍希釈しこれに実施例1で
得たポリペプチド(cPD1)を加え37℃45分間培養した。
この培養液0.2mlを、プラスミドpPD1を持たない細胞(J
H2−2)の培養液(約5×108個/ml)を新しい培養液で
8倍希釈したもの1.8mlと混合し、37℃で10分間培養し
た。これをリファンピシン(25μg/ml)およびテトラサ
イクリン(5μg/ml)を含む培地で培養し、39−5Sα細
胞あたりのJH2−2の接合頻度を求めた。cPD1作用物質
を4×10-11Mの濃度で加えた場合の頻度は3.6×10
-4で、cPD1物質を加えない場合の頻度は3.4×10-7以下
であった。
発明の効果 本発明のペプチドは、Streptococcus faecalisに対し4
×10-11M程度の濃度で細胞間の凝集を誘導し、プラス
ミドの接合伝達を顕著に促進する。したがって本化合物
は遺伝子工学や分子生物学分野での重要な試薬となりう
るものであり、しかも取り扱いが容易でかつ人体に安全
なものである。さらに、本発明のペプチドは、抗生物質
耐性菌の耐性発現機構の解明のための試薬、プラスミド
伝達機構解明のための試薬、あるいは分子生物学的研究
用の試薬として利用しうる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ酸配列 X-Leu-Val-Met-Phe-Leu-Ser-Gly (式中、Xは水素、アミノ基保護基、Phe、Arg、His、L
    eu、Tyr、Glu又はSerを示す)を有するポリペプチド
  2. 【請求項2】ポリペプチドが式 H-Phe-Leu-Val-Met-Phe-Leu-Ser-Gly-OHで表わされる又
    はその塩である特許請求の範囲第1項記載のポリペプチ
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