JPH0688737A - 流体の流速計測方法 - Google Patents
流体の流速計測方法Info
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- JPH0688737A JPH0688737A JP5097758A JP9775893A JPH0688737A JP H0688737 A JPH0688737 A JP H0688737A JP 5097758 A JP5097758 A JP 5097758A JP 9775893 A JP9775893 A JP 9775893A JP H0688737 A JPH0688737 A JP H0688737A
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- optical fiber
- light
- frequency
- fiber sensor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 管路内の流体の流速を電気的な検出手段を直
接用いずに計測する方法として、管路内で発生させたカ
ルマン渦の周波数を偏波保持光ファイバを用いて光学的
に測定し、火気に対して安全な計測方法を確立する。 【構成】 管路1内にカルマン渦発生体として円柱2を
設け、その下流に光ファイバセンサ3を設ける。この光
ファイバセンサ3に波長630nmのHeNeレーザ4
からの光を1/2波長板5、レンズ6を介して入射し、
振動により屈折率の変化によって位相変調された光をレ
ンズ7を介してハーフミラー8へと送る。レーザ4から
の光を途中ハーフミラー4aで分岐したもう1つの光
は、音響光学変調器5aで一定の周波数偏移が与えら
れ、これを1/2波長板6a、ミラー7aを介してハー
フミラー8へ送り、そこで上記2つの光を重ね合せて干
渉光を生じさせる。この干渉光を光検出器9で検出しビ
ート信号を得、これを検出回路10で検出してFFTア
ナライザ11により周波数分析すると、渦の振動周波数
から流速が得られる。
接用いずに計測する方法として、管路内で発生させたカ
ルマン渦の周波数を偏波保持光ファイバを用いて光学的
に測定し、火気に対して安全な計測方法を確立する。 【構成】 管路1内にカルマン渦発生体として円柱2を
設け、その下流に光ファイバセンサ3を設ける。この光
ファイバセンサ3に波長630nmのHeNeレーザ4
からの光を1/2波長板5、レンズ6を介して入射し、
振動により屈折率の変化によって位相変調された光をレ
ンズ7を介してハーフミラー8へと送る。レーザ4から
の光を途中ハーフミラー4aで分岐したもう1つの光
は、音響光学変調器5aで一定の周波数偏移が与えら
れ、これを1/2波長板6a、ミラー7aを介してハー
フミラー8へ送り、そこで上記2つの光を重ね合せて干
渉光を生じさせる。この干渉光を光検出器9で検出しビ
ート信号を得、これを検出回路10で検出してFFTア
ナライザ11により周波数分析すると、渦の振動周波数
から流速が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、管路内の気体や液体
の流速をカルマン渦を利用して検出する光ファイバセン
サによる流速計測方法に関する。
の流速をカルマン渦を利用して検出する光ファイバセン
サによる流速計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】管路内の流体の流速を計測する方法とし
て、カルマン渦を利用した種々の計測方法が知られてい
る。カルマン渦は、流体の一様な流れの中に置かれた円
柱などの2次元状物体から安定的に放出され、その周期
は物体の形状寸法と流速に関係し、規則性が良いなどの
点から流量計や流速計に広く応用されている。特にカル
マン渦流速計は、出力が周波数であり、高い精度で広い
測定範囲について測定できるなどの特徴がある。
て、カルマン渦を利用した種々の計測方法が知られてい
る。カルマン渦は、流体の一様な流れの中に置かれた円
柱などの2次元状物体から安定的に放出され、その周期
は物体の形状寸法と流速に関係し、規則性が良いなどの
点から流量計や流速計に広く応用されている。特にカル
マン渦流速計は、出力が周波数であり、高い精度で広い
測定範囲について測定できるなどの特徴がある。
【0003】かかるカルマン渦に基づく流速又は流量の
計測方法として、渦によって誘起される流体の振動を白
金抵抗線や加熱サーミスタ等で検出する方法、圧力変化
を圧電素子等で検出する方法、あるいは圧電素子の代わ
りにダイヤフラムを駆動し容量センサで検出する方法な
どが知られている。
計測方法として、渦によって誘起される流体の振動を白
金抵抗線や加熱サーミスタ等で検出する方法、圧力変化
を圧電素子等で検出する方法、あるいは圧電素子の代わ
りにダイヤフラムを駆動し容量センサで検出する方法な
どが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の測定方
法は、カルマン渦の振動数を計測する方法であり、いず
れの方法でもセンサ部は振動数を電気的な信号に変換す
る方法を用いているため、可燃性の気体や液体の流速の
計測には適さない。電気的な短絡事故等が生じると内部
の流体に着火する恐れがあるからであり、そのため回路
構成には何重もの安全対策が必要である。
法は、カルマン渦の振動数を計測する方法であり、いず
れの方法でもセンサ部は振動数を電気的な信号に変換す
る方法を用いているため、可燃性の気体や液体の流速の
計測には適さない。電気的な短絡事故等が生じると内部
の流体に着火する恐れがあるからであり、そのため回路
構成には何重もの安全対策が必要である。
【0005】この発明は、上述した従来のカルマン渦を
利用した流速の計測方法の問題点に留意して、管路内の
流体の流速を電気的な検出手段を流体に対して直接的に
使用せず計測する方法として、カルマン渦周波数を光フ
ァイバセンサ自体をカルマン渦発生体として測定する
か、あるいはカルマン渦発生体の下流に設けた光ファイ
バセンサを用いて光学的に測定することにより火気に対
して安全な流速計測方法を提供することを課題とするも
のである。
利用した流速の計測方法の問題点に留意して、管路内の
流体の流速を電気的な検出手段を流体に対して直接的に
使用せず計測する方法として、カルマン渦周波数を光フ
ァイバセンサ自体をカルマン渦発生体として測定する
か、あるいはカルマン渦発生体の下流に設けた光ファイ
バセンサを用いて光学的に測定することにより火気に対
して安全な流速計測方法を提供することを課題とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明では、可干渉を有する光源からの光を2つ
に分岐し、一方の光を直線偏波状態に保って管路内に配
設された偏波保持光ファイバセンサの直交する2偏波軸
の内のいづれか1つの軸方向に一致させて入射し、管路
内には流体を流してカルマン渦を発生させ、上記光ファ
イバセンサに加わる振動によって周波数変調された光フ
ァイバセンサ内を伝播する光と、上記2つに分岐された
もう一方の光に周波数偏移器によって一定の周波数偏移
を与えた光とを干渉させてその干渉光の周波数変化を求
め、これに基づいて流速を計測することからなる流体の
流速計測方法としたのである。
め、この発明では、可干渉を有する光源からの光を2つ
に分岐し、一方の光を直線偏波状態に保って管路内に配
設された偏波保持光ファイバセンサの直交する2偏波軸
の内のいづれか1つの軸方向に一致させて入射し、管路
内には流体を流してカルマン渦を発生させ、上記光ファ
イバセンサに加わる振動によって周波数変調された光フ
ァイバセンサ内を伝播する光と、上記2つに分岐された
もう一方の光に周波数偏移器によって一定の周波数偏移
を与えた光とを干渉させてその干渉光の周波数変化を求
め、これに基づいて流速を計測することからなる流体の
流速計測方法としたのである。
【0007】上記方法において、管路内にカルマン渦発
生体を置き、その下流側に偏波保持光ファイバセンサを
配設したものとしてもよい。
生体を置き、その下流側に偏波保持光ファイバセンサを
配設したものとしてもよい。
【0008】又、管路内に配設された光ファイバセンサ
自体をカルマン渦発生体として用いる方法としてもよ
い。
自体をカルマン渦発生体として用いる方法としてもよ
い。
【0009】
【作用】上述したこの発明による流速計測方法では、管
路内に適当な流速の流体を流して光ファイバセンサ自体
又はカルマン渦発生体の下流側にカルマン渦列を発生さ
せる。
路内に適当な流速の流体を流して光ファイバセンサ自体
又はカルマン渦発生体の下流側にカルマン渦列を発生さ
せる。
【0010】この渦列は規則的に発生し、カルマンによ
れば渦列の間隔aと渦列の距離bがb/a=0.281
を満すときに限り渦が安定であることが証明されてい
る。このカルマン渦が直径dの円柱側面から単位時間に
f個放出されるとすると流速Uとの間に、 f=St・U/d (1) の関係が成立する。ここでStはストローハル数と呼ば
れる無次元の定数である。カルマン渦は流線形でない物
体であればどのような形のものに対しても発生し、特に
円柱に関しては多くの実験報告がある。
れば渦列の間隔aと渦列の距離bがb/a=0.281
を満すときに限り渦が安定であることが証明されてい
る。このカルマン渦が直径dの円柱側面から単位時間に
f個放出されるとすると流速Uとの間に、 f=St・U/d (1) の関係が成立する。ここでStはストローハル数と呼ば
れる無次元の定数である。カルマン渦は流線形でない物
体であればどのような形のものに対しても発生し、特に
円柱に関しては多くの実験報告がある。
【0011】ところで、流体一般に対してレイノルズ数
Reは、動粘性係数をνとすると、 Re=U・d/ν (2) で与えられる。そしてこのRe数が102.5 〜105 の
範囲では上記St数はほぼ一定となることが実験により
求められており、例えば円柱では0.2、角柱では0.
16である。従って、かかるSt数を用いると共に周波
数fを測定すれば(1)式よりU=f・d/Stにより
流速Uを求めることができる。
Reは、動粘性係数をνとすると、 Re=U・d/ν (2) で与えられる。そしてこのRe数が102.5 〜105 の
範囲では上記St数はほぼ一定となることが実験により
求められており、例えば円柱では0.2、角柱では0.
16である。従って、かかるSt数を用いると共に周波
数fを測定すれば(1)式よりU=f・d/Stにより
流速Uを求めることができる。
【0012】上記渦の発生周波数fを知るために流体中
に単独であるいはカルマン渦発生体の下流に偏波保持光
ファイバを用いた光ファイバセンサが配置されており、
この光ファイバセンサの直交する2偏波軸のいづれか一
方の軸に合わせた直線偏波光を入射した時の出射光の周
波数変化を測定する事により渦の周波数fを求める。入
射光の周波数をf0 、カルマン渦による光ファイバの振
動の結果光ファイバ中を伝搬している光は位相変動を受
ける。その量をθ(t)=Acosωtとすれば、光フ
ァイバ中を伝播している光は振動によってdθ/dtの
周波数変調をうけたことに相当し、出射光の周波数はf
A =f0 +dθ/dtと表わすことができる。
に単独であるいはカルマン渦発生体の下流に偏波保持光
ファイバを用いた光ファイバセンサが配置されており、
この光ファイバセンサの直交する2偏波軸のいづれか一
方の軸に合わせた直線偏波光を入射した時の出射光の周
波数変化を測定する事により渦の周波数fを求める。入
射光の周波数をf0 、カルマン渦による光ファイバの振
動の結果光ファイバ中を伝搬している光は位相変動を受
ける。その量をθ(t)=Acosωtとすれば、光フ
ァイバ中を伝播している光は振動によってdθ/dtの
周波数変調をうけたことに相当し、出射光の周波数はf
A =f0 +dθ/dtと表わすことができる。
【0013】このdθ/dtを求めるために、光源から
の光を2つに分岐し、一方は上記光ファイバセンサに入
射し、他方を周波数偏移器によって周波数をf1 だけ偏
移させfB =f0 +f1 として、光ファイバセンサから
の出射光と干渉させると、 fB −fA =f1 −dθ/dt のビート信号が得られる。f1 は既知であるので、得ら
れたビート信号周波数よりdθ/dtすなわち、 dθ/dt=Aωsinωt ω=2πf より渦振動により発生した位相変動の周波数fが求めら
れる。
の光を2つに分岐し、一方は上記光ファイバセンサに入
射し、他方を周波数偏移器によって周波数をf1 だけ偏
移させfB =f0 +f1 として、光ファイバセンサから
の出射光と干渉させると、 fB −fA =f1 −dθ/dt のビート信号が得られる。f1 は既知であるので、得ら
れたビート信号周波数よりdθ/dtすなわち、 dθ/dt=Aωsinωt ω=2πf より渦振動により発生した位相変動の周波数fが求めら
れる。
【0014】
【実施例】以下この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1はカルマン渦発生体を用いた場合の実
施例の流速計測装置の概略斜視図である。カルマン渦発
生体を用いた方が偏波保持光ファイバセンサはカルマン
渦の影響を直接受けることになり感度が向上するが、必
ずしもカルマン渦発生体を用いる必要はない。
て説明する。図1はカルマン渦発生体を用いた場合の実
施例の流速計測装置の概略斜視図である。カルマン渦発
生体を用いた方が偏波保持光ファイバセンサはカルマン
渦の影響を直接受けることになり感度が向上するが、必
ずしもカルマン渦発生体を用いる必要はない。
【0015】図示のように、この計測装置は管路1内に
カルマン渦発生体として円柱2を長手方向と直角に設
け、その適宜長さ後方に偏波保持光ファイバを用いた光
ファイバセンサ3を備えている。
カルマン渦発生体として円柱2を長手方向と直角に設
け、その適宜長さ後方に偏波保持光ファイバを用いた光
ファイバセンサ3を備えている。
【0016】光ファイバセンサ3には光源として設けた
波長632.8nmのHeNeレーザ4からの光をハー
フミラー4aにより2つに分岐した後、一方の光を1/
2波長板5やレンズ6を通して光ファイバの一つの偏波
軸に合わせて一端から入射する。光ファイバセンサ3に
入射された光は管路1を横切ってレンズ7、ハーフミラ
ー8へと送られる。
波長632.8nmのHeNeレーザ4からの光をハー
フミラー4aにより2つに分岐した後、一方の光を1/
2波長板5やレンズ6を通して光ファイバの一つの偏波
軸に合わせて一端から入射する。光ファイバセンサ3に
入射された光は管路1を横切ってレンズ7、ハーフミラ
ー8へと送られる。
【0017】2つに分岐されたもう一方の光は、音響光
学変調器5aを利用して一定周波数の偏移を与える。こ
の実施例では偏移周波数を80MHzとした。この光は
1/2波長板6a、ミラー7a、7aを介してハーフミ
ラー8へと送られる。
学変調器5aを利用して一定周波数の偏移を与える。こ
の実施例では偏移周波数を80MHzとした。この光は
1/2波長板6a、ミラー7a、7aを介してハーフミ
ラー8へと送られる。
【0018】上記2つの光は、1/2波長板6a及びレ
ンズ7によって偏波方向を合わせてハーフミラー8で重
ね合わされ、光検出器9によって電気信号に変換され、
FM受信機から成る検出回路10によって検出されたの
ち、FFTアナライザ(高速フーリエ変換分析器)11
によって周波数分析される。
ンズ7によって偏波方向を合わせてハーフミラー8で重
ね合わされ、光検出器9によって電気信号に変換され、
FM受信機から成る検出回路10によって検出されたの
ち、FFTアナライザ(高速フーリエ変換分析器)11
によって周波数分析される。
【0019】この実施例の計測装置は上記のように構成
され、次のようにして流速が計測される。管路1内に流
体を図1の矢印のように流すと、カルマン渦発生用の円
柱2に当り、その後方にカルマン渦が発生する。その渦
の発生は図2に示すようにピッチa、幅bの規則的なも
のとなる。円柱の径をd、流体の平均流速をUとする。
され、次のようにして流速が計測される。管路1内に流
体を図1の矢印のように流すと、カルマン渦発生用の円
柱2に当り、その後方にカルマン渦が発生する。その渦
の発生は図2に示すようにピッチa、幅bの規則的なも
のとなる。円柱の径をd、流体の平均流速をUとする。
【0020】上記渦を含む流体がその後方の光ファイバ
センサ3に当たると、これによって光ファイバセンサ3
が振動し曲げ作用をうける。
センサ3に当たると、これによって光ファイバセンサ3
が振動し曲げ作用をうける。
【0021】この光ファイバセンサ3の一つの偏波軸に
対してHeNeレーザ4からの光を入射すると、振動に
よる作用で生じる屈折率の変化によって位相変動を受け
る。
対してHeNeレーザ4からの光を入射すると、振動に
よる作用で生じる屈折率の変化によって位相変動を受け
る。
【0022】光源から2つに分岐されたもう一方の光は
音響光学変調器5aによって一定の周波数偏移が与えら
れ、光ファイバセンサ3からの出射光と重ね合わせ、す
なわち干渉させることによって2つの光の周波数差に相
当する干渉信号(ビート信号)が生じる。
音響光学変調器5aによって一定の周波数偏移が与えら
れ、光ファイバセンサ3からの出射光と重ね合わせ、す
なわち干渉させることによって2つの光の周波数差に相
当する干渉信号(ビート信号)が生じる。
【0023】このビート信号を光検出器9によって電気
信号に変換し、周波数変化を分析すると、光ファイバセ
ンサ3に加わった振動周波数がわかり、その結果流速が
求められる。なお、本構成において渦発生体2は必ずし
も必要ではなく、光ファイバセンサ3自体がカルマン渦
発生体となりながら自ら振動することも可能である。
信号に変換し、周波数変化を分析すると、光ファイバセ
ンサ3に加わった振動周波数がわかり、その結果流速が
求められる。なお、本構成において渦発生体2は必ずし
も必要ではなく、光ファイバセンサ3自体がカルマン渦
発生体となりながら自ら振動することも可能である。
【0024】図3はこの実験装置により渦発生体を用い
ずに測定した結果を示す。流速は5.83m/sで、ナ
イロン被覆された直径0.9mmの光ファイバセンサを用
いて測定した。
ずに測定した結果を示す。流速は5.83m/sで、ナ
イロン被覆された直径0.9mmの光ファイバセンサを用
いて測定した。
【0025】図3は横軸に周波数をとったスペクトルグ
ラフであり、1362Hz及びその2倍波周波数にピー
クが現れている。このピーク周波数がカルマン渦の渦振
動周波数であり、さきに述べた原理により、流速が変化
すると、それに対応してピーク周波数が左右に変動する
ことから流速を求めることができる。
ラフであり、1362Hz及びその2倍波周波数にピー
クが現れている。このピーク周波数がカルマン渦の渦振
動周波数であり、さきに述べた原理により、流速が変化
すると、それに対応してピーク周波数が左右に変動する
ことから流速を求めることができる。
【0026】上記実施例では、管路1に挿入された光フ
ァイバセンサ3は、単に図1に示すように直線状に保持
することを前提としている。しかし、実際には光ファイ
バセンサ3の両端(挿入部の端)を管路1に対してどれ
くらいの張力で引張っておくかによって計測される周波
数の測定精度に影響がある。
ァイバセンサ3は、単に図1に示すように直線状に保持
することを前提としている。しかし、実際には光ファイ
バセンサ3の両端(挿入部の端)を管路1に対してどれ
くらいの張力で引張っておくかによって計測される周波
数の測定精度に影響がある。
【0027】そこで、上記計測装置において光ファイバ
センサ3へ掛ける張力を種々に変化させその影響を調べ
たところ、次のような結果が得られた。
センサ3へ掛ける張力を種々に変化させその影響を調べ
たところ、次のような結果が得られた。
【0028】上記張力として0gと400gとしたとき
の流速と計測信号の周波数の関係を図4と図5に示す。
の流速と計測信号の周波数の関係を図4と図5に示す。
【0029】図4では流速が変化しても周波数が変化し
ない部分(ロックイン現象)は生じていない。しかし、
図5から分かるように流速5m/s以下のところで周波
数が変化しない部分(図中矢印で示す)のあることが分
かる。
ない部分(ロックイン現象)は生じていない。しかし、
図5から分かるように流速5m/s以下のところで周波
数が変化しない部分(図中矢印で示す)のあることが分
かる。
【0030】図示省略しているが、張力が100gの場
合は周波数の変化はほぼ張力0gのときと同等の結果が
得られている。即ち、張力を100g又はそれ以下とし
たときは、ロックイン現象で周波数が変化しない部分は
生じることがなく、安定した測定を行うことができるの
である。
合は周波数の変化はほぼ張力0gのときと同等の結果が
得られている。即ち、張力を100g又はそれ以下とし
たときは、ロックイン現象で周波数が変化しない部分は
生じることがなく、安定した測定を行うことができるの
である。
【0031】
【効果】以上説明したとおり、この発明による流速計測
方法では管路内に生ずるカルマン渦列の振動周波数を、
偏波保持光ファイバを伝搬する光の周波数変化としてと
らえるようにしたから、流体に接するセンサ部に全く電
気的な信号を用いずに光信号により渦の振動周波数を求
めることができ、しかも、かかる計測を簡素化した光フ
ァイバセンサで構成でき、極めて高精度で信頼性の高い
測定が可能となるという利点が得られる。従って、この
発明による計測方法は火気を嫌う石油コンビナート等で
の流速センサとして用いれば効果的である。
方法では管路内に生ずるカルマン渦列の振動周波数を、
偏波保持光ファイバを伝搬する光の周波数変化としてと
らえるようにしたから、流体に接するセンサ部に全く電
気的な信号を用いずに光信号により渦の振動周波数を求
めることができ、しかも、かかる計測を簡素化した光フ
ァイバセンサで構成でき、極めて高精度で信頼性の高い
測定が可能となるという利点が得られる。従って、この
発明による計測方法は火気を嫌う石油コンビナート等で
の流速センサとして用いれば効果的である。
【図1】実施例の流速計測装置の概略斜視図
【図2】カルマン渦の発生装態の説明図
【図3】光ファイバセンサによるレーザ光の周波数分析
結果のグラフ
結果のグラフ
【図4】光ファイバセンサへの張力0gのときの周波数
の測定結果
の測定結果
【図5】光ファイバセンサへの張力400gのときの周
波数の測定結果
波数の測定結果
1 管路 2 円柱 3 光ファイバセンサ 4 レーザ光源 4a、8 ハーフミラー 5 1/2波長板 5a 音響光学変調器 6、7 レンズ 6a 1/2波長板 7a ミラー 9 光検出器 10 検出回路 11 FFTアナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 宗純 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 二島 英明 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 村田 吉和 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内
Claims (3)
- 【請求項1】 可干渉性を有する光源からの光を2つに
分岐し、一方の光を直線偏波状態に保って管路内に配設
された偏波保持光ファイバセンサの直交する2偏波軸の
内のいづれか1つの軸方向に一致させて入射し、管路内
には流体を流してカルマン渦を発生させ、上記光ファイ
バセンサに加わる振動によって周波数変調された光ファ
イバセンサ内を伝播する光と、上記2つに分岐されたも
う一方の光に周波数偏移器によって一定の周波数偏移を
与えた光とを干渉させてその干渉光の周波数変化を求
め、これに基づいて流速を計測することからなる流体の
流速計測方法。 - 【請求項2】 管路内にカルマン渦発生体を置き、その
下流側に偏波保持光ファイバセンサを配設したことを特
徴とする請求項1に記載の流体の流速計測方法。 - 【請求項3】 管路内に配設された光ファイバセンサ自
体をカルマン渦発生体として用いることを特徴とする請
求項1に記載の流体の流速計測方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5097758A JPH0688737A (ja) | 1992-07-21 | 1993-04-23 | 流体の流速計測方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-194136 | 1992-07-21 | ||
JP19413692 | 1992-07-21 | ||
JP5097758A JPH0688737A (ja) | 1992-07-21 | 1993-04-23 | 流体の流速計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0688737A true JPH0688737A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=26438908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5097758A Pending JPH0688737A (ja) | 1992-07-21 | 1993-04-23 | 流体の流速計測方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0688737A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018504603A (ja) * | 2015-02-06 | 2018-02-15 | オプタセンス ホールディングス リミテッド | 光ファイバセンシング |
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RU2819586C1 (ru) * | 2023-12-07 | 2024-05-21 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт теплофизики им. С.С. Кутателадзе Сибирского отделения Российской академии наук | Устройство для диагностики течения в вихревой камере |
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1993
- 1993-04-23 JP JP5097758A patent/JPH0688737A/ja active Pending
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