JPH068834Y2 - 連続式オーブン装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ハンバーグ、ピザ、チキン、パン等の多種類
の食品に係る料理材料を任意にして連続的に蒸し焼きに
するのに好適なオーブン装置に関する。

（従来の技術） 従来の料理材料を連続的に蒸し焼きにする連続式オーブ
ン装置は、一般に金網製無端コンベヤベルトを備えたコ
ンベヤを、加熱手段を有するトンネル形の窯に貫通させ
て配設して、料理材料をコンベヤで窯内を通過させて順
次蒸し焼くように構成されている。

（考案が解決しようとする課題） したがって、この従来の連続式オーブン装置では、大き
さや原料が異なる各種の料理材料をランダムに蒸し焼き
する場合、料理材料すべてが同一熱量で同一時間蒸し焼
きされるため、焼きすぎ、あるいは焼き不足が生じて所
定の品質を有する加工品を得ることができないなどの問
題があった。

そのため、従来は料理材料を種類ごとに蒸し焼くように
しており、多種類の料理材料を任意にして連続的に蒸し
焼くことができるオーブン装置の開発がこの種の業界か
ら要請されていた。

本考案は上記の問題を解消するためになされたものであ
る。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案の連続式オーブン装
置においては、箱状の窯内にチエンコンベヤを配設し、
窯の前面に供給口と２個以上の排出口とを前記チエンコ
ンベヤに対向させて設け、窯の排出口側に排出口の数と
同数のフライパン引出し手段を排出口にそれぞれ対応さ
せて装着し、さらに、排出口付近にフライパンの形状の
差異を検出するセンサをそれぞれ配設するようにしたも
のである。

（作用） 上記のように構成された連続式オーブン装置は、料理材
料を蒸し焼き時間に応じて形状が異なるフライパンに載
せ、供給口から入れてチエンコンベヤ上にセットし、料
理材料をフライパンと一緒にチエンコンベヤで窯内を移
動させて蒸し焼き、フライパンの形状に応じて適宜の排
出口から料理材料とフライパンをフライパン引出し手段
をもって引き出す。これにより、料理材料を好適な時
間、蒸し焼きすることができることになる。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明すると、基台（１）
上には、左右方向に延びる密閉箱状の窯（２）が装着さ
れ、該窯（２）内には左右方向に延びる２台のチエンコ
ンベヤ（３）（４）が上下方向に所要の間隔を置いて配
設されており、該チエンコンベヤ（３）（４）は、上面
に複数のフライパン（Ｆ）（Ｆ）を左右方向に並べてセ
ットできる構造になっている。なお、基台（１）内には
前記窯（２）内および、基台（１）の左側上面に取り付
けたグリル板（２６）を加熱する加熱手段としてのガス
バーナ（図示せず）が装着されている。また、前記窯
（２）の前面における左寄り位置には、料理材料を載せ
たフライパン（Ｆ）を入れる２個の扉付供給口（５）
（６）が前記チエンコンベヤ（３）（４）にそれぞれ対
向して形成され、さらに、その右寄り位置には、フライ
パン（Ｆ）を出す３個の排出口（７）〜（９）が、チエ
ンコンベヤ（３）（４）にそれぞれ対向して形成されて
おり、排出口（８）（９）は下段のチエンコンベヤ
（４）側に並んで形成されている。なお、窯（２）の前
面には、フライパン（Ｆ）が左右方向に移動可能なよう
に、供給口（５）（６）と排出口（７）（８）とを結ぶ
とともにフライパン（Ｆ）（Ｆ）の通過可能な長孔（図
示せず）が形成されている。また、窯（２）の排出口
（７）〜（９）側には、チエンコンベヤ（３）（４）上
のフライパン（Ｆ）（Ｆ）を排出口（７）〜（９）から
それぞれ引き出す引出し手段（１０）〜（１２）が、排
出口（７）〜（９）にそれぞれ対向して装着されてお
り、該引出し手段（１０）〜（１２）は、電動機の回転
運動をギヤー機構（図示せず）を介してロッドの伸縮運
動に変換するロッド伸縮機構（１３）〜（１５）と、該
ロッド伸縮機構（１３）〜（１５）のロツドの先端に固
着されかつフライパン（Ｆ）の柄と掛止可能な掛止部材
（１６）〜（１８）とで構成されている。（１９）〜
（２１）はフライパン（Ｆ）が排出口（７）〜（９）に
移動したことを検出するセンサで、上段に１個、下段に
２個、排出口（７）〜（９）にそれぞれ対応して設けら
れており、さらに下段のセンサ（２０）（２１）のうち
供給口（６）に近いものが若干高い位置に配置されてい
る。なお、（２２）は作業板、（２３）〜（２５）はフ
ライパン（Ｆ）用支持部材、（２７）は制御盤、（２
８）、（２９）はチエンコンベヤ（３）（４）の減速機
付駆動モータである。

次にこのように構成された装置の作動について説明す
る。図示しないガスバーナに点火して窯（２）内を所定
温度に加熱し、かつ駆動モータ（２８）（２９）を駆動
してチエンコンベヤ（３）（４）のコンベヤチエンを右
方（排出口（７）〜（９）方向）へ低速回転させる。こ
の状態の下に所定の料理材料を載せた高さの異なるフラ
イパン（Ｆ）（Ｆ）を、１個ずつ順に供給口（５）
（６）から窯（２）内に入れ、チエンコンベヤ（３）
（４）にセットする。この場合、高さの高いフライパン
（Ｆ）には蒸し焼き時間の短い料理材料を、また高さの
低いフライパン（Ｆ）には蒸し焼き時間の長い料理材料
をそれぞれ載せる。こうしてセットされたフライパン
（Ｆ）（Ｆ）はチエンコンベヤ（３）（４）で右方へ移
動され、その移動中にフライパン（Ｆ）（Ｆ）上の料理
材料は蒸し焼かれる。そして、フライパン（Ｆ）（Ｆ）
が排出口（７）〜（９）地点に来たことがセンサ（１
９）〜（２１）により検出されると、引出し手段（１
０）〜（１２）の伸縮機構（１３）〜（１５）が適宜伸
長作動されてフライパン（Ｆ）（Ｆ）が掛止部材（１
６）〜（１８）を介して外に引出され、支持部材（２
３）〜（２５）上に載せられる。ここで、蒸し焼き時間
の短い料理材料を載せた高さの高いフライパン（Ｆ）は
センサ（２０）により検出されて排出口（８）から排出
され、蒸し焼き時間の長い料理材料を載せた高さの低い
フライパン（Ｆ）はセンサ（２１）により検出されて排
出口（９）から排出される。かくして各種の料理材料は
適宜所要時間蒸し焼きされることとなる。その後、引出
し手段（１０）〜（１２）の伸縮機構（１３）〜（１
５）を伸縮作動する。なお、料理材料が焦目を要求され
る場合には、料理材料をグリル板（２６）で予備焼きし
た後、フライパン（Ｆ）に載せて蒸し焼きするようにす
る。

なお、上記の実施例では排出口は３個設けてあるが、４
個以上設けてもよく、また、排出口を上段あるいは下段
の適宜の位置に設けることにより、蒸し焼き時間の選択
の幅を広げることができる。また、実施例ではフライパ
ン（Ｆ）（Ｆ）の高さを検出しているが、フライパン
（Ｆ）（Ｆ）に孔を明けてその孔数を検出するようにし
てもよく、要はフライパン（Ｆ）の形状の差異を検出で
きるようにすればよいのである。

（考案の効果） 以上の説明からも明らかなように本考案は、窯内にチエ
ンコンベヤを配設し、さらに窯の前面の一側寄り位置に
供給口を前記チエンコンベヤに対応させて設けるととも
にその前面の他側寄り位置に２個以上の排出口を適宜設
け、これらの排出口の各々には、フライパンの形状の差
異を検出するセンサを設けるとともにこのセンサにより
作動するフライパン引出し手段を設けたから、窯内に入
れた料理材料を所要時間経過後に窯内から出すことがで
きるため、多種類の料理材料を任意に流しても料理材料
の焼き過ぎ、焼き不足を防止して良好な品質を有する加
工品を連続にして確実かつ容易に蒸し焼き加工すること
ができるなどの優れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面図、第２
図は平面図、第３図は一部断面側面図である。 （２）：窯、（３）（４）：チエンコンベヤ （５）（６）：供給口、（７）〜（９）：排出口 （１０）〜（１２）：フライパン引出し手段

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】多種類の料理材料を加熱手段を有する窯内
   に順次供給して当該料理材料を連続的に蒸し焼きするよ
   うにした連続式オーブン装置において、 左右方向へ長く延びる箱状の窯（２）内に、左右方向へ
   延びるチエンコンベヤ（４）を設け、前記窯（２）の前
   面における一側寄り位置に供給口（５）（６）を前記チ
   エンコンベヤ（４）に対向させて設けるとともに、前記
   窯（２）の前面における他側寄り位置に少なくとも２個
   以上の排出口（８）（９）を前記チエンコンベヤ（４）
   に対向させて設け、さらに前記窯（２）の排出口側
   （８）（９）に、排出口（８）（９）の数と同数のフラ
   イパン引出し手段（１１）（１２）を該排出口（８）
   （９）にそれぞれ対向させて装着し、前記排出口（８）
   （９）付近にフライパン（Ｆ）（Ｆ）の形状の差異を検
   出して前記フライパン引出し手段（１１）（１２）を作
   動させるセンサ（２０）（２１）をそれぞれ配設したこ
   とを特徴とする連続式オーブン装置。