JPH0688015A - ポリエステルをベースとする成形組成物のためのポリウレタン低プロファイル添加剤 - Google Patents

ポリエステルをベースとする成形組成物のためのポリウレタン低プロファイル添加剤

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JPH0688015A
JPH0688015A JP4358539A JP35853992A JPH0688015A JP H0688015 A JPH0688015 A JP H0688015A JP 4358539 A JP4358539 A JP 4358539A JP 35853992 A JP35853992 A JP 35853992A JP H0688015 A JPH0688015 A JP H0688015A
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polyester
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polyol
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JP4358539A
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Gary C Rex
ギャリイ、チャールズ、レックス
Kenneth E Atkins
ケネス、イール、アトキンス
Richard Michael Gerkin
リチャード、マイケル、ガーキン
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Original Assignee
Union Carbide Chemicals and Plastics Technology LLC
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/06Unsaturated polyesters

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低プロファイル添加剤としての用途を有する
ポリウレタンを含有する、ポリエステルをベースとする
成形組成物、その製造方法及び該方法によって製造され
る熱硬化性物品を提供する。 【構成】 ポリウレタン低プロファイル添加剤はポリイ
ソシアネートとポリオール又はポリオール混合物とジオ
ール連鎖延長剤との反応生成物を包含する。ポリエステ
ルをベースとする成形組成物は不飽和ポリエステル;エ
チレン性不飽和単量体;ポリウレタン低プロファイル添
加剤;繊維補強材;及び化学的増粘剤を包含する。熱硬
化性ポリエステル組成物の製造方法は重合開始剤とポリ
エステルをベースとする成形組成物とを混合し、得られ
た混合物を所望の形状に形成し、次いで該形成された組
成物を加熱して硬化する工程を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は強化熱硬化性ポリエステル組成
物に関し、更に詳しくはこのような組成物に収縮抑制
(shrinkage control)及び着色性(pigmentability)を
与える或る種のポリウレタン低プロファイル添加剤に関
する。
【0002】
【発明の背景】シート成形コンパウンド(SMC)及び
バルク成形コンパウンド(BMC)の形態における強化
された熱硬化性のポリエステルをベースとする成形組成
物は多年にわたって公知であった。これらの物質は、少
なくとも2個のヒドロキシル基を有するポリオールと飽
和ジカルボン酸及び不飽和ジカルボン酸(又はそれらの
無水物)の混合物との間の反応から生成される不飽和ポ
リエステル樹脂をベースとする。最初に生成した不飽和
ポリエステル樹脂は、該ポリエステルにおける不飽和と
架橋することのできる1種又はそれ以上の単量体、過酸
化物触媒及びガラス繊維のような補強材と混合され、次
いで加熱されて過酸化物が分解され、該単量体とポリエ
ステル分子中の不飽和との間に架橋反応が生ずる。得ら
れた生成物は補強材と架橋ポリエステルとの複合物であ
る。
【0003】多くの用途に対して、架橋の開始前に酸化
マグネシウムのようなアルカリ土類含有増粘剤を該組成
物に添加する。該増粘剤はポリエステル分子の残留カル
ボキシル基と錯化し、それにより該混合物が加工中にそ
の最終形状に流入する際に該混合物の粘度を増加させ、
かつ補強用充てん剤の均一な分布の達成を助けると思わ
れる。以上述べた物質のほかに該成形組成物は種々の他
の充てん剤、離型剤及び下記に論ずる他の添加剤をも屡
々含有する。
【0004】製造に使用される出発二酸、ポリオール、
架橋単量体、触媒、その他の添加剤などの独自性及び量
を適当に選択することにより硬化複合物における非常に
多様な特性が達成され得る。その結果、これらのものは
強く、そして比較的に軽量なプラスチック部品の製造に
広い適応性を有する。
【0005】歴史的に、熱硬化性ポリエステル樹脂をベ
ースとする成形複合物材料は次のような困難性を有し
た。1)成形部品の表面は質が劣り、かつ繊維模様を包
含し、この繊維模様は塗装を施すためには高価な研磨作
業を必要とし、高品質の外観の内部着色された応用物に
該材料を使用することができなかった;2)部品は焼結
ひずみの故に許容差を縮めて成形することができなかっ
た;3)成形部品は特に厚さ断面において内部き裂及び
ボイドを有した;そして4)成形部品は補強リブ及び補
強ボス(reinforcing boss)の反対側表面上に顕著なく
ぼみ又は「ヒケ(sink)」を有した。
【0006】これらの問題の原因は不飽和ポリエステル
樹脂と、架橋単量体との共重合中における高度の収縮で
あると思われた。架橋反応中における上記のような収縮
により重合体が型及び繊維補強材の表面から離脱する。
このことが型表面の再現(reproduction)の正確度を減
少させ、しかも成形部品の表面に繊維模様を残すのであ
る。不均一収縮により生ずるひずみが最終成形部品にお
ける焼結ひずみ、内部き裂及び成形寸法の質の落ちた再
現をもたらす。典型的な不飽和ポリエステル樹脂の硬化
は約7%の容量収縮となることが示された。
【0007】上記に論じた困難性に対して、成形複合物
に或る種の熱可塑性物質を添加することが実際的に提案
された。組成物におけるこれら熱可塑性物質の存在は硬
化中の部品の収縮を減少させ、あるいは場合に依っては
少量の膨張を生じさせ、それによりそれら部品が製造さ
れる型をより一層正確に反映し、かつ比較的に平滑な表
面を有する成形部品が得られる。
【0008】成形部品の表面平滑度は適当な表面アナラ
イザーによって部品の表面プロファイルを測定すること
により計測される。粗雑な表面は高い表面プロファイル
を示し、平滑な表面は低い表面プロファイルを示す。ポ
リエステルをベースとする成形複合物への熱可塑性物資
の添加はこのような熱可塑性物質を添加しない場合と比
較して、成形部品により平滑な表面をもたらすので、こ
れら熱可塑性物質は「低プロファイル添加剤」と呼ばれ
る。
【0009】種々の収縮抑制水準を与えるために多数の
熱可塑性物質が見出された。その例は次のとおりであ
る。
【0010】a)ポリ(ビニルアセテート)、例えば米
国特許第 3,718,714号;第4,284,736 号;第 4,288,571
号;及び第 3,842,142号各明細書参照。
【0011】b)ポリメチルメタクリレート、及び他の
アクリレートとの共重合体。例えば米国特許第 3,701,7
48号;第 3,722,241号;第 4,463,158号;第 4,020,036
号;及び第 4,161,471号各明細書参照。
【0012】c)ビニルクロリドとビニルアセテートと
の共重合体。例えば米国特許第4,284,736 号及び第3,72
1,642 号各明細書参照。
【0013】d)ポリウレタン。例えば米国特許第4,03
5,439 号;第4,463,158 号及び第4,421,894 号;英国特
許第1,451,737 号各明細書、並びに日本特許特開昭47−
19696 号及び52−141891号各公報、ならびにヨーロッパ
特許公告第0,254,186 号(1988年)及び第0,074,74
6 号(1983年及び1989年)各明細書参照。ヨー
ロッパ特許出願第0,074,746 号明細書は慣用の熱硬化性
ポリエステル樹脂の処方物におけるポリウレタン オリ
ゴマーの使用を開示しており、該ポリウレタンは有機ポ
リイソシアネートとポリエステルポリオール又はポリエ
ーテルポリオールとを反応させてヒドロキシル基を末端
とするプレポリマーを製造し、次いでこのプレポリマー
と無水ジカルボン酸とを反応させることにより製造され
ている。該参考文献は、ポリウレタン プレポリマーを
生成させるに当たり連鎖延長剤、例えばエチレングリコ
ール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、プロピレン
グリコールなどのような他の成分を反応混合物に包含さ
せることができるということ、また最終熱硬化性ポリエ
ステル樹脂組成物は顔料を含めて種々の添加剤を含有す
ることができるということを述べている。しかしながら
連鎖延長剤を包含するポリウレタン添加剤の例はなんら
提示されておらず、しかもポリエステルをベースとする
熱硬化性樹脂組成物の着色性に対する該開示されたポリ
ウレタン添加剤の効果についてなんら論じられていな
い。すなわちこの参考文献は本発明者による発見まで当
業者は低分子量連鎖延長剤を含有するポリウレタン低プ
ロファイル添加剤により与えられる非常に改良された着
色性の利益を評価していなかったことを立証しているの
である。
【0014】e)スチレン−ブタジエン共重合体及び他
のエラストマー。例えば米国特許第4,042,036 号;第
4,161,471号;及び第 4,160,759号各明細書参照。
【0015】f)ポリスチレン及び或る種の単量体との
或る種の共重合体。例えば米国特許第3,503,921 号及び
第3,674,893 号;及びオランダ特許第70−15386 号;な
らびにドイツ特許第2,252,972 号各明細書参照。
【0016】g)ポリカプロラクトン。例えば米国特許
第3,549,586 号及び第3,688,178 号各明細書参照。
【0017】h)セルロースアセテート ブチレート。
例えば米国特許第 3,642,672号明細書参照。
【0018】i)飽和ポリエステル及び飽和ポリエステ
ルとポリ(ビニルクロリド)との種々の混合物。例えば
米国特許第3,489,707 号;第3,736,728 号;及び第4,26
3,199号各明細書、日本特許第4,601,783 号公報ならび
にオランダ特許第70−14568号明細書参照。
【0019】これらの重合は不飽和ポリエステル樹脂及
びコモノマーと適当な比率において混合物された場合に
標準の圧縮成形及び射出成形の両方の条件下に圧縮抑制
が行われる。最適の収縮抑制のため、及びそれ故に特定
の系における型再現(moldreproduction)のために不飽
和ポリエステル樹脂及び熱可塑性低プロファイル添加剤
の構造及び分子量の組合せが成形試験に基づいて選択さ
れる。
【0020】広範囲の種々の不飽和ポリエステル樹脂構
造が文献に報告されて来た。しかしながら最も普通に使
用されるポリエステル樹脂は無水マレイン酸1.0モルと
僅かに過剰のプロピレングリコールとの縮合に基づく樹
脂、及び0.35モルまでの無水マレイン酸が無水オルト
フタル酸又はイソフタル酸と置き換えられた類似の樹脂
である。コモノマーは殆ど常にスチレンである。
【0021】収縮抑制に対するこの研究はビニルエステ
ル樹脂の場合にも適用することができる。例えば米国特
許第3,674,893 号明細書を参照すべきである。
【0022】成形されたポリエステルをベースとする複
合物材料の硬化中における収縮についての上記に論じた
問題を克服することが過去約25年にわたる時期中に進
展した。部品の線状収縮を測定すること及び/又は部品
の表面平滑度を測定することによって継続的な進歩の量
が示されて来た。
【0023】低プロファイル添加剤の第一の世代はポリ
スチレン及びポリエチレンのような物質であった。この
ような添加剤を配合された成形部品は、これら添加剤を
配合されない複合物に対して認められた1インチ当り4
ないし5ミル(0.4〜0.5%)の収縮と比較して、1イ
ンチ当り約2ミル(0.2%)の収縮を示すことが認めら
れた。得られた複合物は内部着色剤を良好に受け入れる
ことがわかったけれど該部品の表面品質は劣っており、
しかも収縮度は、低プロファイル添加剤を含有しない複
合物の収縮度と比較して改良されているとはいえ、多く
の応用に対してなおも不都合に高い。
【0024】低プロファイル添加剤の第二の世代はポリ
メチルメタクリレートのようなアクリル酸をベースとす
る重合体であり、このものは無水マレイン酸とプロピレ
ングリコールとの縮合によって製造される特定の不飽和
ポリエステル樹脂と共に使用される場合に、1インチ当
り約0.5ミル(0.05%)の収縮を示す複合材料を与え
た。これらの材料は現代の基準に照らして乏しい着色性
及び乏しい表面平滑度を有することがわかった。
【0025】低プロファイル添加剤の第三の世代はポリ
(ビニルアセテート)重合体であった。このような添加
剤は広範囲の不飽和ポリエステル樹脂材料に使用するこ
とができ、成形部品は実質的に収縮を示さない。ポリ
(ビニルアセテート)低プロファイル添加剤を含有する
組成物は乏しい着色性を有するけれど成形部品は非常に
良好な寸法安定性及び表面平滑度を有する。結果的にこ
れらの材料は広く使用される。
【0026】低プロファイル添加剤の第四の世代は該添
加剤を含有する不飽和ポリエステル樹脂複合物を硬化中
にわずかに膨張するようにさせ、それにより型の表面を
大きな正確度を以て再現させるものである。一般的に、
これらの添加剤を使用して製造された生成物は室温にお
いて、型の室温寸法よりも1インチ当り0.3ないし0.4
ミルだけ大きい。これらの低プロファイル添加剤で製造
した部品の表面平滑度は自動車級スチールの平滑度に等
しいか、又はそれを越えている。しかしながら、これら
の添加剤で製造した組成物の着色性は乏しい。
【0027】低プロファイル添加剤の第四の世代には数
種の異なった形態が存在する:
【0028】1)ポリ(ビニルアセテート)又は他の熱
可塑性重合体プラス少なくとも1種の収縮抑制「相乗
剤」。収縮抑制相乗剤の例としては次のものがある:
a)エポキシ化オクチルトーレートのようなエポキシド
含有物質、b)ビニルアセテート単量体のような第二の
単量体であって、スチレンとよりもそれら自身とより一
層反応性であるもの、c)上記のようなエポキシドと第
二級単量体との混合物、d)カプロラクトンのようなラ
クトン、e)シロキサン−アルキレンオキシド重合体、
及びf)脂肪族エステル。
【0029】2)特別に選択した不飽和ポリエステル樹
脂と共に使用される或る種の改質ポリ(ビニルアセテー
ト)重合体。
【0030】ポリ(ビニルアセテート)、好ましくは酸
含有ポリ(ビニルアセテート)、のような標準的低プロ
ファイル添加剤にポリエーテルポリオールとジイソシア
ネートとの反応から得られるイソシアネート プレポリ
マーをプラスしたものであって、二重増粘機構を与える
もの。
【0031】例えばポリ(ビニルアセテート)及びポリ
ウレタンのような高度な収縮抑制をする低プロファイル
添加剤は硬化ポリエステルと科学的に不相溶性であり、
相分離を生ずると思われている。この相分離は非着色成
形部品に全く白色の外観をもたらし、そしてこのことが
順次に着色成形部品における曇り(hazing)をもたら
す。
【0032】化学的に不相溶性の低プロファイル添加剤
を含有する不着色成形部品の白色外観の不均一性をまだ
ら(mottling)という。まだら及び曇りは一般的に非着
色成形部品について問題とは考えられていない。なぜな
らばこれらの非着色成形部品は一般的にペンキ塗装され
るからである。しかしながら、内部着色部品においては
まだらは不均一着色をもたらす。高度の収縮抑制を付与
する低プロファイル添加剤は一般的に、着色応用物にお
けるそれら添加剤の使用を排除するような甚だしい着色
剤まだらを示す。一般的に着色剤まだら及び曇りの問題
は非着色部品に対するいわゆる「ゼロ収縮」低プロファ
イル添加剤の使用を制限して来た。
【0033】対照的に、架橋不飽和ポリエステルとより
一層相溶性であるポリスチレン又はポリエチレンのよう
な低プロファイル添加剤を含有する成形組成物は減少さ
れた相分離を示し、したがって曇り又はまだらを殆ど示
さず、それ故に容易に着色することができる。しかしな
がら上記に示したように、このような低プロファイル添
加剤は乏しい収縮抑制を付与し、それら添加剤を含有す
る成形部品は一般的に乏しい表面品質を有する。これら
の事実は工業上の陳腐なきまり文句「収縮抑制が良好で
あればある程着色性は乏しい」を生じさせた。
【0034】ガラス繊維強化プラスチック工業界は硬化
の際における実質的なゼロ制御と非常に良好な優れた着
色性との両方を示す成形組成物を与える低プロファイル
添加剤を大いに必要としている。このような低プロファ
イル添加剤が本発明の主題である。
【0035】
【発明の概要】本発明は低プロファイル添加剤としての
用途を有するポリウレタンを包含し、かつ優れた収縮抑
制と着色性との異例の組合せを提供するポリエステルを
ベースとする成形組成物を提供する。
【0036】本発明のポリエステルをベースとする成形
組成物は:(1)不飽和ポリエステル;(2)上記不飽
和ポリエステルと共重合することのできるエチレン性不
飽和単量体;(3)(a)ポリイソシアネートと、
(b)1分子当り2ないし3個のヒドロキシル基の平均
官能性及び少なくとも500の平均分子量を有するポリ
オール又はポリオール混合物と、そして(c)約500
未満の分子量を有するジオール連鎖延長剤との反応生成
物より成るポリウレタン低プロファイル添加剤;(4)
繊維補強剤;ならびに(5)化学的増粘剤、を包含す
る。
【0037】熱硬化性ポリエステル組成物の製造方法は
重合開始剤と上記のポリエステルをベースとする成形組
成物とを混合し、得られた混合物を所望の形状に形成
し、次いで該形成された組成物を加熱して、それを硬化
する諸工程より成る。
【0038】本発明の組成物及び方法を使用して製造さ
れる熱硬化性のポリエステルをベースとする物品もまた
本発明の範囲内であると考えられる。
【0039】
【発明の詳細な記載】本発明のポリウレタン低プロファ
イル添加剤に使用されるポリイソシアネートはポリウレ
タン材料の製造に使用するのに適当であるとして当業界
に公知の任意のポリイソシアネートである。このような
ポリイソシアネートの例はテトラメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロ
ヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイ
ソシアネート、キシレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネー
ト、2,6−トルエンジイソシアネート、及び複数のイソ
シアネート置換基を有する直鎖又は枝分れ鎖のウレタン
重合体のようなものであり、これら重合体は単一のポリ
イソシアネートと少なくとも2個の活性水素原子を有す
るポリオールの少なくとも1種とから合成される。後者
の物質の例はトルエンジイソシアネート(TDI)、又
はメチレンジフェニレンジイソシアネート(MDI)も
しくはその高分子形態(高分子MDI)と、ポリプロピ
レンオキシドジオールのようなポリアルキレンオキシド
ジオールとの反応により製造されるイソシアネート含有
プレポリマーである。3個のイソシアネート基を有する
ものも使用することができる。
【0040】好ましいポリイソシアネートは2,4−トル
エンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネー
ト、それらの混合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート及びその異性体、ならびにイソホロンジイソ
シアネート(IPDI)のようなものである。
【0041】ポリウレタンの製造に使用するのに適当な
ポリイソシアネートがFrisch, K. C.の1969年、Inters
cience Publishers 発行、“Fundamental Chemistry an
d Catalysis of Polyurethanes”、Polyurethane Techn
ology, Paul F. Bruins, Ed.に例示され論じられてい
る。
【0042】本発明のポリウレタン低プロファイル添加
剤の合成に当って使用することのできるポリオールはポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール(ポリ
ラクトンから誘導されるものを含む)、及びヒドロキシ
ル基含有ビニル単量体のような、ポリウレタン材料の合
成に有用であるとして当業界に公知の任意のポリオール
であり、ポリエステルポリオールが好ましい。これらの
物質において第一級ヒドロキシル基が好ましい。これら
の物質の混合物もまた使用することができる。ポリオー
ル又はポリオール混合物の平均官能性は1分子当り2な
いし3個のヒドロキシル基の範囲内である。好ましくは
ポリオール混合物は若干のトリオールを包含する。ポリ
オール又はポリオール混合物の平均分子量は約500な
いし約10,000の範囲内である。好ましくは該平均分
子量は1,000ないし3,000の範囲内である。
【0043】本発明のポリウレタン低プロファイル添加
剤の製造に適当なポリオールの例は次のような物質であ
る:(1)ビニルアセテート又は他のビニルエステルと
ヒドロキシル含有不飽和単量体との共重合体、ビニルク
ロリド及びビニルアセテート(又は他のビニルエステ
ル)とヒドロキシル含有不飽和単量体とのターポリマ
ー、及びビニルエステル含有重合体の水解(hydrolyzat
ion)型のようなヒドロキシル含有のビニルをベースとす
る重合体;(2)ポリエステルポリオール、ポリエステ
ルジオール及びポリエステルトリオールであって、例え
ばポリカルボン酸とポリオールとの縮合生成物、好まし
くは或る種のトリオールを含み、又は含まないジカルボ
ン酸もしくはその無水物(好ましくは3個又はそれ以上
の炭素原子を有するもの)とジオール(好ましくは2個
又はそれ以上の炭素原子を有するもの)との縮合生成物
をベースとするもの;これらは好ましい材料であり、そ
の例は(a)アジピン酸とジエチレングリコール、
(b)エチレングリコールとブチレングリコールとの混
合物とアジピン酸、(c)エチレングリコールとアジピ
ン酸、(d)ブチレングリコールとアジピン酸、(e)
ヘキサンジオールとアジピン酸、(f)ネオペンチルグ
リコールとアジピン酸、(g)プロピレングリコールと
アジピン酸(h)アジピン酸とイソフタル酸との混合物
と、ジエチレングリコール又はヘキサンジオール又はヘ
キサンジオールとエチレングリコールとの混合物のよう
なグリコール、(i)アジピン酸とジエチレングリコー
ルとグリセリンとの混合物、との各反応生成物である;
(3)ラクトンポリオール、特にε−カプロラクトンの
重合から得られるもの;(4)ε−カプロラクトン、二
酸及びジオールの反応によって製造される改質ポリエス
テルポリオール;(5)プロピレンオキシド、及びエチ
レンオキシドでキャップしたPPO(第一級ヒドロキシ
ル基を生成する)のようなポリエーテルポリオール、ポ
リエーテルジオール及びポリエーテルトリオール;なら
びに(6)アミンを末端とするポリプロピレンオキシド
ポリエーテル又はポリプロピレンオキシド/ポリエチレ
ンオキシドポリエーテルのようなアミンを末端とするポ
リオール。これら及び他の上記材料は当業界に周知の方
法によって製造される。
【0044】ポリウレタンの合成に適したポリオールが
Frisch, K. C.の1969年、Interscience Publishers 発
行、“Fundamental Chemistry and Catalysis of Polyu
rethanes”、Polyurethane Technology, Paul F. Brui
ns, Ed. において論じられ例示されている。
【0045】本発明のポリウレタン低プロファイル添加
剤の製造に適したジオール連鎖延長剤は上記に論じたポ
リオールとは異なる。それらは一般的に62ないし50
0の範囲における分子量を有し、かつ一般的に2個と3
2個との間の炭素原子を有する。
【0046】本発明のポリウレタン低プロファイル添加
剤の合成において使用することのできる低分子量のジオ
ール連鎖延長剤の例はネオペンチルグリコール、1,4−
ブタンジオール及び他のブタンジオール異性体、1,6−
ヘキサンジオール及び他のヘキサンジオール異性体、エ
チレングリコール、1,3−プロピレングリコール及び、
1,2−プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール異性体、1,6−オクタンジール及び他のオクタンジ
オールの異性体、ジエチレングリコール、ならびにジプ
ロピレングリコールである。好ましいジオール連鎖延長
剤は脂肪族の線状第一級ジオールである。これらのもの
は市販されているか、又は当業者の周知の方法によって
容易に製造するこができる。
【0047】本発明のポリウレタン低プロファイル添加
剤はポリイソシアネートとポリオール又はポリオール混
合物とジオール連鎖延長剤とを触媒の存在下に当業界に
公知の方法によって反応さることによって合成される。
該反応においてはポリオール及びジオール連鎖延長剤は
両方ともポリイソシアネートと比較して僅かにモル過剰
で使用されると思われる。典型的にはジオール連鎖延長
剤はモル基準でポリオールとジオール連鎖延長剤との合
計の20%と80%との間を構成する。好ましくは該ジ
オール連鎖延長剤はモル基準でポリオールとジオール連
鎖延長剤との合計の40ないし60%を構成する。別の
利点から考慮すればジオール連鎖延長剤の残留物は一般
的に生成物ポリウレタンの1重量%と25重量%との
間、好ましくは4ないし7重量%を構成する。
【0048】ポリウレタンの製造がFrisch, K. C.の19
69年、Interscience Publishers 発行、“Fundamental
Chemistry and Catalysis of Polyurethanes”、Polyur
ethane Technology, Paul F. Bruins, Ed. において論
じられている。
【0049】低プロファイル添加剤を幾分のバルク成形
コンパウンド(BMC)処方物とすべてのシート成形コ
ンウンド(SMC)処方物との化学的増粘反応に参加さ
せるために低プロファイル添加剤上にカルボキシル官能
基を有するこが屡々望ましい。これは上述の過剰ヒドロ
キシル基の全部又は一部と無水ジカルボン酸とを反応さ
せてエステル及びカルボキシル部分を生成させることに
より達成できる。上記無水物の例は無水フタル酸、無水
コハク酸、無水メチルコハク酸、無水マレイン酸、無水
トリメリット酸などである。ポリイソシアネートとの反
応におけるポリオール/ジオール原料の一部としてジメ
チロールプロピオン酸及びその類似物のようなカルボキ
シ含有ジオールを使用することによってカルボキシル基
をポリウレタン重合体中に導入することもできる。
【0050】本発明の成形組成物において、不飽和ポリ
エステルは当業界に公知の任意のものである。各不飽和
ポリエステルはポリオールと少なくとも1種のオレフィ
ン性不飽和ジカルボン酸又はそれらの無水物との反応生
成物であり、飽和及び/もしくは芳香族ジカルボン酸又
はそれらの無水物の残基を包含することもできる。オレ
フィン性不飽和はジカルボン酸又は無水ジカルボン酸の
少なくとも1個のカルボニル基に関してβ位にあること
が好ましい。該不飽和ポリエステルは典型的には100
0ないし2000の範囲の分子量を有し、かつ残留カル
ボキシル基及び残留ヒドロキシル基ならびにオレフィン
性不飽和を有する。
【0051】該ポリエステルの製造に有用である適当な
不飽和ジカルボン酸及びそれらの無水物の例は、マレイ
ン酸又はその無水物、フマル酸、テトラヒドロフタル酸
又はその無水物、無水ヘキサクロロエンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸(無水クロレンド酸)、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸、及びマレイン酸又は無水マ
レイン酸と共役オレフィン性不飽和を有する化合物との
ディールスアルダー付加物(このような付加物の例は無
水ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン3−2,3−
ジカルボン酸である)、メチルマレイン酸及びイタコン
酸のようなものである。マレイン酸又は無水マレイン酸
及びフマル酸が工業的に最も広く使用される。
【0052】該ポリエステルの製造において使用するこ
とのできる飽和もしくは芳香族のジカルボン酸又はそれ
らの無水物の例はフタル酸又は無水フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ヘキ
サヒドロフタル酸又は無水ヘキサヒドロフタル酸、アジ
ピン酸、イソフタル酸、セバシン酸、コハク酸及び二量
化脂肪酸のようなものである。
【0053】該ポリエステルの製造に有用なポリオール
はエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、1,3−及び1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプ
ロパン、ビスフェノールA、及び水素化ビスフェノール
Aのようなものである。エチレンオキシド及びプロピレ
ンオキシドなどのような対応するオキシドを使用するこ
ともできる。一般的に、ポリエステルの製造に使用され
るポリオールの約20%よりも多くない量がトリオール
である。
【0054】上記エステルのほかに、米国特許第3,986,
922 号及び第3,883,612 号各明細書に記載のジシクロペ
ンタジエン改質不飽和ポリエステル樹脂を使用すること
もできる。
【0055】ポリエステルをベースとする成形組成物の
製造に有用な不飽和ポリエステルのもう一つのタイプは
ビニルエステルとして知られる物質の部類である。これ
らは第二級ヒドロキシル官能基を有する飽和ポリエステ
ルと、アクリル酸又はメタクリル酸のようなビニル基含
有酸又はそれらの無水物との反応生成物である。一つの
例はビスフェノールAに基づくエポキシ樹脂とメタクリ
ル酸のような不飽和カルボン酸との反応生成物である。
ビニルエステル及びそれらの製造法が米国特許第3,887,
515 号に開示されている。
【0056】不飽和ポリエステルは一般的に、使用され
るポリエステル、単量体、及び低プロファイル添加剤の
重量を基準にして20重量%と50重量%との間、好ま
しくは30重量%ないし45重量%の水準において成形
組成物中に使用される。実際には架橋に使用されるオレ
フィン性不飽和単量体中の60〜65重量%溶液として
使用されるのが通常である。
【0057】不飽和ポリエステル材料は下記参考文献に
例示され、かつ論じられている:1967年 London Il
iffe Books, Ltd 社発行、B. Parkyn, F. Lamb及びB.
V. Clifton 著“Polyester ”第II巻;及び1960
年、Reinhold Publishing Corp.社発行、J. Bjorksten
及びH. Tovey著、“Polyesters and Their Application
s”。
【0058】本発明の成形組成物に使用されるオレフィ
ン性不飽和単量体は不飽和エステルと共重合して、該ポ
リエステルの硬化を行う架橋を生じさせるこができる物
質である。該単量体はまたポリエステルを溶解する機能
を増進し、それによりポリエステルと組成物の他成分と
の相互作用を促進する。操作を好都合にするのに十分な
単量体が使用されるけれど必要以上の大過剰は回避すべ
きである。なぜならば過大量の単量体は最終複合物の性
質に対して逆効果を有することがあるからである。
【0059】単量体は一般的に、使用されるポリエステ
ル、単量体及び任意の低プロファイル添加剤の重量を基
準にして30重量%と70重量%との間、好ましくは4
0ないし55重量%の水準において組成物中に使用され
る。
【0060】断然に最も普通に使用されるオレフィン性
不飽和単量体はスチレンであるけれど他の単量体、例え
ばビニルトルエン異性体、メチルメタクリレート、アク
リロニトリル、ならびにクロロスチレン及びα−メチル
スチレンのような置換スチレンもまた使用することがで
きる。単独で、又は前述の単量体との混合物として使用
される、その他の単量体はジビニルベンゼンならびに二
官能性及び多官能性のアクリレート及びメタクリレート
である。
【0061】本発明の成形組成物においてポリウレタン
低プロファイル添加剤は上記に定義した物質であり、不
飽和ポリエステル樹脂、単量体及び低プロファイル添加
剤を基準にして5重量%と25重量%との間、好ましく
は10ないし20重量%の水準において使用される。
【0062】本発明の成形組成物に使用される繊維補強
材はポリエステルをベースとする成形組成物に使用する
ために当業界に公知の任意の繊維補強材である。このよ
うな物質の例はガラス繊維又はガラス織物、炭素繊維又
は炭素織物、アスベスト繊維又はアスベスト織物、ポリ
プロピレン製及びアクリロニトリル/ビニルクロリド共
重合体製のもののような種々の有機繊維及び有機織物、
ならびに当業界に公知のその他の材料である。これらの
補強材は成形組成物中において組成物の全重量を基準に
して典型的には5重量%と50重量%との間、好ましく
は10ないし35重量%の水準において使用される。
【0063】本発明の成形組成物に使用される化学的増
粘剤はポリエステルをベースとする成形組成物に使用す
るための当業界に公知の任意のものである。これらの物
質は周期表の第I族、第II族及び第III 族の金属の酸化
物及び水酸化物を包含する。増粘剤の特別の例証的例は
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化バ
リウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、及び
それらの混合物を包含する。増粘剤は通常にはポリエス
テル樹脂、単量体及び低プロファイル添加剤の合計重量
を基準にして約0.1ないし約6重量%の割合において使
用する。
【0064】上記に論じた成分のほかに本発明のポリエ
ステルをベースとする成形組成物は屡々顔料をも包含す
る。なぜならばそれら成形組成物は先行技術の高度に効
果的な収縮抑制剤を含有する着色成形組成物の状態で存
在する場合にまだら及び曇りは問題でないからである。
顔料の量は個々の成形組成物及び使用される顔料に関係
して広範囲に変動することができる。典型的には顔料は
樹脂の約5pphから約30pphまでの範囲において
使用する。
【0065】本発明の成形組成物は1種又はそれ以上の
慣用の添加剤をも含有することができる。それら添加剤
は通常量において、それらの公知の目的に対して使用さ
れる。このような添加剤を下記に例示する:
【0066】1.オレフィン性不飽和単量体とオレフィ
ン性不飽和ポリエステルとの間の反応に触媒作用するた
めのt−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルベ
ンゾエート、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペル
オクトエート、クメンヒドロペルオキシド、メチルエチ
ルケトンペルオキシド、ペルオキシケタール及びその他
の当業界に公知のもののような重合開始剤。該重合開始
剤は、ポリエステル、単量体、及び低プロファイル添加
剤の合計重量を基準にして約0.3重量%から約2ない
し3重量%までのような触媒的有効量において使用す
る;
【0067】2.粘土、アルミナ三水和物、シリカ、炭
酸カルシウム、及び当業界に公知のその他のもののよう
な充てん剤;
【0068】3.亜鉛ステアレート、カルシウムステア
レート、及び当業界に公知のその他のもののような離型
剤又は潤滑剤;及び
【0069】4.a)米国特許第4,020,036 号明細書に
記載されているような、1分子当り4ないし12個の炭
素原子を含有する共役ジエン(例えば1,3−ブタジエ
ン、イソプレンなど)のホモポリマー又は共重合体であ
って、該重合体は30,000ないし400,000又はそ
れ以上の重量平均分子量を有する;b)米国特許第4,10
1,604 号明細書に記載されているような、800から5
0,000までに変動する数平均分子量(Mn)を有す
る、エピハロヒドリン、ホモポリマー、2種又はそれ以
上のエピハロヒドリン単量体の共重合体又はエピハロヒ
ドリン単量体とオキシド単量体との共重合体;c)米国
特許第4,161,471 号明細書に記載されているような、ク
ロロプレンのホモポリマー、ならびにクロロプレンと硫
黄及び/又は少なくとも1種の共重合性有機単量体との
共重合体[クロロプレンは共重合体の有機単量体の構造
(make-up) の少なくとも50重量%を構成する]を包含
するクロロプレン重合体;d)米国特許第4,161,471 号
明細書に記載されているような、エチレン/プロピレン
ジポリマーならびにエチレン/プロピレン/ヘキサジ
エン ターポリマー及びエチレン/プロピレン/1,4
−ヘキサジエン/ノルボルナジエンのようなエチレン/
プロピレンと少なくとも1種の非共役ジエンとの共重合
体を包含する炭化水素重合体;e)米国特許第4,160,75
9 号明細書に記載されているような、炭素原子4ないし
14個を有する共役多オレフィン(multiolefin)15な
いし0.5重量%と結合したC4 〜C7 オレフィン85な
いし99.5重量%より成る共重合体、及びイソブチレン
とイソプレンとの共重合体であって、そこに結合するイ
ソプレン単位の主要部分が共役ジエン不飽和を有する前
記共重合体のような共役ジエンブチル エラストマー、
のようなゴム及びエラストマー。
【0070】上記のような重合開始剤と成形組成物との
混合物を調製し、所望の形状に形成し、次いで硬化する
ことによる熱硬化性ポリエステル組成物の製造方法にお
いて、該重合開始剤はt−ブチルベンゾエート、ベンゾ
イルペルオキシド、t−ブチルペルオクトエート、ジア
セチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、
クメンヒドロペルオキシド、又はペルオキシケタールの
ような物質である。重合開始剤は典型的には不飽和ポリ
エステル、単量体及び低プロファイル添加剤の1重量%
と2重量%との間の水準において使用する。
【0071】[成形組成物の製造]本発明の組成物はホ
バート(Hobart)ミキサー又はコウルス(Cowles)高せんだ
ん羽根ミキサー(blade mixer) のような適当な装置中に
おいて約20℃ないし約50℃の程度の温度のもとに成
分(ガラス繊維を除く)を混合することにより製造す
る。成分は任意の便宜な順序で混合することができる。
一般的に熱硬化性樹脂と低プロファイル添加剤とを、こ
れら物質のスチレン溶液又は他の或る種の液体共重合性
単量体溶液を調製することにより液体形態において添加
することが好ましい。通常にはすべての液体成分を混合
してから充てん剤及び増粘剤を添加する。増粘剤の添加
後にガラス繊維を添加する。一たん処方され、熟成(所
望により)されたならば該生成物は所望の形状の熱硬化
性物品、特に自動車車体部品のような熱硬化性物品に成
形することができる。実際の成形サイクルは成形される
個々の組成物、ならびに所望の硬化された生成物の性質
に関係する。適当な成形サイクルは約100℃ないし約
185℃の程度の温度において約0.5分から約5分の範
囲の時間にわたり行われる。このことは使用される個々
の触媒に関係する。
【0072】〔用語解説〕本明細書に使用される下記の
用語は下記の意味を有する。
【0073】BMCはバルク成形組成物を表わす。
【0074】CM−2015はPlasticolors Inc. から
入手される35%カーボンブラック顔料分散液である。
【0075】Fomres UL−1はWitco Chemical Corpo
rationの工業的製品であるジブチルジ(ラウリルメルカ
プト)スズである。
【0076】LP−40AはUnion Carbide Chemical a
nd Plastics Company,Inc により製造され販売される特
許製品のカルボキシル化ポリ(ビニルアセテート)であ
る。
【0077】LPAは低プロファイル添加剤を示す。
【0078】MAは無水マレイン酸を示す。
【0079】MR13031はAristech Chemical Corp
oration から入手される若干のオルトフタル酸部分を有
する不飽和ポリエステルである。
【0080】Neulon T+ はUnion Carbide Chemical a
nd Plastics Company,Inc により製造され販売される特
許製品のカルボキシル化ポリ(ビニルアセテート)であ
る。
【0081】Omyacarb5は Omya Corporation から入手
される5ミクロン粒径の炭酸カルシウムである。
【0082】P−276はVetrotex Internationalから
入手されるガラス繊維補強材である。
【0083】PAは無水フタル酸を示す。
【0084】PG−9033はPlasticolors Inc. から
入手される特許製品である。低分子量不飽和ポリエステ
ル キャリアー樹脂中における酸化マグネシウム分散液
である。
【0085】ポリオールAは80%のジエチレングリコ
ール/アジピン酸共重合体と20%のε−カプロラクト
ンとの混合物の反応から生成されるポリエステルポリオ
ールである。
【0086】ポリオールBは20%のジエチレングリコ
ール/アジピン酸共重合体と80%のε−カプロラクト
ンとの混合物の反応により生成されるポリエステルポリ
オールである。
【0087】ポリオールCは35%のジエチレングリコ
ール/アジピン酸共重合体と65%のε−カプロラクト
ンとの混合物の反応により生成されるポリエステルポリ
オールである。
【0088】ポリオールDはジエチレングリコールによ
り重合開始されたポリエステルポリオールである。
【0089】PULPAはポリウレタン低プロファイル
添加剤を示す。
【0090】Rucoflex F203は Ruco Chemical Com
panyから入手される、グリセリンから出発したジエチレ
ングリコール/アジピン酸重合体であるポリエステルト
リオールである。
【0091】Rucoflex S1011−35は Ruco Chem
ical Companyから入手されるジエチレングリコール/ア
ジピン酸重合体であるポリエステルポリオールである。
【0092】SMCはシート成形コンパウンドを示す。
【0093】SWIは Diffracto Ltd. により製造され
販売されるDiffracto D−サイトオージット ステーシ
ョン (Sight audit Station)により測定した波打ち指数
(Surface Waviness index)を示す。
【0094】T−12(商標)はM&T Chemical 社製の
ジブチルスズジラウレートを示す。
【0095】TDIはトルエンジイソシアネートを示
す。通常には2,4−及び2,6−異性体の80:20混合
物を使用する。
【0096】UPEは不飽和ポリエステルを示す。
【0097】〔実験例〕 〔ポリウレタン低プロファイル添加剤(PULPAs)
の合成〕所望量のスチレン、p−ベンゾキノン、ポリオ
ール、及び低分子量のジオール連鎖延長剤を反応フラス
コに仕込み、次いで該反応フラスコに加熱用マントル、
かくはん手段及び乾燥空気又は窒素を導入する手段を取
りつけた。反応物を乾燥空気、窒素又はそれらの混合物
で覆い、温度を60℃に設定し、所望量のTDIをそれ
が作業者の皮膚にふれるのを防ぐように注意しつつ添加
し、次いで必要に応じて蒸留物を再凝縮するためのコン
デンサーを使用して反応を60℃において1.5時間にわ
たり進行させた。次いで必要量のT−12触媒を添加
し、反応を60℃において更に1時間継続させた。混合
物のアリコートを採取し、遊離イソシアネート及びヒド
ロキシル価について分析した。もし遊離イソシアネート
が0.1%よりも多量であったならば触媒の追加の10%
を添加し、反応を60℃において更に1時間継続した。
遊離イソシアネート含量が0.1%未満であった場合には
ヒドロキシル価を基準にして化学量論量のキャッピング
無水物(capping anhydride)を添加した。更に2時間に
わたり反応温度を60℃に保ち、次いでアリコートを採
取し、酸価を測定した。次いで加熱を中止し、反応混合
物を一夜かくはんし、かつ冷却した。試薬の使用量を下
記第1表に示す。
【0098】下記第1表に示す試薬の量を使用し、下記
の手順にしたがって実験12及び13の材料を調製し
た。かくはん機、温度計及び添加ロートを備えた反応フ
ラスコに第一のポリエステルポリオール(Rucoflex S
−1011−35)、第二のポリエステルポリオール
(Rucoflex F−203)及びスチレンの約70%を仕
込んだ。該混合物を60℃に加熱し、トルエンジイソシ
アネートを添加し、次いで残りのスチレンを添加した。
触媒を添加して反応に触媒作用させた。得られた混合物
を75〜80℃において2時間にわたりかくはんし、こ
の時点において無水マレイン酸を添加した。得られた混
合物を75〜80℃において更に2時間にわたりかくは
んした。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】 表1及び表2で第1表を構成する。
【0101】代表的はポリウレタン低プロファイル添加
剤を典型的な成形組成物において試験した。該組成物の
詳細な構成を下記に示す。PULPAを40pphのビ
ニルアセテートをベースとする低プロファイル添加剤
(スチレン中における37%溶液として)によって置き
換え、かつ下記表に示す8pphの補充スチレンを使用
しなかった点を除いて下記に示す手順にしたがって、ビ
ニルアセテートをベースとする低プロファイル添加剤と
本発明のPULPAsの代りに試料12及び13のPU
LPAsとから成る比較組成物を調製した。
【0102】
【表3】
【0103】〔バルク成形コンパウンド(BMC)処方
物の一般的製造手順〕天秤上に置かれたホバート(Hoba
rt)混合皿にすべての液体成分を個々に量り入れた。フ
ード中に配置されたModel C−100ホバート ミキサ
ーに上記皿を取りつけた。かくはん機を低速度で起動
し、次いで最大速度に上げて3〜5分間にわたって液を
完全に混合した。次いでかくはん機を停止し、次いで内
部離型剤を液に添加した。ミキサーを再起動し、離型剤
を、それが完全に湿潤するまで該液体と混合した。次に
かくはんを中止して皿の内容物に充てん剤を添加し、ば
らつきのないペーストが得られるまで中間速度ないし高
速度を使用して混合した。ミキサーを再び停止し、秤量
量の増粘剤を添加し、次いで2〜3分間にわたり低速度
ないし中間速度を使用して上記増粘剤をペーストに混入
した。再びミキサーを停止し、大きなスパチュラを使用
してペースト約175gを皿から取り出し、4オンス広
口びんに移した。このびんに蓋をし、室温における該蓋
をしたびん中にペースト試料を貯蔵し、ヘリパス(Heli
path)上の型式HBT 5X ブルックフィールド シ
ンクロ−レクトリック(Brookfield Synchro-Lectric)
粘度計を使用して粘度を測定した。
【0104】ペースト試料を取り出した後、該組成物を
再秤量し、スチレンのロスを補充し、次いでミキサーを
低速度で運転しつつチョップトグラスファイバーを皿に
ゆっくりと添加した。次いですべてのグラスファイバー
をペーストに添加した後、ミキサーを約30秒間運転し
た。この短い混合時間中にグラスファイバーは劣化する
ことなく湿潤した。次いで皿をミキサーから取り出し、
約1200gのBMC混合物のそれぞれをスパチュラを
使用して取り出して天秤皿上に置いたアルミニウム箔シ
ートに移した。該混合物の各部分をアルミニウム箔中に
固く包み(蒸発によるスチレンのロスを防ぐため)、保
持したペースト試料の粘度が適度の成形粘度に達するま
で室温において貯蔵した。アルミニウム箔に添加するB
MCの重量は成形の応用によって変動する。
【0105】〔成形試験パネルの製造装置及び製造方
法〕18″×18″クロムメッキ型の適応したダイの組
を有る200トンのロートン(Lowton)プレスにおいて
表面評価用のフラットパネルを成形した。雌型キャビテ
ィーを底部に取り付け、雄型部分を頂部に取りつけた。
両方の型を熱油加熱し、それらが異なる温度において操
作され得るように調節した。本例の成形に対しては頂部
及び底部の温度は295〜305°Fであり、成形コン
パウンドの1200gの試料を使用し、成形部品の厚さ
は0.120インチであった。0psiら1000psi
までに変動することのできる成形圧力は最大圧力におい
て行った。パネルを平坦面上に置き、秤量してそれらを
平坦に保ち、一夜冷却した。該成形パネルをバーニア付
キャリパーで、すべての四方向において隅から隅まで0.
001インチの精度で測定した。この測定値は四つの読
みの平均値である。これらのパネルを表面平滑度測定用
に使用した。
【0106】〔収縮抑制の測定〕上記のようにして20
0トンのロートンプレス中の高度に研摩されたクロムメ
ッキのマツチドメタルダイ型において18″×18″×
1/8″のフラットパネルを成形した。この型の四辺の
正確な寸法を上記に論じたようにして室温において正確
に測定した。フラット成形パネルの四辺の正確な長さを
同程度の精度において測定した。これらの測定値を下記
方程式に代入する。
【0107】(b−a)/a=インチ/インチ収縮
【0108】(式中、aは型の四辺の長さの合計であ
り、bは成形パネルの四辺の長さの合計である)。
【0109】収縮抑制の測定は低温のパネルの周辺と低
温の型の周辺とを比較する。低温の型と比較した際に報
告される正の数は膨張を示し、報告される負の数は逆を
示す。単位、ミル/インチは積層品(又はパネル周辺)
の1インチ当りのミルにおける膨張(+)又は収縮
(−)の量を示す。
【0110】〔表面平滑性の評価〕表面品質の測定は D
iffracto Co,Ltd.により製品販売される Diffracto D−
Sight Audit Station-2によって行った。この装置によ
って示されるたるみ指数(surface waviness index,SW
I) は、長期たるみがゼロである完全に平坦なパネルの
表面と比較しての、長期たるみに関するパネル表面の標
準偏差である。SWI数が小さければ小さい程、パネル
は平滑である。
【0111】〔着色性の評価〕成形組成物の着色性はパ
ネルを曇り及びまだらについて定性的かつ定量的に評価
し、次いで着色等級数を選定することにより定めた。着
色等級数1はパネル上に顔料まだらが存在せず、しかも
パネルは最大の色の深みを有することを意味する。着色
等級3はパネル上にまだらが存在せず、しかも色の深み
が良好であったけれど、等級1を有するパネルよりも淡
かったことを意味する。このような場合においては任意
の所望の色の深みを達成するために顔料濃縮物を使用す
ることができる。まだら及び過度の曇りについては顔料
濃度を変えることによって解決することは困難又は不可
能である。着色等級4は、まだらは問題でないけれど、
等級1又は3のパネルと比較してパネルの着色の明らか
な曇りが存在し、それ故に該パネルは受け入れられない
ことを意味する。等級5はまだらと曇りの両方が受け入
れられないほどにひどいことを意味する。等級4ないし
5が低収縮処方物に対する当業界の現状である。
【0112】実験用成形パネルを表面品質、収縮抑制及
び着色性について評価した。結果を下記第2表に示す。
【0113】
【表4】
【0114】
【表5】
【0115】
【表6】 表4、5及び6で第2表を構成する。
【0116】第2表に示される結果は現在技術の低プロ
ファイル添加剤(対照A、B及びB′)のいずれもが良
好な着色性を示さないことを示す。ひどいまだら及び曇
りのような乏しい着色性に関する典型的な問題は成形積
層品に存在する。スチレン中の35%ポリスチレン溶液
(対照C)のような第一の世代の低プロファイル添加剤
をポリ(ビニルアセテート)低プロファイル添加剤の代
りに40pphにおいて基本BMC処方物に代入した場
合には成形部品において、まだらのない良好な着色が得
られるけれど収縮抑制は1.5ミル/インチで乏しい。ス
チレン中における33%アクリル重合体溶液の40pp
hのような第二の世代の低プロファイル添加剤(対照
D、例えばAshland Chemical製のQ−701)を基本B
MC処方物においてPULPA及び余分のスチレンの代
りに置き換えた場合には成形パネルにおいてまだら及び
曇りの両方に起因する乏しい着色性が見出される。
【0117】対照的に、化学的に増粘されたポリウレタ
ンをベースとする低プロファイル添加剤(試料1、1
A、1A′、1B、2〜5、8〜11、及び14)は、
良好ないし非常に良好な着色性を示し、まだらが存在せ
ず、しかもいかなるわずかの曇りも明らかでないけれど
色の深みについてのみ影響する成形組成物を生成した。
一般的にこれら組成物は優れた収縮抑制をも示し、収縮
値は+0.222ミル/インチから−0.453ミル/イン
チまでの範囲にわたり平均−0.065ミル/インチであ
った。このような収縮抑制と着色性との組合せは高度に
異例であり、かつ比類のないものである。一般的に良好
な収縮抑制を示す成形組成物は現在技術の低プロファイ
ル添加剤NeulonT+ を含有する組成物(対照例B及び
B′)により示されるように乏しい着色性を示す。
【0118】試料2及び3はポリオール中のカプロラク
トン水準を変化させた場合に着色性能及び収縮抑制は影
響されないことを示す。
【0119】試料4及び5は着色性はPULPAの分子
量の関数として或る程度変動し、より大きい分子量のP
ULPAは、より小さい分子量のPULPAよりも、よ
り良好な着色性を与えることを示す。しかしながら、高
分子量物質の酸価は低分子量物質の酸価とは異なる。
【0120】試料6、7、12及び13はPULPAに
連鎖延長剤が存在しない場合に該PULPAを含有する
成形組成物の着色性は乏しいことを示す。このことはP
ULPA中にどのようなポリオールを使用するかに関係
ない。低分子量ジオールのような連鎖延長剤の存在は着
色性成形組成物に使用すべきPULPAにおいて必要で
ある。試料8はPULPAにおいてどのような低分子量
ジオール連鎖延長剤が使用されるかは重要でないという
ことを示す。
【0121】PULPAの合成に使用されるポリオール
の種類はPULPAの良好な着色性を与える能力に対し
て明らかに小さな影響を及ぼす。試料8、9及び10の
PULPAは異なるポリオールにより製造され、異なる
程度の着色性を与えるけれど、すべての組成物の着色性
は十分に良好で満足すべきものであった。
【0122】主鎖上にカルボキシル化が行われていない
試料11のPULPAは非常に良好な着色性を与えた。
【0123】試料1A′及び1A″の比較により、良好
な着色性のためには成形組成物が増粘されるべきである
ことが示される。増粘されない試料1A″は乏しい着色
性を示したのに対し、他の類似の増粘された物質は良好
な着色性を示した。
【0124】最後に、試料12、13及び14の比較に
おいて、乏しい着色性のみを示したPULPAに低分子
量ジオール連鎖延長剤を加入させることにより非常に良
好な着色性を与える改質されたPULPAが生成される
ことが示される。このことは着色組成物用のPULPA
における連鎖延長剤の重要性を立証し、かつ先行技術は
本発明の利点を意図しなかったことを示す。
【0125】低分子量連鎖延長剤を含有するポリウレタ
ン低プロファイル添加剤を、ポリエステルをベースとす
る成形組成物中に使用することにより与えられる優れた
収縮抑制及び着色性の組合せのほかに、多数のこれらポ
リウレタン、特にカプロラクトンから誘導されるポリウ
レタンは得られた成形部品に予想外の優れたたわみ性を
与える。
【0126】これらポリウレタン重合体の或る種のもの
を、熱硬化性処方物中に低プロファイル添加剤の全部又
は一部として使用した場合に、成形複合物のたわみ性に
おける異例かつ予想外の改良をすることができる。この
改良の最良の例は、使用されるポリウレタン重合体がラ
クトンと二酸及びジオールとの反応から誘導されるポリ
オールに基づく場合である。一つの例は標準高温エステ
ル化条件下におけるε−カプロラクトンとアジピン酸及
びジエチレングリコールとの反応である。もう一つの手
がかりはラクトンとポリエステルポリオールとを、これ
もまた典型的なエステル化条件下に反応させることであ
る。ラクトン10〜90重量%、好ましくは40〜80
重量%をポリオールに混入することが望ましい。ポリオ
ールの合成に当って少量のトリオールを包含させること
もできる。たわみ性が望まれ、着色性が重要でない場合
には低分子量連鎖延長剤の存在は必要でない。適当なラ
クトンはε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン及び
それらの類似物である。ポリ酸、ジオール、及びトリオ
ールは上記に確認したものと同一である。上記に示した
ように重合体中にカルボキシル基を導入する種々の方法
を使用することができる。
【0127】一般的に、良好な低プロファイル活性を得
るためにはより一層反応性かつ剛性の不飽和ポリエステ
ル樹脂を使用することが必要である。このことが、或る
種の自動車車体パネル、例えばフェンダーに対して望ま
れるような良好な表面を有する、より一層たわみ性の複
合物を製造することを困難にしている。これらの欠陥を
克服するために、非常にたわみ性の不飽和ポリエステル
樹脂を特別の低プロファイル添加剤と一対にして、受入
れ可能な表面平滑性を得て来た。しかしながら、これら
の非常にたわみ性の樹脂は固有的に反応性が小さく、よ
り一層剛性のものよりもより遅く硬化する。たわみ性を
与えるための低プロファイル添加剤として本発明の独特
の重合体を使用することの利点は、より一層剛性で、よ
り速く硬化する不飽和ポリエステル樹脂を使用すること
ができ、しかも得られる複合物が非常にたわみ性である
ということである。
【0128】
【表7】
【0129】[シート成形コンパウンド(SMC)処方
物の一般的製造手順]適当な秤上における5ガロンの頂
部開口容器に、すべての液体成分を個々に量り入れた。
次いで容器の内容物をフード内において高速コウルス(C
owles)型溶解機を使用して混合した。かくはん機を低速
で起動し、次いで最高速度に上げて、2〜3分間にわた
って液体を完全に混合した。次いで所望により離型剤及
び粘度降下剤を該液体に添加し、完全に分散されるまで
混合した。次いで、風袋を量った容器から充てん剤を、
均質のペーストが得られるまで徐々に添加し、次いで内
容物を更に混合して90°Fの最低温度とした。次い
で、もし使用するならば、増粘剤を2〜3分間にわたっ
てペーストに混入し、ミキサーを停止し、容器から約1
75gのペーストを取り出し、広口の4オンスびんに移
した。このペースト試料をキャップしたびんの中で室温
において貯蔵し、その粘度をHelopath Stand上の型式H
BT 5X Brookfield Synchro-Lectric Viscometer
を使用して定期的に測定した。次いで残りのペーストを
SMC機上のドクターボックス(doctor box)に添加し、
そこで該ペーストをガラス繊維(約1インチの繊維)と
更に混合した。次いでシート成形コンパウンド(SM
C)を成形粘度に成熟させ、次いで所望の物品に成形し
た。
【0130】すべてのポリウレタン添加剤の場合に低プ
ロファイル添加剤として50%固形分溶液を使用した。
ポリ(ビニルアセテート)低プロファイル添加剤の場合
においてはUnion Carbide 製Neulon T+ の40部及び
スチレンの5部を使用した。すべての場合に、ポリエス
テル樹脂は高品質低プロファイル処方物用を意図したも
のであった(ポートワシントンWI、Freeman Chemical
Co.製 Stypol 3941)。この樹脂は約35重量%の
スチレンを含有する。低プロファイル添加剤の量は、該
添加剤が溶解しているスチレン単量体を包含する。増粘
剤組成物は25.0%のUnion Carbide 社製LP−90
と、0.7%の黒色顔料分散液PDI−1805と、2
0.0%のPG−9033(15%スチレン)と、そし
て39.3%の5ミクロン粒径の炭酸カルシウムとを包
含した。
【0131】成形SMCパネルのたわみ性を測定するた
めの装置及び方法がThe Society ofthe Plastics Indus
try Session16−D(1991年)の46th Annual C
onference, Composites InstituteにおけるK.E Atkins
らのVertical Body Panels:Class A Surface from Fle
xible Sheet Molding Compoundの題名の論文に記載され
ている。この方法においては、標準SMC処方物から、
1200gのSMCを使用して、18インチ×18イン
チ×0.120インチのフラットパネルを圧縮成形し、
次いで約300°Fにおいて2分間、1000psiの
圧力下に硬化した。次いで、得られたパネルのたわみ性
を上記引用論文に記載のようにして、試験パネルの一つ
の隅を試験装置内に固定し、必要方向における反対側の
隅の上に引張ることにより、固定された基準点から離れ
た方向にパネルを曲げ、次いで該固定された基準点に関
して移動した隅の位置を測定することにより測定した。
この測定はパネルの最初のクラッキングが聞えた時点に
おいて行った。成形された試験パネルは、すべての実質
的に同一寸法であるので種々のパネルの移動測定(displ
acement measurement)はパネルのたわみ性を示し、より
一層たわみ性のパネルはより少なくたわみ性のパネルよ
りも、より高い数値を示す。多数の成形パネルに対する
たわみ性試験の結果を下記の表に示す。
【0132】
【表8】
【0133】これらのデータは、本発明のポリウレタン
低プロファイル添加剤を組み入れたパネルは、ポリ(ビ
ニルアセテート)をベースとする低プロファイル添加剤
又はラクトンに基づかない他のポリウレタン低プロファ
イル添加剤を使用して製造したパネルよりも実質的に、
より一層たわみ性であることを示す。
【0134】本発明のその他の実施態様は本明細書又は
ここに開示される本発明の実施から当業者に明らかであ
ろう。明細書及び実施例は単に典型的なものであり、真
実の本発明の範囲及び要旨は特許請求の範囲によって示
される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギャリイ、チャールズ、レックス アメリカ合衆国、ウエスト・バージニア 州、25313、クロス・レーンズ、スティー ブン・ウエイ 5307番 (72)発明者 ケネス、イール、アトキンス アメリカ合衆国、ウエスト・バージニア 州、25303、サウス・チャールストン、マ ーサ・ロード 1311番 (72)発明者 リチャード、マイケル、ガーキン アメリカ合衆国、ウエスト・バージニア 州、25313、クロス・レーンズ、ケンジン トン・ドライブ 5300番

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 不飽和ポリエステル; (b) 前記不飽和ポリエステルと共重合し得るエチレ
    ン性不飽和単量体; (c) (i)ポリイソシアネートと; (ii)1分子当たり2ないし3個のヒドロキシル基の平
    均官能性及び少なくとも500の平均分子量を有するポ
    リオール又はポリオール混合物と; (iii)約500以下の分子量を有するジオール連鎖延長
    剤と;の反応生成物を包含するポリウレタン低プロファ
    イル添加剤; (d) 繊維補強材;ならびに (e) 化学的増粘剤;を包含して成るポリエステルを
    ベースとする成形組成物。
  2. 【請求項2】 ポリウレタン低プロファイル添加剤に
    おいてポリオール又はポリオール混合物がトリオールを
    包含するポリオールの混合物である請求項1のポリエス
    テルをベースとする成形組成物。
  3. 【請求項3】 ポリウレタン低プロファイル添加剤に
    おいてジオール連鎖延長剤を、ネオペンチルグリコー
    ル、ブタンジオール異性体、ヘキサンジオール異性体、
    エチレングリコール、プロピレングリコール異性体、シ
    クロヘキサンジメタノール異性体、オクタンジオール異
    性体、ジエチレングリコール及びジプロピレングリコー
    ルより成る群から選択する請求項1のポリエステルをベ
    ースとする成形組成物。
  4. 【請求項4】 下記に示した成分: (a) 不飽和ポリエステル; (b) 前記不飽和ポリエステルと共重合し得るエチレ
    ン性不飽和単量体; (c) (i)ポリイソシアネートと; (ii)1分子当たり2ないし3個のヒドロキシル基の平
    均官能性及び少なくとも500の平均分子量を有するポ
    リオール又はポリオール混合物と; (iii)約500以下の分子量を有するジオール連鎖延長
    剤と;の反応生成物を包含するポリウレタン低プロファ
    イル添加剤; (d) 繊維補強材; (e) 化学的増粘剤;及び (f) 重合触媒;を包含する混合物を調製し;得られ
    た混合物を所望の形状に形成し;次いで該形成された混
    合物を硬化する;ことを包含して成る熱硬化性ポリエス
    テル組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリウレタン低プロファイル添加剤にお
    いてポリオール又はポリオール混合物がトリオールを包
    含するポリオール混合物である請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 ポリウレタン低プロファイル添加剤にお
    いてジオール連鎖延長剤を、ネオペンチルグリコール、
    ブタンジオール異性体、ヘキサンジオール異性体、エチ
    レングリコール、プロピレングリコール異性体、シクロ
    ヘキサンジメタノール異性体、オクタンジオール異性
    体、ジエチレングリコール及びジプロピレングリコール
    より成る群から選択する請求項4の方法。
  7. 【請求項7】 下記に示す成分; (a) 不飽和ポリエステル; (b) 前記不飽和ポリエステルと共重合し得るエチレ
    ン性不飽和単量体; (c) (i)ポリイソシアネートと; (iii)1分子当たり2ないし3個のヒドロキシル基の平
    均官能性及び少なくとも500の平均分子量を有するポ
    リオール又はポリオール混合物と; (iii)約500以下の分子量を有するジオール連鎖延長
    剤と;の反応生成物を包含するポリウレタン低プロファ
    イル添加剤; (d) 繊維補強材; (e) 化学的増粘剤;及び (f) 重合触媒;を包含する混合物を調製し;得られ
    た混合物を所望の形状に形成し、次いで該形成された混
    合物を硬化する;方法にしたがって製造する熱硬化性物
    品。
  8. 【請求項8】 ポリウレタン低プロファイル添加剤にお
    いて、ポリオール又はポリオール混合物がトリオールを
    包含するポリオール混合物である請求項7の熱硬化性物
    品。
  9. 【請求項9】 ポリウレタン低プロファイル添加剤の
    製造工程においてジオール連鎖延長剤をネオペンチルグ
    リコール、ブタンジオール異性体、ヘキサンジオール異
    性体、エチレングリコール、プロピレングリコール異性
    体、シクロヘキサンジメタノール異性体、オクタンジオ
    ール異性体、ジエチレングリコール、及びジプロピレン
    グリコールより成る群から選択する請求項8の熱硬化性
    物品。
JP4358539A 1991-12-31 1992-12-28 ポリエステルをベースとする成形組成物のためのポリウレタン低プロファイル添加剤 Pending JPH0688015A (ja)

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