JPH0686855B2 - 内燃機関用点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関用点火時期制御装置

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JPH0686855B2
JPH0686855B2 JP8294486A JP8294486A JPH0686855B2 JP H0686855 B2 JPH0686855 B2 JP H0686855B2 JP 8294486 A JP8294486 A JP 8294486A JP 8294486 A JP8294486 A JP 8294486A JP H0686855 B2 JPH0686855 B2 JP H0686855B2
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top dead
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八郎 笹倉
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日本電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は気筒内圧力に応じて点火時期を最適値に制御す
るための内燃機関用点火時期制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来この種のものとしては、気筒内のピーク圧力角度の
最適値をあらかじめ試験して求めてROMに記憶し、この
記憶した最適値になるように、気筒内圧力を検出して点
火時期を帰還制御している(例えば、特開昭57−203865
号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上述した従来のものでは、実験室で適合して
得たピーク圧力角の記憶値が、大量生産される内燃機関
の全てに適用されることになるので、製造上の公差によ
り圧縮比、供給空燃比が異なる場合や、燃料組成などの
諸要因が各市場で異なる場合などには、これらに全て適
合するのは困難であるという問題があった。
そこで、本発明は製造上の公差や環境変化にも十分追従
して、気筒内圧力に応じて点火時期を最適値に帰還制御
するようにしたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
そのため、本発明は第1に、第1図に示すごとき、内燃
機関の運転状態を検出する状態検出手段と、この状態検
出手段により検出した運転状態に応じて点火時期を制御
する主点火時期制御手段と、内燃機関の気筒内圧力を検
出する圧力検出手段と、着火時期から上死点までの時間
を算出する第1の時間算出手段と、上死点から前記圧力
検出手段の検出圧力がピークに達する角度までの時間を
算出する第2の時間算出手段と、これら各時間算出手段
の算出結果に応じて着火時期から上死点までの時間と上
死点から圧力ピーク角度までの時間とが所定の比率にな
るように前記主点火時期制御手段の点火時期出力に補正
をかける圧力帰還手段とを備える内燃機関用点火時期制
御装置を提供するものである。
さらに、第2に、第2図に示すごとき、内燃機関の運転
状態を検出する状態検出手段と、この状態検出手段によ
り検出した運転状態に応じて点火時期を制御する主点火
時期制御手段と、内燃機関の気筒内圧力を検出する圧力
検出手段と、着火時期から上死点までの時間を算出する
第1の時間算出手段と、上死点から前記圧力検出手段の
検出圧力がピークに達する角度までの時間を算出する第
2の時間算出手段と、これら各時間算出手段の算出結果
に応じて着火時期から上死点までの時間と上死点から圧
力ピーク角度までの時間とが所定の比率になるように前
記主点火時期制御手段の点火時期出力に補正をかける圧
力帰還手段と、前記状態検出手段により検出した運転状
態が所定の条件であるときには前記圧力帰還手段による
補正を休止させる補正休止手段とを備える内燃機関用点
火時期制御装置を提供するものである。
さらに、第3に、第3図に示すごとき、内燃機関の運転
状態を検出する状態検出手段と、この状態検出手段によ
り検出した運転状態に応じて点火時期を制御する主点火
時期制御手段と、内燃機関の各気筒内圧力を検出する圧
力検出手段と、各気筒の着火時期から上死点までの時間
を算出する第1の時間算出手段と、各気筒の上死点から
前記圧力検出手段の検出圧力がピークに達する角度まで
の時間を算出する第2の時間算出手段と、これら各時間
算出手段の算出結果に応じて各気筒の着火時期から上死
点までの時間と上死点から圧力ピーク角度までの時間と
がそれぞれ所定の比率になるように前記主点火時期制御
手段の点火時期出力に補正をかける圧力帰還手段とを備
え、この圧力帰還手段は各気筒ごとの補正量を記憶する
記憶手段と、この記憶手段の記憶内容に応じて各気筒ご
とに点火時期を補正するための補正手段とを含む内燃機
関用点火時期制御装置を提供するものである。
〔作用〕
これにより、着火時期から上死点までの時間を第1の時
間算出手段により算出し、上死点から圧力検出手段によ
り検出した検出圧力がピークに達する角度までの時間を
第2の時間算出手段により算出し、これら各時間算出手
段の算出結果に応じて着火時期から上死点までの時間と
上死点から圧力ピーク角度までの時間とが所定の比率に
なるように圧力帰還手段により主点火時期制御手段の点
火時期出力に補正をかける。
さらに、状態検出手段により検出した運転状態が所定の
条件であるときには、補正休止手段により圧力帰還手段
による補正を休止する。
また、これらの制御を各気筒ごとに行って各気筒ごとの
補正量を記憶手段に記憶し、この記憶手段の記憶内容に
応じて補正手段により各気筒ごとに点火時期を補正す
る。
以下このような制御をする理由を説明する。等容積等で
の燃焼の速度は一般的にアレニウスの式に従うが、圧縮
上死点付近ではガスの流動、圧力の変化等複雑な為それ
を良く表わす式はいまだないが、実験的に容積変化の少
ない上死点付近ではほぼ直線で近似できる。そして、点
火栓に火花エネルギーを供給してから火炎核が成長して
火炎伝播に至るまでの、いわゆる点火遅れは空燃比が一
定の範囲では10%程度という計測結果を得ている。
ところで、オットーサイクル機関においては吸入・圧縮
・膨張・排気の4つのサイクルからなり、第5図(A)
の如く圧縮上死点にて等容積燃焼に近似できるエネルギ
ー供給によってエンタルピの増大を計っている。その仕
事量は第6図(A)のP−V線図の面積で与えられるの
で、aの部分の面積が少ない程効率が高くなる。実機に
おいては点火装置により点火栓に火花を発生させる事に
より火炎核を発生し、以後混合気の温度上昇と共に火炎
面が進行拡大して燃焼が進むので所定の時間が必要とな
る。圧力は燃焼による温度上昇に比例するため、圧力ピ
ーク角度θを一定としたとき回転速度が低いときは第
5図(B)および第6図(B)の実線の如くであるが、
上昇するにつれ破線の如くなり、斜線の部分は有効に使
われないばかりでなく、上死点以前の圧力上昇すなわち
逆方向の力として作用する。従って、θを一定にする
のではなく第5図(C)および第6図(C)の如く上死
点より前の燃焼時間と上死点後の燃焼時間との比率を所
定の値(1〜2)とする事によってbの部分の損失をc
の如く減らす一方、dの部分の損失を増加させる事によ
って図示平均有効圧力を一定に保ちながら上死点以前の
圧力上昇を適正値に押さえる事ができるので実仕事が向
上できる。
〔実施例〕
第4図は本発明の一実施例を示すブロック構成図であ
る。以下この図を基に構成を説明する。
10は制御装置本体で、マイクロプロセッシング・ユニッ
ト(MPU)14に演算部、記憶部、プログラム部を1チッ
プで構成したものにより、各種アナログ信号をアナログ
−ディジタル変換器(ADC)11を介してスケジュールさ
れたタイミングに同期して取り込み、必要に応じて2数
値の変換を行なう。また、スイッチ信号の如く2値の電
圧レベルを発生する各種信号がバッファ13を介してMPU1
4の入力ポートに接続してあり、MPU14のプログラムの周
期毎あるいは一定時間周期毎に電圧レベルを判定する。
更にタイミング精度の必要な信号についてはMPU14の割
込発生ポートに接続して、割込発生の時刻をMPU14の専
用レジスタにラッチする構成としてある。
15はMPU14の出力ポートの信号レベルを増幅して点火用
スイッチ回路20を駆動するバッファである。30は約1:10
0の巻数比を有するイグニッション・コイルでその一
次、二次コイル30a,30bの共通端をバッテリ電源線VB
接続すると共に、一次コイル30aの他端は点火用スイッ
チ回路20に接続してある。二次コイル30bの他端は図示
してない高電圧分配器を介して各気筒の点火栓に接続し
てある。
2は吸気量に関するパラメータを電圧信号に変換する吸
気量センサで、その出力はADC11に接続してある。
3はバッテリ電源端子から分岐した電圧信号を取出すバ
ッテリ電圧取出し部で、その出力はADC11に接続してあ
る。
4はサーミスタの抵抗変化を利用して機関冷却水温度を
検出する水温度センサで、この温度センサ4と5Vの定電
圧電源12にプル・アップした抵抗との中点電圧がADC11
に接続してある。
5はスロットル弁の開度を検出するスロットル開度セン
サで、スロットル弁の回転軸と一体に回転する抵抗体
と、ボディに固定した刷子とからなる可変抵抗器の一端
を5Vの定電圧電源に接続し、刷子の出力電圧レベルがス
ロットル開度信号としてADC11に接続してある。
6は内燃機関のクランク軸に同期して回転する部位に固
定的に配置した回転角センサで、機関の1回転を整数で
等分割して等角度間隔にてパルスを発生するもので、そ
の出力は入力バッファ13を介してMPU14の割込入力端子
に接続してある。
7は内燃機関のクランク軸の特定気筒の上死点位置を検
出する電子的な近接スイッチにてなる基準位置センサ
で、その出力は入力バッファ13を介してMPU14の第2の
割込入力端子に接続してある。
8はスタータ端子、スロットル全閉スイッチ、エアー・
コンディショナ作動状態スイッチ、ニュートラル・シフ
ト・スイッチ等の各種スイッチ類で、その端子電圧信号
は入力バッファ13を介してMPU14の入力端子に接続して
ある。
1はピエゾ効果を持ったセラミックを積層してケーシン
グし、内燃機関の燃焼室に開口した圧力ホールに連結し
た部位に配設した筒内圧力センサで、その出力端が増幅
器とバンド・パス・フィルタと時定数の異なる複数の積
分回路とを介して比較器の入力に接続した所のピーク反
転回路12に接続してある。ピーク反転回路12の出力はMP
U14の第3の割込入力端子に接続しある。
上記の構成に於いて、吸気量センサ2の出力と回転角度
センサ6の入力間隔及び各種スイッチ類8の状態からあ
らかじめ適合した点火時期及び燃料供給量を演算し、適
切な時期を選択して出力すると燃焼室内で着火が起こ
り、その温度上昇と圧力上昇とにより急激な燃焼が起
る。
第5図および第6図は圧縮〜燃焼行程時の燃焼室内の圧
力を模式的に示したもので上死点(TDC)を中心として
右方向への時間変化を示している。第5図(A)に於い
て実線で示すPnは燃焼が起きない場合の圧力変化であ
り、破線で示すPfは理想的な燃焼が起きた場合の圧力変
化を示したもので、第6図(A)のP−V線図に示す図
示平均有効圧力Pmiは圧力差と面積変化で囲まれた面積
が大きくなる程良い事を示す。
ところで、特開昭57−203865号公報に記載されるごとき
従来のものでは第5図(B)に於ける燃焼圧力のピーク
角度θをあらかじめ実験により求め、目標との差時間
を点火時期出力に帰還制御する構成としていたが、実験
的に適合する範囲が燃料組成の相違、圧縮比の製造公差
や経年変化、気筒間差等の要因をすべて含めて適合する
事は困難であった。また、回転速度が変化すると燃焼時
間に要するクランク角度が変化する為、θを一定とす
ると高回転速度では第5図(B)および第6図(B)の
ハッチングで示したbの部分が図示平均有効圧力を減ず
ると共に、TDCより前の部分では逆方向の出力となるの
で、回転速度と吸気量の条件毎にピーク圧力となる目標
角度を多数、記憶しておく必要があった。
本実施例では第7図に示した如く、回転角度センサ6の
入力回数をカウントすると共に、TDCにおける基準位置
センサ7の入力時に前記カウント値をリセットしてカウ
ント値により現在の角度範囲を判別するようにすると共
に、点火時期直前の特定の角度位置信号を基準として、
所定の角度比率からTRを演算して記憶すると共に、同じ
くピーク反転回路12の出力が入力されるまでの時間TP
計測して記憶する。これら計測した2つの時間の差(TP
−TR)は燃焼室内圧力がピークとなる角度の情報を示し
ており、回転角度センサ6の入力間隔所要時間Tiとの比
率にて角度が得られる。
MPU14は吸気量センサ2による吸入空気量と、回転角度
センサ6の角度信号入力間隔から求める回転速度と、各
種スイッチ類8の各種スイッチ信号の状態に応じて最適
な点火時期を演算すると共に、その出力を出す最適な時
期であるクランク角度を判定し、この最適な時期に対応
するクランク角度と前記カウンタの値とが一致したとき
該クランク角度から点火時期までの所要角度を信号間隔
角度との比率に所要時間Tiを掛けて時間データtDOFFに
変換して、MPU14内の出力比較レジスタ(OCR)に割込発
生時刻にtDOFFを加えた時刻をセットする。MPU14内のフ
リーランニングカウンタの値とOCRの時刻とが一致した
時、出力ポートが反転する。同様に点火信号の通電開始
点についても制御する事によって点火用スイッチ回路20
を駆動して点火コイルの一次電流を制御する。この様に
してMPU14は演算結果としてtDOFFを記憶しているので、
点火出力時刻TSと演算によって求める仮想TDC時刻TR
の差時間を求める事が出来る。該差時間(TR−RS)から
運転状態によって定まる着火遅れ時間TDを差し引いた時
間(TR−TS−TD)に所定係数kを乗じた値とTDCからピ
ーク角発生位置までの時間(TP−TR)の差時間Tfとを求
め、その値を次の点火出力以降に補正する。即ち点火出
力時刻TSを求めたのちTS′→TS+Tfとして出力する事に
より次の点火時期TS′を修正する事が出来る。
また、差時間Tfが所定時間より小さい場合は修正を定め
る事により安定化させる。
さらに、上記差時間Tfを補正項として気筒数分の記憶領
域の該当気筒のアドレスに記憶し、且つ該当気筒の点火
出力実行時に記憶した補正項を読出して使用すると共
に、新たに測定値を記憶領域に書き替え更新する。更に
回転速度を領域分けして記憶領域を持ちそれぞれ最適な
補正を行なう事により気筒毎の圧縮比や空燃比のバラツ
キがあっても図示平均有効圧力を最大とする事が出来
る。
以下第8図〜第11図に示したフローチャートによってCP
U14の動作を説明する。
第8図は回転角センサ信号が入力する毎に発生する第1
の割込処理ルーチンで、ステップ1100では先回と今回の
割込発生時刻の差から所要時間を求め、ステップ1101で
は今回の割込発生時刻を記憶している。ステップ1102で
は回転角センサ信号が入力した時点のクランク軸角度を
現示する相対値に処理している。ステップ1103,1104に
於いては通電開始信号あるいは点火信号を出力する時期
であるか否かを判別し、通電開始の処理時期であればス
テップ1120へ、点火時期の処理時間であればステップ11
40へ分岐する。いずれでもない場合はステップ1105へ進
んで点火以外の処理を実行して復帰する。ステップ1120
ではメイン・ルーチンで演算される処理時期CDONからの
オフセット角に相当する所要時間tDONを加えた時刻を出
力比較レジスタ(OCR)にセットし、ステップ1121で制
御ステータス・レジスタに各ビットのセットを行い復帰
する。
ステップ1140では同じくメイン・ルーチンで演算した処
理時期CDOFFからのオフセット角に相当する所要時間tDO
FFを加えた時刻を出力比較レジスタ(OCR)にセット
し、ステップ1141で制御ステータス・レジスタに各ビッ
トのセットを行い復帰する。これにより、制御ステータ
ス・レジスタのビット状態により出力比較レジスタ一致
時の出力ポートのレベルを指定する事が出来る。又、次
の割込信号の出力をマスクしたり、許可したりする事が
出来る。
第9図はピーク反転回路12の出力信号が入力する毎に発
生する第2の割込処理ルーチンで、ステップ1300では割
込発生時刻CAPT2を記憶する。ステップ1301では直前の
回転角センサ信号入力時の割込発生時刻CAPT1を記憶す
る。ステップ1302では点火出力のOCRセット時刻COMPを
記憶する。ステップ1303では直前の回転角センサの入力
周期所要時間INTVを記憶して復帰する。
第10図は一定時間周期毎に実行されるメイン・ルーチン
のブロック毎のフローチャートを示したもので、ステッ
プ2000は電源投入時に実行される初期値の設定を行な
う。ステップ2010は回転角センサの入力周期NTVを使用
して回転速度を演算するルーチンで、ステップ2020は吸
気量センサのADC入力値と前述の回転速度値及び冷却水
温センサのADC入力値等に応じて燃料供給量に相当する
演算値を演算するルーチンである。ステップ2100は同じ
く運転状態に応じて点火時期及び点火処理時期及びオフ
セット時間と筒内圧ピーク角に応じた補正量を演算する
ルーチンである。ステップ2040は回転速度とスイッチの
状態からスロットル弁を迂回するバイパス空気通路の面
積制御量を演算するルーチンである。ステップ2050はCP
Uの各スイッチ信号及びADC入力信号を一定時間周期毎に
レベル判別するルーチンである。ステップ2060は点火信
号以外の出力信号を処理するルーチンであり、その後、
ステップ2010へ戻る構成となっている。
次に第11図は第10図のステップ2100における点火制御の
部分の詳細なフローチャートであり、複数の気筒のうち
1つの気筒部分のみが表してある。ステップ2101ではア
イドル状態、回転速度、吸気量、冷却水温等の運転パラ
メータに応じあらかじめ定めた点火時期を演算するルー
チンであり、ステップ2102ではバッテリ電圧と回転速度
に応じて最適なイグニッション・コイルの通電時間を求
めるルーチンである。ステップ2103は筒内圧ピーク角に
よるフィード・バックを実行する運転状態であるか否か
を判別するルーチンであり、実行する場合はステップ21
04へ分岐し、実行しない場合(例えば減速時)はステッ
プ2141に進んで補正量をクリアした後、ステップ2150へ
分岐する。ステップ2104では点火時期出力からピーク角
反転入力までのいわゆる燃焼時間を演算するルーチンで
ある。ステップ2105は上死点位置直前の回転角センサの
入力時刻CAPT1と同じく入力間隔の所要時間NTVとから機
構的に既知であるTDC位置を補間演算により求めるルー
チンである。ステップ2106はピーク角反転入力が上死点
より前のクランク角度で発生しているか判別するところ
で、上死点以前であればステップ2120へ分岐して異常時
の処理を行なう。上死点以降であればステップ2110へ分
岐し学習を介してフィードバック処理を行なう。ステッ
プ2110は上死点以降の燃焼時間を演算するルーチン、ス
テップ2111は燃焼時間全体から着火遅れ時間を除き、上
死点前後の燃焼時間を所定比率にする係数処理を行なう
ルーチンである。ステップ2112はこの係数処理された上
死点前後の燃焼時間を使って上死点前後の差時間を求め
るルーチンである。ステップ2113はこの差時間をもとに
して上死点前後の燃焼時間が所定の比率になる補正量を
求めるルーチン、ステップ2114は上記補正量に対して、
以前の同一気筒における同一機関速度領域での点火時期
実行時に加えた補正量の記憶値即ち学習量を読出し(こ
の記憶値は機関速度を領分けした記憶領域ごとに記憶さ
れている)、この学習量と今回の補正量とを加えたもの
を次回の補正量として演算する。このとき重みづけした
平均化処理としても良い。ステップ2115では今回の学習
量を、記憶するルーチン、ステップ2130は同一気筒にお
ける同一速度領域の前回と今回との補正量を比較し、そ
の差が小さい場合はステップ2150へ分岐し、補正量の更
新は行わない。差が大きい場合はステップ2140へ分岐
し、演算した補正量を該当領域の実行用RAMに更新する
ルーチンである。ステップ2150はステップ2101の点火時
期演算結果と補正量とから点火時期及び通電開始時期の
直前に位置する角度信号位置を選定し記憶すると共に、
該角度から点火時期及び通電開始時期までのオフセット
角度を演算するルーチンである。ステップ2160は上記オ
フセット角度を回転角センサ信号の入力周期NTVを使用
して時間に変更するルーチンで演算結果を記憶して割込
処理実行時に使用する。
ステップ2120は直前の回転角センサ信号の割込発生時刻
と入力周期INTVを使用して上死点までの所要時間を演算
すると共に、ステップ2121でピーク角反転入力時刻から
上死点までの所要時間と燃焼時間の1/2の和を求めて補
正量を演算するルーチンである。
以上の点火制御量の演算が各気筒ごとに順次行われて、
各気筒の点火制御が独立に行われる 以上説明した如くクランク軸の基準位置センサと燃焼室
内圧力ピーク角の発生信号と等角度間隔の回転角センサ
を持ち、各信号間の時間差を演算する手段と上死点より
前の燃焼時間と上死点より後の燃焼時間を求める手段に
より上死点前後の燃焼時間が所定の比率となるよう点火
時期をフィードバック制御することができるので、あら
かじめ目標とするピーク角を記憶する事なく普遍性のあ
る制御が出来る。又上記の補正量を学習して記憶する事
により気筒毎の圧縮比の差、吸排弁タペット・クリアラ
ンスの調整誤差、燃料性状の変化等に対応して最適な点
火時期をその都度供給する様にしているので常に図示平
均有効圧力を最大とし、且つ上死点より前の圧力上昇を
最少にする事ができる。
更に減速時の極く軽負荷時に於いては、燃焼室内に残留
する排気ガスによる希釈作用によりサイクル間の燃焼が
安定しないのと燃焼圧がピークとなる角度がTDCより後
でTDCの圧力より低い場合がある。そこで吸気量が所定
値以下あるいはアイドル・スイッチの状態と回転速度の
組合せ等の条件を判別して補正を禁止してオープン・ル
ープ制御とする事により、過剰な補正を防止する。
なお、上述した実施例においては、上死点位置直前の回
転角センサの入力時刻と回転角センサの入力間隔の所要
時間INTVとからTDC位置を補間演算により求めたが(第1
1図のステップ2105)、TDCにオフセット角度を持たせ、
このオフセット角を角度位置信号の入力間隔から演算に
よって求め、その位置を、上死点前後の燃焼時間の差時
間に補正する事により、オフセット角前後の設定燃焼時
間を1:1にして比率係数kの演算を省略して、このオフ
セット角前後の燃焼時間の引き算のみを行って補正値を
求める構成とすることもできる。
また、上述した実施例においては、点火時期出力から着
火遅れ時間を考慮して燃焼時間を計算するようにした
が、公知の着火時期センサにより混合気の着火を直接検
出して燃焼時間を計算するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明においては、第1に、着火時期
から上死点までの時間と、上死点から気筒内圧力がピー
クに達するまでの時間とが所定の比率になるように点火
時期出力に補正をかけるから、製造上の公差や環境変化
にも十分追従して、気筒内圧力に応じて点火時期を最適
値に帰還制御することができるという優れた効果があ
る。
さらに、第2に、内燃機関の運転状態が所定の条件であ
るときには、点火時期出力に補正をかけるのを休止する
から、過剰な点火時期の補正を防止することができると
いう優れた効果がある。
さらに、第3に、これらの制御が各気筒ごとに行われて
各気筒ごとの補正量を記憶し、この記憶内容に応じて各
気筒ごとに点火時期を補正するから、各気筒ごとの圧縮
比の差、吸排気弁タペットクリアランスの調整誤差、燃
料性状の変化等に対応して最適な点火時期制御を行なう
ことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はそれぞれ本発明のクレーム対応図、第
4図は本発明装置の一実施例を示すブロック図、第5図
(A)〜(C)はそれぞれ内燃機関のクランク角−燃焼
圧特性図、第6図(A)〜(C)は第5図(A)〜
(C)にそれぞれ対応する内燃機関のP−V線図、第7
図は第4図図示装置の作動説明に供するタイムチャー
ト、第8図〜第11図は第4図図示装置におけるMPUの回
転角割込処理、ピーク角割込処理、メイン・ルーチンお
よび点火制御量の演算の各処理ルーチンをそれぞれ示す
フローチャートである。 1……筒内圧センサ,2……吸気量センサ,6……回転角度
センサ,7……基準位置センサ,12……ピーク反転回路,14
……MPU,30……点火コイル。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の運転状態を検出する状態検出手
    段と、この状態検出手段により検出した運転状態に応じ
    て点火時期を制御する主点火時期制御手段と、内燃機関
    の気筒内圧力を検出する圧力検出手段と、着火時期から
    上死点までの時間を算出する第1の時間算出手段と、上
    死点から前記圧力検出手段の検出圧力がピークに達する
    角度までの時間を算出する第2の時間算出手段と、これ
    ら各時間算出手段の算出結果に応じて着火時期から上死
    点までの時間と上死点から圧力ピーク角度までの時間と
    が所定の比率になるように前記主点火時期制御手段の点
    火時期出力に補正をかける圧力帰還手段とを備える内燃
    機関用点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の運転状態を検出する状態検出手
    段と、この状態検出手段により検出した運転状態に応じ
    て点火時期を制御する主点火時期制御手段と、内燃機関
    の気筒内圧力を検出する圧力検出手段と、着火時期から
    上死点までの時間を算出する第1の時間算出手段と、上
    死点から前記圧力検出手段の検出圧力がピークに達する
    角度までの時間を算出する第2の時間算出手段と、これ
    ら各時間算出手段の算出結果に応じて着火時期から上死
    点までの時間と上死点から圧力ピーク角度までの時間と
    が所定の比率になるように前記主点火時期制御手段の点
    火時期出力に補正をかける圧力帰還手段と、前記状態検
    出手段により検出した運転状態が所定の条件であるとき
    には前記圧力帰還手段による補正を休止させる補正休止
    手段とを備える内燃機関用点火時期制御装置。
  3. 【請求項3】内燃機関の運転状態を検出する状態検出手
    段と、この状態検出手段により検出した運転状態に応じ
    て点火時期を制御する主点火時期制御手段と、内燃機関
    の各気筒内圧力を検出する圧力検出手段と、各気筒の着
    火時期から上死点までの時間を算出する第1の時間算出
    手段と、各気筒の上死点から前記圧力検出手段の検出圧
    力がピークに達する角度までの時間を算出する第2の時
    間算出手段と、これら各時間算出手段の算出結果に応じ
    て各気筒の着火時期から上死点までの時間と上死点から
    圧力ピーク角度までの時間とがそれぞれ所定の比率にな
    るように前記主点火時期制御手段の点火時期出力に補正
    をかける圧力帰還手段とを備え、この圧力帰還手段は各
    気筒ごとの補正量を記憶する記憶手段と、この記憶手段
    の記憶内容に応じて各気筒ごとに点火時期を補正するた
    めの補正手段とを含む内燃機関用点火時期制御装置。
  4. 【請求項4】前記記憶手段は機関速度を領分けした記憶
    領域をもち、領分けした各機関速度ごとにそれぞれの補
    正量が書き換え記録される特許請求の範囲第3項記載の
    内燃機関用点火時期制御装置。
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