JPH0686796A - 連続指圧方式施療器 - Google Patents

連続指圧方式施療器

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JPH0686796A
JPH0686796A JP29666991A JP29666991A JPH0686796A JP H0686796 A JPH0686796 A JP H0686796A JP 29666991 A JP29666991 A JP 29666991A JP 29666991 A JP29666991 A JP 29666991A JP H0686796 A JPH0686796 A JP H0686796A
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arm
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JP29666991A
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Hikoitsu Watanabe
彦逸 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 強力な押圧/挟みもみの機能を有しながら、
安全性の確保、小型化とを図る。 【構成】 施療器本体1の内部にモータを駆動源とする
駆動装置を内蔵するとともに、該駆動装置に脱着自在に
連結して上下方向に昇降および左右方向に揺動する左右
両側アーム3A,3Bを本体1の外部に突出させて配設
し、かつ該アームの先端部に硬質もみ玉5を固着してな
る本体1と、該施療器本体1の前面下部に椅子8を配設
してなる連続指圧方式施療器において、椅子8を高低位
に高さ調整できるようにするとともに、アーム3A,3
Bの先端部に固着された硬質もみ玉5を、椅子8が低位
の高さのときに、その最高位が上肩部より下方の位置に
留まるように規制し、更にアーム3A,3Bとは別体の
該揺動装置に脱着自在に連結されるアーム3Cを配備し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に硬質なもみ玉
による指圧方式により施療部位を施療するための連続指
圧方式施療器に関するものである。本発明は、モーター
による駆動装置を内蔵せる連続指圧方式による施療器の
本体の縦長上の両側に、同一形状の硬質もみ玉を結合し
た同一形状のアーム2本(3A,3B)を夫々対向させ
て着脱自在に装着した上、該2本のアームを同期させて
上下に昇降させたり、又は左右(水平)方向に同期させ
て揺動運行させて腕や脚の挟みもみをしたり、或いは一
側アームのみによる指圧方式により押圧もみをしたり、
又は椅子を起立状態にしたり或いは倒伏状態にしたりし
てもみ玉による施療部位を変位せしめたり、更には前記
2本のアーム(3A,3B)とは別体のアーム(3C)
を配備して身体のあらゆる部位を安全にかつ効果的に施
療し得る構造のものとした連続指圧方式施療器に関する
のである。
【0002】
【従来の技術】本発明が改良しようとする従来の連続指
圧方式施療器は、図10〜図17にその構造の概要と使
用態様が示されている。この種の施療器に関しては、本
発明者らによっても幾つか提案されており(特公平3−
10335号、特願平1−165389号,同2−45
932号、同3−66863号参照)、通常のあんま器
やマッサージ器より強力な指圧効果を得るような構造の
ものであり、特に治療効果を得ることを目的としている
ことから、本発明者らはこれを施療器と呼んでいる。以
下、前記した従来の連続指圧方式施療器の概要並びに使
用態様について図14〜図21を参照して説明し、あわ
せてその問題点を説明する。
【0003】従来の連続指圧方式施療器の構造の概要は
図14〜図16に示されるものであり、図14は施療器
本体(1)の正面図、図15は側面図、図16は全体、
即ち本体(1)と椅子(8)を結合した状態の側面図で
ある。図示されるように、モータを駆動源とする駆動装
置を内蔵する本体(1)は、(i) 該駆動装置に連結し、
かつ左右に並列された2個のアーム固定片(2,2)
(図15参照)を有するとともに、該固定片(2,2)
を例えば角孔を穿孔するように穿孔加工し、このように
して形成された該固定片(2,2)の角孔に着脱自在に
嵌着する角棒鋼の両端部を略反対方向に90度屈曲させ
た同形の2本のアーム(3A,3B)を装着し、(ii)各
アーム(3A,3B)には、その一側屈曲部にネジ孔を
穿設してボルト(4)を螺結するとともに、その両端部
に略親指頭大の鋼製などの硬質もみ玉(5)を結合する
ようにして構成される。前記構成において、左右アーム
(3A,3B)の夫々は本体(1)内の駆動装置によ
り、移動溝(6,6)上を例えば同期させて上下に昇降
させたり、または矢印方向(水平方向)に揺動されるも
のである。本発明において、説明の便宜上前記したよう
に左右アーム(3A,3B)は矢印方向(水平方向)に
揺動するとしたが、アーム固定片(2,2)は例えば本
体(1)内のカム式揺動装置(図示せず)に固定されて
所望角度内を往復動するため、左右アーム(3A,3
B)の先端部、及び該先端部に固定される硬質もみ玉の
運動軌跡は所望角度内での円弧となる。このように左右
アーム(3A,3B)二本により、あるいは一本により
押圧もみまたは挟みもみが可能となる。なお、本体
(1)内には、左右アーム(3A,3B)の上下昇降用
の駆動装置と水平(左右)方向の揺動装置を内蔵するも
のであることはいうまでもない。後述する本発明におい
ても、これらの駆動ないし揺動装置としては通常のもの
が使用される。あるいは、左右アーム(3A,3B)の
左右方向への揺動装置として本発明者らの先に提案した
特殊カム機構の揺動装置を使用してもよい(特願平2−
45932号参照)。
【0004】前記した左右両側アーム(3A,3B)
は、図15〜図16に示されるように両端部が反対方向
にそれぞれ90度屈曲した形状のものであり、一端部は
本体(1)内の(上下及び水平方向への駆動及び揺動装
置に連結する)アーム固定片(2,2)に脱着自在に固
定され、他端部は親指大の鋼製もみ玉(5,5)を装着
したボルトを(4,4)を螺合したものである。そし
て、左右両側アーム(3A,3B)は、図15に示され
るようにもみ玉(5,5)を有する側の端部を下向きに
配置したり上向きに配置させたりして使用されるもので
ある。但し、後述する安全性の観点から、両側アームの
うち一つは、例えば右アーム(3B)は下向きには使用
できるが絶対に上向きの状態で使用されないようにして
ある。右アーム(3B)において上向きでの使用態様を
防止するためには、例えば右アーム(3B)のアーム固
定片(2)への差込用屈曲部の一側に小溝を切溝すると
ともに、これに係合するようにアーム固定片(2)の角
孔内側に突子を形成するようにすればよい。
【0005】図16に示されるように、従来の連続指圧
方式施療器は、本体(1)に対して椅子(8)を結合し
て、即ち本体(1)側の椅子結合筒(7,7)(図14
参照)に椅子(8)側の結合板(9)を一体的に結合し
て、施療者は該椅子(8)に腰かけて上体部等のもみ施
療を行なうものである。
【0006】次に、図17〜図21により、前記した構
造の従来の連続指圧方式施療器の使用態様について説明
する。前記したように、この種の施療器は施療という観
点から一般のあんま器やマッサージ器より強力な指圧力
が施療者に印加されることになる。このための一つの手
段としてもみ玉(5,5)を硬質のかつ親指大のものと
し、指圧力が施療者の患部に強力に食い込むようにされ
ている。従って,図17のように、左右両アーム(3
A,3B)を同時に上向き態様で使用したとすると、施
療者の首部を挟みもみが出来る状態となる。しかしなが
ら、この使用態様は極めて危険なものである。即ち、前
記した態様の挟みもみは、特に首筋のこりを施療するに
は極めて効果的であるが、老人等の骨が弱くなった人、
あるいは施療器の操作に不慣れな人にとっては相当に危
険である。このため、従来の連続指圧方式施療器は、安
全性の観点から前記したように例えば右アーム(3B)
の上向き使用が不可能となるような構造が採用されてい
る。
【0007】前記した右アーム(3B)の上向き使用が
不可能とされた施療器においては、首筋や後頭部の施療
は図18の態様で行なわれる。即ち、椅子(8)に対し
て横向きとなって腰かけ、左アーム(3A)を上向きと
するとともに右アーム(3B)を抜去し、患部をもみ玉
(5)に押しつけるようにして施療する。このとき座高
が一段と高い体格の施療者は左アーム(3A)を移動溝
(6)に沿って上方向に移動させることにより、患部を
十分に施療することができる。また、背中より腰部に至
る患部を施療するには、図19に示されるように左アー
ム(3A)を下向きにすれば良い。
【0008】一方、上腕部より肩に至る患部を施療する
には、即ち俗称四十肩とか五十肩などといわれる患部を
施療するに当たっては、右肩部においては図20に示さ
れる態様で行なえばよい。その際、実線指示のように左
アーム(3A)を下向き装着した状態では(図19参
照)、もみ玉(5)が右肩に届かないため、点線指示の
ように左アーム(3A)を上向きにアーム固定片に装着
して、施療を行なえばよい。
【0009】しかしながら、左肩を図21に示されるよ
うに右アーム(3B)で施療しようとする場合、前記し
たように安全性の観点から該右アーム(3B)の上向き
使用は構造的に禁止されているために施療を行なうこと
ができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の連続指圧方式施療器の欠点を改良しようとして創出
されたものである。即ち、本発明は前記した従来の連続
指圧方式施療器の欠点を改良しようとするものであり、
より具体的には安全性の観点から、右アーム(3B)の
上向き使用を特殊な構造のものにして禁止する施療器に
おいては左肩及びその近傍部位の施療を効果的に行なう
ことができないという欠点を有するが、本発明はこれを
改良しようとして案出されたものである。本発明者ら
は、前記した欠点の解消策について鋭意検討した結果、
従来の一定高さの椅子という概念を打破し、その高さを
可変とすること、その際右アーム(3B)の上向き使用を
可能とするが安全性の観点から首部の挟みもみを禁止す
る高さに両側アーム(3A,3B)の最高位を規制する
ように椅子の高さを可変できる構造のものにすること、
更に前記した構造のもとで十全に施療効果を発現させる
ために前記両側アーム(3A,3B)とは別体であり、
かつ椅子が最低位のときに少なくとも上肩部より上方の
患部位置に至ることができるアーム(3C)を装備する
ことが極めて有効であり、かつこれに伴って優れた構造
的、経済的な効果が得られることを見い出し本発明を完
成するに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、施
療器本体(1)の内部にモータを駆動源とする駆動装置
を内蔵するとともに、該駆動装置に脱着自在に連結して
上下方向に昇降および左右方向に揺動する左右両側アー
ム(3A,3B)を施療器本体(1)の外部に突出させ
て配設し、かつ該アームの先端部に硬質もみ玉(5)を
固着してなる施療器本体(1)と、該施療器本体(1)
の前面下部に椅子(8)を配設してなる連続指圧方式施
療器において、(i) 施療器本体(1)が、前面下部に高
い座高用の椅子受(15)と低い座高用の椅子受(16)を配設
したものであり、(ii)椅子(8)が、高低位に高さ調整
できるとともに、前記椅子受(15,16)に着脱自在な係合
板(12)を配設したものであり、(iii)左右両側アーム
(3A,3B)の先端部に固着された硬質もみ玉(5)
が、椅子(8)が低位の高さのときに、その最高位が上
肩部より下方の位置に規制されたものであり、かつ、(i
v)左右両側アーム(3A,3B)とは別体の該駆動装置
に脱着自在に連結されるアーム(3C)が配備され、該
アーム(3C)の先端部に固着される硬質もみ玉(5)
が、椅子(8)が低位高さのときに、その最高位が少な
くとも上肩部より上方の位置に至るものである、ことを
特徴とする連続指圧方式施療器に関するものである。以
下、本発明の技術的構成ならびに実施態様を図面を参照
して詳しく説明する。なお、本発明は図示のものに限定
されないことはいうまでもないことであり、図示のもの
は単なる例示と解すべきである。
【0012】前記したように、本発明の特徴点は、連続
指圧方式施療器の椅子の高さを安全性を確保させる範囲
内で自由に調整できるようにした点、また左右両側アー
ムの上/下向き使用を可能とし、従来のような一方のア
ームの上向き使用を禁止するための特殊な構造上の手当
てを排除した点、更には、施療効果を十全なものとする
ために前記左右両側アームとは別体であって、特に上肩
部より上方の患部の施療用に使用するアームを装備した
点にある。
【0013】先ず、図1〜図3により本発明の連続指圧
方式施療器の第一の特徴点である椅子の高さ調整につい
て説明する。図1は高低2段に調整し得る椅子(8)の
側面図、図2は正面図、図3は平面図である。図1〜図
3において、(10)は施療者が腰掛る腰掛台であり、その
方形平面の一辺に切込部(11)を設け、その側面下辺の等
位置に係合板(12,12)を設け、また該切込部(11)と対
向する側の近辺部の両側の等位置に凹状に屈曲した脚パ
イプ(13)を結合ピン(14,14)によって結合して椅子
(8)を構成する。前記構造により、椅子(8)は、図
1の実線指示のように起立した状態(高い座高用の高位
状態)、あるいは点線指示のように倒伏した状態(低い
座高用の低位状態)の2段階に調整される。
【0014】一方、施療器本体(1)には、図4に示さ
れるように椅子(8)の高位状態時に椅子(8)の係合
板(12,12)と嵌合する上段係合筒(15,15)が設けら
れ、両者を係合させて図4のように脚パイプ(13)を起立
させて腰掛台(10)の高位状態を維持する。また、施療器
本体(1)には、図5に示されるように椅子(8)の低
位状態時に椅子(8)の係合板(12,12)と嵌合する下
段係合筒(16,16)が設けられ、両者を係合させて図5
のように脚パイプ(13)を倒伏させて腰掛台(10)の低位状
態を維持する。なお、本発明において、椅子(8)の高
さ調整は、高位/低位の二段調整のものに限定されず、
その中間位がとれるような構造のものにしてもよい。そ
の場合、脚パイプの起立/倒伏による高さ調節という構
造にかわって最適な手段を採用すればよい。そして、こ
れに伴って受部である本体(1)側の係合筒の構造もか
わることはいうまでもないことである。更に、前記した
例示では2個の係合板としているが、これは1個であっ
てもよく、また切込部(11)を特に設けなくてもよい。
【0015】そして、本発明の施療器(1) においては、
該椅子(8)の高位/低位という高さ調整手段と関連し
て、左右両側アーム(3A,3B)の最高位の高さを、
前記したように安全性を確保するために規制する。即
ち、該アームの先端部に固着されるもみ玉(5,5)に
おいて、該椅子(8)の低位高さのときにその最高位が
上肩部より下方の位置になるように規制される。この点
は、後述する図8により詳しく説明される。
【0016】本発明の連続指圧方式治療器において、図
4〜図5に示される本体(1)の高さは図14〜図16
に示される従来タイプの本体(1)の高さと比較して低
くなっていることに注目すべきである。この点は、施療
者が腰掛台に腰掛けたときの状態を示す図6と図17に
よく示されている。本発明において、本体(1)の高さ
を従来タイプのものに比較して格段に低くすることがで
きるのは、前記した椅子(8)の高さ調整機能にあるこ
とはいうまでもないことである。前記した本発明の椅子
(8)の高さ調整により、本体(1)を格段と低くする
ことができる効果について説明する。本発明者は前記し
た従来タイプの施療器についても提案しているが、その
際、椅子(8)の高さは施療者の使用の便宜さとあらゆ
る患部の施療という点を考慮して非可変式のものとし
た。その結果、従来タイプの施療器において、全ての患
部を効果的に施療するためには、一般設計として本体
(1)の高さを約120cm、アーム(3A,3B)の上
昇/下降の移行量を約80cmとするのが最適であるとい
う結論を得ている。しかも、前記したようにこの種の施
療器においてはアームの揺動は通常のあんま器やマッサ
ージ器具類とは比較にならない程強力なものにしなけれ
ばならず、かつ本体自体もその強力な揺動力に対応して
耐振強度を高いものにしなければならないものである。
従ってこれらの要件を組込んだ従来の施療器は、製作費
用が高価なものになり、かつ重量も過大となり一般家庭
に普及させることが至難であり、小型化、低廉化が強く
要求されている。
【0017】前記した施療器に対する要求は、本発明に
より完全に答えることができるものである。前記したよ
うに、従来タイプの施療器においてはあらゆる患部を効
果的に施療するために、アームの移行量は多くの実験の
結果、約80cmとすることが好ましく、これに伴って本
体の高さを120cm程度とすることが強度的に望ましい
ものである。これに対して、本発明者らにより椅子
(8)の高さを高低位に調整するようにしたとき、両側
アーム(3A,3B)の移行量を約半分の40cm程度に
短縮させることができ、このようにしてもあらゆる患部
を指圧もみあるいは挟みもみすることができることが見
い出された。
【0018】このアーム移行量の半減化は極めて重要な
意義を有する。即ち、アーム(3A,3B)の移行量を
約40cm程度に短縮化することにより、本体(1)の高
さを120cmから60cmに短縮小型化することができる
こと、自重も相当に軽量化されること、当然製作費も低
廉化されることになる。更に付随的な効果としては、本
体(1)を小型化することができるため、宅配便配送が
可能となる。周知のように宅配便配送において、その対
象とされるものは容積と重量において1名による搬送が
できるものとされており、これ以外のものは一般の貨物
扱いとなる。本発明は前記した構成により十分に宅配便
扱いが可能な大きさのものにすることができ、製品の汎
用化への道を開くものである。
【0019】また、本発明においては、前記椅子(8)
部の高さ調整手段とともに、第二に安全性を確保するた
めに椅子(8)が低位の高さのときに、左右両側アーム
(3A,3B)の最高位、別言すれば左右両側アーム
(3A,3B)の先端部に固着される硬質もみ玉(5)
の最高位が、上肩部より下方の位置に留まるように規制
されるという特徴点がある。前記したように従来タイプ
のものについては図21に示されるように一側のアーム
(3B)のアーム固定片(2)側の端部を特殊加工して
上向き使用を不可能とする構造のものにしなければなら
ないが、本発明においてはこのような特殊加工を不要な
ものとすることができる。即ち、前記構成により左右両
側アーム(3A,3B)は上/下向きの使用が可能とな
る。
【0020】更に、本発明においては、前記第一及び第
二の特徴点のもとで施療効果を十全なものにするため
に、第三に左右両側アーム(3A,3B)とは別体のア
ーム(3C)を施療器に装備させることを特徴とするも
のである。本発明において、施療効果を十全なものにす
るアーム(3C)は、椅子(8)が低位高さのときに、
その最高位、別言すればアーム(3C)の先端部に固着
される硬質もみ玉(5)の最高位が、少なくとも上肩部
より上方の位置に至らしめる大きさのものである。本発
明においては、前記第一及び第二の特徴点のもとでも施
療効果を得ることができるが、第三の特徴点は特に上肩
部以上の患部を効率よくかつ楽な姿勢のもとに施療させ
るための重要な手段である。前記アーム(3C)は各種
形状のものが使用されるが、同一形状のものを二本装備
することは避けなければならない。これは危険な挟みも
みを避けるためであることはいうまでもないことであ
る。なお、前記した第一〜第三の特徴点の有する意味
は、以下に示す本発明の連続指圧方式施療器の使用態様
の説明で明らかにされる。
【0021】次に、本発明の連続指圧方式施療器(1)
の使用態様について、図6〜図11により説明する。図
6は、椅子(8)を上段高位とした状態で、かつ左アー
ム(3A)を上向き状態としたままで実線指示のように
上腕部より点線指示の腰部までを押圧もみする態様を示
している。なお、図6には、本体(1)の高さが従来タ
イプのものと比較して(図6に対応する図17参照)、
格段に短縮小型化されている状態が示されている。
【0022】図7は、脚部を施療する態様を示すもので
ある。即ち、本体(1)の上に腰掛け、膝より足首まで
を挟みもみ施療を行なうことができる。
【0023】図8は、側肩部を施療する態様を示すもの
である。即ち、この場合、椅子(8)を下段低位として
アーム(3A)の硬質もみ玉(5)を側肩部に当接させ
て押圧もみを行なえばよい。なお、本発明において図示
されるように椅子(8)を下段低位にしたとき、アーム
(3A)またはアーム(3B)(図示せず)の最高位、
従ってアーム(3A)の先端部に固着される硬質もみ玉
(5)の最高位が上肩部より下方の位置(側肩部)に規
制されるようにすることが重要である。この位置規制が
ないと、両アーム(3A,3B)により首部を押圧もみ
する状態が生まれるため危険である。また、図8の状態
で首部や後頭部を施療するには、椅子(8)に対して横
向きに腰掛け、足を投げ出してアーム(3A)のもみ玉
(5)に患部を当接させるようにして押圧もみを行なう
ようにすればよい。しかしながら、このような施療態様
は、多少、施療者に無理な姿勢を強いることになる。こ
れを改良した態様が後述する図10〜図13に示され
る。
【0024】図9は、上脚部を施療する態様を示すもの
である。即ち、椅子(8)を下段低位(上段高位であっ
てもよい)にして立脚状態で挟みもみを行なえばよい。
【0025】図10は、左右両側アーム(3A,3B)
とは別体のアーム(3C)の斜視図である。該アーム
(3C)の使用態様は図11に示されている。本発明に
おいては、左右両側アーム(3A,3B)は安全性の確
保から椅子(8)が低位高さのとき、その先端部に固着
される硬質もみ玉(5)の最高位が図8に示されるよう
に上肩部より下方の位置に留まるように規制されるもの
である。このため、図8の施療態様で説明したように患
部が上肩部以上の場合、施療者に無理な姿勢を強いるこ
とになる。このため、本発明においては、図10に示さ
れるようなアーム(3C)、即ち、両端の屈曲部の間を
伸長せしめた一本の伸長アームを使用し、前記した点を
改善するものである。図11に示されるように左右両側
アーム(3A,3B)にかえてアーム(3C)を使用す
ることにより施療者は楽な姿勢で、特に上肩部以上の患
部を効果的に施療することができる。
【0026】図12は、左右両側アーム(3A,3B)
とは別体であって、図10に示されるものとは別形状の
アーム(3C)の斜視図である。該アーム(3C)の使
用態様は図13に示されている。図12に示されるアー
ム(3C)は、特に上肩部の施療を効果的に行なえるも
のである。即ち、上肩部の施療に際しては、上肩部を垂
直方向に押圧もみする態様が最も効果的であり、このた
めに図12に示されるように上部屈曲方向を下部屈曲方
向に対して90度方向に屈曲させ、屈曲部間を長尺なも
のとし、かつ屈曲端部にボルト(4)を螺合して硬質も
み玉(5)を結合させた変形アーム、即ち図10に示さ
れめものとは別形状のアーム(3C)が使用される。こ
れにより、図13に示されるように該アーム(3C)
は、一端部がアーム固定片(2)(図示せず)に嵌合固
定されて水平(左右)方向に揺動するとき、実線指示か
ら点線指示へと変位し、これに伴って硬質もみ玉(5)
は上肩部を略垂直方向に押圧することになる。
【0027】
【発明の効果】本発明の連続指圧方式施療器は、(i) 従
来タイプのように椅子部の高さを固定式にするのでなく
高低位に自在に調整できるようにしていること、(ii)従
来タイプのように安全性、特に首部の押圧もみを防止す
るために二本の左右両側アームのうち一側に特殊な構造
上の手当てをして上向き使用を防止するのでなく、所定
の高さ規制のもとに両アームの上/下向き使用を可能と
していること、(iii)更に、前記構成のもとで十分な施
療効果を得るために前記二本のアームとは別体の長尺の
アームを装備していること、などの特徴により下記の優
れた効果を奏するものである。 (1) 椅子部を高低位自在に調整する構造にしたことに伴
って、施療器本体の高さを、大幅に短縮することができ
る。これにより施療器の製作費の低廉化、小型化、軽量
化が図られ、更には製品搬送上のメリット(非貨物扱
い、即ち宅配便配送扱い)も出てくる。 (2) 椅子部の高さ調整とともに、アームの最高位を安全
性が確保される位置に規制するという手段により安全性
を確保しているために、従来のように一側のアームを特
殊構造のものにしなくてもよい。 (3) 前記椅子部の高さ調製手段の採用、高さ規制された
左右両側アームという構成に加えて前記左右両側アーム
と長尺の別体のアームを装備しているため、特に上肩部
以上の患部の施療を効果的に行なうこと、別言すれば全
ての患部を効果的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の連続指圧方式施療器の構成要素であ
る椅子部の側面図である。
【図2】 本発明の連続指圧方式施療器の構成要素であ
る椅子部の正面図である。
【図3】 本発明の連続指圧方式施療器の構成要素であ
る椅子部の平面図である。
【図4】 本発明の連続指圧方式施療器の椅子部が高位
にある状態の側面図である。
【図5】 本発明の連続指圧方式施療器の椅子部が低位
にある状態の側面図である。
【図6】 本発明の連続指圧方式施療器により上腕部よ
り脚部を施療するときの説明図である。
【図7】 本発明の連続指圧方式施療器により脚部を施
療するときの説明図である。
【図8】 本発明の連続指圧方式施療器により側肩部を
施療するときの説明図である。
【図9】 本発明の連続指圧方式施療器により上脚部を
施療するときの説明図である。
【図10】 本発明の連続指圧方式施療器の構成要素で
ある別体アームの斜視図である。
【図11】 図10で示される別体アームの使用態様を
説明する図である。
【図12】 本発明の連続指圧方式施療器の構成要素で
ある他の別体アームの斜視図である。
【図13】 図12で示される別体アームの使用態様を
説明する図である。
【図14】 従来の連続指圧方式施療器の構成要素であ
る本体部の正面図である。
【図15】 従来の連続指圧方式施療器の構成要素であ
る本体部の側面図である。
【図16】 従来の連続指圧方式施療器の側面図であ
る。
【図17】 連続指圧方式施療器による首部の危険な押
圧もみを説明する図である。
【図18】 従来の連続指圧方式施療器により首筋や後
頭部を施療するときの説明図である。
【図19】 従来の連続指圧方式施療器により背部や腰
部を施療するときの説明図である。
【図20】 従来の連続指圧方式施療器により上腕部と
肩部を施療するときの説明図である。
【図21】 従来の連続指圧方式施療器の右アームの上
向き使用が禁止された状態を説明する図である。
【符号の説明】
1……本体 2……アーム固定片 3A……左アーム 3B……右アーム 4……ボルト 5……もみ玉 6……移動溝 7……椅子結合筒 8……椅子 9……結合板 10……腰掛台 11……切込部 12……係合板 13……脚パイプ 14……結合ピン 15……上段係合筒 16……下段係合筒 3C……別体アーム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【図5】
【図9】
【図1】
【図2】
【図3】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 施療器本体(1)の内部にモータを駆動
    源とする駆動装置を内蔵するとともに、該駆動装置に脱
    着自在に連結して上下方向に昇降および左右方向に揺動
    する左右両側アーム(3A,3B)を施療器本体(1)
    の外部に突出させて配設し、かつ該アームの先端部に硬
    質もみ玉(5)を固着してなる施療器本体(1)と、該
    施療器本体(1)の前面下部に椅子(8)を配設してな
    る連続指圧方式施療器において、 (i) 施療器本体(1)が、前面下部に高い座高用の椅子
    受(15)と低い座高用の椅子受(16)を配設したものであ
    り、 (ii)椅子(8)が、高低位に高さ調整できるとともに、
    前記椅子受(15,16)に着脱自在な係合板(12)を配設した
    ものであり、かつ、 (iii)左右両側アーム(3A,3B)の先端部に固着さ
    れた硬質もみ玉(5)が、椅子(8)が低位の高さのと
    きに、その最高位が上肩部より下方の位置に規制された
    ものであり、 (iv)左右両側アーム(3A,3B)とは別体の該駆動装
    置に脱着自在に連結されるアーム(3C)が配備され、
    該アーム(3C)の先端部に固着された硬質もみ玉
    (5)が、椅子(8)が低位高さのときに、その最高位
    が少なくとも上肩部より上方の位置に至るものである、
    ことを特徴とする連続指圧方式施療器。
  2. 【請求項2】 施療器本体(1)の高さが、硬質もみ玉
    (5)の最高位の近傍部位のものである請求項1に記載
    の連続指圧方式施療器。
  3. 【請求項3】 椅子(8)が、脚部(13)の起立または倒
    伏により高低位を調整するものである請求項1に記載の
    連続指圧方式施療器。
  4. 【請求項4】 施療器本体(1)が、前面下部の左右に
    高い座高用の椅子受(15,15) と低い座高用の椅子受(16,
    16) を配設したものである請求項1に記載の連続指圧方
    式施療器。
  5. 【請求項5】 椅子(8)が、椅子受(15,15) または(1
    6,16) に着脱自在な係合板(12,12) を配設したものであ
    る請求項4に記載の連続指圧方式施療器。
  6. 【請求項6】 アーム(3C)が、両端部に屈曲部を有
    し、一方の屈曲部を駆動装置に連結したとき、他方の屈
    曲部が前記一方の屈曲部と略180度の反対方向に屈曲
    するものである請求項1に記載の連続指圧方式施療器。
  7. 【請求項7】 アーム(3C)が、両端部に屈曲部を有
    し、一方の屈曲部を駆動装置に連結したとき、他方の屈
    曲部が前記一方の屈曲部と略90度の方向に屈曲するも
    のである請求項1に記載の連続指圧方式施療器。
  8. 【請求項8】 アーム(3C)が、一方の屈曲部を駆動
    装置に連結したとき、他方の屈曲部の先端部に硬質もみ
    玉(5)を固着するものである請求項6または請求項7
    に記載の連続指圧方式施療器。
JP29666991A 1991-10-17 1991-10-17 連続指圧方式施療器 Pending JPH0686796A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3554276B2 (ja) * 1998-05-15 2004-08-18 慶穂 村松 押圧治療器具

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