JPH0684498B2 - 酸性硫酸塩土壌における緑化工法 - Google Patents

酸性硫酸塩土壌における緑化工法

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JPH0684498B2
JPH0684498B2 JP63022226A JP2222688A JPH0684498B2 JP H0684498 B2 JPH0684498 B2 JP H0684498B2 JP 63022226 A JP63022226 A JP 63022226A JP 2222688 A JP2222688 A JP 2222688A JP H0684498 B2 JPH0684498 B2 JP H0684498B2
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、酸性硫酸塩土壌における緑化工法に関するも
のである。
(従来の技術及びその問題点) 従来、海岸の干拓地盤とか洪積世の丘陵地や台地の中に
含まれる、古い地質時代の海成粘土層を掘削して、道路
建設とか、農地、宅地造成等各種の開発工事を実施して
いるが、これらの土壌には極めて酸性の強い地層が現わ
れることがある。この土壌はいわゆる酸性硫酸塩土壌と
いわれ、通常の酸性土壌がpH4程度のところ、pH3以下、
極端にはpH1オーダーを示すこともあるくらいの極めて
強い酸性を示す土壌である。
このような土壌地帯において、樹木の植栽、草種の播種
等の緑化工事を施工すると、緑化工事により導入した樹
木、草種の植物が枯死したり、活着不良となる等々の問
題が生じていた。
この極めて強い酸性の原因は、地中深く嫌気状態で存在
していた土層が、開発工事によって露頭を現わし、急激
な酸化を始めることにある。
即ち、海成粘土等に多量に含まれる鉄(Fe)と硫黄
(S)がパイライト(黄鉄鉱=FeS2)を生成しており、
これの酸性生成物として硫酸ができる結果、土壌のpHを
上記のように極めて強い酸性とすることにある。このよ
うな強酸性土壌の改良方法の従来の方法は、土壌中に生
成される硫酸の量に見合った石灰を土壌に混入すると
か、過酸化水素により強制酸化する方法が一部実施され
ているが、極めて大量の石灰の投入が必要であったり、
また、強制酸化したのち石灰で中和する必要があり、工
程が2種に亙る等実際の改良工法として実施が困難なも
のが多い。
しかも、このような大量の石灰を一時に施用すると、逆
に土壌pHが9以上の強アルカリ性となり、植物が成育で
きないことになっていた。
本発明者らは、上記した従来の酸性硫酸塩土壌における
緑化工法について、その緑化阻害物質であるパイライト
(FeS2)の除去方法及び簡単で確実性の高い緑化工法に
ついて研究を重ね、金属類と極めて安定な水溶性錯塩を
作るキレート剤に着目して、土壌の化学性及び植生との
関係について試験を重ねた結果、極めて有効にパイライ
トの鉄とキレート剤が水溶性錯塩を形成し、硫黄(硫酸
イオン)はキレート剤の一部と結合し、流失または不活
性の物質となるとの知見を得た。
しかしながら、キレート剤で土壌を処理すると、除去す
べき重金属類のみならず、植物の生育に必要な微量要素
までも除去してしまい、目的とする緑化ができない。し
かも、キレート剤で処理しても、完全にパイライトを除
去することは難しく、好気条件では早い時期にパイライ
トの酸化が始まり、強酸性化するといった問題があっ
た。
そこで、キレート剤で処理したのちに、微量要素を供給
できる基盤材で被覆すれば、緑化可能な土壌条件を維持
できるとの知見を得て、本発明を完成した。
(問題点を解決する為の手段) 即ち、本発明は、酸性硫酸塩土壌において、キレート剤
を有効成分とする薬剤を該土壌に接触せしめたのち、石
灰質資材を主成分とする基盤層を形成することを特徴と
する酸性硫酸塩土壌における緑化工法である。
本発明に使用できるキレート材は、EDTA、NTA等各種の
ものが使用できるが、特にEDTA、のナトリウムタイプ、
カルシウムタイプといわれるものが有効である。
石灰質資材としては、通常は、製糖副産石灰で代表され
る、カルシウム溶液を炭酸ガスで中和して生成した軽質
石灰を用いるが、単カル、消石灰等の石灰石より焼成さ
れた重質石灰を用いる場合は、pHの上昇を緩慢にするた
めの粒化処理、水溶性樹脂被膜処理のいづれかの前処理
を行なったものを用いる。
そして、上記石灰質資材と、通常の緑化工に用いられて
いるピートモス、バーク堆肥等とを混合したものを一般
的に用いる。配合の一例は以下の通りである。
これらの材料を使用して具体的に緑化を実施する方法と
しては次のような方法である。
(実施例) 地質調査の結果、あるいは現地土層の生成状況の調査に
より、酸性硫酸塩土壌の予想される土層において、植物
を導入して緑地等を形成する際に、平坦地とか緩傾斜の
軟質土壌であれば、植物の生育基盤となる土壌を耕起し
たのち、現地土壌のパイライト含量を調査測定し、この
鉄イオンに担当するキレート剤を散布等の手段を用いて
接触せしめる。
例えば、植物(草本)の生育に必要な土壌層を表層20cm
とすれば、土壌改良を必要とする土壌の量を200kg/m
2(見掛け比重を1として)、この場所の含有鉄濃度を6
000ppmとすると、鉄含有量は1200g/m2、これをキレート
化するに要するキレート剤は、3.1kg/m2となる。(通常
はこの理論値の前後をとって2.0〜4.0kg/m2を散布す
る。)これを現地土壌に散布して土壌改良を実施する。
また、植物を導入しようとする基盤が急傾斜しており、
なおかつ硬質土壌である場合、法面に穴、溝、突起物ネ
ット等のキレート剤の土壌への浸透促進処理を施した
後、上記と同様にキレート剤を散布し、土壌と接触せし
める。
以上のように酸性硫酸塩土壌にキレート剤を散布処理し
た後、現地で20〜30mmの降雨を待つか、またはこれに相
当する水を散布して、キレート化した鉄を除去する。
キレート化した鉄の除去を終えた後の、前記した石灰質
資材を主成分とする基盤層の形成につき説明する。
前記した配合例の基盤材料に種子を混入し、水1〜2l/m
2の割合で混練し、吹き付け機を用いて土壌改良後の地
表面に吹き付けるか、または、あらかじめ基盤層を形成
した上に、植物種子を播種して約2〜3cm程度の厚みを
持つ植生基盤を形成する。
以上のようにして本発明の緑化工法を施工すると、キレ
ート処理によってパイライトが溶出して除去されるとと
もに、残留したパイライトも石灰質資材を主成分とする
基盤層によって空気から遮断されるため、酸性化の進行
を阻止したり、緩慢にすることができる。
更に、キレート処理によって溶出した微量要素が基盤層
から供給される。
現地での実際の試験結果では、現地における施工前のpH
は、2.4であったが、キレート剤を4.0l/m2散布すると以
下の表の通りとなった 以上のように施工すると、導入した植物は健全に生育
し、従来は長期間放置したのちでしか植物の導入ができ
なかった、酸性硫酸塩土壌においても、確実に裸地後短
期間で植物を導入することができるようになった。
(発明の効果) 以上のように、本発明は、酸性硫酸塩土壌において、キ
レート剤を有効成分とする薬剤を該土壌に接触せしめた
のち、石灰質資材を主成分とする基盤層を形成すること
を特徴とする酸性硫酸塩土壌における緑化工法であるか
ら、パイライトの鉄イオンをキレート剤と結合させて水
溶性の錯塩として除去すると同時に、キレート剤と鉄等
の金属イオンを配位する際に放出される陽イオンが硫酸
イオンと結合して中和除去される。
更に、除去し切れなかったパイライトは、石灰質を主成
分とする基盤層によって中和されるとともに、空気との
接触を断たれて、酸性化が阻害され、もしくは緩慢にな
る。
従って、本発明の緑化工法は、従来の工法のように長期
間放置したり、強制的に酸化させてパイライトを早期に
硫酸化させて石灰等で中和させるなどの2工程が必要で
ある等の効率の悪い工法しかなく、裸地面の植物導入が
困難であった点を大幅に改善し、導入した植物の種苗が
枯死することなく、健全な発芽、生育をすることができ
る画期的な緑化工法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−107964(JP,A) 特開 昭48−90847(JP,A) 特開 昭51−69057(JP,A) 特開 昭48−59087(JP,A) 特開 昭51−45055(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸性硫酸塩土壌において、キレート剤を有
    効成分とする薬剤を該土壌に接触せしめたのち、当該キ
    レート処理後の土壌の上を石灰質資材を主成分とする植
    生基材で厚層に被覆して植生基盤層を形成することを特
    徴とする酸性硫酸塩土壌における緑化工法。
JP63022226A 1988-02-01 1988-02-01 酸性硫酸塩土壌における緑化工法 Expired - Fee Related JPH0684498B2 (ja)

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