JPH0684320B2 - 合成ガスからアルコールを製造するのに有用なタンタル含有触媒 - Google Patents

合成ガスからアルコールを製造するのに有用なタンタル含有触媒

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JPH0684320B2
JPH0684320B2 JP3014936A JP1493691A JPH0684320B2 JP H0684320 B2 JPH0684320 B2 JP H0684320B2 JP 3014936 A JP3014936 A JP 3014936A JP 1493691 A JP1493691 A JP 1493691A JP H0684320 B2 JPH0684320 B2 JP H0684320B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C29/15Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively
    • C07C29/151Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively with hydrogen or hydrogen-containing gases
    • C07C29/153Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of oxides of carbon exclusively with hydrogen or hydrogen-containing gases characterised by the catalyst used
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一酸化炭素と水素から
直接アルコールを製造する接触方法に関する。更に特定
するに、本発明はタンタルないしアルカリ含有硫化モリ
ブデン不均質触媒並びにその、一酸化炭素と水素とをア
ルコールに転化させるための使用に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】フィッ
シャー・トロプシュのアルコール製造方法は、フィッシ
ャー・トロプシュの炭化水素製造方法とほぼ同じ程度に
古い。この反応は、一酸化炭素の水素化用触媒に一酸化
炭素と水素との混合物を通すことによって実施される。
代表的な概説論文は、インダストリアル・アンド・エン
ジニアリング・ケミストリー、Vol.44、No.1
0、p2418〜2424に記載のR.B.アンダーソ
ン等の論文である。この論文は、種々のアルコール製造
用に、亜鉛、銅、クロム、マンガン、トリウム、鉄を含
有し、また場合によりアルカリないし他の物質を促進剤
として含有するいくつかの触媒を列挙している。著者
は、エチルアルコールが主要成分であること、メタノー
ルの収量が通常非常に少ないこと、そしてアルコールの
製造に益する要素の試験概要が高い圧力、低い温度、高
い空間速度、高い循環比及び一酸化炭素に富む合成ガス
であることを述べている。モリブデン(Mo)、タング
ステン(W)及びレニウム(Re)はフィッシャー・ト
ロプシュ法で知られている触媒である。[マーチソン
(Murchison)等の米国特許第4,151,1
90号及び同第4,199,522号。]これらの文献
は、いくつかのフィッシャー・トロプシュ触媒を記載し
ているが、その触媒が工業上有意量のアルコールを製造
するのに有用であることを教示してはいない。該文献は
特に、硫化水素が触媒の活性に悪影響を及ぼすことに言
及している。モリブデン基剤触媒は脱硫、脱窒素及び水
素化反応の如き種々の反応を触媒するのにも使用されて
きた。例えば、スチュワートの米国特許第2,490,
488号は、一酸化炭素と水素とから液体炭化水素と有
機酸素含有化合物を製造するのに「少割合」のアルカリ
金属酸化物、水酸化物または炭酸塩を促進剤とする硫化
モリブデン触媒の使用を開示している。この特許に依れ
ば、アルカリ促進剤の好ましい量は、促進剤が水酸化カ
リウムであるとき、硫化モリブデンの重量に対し約0.
5〜5重量%または2〜20モル%である。かかる触媒
を用いるとき、一酸化炭素と水素は、通常液体の炭化水
素及び不特定の有機酸素含有化合物に転化すると言われ
ている。フランケンバーグ(Frankenburg)
の米国特許第2,539,414号は、炭化モリブデン
触媒を用いたフィッシャー・トロプシュ法を記載してい
る。該特許は、この触媒を用いて酸化物を形成しうるこ
とを教示し、また第3欄、第66行〜71行で、条件を
変えることによりアルコールまたは炭化水素が得られる
ことを教示している。最近、キンケード(Kinkad
e)(ユニオン・カーバイド)の欧州特許出願第841
1646.6号(公告番号149,255で1987年
7月24日に公示された)は、本質上硫化モリブデンと
アルカリ金属化合物からなる触媒を用いてC1-5 n−ア
ルコールが実質的に製造されることを開示している。毎
時の気体空間速度(すなわちGHSV)は約3000h
-1以上でなければならない。GHSV、温度、圧力及
びアルカリ金属化合物の変動はアルコール選択性に影響
することが明らかにされている。クアードラー(Qua
rderer)等(ダウ・ケミカル)の米国特許第4,
749,724号は、モーターガソリンの範囲で沸騰す
るアルコールが、随意担持されるMo/W/Re及びア
ルカリ/アルカリ土元素触媒により合成ガスから良好な
選択性で製造されることを開示している。カリウムを促
進剤とする硫化モリブデン触媒が最も好ましく、また触
媒が担持されるときカーボン担体が好ましい。ランタニ
ドないしアクチニド系列の金属成分を排除することが好
ましい。スチーブンスの米国特許第4,752,622
号及びスチーブンス等の米国特許第4,753,623
号は、アルカリないしアルカリ土金属促進剤と一緒に第
一成分としてMo、W若しくはReを遊離ないし組合せ
形態、また第二成分としてCo、Ni若しくはFeを遊
離ないし組合せ形態で含有する触媒上で合成ガスからア
ルコールを製造する接触方法を開示している。ヒューク
ル(Hucul)等の米国特許第4,762,858号
(ダウ・ケミカル)は、合成ガスを主としてC1 〜C10
酸化炭化水素特にC1 〜C5 混合アルコールに転化させ
るのに、遊離形状ないし、イットリウム、ランタニド若
しくはアクチニド系列金属またはこれら混合物の助触媒
との組合せ形状におけるNb、Ta、Mo、W、Tc、
Re若しくはこれら混合物の触媒金属を含む還元触媒組
成物を用いている。
【0003】本発明に従えば、アルコールの混合物は、
硫化モリブデン、有意量のアルカリ金属化合物及びタン
タル化合物の混和物から本質上なる不均質触媒上で一酸
化炭素と水素を反応させることにより製造される。第一
の様相において、本発明は、本質上硫化モリブデン、ア
ルカリ金属化合物及びタンタル化合物からなる不均質触
媒の存在で一酸化炭素と水素を気相反応させて線状C1
〜C4 アルコールの混合物を高い割合で製造することを
含む方法に関する。別の様相において、本発明は、一酸
化炭素と水素をアルコールの混合物に転化させるのに有
用な触媒にして、本質上硫化モリブデン、アルカリ金属
化合物及びタンタル化合物からなる触媒に関する。アル
カリ金属化合物は、モリブデン1モル当り少なくとも約
0.20モルの量で、またタンタル化合物はモリブデン
100モル当り少なくとも約0.3モルの量で触媒中に
存在する。特定の触媒組成物に依り毎時の気体空間速度
(GHSV)、温度及び圧力の反応条件を変動させるこ
とによって、種々の選択性及び割合でアルコール生成物
を得ることができる。硫化モリブデンとアルカリ金属を
含有する従来法触媒に少量のタンタル化合物を存在させ
ることにより、一酸化炭素と水素が低級アルコールに転
化する割合(以下アルコール生産速度と呼称)が驚くほ
ど増加しうる。用語アルコール生産速度を本明細書で用
いるとき、それは、触媒1重量部当り単位時間につき生
産されるアルコールの重量部として表わされる。このパ
ラメーターは触媒性能の有用な尺度となる。触媒はしば
しば、合成ガスをアルコールに転化させるプロセスの運
転費の主要部分であり、また触媒のコストは使用触媒の
質量に正比例するので、このパラメーターは種々の触媒
の相対的な経済利益の指標となる。
【0004】本発明の方法は、一酸化炭素と水素を、主
として1〜4個の炭素原子を含有する線状第一アルコー
ルの混合物(すなわち炭素枝分れのない実質上すべての
第一アルコール)へと主に転化させる。これらのアルコ
ールを前掲特許請求の範囲及び以下の記載で低級アルコ
ールと呼称する。少量の副生物として、いくらかの長鎖
アルコール(すなわちC5 以上のアルコール)、いくら
かの第二及び(または)枝分れ鎖アルコール、いくらか
の飽和ないし不飽和炭化水素並びに少量のアルデヒド、
ケトン及びエステルが生成しうる。二酸化炭素及び水が
他の主要な副生物である。従来法の硫化モリブデン及び
アルカリ金属触媒を用いるとき、本発明で用いられる触
媒は比較的簡単な、容易に製造される組成物である。モ
リブデンを含まない既知触媒の多くは多量の炭化水素を
生産し、アルコールをほとんど生産しないのに対して、
アルカリを促進剤とする硫化モリブデン触媒に類似した
本発明の触媒は同じように高い収率のアルカノールをも
たらす。別の利点として、本発明の触媒はしばしば、一
酸化炭素と水素とをアルカノールに転化させる触媒活性
の増加すなわちアルコール生産速度の増加または、硫化
モリブデンとアルカリ金属化合物のみからなる触媒に対
する選択性の増加を示す。本発明の方法は、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール及
びn−ブチルアルコールの如き1〜4個の炭素原子を有
する実質的に線状のアルコール混合物の製造に有用であ
る。本方法はまた、n−ペンチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチ
ルアルコール及びイソペンチルアルコールの如き少割合
の高級アルカノール及び第二ないし枝分れアルコール並
びに炭化水素を生成しうる。本方法はC1 〜C4 n−ア
ルコールの製造に最も有用である。事実、多くの条件下
で、本発明方法のアルコール生成物のほぼすべてが低級
アルカノールである。
【0005】反応条件は好ましくは副生物の形成を最小
限にすべく制御することができる。最も優勢な副生物は
炭化水素(飽和、不飽和の両者)であるけれども、本発
明は一般に炭化水素を上回るアルコールへの選択的ルー
トを提供する。条件は好ましくは、炭化水素副生物が全
アルコール生産に対し約25モル%未満の量で生成する
ように制御される。より高い毎時の気体空間速度(GH
SV)は傾向として、炭化水素よりアルコールの生産に
益する。また、副生物として、C5 以上のアルコール、
第二及び(または)枝分れ鎖アルコール並びにアルデヒ
ド、ケトン及びエステルの如き他の酸化生成物が少量生
成しうる。このような酸化副生物は一般に、全アルコー
ル生産に対して約10モル%、最適には2〜3モル%未
満の量で生成する。本発明の方法に従い、一酸化炭素と
水素は、タンタル化合物を含有する固体不均質硫化モリ
ブデン−アルカリ金属触媒の存在で気相反応する。C1
〜C4 線状第一アルコールの所望混合物は、当業者に知
られた任意の適当な技法により気体反応生成物から、ま
た互いから分離回収することができる。本発明の方法に
おいて、反応体、反応条件及び生成物に関し適宜考慮し
ながら、慣用装置を用いることができる。一酸化炭素及
び水素の反応体は、主として一酸化炭素と水素との混合
物である合成ガスから好都合に誘導しうる。反応体の供
給物は代表的には、その給源に依って非常に少量の硫黄
化合物並びに小量の二酸化炭素及び窒素ないし他の不活
性ガスを含有しうる。合成ガスは、例えば、石炭、天然
ガス、石油残油または他の炭素質物質の部分燃焼物とし
て工業的に製造される。特定の合成ガス誘導方法は、コ
ークスを空気の存在次いで蒸気の存在で加熱することで
ある。合成ガス中の一酸化炭素対水素(CO:H2 )モ
ル比は約1:10〜10:1の広い範囲で変動しうる。
本発明のために好ましいCO:H2 モル比は約2:1〜
1:4である。無論、好ましい反応体供給物である合成
ガスを用いず、むしろ上記比の範囲で一酸化炭素と水素
を主に含有する任意の気体を用いることもできる。一酸
化炭素と水素の反応体給源にかかわりなく、反応への気
体供給物は、硫化モリブデン−アルカリ金属タンタル触
媒を実質的に奪活することなく少量の硫黄化合物を含有
しうることが予期される。
【0006】本発明の触媒は本質上硫化モリブデン、ア
ルカリ金属化合物またはこれらの混合物とタンタル化合
物またはその混合物との混和物からなる。正確な触媒種
について確実には知られていない。作業温度、圧力及び
触媒調製法並びに供給ガス組成は触媒の構造若しくは活
性に影響を及ぼしうる。正確な影響は容易には確認し得
ず、測定が困難である。この理由で、活性触媒種の構造
を確実に記述することはできない。しかしながら、かか
る触媒の硫化モリブデン先駆体を後述の方法によって製
造するとき、それは結晶性の乏しい二硫化モリブデンに
特有のX線回折図形を示す。X線回折は塊状結晶相のみ
の特徴を表わし、触媒表面がモリブデン及び硫黄に加え
ていくらかの酸素を、おそらくオキシチオモリブデン酸
塩として含有する公算が強いが、それにもかかわらず通
常、簡略化のために以下モリブデンを硫化物として記述
する。タンタルは、触媒業者によく知られた後述の、い
わゆる初期(incipient)湿潤技法によって硫
化モリブデンまたは硫化モリブデン先駆体に添加するこ
とができる。タンタルはまた、イオン交換を用い、沈殿
法或は当業者に知られた他の任意方法によって添加する
こともできる。代表的には、タンタル化合物は、蓚酸タ
ンタルの如きその水溶性塩の一つを用い或はタンタルエ
トキシドの如きアルコール可溶性化合物を用い溶液とし
て触媒に添加される。本発明の広範なプラクティスで、
タンタルは触媒に、アルカリ金属化合物の前、或は該化
合物と一緒に、或はまた該化合物の後のいずれでも添加
することができる。後で詳述する現時点での好ましい調
製方法においては、タンタルがカリウムの添加前に硫化
モリブデン先駆体に添加される。初期湿潤技法は一般
に、タンタル化合物またはアルカリ金属化合物のいずれ
かの所望成分の気孔容量の溶液を乾燥硫化モリブデン先
駆体例えばチオモリブデン酸塩または硫化モリブデンそ
のものに好ましくは減圧下で添加し、次いで窒素の如き
不活性ガス下昇温で乾燥することを含む。もし、気孔容
量の液体中の硫化モリブデン若しくは先駆体に添加しう
る量のタンタル化合物またはアルカリ金属化合物が、用
いられる特定化合物の限られた溶解性故に所望値より少
ないなら、望ましいタンタル化合物及び(または)アル
カリ金属化合物対モリブデンモル比が得られるまで上記
手順を反復することができる。アルカリ金属化合物もま
た、硫化モリブデン若しくは硫化モリブデン先駆体にい
わゆる初期湿潤技法または当業者に知られたイオン交換
または沈殿の如き他の任意の方法によって添加しうる。
タンタル化合物を用いるときは、アルカリ金属化合物
は、一般に酢酸カリウムの如き水溶性塩を用い通常溶液
として触媒に添加される。現時点での好ましい手順にお
いては、タンタル含有硫化モリブデンにアルカリ金属化
合物最も好ましくはカリウム化合物が添加される。
【0007】本発明の触媒に含まれる特定のアルカリ金
属化合物はその触媒の活性及びアルコール選択性に影響
を及ぼしうる。一般に、適当なアルカリ金属化合物は、
アルカリ金属の有機ないし無機塩、水酸化物、酸化物及
び硫化物並びにこれらの混合物から選択することができ
る。アルカリ金属の有機ないし無機塩のほとんどは合成
ガスのアルコール転化を高めるための触媒を形成するこ
とが予期される。適当な無機塩の例はアルカリ金属(例
ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム及びルビ
ジウム)の硝酸塩、硫酸塩及び炭酸塩であり、適当な有
機塩の例はアルカリ金属の酢酸塩、クエン酸塩、酒石酸
塩、メトキシド及びエトキシドである。本発明に有用か
つ適当なアルカリ金属化合物の特定例として、水酸化カ
リウム、酢酸カリウム、硝酸カリウム、硫酸セシウム、
酢酸セシウム、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、酢酸ル
ビジウム等が含まれる。水酸化物、酢酸塩及び硫酸塩が
好ましい。種々のアルカリ金属のうちカリウム、セシウ
ム及びルビジウムが好ましい。特に好ましい化合物は水
酸化カリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム及び硫酸セ
シウムであり、とりわけ酢酸カリウムである。活性触媒
中のアルカリ金属及び(または)タンタルの形状は、触
媒調製時の硫化モリブデン若しくは硫化モリブデン先駆
体に導入されたタンタル化合物及び(または)アルカリ
金属化合物と同じでないことがある。本発明のために
は、タンタル化合物及び(または)アルカリ金属化合物
が本明細書に記載の如く添加されるとき、特定の形状に
かかわりなくそれが引続き活性触媒を包含できれば十分
である。本発明に関しては、得られる触媒は本質上硫化
モリブデン、アルカリ金属化合物若しくはその混合物と
タンタル化合物若しくはその混合物の混和物からなると
言える。触媒中最小限のタンタル化合物及びアルカリ金
属化合物量は、高レベルの触媒活性をもたらすのに必要
な量好ましくは炭化水素より多いアルコールを生成する
のに必要な量であるべきである。この量は特定のアルカ
リ金属化合物ないしタンタル化合物及び反応条件に依っ
て変化するが、日常試験のみを用いて決定することがで
きる。
【0008】もし、或る種の好ましいアルカリ金属化合
物(例 カリウム、ルビジウムないしセシウム化合物)
を用い、かつ/或は炭化水素よりアルコールの生産に益
する反応条件(例 より高いGHSV、より高い圧力及
びより低い温度)を選定するなら、モリブデン1モル当
り約0.20モル程度に低いアルカリ金属を用いること
ができる。触媒中のアルカリ金属量の好ましい下限値は
モリブデン1モル当り約0.30モルである。触媒中の
アルカリ金属化合物量の上限値は絶対的固定値ではない
が、モリブデン1モル当り約2モル程度に高い量が通常
良好な結果を伴って使用することができる。それ故、モ
リブデン1モル当り約.30〜2モルになる如き量のア
ルカリ金属化合物が本発明で用いられる。しかしなが
ら、触媒がモリブデン1モル当り0.30〜0.80モ
ルのアルカリ金属を含有することが好ましい。本発明の
高範囲のプラクティスにおいて、モリブデン100モル
当り0.30程度に低いタンタル量を用いることができ
る。好ましくは、モリブデン100モル当り少なくとも
0.60モルのタンタルが用いられる。添加されるタン
タル化合物量の上限については特に定義していないが、
最適結果を得るのにモリブデン100モル当りタンタル
約10モル以上となるレベルを必要とすべきでないこと
が予期される。最も好ましくは、モリブデン100モル
当りタンタル約0.7モル〜5モルが用いられる。触媒
は、MoS3 、MoS2 、オキシチオモリブデン酸アン
モニウムまたはポリチオモリブデン酸アンモニウム(こ
れらの化合物は工業的に取得し得或は種々のモリブデン
化合物から調製しうる)の如き硫黄含有モリブデン化合
物にタンタル化合物及びアルカリ金属化合物を添加する
如き慣用手段によって調製することができる。タンタル
及びアルカリ金属の添加は、タンタル化合物とアルカリ
金属化合物の溶液を(例えば初期湿潤技法によって)含
浸させたり、共沈や、或は乾燥タンタル化合物及びアル
カリ金属化合物をモリブデン化合物と共に粉砕かつ焼成
したり、イオン交換や、或はまた、触媒成分の混和物を
もたらす他の知られた手順によって達成することができ
る。
【0009】別の触媒調製方法は、市販のアルカリ金属
モリブデン酸塩または、MoO3 若しくはMoO2 の如
き酸化モリブデンを、アルカリ化合物による処理後硫化
させ次いでタンタル化合物を含浸させることを含む。本
発明の触媒を調製する特に好ましい方法は、タンタル含
浸チオモリブデン酸塩を分解させてタンタル配合硫化モ
リブデンを生成し(チオモリブデン酸塩の分解方法は米
国特許第4,243,553号及び同第4,243,5
54号に記載されている)、次いで初期湿潤法による如
き任意の適当な技法でアルカリ金属化合物をタンタル配
合硫化モリブデンに添加し、次いで所望なら、アルカリ
金属の添加後触媒を焼成することを含む。焼成は、管状
炉内、20容量部の水素と180容量部の窒素の流れ下
400℃まで漸次(10℃/min)上昇する温度で触
媒を加熱し、そして400℃で1時間触媒を保持するこ
とにより実施することができる。この方法は、低級アル
カノールの製造に関し、他の列挙した技法で調製される
同種の触媒よりも、触媒の質量を基準にして表わされ
る、より高い活性の触媒をもたらすことが観察された故
に好ましい。更に特定するに、好ましい方法において、
タンタル配合硫化モリブデンは、窒素若しくは水素また
はこれらの混合物の如き気体雰囲気中昇温(例えば30
0〜600℃程度)でテトラチオモリブデン酸アンモニ
ウム若しくはポリチオモリブデン酸アンモニウムの如き
タンタル配合チオモリブデン酸塩を分解することにより
調製しうる。不活性ガス及び一酸化炭素の如き他の気体
を用いることができる。チオモリブデン酸アンモニウム
または他の塩は、へプタモリブデン酸アンモニウムの水
酸化アンモニウム溶液(NH4)6 Mo724・4H2
に昇温(例えば30〜40℃)で硫化水素をバブルさせ
る如き既知方法により調製することができる。次いで、
初期湿潤技法による如く、或はより好ましくはタンタル
化合物を大過剰の溶剤例えば水若しくはアルコールとの
溶液として加えることにより、タンタル化合物をチオモ
リブデン酸塩に添加し、次いで含浸させた塩を既述の如
く分解させる。分解したタンタル配合硫化モリブデンに
アルカリ金属化合物を添加する。アルカリ金属化合物は
初期湿潤技法によって導入しうる。この好ましい調製手
順は、合成ガスをアルコールに転化させることに関し、
触媒の質量を基準にして表わされる高い活性を示す、よ
り低密度の触媒を生成することが観察された。調製手順
に加えて、触媒の密度もまた、製造の規模、カリウム配
合のレベル、乾燥条件等により影響される。1.0g/
cm3 以下特に0.8g/cc以下の密度を有する触媒
は最も高いアルコール生産速度を示しており、かくして
現時点で好ましい。
【0010】本発明の触媒は、用いられる反応条件及び
装置に依る任意の好都合な固体形状で使用しうる。例え
ば、通常粉末として得られる触媒は、ペレット、錠剤、
顆粒の如き他の常用形態とすることができ、或は任意の
適当な不活性支持体上に担持することもできる。流動床
操作の場合、適当な大きさの粉末触媒がふさわしいかも
しれない。当業者は、使用時遭遇される条件に基づいて
触媒の形及び大きさを選定することにより本発明を実施
することができる。もし、担持された触媒が所望なら、
カーボン、シリカ、アルミナ、チタニア、シリカ−アル
ミナ、シリカ−チタニア、マグネシア、モレキュラーシ
ーブないしゼオライト及びクレーの如き任意の代表的不
活性担体を用いることができる。担持触媒は、未担持触
媒に用いられるものと類似の慣用技法により、例えばヘ
プタモリブデン酸アンモニウム、蓚酸タンタル及び酢酸
カリウムの水溶液を用いた初期湿潤技法によって調製す
ることができる。担持触媒またはペレット化ないし押出
成形した未担持触媒は大規模な固定床装置に有利であ
る。スラリー系は、より微細な触媒粒子を用いて好都合
に作動しうる。種々の反応装置に適合する担持ないし未
担持触媒系の使用ないし選定は当業者によって容易に理
解される。所望の低級アルカノール混合物を生成すべ
く、一酸化炭素と水素の供給物を適当な装置内で適当
な、毎時の気体空間速度(GHSV)、温度及び圧力条
件下触媒の存在で気相反応させる。供給ガスのGHSV
は、装入触媒の単位容量当り毎時(hr-1として表わ
す)供給される気体の容量と定義され、高いGHSV
は、所望アルコールへの高い選択性をもたらす。本発明
のためには、GHSVは少なくとも約1500hr-1
ましくは少なくとも約3000hr-1であるべきであ
る。GHSVがより低いとき、炭化水素選択性はアルコ
ール選択性を犠牲にして増加しうる。知られた最大GH
SVはなく、それは部分的に使用装置の経済学に依拠す
る。GHSVが約12,000hr-1よりはるかに高い
とき、アルコール選択性は実質的に変化せず、而してア
ルコール生産速度がGHSVの上昇に伴い一般に増加し
うる間、生成物への全転化率が僅かに低下することもあ
る。
【0011】本発明の方法を実施しうる温度は特に臨界
的でなく、所望される結果に依って変化しうる。概ね、
プロセス温度は約250℃〜400℃であり得、約27
5℃〜350℃の温度が好ましい。より高い温度を用い
るときは、より多割合の炭化水素が生成しうる。それ
故、特定の触媒及び所望の結果に依って、反応条件は変
化しうる。反応の圧力は臨界的でなく、使用装置及び所
望結果に依り約大気圧〜約2,000psigの範囲で
ありうる。一般に、より高い圧力は、炭化水素よりアル
コールに益する傾向があり、またより短い鎖生成物に益
しうる。生成物アルカノールはさまざまな工業的用途を
有する。例えば、それは溶剤として、また例えば合成樹
脂用可塑剤を製造するための中間体として、或はまた燃
料添加剤として有用である。以下の例は本発明を更に例
示するためのものである。特記せぬ限り、すべての例で
下記手順を用いた。
【0012】触媒の調製 例中特に示す以外は、硫化モリブデン触媒はすべて、1
0容量%の水素を含有する窒素中、通常約400℃の昇
温でテトラチオモリブデン酸アンモニウム(ATM)を
分解することにより調製した。テトラチオモリブデン酸
アンモニウムは、へプタモリブデン酸アンモニウム(N
4)6 Mo724・4H2 Oの水酸化アンモニウム溶液
に30〜40℃で硫化モリブデンをバブルさせることに
より調製した。このようにして調製した硫化モリブデン
は、二硫化モリブデンに特有のX線回折図形及び10〜
100m2 /gの表面積を示した。硫化モリブデンに、
初期湿潤法(IW)または、大過剰の溶剤(ES)を用
いるかのいずれかによってタンタル及びアルカリ金属化
合物添加物を導入した。特に、初期湿潤法に従えば、タ
ンタル化合物若しくはアルカリ金属化合物の溶液を硫化
モリブデン先駆体(ATM)にその分解前或はその後得
られる硫化モリブデン(分解ATM)に導入し、スパチ
ュラで攪拌して粉末を完全に湿潤させた。得られた湿潤
物質を約30分間放置し、次いで管状炉または真空炉内
で窒素流れ下110℃で2時間ないし一夜乾燥させた。
初期湿潤技法を用いるとき、添加した溶液の容量は、A
TM若しくは硫化モリブデンの1気孔容量すなわち、A
TM若しくは硫化モリブデンの空隙率を満たすのに必要
な容量に相当した。過剰溶剤の方策では、タンタル化合
物またはアルカリ金属化合物を適宜、溶剤例えば蒸留水
若しくはエタノールに1気孔容量を十分上回る量で溶解
し、硫化モリブデンないし先駆体(ATM)と一緒に約
24時間攪拌し、次いで上記の如く乾燥させた。タンタ
ルは蓚酸タンタル水溶液またはタンタルエトキシドのア
ルコール溶液のいずれかで種々の量添加し、またカリウ
ムは酢酸カリウム水溶液として種々の量添加した。次い
で、最終乾燥触媒を砕いて粉末にし、管状炉に加え、水
素20容量部と窒素180容量部の流れ下400℃まで
漸次(10℃/min)昇温しながら焼成し(或はより
容易に行なわれなければ分解させ)た。400℃で1時
間後、水素流れを停止し、物質を周囲温度に冷却した。
すべての場合、触媒は自撚性でありうるので、それを、
すべての焼成工程後、合成ガス転化反応を触媒すべく使
用する前に1.25時間窒素と空気の混合物により40
0℃で、混合物の空気含量を0容量%から100容量%
に漸次高めて不働体化した。
【0013】合成ガス転化 例中使用した反応器は、循環を伴わない、連続供給U字
形ステンレス鋼製管状反応器であった。気体試料を、慣
用ガスクロマトグラフィー(CG)技法によるオンライ
ンで日常分析した。まず、質量分析計を用いて、GCに
より単離した生成物例えば炭化水素、アルコール、水
素、一酸化炭素及び二酸化炭素を同定した。触媒をステ
ンレス鋼製U字形チューブに装入し、その際チューブが
触媒床の上下に0.5mmの石英ビーズを有するように
した。触媒を粉末として調製後、等容量の0.5mm石
英ビーズと混合した。一度設置したなら、反応器を圧力
試験し、次いで数回窒素でフラッシュした後、反応体気
体混合物(一酸化炭素と水素)の流れを開始した。反応
器を流動砂浴中反応温度に加熱し、所望の流れ及び圧力
を確立した。CO及びH2 を1:1のモル比で含有する
合成ガスを6000hr-1のGHSV、300℃の温度
及び1200psigの圧力で触媒床に流した。気体生
成物の分析を2時間毎に行い、液体生成物を1日当り一
二回収集した。反応器は各ラン後、緩徐な窒素流れを触
媒に通し減圧することによって室温に冷却した。比較の
基礎として、タンタルを含まない、本質上硫化モリブデ
ンとアルカリ金属化合物からなる最適な従来法組成物を
調製し、合成ガスをアルコールに転化させる試験を行っ
た。テトラモリブデン酸アンモニウム(ATM)を上記
の如く分解させてつくった硫化モリブデンに、初期湿潤
技法により酢酸カリウムをMo1モル当りK0.75モ
ルになるよう含浸させることによって調製した。他の調
製ないし使用条件はすべて上に概記したと同じである。
これらの最適化従来法触媒を合成転化に関し試験した結
果を下記表Aに示す。下記の表及び例中、C1 〜C4
状アルコールへの選択性は、CO2 を除く全生成物中の
炭素の合計モル数の%として示す。
【表1】
【0014】例 1 硫化モリブデン(分解ATM)に先ず蓚酸タンタルの水
溶液次いで酢酸カリウムの水溶液を、いずれも初期湿潤
法により、Mo100モル当りTa8.9モル及びMo
1モル当りK0.75モルになるよう含浸させることに
よって、触媒を調製した。カリウム含浸後触媒を焼成し
た。触媒は1.32g/ccの密度、約70%の選択性
及び触媒1ポンド当り毎時0.25ポンドのアルコール
生産速度を示した。例2及び3 ATMに、いずれも初期湿潤技法を用いてタンタルエト
キシドのエタノール溶液及び酢酸カリウム水溶液を順次
含浸させた後、タンタル、カリウム含浸ATMを分解す
ることによって触媒2種を調製した。例2の触媒はMo
100モル当り0.82モルのTa及びMo1モル当り
0.75モルのKを有し、例3の触媒はMo100モル
当り0.83モルのTa及びMo1モル当り1.22モ
ルのKを有した。試験結果を表1に要約する。
【表2】
【0015】例4及び5 ATMに、過剰溶剤技法を用いて蓚酸タンタル水溶液
を、夫々、Mo100モル当り0.87モルのTa及び
4.3モルのTaになる量で添加した後、水性酢酸カリ
ウムをMo1モル当り0.73モルのKになるように初
期湿潤技法で含浸させることにより触媒2種を調製し
た。次いで、タンタル、カリウム含浸ATMを分解させ
た。試験結果を表2に要約する。
【表3】
【0016】例6〜8 ATMに、過剰溶剤法を用いてタンタルエトキシドのエ
タノール溶液を、Mo100モル当り0.83モルのT
aになる量で添加した後、酢酸カリウムの水溶液を初期
湿潤により添加し、そしてタンタル、カリウム含浸AT
Mを分解することによって触媒3種を調製した。試験結
果を表3に要約する。
【表4】
【0017】例9〜11 ATMに、過剰溶剤法を用いてタンタルエトキシドのエ
タノール溶液を添加した後タンタル配合ATMを硫化モ
リブデンに分解し、次いでタンタル配合硫化モリブデン
に酢酸カリウムの水溶液を初期湿潤により含浸させ、そ
してカリウム含浸触媒を焼成することによって触媒3種
を調製した。試験結果を表4に要約する。
【表5】
【0018】例12〜15 例9〜11と同じ手順を用いて、Mo100モル当り
0.83モルのTa及びMo1モル当り0.5モルのK
になるようタンタル配合及びカリウム配合を行って触媒
4種を調製した。2種の触媒はカリウム含浸後焼成した
(例12及び13)が、他の2種は焼成しなかった(例
14及び15)。試験結果を表5に示す。
【表6】
【0019】例16及び17 例9〜11と同じ手順を用いて、Mo100モル当り
0.82モルのTa並びに、Mo1モル当り夫々0.7
5モル及び0.78モルのKになるようタンタル配合並
びにカリウム配合を行って触媒2種を調製した。試験結
果を表6に示す。
【表7】
【0020】例18 例9〜11と同じ手順を用いて、Mo100モル当り
0.86モルのTa、Mo1モル当り0.70モルのK
及び0.84g/ccの密度を有する触媒を調製した。
試験したところ、この触媒は78%のアルコール選択性
及び触媒1ポンド当り毎時0.32ポンドのアルコール
生産速度を示した。例19〜22 例9〜11の手順を用いて触媒3種を調製した。触媒は
すべてMo100モル当り0.83モルのTa及びMo
1モル当り0.75モルのKの、タンタル配合及びカリ
ウム配合を有した。例21の触媒はカリウム含浸後焼成
しなかった。試験結果を表7に示す。
【表8】
【0021】例22 例19の触媒をペレットに形成し、試験した。ペレット
化触媒は1.20g/ccの密度、70%のアルコール
選択性及び触媒1ポンド当り毎時0.27ポンドのアル
コール生産速度を示した。例23 ATMに蓚酸タンタルの水溶液を、初期湿潤技法により
Mo100モル当り0.82モルのTaになるよう含浸
させて触媒を調製した。タンタル配合ATMを硫化モリ
ブデンに分解後、酢酸カリウムの水溶液を初期湿潤によ
ってMo1モル当り0.75モルのKになるよう添加
し、次いで触媒を焼成した。試験したところ、触媒は
0.9g/ccの密度、72%のアルコール選択性及び
触媒1ポンド当り毎時0.32ポンドのアルコール生産
速度を示した。本質上硫化モリブデン、カリウム及びタ
ンタルからなる本発明の触媒のいくつか(例えば、例
2、5、8、11)は、硫化モリブデン及びカリウムの
みからなる最適化従来法触媒を用いて得られる平均結果
より高いアルコール生産速度を提示し、また本発明の他
の触媒はより高いアルコール生産速度を提示し(例え
ば、例14、15及び23)、そしてまた更に他のもの
はアルコール選択性及びアルコール生産速度の両面です
ぐれていた(例えば、例10、16、17、18、1
9、20及び21)。触媒のいくつかは、記述の試験で
優位な性能を示さなかった(例えば、例1、3、4、6
〜7、9、12〜13及び22)が、これらの例の性能
を最適化する試みを何ら行わなかったことを認識せねば
ならない。かかる最適化は改良結果を十分もたらしう
る。更に重要なこととして、本発明のこれらさほど望ま
しくない例でさえ、合成ガスをアルコールに転化させる
のに他の既知触媒に比較して高い活性及び(または)選
択性を示した。以上本発明をその好ましい態様で或る程
度詳細に記述してきたけれども、種々の変法が当業者に
想起され得、而してかかる変法は本出願発明の精神ない
し前掲特許請求の範囲に入ることは理解される。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本質上、硫化モリブデン、モルブデン1モ
    ル当りアルカリ金属少なくとも0.20モル量のアルカ
    リ金属化合物及び、モリブデン100モル当りタンタル
    少なくとも0.3モル量のタンタル化合物の混合物から
    なる触媒の存在で水素と一酸化炭素とを気相反応させる
    ことを含む、低級アルカノール混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】アルカリ金属化合物がアルカリ金属の有機
    ないし無機塩、酸化物、硫化物及び水酸化物から選ばれ
    る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】無機塩が酢酸カリウムである、請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】触媒が、タンタル含浸テトラチオモリブデ
    ン酸塩を分解してタンタル含浸硫化モリブデンを得、次
    いで該タンタル含浸硫化モリブデンにアルカリ金属化合
    物を添加することにより得られる、請求項1に記載の触
    媒。
  5. 【請求項5】タンタル化合物が蓚酸タンタル及びタンタ
    ルエトキシドから選ばれる、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】一酸化炭素と水素をアルコール混合物に転
    化させるのに有用な触媒にして、本質上硫化モリブデ
    ン、アルカリ金属化合物及びタンタル化合物の混合物か
    らなる触媒。
  7. 【請求項7】アルカリ金属化合物がアルカリ金属の有機
    ないし無機塩、酸化物、硫化物及び水酸化物から選ばれ
    る、請求項6に記載の触媒。
  8. 【請求項8】無機塩が酢酸カリウムである、請求項7に
    記載の触媒。
  9. 【請求項9】タンタル化合物が蓚酸タンタル、タンタル
    エトキシド及びこれらの混合物から選ばれる、請求項6
    に記載の触媒。
  10. 【請求項10】触媒が、タンタル含浸テトラチオモリブ
    デン酸塩を分解してタンタル含浸硫化モリブデンを得、
    次いで該タンタル含浸硫化モリブデンにアルカリ金属化
    合物を添加することによって得られる、請求項9に記載
    の触媒。
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