JPH0681145B2 - 通信ネツトワーク・システム - Google Patents

通信ネツトワーク・システム

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JPH0681145B2
JPH0681145B2 JP1211549A JP21154989A JPH0681145B2 JP H0681145 B2 JPH0681145 B2 JP H0681145B2 JP 1211549 A JP1211549 A JP 1211549A JP 21154989 A JP21154989 A JP 21154989A JP H0681145 B2 JPH0681145 B2 JP H0681145B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、通信媒体を介して複数のノード間で通信する
ための通信ネットワークに関する。
B.従来技術及びその課題 複数のノードがネットワークの使用に関して競合してい
るネットワークを介する情報の交換を制御するために、
従来は何らかの形のネットワーク・プロトコルを使用し
てきた。
通常トークン・パス・プロトコルと呼ばれているあるク
ラスのプロトコルに基づくネットワークの例は、トーク
ン・バス・ローカル・エリア・ネットワーク(トークン
・バスLAN)である。トークン・パス・ネットワークで
は、ネットワークの各ノードは、ネットワーク中の(必
ずしも物理的ではなく、論理的に)前のノードから送ら
れた「トークン」を所有しているときに、他のノードに
情報を送信することしかできない。トークンを所有する
ノードは、ネットワークがそのもとで動作するプロトコ
ルによって課される制限のもとで、必要なだけのメッセ
ージを渡し、次に上記のトークンを含むメッセージをネ
ットワーク中の次のノードに送ることによって、(やは
り必ずしも物理的ではなく、論理的に)次のノードにト
ークンをパスする。このノードは、同様に必要に応じて
送信し、トークンをその次のノードに送る。前のノード
と後のノードの関係は、トークンがこの論理リング中で
循環してパスされるような論理リングを定義するように
ネットワーク中で構成されている。
この機構により、一時に1つのノードだけが送信する許
可を与えられ、その結果、2つ以上のノードが同時に送
信しようとする場合に通常なら起こる衝突が回避される
(エラー状態の除去)。さらに、各ノードがトークン受
領時に最大トークン保持時間の制限を課されている場
合、論理リングを一巡する総トークン循環時間が、ある
最高数以下になることが保証される。この数字は、各ノ
ードで最大トークン保持時間、伝送遅延及びネットワー
ク中のノード数に依存する。したがって、あるノードが
何らかの情報を送信する必要ができてからその情報を首
尾よく送信するまでの間の遅延は、既知の量である。こ
れは、たとえば、一方のノードは機械の制御装置で、他
方のノードは機械命令を出す制御コンピュータである、
製造環境におけるLANでは重要な利点である。
通信ネットワークが成功するには、接続された装置間で
の互換性、性能、柔軟性、信頼性など競合する多くの要
件がある。例として、産業用LANに関する状況を考察す
る。互換性を確保したいとの希望は、国際標準機構で19
78年に認められた。同機構は、計算装置間の通信の標準
を作成する基礎として開放型システム相互接続(OSI)
モデルを提案し定義した。このモデルに基づいて、製造
自動化プロトコル(MAP)と呼ばれる産業用LANの標準が
提案された。MAPプロトコルは、J.ドワイヤー(Dwyer)
とA.ヨアンヌ(Ioannou)の著書「MAPとTOP(MAP and T
OP)」(ISBN1−85091 355 2)に記載されている。MAP
プロトコルは、互換性の要件を非常にうまく実現する
が、「コンピュータ・ブルテン」Vo14、Part2(1988年
6月、英国コンピュータ協会刊、pp.12−13に所載のF.
エンスコー(Ainscow)の論文「MAPの一里塚(Mileston
es in MAP)」で考察されているように、他の要件は犠
牲になっている。
純粋な情報処理アプリケーション及び人々との対話で
は、通信ネットワークを介してメッセージ伝送の数秒の
遅延は、多くの場合許容される。それとは対照的に、コ
ンピュータを使って機械装置の動作を制御する場合は、
「リアル・タイム」動作、すなわち数百ミリ秒以上では
なく数ミリ秒程度の最大遅延時間が保証されることが必
要となることがある。上記に示したように、通信チャネ
ルへのアクセス権を与えるトークン・パス技術は、最大
応答時間を保証する可能性がある。MAPは、トークン・
パス・プロトコルに基づいている。しかし、このプロコ
トコルのもとでは長いファイルを効率的に処理する必要
があるため、トークン保持時間が比較的高く、その結
果、中規模のネットワークでさえ保証される時間が約1
秒程度でなければならない。
保証時間を減らす1つの技術は、ネットワークを複数の
小さなネットワークに分割することである。この手法は
難点がないわけではなく、ゲートウェイでネットワーク
間通信の問題を導入し、他のネットワーク上のノードへ
の伝送遅延を増加させ、互換性と柔軟性の妥協点を見つ
ける必要がある。
保証された最大応答時間が要件ではない通信ネットワー
クでは、搬送信号感知複数アクセス/衝突検出(CSMA/C
D)プロトコルと呼ばれるプロトコルのクラスがある。
こうしたプロトコルの例は「イーサネット(Etherne
t)」プロトコルである。CSMA/CDネットワークでは、ア
クセスを必要とするネットワークが活動状態にないとき
送信を試みることができる。同時に送信を試みる2つ以
上のノード間の衝突は、すべてのノードに送信を中止
し、その後送信を試みることによって処理される。再送
信を試みる前の遅延は、2つ以上のノードが繰り返し衝
突する送信を発行して、送信が不可能になることを避け
るため、可変である。この種のネットワークは、低いト
ラフィック・レベルでは、メッセージ送信の遅延が一般
に短いという利点がある。しかし、高いトラフィック・
レベルでは、しばしば衝突が発生するためにメッセージ
送信の遅延が非常に長くなり、その結果、送信の際に受
け入れられない遅延が生じることがあるという欠点があ
る。さらに、高トラフィック・レベルでは、衝突の頻度
が高いため、高容量が望ましい時に、通信チャネルの使
用が非常に非効率的になる。優先順位の低いノードの場
合は特に、遅延が大きくなりすぎるのを防止するため、
複雑なアルゴリズムがしばしば使用される。
特開昭61−102842号公報で、周波数分割多重化を使っ
て、それぞれ異なる周波数帯域を占める固定制御チャネ
ル及びいくつかのデータ転送チャネルを提供するCSMA/C
Dネットワークが提案されている。1対1の通信経路を
確立したい2つのノードは、自由データ転送チャネルを
発見するために制御チャネルを介して交渉して、このチ
ャネルを介して通信することに同意する。このようにし
て、いくつかの1対1通信が同時に行なわれ、優先順位
の高いノードに(これらのノードは常に割り当てられた
データ転送チャネルを保持していると仮定する)ネット
ワークへの必要な急速なアクセスを可能にする。しか
し、1対1の通信リンクを確立するのにかかる時間が一
定しない。これは、すべてのCSMA/CD型通信チャネルと
同様に、CSMA/CD制御チャネルを介して通信するのにか
かる時間は保証できず、したがって、制御チャネルを介
してデータ・チャネルの使用を交渉するのにかかる時間
が一定しないからである。その結果、少なくとも一部の
ノード、たとえば通信を稀にしか使用せず、それにデー
タ・チャネルを永久的に割り振るのが不経済になるよう
な優先順位の高いノードは、チャネルを割り振られる前
に予想できない遅延を受けることがあり得る。こうした
ノードの例は特定のパラメータ(たとえば、コンベヤ速
度、炉温度など)がその許容範囲を越えたときシステム
に合図するように設計されたエラー監視ノードである。
これは、たとえば産業用LANなどの多くのネットワーク
の応用分野では受け入れることができない。
本発明の目的は、従来技術のネットワークの問題を軽減
する通信ネットワークを提供することである。
C.課題を解決するための手段 したがって、本発明は、複数チャネル通信媒体を介して
複数のノードの間で通信するためのネットワークを提供
する。このネットワークは、ノード間でのデータ通信の
ための複数の割振り可能チャネル、及び個々のノードに
割振り可能チャネルを割り振るための制御チャネルを含
み、少なくとも1つのチャネルが、限られたメッセージ
・パケット長をもつトークン・パス・プロトコルのもと
で動作して、選択されたメッセージを所定の最大遅延で
ノード間で送ることができることを特徴とする。
トークン・パス・チャネル上のメッセージ・パケット長
を制限することにより、各ノードのトークン保持時間
を、したがってそのチャネルのトークン・サイクル時間
を短く保つことができる。トークン・パス・チャネル上
で限られたメッセージ・パケット長をもつと同時に、大
量情報伝送用の割振り可能チャネルが利用可能なため
に、より長いメッセージの効率的な伝送を依然として可
能にすることができる。
すなわち、本発明によるネットワークは、通信媒体を介
して、選択された短いメッセージを通信しようとする任
意のノードの、保証された最大遅延時間を提供すること
ができる。この保証された最大遅延を短く保つことがで
きるのは、短いメッセージだけがトークン・パス・チャ
ネルに送られるので、各ノードのトークン保持時間をこ
のチャネルで低レベルに設定することができるためであ
る。従来の単一チャネル、トークン・パス・ネットワー
クでは、トークン保持時間は、大量のデータを送信する
のに必要なノードを収容できるのに十分な大きさに保た
なければならない。データを小さなパケットに分割し
て、トークンを受信する度に1つずつ送信することは、
このデータの伝送が非常に遅くなり、かつプロトコルが
複雑になるので、望ましくない。CSMA/CDプロトコルに
基づく従来の複数チャネル・ネットワークは、これらの
プロトコルの性質上、保証された最大遅延を提供するこ
とはできない。
限られたメッセージ・パケット長をもつトークン・パス
・プロトコルのもとで動作するチャネルが制御チャネル
であり、制御チャネルを介してノードによって伝送され
るメッセージ・パケットが、個々のノードへの割振り可
能チャネルの割振りを交渉するメッセージを含むことが
好ましい。このようにして、ノード間でデータ・メッセ
ージを伝送するための割振り可能チャネルの割振りに対
して最大保証遅延を提供することができる。
また制御チャネルを介してノードによって伝送されるメ
ッセージ・パケットが、割振り可能チャネルの割振りの
交渉とは無関係なデータ・メッセージを含み、緊急デー
タ・メッセージは、割振り可能チャネルの割振りを持つ
必要なく制御チャネルを介してノード間で通信できるよ
うにすることが好ましい。制御チャネルが割振り可能チ
ャネルの割振りに関係しない情報パケットも搬送できる
ようにすることにより、現在チャネルを割り振られてい
ないノードが、割り振られたチャネル設定遅延を受ける
ことなく、かつ特に緊急通信用のチャネルを確保してお
く必要もなく、緊急メッセージ(たとえば、エラー・メ
ッセージ)を送信することができる。
しかし、限られたメッセージ・パケット長をもつトーク
ン・パス・プロトコルのもとで動作する、制御チャネル
以外の専用チャネルを設けて、割振り可能チャネルの割
振りの交渉とは無関係のデータ・メッセージを含むメッ
セージ・パケットを、この専用チャネルを介してノード
によって伝送することができる。このようにして、緊急
のデータ・メッセージ(たとえば、エラー・メッセー
ジ)を、割振り可能チャネルの割振りを持つ必要なく、
この専用チャネルを介してノード間で通信することがで
きる。
以下で説明する通信ネットワークの特定の例では、3つ
以上のノードが割振り可能チャネル上で通信することが
でき、したがってこのチャネル上にサブネットワークが
確立される。これらのノードは、MAPやイーサネットな
ど、このチャネルを介する希望する任意のプロトコル、
または上記のような限られたメッセージ・パケット長を
もつトークン・パス・プロトコルを用いて通信して、こ
のサブネットワーク上のノードの特定の要件を満たすこ
とができる。この構成により、単一の物理的通信媒体上
で複数のサブネットワークを容易にかつ柔軟に確立する
ことが可能になる。すなわち、複数のサブネットワーク
がそれぞれ個別の割振り可能チャネル上で動作し、各サ
ブネットワークは同じまたは異なるプロトコルのもとで
またはプロトコルなしで動作することができる。たとえ
ば、限られたメッセージ・パケット長をもつトークン・
パス・プロトコルのもとで動作するネットワークに2つ
以上のチャネルが存在できる。1つは制御チャネルで、
1つは通信を稀にしか使用しない優先順位の高いノード
にサービスするため専用の上記の専用チャネルである。
各チャネルがそれぞれの周波数帯域で動作する場合、ト
ークン・パス・チャネルに対して既存の単一チャネル機
器との互換性を維持すると同時に、追加のチャネルを提
供することができるような形で、チャネルの分離を行な
うことが可能である。提供可能なチャネル数は、通信媒
体の帯域幅によって変わる。互換性及び信頼性の理由か
ら、トークン・パス・チャネルの周波数帯域は固定する
ことが好ましい。しかし、必ずしもそうする必要はな
く、ネットワーク上のノードの要求に応じて、チャネル
が柔軟に割り振れるように、チャネルの帯域幅と周波数
を可変にすることもできる。
1つまたは複数のノードが、それぞれ周波数帯域間で切
替え可能な通信アダプタを含み、前記の1つまたは複数
のノードが複数のチャネルを介して通信できるようにす
ることが好ましい。別の方法として、前記の1つまたは
複数のノードに、各チャネルに1つずつ複数の固定通信
アダプタを設けることも可能である。しかし、これは、
よりコストのかかる解決方法であり、柔軟性が制限され
ることになる。
ノードは、さらに限られたメッセージ・パケット長をも
つトークン・パス・プロトコルのもとで動作する、少な
くとも1つのチャネルの周波数帯域で動作可能な第2の
通信アダプタを含むことができ、前記少なくとも1つの
ノードはこのトークン・パス・チャネル及びもう1つの
チャネル上で同時に通信することができる。こうしたノ
ードはトークン・パス・チャネル上で永続的に通信を続
けるので、効率的に動作する。第2の通信アダプタを設
けることにより、ノードがトークン・パス・リングから
出て再び入ることによる潜在的な遅延及び他の複雑さが
回避される。必要に応じて、たとえば、上記のように2
つ以上のトークン・パス・チャネル及び複数の割振り可
能チャネルがある場合、ノードは3つ以上のチャネル・
アダプタを含むことができる。
ノードが単一の切替え可能な通信アダプタだけを含む場
合、そのノードが、トークン・パス・チャネルでトーク
ンの最後の一巡中にリング保守が実施されたかどうかを
示すリング保守フラグ、トークン・パス・チャネルでト
ークンをパスすることによって形成される論理リングを
維持することが好ましく、トークンをそのノードが受け
取ったときにリング保守フラグが設定されない場合にリ
ング保守は、実施される。
そのネットワーク内のノードすべてが、割振り可能チャ
ネル上で動作する必要はない。たとえば、非常に短い
(たとえば、エラー状態を示す)メッセージを発行する
だけのノードは、上記のようにトークン・パス・チャネ
ル上で情報パケットを送ることによってそうすることが
許される。こうしたノードは、単一の切替え不能通信ア
ダプタを必要とするだけなので、単純である(したがっ
て低コスト)という利点をもつ。したがって、一部のノ
ードは、限られたメッセージ・パケット長をもつトーク
ン・パス・プロトコルのもとで動作するチャネルの周波
数帯域でだけ動作する固定周波数帯域通信アダプタを含
み、固定周波数帯域通信アダプタによる通信は、このト
ークン・パス・チャネル上だけで行なわれる。
本発明は、通信媒体が広帯域ケーブルであり、通信アダ
プタがモデムである、ローカル・エリア・ネットワーク
で特に適用されるが、それだけに限られるものではな
い。本発明は、光ファイバに基づく通信ネットワークな
どの複数チャネル通信媒体を用いる他のタイプのネット
ワークにも同様に適用できる。
D.実施例 第1図は、従来技術で周知のような、トークン・バス通
信ネットワーク上での代表的なノード構成の概略図であ
る。説明の便宜上、5つのノードだけを示してある。実
際には、ノードの数はずっと多いことも、5つより少な
いこともある。図の通信ネットワークは、通信媒体(た
とえば、広帯域ケーブル)6を介して通信するノード1
ないし5を有する。ネットワーク内の各ノードは、ネッ
トワーク中のその前のノードから送られた「トークン」
を所有するときにだけ、情報を他のノードに送ることが
できる。ノード2の前のノードは、たとえばノード3で
ある。トークンは、ノードが、送信許可を自分に与える
ものと認識する一義的識別子である。
あるノード(たとえば、ノード2)がトークンを所有す
るとき、そのノードは、ネットワークがそのもとで動作
しているプロトコルによって課される制約を条件とし
て、必要な数のメッセージをネットワーク内の他のノー
ドに渡し、その後、次のノードにトークンを含むメッセ
ージを送ることにより、次のノード(たとえば、ノード
1がノード2の後のノードである)にトークンをパスす
る。後者のノード(たとえば、ノード1)は、その後、
同様に必要に応じて送信し、次いでその次のノードにト
ークンをパスする(ノード1の後のノードはノード5で
ある)。
したがって、前のノードと後のノードの関係は、トーク
ンが論理リング中で循環してパスされるような論理リン
グを定義するように構成されていることがわかる。前の
ノードと後のノードの関係は、本来物理的関係ではな
く、論理的関係であることもわかる。本発明の通信媒体
は、1端、いわゆるヘッドエンド7でヘッドエンド再変
調器8に接続された、単一広帯域ケーブル6であると仮
定する。中継器及びその他の機器を含むトークン・バス
LANで通常使用される広帯域ケーブルは、約400MHzの帯
域幅をもつ。図示したような単一ケーブル・システムで
は、総帯域幅が反対方向への伝送用の高領域と低領域に
分割され、信号はヘッドエンド再変調器8によってノー
ド間の転送される。2重ケーブル・システムでは、全帯
域幅が両方向で利用でき、ヘッドエンド再変調器8の代
わりに中継器を使用する。光ファイバ通信媒体をもつネ
ットワークでは、利用可能な帯域幅はより大きくなる。
光ファイバ・ネットワークでは、当業者にとって周知の
ように、ネットワークを星形に構成することが可能であ
る。
トークン・パス・プロトコルに基づく、半径5Kmにわた
って広がる100個のノードをもつLANを考えてみる。地理
的な広がりを念頭に置くと、ヘッドエンドから最も遠隔
のノードまでの最悪の場合の伝播時間は約35マイクロ秒
である。ノード間でトークンを送るのにかかる最大時間
は、最悪の場合に伝播時間に、受信側ノードがトークン
の受信に応答する時間を加えたものである。この合計時
間を伝送時間(TT)と呼ぶ。性能に直接影響を及ぼすネ
ットワークの他のパラメータは、ノードがトークンをパ
スする前に保持できる最大保持時間(MRT)である。こ
れらの時間がわかると、ネットワークの最大アクセス時
間が、次の関係式から求められる。
最大アクセス時間=ノード数×[TT+MRT] ネットワークから理論的に得られる極限性能の推定値
は、ノード動作が十分に高い処理速度と大きな帯域幅の
使用により任意に高速になると仮定して求めることがで
きる。これで、伝播時間だけが制限因子として残る。し
たがって、100のノードを含む半径5kmのネットワークで
は、伝送時間は約35マイクロ秒となり、トークン保持時
間はゼロと考えることができ、最悪の場合の最大アクセ
ス時間は3.5ミリ秒となる。
実際のネットワークは、2つの理由で、この限界に達し
ていない。第1に、帯域幅が任意に広げられない。広帯
域システムの標準チャネル帯域幅は12MHzであり、した
がってデータ速度は毎秒10Mビットとなる。1Kバイトの
伝送には、データであれプロトコル・オーバーヘッドで
あれ、819.2マイクロ秒を要する。過剰なセグメンテー
ションなしで大きなデータ・ファイルの伝送を可能にす
るには、最大トークン保持時間を大きな値、通常は5な
いし10ミリ秒に設定しなければならない。第2に、ノー
ド動作にかかる時間が不定の場合、伝送時間は約40マイ
クロ秒になる。これらの値と100個のノードをもつ半径5
kmのネットワークでは、理論的最高性能より2桁以上性
能が低くなり、その結果、この大きさのMAPネットワー
クは、産業用LANなどのリアル・タイム制御システムと
して使用できない。
次に、5kmの半径内に100個のノードをもつ産業用LAN
を、本発明による通信ネットワークの例として説明す
る。ただし、本発明は産業用LANに制限されるもので
も、この規模のネットワークに制限されるものでもな
い。
ケーブル帯域幅が400MHzの場合、単一広帯域ケーブルは
それぞれ毎秒約10Mビットを搬送するチャネルを同時に
約12本、2重ケーブルはそのチャネルを約30本収容する
ことができる。この場合も、光ファイバの数字は数桁大
きくなる。従来のトークン・バス・ネットワークでは、
この利用可能な帯域幅が十分に使用されていない。本発
明は、制御チャネルに加えて、ノード間でメッセージ通
信を行なうための複数の割振り可能チャネルを設けるこ
とにより、この利用可能な帯域幅を活用するものであ
る。ノード間で転送されるべき大部分のデータは割振り
可能チャネルを介して送れるので、制御チャネル上の個
々のメッセージ長を低い値に制限し、ノードのトークン
保持時間、したがって総トークン保持時間を短くして、
通信ネットワークの応答速度を増大させることもでき
る。
この産業用LANの例の特性を以下の表1に要約して示
す。
保証アクセス時間が10ミリ秒の場合、ネットワーク上の
各ノードが短いメッセージを毎秒100回送ることができ
る。この数字は産業機械の制御には十分である。
第2図は、本発明によるこの通信ネットワークの例のア
ーキテクチャの概略図である。開放型システム間相互接
続(OSI)モデルの構造は、トークン・パス・チャネル
と割振り可能チャネルの両方に適合されている。この図
は、OSI基準に精通した人には自明であり、したがって
これ以上説明しない。トークン・パス・チャネルは、OS
I基準に基づく既存のLAN機器との互換性を保持するた
め、OSI基準に従っている。しかし、割振り可能チャネ
ルはノード間の交渉によって動的に割り振られるので、
完了時にチャネルを閉じて再割振りに利用できるように
する機構がある場合、一度割り振られたチャネル上でど
んなプロトコルを使用してもよく、また使用しなくても
よい。
第3図は、本発明による通信ネットワークの例に組み込
んだノード20のアーキテクチャを示す。このノードは以
下の構成要素を含んでいる。
−周波数のある範囲、好ましくは通信媒体が提供する周
波数の全範囲にわたって動作可能な、切替え可能な第1
のチャネル・アダプタすなわち切替え可能モデム22、及
び制御チャネル26の周波数で動作可能な第2のチャネル
・アダプタすなわち固定モデム24 −制御チャネル26、この場合はIEEE802.4用に選ばれた
プロトコルを実施し、それを第2のモデム24と関連づけ
る、通信制御装置28中の論理機能 −割り振られたチャネル30、30′、30″、…上の端末で
使用されるどんなプロトコルでも実施し、それらを切替
え可能モデム22に接続する論理機能 −チャネルの必要性を認識し、制御チャネル・プロトコ
ルを使ってそれを設けることを交渉する、やはり通信制
御装置28内の監視論理機能−端末で動作し、ネットワー
ク上での伝送を開始しまたはそれに応答するタスク(マ
シン32) 端末は、たとえば、中央データベース(図示せず)から
数値制御工作機械(すなわち、工作機械と適切な処理論
理機能を含む機械32)への部分プログラムのダウンロー
ドを処理する役割をもつと同時に、工作機械の温度の読
取り値を遠隔監視プログラムに定期的に送信する。この
端末はまた、冷媒の供給停止の通知など緊急のメッセー
ジを処理する必要もある。最初のタスクに適したプロト
コルはMAP FTAMであり、第2のタスクでは、単純な直列
2地点間メッセージ・サービスで十分であると思われ
る。したがって、この端末の通信制御装置28は、これら
のプロトコルを両方とも実施することができ、また切替
え可能モデム22を用いてそれらのプロトコルの一方を割
振り可能チャネル30、30′、30″、…と関連づけること
ができる。またこの制御装置は、IEEE802.4を実施し、
第2のモデム24を用いてそれを制御チャネル26と関連づ
け、それを使用して必要なときにチャネルを獲得するこ
とができる。緊急メッセージについては、この端末は、
第2のモデム24を使って制御チャネル26上で短いメッセ
ージを送ることができる。第3図、第4図及び第5図で
は、2重接続線は、データ及び制御情報の経路またはチ
ャネルを表し、1重接続線は制御経路を表す。すなわ
ち、内部経路34、36、38は、端末20中で示された機能機
構間でデータ及び制御情報を送るためのものであり、制
御経路40は、切替え可能モデム22によるチャネル選択に
使用される。
通信制御装置28(第4図及び第5図の通信制御装置28′
と28″も)は通常、マイクロプロセッサ及び関連メモリ
などの汎用計算機ハードウェア上で稼働するソフトウェ
ア論理の形で実施される。また、これらの図では、通信
制御装置と工作機械が離れていてもよく、同じ物理装置
中の別々の論理エンティティでもよい。たとえば、汎用
コンピュータ中で動作する別々のタスクでよい。
第3図に示したアーキテクチャを用いると、ノード20は
他のチャネルを使ってデータを転送している間も依然ト
ークン・パス・リングの構成要素であることが可能であ
る。切替え可能な第1のモデムは、チャネル間で切り換
えできるように周波数に敏感であるが、第2のモデム24
は永続的に制御チャネルに割り振られ、したがって、周
波数に敏感である必要はない。割振り可能チャネル上で
の優先順位の低い長いメッセージの送信または受信を中
断せずに、優先順位の高い短いメッセージを制御チャネ
ル上で送信することができる。
第4図は、第3図のネットワーク・ノードのアーキテク
チャのより低コストの代替品の概略図である。第4図に
示すノード42は、単一の切替え可能モデム22を含み、第
3図に示す第2のモデムを含まない。このモデム22は、
通信を同時に1つのチャネルでしか行なえないが、チャ
ネル間で切替えが可能である。第4図の切替え可能モデ
ムは、通常状態のとき、制御チャネル26の周波数に設定
されており、したがってそのノードはそのチャネル上で
トークン・リングの一部となっている。そのノードが割
振り可能チャネルに割り振られると、ノード42の通信制
御装置は、経路44上の制御信号を用いてモデムの周波数
を、割り振られたチャネルの周波数(すなわち、チャネ
ル30、30′、30″、…のいずれかの周波数)に変え、制
御チャネルのトークン・パス・リングから落ちる。この
種のモデムを1つ設けると、モデムが1つしか必要でな
いので、ノードをネットワークに接続する比較的低コス
トの方法となる。後述の、チャネルの割振りに関連する
事象のシーケンスは、第3図と第5図のどちらに示した
ノード・アーキテクチャでも同じである。しかし、単一
の切替え可能モデムの場合、割り振られたチャネルを捨
ててトークン・リングに再参加する際に遅延が発生す
る。これは、後で説明するようにIEEE802.4の特性によ
るものである。
ネットワーク上に第5図に示すような単純ノード46の形
で単一の非切替え可能モデム48を含むいくつかのノード
を設けることも望ましい。たとえば、きわめて短い(た
とえば、エラー状態を示す)メッセージを発行するだけ
のノードは、割振り可能チャネルを使用する必要はな
い。こうしたノードは、第5図に示すようなアーキテク
チャを用いて実施できる。通信制御装置28″は、エラー
・メッセージを送るべきだと判断した場合、この目的の
ために指定されたチャネル上でエラー・メッセージを短
いメッセージとして送る。この目的のためのチャネル
は、制御チャネルでもよく、または、エラー・メッセー
ジ用に特に確保されている専用チャネルでもよい。
このようにして、製造自動化プロトコル(MAP)に基づ
く従来のトークン・プロトコル・ネットワークから、第
5図に示したような単一チャネル機器との完全な差込み
互換性を保持できることを了解されたい。
最も簡単な手順は、従来技術の機器を制御チャネル上だ
けで通信させるものである。従来のノードは、新しいノ
ードとの通信を含めて、あらゆる目的に制御チャネルを
使用する。しかし、ネットワーク上にこうした従来の機
器があると、トークン保持時間は、こうした機器を含む
ノードがトークン・パス・チャネルに載せるデータ量を
考慮しなければならないので、ネットワークの性能が低
下する。
もう1つの方法は、新しい制御チャネルを従来の動作チ
ャネルと離しておき、プロトコルを使ってチャネルを古
い機器に割り振ることである。その場合、2組のノード
を相互接続するためにゲートウェイを設けなければなら
ない。ゲートウェイ・コンピュータは、割り振られたチ
ャネルを要求し維持する責任をもつ。こうすると、新し
い機器はプロトコルの潜在的な全性能を実現することが
でき、古い機器は、従来通り、同じ物理通信媒体上で論
理的に別々のLAN上で動作する。
当然、1つのノードが3以上のチャネル・アダプタを含
むことが可能である。第3図に示した2つのチャネル・
アダプタの他に、第3のチャネル・アダプタを設けるこ
とが望ましい場合の例は、制御チャネルから分離したチ
ャネルが特にエラー・メッセージ専用となっている場合
である。この分離した専用チャネルは、上記のトークン
・パス・プロトコルのもとで動作することができる。3
個以上のチャネル・アダプタを設けることが望ましいノ
ードの別の例は、単一の物理通信媒体上に構築された異
なる論理ネットワーク相互間のゲートウェイとして働く
ノードである。
制御チャネル上のトークン・パス方式に加わっている各
端末の通信制御装置28、28′、28″は、前後のノードの
アドレスの形のネットワークの状態に関する情報及びチ
ャネル状況表を維持する。
前後のノードのアドレスは、IEEE802.4に従って維持さ
れる。第3図に示すように、ノードが2つのモデム、制
御チャネルだけに接続するためのモデムと割振り可能な
チャネル用のモデルをもつ場合、または第5図に示すよ
うに、制御チャネルに永続的に割り振られた単一の切替
え不可能モデムをもつ場合、これらのアドレスは、IEEE
802.4におけるようなリング保守以外の目的には使用さ
れない。しかし、第4図に示すような単一の切替え可能
モデムがある場合は、それらのアドレスは、隣接するノ
ードがチャネルを離れるときの変化を考慮した処置を開
始するのにも使用される。
チャネル状況表(図示せず)は、コンパクトな表であ
り、通信制御装置に接続されたメモリで実施することが
好ましい。チャネル状況表は、割り振られる可能性のあ
る各チャネルの占有状況を記憶するために、1チャネル
当り1ビットしか必要としない。この表は、それらの宛
先アドレスに関わらず、ネットワークを通過するすべて
のチャネル割振りメッセージを解釈する、通信制御装置
によって保持される。
この例で制御チャネル上で使用されるプロトコルは、IE
EE基準802.4によって指定されるものと同じで、追加の
要件として、制御チャネル上でのトークン転送を含む任
意の伝送の最大長が小さな値(たとえば、表1では75バ
イト)に制限されている。この制限が可能なのは、より
長いメッセージの伝送が、制御チャネルから割り振られ
たチャネルの1つに移されるからである。ネットワーク
上のあるノードが制限値を超えた場合、それはエラーを
引き起こさず、性能の向上の程度を減少させるだけなの
で、この制限は、他のOSI機器との互換性を損なわな
い。
この表の制御チャネル上で伝送されるメッセージ・パケ
ットまたはフレームは、以下の表2に示すフィールドを
もつ。
OSI大域アドレス指定基準に従って6バイト・アドレス
を使用していることに留意されたい。また、表1に示し
たメッセージ・パケットは、連結された2つのメッセー
ジ、したがって、2つの開始区切り文字及び2つの終了
区切り文字でも有効なことにも留意されたい。フィール
ド9ないし14は、メッセージが伝送された直後にトーク
ンがパスされない場合は省略される。一般に、これが発
生するのは、リング保守中だけである。
制御チャネル・データ・ユニット(CCDU)は、以下の表
3に示すフィールドを含む。
データ・ユニットのタイプ・フィールドは、データ・ユ
ニットがチャネル割振り要求、チャネル割振り応答、チ
ャネル解放要求、チャネル解放応答、チャネル打切り、
または短いメッセージのどれであるかを決定する。最初
の5つの場合は、第2のフィールドに関連するチャネル
番号を含み、第3のフィールドに必要ならば受動的リン
グ保守用の原始ノードの前のトークン・ノードのアドレ
スを含む。
このパケット形式は、完全にIEEE802.4の制約の範囲内
にあり、非常に短い長さ制限という追加の制約もある。
制御チャネルの参加ノードによって実行される機能に
は、IEEE802.4で必要とされるものと、その他にチャネ
ル状況表を保持するために必要なものが含まれる。
トークンを現在所有していない制御チャネル中の各参加
ノードの通信制御装置は、ネットワークの現在の状態に
関する情報の内部表を保持するために、バス上のトラフ
ィックを監視する。
通信制御装置は、IEEE802.4で必要とされるリングの前
後のノードのアドレスの記録を保持する。これらのアド
レスの1つがチャネル割振り要求または応答中に現れる
とき、そのノードはそのリングを離れると見なされる。
したがって、そのアドレスは、チャネル割振り要求また
は応答メッセージから獲得された、その前後のノードの
アドレスで置換される。
通信制御装置ノードは、さらに各割振り可能チャネルの
占有を示すそのチャネル状況表を保持する。あるチャネ
ル番号がチャネル割振り要求中に現れる場合、チャネル
状況表の該当位置に、そのチャネルに占有フラグがつ
き、あるチャネル番号がチャネル解放応答または否定チ
ャネル割振り応答メッセージ中に現れるとき、チャネル
状況表の該当の位置で、そのチャネルに非占有フラグが
つく。これらの用語については後述する。
1つの切替え可能モデムをもち、第2のモデムをもたな
いノードの場合、このノードが他のチャネルを使用する
ためにリングを離れるとき、この表は不正確になる。し
たがって、リングに再参加するとき、認可ノードから送
られる情報を使ってこの表が復元される。これは、IEEE
802.4のリング保守手順を用いて実行できる。しかし、
上記のように、この段階で若干の遅延が生じることがあ
る。
そのノードがチャネルの割振りによって、あるいは制御
チャネルを使ってCCDUフィールド中のメッセージを運ぶ
ことにより、ネットワークを使ってデータを搬送しよう
とするとき、チャネル交渉/短メッセージ機能が実行さ
れる。
短メッセージは、制御チャネル上の単一パケットであ
り、応答が必要な場合もそうでない場合もある。これ
は、以下の表4に示すフィールドを含む。
ノードが2地点間リンクのために割振り可能チャネルを
使用しようとするとき、以下の一連の動作が実行され
る。
1.開始ノードが、非占有チャネルを識別するためにその
チャネル状況表を調べる。非占有チャネルがない場合、
利用可能になるまで待つ。
2.トークンを受け取ると、そのノードは、意図する受信
側宛にチャネルを指定したチャネル割振り要求メッセー
ジを発行して、すぐにトークンをパスする。その後、他
のノードがこのパケットを解釈して、そのチャネルが占
有されていることを識別する。トークンを所有するノー
ドしか送信を行なえないので、同じチャネルが2つのノ
ードによって同時に要求される可能性はない。利用可能
な非占有チャネルがない場合、開始ノードは、トークン
を受け取ると、長いメッセージが保留中であることを示
す短いメッセージを受信側ノードに送る。
3.受信側は、チャネル割振り要求メッセージを受け取
り、そのメッセージのアドレスを認識した後、トークン
を受け取るまで待ち、受け取った後、チャネル割振り応
答メッセージを送る。そのメッセージは肯定でも否定で
もよく、それぞれ開始ノードに受諾または拒絶を示す。
肯定応答の場合、受信側ノードはその切替え可能モデム
を割り振られたチャネルに切り換える。この応答メッセ
ージを、他のノードが解釈し、チャネルの占有状況を確
認または取り消すのに使用する。開始ノードは、応答メ
ッセージを受け取ると、その切替え可能モデムを指定さ
れたチャネルに切り換えて、伝送を開始する。
単一モデムの場合、何らの理由でタイムアウト期間内に
割り振られたチャネル上で通信が確立されない場合、い
ずれにせよ、割り振られたチャネル上で通信を完了した
後に開始ノードも受信ノードも制御チャネルに戻り、リ
ングに再参加する。
2地点間リンクがもはや必要でなくなったとき、チャネ
ルを解放するために、以下の一連のメッセージが発行さ
れる。
1.リンク内のどちらかの参加ノードが、他方にアドレス
されたチャネル解放要求メッセージを送る。
2.他方の参加ノードは、そのメッセージを受け取ったと
き、割り振られたチャネル上で待機トラフィックを送っ
た後で、チャネル解放応答メッセージを第1の加入ノー
ドに送る。その他のノードは、このパケットを解釈し、
指定されたチャネルに非占有のフラグをつける。
3.さらに、チャネル解放の確認として、どちらかの参加
ノードが、いま解放されたばかりのチャネルを指定す
る、チャネル解放メッセージを制御チャネル上で同報通
信することができる。ステップ1と2のチャネル解放伝
送が割り振られたチャネル上で行なわれる単一モデムの
場合、この確認が必要である。
上記の手順の代わりに、どちらかの参加ノードが、チャ
ネル打切りメッセージを他方のノードに送ることもでき
る。どちらの参加ノードも割り振られたチャネルを使っ
てすぐに終止し、待機中にトラフィックがあれば、それ
を放棄しなければならない。チャネル打切りメッセージ
は、そのチャネルがあき、オプションの確認手順ができ
ることを他方のノードに知らせる。この場合、単一モデ
ムの場合は、チャネルがあいたいことを制御チャネルを
介して他方のノードに知らせる確認が必要である。
トークン・パス・プロトコルやCSMA/CDプロトコルなど
のプロトコルを使用する複数ノード・ネットワークに、
割振り可能チャネルが必要なとき、異なる一連のステッ
プが実行される。常にそうであったが、こうしたネット
ワークはすべて通常ネットワーク・マネージャと呼ばれ
る特殊な端末を持つ。これは、ネットワーク、ディレク
トリ・サービスなどの管理の責任をもつ。ステップのシ
ーケンスは以下の通りである。
1.論理ネットワークのネットワーク・マネージャを含む
ノードは、非占有チャネルを見つけると、チャネル割振
り要求パケットと、続いてチャネル割振り応答パケット
を、どちらもそのノード自体にアドレスして送る。これ
は、チャネルを予約し、そのチャネルが占有されている
ことを他のノードに知らせる効果がある。
2.その後に論理ネットワークに参加したいあらゆるノー
ドは、ネットワーク・マネージャにアドレスしてチャネ
ル番号要求パケットを送る。
3.ネットワーク・マネージャは、その論理ネットワーク
に割り振られたチャネルの数字とそのチャネルで使用さ
れるプロトコルを識別するコードとを含むチャネル番号
応答パケットで応答する。
4.次に、そのノードは、プロトコルによって設定された
どんな参加手順でも用いて、割り振られたチャネル上の
ネットワークに参加する。その後、同様にして論理ネッ
トワークから離れることができる。
チャネル番号要求パケットは、実際にはチャネル割振り
要求パケットの特殊なケースであり、空のアドレス・フ
ィールドをもつチャネル割振り要求パケットとして実現
することができる。同様に、チャネル番号応答パケット
を、チャネル割振り応答パケットと同じにすることもで
きる。
論理ネットワークを閉じたとき、ネットワーク・マネー
ジャを除く論理ネットワーク内のすべての参加ノードが
それを離れると、ネットワーク・マネージャは、それが
適切な場合、それ自体にアドレスされたチャネル解放要
求及び応答フレームを送り、またはチャネル打切りパケ
ットをそれ自体に送り、または単にチャネル解放パケッ
トを同報通信することによって、チャネルを解放するこ
とができる。
第6図は、本発明による通信ネットワーク上でのチャネ
ル割振りの例の概略図である。この例では、上記のよう
にネットワーク上に100個のノードがあり、それらのノ
ードには0から99までの番号が付けてあると仮定する。
制御チャネルに加えて、現在割り振られていないチャネ
ルと、MAPプロトコル、イーサネット・プロトコルのも
とでの通信や2地点間通信を支持するチャネルがあるこ
とに留意されたい。これらのチャネルの割振りは、上記
のようにして(すなわち、制御チャネル上のトークン・
パス・プロトコルのもとで)行なわれる。第6図は純粋
に概略的なものであり、図示されたチャネルの幅はその
相対的帯域幅を表していないことに留意されたい。各チ
ャネルの帯域幅は、同じでもよい。同様に、異なる帯域
幅のチャネルを設け、実行すべき通信の帯域幅要件にし
たがってチャネルを割り振ってもよい。これは、異なる
帯域幅の複数のチャネルを事前選択するか、またはチャ
ネルの帯域幅を動的に決定することによって行なえる。
以上、本発明による通信ネットワークの特定の例を、産
業用ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)の形で説
明してきた。しかし、本発明は、明らかに衛生通信や広
域ネットワークなど他の環境にも適用できる。したがっ
て、本発明は、LAN、特に、本明細書で記載したLANに限
られるものではない。上記の好ましい実施例の通信媒体
は広帯域ケーブルである。しかし、当然のことながら、
本発明は、通信媒体を、(たとえば、周波数分割多重化
(FDM)によって)チャネルに分割し、すべてのメッセ
ージが、伝送媒体に接続されたすべての受信者が受け取
れるように媒体中に同時通報される、自由空間を通る電
磁気通信や光ファイバ・ケーブルなどの他の通信媒体を
用いる通信ネットワークにも適用できる。
本発明の範囲内で上記の通信ネットワークに修正及び追
加を加えることが可能なことを了解されたい。たとえ
ば、上記の特定の例では、2重モデムを使用し、制御チ
ャネル・プロトコルはIEEE802.4であり、肯定応答はな
く、メッセージ長制限は75バイトに設定されている。し
かし、本発明による通信ネットワークの他の例では、 −上記のネットワークの2重モデム・ノードの代わり
に、またはそれに加えて、単一切替え可能モデム・ノー
ドも使用することができる。
−IEEE802.4によらないトークン・パス・プロトコルが
制御チャネル上で使用できる。
−制御チャネルでのメッセージ長制限を、特定の環境で
の性能が最適化されるように選んで他の値に設定するこ
とができる。
−非肯定応答メッセージ送信ではなく、肯定応答メッセ
ージ送信を制御チャネルで使用することができる。
要約すると、本発明は次のような通信ネットワークを提
供する。
−制御チャネルを既存のプロトコルに従うように調整で
きるので、広範な互換性が実現できる(たとえば、上記
のネットワークでは、アーキテクチャの高レベルの層が
OSIモデルの基準に従っているので、ソフトウェア互換
性を犠牲にする必要はない)。
−大部分のデータ転送が割り振られたチャネルによって
処理され、ネットワークへのアクセスを得て優先順位の
高い短いメッセージを送る過程に干渉しないので、高性
能が達成できる。
−その性能が、リアル・タイム制御用の物理的に離れた
部分ネットワーク構造を除去できるのに十分なほど高
く、また標準外のプロトコルを使用する機器をネットワ
ークに統合させて、トークン・パス動作プロトコルの制
御下に置く機会を提供するので、高度の柔軟性が可能に
なる。
−高性能を利用した分散処理の形でネットワークに冗長
性を導入することにより、信頼性と保守容易性を向上さ
せる機会を提供する。
さらに、本発明による通信システムは、コンピュータ・
ネットワークに割り振られたチャネルだけではなく、ケ
ーブル・システムの総合管理をプロトコルの制御下に置
く可能性を提供する。これは、ビデオ通信や音声通信な
どの非コンピュータ信号を搬送するのにケーブルが必要
な場合に、大きな利点である。こうした目的にチャネル
を永続的に割り振ると、機器が故障した場合に迅速にチ
ャネルを除去することができないが、その代わりに、チ
ャネルを動的に割り振り、ネットワークのノードによ
り、または制御コンピュータの制御下で、あるいはその
両方で管理することができる。
本発明に基づく通信ネットワークに設けることのできる
機能を使用する方法には、以下の方法がある。
−各データ伝送で送信側と意図するすべての受信側との
間でのチャネルの割振りが必要な、制御チャネル上の2
地点間通信。
−個々のチャネル上でそれぞれすべて同じプロトコルを
用いる複数の論理ネットワークを共通伝送媒体上で確立
する、複数ネットワーク構成。
−個々のチャネル上で異なるプロトコルを用いる複数論
理ネットワークを共通伝送媒体上で確立する、複数プロ
トコル構成。
−以下の目的のための制御チャネル上での短メッセージ
伝送。
(i)優先順位の高いメッセージの迅速な伝送。
(ii)相互ネットワーク通信の手段を提供するための、
特定の論理サブネットワークに属さない単数または複数
のノードとの通信(これはOSIのデータ変形機能を提供
するものではなく、したがって、通信を開始するアプリ
ケーション・プログラムによる個別処理が必要なことに
留意されたい)。
(iii)ネットワーク管理エージェントとネットワーク
・マネージャ間の通信(大半のOSIは、ネットワーク上
の各ノードにネットワーク管理エージェントが必要であ
る)。
−同時にたとえば論理MAPネットワークの構成要素でも
あるデータ収集機構/配布機構によってアドレスされる
ことが可能なように、単純なセンサまたはアクチュエー
タをネットワークに接続するための、制御チャネル上だ
けで動作する低価格ノードを提供する。
−論理サブネットワーク上のエラーに対処する(たとえ
ばノードが「ジャバー」状態、すなわち、ネットワーク
上で絶えずノイズを送る状態になった場合、ノードを1
つずつ他のチャネルに移動させることにより、障害を見
つけて矯正することができる)。
本発明による通信ネットワークの上記の特定の例では、
リッグの保守はIEEE802.4に従って行なわれる。単一の
切替え可能モデムをもつノードが割り振りされたチャン
ネルを開放するときにトークン・パス・チャネルに再参
加しようとするとき、そのために遅延が生じることがあ
る。これは、ノードをトークン・パス・チャネルに付加
するために、リング保守中に前後のノードの情報の更新
を行なうためであり、IEEE802.4のもとでのトークン・
リング・サイクル中には発生しない。リングの保守は、
長メッセージ及び短メッセージがトークン・パス・チャ
ネル上で送信されていると仮定して、IEEE802.4に従っ
て最適化される。本発明によるネットワーク中の限られ
たメッセージ・パッケージを含むメッセージをもつトー
クン・パス・チャネルの場合、修正したリング保守方式
を採用することにより、単一の切替え可能モデムをもつ
ノードの性能をさらに改良することができる。以下に概
略を示す方式を採用することにより、リング保守動作の
間隔を短縮することができる。
この修正された方式の一部として、各ノードはリング保
守(RM)フラグと呼ばれるフラグを維持する。このフラ
グは、トークンの最後の一巡中にリング保守が行なわれ
たかどうかを示す。RMフラグは、リング保守が放棄ノー
ドによって実行されたきを除き、トークンを放棄したと
きにリセットされ、リング保守が別のノードによって実
行されていることが認められたときにセットされる。
この修正した方式によるリング保守は、次の場合に実行
される。
−トークンをパスした後で1スロット時間内に応答がな
い場合(エラー状態)、または −トークンを受け取ったときにRMフラグがセットされな
い場合。
これにより、エラーがない場合、各ノードによってリン
グ保守が順番に実行され、発生間でトークンが一巡す
る。その主な目的は、リングに再参加するのにかかる時
間をさらに予測可能にすることである。
このリング保守方式によって実行される機能は、当業者
には周知のIEEE802.4の「後ノード送信請求」手順の機
能とほぼ同じである。しかし、後ノード送信請求の手順
に加えて1つの追加機能が実行される。それは、ノード
がリングに受け入れられるときに、チャネル状況表が新
たに受け入れられたノードに転送することである。トー
クンがパスされるのと同じときに、その表を短メッセー
ジとして新しいノードに送ることができる。
E.発明の効果 以上のように本発明によれば、複数ノードを有する通信
ネットワークのデータ伝送において、割振り可能チャネ
ル及び割振りを行なう制御チャネルを形成したのでデー
タ伝送の効率化を達成することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、トークン・バス通信ネットワーク上のノード
の代表的な構成の概略図である。 第2図は、本発明による通信ネットワークの1例のアー
キテクチャの概略図である。 第3図は、2つのチャネルでの同時伝送用の高性能ネッ
トワーク・ノードの1例のアーキテクチャの概略構成図
である。 第4図は、単一の切替え可能通信アダプタをもつネット
ワーク・ノードのアーキテクチャの概略構成図である。 第5図は、単一の固定チャネルでの伝送用の、低価格ネ
ットワーク・ノードのアーキテクチャの概略構成図であ
る。 第6図は、本発明による通信ネットワークでのチャネル
割振りの1例の概略図である。 1−5……ノード、6……広帯域ケーブル、8……ヘッ
ドエンド再変調器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のノード間でデータ通信を行うための
    複数の割振り可能チャネルと、個々のノードに前記割振
    り可能チャネルを割当てるための制御チャネルとを有
    し、多重チャネル通信媒体を介して前記複数のノード間
    で通信を行う通信ネットワーク・システムにおいて、 トークンパッシング・プロトコルの下で作動される前記
    制御チャネルにはメッセージ・パケット長が制限された
    短いメッセージを送信し、前記割振り可能チャネルには
    大量のデータメッセージを割り振り、かつ送信するよう
    にしたことを特徴とする通信ネットワーク・システム。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6167349A (ja) * 1984-09-11 1986-04-07 Ricoh Co Ltd 多重アクセス通信方式
JPS62120748A (ja) * 1985-11-20 1987-06-02 Ricoh Co Ltd 多重アクセス通信方式

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