JPH0680680A - テトラメチルシクロテトラシロキサンの製造方法 - Google Patents

テトラメチルシクロテトラシロキサンの製造方法

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JPH0680680A
JPH0680680A JP25745892A JP25745892A JPH0680680A JP H0680680 A JPH0680680 A JP H0680680A JP 25745892 A JP25745892 A JP 25745892A JP 25745892 A JP25745892 A JP 25745892A JP H0680680 A JPH0680680 A JP H0680680A
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JP
Japan
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tetramethylcyclotetrasiloxane
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water
methyldichlorosilane
tetrahydrofuran
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Akira Yamamoto
昭 山本
Masaki Takeuchi
正樹 竹内
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メチルジクロロシランをテトラヒドロフラン
と炭化水素溶剤との混合溶剤の存在下で加水分解するこ
とを特徴とするテトラメチルシクロテトラシロキサンの
製造方法を提供する。 【効果】 本発明のテトラメチルシクロテトラシロキサ
ンの製造方法は、汎用な溶剤を用いて加水分解すること
により、高収率かつ良好な容積効率でテトラメチルシク
ロテトラシロキサンを合成することができる経済的かつ
工業的に有利な方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汎用な溶剤を使用して
高収率で経済的かつ工業的に有利にテトラメチルシクロ
テトラシロキサンを合成することができるテトラメチル
シクロテトラシロキサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】テトラ
メチルシクロテトラシロキサンは、ポリオルガノシロキ
サンの架橋剤乃至共重合剤として極めて重要なものであ
り、その製造方法としてメチルジクロロシランをジエチ
ルエーテルの存在下で加水分解させ、テトラメチルシク
ロテトラシロキサンを製造する方法が古くから知られて
いるが、この方法は危険かつ高価なジエチルエーテルを
使用するという欠点があり、収率も32%と低いもので
ある。
【0003】また、上記反応においてジエチルエーテル
を使用せずに、メチルジクロロシランをそのまま加水分
解させても、テトラメチルシクロテトラシロキサンは得
られるが、その収率は理論量の10%以下に過ぎないも
のである。更に、環状化合物を加水分解する際によく用
いられるメタノールの存在下で加水分解反応を行なった
場合でも収率は低く、しかもこの方法は、溶剤や水の使
用量も多く、容積効率(ポットイールド)が悪いなどの
欠点があった。
【0004】更に、特公昭54−13480号公報に
は、Si−H基含有の鎖状ポリオルガノシロキサンを水
及び活性白土の存在下で80〜170℃に加熱して環状
物に添加させる方法が記載されている。しかし、この方
法は収量は良好であるが、環状物を留去した残渣がゲル
化物を生じるという工業的に致命的な欠点を有してい
た。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
汎用な溶剤を使用して、容積効率がよく、かつ収率が高
い工業上に有利なテトラメチルシクロテトラシロキサン
の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、メチルジク
ロロシランをテトラヒドロフランと炭化水素溶剤との混
合溶剤の存在下で加水分解させたところ、溶剤効率が良
く、高収率でテトラメチルシクロテトラシロキサンを合
成でき、この方法が経済的かつ工業的に有利であること
を知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0007】従って、本発明はメチルジクロロシランを
テトラヒドロフランと炭化水素溶剤との混合溶剤の存在
下で加水分解することを特徴とするテトラメチルシクロ
テトラシロキサンの製造方法を提供する。
【0008】以下、本発明を更に詳述すると、本発明に
従ってテトラメチルシクロテトラシロキサンを製造する
場合は、テトラヒドロフランと炭化水素溶剤との混合溶
剤に、加水分解のため水又は塩酸水などの酸性水を加え
これらの混合物中に、メチルジクロロシランを注いで撹
拌しながら、好ましくは0〜30℃の温度範囲に保持し
て加水分解することにより得ることができる。
【0009】または、テトラヒドロフランと炭化水素溶
剤の混合溶剤にメチルジクロロシランを溶解させてお
き、これを水又は酸性水中へ滴下もしくは連続的に混合
させて加水分解させてもよい。
【0010】更に、テトラヒドロフラン、炭化水素溶剤
及び水又は酸性水の混合物中に、テトラヒドロフラン、
炭化水素溶剤及びメチルジクロロシランの混合液を注ぎ
ながら反応させる方法を採用し得る。
【0011】なお、反応生成物は、分液して水層を除去
し、水洗後蒸留することにより、テトラメチルシクロテ
トラシロキサンを得ることができる。
【0012】ここで、テトラヒドロフラン、炭化水素溶
剤及び水のそれぞれの使用量は、メチルジクロロシラン
10部に対して、テトラヒドロフランは0.5〜20
部、特に1〜10部、炭化水素溶剤は3〜30部、特に
4〜20部、水は2〜40部、特に3〜20部の範囲と
することが好ましい。なお、テトラヒドロフラン、炭化
水素溶剤及び水の量を差それぞれ多くし、メチルジクロ
ロシランを低濃度の状態にした場合の反応では、収率は
高くなるが、容積効率が低下し、経済性に劣る場合が生
じる。
【0013】上記加水分解反応において、反応温度は、
高すぎると収率の低下を招くため、0〜30℃の範囲と
することが好ましい。
【0014】また、炭化水素溶剤はテトラメチルシクロ
テトラシロキサンの沸点(135℃)と沸点差のある溶
剤が蒸留分離を行う上で好ましく、具体的にはn−ペン
タン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、ベ
ンゼン、トルエンなどが例示される。
【0015】上述した方法によれば、危険を伴うジエチ
ルエーテルを使用せず、汎用な溶剤から高収率かつ良好
な容積効率を有するテトラメチルシクロテトラシロキサ
ンを経済的かつ工業的に有利に得ることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明のテトラメチルシクロテトラシロ
キサンの製造方法は、汎用な原料を用いて加水分解する
ことにより、高収率かつ良好な容積効率でテトラメチル
シクロテトラシロキサンを合成することができる経済的
かつ工業的に有利な方法である。
【0017】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。なお、以下の例において部は重量部を示す。
【0018】〔実施例1〕水100部、ベンゼン40
部、テトラヒドロフラン10部を500mlのフラスコ
中に仕込み、撹拌しながらメチルジクロロシラン50
部、ベンゼン40部、テトラヒドロフラン10部の混合
液を10〜15℃に反応温度を保ちながら40分間で滴
下した。滴下終了後、水層を分液し、水200mlで2
回洗浄して有機層を分液し、減圧下で蒸留して、テトラ
メチルシクロテトラシロキサン16部(収率61.5
%)を得た。
【0019】〔実施例2〕36%塩酸水168部、n−
ヘキサン120部、テトラヒドロフラン30部を1リッ
トルのフラスコ中に仕込み、撹拌しながらメチルジクロ
ロシラン300部を20〜25℃において1時間で滴下
して加水分解させ、水層を分液した後、水200mlで
2回洗浄して有機層を分液し、減圧下で蒸留して、テト
ラメチルシクロテトラシロキサン66部(収率42.2
%)を得た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】更に、特公昭54−13480号公報に
は、Si−H基含有の鎖状ポリオルガノシロキサンを水
及び活性白土の存在下で80〜170℃に加熱して環状
物に転化させる方法が記載されている。しかし、この方
法は収量は良好であるが、環状物を留去した残渣がゲル
化物を生じるという工業的に致命的な欠点を有してい
た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、メチルジク
ロロシランをテトラヒドロフランと炭化水素溶剤との混
合溶剤の存在下で加水分解させたところ、容積効率が良
、高収率でテトラメチルシクロテトラシロキサンを合
成でき、この方法が経済的かつ工業的に有利であること
を知見し、本発明をなすに至ったものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】ここで、テトラヒドロフラン、炭化水素溶
剤及び水のそれぞれの使用量は、メチルジクロロシラン
10部に対して、テトラヒドロフランは0.5〜20
部、特に1〜10部、炭化水素溶剤は3〜30部、特に
4〜20部、水は2〜40部、特に3〜20部の範囲と
することが好ましい。なお、テトラヒドロフラン、炭化
水素溶剤及び水の量をそれぞれ多くし、メチルジクロロ
シランを低濃度の状態にした場合の反応では、収率は高
くなるが、容積効率が低下し、経済性に劣る場合が生じ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルジクロロシランをテトラヒドロフ
    ランと炭化水素溶剤との混合溶剤の存在下で加水分解す
    ることを特徴とするテトラメチルシクロテトラシロキサ
    ンの製造方法。
JP25745892A 1992-09-01 1992-09-01 テトラメチルシクロテトラシロキサンの製造方法 Expired - Lifetime JP2795093B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07109354A (ja) * 1993-08-18 1995-04-25 Shin Etsu Chem Co Ltd ジメチルポリシロキサンの製造方法
JPH08157487A (ja) * 1994-12-02 1996-06-18 Shin Etsu Chem Co Ltd シクロテトラシロキサンの製造方法
US6262289B1 (en) 1997-06-11 2001-07-17 Kaneka Corporation Process for preparing cyclic oligosiloxanes

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07109354A (ja) * 1993-08-18 1995-04-25 Shin Etsu Chem Co Ltd ジメチルポリシロキサンの製造方法
JPH08157487A (ja) * 1994-12-02 1996-06-18 Shin Etsu Chem Co Ltd シクロテトラシロキサンの製造方法
US6262289B1 (en) 1997-06-11 2001-07-17 Kaneka Corporation Process for preparing cyclic oligosiloxanes

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