JPH0680563A - 抗高脂血症剤及び抗動脈硬化症剤 - Google Patents

抗高脂血症剤及び抗動脈硬化症剤

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JPH0680563A
JPH0680563A JP23476792A JP23476792A JPH0680563A JP H0680563 A JPH0680563 A JP H0680563A JP 23476792 A JP23476792 A JP 23476792A JP 23476792 A JP23476792 A JP 23476792A JP H0680563 A JPH0680563 A JP H0680563A
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JP
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group
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compound
agent
alkyl
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JP23476792A
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English (en)
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Kazuhiro Aikawa
和広 相川
Kozo Aoki
幸三 青木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 血中コレステロールを低下させ、マクロファ
ージの泡沫化を抑制することのできる毒性の少ない新規
薬剤を提供する。 【構成】 下式Iで示される化合物を有効成分とする抗
高脂血症剤及び抗動脈硬化症剤。 【化1】 〔式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立にア
ルキル、シクロアルキル基、式−(C(CH3)2)k
(CH2)m COOR8 または式−(C(CH3)2)k
(CH2)m CON(R8)2 で示される基(kは0または
1を表し、mは0〜4の整数を表し、R8 は低級アルキ
ル基を表す)を表し、R5 及びR6 はそれぞれ独立に水
素原子、アルキル、アリールまたはアラルキル基を表
し、R7 は水素原子、低級アルキル、アラルキル、アシ
ル、アルキル若しくはアリールスルホニル基または式−
(CH2)n COOR9 で示される基(nは0〜2の整数
を表し、R 9 は低級アルキル基を表す)を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な抗高脂血症剤及
び抗動脈硬化症剤に関し、更に詳しくは血中コレステロ
ール低下作用を有する抗高脂血症剤およびマクロファー
ジ泡沫化抑制作用を有する抗動脈硬化症剤に関する。
【0002】
【従来の技術】生活水準が向上するに従い、高カロリー
・高コレステロール食を多く含む食生活が増加してい
る。更に、これに人口の高齢化が加わり、高脂血症およ
びそれに起因する動脈硬化性疾患が急増し大きな社会問
題となっている。現在、高脂血症・動脈硬化症の薬物療
法としては主に血中コレステロールを低下させることが
行われているが、動脈硬化病巣そのものの退縮が期待で
きる薬物は現在のところない。動脈硬化症は、血管の内
膜肥厚と脂質蓄積という特徴的な病変であるので、その
薬物療法として上記のように血中コレステロールを低下
させる薬物が用いられているが、最近の生化学的知見か
らマクロファージの泡沫化が動脈硬化病巣の形成に中心
的な役割を果たしていることがわかっているので、これ
を抑えることで動脈硬化病巣そのものを退縮できること
が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アシルCo
Aコレステロールアシルトランスフェラーゼ(いわゆる
ACAT)の活性及び細胞内のコレスロール輸送を阻害
することにより、血中コレステロールを低下させ、マク
ロファージの泡沫化を抑制することのできる毒性の少な
い新規薬剤を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するため研究を続けた結果、特定の2,2'−メチレ
ンビスフェノール化合物が、ACAT阻害作用及び細胞
内コレステロール輸送阻害作用を有しかつ優れた血中コ
レステロール低下作用を有すると共にマクロファージ泡
沫化抑制作用をも有することを見出し本発明を完成する
に至った。即ち、本発明は、下式Iで示される化合物を
有効成分とする抗高脂血症剤及び抗動脈硬化症剤。
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれ
ぞれ独立にアルキル、シクロアルキル基、式−(C(C
3)2)k −(CH2)m COOR8 または式−(C(CH
3)2)k−(CH2)m CON(R8)2 で示される基(kは
0または1を表し、mは0〜4の整数を表し、R8 は低
級アルキル基を表す)を表し、R5 及びR6 はそれぞれ
独立に水素原子、アルキル、アリールまたはアラルキル
基を表し、R7 は水素原子、低級アルキル、アラルキ
ル、アシル、アルキル若しくはアリールスルホニル基ま
たは式−(CH2)n COOR9 で示される基(nは0〜
2の整数を表し、R 9 は低級アルキル基を表す)を表
す。〕で示される化合物を有効成分とする抗高脂血症剤
及び抗動脈硬化症剤の発明である。
【0007】まず、本発明の式Iで示される化合物につ
いて説明する。式IのR1 〜R4 によって表されるアル
キル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が挙げら
れ、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。具体的に
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イ
ソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチ
ル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基等が挙げ
られる。このうち、炭素数1〜8のアルキル基が好まし
く、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。炭素数
が4以上である場合は、4級アルキル基(例えば、tert
−ブチル、tert−ペンチル、tert−ヘキシル、tert−オ
クチル基等)が好ましい。これらアルキル基は置換基を
有していてもよく、置換基としては、塩素、臭素、フッ
素、沃素等のハロゲン原子が挙げられる。R1 〜R4
よって表されるシクロアルキル基としては、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基等を挙げるこ
とができる。これらシクロアルキル基は置換基を有して
いてもよく、置換基としては、メチル、エチル基等の低
級アルキル基、塩素、臭素、フッ素、沃素等のハロゲン
原子が挙げられる。メチルシクロアルキル基が好まし
い。また、R1 〜R4 が基−(C(CH3)2)k −(CH
2)m COOR8 または基−(C(CH3)2)k −(CH2)
m CON(R8)2 である場合のR8 で表される低級アル
キル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げら
れ、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。具体的に
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イ
ソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル等が挙げられ、メ
チル、エチル基が好ましい。kは1である場合が好まし
く、mは3である場合が好ましい。好ましいR1 〜R4
は、炭素数1〜4のアルキル基、メチルシクロアルキル
基であり、特に、メチル基、tert−ブチル基である場合
が好ましい。
【0008】式IのR5 及びR6 によって表されるアル
キル基としては、炭素数1〜13のアルキル基が挙げら
れ、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。具体的に
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イ
ソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、オク
チル、デシル、ドデシル基等が挙げられる。このうち、
炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4の
アルキル基が特に好ましい。R5 及びR6 によって表さ
れるアリール基としては、フェニル、トリル、キシリ
ル、ナフチルが挙げられ、フェニル基が好ましい。ま
た、R5 及びR6 によって表されるアラルキル基として
は、ベンジル、フェネチル基が挙げられる。好ましいR
5 及びR6 は、そのいずれかが水素原子で他が炭素数1
〜4のアルキル基である場合である。
【0009】式Iにおいて、R7 によって表される低級
アルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げ
られ、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。具体的
には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル等が挙げられ、
メチル、エチル基が好ましい。R7 によって表されるア
ラルキル基としては、ベンジル、フェネチル基が挙げら
れる。R7 によって表されるアシル基としては、脂肪族
及び芳香族のアシル基を挙げることができる。脂肪族ア
シル基としては、炭素数2〜6のアシル基(例えば、ア
セチル、プロピオニル、ペンタノイル基等)が挙げら
れ、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。芳香族ア
シル基としては、ベンゾイル基が挙げられる。これらア
シル基は、置換基を有していてもよく、脂肪族アシル基
の置換基としては、低級アルコキシ基、フェノキシ基を
挙げることができ、これら置換基は更にメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブ
チル、tert−ブチル等の低級アルキル基、塩素、臭素、
フッ素、沃素等のハロゲン原子で1またはそれ以上置換
されていてもよい。また、芳香族アシル基の置換基とし
ては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル等の低級アルキ
ル基、塩素、臭素、フッ素、沃素等のハロゲン原子を挙
げることができる。
【0010】R7 によって表されるアルキルスルホニル
基としては、炭素数2〜4のアルキルスルホニル基(例
えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパン
スルホニル等)が挙げられ、直鎖状、分岐状のいずれで
あってもよい。また、R7 によって表されるアリールス
ルホニル基としては、ベンゼンスルホニル、p−トルエ
ンスルホニル基等が挙げられる。また、R7 が基−(C
2)n COOR9 である場合のR9 で表される低級アル
キル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げら
れ、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。具体的に
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、イ
ソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル等が挙げられ、メ
チル、エチル基が好ましい。nは0または1である場合
が好ましい。好ましいR7 は、水素原子である。以下に
本発明の式Iで表わされる化合物の具体例を挙げるが、
本発明はこれら化合物に限られるものではない。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】つぎに、これらの化合物の合成法について
述べる。2,2'−メチレンビスフェノール類は一般的にフ
ェノール類とアルデヒドまたはケトンとを酸性条件下で
脱水縮合することにより合成されるが、フェノール類と
アルデヒドまたはケトンとを塩基性条件下で当モル付加
反応に付し、メチロール体を得たのち、改めて酸性条件
下で更に1当量のフェノール類と反応させて得ることも
できる。後者の方法は、特に、非対称の2,2'−メチレン
ビスフェノール類を合成するのに用いられる。
【0021】合成例1 2,2'−イソブチリデンビス(4,
6−ジメチルフェノール)(2)の合成 イソブチルアルデヒド36gと2,4−ジメチルフェノー
ル122gを混合し、無水塩化カルシウム77gを加え
た。60℃に加温し、攪拌下に濃塩酸46mlを2時間を
要して滴下した。更に、6時間攪拌したのち冷却し、水
とメタノールを加えて固形分を分散した。これを濾取し
たのち、水洗、乾燥し、冷ヘキサンより再結晶して化合
物(2)の結晶102gを得た。 融点 163〜165℃ 元素分析 実測値(%)C:80.67、H:8.88 計算値(%)C:80.49、H:8.78
【0022】合成例2 2,2'−メチレンビス(6−tert
−ブチル−4−メチルフェノール)モノメチルエーテル
(8)の合成 2,2'−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフ
ェノール)34gをアセトン50mlに溶解し、無水炭酸
カリウム27.6gを加えた。還流下に攪拌しながら、沃
化メチル15gをゆっくりと滴下した。6時間攪拌した
のち冷却し、固形分を濾別した。濾液を氷水中に注ぎ、
析出した結晶を濾取した。含水メタノールより再結晶し
て化合物(8)の結晶28.2gを得た。 融点 163〜165℃ 元素分析 実測値(%)C:81.06、H:9.54 計算値(%)C:81.31、H:9.67
【0023】合成例3 2,2'−エチリデンビス(4,6−
ジ−tert−ペンチルフェノール)(12)の合成 2,4−ジ−tert−ペンチルフェノール70.4gとパラホ
ルムアルデヒド9.9gをトルエン100mlに溶解し、p
−トルエンスルホン酸5.7gを加えて、70℃に加熱し
攪拌した。100〜135mmHgの減圧下に3時間を要し
てトルエン30mlを留去した。冷却後、水を加えて炭酸
水素ナトリウムで中和したのち、トルエン層を更に水洗
し、減圧下で溶媒を留去した。残渣を含水メタノールか
ら再結晶して化合物(12)の結晶52gを得た。 融点 116〜118℃ 元素分析 実測値(%)C:82.67、H:10.92 計算値(%)C:82.53、H:11.00
【0024】以下の例示化合物(1)〜(25)も上記例
に従って合成できる。得られた結晶の融点を以下に列挙
した。
【0025】
【表1】 ───────────────────────────────── 化合物No. 融点(℃) 化合物No. 融点(℃) ───────────────────────────────── (1) 123〜124 (2) 163〜165 (3) 171〜173 (4) 124〜125 (5) 117〜118 (6) 105〜106 (7) 98〜101 (8) 120〜123 (9) 171〜172 (10) 92〜95 (11) 128〜131 (12) 116〜118 (13) 101〜102 (16) 53〜56 (17) 162〜165 (23) 139〜140 ─────────────────────────────────── 化合物(14)、(21)及び(22)は油状物であった。ま
た、化合物(15)、(18)、(19)、(20)、(24)及
び(25)は非結晶性固体であったため一定の融点は得ら
れなかった。
【0026】本発明の薬剤は、上記式Iの化合物を1ま
たは2以上含有してもよく、当該技術分野において従来
から用いられている両立可能な公知の抗高脂血症剤また
は抗動脈硬化症剤と組み合わせて使用してもよい。かか
る従来から用いられている抗高脂血症剤または抗動脈硬
化症剤としては、メリナマイド、プロブコール、メバロ
チン等が挙げられる。本発明の薬剤の投与は、経口投
与、注射(主として筋肉内、静脈内、皮下)などにより
行われ、各投与方法に応じた剤型に調剤される。錠剤、
散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、乳化剤、懸濁
剤、溶液剤などの経口投与剤、注射剤などとして用いる
ことができる。また、剤型に応じて適当な担体ないし希
釈剤及び適当な生理活性物質を配合して調剤することが
できる。
【0027】本発明の薬剤に式Iの化合物と組み合わせ
て用いることのできる医薬キャリアーまたは希釈剤の好
適な例としては、グルコース;サッカロース;ラクトー
ス;エチルアルコール;グリセリン;マンニトール;ソ
ルビトール;ペンタエリスリトール;ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール400、他のポリエチレングリコー
ル;トリラウリン酸グリセリル,モノステアリン酸グリ
セリル,トリステアリン酸グリセリル及びジステアリン
酸グリセリルの如き飽和脂肪酸のモノ、ジ及びトリグリ
セリド;ペクチン;でんぷん;コーンスターチ;アルギ
ニン酸;キシロース;タルク;石松子;オリーブ油、ピ
ーナッツ油、ヒマシ油、コーン油、小麦麦芽油、ゴマ
油、綿実油、ヒマワリ油及びタラ肝油の如きオイル及び
油脂;ゼラチン;レシチン;シリカ;セルロース;メチ
ルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース;カルボキシメチルセルロ
ースカルシウムの如きセルロース誘導体;ステアリン酸
カルシウム、ラウリン酸カルシウム、オレイン酸マグネ
シウム、パルミチン酸カルシウム、ベヘン酸カルシウム
及びステアリン酸マグネシウム等の12〜22の炭素原
子を有する脂肪酸のマグネシウム塩またはカルシウム
塩;シクロデキストリン類;例えば、α‐シクロデキス
トリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキスト
リン、ヒドロキシエチル‐β‐シクロデキストリン、ヒ
ドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリン、ジヒドロ
キシプロピル‐β‐シクロデキストリン、カルボキシメ
チルエチル‐β‐シクロデキストリン及びジメチル‐β
‐シクロデキストリン;乳化剤;例えば、2〜22、特
に10〜18の炭素原子を有する飽和及び不飽和の脂肪
酸とグリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、
ペンタエリスリトール、エチルアルコール、ブチルアル
コール、オクタデシルアルコールの如き一価の脂肪族ア
ルコール(例えば、アルカノールの如き1〜20の炭素
原子を有するもの)または多価アルコールとのエステル
または;ジメチルポリシロキサンの如きシリコーン;及
びパイロジェン不含蒸留水が挙げられる。
【0028】本発明の薬剤の投与量は疾患の種類、患者
の年齢、体重、症状の程度および投与経路などによって
も異なるが、通常、成人一日体重一キログラム当たり式
Iで示される化合物が0.1〜500mg、好ましくは0.2
〜100mgの範囲となる量が適当である。
【0029】薬理試験 (1)in vitroマウス腹腔マクロファージを用いたマク
ロファージ泡沫化抑制 作用試験 15週令ICRマウス・メス(日本SLC製)の頸部を
切断し、放血した後、腹腔内にハンクス緩衝液(日水製
薬)を注入した。腹部をもんだ後これをすみやかに回収
し、1000回転で5分間遠心し、腹腔マクロファージ
を集めた。次いで、集めた腹腔マクロファージをGIT
培地(和光純薬工業製)に懸濁し、24ウェルマイクロ
プレートに播種した。37℃、5%CO2 条件下で2時
間培養した後、培地をダルベッコ変法イーグルMEM培
地(日水製薬製)に変換した。更に、37℃、5%CO
2 条件下で16時間培養した後、下記物質を下記の順で
添加した。
【0030】 被検物質−−−DMSO(和光純薬工
業製)に溶解したもの 1mMの溶液を調製し原液とした。この原液を適当に希釈
し5μlを1ウェル(500μl)に添加した。 リポソーム PC/PS/DCP/CHOL.=50/50/10/
75(nmol) PC: フォスファチジルコリン(フナコシ製) PS: フォスファチジルセリン(フナコシ製) DCP: ジセチルフォスフェイト(フナコシ製) CHOL.: コレステロール(シグマ製) 3H−オレイン酸(アマシャム・ジャパン製) 37℃、5%CO2 条件下で更に16時間培養した後、
クロロホルムとメタノールで脂質画分を抽出した。抽出
した脂質画分をTLCで展開し(展開溶媒;ヘキサン:
エーテル:酢酸=70:30:1)、CE(コレステリ
ルエステル)、TG(トリグリセライド)部分を削り取
り、液体シンチレーションカウンター(パッカードBH
−22)で放射活性を測定した。コレステリルエステル
の生成率は対照との比率で算出した。結果を表1に示
す。
【0031】
【表2】 表 1 ───────────────────────────────── 化合物No. 投与量 CE生成率(%) TG生成率(%) ───────────────────────────────── (1) 5μM 38 101 (2) 5μM 56 92 (3) 5μM 25 95 (5) 5μM 51 102 (7) 5μM 45 98 (9) 5μM 48 96 (10) 5μM 52 103 (11) 5μM 61 98 (12) 5μM 42 96 (14) 5μM 38 101 (15) 5μM 54 108 (16) 5μM 42 92 (17) 5μM 53 86 (22) 5μM 48 90 (23) 5μM 65 108 ─────────────────────────────────
【0032】表1から、これら化合物はTG生成率をそ
れほど低下させない、即ち、毒性が低く、かつ、CE生
成率を顕著に抑制することが明らかである。即ち、これ
ら化合物はマクロファージに高い毒性を示すことなく、
マクロファージの泡沫化を顕著に抑制するものである。
【0033】(2)高コレステロール飼料食ラビットに
おける血中脂質低下作用 体重約2kgのニュージランドホワイトラビット・メスを
高コレステロール飼料(100g/日/匹:オリエンタ
ル酵母社製ORC−4+0.5%コレステロール+0.5%
オリーブ油)にて7日間飼育し、高コレステロール血症
とした。引き続き同量の高コレステロール飼料で飼育す
ると共に、1群3匹(試験群)に被検物質(2)100
mg/kg/日/匹を飼料に混ぜて7日間連続投与した。一
方、同ラビット1群3匹を同量の高コレステロール飼料
のみで飼育し対照群とした。1週間に1度耳下静脈より
小量採血し、血中総コレステロール量を測定した(イア
トリポTC:ヤトロン社製使用)。血中総コレステロー
ル低下率は、薬剤を投与しない対照(3羽)との比率で
表して40%であった。この試験条件下で従来品である
プロブコール100mg/kg/日を7日間連続投与した。
この場合の血中総コレステロール低下率は薬剤を投与し
ない対照との比率で表して15〜20%であった。この
ように、被検物質(2)は、従来品と比較して優れた血
中コレステロール降下作用を有することが明らかであ
る。
【0034】 (3)正常飼料食ラビットにおける血中脂質低下作用 体重約2kgのニュージランドホワイトラビット・メスを
普通飼料(100g/日/匹:ORC−4:オリエンタ
ル酵母社製)にて7日間飼育した。引き続き同量の普通
食で飼育するとともに、1群3匹(試験群)に被検物質
(2)100mg/kg/日/匹を飼料に混ぜて7日間連続
投与した。また、同ラビット1群3匹を同量の普通食の
みで飼育し対照群とした。1週間に1度耳下静脈より小
量採血し血中総コレステロールを測定した。(イアトリ
ポTC:ヤトロン社製)血中総コレステロール低下率
は、薬剤を投与しない対照(3羽)との比率で表して2
0%であった。このように、被検物質(2)は、コレス
テロール負荷食ラビットばかりでなく、普通食ラビット
においても、優れた血中コレステロール降下作用を有す
ることが明らかになった。
【0035】(4)高コレステロール飼料食ラビットに
おける動脈硬化病巣形成抑制作用 体重約2kgのニュージランドホワイトラビット・メスを
高コレステロール飼料(100g/日/匹:オリエンタ
ル酵母社製ORC−4+0.5%コレステロール+0.5%
オリーブ油)にて7日間飼育し、高コレステロール血症
とした。引き続き同量の高コレステロール飼料で飼育す
ると共に、1群3匹(試験群)に被検物質(2)100
mg/kg/日/匹を飼料に混ぜて20日間連続投与した。
一方、同ラビット1群3匹を同量の高コレステロール飼
料のみで飼育し対照群とした。投与20週間経過後、大
動脈及びその弓部を摘出し、血管を開いた後、動脈硬化
病巣形成の度合いについて薬物投与群と対照群を比較し
たところ、薬物投与群に明らかな動脈硬化病巣形成の抑
制が見られた。更に、眼球へのコレステロール沈着及び
脂肪肝の形成に対する抑制効果も認められた。即ち、被
検物質(2)は、血中コレステロール値を降下させるば
かりでなく、動脈硬化病巣の形成を抑制することが明ら
かになった。加えて、脂肪肝の形成抑制と眼球へのコレ
ステロール沈着抑制という効果も兼ね備えていることが
明らかになった。
【0036】(5)急性毒性試験 化合物(2)を0.5%ツィーン80溶液に懸濁し、8週
令ddyマウス一群6匹に経口投与し、1カ月間急性毒
性を観察した。その結果該化合物のLD50値は1000
mg/kg以上であった。これは、本発明の化合物が低毒性
であることを示している。
【0037】
【実施例】実施例1 錠剤 化合物(2)を25mg含有する錠剤の調製 化合物(2) 10g コーンスターチ 40g 結晶セルロース 45g カルボキシメチルセルロースカルシウム 4g 軽質無水ケイ酸 500mg ステアリン酸マグネシウム 500mg 計 100g 〜を均一に混合し、打錠機にて圧縮成型して一錠2
50mgの錠剤を得た。この錠剤一錠には化合物(2)2
5mgが含まれており、成人1日5〜30錠を数回に分け
て服用する。
【0038】実施例2 カプセル剤 化合物(2)を40mg含有するカプセル剤の調製 化合物(8) 20g コーンスターチ 79.5g 軽質無水ケイ酸 500mg 計 100g 〜を均一に混合し、その200mgをカプセルに充填
してカプセル剤を得た。このカプセル剤には1カプセル
当たり化合物(2)が40mgが含まれており、成人1日
1〜20カプセルを数回に分けて服用する。
【0039】実施例3 顆粒剤 1g中に化合物(2)を100mg含有する顆粒剤の調製 化合物(2) 10g 結晶セルロース 40g 10%ヒドロキシプロピルセルロースエタノール溶液 50g 計 100g 〜を均一に混合し、練合した後、押し出し造粒機に
より造粒し、乾燥して顆粒剤をえた。この顆粒剤1gに
は化合物(2)が100mg含有されており、成人1日1
〜8gを数回に分けて服用する。
【0040】
【発明の効果】本発明により、優れた血中コレステロー
ル低下作用及びマクロファージ泡沫化抑制作用を有し、
毒性も低く、高脂血症更には動脈硬化症にすぐれた治療
効果を示す長期投与可能な薬剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/24 9283−4C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式Iで示される化合物を有効成分とす
    る抗高脂血症剤及び抗動脈硬化症剤。 【化1】 〔式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれぞれ独立にア
    ルキル、シクロアルキル基、式−(C(CH3)2)k
    (CH2)m COOR8 または式−(C(CH3)2)k
    (CH2)m CON(R8)2 で示される基(kは0または
    1を表し、mは0〜4の整数を表し、R8 は低級アルキ
    ル基を表す)を表し、R5 及びR6 はそれぞれ独立に水
    素原子、アルキル、アリールまたはアラルキル基を表
    し、R7 は水素原子、低級アルキル、アラルキル、アシ
    ル、アルキル若しくはアリールスルホニル基または式−
    (CH2)n COOR9 で示される基(nは0〜2の整数
    を表し、R 9 は低級アルキル基を表す)を表す。〕
JP23476792A 1992-07-30 1992-09-02 抗高脂血症剤及び抗動脈硬化症剤 Pending JPH0680563A (ja)

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US08/094,321 US5387600A (en) 1992-07-30 1993-07-21 Treating arteriosclerosis using benzimidazole compositions
EP93112181A EP0583665B1 (en) 1992-07-30 1993-07-29 Pharmaceutical composition and method for treating hyperlipidemia and arteriosclerosis
DE69332732T DE69332732T2 (de) 1992-07-30 1993-07-29 Pharmazeutische Zusammensetzung und Methode zur Behandlung von Hyperlipidämie und Arterioskerose

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7732390B2 (en) 2004-11-24 2010-06-08 Afton Chemical Corporation Phenolic dimers, the process of preparing same and the use thereof

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