JPH0679455B2 - 高電圧用磁器碍子の製造法 - Google Patents

高電圧用磁器碍子の製造法

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JPH0679455B2
JPH0679455B2 JP2262777A JP26277790A JPH0679455B2 JP H0679455 B2 JPH0679455 B2 JP H0679455B2 JP 2262777 A JP2262777 A JP 2262777A JP 26277790 A JP26277790 A JP 26277790A JP H0679455 B2 JPH0679455 B2 JP H0679455B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は釉薬を施した高電圧用磁器碍子の製造法に関す
るものであり、特に急峻波強度に優れた高電圧用磁器碍
子の製造法に関するものである。
(従来の技術) 懸垂碍子のような磁器碍子を製造するには、磁器碍子本
体に釉薬を施して焼成したうえ、その頭部に外側からキ
ャップ等の金具をセメント付けする方法が取られてい
る。
このように磁器碍子の頭部は碍子全体の機械的強度を保
証するために重要な役割を果たすものであるが、機械的
強度を高めるために頭部を大型化することは重量の増大
を招くため、コンプレッショングレーズ等を用いること
により頭部をいたずらに大型化することなく強度を高め
る工夫がなされている。しかし頭部の小型化は必然的に
頭部コーナー部の肉厚の減少を招くこととなり、雷撃等
による急峻波を受けた場合の急峻波強度が低下する傾向
を生ずる。
このため、本出願人は先にMnOあるいはMnO2を3〜9%
含有する釉薬を磁器碍子本体の頭部に施して大気圧焼成
することにより急峻波強度を改良した碍子の製造法を開
発し、特開昭63-211525号としてすでに公開済みであ
る。ところがこの製法により製造された磁器碍子は、若
干の急峻波強度の向上は認められるが、標準寸法の碍子
(笠部直径D=254mm、頭側部肉厚T=18mm、表面漏洩
距離L=32mm)の急峻波強度には劣る欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記したような従来の問題点を解消して、標準
寸法の碍子の急峻波強度を低下させることなく、かつ頭
部を小型化した場合にも標準寸法の碍子の急峻波強度に
劣らない高電圧用磁器碍子の製造法を提供するために完
成されたものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するためになされた本発明は、釉薬を
施した磁器碍子本体を、その頭部に施された釉薬に含ま
れる気泡の形状が球となるガラス化温度以上の温度範囲
において減圧焼成することを特徴とする高電圧用磁器碍
子の製造法を要旨とするものである。
なおここでガラス化温度とは、後述する実施例において
示すように、生素地のテストピースに釉薬を施して種々
の温度で焼成した後、テストピースを釉薬層が出るよう
に切断して鏡面仕上げをし、光学顕微鏡により気泡の形
状を観察して断面形状が歪のない円となるときの焼成温
度を意味するものである。この温度は釉薬の組成により
変化するが、碍子製造に実際に使用されている実施例に
示した釉薬の場合、1180〜1240℃である。
本発明においては磁器碍子本体の頭部に施される釉薬の
種類は特に限定されるものではないが、磁器碍子本体の
磁器よりも熱膨脹率が1.0×10-6(1/K)以上低い釉薬を
用いることによりコンプレッショングレーズの原理で圧
縮応力を碍子の頭部に形成させることができ、碍子の機
械的強度を高めることができる。
このような釉薬を施された磁器碍子本体は磁器焼成に適
した温度範囲において焼成されるのであるが、本発明に
おいてはこの焼成を、磁器碍子本体の頭部に施された釉
薬に含まれる気泡の形状が球となるガラス化温度以上
で、減圧状態で行うことに特徴がある。このように気泡
の形状が球形となるガラス化温度以上で減圧焼成すれば
釉薬の粘性が十分に低くなって泡切れが良くなり、釉薬
中の直径5μm以上の気泡数を15個/mm2以下まで減少
させることができる。また減圧焼成を行うことにより頭
部の釉薬中の気泡をより確実に除去することができる。
このようなガラス化温度以上で減圧焼成する方法を採用
して気泡の形状を球形にし、気泡数を極度に減少させる
と、碍子の急峻波強度は大幅に改善される。これは急峻
波による磁器碍子の貫通破壊は釉薬中の気泡の部分から
生ずるためと思われる。上記のようにして貫通破壊の原
因となる釉薬中に残存する気泡の形状を球形にし、好ま
しくは釉薬中の表面側にこれらの気泡の大部分を存在さ
せ、更に好ましくは気泡数を減少させることにより、標
準寸法の碍子の急峻波強度を低下させることなく、かつ
頭部を小型化した場合にも標準寸法の碍子の急峻波強度
に劣らない高電圧用磁器碍子を製造することが可能とな
る。なお、特開昭63-211525号公報に示された先願の発
明では釉薬中の気泡数は100個/mm2以下とされており、
本発明の方法によれば気泡数をその1/10とすることが可
能であることが分かる。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。
(実施例) 同一組成の素地により、標準寸法碍子(第1図)と、頭
部小型碍子との2種類の磁器碍子本体(1)を成形し
た。実施例の標準寸法碍子は表面漏洩距離が320mm、笠
部直径Dが254mm、頭側部肉厚Tが18mmであり、実施例
の頭部小型碍子は表面漏洩距離が330mm、笠部直径Dが2
54mm、頭側部肉厚Tが12mmである。
各磁器碍子本体(1)の頭部(2)に第1表に示される
3種類の釉薬(3)を施し、第1表に示される各温度で
減圧焼成したうえ、金属製のキャップ、ピンをセメント
を介して装着した。ここで焼成は昇温速度100°/Hrで13
20°まで大気圧で焼成し、降温速度150°/Hrで各温度ま
で降温し、その温度において10-1Torrで1時間減圧焼成
し、その後大気圧に戻して室温まで放冷する方法によっ
た。
このようにして製造された磁器碍子について急峻波強度
を評価し、第1表中に記した。なお、急峻波強度の尺度
である峻度は天然の雷を実験室規模で発生させた場合の
雷の大きさを表す量であり、具体的には碍子に印加する
電圧V(KV)と電圧が印加されてから最大電圧に達する
までの時間t(μs)との比、即ち峻度=V/t(KV/μ
s)で表される。そして急峻波強度の評価は、碍子10個
を1ロットとし、各碍子の頭部のキャップ金具とピンと
を電極として峻度一定の条件でピン側に正電圧を10回印
加し、その峻度で破壊されない碍子については極性を変
えて更に10回の試験を行う方法によった。また別ロット
の10個の碍子について峻度を変えて同様の試験を繰り返
し、10個とも貫通破壊が生じなかった場合は○、10個中
の1個につき貫通破壊が生じた場合は△、2個以上貫通
破壊が生じた場合は×で表示した。
なお、各釉薬について表中に示したガラス化温度は釉薬
中に含まれる気泡の形状が球形となる温度を意味する
が、ガラス化温度の評価は次の方法で行った。すなわ
ち、12mmφ×50mmの寸法の生素地のテストピースに各釉
薬を施し、大気圧の焼成炉に詰めて焼成し、1100℃から
1300℃の温度範囲において10℃毎にテストピースを取り
出す。そして各テストピースを釉薬層が出るように切断
して鏡面仕上げをし、光学顕微鏡により気泡の形状を観
察して断面形状が歪のない円となる温度をガラス化温度
とした。
第1表に記されたデータから明らかなように、本発明の
範囲内の焼成条件により焼成した磁器碍子は釉薬中の気
泡数がいずれも15個/mm2以下であり、また標準寸法の
碍子及び頭部小型碍子ともに急峻波特性が優れているこ
とが分かる。
(発明の効果) 以上に説明したように本発明の高電圧用磁器碍子の製造
法によれば、釉薬を施した磁器碍子本体を、その頭部に
施された釉薬に含まれる気泡の形状が球形となるガラス
化温度以上の磁器焼成に適した温度範囲において減圧焼
成することにより、貫通破壊の原因となる釉薬中の気泡
数を15個/mm2以下とすることができ、標準寸法の碍子
の急峻波強度を低下させることなく、かつ頭部を小型化
した場合にも標準寸法の碍子の急峻波強度に劣らない高
電圧用磁器碍子を製造することができる。
よって本発明は従来の問題点を解決した高電圧用磁器碍
子の製造法として、産業の発展に寄与するところは極め
て大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に用いた標準寸法碍子を示す断面図であ
る。 (1):磁器碍子本体、(2):頭部、(3):釉薬。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釉薬を施した磁器碍子本体を、その頭部に
    施された釉薬に含まれる気泡の形状が球となるガラス化
    温度以上の温度範囲において減圧焼成することを特徴と
    する高電圧用磁器碍子の製造法。
JP2262777A 1990-09-29 1990-09-29 高電圧用磁器碍子の製造法 Expired - Fee Related JPH0679455B2 (ja)

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JPH04141917A JPH04141917A (ja) 1992-05-15
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63211525A (ja) * 1987-02-25 1988-09-02 日本碍子株式会社 高電圧用磁器碍子

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