JPH0678210B2 - 植物活性剤 - Google Patents

植物活性剤

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JPH0678210B2 JP2268067A JP26806790A JPH0678210B2 JP H0678210 B2 JPH0678210 B2 JP H0678210B2 JP 2268067 A JP2268067 A JP 2268067A JP 26806790 A JP26806790 A JP 26806790A JP H0678210 B2 JPH0678210 B2 JP H0678210B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は植物活性剤に係り、その目的は極端な温度や
湿度、切り取り等伴う物理的損傷、又は化学薬品処理に
関連する化学的な損傷などに起因するストレスからくる
植物のぜい弱化を短時間で回復させ、しかも植物自身、
及びその周囲環境に悪影響を及ぼすことのない安全な植
物活性剤の提供にある。
(従来技術及びその問題点) 一般に植物は温度や湿気の変動、有害な化学物質及び生
物学的な攻撃などに関連したストレス、あるいは切り取
った花、葉及びその他の部分もこのような切り取りに起
因するストレスによる損傷を受けてぜい弱化しやすく、
これらストレスによって植物はその新鮮な外観を急速に
損なう。
従来より植物のストレスに対する保護策としては一般に
薬剤の投入によって活性化を図ることが行われてきた。
しかしながら、一般的に使用されている薬剤はそのほと
んどが化学合成によって作成され、その効果は充分であ
るとはいうもののその反面、好ましくない生物学性や化
学的特性が植物自体に悪影響を及ぼすという欠点があっ
た。
しかも、これら農薬あるいは薬剤の散布による植物周囲
における環境汚染や公害という点も近年強く問題視され
ていることも事実である。
(発明の解決課題) 上記課題に鑑み、強すぎる日照り、あるいは日照不足等
の温度変動あるいは他の原因に起因するストレスに対す
る植物の回復性、抵抗性を増大させる、すなわち、上記
ストレスによって疲労した植物のカンフル剤となる安全
で速効性の高い植物活性剤の創出が望まれていた。
(発明の解決手段) この発明は以上のような欠点を回避せんとして木材を乾
留して得られる粗木酢液からタール・樹脂成分を分離し
た精製木酢液液97〜80重量部とグルコースを含む糖3〜
20重量部とからなることを特徴とする植物活性剤を提供
することにより上記従来の欠点を悉く理解することに成
功したのである。
すなわち、この発明者は鋭意研究を行ったところ、近年
工業用原料、食品添加物、医薬品さらには農薬及び土壌
改良剤等の利用が増加している精製木酢液に着目し、こ
の精製木酢液を必須成分とすることによって前記欠点が
解消でき、しかも速効性の高い植物活性剤となることを
見出し、この発明を完成したのである。
(発明の構成) この発明に係る植物活性剤は木材を乾留して得られる粗
木酢液からタール・樹脂成分を分離した精製木酢液液97
〜80重量部とグルコースを含む糖3〜20重量部とからな
ることを特徴とする植物活性剤である。
この発明の必須成分である精製木酢液とは、木材や植物
を炭化する際、その熱分解時に発生する煙を補集冷却し
た時に得られる粗木酢液を精製したものをいう。
この粗木酢液は、木材の乾操重量100重量部に対して25
〜45重量部得られ、その性状は木材の種類によって異な
り、、暗褐色の特有の刺激臭のある液体で80乃至90%は
水分である。
その他の成分はタール(3,4−ベンツピレン等の多価芳
香属成分)分、浮遊分、塵芥さらにはギ酸、酢液、プロ
ピオン酸、酪酸、吉草酸、パレロラクトン、カプロン酸
等の有機酸類及びラクトン、メチルアルコール、アリル
アルコール等のアルコール類、酢液メチル、ギ酸メチル
等のエステル類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、フルフラール等のアルデヒド類、アセトン、ジエチ
ルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類等である。
この発明で使用する精製木酢液とするためには、まずこ
の様な粗木酢液を得た後、油性浮遊分、塵芥等を予め前
処理によって除去する。
この精製法は特に限定されず、常法によって行われる。
この常法による精製法としては(1)沈澱法(2)濾過法(3)
分溜法が一般的である。
その内容を説明するに、沈澱法とは粗木酢液を単に精置
槽内に48時間以上放置すると、タール等の沈澱層と軽油
質等の浮遊層をまずデカンテーション等の所用の手段で
取り除き、水溶性成分のみを取り出し精製木酢液として
利用する方法である。
濾過法は粗木酢液をガラスフィルターなどの濾過材で濾
過を行い、油性タール分や浮遊固形分、塵芥などを除去
して、精製木酢液とする方法である。
分溜法とはまずタール、浮遊分、塵芥などの不定形物を
濾別し次いで、加熱して103℃までの分溜物を得、この
分溜物を精製木酢液とする方法である。
因に、これら精製法においては、主としてタール分や浮
遊固形分、塵芥などの除去が目的で、このタール分は通
常103℃以上の残液中に含まれ、この103℃以上の残液中
にはポリフェノール成分等の有害物が含まれている。
このような方法によって得られた精製木酢液はpH値が3.
80〜2.60で、比重1.019〜1.010、有機酸含量が2.50乃至
5.50重量%、溶解タールが0.15重量%以下で、外観色調
は原料たる木材の樹種によっても異なるが、淡青黄色、
透明の液体である。
この発明に用いるグルコースを含む糖とは、グルコース
のみならず、その溶液中に単糖としてグルコースを10%
以上含有する糖であればいずれのものでも好ましく、例
えばグルコースとフルクトースの等量混合物である転化
糖(invert sugar)も好適に使用できる。
この溶液のグルコース含量は3%〜20%が好ましく、特
に10%グルコース濃度の溶液が好ましい。
この理由は3%未満ではストレスを受けた植物に対して
カンフル作用を及ぼすには不十分であり、また20%を超
えると植物によっては植物根の外部の方が植物細胞の細
胞質の濃度よりも高濃度溶液となることがあり、浸透圧
の関係から逆に植物体から外部に水分が流出し、植物が
枯れる結果となる恐れがあり望ましくないからである。
この発明に係る植物活性剤に精製木酢液とグルコース含
有溶液とを必須成分とした理由は精製木酢液については
前述した如く、殺菌性、消臭性等の特性を有し、且つそ
の安全性の面からも近年に至り注目され、農薬、或いは
土壌改良剤としての利用が増加していることに着目した
ことは無論、グルコース含有溶液の植物葉面や根細胞か
らの浸透吸収に際して潤滑油的作用を発揮し、グルコー
スの植物への吸収能を増長する役割をも有するからであ
る。
つまり、グルコース単独では葉面や植物根からの浸透吸
収能が低く、植物のストレスに対するカンフル剤として
は機能せず、精製木酢液との混合溶液を調製することに
よってこの木酢中の酢液が作用して効果的に植物根細胞
から浸透吸収され、この発明の目的とするところのスト
レスに対するカンフル剤となる植物活性剤となる。
また、この発明の必須成分において特にグルコースを含
む糖とした理由は、植物の種々のストレスに対するカン
フル剤としてグルコースが最も機能するとのこの発明者
の実験的知見に基づくものである。
グルコース以外の単糖、例えば天然に分布する同じヘキ
ソースの代表的な単糖であるマンノース、ガラクトー
ス、或いはペントースの代表的単糖であるアラビノー
ス、キシロース等ではグルコース溶液にて見られるほど
のストレスに対するカンフル効果は発現されない。
さらに、単糖ではなくデンプン等の多糖にあっては、そ
の分子量の大きさから植物根細胞等からの浸透吸収が不
可能であることは言うまでもない。
尚、この発明においてグルコースとしては、市販品とし
て入手しうるものが使用でき、またD体、L体はいずれ
でもよい。
この発明の植物活性剤は、それ自体単独で植物葉面や付
近土壌へ散布してもよく、またそれ以外の例えば肥料等
の混合物として、あるいは適宜希釈剤、増量剤、懸濁化
物、乳化剤などを用いて調製して使用してもよい。
使用方法は、この植物活性剤を散布して使用するのが一
般的であるが、その他目的が達せられるかぎり適宜な方
法が好適に用いられる。
この発明の植物活性剤の使用濃度は適用植物の種類、又
は植物のストレス状態、使用方法に応じて適宜定められ
るが約50〜300倍に希釈して用いることが好ましい。
さらにその植物への施用部分としては特に限定はされな
いが葉部が最適である。
植物の水分吸収経路としては葉の表面や茎の葉面からの
吸収が行われ、その方法で体内に吸収される水は根の動
きで吸収される水分よりも量的には著しく少ないが、ス
トレスによって疲労した植物には葉部からの吸収が即効
的である。
この発明に係る植物活性剤を使用する植物としては鉢植
え等の観用植物に限らず、盆栽用、園芸用、栽培用等種
々の植物に対して使用することができる。
この結果、植物葉部等に散布された精製木酢液とグルコ
ースを含む糖とを必須成分とする植物活性剤は植物葉部
或いは根部から浸透吸収され、種々のストレスによって
疲労した植物の各細胞に対してカンフル的な役割を果た
し、しおれかかった草花類においては葉が鮮やかに生き
返り、茎の直立性が著しく低下した植物においては茎の
直立性が蘇る等の効果を速効的に発現する。
(実施例) 以下、実施例によってこの発明に係る植物活性剤をより
一層明確なものとするが、この発明は本試験例によって
何等限定されるものではない。
(実施例1) 精製木酢液100ml中にα−D−グルコース10mgを溶解混
合して植物活性剤原液を得た。
得られた原液を蒸留水にて50倍に希釈してこの発明に係
る植物活性剤とした。
(比較例1) 精製木酢液100ml中に砂糖(シュークロース)10mgを溶
解混合した原液を蒸留水にて50倍に希釈して調整した。
(比較例2) 精製木酢液100ml中に小麦澱粉10mgを溶解混合した原液
を蒸留水にて50倍に希釈して調整した。
(比較例3) 蒸溜水100ml中にα−D−グルコース10mgを溶解混合し
た原液を50倍に希釈して調整した。
(比較例4) 精製木酢液100ml中にα−D−グルコース50mgを溶解混
合した原液を蒸留水にて50倍に希釈して調整した。
(試験例) この発明に係る植物活性剤の植物に対する影響を調べる
ためシバ(コウライシバ Zoysia tenuifolia willd.)
を用いて試験を行った。
A,B,C,D,E,F6種類の園芸用ポット(直径20、高さ30cm)
に成長したコウライシバ(Zoysia tenuifolia Willd.)
を2株植えつけ平成2年8月中旬の一週間直射日光の照
りつける場所に水をやらず放置して、シバの葉がしおれ
かかっている状態であるものを用意した。
第1表に示すようにそれぞれのポットに実施例1及び比
較例1〜4)までで得られた植物活性剤を1ずつ全面
散布し、6時間後のコウライシバ(Zoysia tenuifolia
Willd.)の状態を外観観察し、評価を行った。
尚、ポットFには対照例として水のみを1散分した。
この結果を第1表に示す。
(グレード) 〔葉の状態〕 A:鮮やかに緑化し、生き生きとしている B:やや緑化している C:散布前と同じ D:散布前よりしおれている (発明の効果) 以上詳述した如く、この発明は木材を乾留して得られる
粗木酢液からタール・樹脂成分を分離した精製木酢液97
〜80重量部とグルコースを含む糖3〜20重量部とからな
ることを特徴とする植物活性剤であるから、種々のスト
レスによって疲労した植物のぜい弱化を回復させること
のできる安全性の極めて高い植物活性剤となる効果を奏
する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木材を乾留して得られる粗木酢液からター
    ル・樹脂成分を分離した精製木酢液97〜80重量部とグル
    コースを含む糖3〜20重量部とからなることを特徴とす
    る植物活性剤。
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