JPH0674040B2 - 鉄道車両用空気ばねの電子制御方法 - Google Patents
鉄道車両用空気ばねの電子制御方法Info
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- JPH0674040B2 JPH0674040B2 JP1308582A JP30858289A JPH0674040B2 JP H0674040 B2 JPH0674040 B2 JP H0674040B2 JP 1308582 A JP1308582 A JP 1308582A JP 30858289 A JP30858289 A JP 30858289A JP H0674040 B2 JPH0674040 B2 JP H0674040B2
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Description
ねじれ部で発生する輪重変動を小さくした、流量調整弁
による鉄道車両用空気ばねの電子制御方法に関する。
高さを連結棒を用いて機械的に検知し、その動きや高さ
調整弁のレバーに伝えて弁の開閉を行ない、高さの修
正、内圧の調整を行なっていた。
で停車した場合は、高さ調整機構が自動的に働き、各空
気ばね高さを一定に保とうとするため、次のようなメカ
ニズムにより内圧の低下が生じ、輪重抜けが発生するこ
とがあった。
車両の前後台車の間で内軌側と外軌側のレール高さが異
なり軌道のねじれが生じているため、前後台車は異なる
傾斜角で傾むく。そのため、各空気ばねに付属している
高さ調整弁の働きにより、第10図に示すように前台車
(9)と後台車(10)には互いに逆向きのモーメントが
働き、そのモーメントがつり合う角度に車体(15)は傾
斜して静止する。
高さは必ずしも目標高さになっていないため、自動高さ
調整機構の高さ調整弁の給排気は継続する。そのため、
車両の対角方向に位置する空気ばねの圧力に不均一が生
じる。
一が生じる。その結果、輪重変動が大きく、荷重分担の
少ない車輪は、いわゆる輪重抜けを生じ車両の再起動時
に脱線する危険性がある。
でも小さくするため、左右空気ばねの間を差圧弁で接続
している。この差圧弁は、設定差圧を超える左右空気ば
ね間の内圧間が生じた場合に連通するように設けられて
いる。したがって、この設定差圧は小さいことが望まし
い。しかし、曲線路におけるカント負けを防止する観点
から、この設定差圧はあまり小さくできず、一方、前後
台車それぞれの設定差圧の合計が、一車両内の最大内圧
差となることより輪重変動に対しては設定差圧を大きく
とることは不利となる。
両は、各空気ばねに高さ調整機構があり、各空気ばねご
とに高さ調整が行なわれている。また前後台車のそれぞ
れに左右空気ばね間を差圧弁で接続し、左右空気ばね間
の空気圧の調整が行なわれている。
道ねじれ部で停車した場合、空気ばねが設定高さと設定
差圧を満足して輪重変動を防止することはできなかっ
た。
し、カント逓減区間に停車した車両が再起動する際の脱
線防止を目的とした流量調整弁による鉄道車両空気ばね
の電子制御方法を提供するものである。
ねの電子制御方法は、前後台車の各空気ばねに、連続的
に計測する高さ検出器、圧力計および電圧に対し開口面
積がほぼ比例する領域を有する流量調整弁からなる給気
弁と排気弁を設け、各高さ検出器および圧力計の検出信
号を制御器に入力し、設定差圧および設定高さと比較演
算して制御器からの出力により各流量調整弁を開閉操作
するように構成し、前台車と後台車の対角線上にある空
気ばねの内圧の和の差の絶対値が設定値内に納まるよう
に流量制御弁の開閉を制御し、引続き、高さ検出器の検
出信号により判断した車両位置に基いて、 車両がカント逓減区間にある場合、 一台車内の左右の空気ばねの平均高さが、前後台車にお
いていずれも設定高さを満足するように流量制御弁の開
閉を行ない、 車両が平坦部あるいはカント区間にある場合、 各空気ばね高さが設定高さを満足するように、各空気ば
ねごとに流量制御弁の開閉を行ない、常に内圧変動、輪
重変動を小さく押えるように自動制御する。
後台車の空気ばね(3)(4)のそれぞれの内圧をP1,
P2,P3,P4とし、またばね高さをh1,h2,h3,h4とした
とき、第10図に示すようにカント逓減区間において、前
台車(9)と後台車(10)に互いに逆向きのモーメント
が働けば、その際の各空気ばねの内圧は、例えば第7図
に示すように、P1とP4が低く、P2とP3が高い。したがっ
て、対角線上の空気ばねの内圧の和の差の絶対値すなわ
ち |(P1+P4)−(P2+P3)| の値により内圧の変動を最も顕著に表わすことができ
る。そのため、設定差圧をΔPeとしたとき |(P1+P4)−(P2+P3)|<ΔPe を満足するように内圧制御を行なえば空気ばねの内圧変
動を小さく押えることができる。
がなければ第9図に示すように前台車(9)、後台車
(10)はともに内軌側に向けてモーメントが発生しカン
ト負けが起る。
ばね(2)(4)の内圧P2、P4が低く、他側の空気ばね
(1)(3)の内圧P1、P3が高いカント区間では |(P1+P4)−(P2+P3)| の値はあまり変化せず、十分に左右内圧間を差を発生さ
せ、カント負け現象の発生を防止できる。
流量制御弁は例れば第5図に示すような特性を有してお
り、電圧に対して開口面積がほぼ比例する領域がある。
この比例する領域を利用して、 |(P1+P4)−(P2+P3)| の値がΔPeを超えたとき、制御器から弁への出力(電圧
あるいは電流)yを、 y=〔|(P1+P4)−(P2+P3)|−ΔPe〕×α1+β
1 …(1)式 (ただし、α1は重み、β1はオフセット量である。) として、流量制御弁の開閉を行うことにより、内圧の制
御の目標値からのずれの大きさに応じて給排気する空気
量を微調整できるから、滑らかな安定した制御が迅速に
できる。
えば第6図に示すロータリエンコーダ(5)を車体側に
取着し、そのロータリエンコーダの回転角を測るレバー
(16)を台車側に取付けた装置により、高さを角度に変
換しデジタル信号として制御器に入力することにより、
ばね高さを連続的に検知し、鉄道車両が軌道の直線路
(平坦部)、曲線路(カント区間)あるいはカント逓減
区間のいずれにあるかを迅速に判断することができ、そ
の車体位置に応じて微妙な高さ制御を行なうことができ
る。
波センサ、差動トランス、レーザ距離計などが使用でき
る。
(2)、(3)式を満足するように制御する。
される制御器から弁への出力yを与えて、弁の開閉を行
なう。
式を満足するよう制御を行なう。
ごとに次の出力yを与えて高さ制御を個々に行なう。
均高さを所定範囲内に納める制御を行なうことにより、
車体を安定状態に保つことができる。また、平坦部、カ
ント区間では個別に制御することにより、車体の傾きを
より正確に制御することができる。
(10)の左右側に設けた空気ばね(1)(2)および
(3)(4)のそれぞれに、圧力計(17)と高さ検出器
として第6図に示す要領でロータリエンコーダ(5)を
設置する。また、元空気溜(6)と各空気ばね(1)〜
(4)の間を接続した配管(7)の途中に、流量制御弁
からなる給気弁(11)、(12)、(13)、(14)を設け
るとともに、他に設けた排気管に流量制御弁からなる排
気弁(21)、(22)、(23)、(24)を設ける。そし
て、各ロータリエンコーダ(5)及び圧力計(17)の検
出信号を制御器(8)に入力するように配線し、また各
給気弁および各排気弁を開閉する制御器(8)からの出
力(電圧あるいは電流)を伝えるための配線をする。
おり、前台車と後台車の対角線上にある空気ばねの内圧
の和の差の絶対値 |(P1+P4)−(P2+P3)| が設定差圧ΔPeを超えたとき、すなわち |(P1+P4)−(P2+P3)|>ΔPe のとき、制御器(8)から各弁への出力yを、 y=〔|(P1+P4)−(P2+P3)|−ΔPe〕×α1+β
1 ……(1)式 として、電圧あるいは電流を流し、流量制御弁の開口面
積を内圧制御の目標値からのずれに応じて調整して弁の
開閉を行ない、各空気ばねの内圧が設定された目標値に
納まるように制御する。
0.4kg/cm2、Δhe=5.5mm、α1=10、β1=2.5Vとす
る。
〜3図に示す。
きは、内圧調整を行なうことなく、次の高さ制御に移行
する。
1+P4)>(P2+P3)によりカンナ逓減区間における内
圧の高い空気ばねと内圧の低い空気ばねを判断し、その
判断に基いて各空気ばねの給排気を行ない、内圧が目標
値に納まるように制御する。
コーダ(5)からデジタル信号として制御器への入力に
基いて、h1>h2かつh3>h4、あるいはh1<h2かつh3<h4
を判断して、NOの場合すなわち車両がカント逓減区間に
ある場合は引続きねじれを判定して以下第3図に示す手
順で高さ制御が行なわれる。
に与えて開閉される。
間にある場合は、各空気ばねごとにばね高さを目標値と
比較して制御が行なわれる。
えて個々に高さ制御を行なう。
ては、例えばΔhe=5.5mm、α2=0.1、β2=2.5vとす
る。また、ロータリエンコーダによる高さの検出精度
は、0.5mmピッチである。
実施し、カント105mmを有する曲率半径150mの曲線路
(カント逓減率γ=1/275)で、各空気ばねの内圧変動
率および車両の安定性を測定した。
間、カント逓減区間における代表地点に車両を停止して
行なった。また、内圧制御によって車両が安定するまで
の時間も測定した。なお、比較のため従来の高さ調整弁
を用いた方法(左右差圧弁の差圧設定値1.2Kg/cm2)で
も試験した。その結果を第1表に示す。
内圧変動を低く押えることができ、また制御の収束が速
く安定した制御ができることがわかる。
る高さおよび圧力の検出信号を制御器に入力して設定差
圧および設定高さと比較演算して得た制御信号に基づい
て、前台車と後台車の対角線上にある空気ばねの内圧の
和の差の絶対値が設定値内に納まるように電圧に対し開
口面積がほぼ比例する領域を有する流量調整弁の開閉を
制御し、引続き車両がカント逓減区間にある場合は、左
右空気ばねの平均高さが、前後台車においていずれも設
定高さを満足するように前記流量制御弁の開閉を行な
い、車両が平坦部あるいはカント区間にある場合は、各
空気ばね高さが設定高さを満足するように、各空気ばね
ごとに流量制御弁の開閉を行なうことにより、常に滑ら
かで安定した制御ができ、また制御後は迅速に安定状態
へ収束することができる。
を設けた鉄道車両用空気ばね装置を示す説明図、第2図
および第3図はこの発明の実施により空気ばねの内圧お
よび高さ制御をする際のフローチャート、第4図はこの
発明の実施において各空気ばねの内圧(P1〜P4)および
高さ(h1〜h4)を示した説明図、第5図は流量制御弁の
開口面積と印加する電圧との関係を示すグラフ、第6図
はロータリエンコーダの説明図、第7図は車両がカント
逓減区間にある際の空気ばね内圧の高低を示す説明図、
第8図は鉄道車両がカント区間にある際の空気ばね内圧
の高低を示す説明図、第9図は車両がカウント区間にあ
る際の前台車(a図)および後台車(b図)に作用する
モーメントを示す説明図、第10図は車両がカント逓減区
間にある際、車体の前部と後部に発生するモーメントを
示す説明図であり、a図はカント逓減区間と車体との関
係を、b図は車体前部のモーメントを、c図は車体後部
のモーメントを、それぞれ示す。 1〜4……空気ばね 5……ロータリエンコーダ、6……元空気溜 7……配管、8……制御器 9……前台車、10……後台車 11〜14……給気弁、21〜24……排気弁 17……圧力計
Claims (1)
- 【請求項1】空気ばね台車を有する鉄道車両において、
前後台車の各空気ばねに、連続的に計測する高さ検出
器、圧力計および電圧に対し開口面積がほぼ比例する領
域を有する流量調整弁からなる給気弁と排気弁を設け、
各高さ検出器および圧力計の検出信号を制御器に入力
し、設定差圧および設定高さと比較演算して制御器から
の制御信号により各流量制御弁を開閉操作するように構
成し、前台車と後台車の対角線上にある空気ばねの内圧
の和の差の絶対値が設定値内に納まるように流量制御弁
の開閉を制御し、引続き高さ検出器の検出信号により判
断した車両位置に基いて、車両がカント逓減区間にある
場合は、一台車内の左右の空気ばねの平均高さが、前後
台車においていずれも設定高さを満足するように流量制
御弁の開閉を行ない、車両が平坦部あるいはカント区間
にある場合は、各空気ばね高さが設定高さを満足するよ
うに、各空気ばねごとに流量制御弁の開閉を行ない、常
に内圧変動、輪重変動を小さく押えるように自動制御す
ることを特徴とする鉄道車両用空気ばねの電子制御方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1308582A JPH0674040B2 (ja) | 1989-11-27 | 1989-11-27 | 鉄道車両用空気ばねの電子制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1308582A JPH0674040B2 (ja) | 1989-11-27 | 1989-11-27 | 鉄道車両用空気ばねの電子制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03167069A JPH03167069A (ja) | 1991-07-18 |
JPH0674040B2 true JPH0674040B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=17982765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1308582A Expired - Lifetime JPH0674040B2 (ja) | 1989-11-27 | 1989-11-27 | 鉄道車両用空気ばねの電子制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674040B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3047322B2 (ja) * | 1997-01-07 | 2000-05-29 | 東急車輛製造株式会社 | 車体傾斜角制御方法 |
JP2006192942A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Toshiba Corp | 流体圧バネを利用した車体傾斜システム |
JP5513175B2 (ja) * | 2010-03-05 | 2014-06-04 | 川崎重工業株式会社 | 鉄道車両の車体傾斜装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS474613U (ja) * | 1971-02-09 | 1972-09-12 | ||
JPS5576754A (en) * | 1978-12-06 | 1980-06-10 | Hitachi Ltd | Controller for air spring for railroad vehicle |
JPS56108346A (en) * | 1980-01-31 | 1981-08-27 | Tokyo Shibaura Electric Co | Controller for tilt of car body for superhigh speed car |
-
1989
- 1989-11-27 JP JP1308582A patent/JPH0674040B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03167069A (ja) | 1991-07-18 |
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